JP2010187321A - 画像読取装置 - Google Patents

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Takeshi Akai
武志 赤井
Motoya Sano
元哉 佐野
Satoshi Saito
敏 齋藤
Ikuhisa Okamoto
育久 岡本
Atsushi Kaneya
厚史 兼谷
Shingo Matsushita
慎吾 松下
Norio Kimura
憲雄 木村
Kenichiro Morita
健一郎 森田
Takashi Fujii
隆 藤井
Hiroshi Kubo
宏 久保
Shinya Kitaoka
真也 北岡
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Abstract

【課題】
原稿搬送時の負荷にならず、シェーディングモードとクリーニングモードとを切替えることで、コンタクトガラスの表面のクリーニングが行える基準白色ローラを備える画像読取装置を提供する。
【解決手段】
画像読取装置8は、画像読取部6と対向して設けられた基準白色ローラ10を備え、基準白色ローラは、大径基準白色ローラ12と、大径基準白色ローラの円外周面に開口があり、且つ軸方向に延びる凹部に回転可能に支持され、基準白色面およびクリーニング面を有する小径基準白色ローラ16とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像読取装置、特にシェーディングおよびクリーニングに用いられる基準白色ローラを備える画像読取装置に関し、さらにはこのような画像読取装置を有する自動原稿搬送装置および画像形成装置に関する。
複写機,ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる画像読取装置は、光源から原稿(原稿)に光を照射し、その反射光をコンタクトガラスや反射ミラー等を経由して、CCD、あるいは密着型画像センサ(CIS)などの画像読取センサに導くことで、画像の読取を行う構成となっている。
しかし、原稿が接触するコンタクトガラスや反射ミラー等に紙粉や黒鉛粉などのゴミが付着し光路をさえぎると、画像読取センサに入力されるデータに欠損が生じる。特に、原稿スルータイプの画像読取装置では、黒縦スジや白縦スジなどの著しい画像品質劣化の原因となる。
また、画像読取装置においては、外部に出力される画像データのシェーディングが行われている。このために、画像読取装置の画像読取部とは異なる領域に白色基準部材を設け、この白色基準部材の設置位置まで画像読取部を走行させて白色基準部材を読取ることで、シェーディングデータを生成している。このとき、コンタクトガラスの表面に汚れがあると、シェーディングが正確に行われなくなる。
このような問題を解決した従来技術として、特開2004−48184号公報には、原稿を所定方向に搬送する搬送手段と、原稿の搬送路の一方の側に配置されて原稿の一方の面を読取る読取手段と、原稿の搬送路を介して読取手段に対向するローラとを備え、ローラの表面にシェーディング部材(白色基準部材)およびクリーニング部材(ブラシ部材)を設けるとともに、ローラの回転を制御する回転制御手段を備える画像読取装置が開示されている。この画像読取装置では、ローラの回転を制御することでシェーディングおよびコンタクトガラス表面のクリーニングを可能としている。
他の従来技術として、特開2002−368963号公報には、主走査方向に延びる原稿スルー用のコンタクトガラスを有し、原稿を移動させて原稿上の画像を読取る原稿スルータイプの画像読取装置であって、原稿供給機のコンタクトガラスに接する部分に、白色基準部材とクリーニング部材とを有するローラを備え、シェーディング実行後に白色基準部材の白色基準面を読取り、読取により得られた出力が所定の基準値以下か否かによって、コンタクトガラスの汚れの有無を検知し、汚れを検知した場合は、原稿の読取が行われていないときにローラを自動的に回転させることによって、コンタクトガラスのクリーニングを行う画像読取装置が開示されている。
上述した従来の画像読取装置では、ローラ表面にクリーニング部材が存在するため、原稿搬送中にローラを回転させることができず、ローラが搬送負荷となってしまうという問題がある。
また、近年、自動原稿搬送装置(ADF)の高速化が進み、原稿と次原稿との間隔が非常に短く、原稿の搬送間でコンタクトガラスの表面をクリーニングすることは非常に困難となっている。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、原稿搬送時の負荷にならず、シェーディングモードとクリーニングモードとを容易に、且つ短時間で切替えることで、原稿搬送間隔が短い場合でも、コンタクトガラスの表面のクリーニングが行え、黒スジや白スジなどの異常画像が発生することのない画像読取装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の画像読取装置を有する自動原稿搬送装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記の自動原稿搬送装置を有する画像形成装置を提供することにある。
