JP2010187556A - 妊孕性診断方法、妊孕性診断キット、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、及び抗体 - Google Patents

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【課題】精子における卵子への融合能に基づいた妊孕可能性の推定、及び不妊症の原因の同定を可能にする妊孕性診断方法、並びに該方法に用いられるポリヌクレオチド及び妊孕性診断キットの提供。
【解決手段】ヒトから採取された生体サンプルを用いて、ヒトにおけるIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出する検出工程を有することを特徴とする妊孕性診断方法、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒト野生型Izumo遺伝子の塩基配列または当該遺伝子の翻訳領域の塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、妊孕性と相関性の高い一塩基置換変異の変異部位を含む10〜100の連続した塩基配列からなるポリヌクレオチド、及びヒトの妊孕性を診断するためのキットであって、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬を含んでいる妊孕性診断キット。
【選択図】図1

Description

本発明は、妊孕可能性の推定及び不妊症の原因の同定を可能にする技術に関するものである。具体的には、妊孕可能性と相関性のある遺伝子の欠損又は変異を検出し、妊孕可能性を診断する方法、並びに、該方法に用いることができるキット、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、及び抗体に関する。
近年、少子化の問題が頻繁に取り上げられ、この問題を解消するために様々な対策が模索されている。少子化の対策として、不妊症により子供を授からない夫婦を救済することが重要であることは言うまでもない。実際に、非特許文献1では、子供を望む夫婦のうちの約15%が2年たっても妊娠できないことが報告されており、有効な不妊治療法の開発が強く望まれている。
近年では、体外受精(IVF;In Vitro Fertilization)の技術発展により、精子の活動能が低い場合においても妊娠出産が可能になっている。しかしながら、不妊の背後にある分子メカニズムの詳細は依然として明らかになっておらず、このため、適切な治療法の選択が困難な場合がある。
一方で、非特許文献2によると、マウスにおける雄性不妊の研究により、妊孕性に影響を与える多くの遺伝子の存在が明らかになっており、これらの遺伝子の変異がヒトにおいても男性不妊を引き起こす一因となっている可能性がある。
精子と卵子の融合において、精子は卵丘細胞によって分泌されるヒアルロン酸含有のマトリクスを通過するが、卵子の外殻(zona pellucida)との相互作用によって精子の先体反応内容物が分泌され、精子と卵子の結合と融合に必要とされるFertilinαβやCyritestin分子が精子表面に現れるとされている(非特許文献3,4)。
同様な分子として、Izumo分子が精子と卵子の融合を阻害するモノクローナル抗体に対する抗原分子として同定された(非特許文献5)。
Izumoは、新規な免疫グロブリンスーパーファミリーで、推定上のグリコシル化部位を有する細胞外免疫グロブリンドメインを有したI型膜タンパク質をコードしている。Izumoの発現は精子特異的であり、新鮮な精子表面には検出されず、先体反応後にのみ検出される。Izumo遺伝子のノックアウトマウス(−/−)のメスには受胎能力があるが、オスは正常な交尾と射精にも関わらず妊孕性が消失する。また、本ノックアウトマウスの精子は、大部分が交尾後採取した卵子の卵黄周囲腔に認められることから、精子の移動ではなく、融合に異常があると考えられる。また、zona−freeのハムスター卵母細胞とヒト精子との結合・融合を抗体が抑制することから、Izumoがヒトにおける融合過程においても機能していることが示唆されている。
このように、Izumo分子は、卵子との融合に必須な膜タンパク質であることが明らかであるため、当該分子の異常又は発現の低下は、ヒトにおける男性不妊症の原因の1つであると考えられる。男性不妊症者において、Izumo遺伝子の多型が調べられたが、症例数が少なく不妊症と関連付けられた多型はまだ見出されていない(非特許文献6)。
de Kretser DM et al., J Clin Endocrinol Metab. 1999; 84: 3443-3450. Matzuk MM et al., Nat Cell Biol. 2002; 4(Supp1): S41-S49 / Nat Med. 2002; 8 (Supp1): S33-S40. Primakoff P et al., J Cell Biol. 1987; 104: 141-149. Yuan R et al., J Cell Biol. 1997; 137: 105-112. Inoue N et al., Nature. 2005 Mar; 434(7030): 234-238. G-Gonzalez V et al., Fertil Steril. 2007 Dec 13.
男性不妊を診断するための有効な遺伝子診断方法は未だ十分に確立されていない。男性不妊の原因は生殖細胞自体の欠失から精子の受精不全まで多岐に渡る。従って、病態に応じた有効な治療法を確立するためには、様々な病態の原因を特定できる診断法が望まれている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、精子における卵子への融合能に基づいた妊孕可能性の推定、及び不妊症の原因の同定を可能にする妊孕性診断方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、抗Izumo抗体が精子と卵子の融合を阻害すること、Izumo遺伝子が欠損したマウスが不妊症になることから、Izumo分子は精子と卵子の融合に関わる分子であり、Izumo分子が妊孕性に関連し、Izumoタンパク質の変異は、男性不妊を引き起こす(或いは引き起こしやすい)と考え、ヒトIzumo遺伝子配列を解析し、ヒトIzumo遺伝子に男性不妊症に関連した変異を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、ヒトから採取された生体サンプルを用いて、前記ヒトにおけるIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出する検出工程を有し、前記検出工程において、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒトIzumo遺伝子の翻訳領域の、第32位の塩基、第38位の塩基、第41位の塩基、第115位の塩基、第157位の塩基、第169位の塩基、第214位の塩基、第285位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第442位の塩基、第445位の塩基、第497位の塩基、第577位の塩基、第589位の塩基、第719位の塩基、第937位の塩基、第939位の塩基、第944位の塩基、第953位の塩基、第998位の塩基、第999位の塩基、及び第1040位の塩基からなる群より選択される1以上の塩基の変異の有無を検出することを特徴とする、妊孕性診断方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、ヒトIzumo遺伝子の塩基配列又は配列番号1で表される塩基配列において、ヒトIzumo遺伝子の翻訳領域の第38位の塩基、第157位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第589位の塩基、第939位の塩基、第944位、第998位の塩基、及び第999位の塩基の塩基が置換されており、この置換された塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチドを提供することを目的とする。
また、本発明は、配列番号1で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、第38位の塩基がアデニン、第157位の塩基がグアニン、第407位の塩基がチミン、第409位の塩基がシトシン、第417位の塩基がグアニン、第589位の塩基がチミン、第939位の塩基がアデニン、第944位の塩基がアデニン、第998位の塩基がシトシン、及び第999位の塩基がグアニンに置換された塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド、及び該ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列からなることを特徴とするポリペプチドを提供することを目的とする。
また、本発明は、配列番号1で表される塩基配列において、第32位の塩基がアデニン、第41位の塩基がアデニン、第115位の塩基がアデニン、第169位の塩基がアデニン、第214位の塩基がアデニン、第285位の塩基がチミン、第442位の塩基がアデニン、第445位の塩基がグアニン、第497位の塩基がアデニン、第577位の塩基がチミン、第719位の塩基がチミン、第937位の塩基がアデニン、第953位の塩基がアデニン、又は第1040位の塩基がアデニンに置換された塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド、及び該ポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列からなることを特徴とするポリペプチドを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、ヒトの妊孕性を診断するためのキットであって、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬を含んでいることを特徴とする妊孕性診断キットを提供することを目的とする。
本発明の妊孕性診断方法や妊孕性診断キットを用いることにより、ヒトの妊孕可能性の推定や、不妊症の原因の同定を、高精度かつ簡便に行うことができる。
ヒトIzumo遺伝子構造と配列解析に用いたPCRのアンプリコンを示す物理地図である。 インベーダー法の原理を説明する模式図である。
本発明に係る妊孕性診断方法は、ヒトから採取された生体サンプルを用いて、前記ヒトにおけるIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出する検出工程を有することを特徴とする。ヒトIzumo遺伝子の欠損や特定の塩基の変異は、男性不妊との相関性が高い。したがって、被験者から生体サンプルを採取し、この生体サンプルを用いて被験者のIzumo遺伝子に欠損又は変異があるか否かを調べることにより、妊孕可能性の推定及び不妊症の原因の同定が可能になる。
配列番号1は、ジーンバンク(GenBank)にアクセッション番号NT_011109.15で登録されている野生型Izumo遺伝子の転写産物の塩基配列の中から、翻訳領域のみを抽出したものである。配列番号1に示すように、野生型ヒトIzumo遺伝子は、1053bpからなる翻訳領域を有している。また、配列番号2は、野生型ヒトIzumoタンパク質の推定アミノ酸配列を示すものである。
図1は、野生型ヒトIzumo遺伝子の構造を示す模式図である。図中、太い線は転写される領域(エクソン)を表し、Aはタンパク質をコードしない領域を表し、Bはタンパク質をコードする領域を表し、細い線は転写されない領域(イントロン)を表し、METは開始コドン(ATG)を表し、TERは終止コドンを表し、太い線直下の数字はエクソンの番号を表し、アンプリコン(Amplicons)は記載のプライマーによって増幅される複製単位を表し、数字は転写開始点を1としたときの塩基数を表す。ヒトゲノムプロジェクトによって構築されたヒトゲノムリソースによれば、ヒトIzumo遺伝子は、ヒト19番染色体長腕に位置している(19p13.11)。
本願発明者らは、後述する実施例に示す調査の結果、男性不妊症患者からなる集団の中に、配列番号1に示すヒトIzumo遺伝子の翻訳領域において塩基が置換している患者がいることを見出した。一方、これらの塩基置換は、妊孕性が確認されている男性からなる集団では殆ど見られなかった。
ヒトIzumo遺伝子に上記の置換変異が起こると、正常なタンパク質が発現しなくなってしまう。それゆえ、ヒトIzumo遺伝子の置換変異は、たとえ片方のアレルのみに起こっている場合であっても、正常なIzumoタンパク質の翻訳量が低下することにより、或いは、変異型Izumoタンパク質がドミナントネガティブに作用することにより、不妊症を引き起こす可能性が高いと推測される。
本発明において、変異とは、遺伝子の塩基配列において、塩基が欠失・置換・挿入されていることを意味する。本発明に係る妊孕性診断方法の検出工程において検出されるIzumo遺伝子の変異は、男性不妊との相関性が高い変異である。具体的には、以下に述べるXX個の変異を検出することにより、検出工程に用いられた生体サンプルを採取されたヒトが、妊孕させやすいか否か、不妊症であると診断されている場合には、不妊症の原因がIzumo遺伝子の変異によるものであるか否かを判断することができる。なお、「Izumo遺伝子の翻訳領域の第X位の塩基」とは、「翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒトIzumo遺伝子の翻訳領域の第X位の塩基」を意味する。