本発明の画像読取装置は、コンタクトガラスの一方の表面上に搬送される原稿を、コンタクトガラスの他方の表面の側から読取る画像読取部と、原稿がコンタクトガラスを介して画像読取部の読取位置と適正な距離を保つように、画像読取部と対向して設けられた搬送ガイドを兼ねる基準白色ローラとを備え、基準白色ローラは、基準白色面を有する大径基準白色ローラと、大径基準白色ローラの円外周面から内方に窪み、且つ軸方向に延びる少なくとも1個の凹部に回転可能に支持され、基準白色面を有する少なくとも1個の小径基準白色ローラとを有し、小径基準白色ローラの外周面には、コンタクトガラスの表面をクリーニングするクリーニング部材が設けられ、基準白色ローラを回転させながら、基準白色ローラの基準白色面を画像読取部により読取ることによって基準データを取得し、前記画像読取部より出力される画像データのシェーディングを行い、且つクリーニング部材でコンタクトガラスの表面をクリーニングすることを特徴とする。
また、本発明の自動原稿搬送装置は、このような画像読取装置を具備することを特徴とする。
さらに、本発明の画像形成装置は、このような自動原稿搬送装置を具備することを特徴とする。
本発明の画像読取装置によれば、大径基準白色ローラの内部に、クリーニング部材を有した小径基準白色ローラを内蔵することにより構成された基準白色ローラを回転させた状態で、搬送ガイド、およびシェーディングを行う機能を維持しつつ、複雑な制御を必要としない省スペースの構造でコンタクトガラスのクリーニングを実現できる。
また、本発明の自動原稿搬送装置によれば、スジなどの異常読取画像が発生することなしに、高速での原稿の搬送が可能となる。
さらに、本発明の画像形成装置によれば、コンタクトガラスの汚れによる読取画像の劣化が発生せず、正確な画像を形成できる。
画像読取装置の一実施例を示す正面図である。 基準白色ローラの構成を示す図であり、(a)は大径白色ローラに小径白色ローラを内蔵させた状態での側面図、(b)は大径白色ローラの側面図、(c)はブラケットの正面図である。 小径白色ローラの形状を示す側面図である。 小径白色ローラの回転の様子を示す側面図であり、(a)は基準白色面が読取部に対向し、(b)はクリーニング部材が読取部に対向する状態を示している。 4個の小径白色ローラを同時に回転させる機構を示す図であり、(a)は読取モータからの回転機構を、(b)は4個の小径白色ローラを同時に回転させる機構を示している。 クリーニング部材の幅を説明するための図である。 4個のクリーニング部材が設けられた小径白色ローラを示す側面図である。 クリーニング部材が除電ブラシである例を示す側面図である。 自動原稿搬送装置の断面図である。 制御系統のブロック図である。 第2の読取部の電気回路の要部を示すブロック図である。 クリーニングを行うタイミングを示すフローチャートである。 クリーニングを行うタイミングを示すフローチャートである。 クリーニングを行うタイミングを示すフローチャートである。
本発明の実施例を、図面を参照して説明する。まず、本発明の画像読取装置の実施例を説明する。
図1に示すように、本実施例の画像読取装置8は、コンタクトガラス2の一方の表面上に搬送される原稿(シート)4を、コンタクトガラスの他方の表面の側から読取る画像読取部6と、原稿4がコンタクトガラス2を介して画像読取部6の読取位置と適正な距離を保つように、画像読取部6と対向して設けられた搬送ガイドを兼ねる基準白色ローラ10とを備えている。
基準白色ローラ10は、搬送ガイド、クリーニング、シェーディングの機能を有するものである。基準白色ローラ10は、図1および図2に示すように、基準白色ローラの本体を構成する大径基準白色ローラ(以下、単に大径白色ローラという)12を有している。大径白色ローラ12の外周部には、軸方向に延びる4つの略U字状凹部14が設けられている。凹部14は、外方に向かって開く開口15を有している。各凹部14には、小径基準白色ローラ(以下、単に小径白色ローラという)16が内蔵されている。
大径白色ローラ12および小径白色ローラ16は、軸方向両側に設けられたブラケット18に組付けられる。大径白色ローラ12は、図2(b)に示すように、断面がD形形状の軸20を両端に有しており、軸20をブラケット18のD形形状の孔22(図2(c))に挿通することで、ブラケット18と一体で回転するようになっている。片端の軸20には、図1に示すように、回転駆動のためのギヤ32が固定されている。
小径白色ローラ16は、大径白色ローラ12と同じ白色の材質からなることが望ましく、これにより、シェーディングデータの均一化ができる。また、小径白色ローラ16は、図3に示すように、外周面が基準白色面24を形成し、基準白色面24の一部に主走査方向(原稿の幅方向)に一様にクリーニング部材26が貼付けられた構成となっている。このような構成とすることで、クリーニング部材のみの交換が可能となる。
小径白色ローラ16は、ブラケット18の外周の一部に設けられた溝30に嵌込むことができるようになっており、軸受けと止め輪によってブラケット18に組付けられることで、回転自由となっている。このような構成にすることで、小径白色ローラを容易に組付けることができ、および小径白色ローラの交換を容易に行うことができる。図2(a)には、大径白色ローラ12の各略U字状凹部14に、小径白色ローラ16がそれぞれ組付けられた状態を示している。
また、基準白色ローラ10は、コンタクトガラス2の表面から適正な距離を保つように、組付けられる。すなわち、小径白色ローラ16の基準白色面24が略U字状凹部14の開口15に向いている場合(クリーニング時以外の場合)は、小径白色ローラ16の外周面、すなわち基準白色面24は、大径白色ローラ12の円外周面によって形成される円周に接し、小径白色ローラ16の外周面がコンタクトガラス2の表面と適正な距離を保ち、および小径白色ローラ16のクリーニング部材26が略U字状凹部14の開口15に向いている場合 (クリーニング時の場合)は、クリーニング部材26の表面がコンタクトガラス2の表面と当接するように、組付けられる。
以上のように、小径白色ローラ16の外周面が、大径白色ローラ12の円外周面によって形成される円周に接するように、小径白色ローラ16を組付けることで、基準白色ローラ10は原稿搬送中の負荷にならない。
また、大径白色ローラ12の円外周面は、基準白色面を形成し、小径白色ローラ16の基準白色面24とともに、シェーディングに用いられる。したがって、照明深度の浅い画像読取部を用いた場合でも基準白色ローラ10の全外周面にわたって、シェーディングを行うことができる。
次に、基準白色ローラ10と、基準白色ローラ10に内蔵される小径白色ローラ16との回転動作について説明する。
基準白色ローラ10のギヤ32は、図5(a)に示すように、直接に、あるいは他の搬送手段(図示の場合には、ベルト33)を介して、読取モータ103に連結されている。したがって、読取モータ103の回転時は、基準白色ローラ10が常に回転する。
一方、小径白色ローラ16は、クリーニング時には、図4(b)に示すように、クリーニング部材26が読取部6に対向する位置にあり、原稿搬送時およびシェーディング時には、図4(a)に示すように、基準白色面24が画像読取部6に対向する位置にあるように、回転される。
小径白色ローラ16のこのような回転動作を実現する機構を、図5(a),(b)に示す。基準白色ローラ10のギヤ32に噛合するギヤ36を設ける。小径白色ローラ16が4個ある場合、そのうちの1個の小径白色ローラ16−1の軸を、図5(a)に示すように、クラッチ42を介してギヤ36と連結する。
そして、全ての小径白色ローラ16−1,16−2,16−3,16−4が、同速で回転できるように、、図5(b)に示すように、プーリとタイミングベルトを介して連結される。図中、38−1は小径白色ローラ16−1の軸にクラッチ42を介して連結されるプーリを、38−2は小径白色ローラ16−2の軸に連結される二段プーリを、38−3は小径白色ローラ16−3の軸に連結される二段プーリを、38−4は小径白色ローラ16−4の軸に連結されるプーリを示している。プーリ38−1からプーリ38−4へは、順次、タイミングベルト40が張り渡されている。
小径白色ローラを回転させる場合にはクラッチ42をON(接続)、静止させる場合にはクラッチ42をOFF(接断)と制御することで、全ての小径白色ローラの回転を制御でき、且つ、読取モータ103にステッピングモータを用いることで、パルス数によって小径白色ローラの回転量の制御が可能となる。
小径白色ローラ16の回転量を制御することによって、小径白色ローラ16の基準白色面とクリーニング面とを自由に切替えることができるため、基準白色ローラ10を回転させたままでも、原稿搬送のタイミングに合わせて、画像読取、シェーディング、クリーニングを行うことができる。
次に、小径白色ローラ16に設けられるクリーニング部材26のサイズについて説明する。
クリーニング部材26は、図6に示すように、小径白色ローラ16の表面に貼付けられており、コンタクトガラス2との副走査方向(原稿が搬送される方向)の接触幅Dは、画像読取部6の読取ライン44の幅dよりも必ず広くなっている。