男性不妊との相関性が高い変異として、Izumo遺伝子の翻訳領域の第32位のシトシンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第11位のアラニンがグルタミン酸にコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第38位のシトシンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第13位のアラニンがアスパラギン酸にコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第41位のグアニンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第14位のグリシンがアスパラギン酸にコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第115位のグアニンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第39位のアスパラギン酸がアスパラギンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第157位のアデニンがグアニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第53位のメチオニンがバリンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第169位のグアニンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第57位のバリンがイソロイシンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第214位のグアニンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第72位のアスパラギン酸がアスパラギンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第285位のアデニンがチミンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第95位のリジンがアスパラギンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第407位のシトシンがチミンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第136位のプロリンがロイシンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第409位のアデニンがシトシンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第137位のアスパラギンがヒスチジンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第417位のチミンがグアニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第139位のシステインがトリプトファンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第442位のチミンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第148位のトリプトファンがアルギニンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第445位のチミンがグアニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第149位のシステインがグアニンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第497位のグアニンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第166位のグリシンがグルタミン酸にコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第577位のシトシンがチミンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第193位のロイシンがフェニルアラニンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第589位のアデニンがチミンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第197位のセリンがシステインにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第719位のシトシンがチミンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第240位のセリンがフェニルアラニンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第937位のチミンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第313位のフェニルアラニンがイソロイシンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第939位のチミンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第313位のフェニルアラニンがロイシンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第944位のグアニンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第315位のアルギニンがグルタミンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第953位のチミンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第318位のバリンがグルタミン酸にコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第998位のチミンがシトシンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第333位のバリンがアラニンにコードされるようになる。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第999位のチミンがグアニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第333位のバリンもしくはアラニンは変化しない。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第1040位のシトシンがアデニンに置換している変異がある。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第347位のセリンがコードされなくなる(終止コドン)。
本発明に係る妊孕性診断方法においては、特に、Izumo遺伝子の翻訳領域の第38位の塩基、第157位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第589位の塩基、第939位の塩基、第944位、第998位の塩基、又は第999位の塩基を検出することが好ましい。より妊孕性との相関性が高いためである(第157位の塩基はホモ接合型であるため)。また、本発明に係る妊孕性診断方法においては、上記の変異のうち、1種類の変異を検出するものであってもよく、複数種類の変異を検出するものであってもよい。
本発明に係る妊孕性診断方法は、これらの一塩基変異を、妊孕性の遺伝子マーカーとして用いるものである。たとえば、これらの塩基の変異が検出されなかった場合、検出工程に用いられた生体サンプルが回収された被験者は、妊孕性に問題がない可能性が高いと推定できる。また、被験者が不妊症患者である場合は、不妊症の原因が、Izumo遺伝子の機能欠損以外のものによる可能性が高いと判定できる。一方、変異が検出された場合は、その被験者は、妊孕可能性が低いと推定される。また、被験者が不妊症患者であれば、その原因がIzumo遺伝子の欠損又は変異により、Izumo分子の機能欠損による可能性が高いと判定できる。したがって、そのような被験者に対して、たとえばTESE−ICSI(Testicular sperm extraction−Intracytoplasmic sperm injection;精巣生検−顕微授精)等の適切な処置を施すことにより、早期に疾患を治癒することができる。すなわち、本発明に係る妊孕性診断方法は、妊孕可能性の推定及び不妊症の原因の同定を目的とした診断方法ともいえるものであり、該方法により、不妊症の診断を行う上で重要な情報が提供されるため、被験者に対して、現存の治療法の中から適格な選択を提示することができる。このため、本発明に係る妊孕性診断方法等は、低妊孕性又は不妊症の診断において好ましく用いることができる。
本発明に係る妊孕性診断方法において用いられる生体サンプルは、ヒトから採取されたものであって、Izumo遺伝子由来の核酸やタンパク質を含有することが期待できるサンプルであれば、特に限定されるものではなく、たとえば、血液、血清、血漿、頬の内側等の粘膜、精液、精巣生検によって被験者から採取した精巣内の組織(例えば精細管)、精子細胞、精漿等を挙げることができる。ここで、Izumo遺伝子由来の核酸とは、Izumo遺伝子のゲノムDNAや、該遺伝子の転写産物であるmRNA等を意味する。また、Izumo遺伝子由来のタンパク質とは、Izumo遺伝子から発現されるタンパク質であるIzumo分子やその分解物等を意味する。特に、Izumo遺伝子由来のタンパク質を検出対象とする場合には、生体サンプルとして、精液、精巣生検によって被験者から採取した精巣内の組織(例えば精細管)、精子細胞、精漿等を用いることが好ましい。精漿は、たとえ精子細胞を含んでいなくても、精子細胞が破壊等されることにより放出された、精子細胞で発現するタンパク質を含んでいると考えられている。
なお、生体サンプルを適宜希釈等することによりそのまま検出工程に用いてもよく、該生体サンプルから予め抽出したゲノムDNA等のDNAを用いてもよい。また、該生体サンプルからmRNA等のRNAを抽出した後、逆転写反応により該RNAから合成したcDNAを検出工程に用いてもよい。
本発明に係る妊孕性診断方法の検出工程において、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異を検出する方法としては特に限定されず、遺伝子の変異や多型の検出等において用いられる公知の各種手法、たとえば、サンガー法を基礎とする塩基配列決定法、インベーダー法、Taqmanプローブ法、SMMD法(Simultaneous Multiple Mutation Detection System)、PCR−RFLP(polymerase chain reaction−restriction fragment length polymorphism)法、MASA法、及び塩基伸長法、並びにそれらを改変した方法等を用いることができる。検出感度及び精度に優れているため、インベーダー法やTaqmanプローブ法等のように、変異部位を特異的に認識する塩基配列を有するプローブやプライマーを用いて検出する方法であることが好ましい。
ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異を検出するためのプローブやプライマーは、ヒトIzumo遺伝子及びその周辺の塩基配列に基づき、常法により設計し、合成することができる。なお、ヒトIzumo遺伝子及びその周辺の塩基配列は、たとえばNCBIヒトゲノムリソース(NCBI Human Genome Resources: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/genome/guide/human/)等の公知のデータベースから当業者であれば容易に入手することができる。
たとえば、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第38位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第38位の塩基がシトシンからアデニンに置換されており、当該第38位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第38位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じくヒト野生型Izumo遺伝子の翻訳領域の塩基配列(配列番号1で表される塩基配列)からなるポリヌクレオチドにおいて、当該第38位の塩基がシトシンであり、当該第38位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第38位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第38位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号3で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、107番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第38位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第38位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、107番目の塩基がシトシンからアデニンに置換されており、当該107番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第38位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、107番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第157位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第157位の塩基がアデニンからグアニンに置換されており、当該第157位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第157位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第157位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第157位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号3で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、226番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第157位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第157位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、226番目の塩基がアデニンからグアニンに置換されており、当該226番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第157位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、226番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第407位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第407位の塩基がシトシンからチミンに置換されており、当該第407位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第407位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第407位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第407位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号4で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、101番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第407位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第407位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、101番目の塩基がシトシンからチミンに置換されており、当該101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第407位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第409位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第409位の塩基がアデニンからシトシンに置換されており、当該第409位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第409位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第409位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第409位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号4で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、103番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第409位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第409位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、103番目の塩基がアデニンからシトシンに置換されており、当該103番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第409位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、103番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第417位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第417位の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該第417位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第417位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第417位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第417位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号4で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、111番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第417位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第417位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、111番目の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該111番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第417位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号4で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、111番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第589位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第589位の塩基がアデニンからチミンに置換されており、当該第589位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第589位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第589位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第589位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号6で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、113番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第589位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第589位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号6で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、113番目の塩基がアデニンからチミンに置換されており、当該113番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第589位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号6で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、113番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第939位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第939位の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該第939位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第939位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第939位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第939位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号8で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、103番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第939位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第939位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、103番目の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該103番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第939位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、103番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第944位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第944位の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該第944位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第944位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第944位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第944位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号8で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、108番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第944位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第944位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、108番目の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該108番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第944位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、108番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第998位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第998位の塩基がチミンからシトシンに置換されており、当該第998位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第998位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第998位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第998位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号8で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、162番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第998位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第998位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、162番目の塩基がチミンからシトシンに置換されており、当該162番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第998位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、162番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第999位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第999位の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該第999位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第998位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第999位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第999位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号8で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、163番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第999位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第999位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、163番目の塩基がチミンからシトシンに置換されており、当該163番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第999位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、163番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第32位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第32位の塩基がシトシンからアデニンに置換されており、当該第32位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第32位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第32位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第32位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号3で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、101番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第32位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第32位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、101番目の塩基がシトシンからアデニンに置換されており、当該101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第32位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第41位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第41位の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該第41位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第41位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第41位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第41位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号3で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、110番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第41位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第41位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、110番目の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該110番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第41位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、110番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第115位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第115位の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該第115位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第115位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第115位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第115位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号3で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、184番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第115位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第115位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、184番目の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該184番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第115位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、184番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第169位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第169位の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該第169位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第169位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第169位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第169位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号3で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、238番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第169位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第169位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、238番目の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該198番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第169位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、238番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第214位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第214位の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該第214位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第214位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第214位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第214位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号3で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、283番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第214位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第214位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、283番目の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該283番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第214位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号3で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、283番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第442位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第442位の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該第442位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第442位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第442位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第442位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号5で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、101番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第442位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第442位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、101番目の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第442位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第445位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第445位の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該第445位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第445位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第445位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第445位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号5で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、104番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第445位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第445位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、104番目の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該104番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第445位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、104番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第497位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第497位の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該第497位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第497位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第497位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第497位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号5で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、156番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第497位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第497位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、156番目の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該156番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第497位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、156番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第577位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第577位の塩基がシトシンからチミンに置換されており、当該第577位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第577位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第577位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第577位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号6で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、101番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第577位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第577位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号6で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、101番目の塩基がシトシンからチミンに置換されており、当該101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第577位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号6で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第719位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第719位の塩基がシトシンからチミンに置換されており、当該第719位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第719位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第719位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第719位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号7で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、101番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第719位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第719位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号7で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、101番目の塩基がシトシンからチミンに置換されており、当該101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第719位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号7で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第937位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第937位の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該第937位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第937位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第937位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第937位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号8で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、101番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第937位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第937位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、101番目の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第937位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第953位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第953位の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該第953位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第953位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第953位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第953位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号8で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、117番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第953位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第953位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、117番目の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該117番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第953位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、117番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
同じく、mRNAやこれから逆転写反応により得られるcDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第1040位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、配列番号1で表される塩基配列において、第1040位の塩基がシトシンからアデニンに置換されており、当該第1040位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドや、配列番号1で表される塩基配列において、第1040位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
一方、ゲノムDNAを用いて、Izumo遺伝子の翻訳領域の第1040位の塩基の変異の有無を検出するためのプライマー等としては、Izumo遺伝子の塩基配列中の当該第1040位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。配列番号8で表される塩基配列は、Izumo遺伝子の部分塩基配列であって、204番目の塩基が、Izumo遺伝子の翻訳領域の第1040位の塩基に相当する。すなわち、Izumo遺伝子の翻訳領域の第1040位の塩基の変異を検出するためのプライマー等として、配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、204番目の塩基がシトシンからアデニンに置換されており、当該204番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。また、当該第1040位の塩基において、変異が生じていない野生型であることを検出するためのプライマー等として、同じく配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、204番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを用いることができる。
このように、上述する各変異の有無を検出するためのプライマー等としては、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒト野生型Izumo遺伝子の翻訳領域の塩基配列(配列番号1で表される塩基配列)において、当該変異部位を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを、それぞれ用いることができる。また、ヒト野生型Izumo遺伝子のゲノムDNAにおいて、当該変異部位を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを、それぞれ用いることもできる。これらのポリヌクレオチドの長さとしては、10〜70塩基長であることが好ましく、10〜50塩基長であることがより好ましく、10〜30塩基長であることがさらに好ましい。なお、変異の有無の検出精度が改善されるため、該ポリヌクレオチド中、変異部位の塩基と対合し得る塩基の位置は特に限定されるものではないが、3’末端から1〜5塩基以内にあることが好ましく、3’末端にあることがより好ましい。
なお、ヒトの妊孕性を診断するためのキットであって、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬を含んでいる妊孕性診断キットを用いることにより、本発明に係る妊孕性診断方法をより簡便に行うことができる。本発明に係る妊孕性診断キットとしては、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒトIzumo遺伝子の翻訳領域の第32位の塩基、第38位の塩基、第41位の塩基、第115位の塩基、第157位の塩基、第169位の塩基、第214位の塩基、第285位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第442位の塩基、第445位の塩基、第497位の塩基、第577位の塩基、第589位の塩基、第719位の塩基、第937位の塩基、第939位の塩基、第944位の塩基、第953位の塩基、第998位の塩基、第999位の塩基、及び第1040位の塩基の変異を検出するための試薬を含んでいることが好ましく、第38位の塩基、第157位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第589位の塩基、第939位の塩基、第944位の塩基、第998位の塩基、及び第999位の塩基の変異を検出するための試薬を含んでいることがより好ましい。また、これらの変異のうちの、1種類の変異を検出するための試薬を含むキットであってもよく、複数種類の変異を検出するための試薬を含むキットであってもよい。
これらの塩基の変異を検出するための試薬としては、たとえば、当該塩基を含む核酸領域をPCR等により増幅させるためのプライマーの組と、得られた増幅産物の塩基配列を決定するための塩基配列決定試薬とを含んでいてもよい。該塩基配列決定試薬としては、たとえば、上述したヒト野生型Izumo遺伝子の塩基配列又はその翻訳領域の塩基配列において、当該変異部位を含む10〜100の連続した塩基配列と、相同的又は相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドを、予め蛍光色素等により標識したハイブリダイゼーションプローブ等が挙げられる。その他、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異を検出する方法がPCR−RFLP法である場合には、該RFLP法において用いられる制限酵素であってもよい。
また、本発明に係る妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、ヒトIzumo遺伝子の機能欠損を引き起こす変異の有無を検出するものであれば、その態様は特に限定されるものではない。例えば、上記妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、被験者のヒトIzumo遺伝子に、該遺伝子の機能欠損を引き起こす変異が含まれていることを検出するものであってもよく、被験者のヒトIzumo遺伝子に、該遺伝子の機能欠損を引き起こす変異が含まれていないことを検出するものであってもよい。
例えば、上述する変異の存在を検出するものである場合、上記妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、これらの変異が少なくとも一方のアレルにおいて起こっていることを検出できればよい。一方、これらの変異の非存在を検出するものである場合、上記妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、これらの変異が双方のアレルにおいて起こっていないことを検出することが好ましい。
より具体的には、一実施形態において、本発明に係る妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、ヒトIzumo遺伝子内の領域のうち、上記の各変異部位のうちの少なくとも一方(以下、「変異検出部位」という)の塩基を含む領域の塩基配列を決定することにより、上記の置換変異の有無を検出するものであってもよい。塩基配列の決定には、サンガー法やこれを応用した公知の各種手法を用いることができる。
この場合、妊孕性診断キットには、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬として、ヒトIzumo遺伝子の上記の変異検出部位を含む領域を増幅させるために、変異検出部位を挟むようにして設計されたプライマーの組が含まれることが好ましい。このプライマーの組には、より詳細には、ヒトIzumo遺伝子の変異検出部位よりも上流の塩基配列の一部または全部を有するプライマーと、ヒトIzumo遺伝子の変異検出部位よりも下流の塩基配列の一部又は全部と相補的な塩基配列を有するプライマーとが含まれる。
被験者から採取された生体サンプルに含まれるゲノムDNAを鋳型として上記のプライマーの組を用いてPCRを行うことにより、ヒトIzumo遺伝子の変異検出部位の塩基を含む領域がDNAフラグメントとして増幅され、さらに、上記のプライマーの組の一方又は両方のプライマーを用いて塩基配列の決定を行うことにより、置換変異の有無を確実かつ簡便に検出することができる。塩基配列の決定は、たとえば、ABI−PRISM 310 Genetic Analyzer(Applied Biosystems Inc.)等を取扱説明書に従って使用することにより、簡単に実施することができる。
また、DNAフラグメントの増幅のためのPCRに用いられるプライマーとは別のプライマーを、塩基配列の決定に用いられるプライマーとして用いてもよい。すなわち、妊孕性診断キットには、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬として、DNAフラグメントの増幅のためのプライマーの組と、塩基配列の決定に用いられるプライマーとを含んでいてもよい。
上記のDNAフラグメントの増幅のためのプライマーの組は、互いのプライマーによって挟まれる領域の長さが5kb以下であることが好ましく、3kb以下であることがより好ましく、2kb以下であることがさらに好ましく、1.5kb以下であることが特に好ましい。互いのプライマーによって挟まれる領域の長さを短くすることによって、上記の変異検出部位の塩基を含む領域の増幅を効果的に行うことができる。
また、塩基配列の決定に用いられるプライマーは、上記の変異検出部位の塩基から2kb以内の位置に設定されることが好ましく、1.5kb以内の位置に設定されることが好ましく、1.0kb以内の位置に設定されることがより好ましく、0.7kb以内の位置に設定されることが特に好ましい。上記の構成により、塩基配列の決定を正確に行うことができる。
さらに、塩基配列の決定に用いるプライマーは、上記の変異検出部位の塩基から20bp以上離れた位置に設定されることが好ましく、30bp以上離れた位置に設定されることがより好ましく、40bp以上離れた位置に設定されることがさらに好ましく、50bp以上離れた位置に設定されることが特に好ましい。また、上記プライマーの組は、ヒトIzumo遺伝子の変異検出部位の塩基を含む20bp以上の領域を増幅させるものであることが好ましい。プライマーの近傍は、塩基配列の決定結果が不正確になる傾向にあるが、上記の構成により、塩基配列の決定を正確に行うことができる。
なお、それぞれのプライマーは、Izumo遺伝子又はその周辺と同一の塩基配列、或いは相補的な塩基配列を少なくとも10塩基以上有することが好ましく、15塩基以上有することがより好ましく、18塩基以上有することがさらに好ましく、20塩基以上有することが特に好ましい。Izumo遺伝子又はその周辺と同一の(或いは相補的な)塩基配列の長さを長くすることにより、Izumo遺伝子の各変異部位のうちの少なくとも一方を含む目的の領域のみを確実に増幅させることができる。
上記のプライマーの組としては、たとえば、それぞれ配列番号9、10、11、12、13、14、15、16、17、18で表される塩基配列からなるプライマー(図1の1、2r、3、4r、5.1、6.1r、7、9.5r、9.8及び8r)を用いることができるが、本発明に用いることのできるプライマーの塩基配列がこの配列に限定されないことはいうまでもない。ヒトIzumo遺伝子の塩基配列及びその周辺の塩基配列は、当業者であれば上述したヒトゲノムリソースやジーンバンク(GenBank)から容易に入手することができるので、入手した塩基配列を基に、Oligo(登録商標、National Bioscience Inc.)又はGENETYX(ソフトウェア開発)等を用いてプライマーを設計することができる。
各プライマーは、たとえばホスホロアミダイト法等の公知の方法によって合成することができ、たとえばApplied Biosystems Inc.の392型シンセサイザー等を取扱説明書に従って使用することによって簡単に合成することができる。
なお、上記の各プライマーには、蛍光標識が付されていてもよい。プライマーに蛍光標識が付されている場合、ダイプライマー法によって、放射性同位元素を用いることなく増幅領域の塩基配列を決定することができる。
一方、各プライマーに蛍光標識が付されていない場合、ダイターミネータ法によって塩基配列を決定することができる。この場合、上記妊孕性診断キットには、上記のプライマーの組に加えて、A、T、G、Cの各単量体からなるデオキシリボ核酸、蛍光標識されA、T、G、Cの各単量体からなるジデオキシリボ核酸(所謂ダイターミネータ)、及びポリメラーゼ等がさらに含まれていてもよい。
一実施形態において、本発明に係る妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、ヒトIzumo遺伝子の上記の変異検出部位における塩基の置換変異の有無を、インベーダー法によって検出するものであってもよい。インベーダー法の詳細については、Lyamichevらによる論文(Lyamichev V et al., Nat biotechnol. 17, 292, 1999)に記載されており、本明細書ではこれを援用する。
図2は、インベーダー法の原理を説明する模式図である。インベーダー法では、非蛍光標識プローブのインベーダーオリゴ2及びアレルオリゴ3と、蛍光標識プローブのフレットプローブ5とが用いられる。
インベーダープローブ2は、ターゲット遺伝子1と相補的な塩基配列を有し、かつ、3’末端の塩基がターゲット遺伝子1の変異(又は一塩基多型)検出部位1aと対応するように設計される(いずれの塩基とも相補的な塩基ではない)。一方、アレルオリゴ3は、ターゲット遺伝子1とは無関係な塩基配列であるフラップ3bと、ターゲット遺伝子1と相補的な塩基配列を有し、かつ、5’末端の塩基がターゲット遺伝子1の変異(又は一塩基多型)検出部位1aに相補するように設計されたヌクレオチド3aとが連結したものである。ここで、フラップ3bは、ヌクレオチド3aの5’末端側に連結されている。
このように設計されたインベーダープローブ2とアレルオリゴ3をターゲット遺伝子1とハイブリダイゼーションさせると、ターゲット遺伝子1に対してアレルオリゴ3とインベーダープローブ2が重なり合った構造をとりながらハイブリダイズし、変異検出部位1aにおいてインベーダープローブ2がアレルオリゴ3の下に1塩基のみ侵入する。すると、フラップエンドヌクレアーゼ(「クリアベース(cleavase)」ともいう)4がこの侵入構造を認識し、アレルオリゴ3を重なった塩基の3’側で切断する。その結果、フラップ3bと変異検出部位とが連結したフラップ遊離体3cが生成される。
フレットプローブ5は、5’末端側が自身とハイブリダイゼーションでき、かつ、3’末端側がフラップ3bとハイブリダイゼーションできるヌクレオチド5aと、蛍光色素5bと、クエンチャー(発光抑制体)5cとからなる。ここで、ヌクレオチド5aは、5’ 3’末端がフラップ遊離体3cと相補的な塩基配列となっている。また、蛍光色素5bは、ヌクレオチド5aの5’末端に結合している。ただし、フレットプローブ5においては、クエンチャー5cにより蛍光色素5bの蛍光が抑制されている。
このようなフレットプローブ5に対してフラップ遊離体3cがハイブリダイゼーションすると、フラップ遊離体3cの変異検出部位について、再び3進入構造が形成される。その結果、上述のフラップエンドヌクレアーゼ4がこの侵入構造を再び認識し、フレットプローブ5の5’末端部分が切断される。その結果、フレットプローブ5の5’末端に結合していた蛍光色素5bが遊離し、蛍光が生じる。
従って、本発明に係る妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無をインベーダー法により検出するものであってもよい。この場合、妊孕性診断キットには、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬として、インベーダープローブ2、アレルオリゴ3及びフレットプローブ5等が含まれることが好ましい。
置換変異が有る場合に蛍光が生じるようにする場合には、インベーダープローブ2は、ヒトIzumo遺伝子と相補的な塩基配列を有し、かつ、3’末端の塩基が変異型Izumo遺伝子の各変異型塩基と対応するように設計される(但し、相補的でない)。また、アレルオリゴ3のヌクレオチド3aは、ヒトIzumo遺伝子と相補的な塩基配列を有し、かつ、5’末端の塩基が変異型Izumo遺伝子の上記の変異型塩基と相補するように設計される。そして、フレットプローブ5は、上記インベーダープローブ2及び上記アレルオリゴ3が変異型Izumo遺伝子とハイブリダイズしてインベーダープローブ2による侵入構造が形成された場合にフラップエンドヌクレアーゼ4によって切断されるフラップ遊離体3cを検出できるように設計される。
上記の構成により、被験者のIzumo遺伝子において上記の塩基が変異型置換している場合は、ターゲット遺伝子にハイブリダイズしたヌクレオチド3aの5’末端にインベーダープローブ2の3’末端が侵入することにより、ヌクレオチド3cが切り出されて蛍光が生じる。一方、被験者のIzumo遺伝子が野生型である場合は、インベーダープローブ2の末端部分による侵入構造が形成されないのでヌクレオチド3cが切り出されないため蛍光が生じない。
また、上記の例では、被験者の有するIzumo遺伝子が置換変異型の場合に蛍光が生じる構成としたが、本発明はこれに限定されず、被験者の有するIzumo遺伝子が野生型の場合に蛍光が生じ、置換変異型の場合に蛍光が抑制される構成としてもよく、或いは野生型と変異型で異なった蛍光色素を使用するなど様々に改変することができる。
なお、上記の各方法において、Izumo遺伝子のセンス鎖(コドンをコードする側の鎖)を調べることによって置換変異の有無を判定する構成について詳細に説明したが、アンチセンス鎖を調べることによっても同様に判定することができるのはいうまでもない。
本発明に係る妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、ヒトIzumo遺伝子の機能欠損を引き起こす変異の有無をタンパク質レベルで検出するものであってもよい。すなわち、本発明に係る検出方法及び妊孕性診断キットは、ヒトにおいて、正常なヒトIzumoタンパク質が発現しているか否かを判定するものであってもよく、異常なヒトIzumoタンパク質が発現しているか否かを判定するものであってもよい。ここで、正常タンパク質とは、ヒト野生型Izumoポリペプチドであり、配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチドを意味する。一方、異常タンパク質とは、たとえば、ヒト野生型Izumo遺伝子の翻訳領域の塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、上述するいずれかの一塩基置換変異が生じているポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドを意味する。具体的には、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒト野生型Izumo遺伝子の翻訳領域の塩基配列(配列番号1で表される塩基配列)からなるポリヌクレオチドにおいて、第38位の塩基がアデニン、第157位の塩基がグアニン、第407位の塩基がチミン、第409位の塩基がシトシン、第417位の塩基がグアニン、第589位の塩基がチミン、第939位の塩基がアデニン、第944位の塩基がアデニン、第998位の塩基がシトシン、及び第999位の塩基がグアニンに置換された塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチドである。また、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒト野生型Izumo遺伝子の翻訳領域の塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、第32位の塩基がアデニン、第41位の塩基がアデニン、第115位の塩基がアデニン、第169位の塩基がアデニン、第214位の塩基がアデニン、第285位の塩基がチミン、第442位の塩基がアデニン、第445位の塩基がグアニン、第497位の塩基がアデニン、第577位の塩基がチミン、第719位の塩基がチミン、第937位の塩基がアデニン、第953位の塩基がアデニン、又は第1040位の塩基がアデニンに置換された塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチドであってもよい。
なお、生体サンプル中に含まれているヒトIzumoタンパク質が正常タンパク質か異常タンパク質かを検出する方法としては、特に限定されるものではない。たとえば、第1040位の変異のように、正常タンパク質と異常タンパク質とが明らかに分子量が異なる場合には、電気泳動法等により生体サンプル中に含まれているヒトIzumoタンパク質の大きさを調べることによって、異常タンパク質が存在しているか否かを検出することができる。また、抗体を用いることにより、生体サンプル中に含まれているヒトIzumoタンパク質が正常タンパク質か異常タンパク質かを、より高精度に検出することもできる。
具体的には、たとえば、本発明に係る妊孕性診断方法の検出工程は、上述した各変異のうちの少なくとも1種の変異を含むヒト変異型Izumo遺伝子によってコードされるヒト変異型Izumoタンパク質と結合し、かつ、ヒト野生型Izumoタンパク質(正常タンパク質)と結合しないことを特徴とする抗体を用いることにより、生体サンプル中に異常タンパク質が存在しているか否かを検出するものであってもよい。また、本発明に係る妊孕性診断キットに含まれるヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬として、ヒトIzumoの異常タンパク質と結合し、かつ、正常タンパク質と結合しないことを特徴とする抗体を用いてもよい。なお、このような抗体は、ヒトIzumoの異常タンパク質を抗原として、常法により作製したポリクローナル抗体やモノクローナル抗体の中から、ヒトIzumoの正常タンパク質と交差しないものを選択することにより、得ることができる。
より具体的には、本発明に係る抗体は、上述したアミノ酸の置換変異を含むヒト変異型Izumoポリペプチドまたは変異部分を含むそのフラグメントを抗原として実験動物を免疫処置することにより、製造することができる(たとえば、Chow, M. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82: 910-914;Bittle, F. J. et al., J. Gen. Virol. 66: 2347-2354n (1985)を参照のこと。)
一般的には、動物は遊離ペプチドによって免疫化することができる。ただし、遊離ペプチドを高分子キャリア(たとえば、ヒーホールリンペットヘモシアニン(KLH)または破傷風トキシド)にカップリングすることによって効率的に免疫化できるようになる場合もある。たとえば、システインを含有するペプチドは、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)のようなリンカーによってキャリアにカップリングすることができる。一方、他のペプチドは、グルタルアルデヒドのようなより一般的な連結剤を使用してキャリアにカップリングすることができる。
ウサギ、ラット及びマウスのような動物は、遊離ペプチドまたはキャリア−カップリングペプチドと、Freundのアジュバントとを含むエマルジョンを腹腔内及び/または皮内に注射することにより免疫化することができる。ELISAにより検出できる程度に有用な力価の抗ペプチド抗体を得るためには、約2週間の間隔で追加免疫注射を行うことが望ましい。
そして、免疫化された動物から血液を採取し、血清からIgG画分を抽出することにより抗体を得ることができる。また、抗体を公知の技術によって精製することにより、抗体の力価が向上する。
本発明に係る抗体は、上述したヒト変異型Izumoポリペプチドに結合する一方で、ヒト野生型Izumoポリペプチドには結合しないものである。それゆえ、上記の手順によって得られた抗体のうち、ヒト野生型Izumoタンパク質と結合しないものを選出することによって、本発明に係る抗体を得ることができる。上記の選出を容易にするためには、動物に注射する抗原ペプチドとして、ヒト変異型Izumoポリペプチドの変異部分とその周辺のアミノ酸配列からなる10残基程度のオリゴペプチドを選択することが望ましい。
このように、一実施形態において、本発明に係る妊孕性診断方法及び妊孕性診断キットは、上述した各変異のうち少なくとも一方の塩基置換を含むヒト変異型Izumo遺伝子によってコードされるヒト変異型Izumoタンパク質と結合し、かつ、ヒト野生型Izumoタンパク質と結合しない抗体を用いて、ヒトから採取された生体サンプル中にヒト変異型Izumoタンパク質が発現しているかを判定するものであってもよい。
上記抗体を用いてヒト変異型Izumoタンパク質が発現しているか否かを調べ、被験者においてヒト変異型Izumoタンパク質が発現されていると判定された場合は、ヒトIzumo遺伝子に上述した置換変異が生じていることが強く示唆され、同時に、その被験者は、妊孕可能性が低い、あるいは不妊症の可能性が高いと推定することができる。また、被験者が不妊症の場合は、不妊症の原因がヒトIzumo遺伝子の異常に起因していると推定することができる。
また、他の実施形態において、本発明に係る検出方法及び妊孕性診断キットは、ヒトにおいて正常なヒトIzumoタンパク質が発現しているか否かを判定するものであってもよい。より具体的には、本発明に係る妊孕性診断方法の検出工程が、ヒト野生型Izumoタンパク質と結合し、かつ、異常ヒトIzumoタンパク質と結合しないことを特徴とする抗体を用いることにより、生体サンプル中にヒト野生型Izumoタンパク質が存在しているか否かを検出するものであってもよい。また、本発明に係る妊孕性診断キットに含まれるヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬として、ヒト野生型Izumoタンパク質と結合し、かつ、異常タンパク質と結合しないことを特徴とする抗体(抗Izumo抗体)を用いてもよい。
抗Izumo抗体を用いてヒトIzumoタンパク質が発現しているか否かを調べ、被験者においてヒトIzumoタンパク質が発現していないと判定された場合は、ヒトIzumo遺伝子が欠失または変異していることが示唆され、同時に、その被験者は、妊孕可能性が低い、あるいは不妊症の可能性が高いと推定することができる。また、被験者が不妊症の場合には、不妊症の原因が正常なヒトIzumoタンパク質が発現していないことによるものと推定することができる。
抗体を用いて、生体サンプル中のヒト野生型Izumoタンパク質またはヒト変異型Izumoタンパク質を検出する手法は、特に限定されず、公知のいずれの手法を用いてもよい。たとえば、ウェスタンブロッティング、ELISA(Enzyme−linked Immunosorbent Assay)等が挙げられる。
妊孕性診断キットがウェスタンブロッティングまたはELISAを利用する妊孕性診断方法に好適なキットである場合、妊孕性診断キットには、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬として、抗ヒト野生型Izumoタンパク質抗体または抗Izumo抗体に加えて、発色反応に必要なペルオキシダーゼ等の特異的酵素で標識した抗グロブリン抗体が含まれていてもよい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
[実施例1]
本実施例においては、ヒトIzumo遺伝子配列を解析し、ヒトIzumo遺伝子に男性不妊症に関連した変異の検出を行った。
[解析対象者]
非閉塞性不妊症の日本人男性被験者(N=1000以上)を、精子形成の欠損の程度に基づいてサブグループに分割した。これらの不妊症被験者のうち、13%は非閉塞性無精子症であり、31%は重症精子過少症(<5×10細胞/mL)であり、33%が運動無力症であり、残り23%が形態的に異常のないものであった。遺伝的要因を調べたところ、これらの被験者は何れも原発性特発性不妊症であった(Birmingham A et al. Fertil Steril 2004; 9: 2313-2317)。コントロール群(N=200以上)は産婦人科医院にいる妊婦のもとに生まれた子供の父親であり、妊孕性が確認された男性とした。全ての提供者からは、サンプルがゲノムDNA解析に使用される旨のインフォームドコンセントを取得した(大阪大学病院泌尿器科)。
[変異スクリーニング]
以下の各工程では、特に断りがない限り、常法又はキットに添付されている取扱説明書に従って各処理を行った。
ゲノムDNAは、プロテアーゼ処理とフェノール抽出により血液サンプル又は精液サンプルから単離し調製した(Sambrook J et al., Isolation of DNA from Mammalian Cells. New York: Cold Spring Harbor Press. 1989: pp. 9.16-9.21)。血液由来ゲノムDNAはGenomiPhi(GEヘルスケアバイオサイエンス社製)を用いて増幅したDNAを使用した。
Izumo遺伝子は図1に示すように10個のエクソンからアミノ酸コード領域が形成されるが、それぞれのエクソンを増幅させるため、図1に示すように、5つの複製単位(アンプリコン)に分け、PCR用プライマーをデザインした。表1にそれぞれのプライマーを、表2にPCRの反応条件を示す。
Figure 2010187556
Figure 2010187556
これらのプライマーを用いて表2記載の反応条件でPCR反応を行い。得られたPCR増幅フラグメントを、AMPure(Agencourt Bioscience社製)にて精製した。この精製されたPCR増幅フラグメントを鋳型とし、それぞれのアンプリコンを増幅した際に使用したプライマーを用いて、シーケンシング反応を行った。具体的には、BigDye(登録商標)Terminator V3.1 Cycle Sequencing Kit(アプライドバイオシステムズ社製)を用いて行い、CleanSEQ(Agencourt Bioscience社製)にて精製した反応産物をABI−PRISM 3730 Genetic Analyzer(アプライドバイオシステムズ社製)によって解析した。両方向の決定結果を比較し、塩基配列を決定した。
[シークエンス解析結果]
不妊症被験者及び妊孕性確認被験者のそれぞれについて、プライマー1と2rで増幅されるアンプリコン、プライマー3と4rで増幅されるアンプリコン、プライマー5.1と6.1rで増幅されるアンプリコン、プライマー7と9.5rで増幅されるアンプリコン、及びプライマー9.8と8rで増幅されるアンプリコンの、それぞれの塩基配列を解析したところ、表3に示すように、既知のSNPs(3ヶ所)を含めた置換変異が合計26個検出された。このうちアミノ酸の変化を伴う22個の置換変異が不妊症被験者に検出され、妊孕性確認被験者からはこれらの置換変異は全く検出されず、妊孕性との相関性があることが確認された。以下、この22個の置換変異及び不妊症被験者にマイナーホモ接合型が多く集積された既知SNPs(rs230719とrs230718)について、それぞれ説明する。
Figure 2010187556
Izumo遺伝子の翻訳領域の第32位のシトシンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者782人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第11位のアラニンがグルタミン酸にコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者172人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第38位のシトシンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者782人の中に4人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第13位のアラニンがアスパラギン酸にコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者172人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第41位のグアニンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者782人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第14位のグリシンがアスパラギン酸にコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者172人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第115位のグアニンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者782人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第39位のアスパラギン酸がアスパラギンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者172人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第157位のアデニンが両方のアレルにおいてグアニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者782人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第53位のメチオニンがバリンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者172人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第169位のグアニンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者782人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第57位のバリンがイソロイシンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者172人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第214位のグアニンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者782人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第72位のアスパラギン酸がアスパラギンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者172人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第285位のアデニンが片方のアレルにおいてチミンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者782人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第95位のリジンがアスパラギンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者172人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
Izumo遺伝子の翻訳領域の第407位のシトシンが片方のアレルにおいてチミンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者694人の中に2人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第136位のプロリンがロイシンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者169人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第409位のアデニンが片方のアレルにおいてシトシンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者694人の中に3人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第137位のアスパラギンがヒスチジンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者169人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第417位のチミンが片方のアレルにおいてグアニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者694人の中に27人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第139位のシステインがトリプトファンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者169人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
Izumo遺伝子の翻訳領域の第442位のチミンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者350人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第148位のトリプトファンがアルギニンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者170人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第445位のチミンが片方のアレルにおいてグアニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者350人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第149位のシステインがグリシンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者170人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第497位のグアニンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者350人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第166位のグリシンがグルタミン酸にコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者170人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第577位のシトシンが片方のアレルにおいてチミンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者350人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第193位のロイシンがフェニルアラニンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者167人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第589位のアデニンが片方のアレルにおいてチミンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者350人の中に26人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第197位のセリンがシステインにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者167人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
Izumo遺伝子の翻訳領域の第719位のシトシンが片方のアレルにおいてチミンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者132人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第240位のセリンがフェニルアラニンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者158人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
Izumo遺伝子の翻訳領域の第937位のチミンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者367人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第313位のフェニルアラニンがイソロイシンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者168人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第939位のチミンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者367人の中に20人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第313位のフェニルアラニンがロイシンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者168人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第944位のグアニンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者367人の中に24人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第315位のアルギニンがグルタミンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者168人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第953位のチミンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者367人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第318位のバリンがグルタミン酸にコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者168人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第998位のチミンが両方のアレルにおいてシトシンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者367人の中に49人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第333位のバリンがアラニンにコードされるようになる。一方、妊孕性確認被験者168人には、この置換変異を持った人が2名見出された。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第999位のチミンが両方のアレルにおいてグアニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者367人の中に51人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第333位のアミノ酸は変化しない。一方、妊孕性確認被験者168人には、この置換変異を持った人が2名見出された。
また、Izumo遺伝子の翻訳領域の第1040位のシトシンが片方のアレルにおいてアデニンに置換している塩基配列を持った被験者が、不妊症被験者367人の中に1人見出された。この塩基置換によって推定アミノ酸配列の第318位のセリンがコードされなくなる(終止コドン)。一方、妊孕性確認被験者168人からは、この置換変異が全く見出されなかった。
これらの置換変異の中でも、特に、第38位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第589位の塩基、第939位の塩基、第944位の塩基、第998位の塩基、又は第999位の塩基の置換変異の出現率が高く、男性不妊症との相関性が高かった。
上記の置換変異が見出された被験者は、正常なIzumoのタンパク質の翻訳量が低減したことにより、或いは、変異型Izumoタンパク質がドミナントネガティブに作用することにより、Izumoタンパク質の働きが不十分になって不妊症になったものと推測された。一方第157位、及び第333位の置換変異はホモ接合型であり、正常型Izumoタンパク質の機能に何らかの変化が生じていると推定された。
なお、本研究により、上記の置換変異以外にも一塩基多型がIzumo遺伝子内に見出されたが、これらの一塩基多型は、そのパターンが不妊症被験者と妊孕性確認被験者との間で有意な相違を見せず、特に妊孕性に影響を与えるものとは認められなかった。
本発明に係る妊孕性診断方法等を用いることにより、ヒトの妊孕可能性の推定や、不妊症の原因の同定を行うことができ、妊症の現象解明や治療法の確立並びに不妊症の診断に有用なツールが提供されるので、製薬分野や医療分野において本発明を好適に利用することができる。
本発明によれば、不妊症の現象解明や治療法の確立並びに不妊症の診断に有用なツールが提供されるので、製薬分野や医療分野において本発明を好適に利用することができる。
1…ターゲット遺伝子、1a…変異(又は一塩基多型)検出部位、2…インベーダーオリゴ、3…アレルオリゴ、3a…ヌクレオチド、3b…フラップ、3c…フラップ遊離体、4…フラップエンドヌクレアーゼ、5…フレットプローブ、5a…ヌクレオチド、5b…蛍光色素、5c…クエンチャー(発光抑制体)。

Claims (20)

  1. ヒトから採取された生体サンプルを用いて、前記ヒトにおけるIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出する検出工程を有し、
    前記検出工程において、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒトIzumo遺伝子の翻訳領域の、第32位の塩基、第38位の塩基、第41位の塩基、第115位の塩基、第157位の塩基、第169位の塩基、第214位の塩基、第285位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第442位の塩基、第445位の塩基、第497位の塩基、第577位の塩基、第589位の塩基、第719位の塩基、第937位の塩基、第939位の塩基、第944位の塩基、第953位の塩基、第998位の塩基、第999位の塩基、及び第1040位の塩基からなる群より選択される1以上の塩基の変異の有無を検出することを特徴とする、妊孕性診断方法。
  2. 前記検出工程において、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒトIzumo遺伝子の翻訳領域の、第38位の塩基、第157位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第589位の塩基、第939位の塩基、第944位の塩基、第998位の塩基、及び第999位の塩基からなる群より選択される1以上の塩基の変異の有無を検出することを特徴とする請求項1記載の妊孕性診断方法。
  3. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第38位の塩基がシトシンからアデニンに置換されており、当該第38位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号3で表される塩基配列において、107番目の塩基がシトシンからアデニンに置換されており、当該107番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  4. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第157位の塩基がアデニンからグアニンに置換されており、当該第157位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号3で表される塩基配列において、226番目の塩基がアデニンからグアニンに置換されており、当該226番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  5. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第407位の塩基がシトシンからチミンに置換されており、当該第407位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号4で表される塩基配列において、101番目の塩基がシトシンからチミンに置換されており、当該101番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  6. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第409位の塩基がアデニンからシトシンに置換されており、当該第409位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号4で表される塩基配列において、103番目の塩基がアデニンからシトシンに置換されており、当該103番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  7. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第417位の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該第417位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号4で表される塩基配列において、111番目の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該111番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  8. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第589位の塩基がアデニンからチミンに置換されており、当該第589位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号6で表される塩基配列において、113番目の塩基がアデニンからチミンに置換されており、当該112番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  9. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第939位の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該第939位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号8で表される塩基配列において、103番目の塩基がチミンからアデニンに置換されており、当該103番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  10. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第944位の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該第944位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号8で表される塩基配列において、108番目の塩基がグアニンからアデニンに置換されており、当該108番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  11. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第998位の塩基がチミンからシトシンに置換されており、当該第998位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号8で表される塩基配列において、162番目の塩基がチミンからシトシンに置換されており、当該162番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  12. 下記の(a)〜(d)の何れかの塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
    (a)配列番号1で表される塩基配列において、第999位の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該第999位の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (b)前記(a)の塩基配列と相補的な塩基配列。
    (c)配列番号8で表される塩基配列において、163番目の塩基がチミンからグアニンに置換されており、当該163番目の塩基を含む10〜100の連続した塩基配列。
    (d)前記(c)の塩基配列と相補的な塩基配列。
  13. 配列番号1で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、第38位の塩基がアデニン、第157位の塩基がグアニン、第407位の塩基がチミン、第409位の塩基がシトシン、第417位の塩基がグアニン、第589位の塩基がチミン、第939位の塩基がアデニン、第944位の塩基がアデニン、第998位の塩基がシトシン、又は第999位の塩基がグアニンの塩基がアデニンに置換された塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
  14. 配列番号1で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて、第32位の塩基がアデニン、第41位の塩基がアデニン、第115位の塩基がアデニン、第169位の塩基がアデニン、第214位の塩基がアデニン、第285位の塩基がチミン、第442位の塩基がアデニン、第445位の塩基がグアニン、第497位の塩基がアデニン、第577位の塩基がチミン、第719位の塩基がチミン、第937位の塩基がアデニン、第953位の塩基がアデニン、又は第1040位の塩基がアデニンに置換された塩基配列からなることを特徴とするポリヌクレオチド。
  15. 請求項13又は14に記載のポリヌクレオチドによってコードされるアミノ酸配列からなることを特徴とするポリペプチド。
  16. 請求項15に記載のポリペプチドと結合し、かつ、配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドと結合しないことを特徴とする抗体。
  17. ヒトから採取された生体サンプルを用いて、前記ヒトにおいて発現しているIzumoポリペプチドの変異の有無を、請求項16に記載の抗体によって検出する検出工程を有することを特徴とする、妊孕性診断方法。
  18. ヒトの妊孕性を診断するためのキットであって、ヒトIzumo遺伝子の欠損又は変異の有無を検出するための試薬を含んでいることを特徴とする妊孕性診断キット。
  19. 前記変異が、翻訳開始コドンのアデニンを第1位の塩基としたときに、ヒトIzumo遺伝子の翻訳領域の第32位の塩基、第38位の塩基、第41位の塩基、第115位の塩基、第157位の塩基、第169位の塩基、第214位の塩基、第285位の塩基、第407位の塩基、第409位の塩基、第417位の塩基、第442位の塩基、第445位の塩基、第497位の塩基、第577位の塩基、第589位の塩基、第719位の塩基、第937位の塩基、第939位の塩基、第944位の塩基、第953位の塩基、第998位の塩基、第999位の塩基、及び第1040位の塩基からなる群より選択される1以上の塩基の変異の有無を検出することを特徴とする請求項18記載の妊孕性診断キット。
  20. 前記試薬が、抗Izumo抗体であることを特徴とする請求項19記載の妊孕性診断キット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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