また、図7に示すように、クリーニング部材26は、小径白色ローラ16の表面に基準白色面が確保できる範囲であれば、複数個設けることも可能である。このように、クリーニング部材26を複数個配置することで、基準白色面とクリーニング面との切替に必要な時間を短縮でき、より高速な原稿搬送速度にも対応できる。また、クリーニング部材の交換頻度が低減され、保守の負担を軽減することができる。
クリーニング部材26の材料としては、図6および図7に示すような例えばスポンジやフエルト等の弾性体とすることができる。フエルト等の弾性体は、コンタクトガラスとの接触時に変形するため、コンタクトガラスにより強く接触させることができる。このため、コンタクトガラス表面に付着したごみを効率的に除去することができる。
あるいは、クリーニング部材26の材料としては、図8に示すようにブラシ形状のもの、例えば除電ブラシ46でもよい。クリーニング部材を除電ブラシにすることにより、静電気によってコンタクトガラス表面に付着しているごみを効率的に除去することができる。ただし、必ずコンタクトガラス2の表面に除電ブラシ46が接触し、その接触幅が読取ラインの幅よりも広くなっている必要がある。
以上のように、クリーニング幅を画像読取部の読取ラインの幅よりも広くすることにより、読取ライン上に存在するごみを確実に除去することができる。
また、1個の小径白色ローラに複数個のクリーニング部材を設ける場合には、1個の小径白色ローラに、複数の材質のクリーニング部材を設けることも可能である。例えば、除電ブラシとフエルト等の弾性体とを交互に配置することで、静電気によってコンタクトガラス表面に付いている紙粉などのゴミの静電気を取除き、ゴミを落としやすくした上で、弾性体によってこすり落とすことで、より確実にコンタクトガラス表面のごみを段階的に除去することができる。
次に、本実施例の画像読取装置を備える自動原稿搬送装置(ADF)の実施例を説明する。本実施例の自動原稿搬送装置は、被読取原稿を固定の画像読取装置に搬送し、所定の速度で搬送しながら画像読取を行う装置である。その基本的な構成、動作、作用を自動原稿搬送装置の断面図である(図9)および制御ブロック図(図10,図11)を基に説明する。
自動原稿搬送装置50は、読取原稿束をセットする原稿セット部Aと、セットされた原稿束から一枚毎に原稿を分離して給送する分離給送部Bと、給送された原稿を一次突当整合する働きと、整合後の原稿を引き出し搬送する働きのレジスト部Cと、搬送される原稿をターンさせて、原稿面を読取側(下方)に向けて搬送するターン部Dと、原稿の表面画像を、コンタクトガラスの下方より原稿の表面画像の読取を行わせる第1の読取搬送部Eと、表面画像の読取後の原稿の裏面画像を読取る第2の読取搬送部Fと、表裏の読取が完了した原稿を機外に排出する排紙部Gと、読取完了後の原稿を積載保持するスタック部Hとを備えている。
図9には示さないが、自動原稿搬送装置50は、搬送動作の駆動を行う駆動手段を備えている。駆動手段は、図10に示すように、コントローラ100と、ピックアップモータ101と、給紙モータ102と、読取モータ103と、排紙モータ104と、底板上昇モータ105とから構成されている。コントローラ100は、駆動手段101〜105の動作を制御する。
読取を行う原稿束51をセットするには、可動原稿テーブル53を含む原稿テーブル52上に、原稿面を上向きの状態でセットする。更に、原稿束51の巾方向を、図示しないサイドガイドによって、搬送方向と直行する方向の位置決めを行う。原稿のセットは、セットフィラー54,原稿セットセンサ55により検知され、インタフェース(I/F)107により、本体制御部111に送信される。更に、原稿テーブル面に設けられた原稿長さ検知センサ80,81により、原稿の搬送方向長さの概略が判定される。この場合、検知センサとしては、反射型センサ、または、原稿1枚にても検知可能なアクチェーター・タイプのセンサが用いられる。また、少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判断可能なセンサ配置が必要となる。
可動原稿テーブル53は、底板上昇モータ105により、図9に示すa,b方向に上下動可能な構成になっていて、原稿がセットされたことをセットフィラー54,原稿セットセンサ55により検知すると、底板上昇モータ105を正転させて、原稿束の最上面がピックアップローラ57と接触するように、可動原稿テーブル53を上昇させる。可動原稿テーブル53のホームポジションは、底板HPセンサ56により検出される。
ピックアップローラ57は、ピックアップモータ101によりカム機構で図9に示すc,d方向に動作するとともに、可動テーブル53が上昇し、可動テーブル53上の原稿の上面により押されてc方向に上がり、テーブル給紙適正位置センサ58により上限を検知可能となっている。操作者により本体操作部108のプリントキーが押下され、本体制御部111からI/F107を介してADFのコントローラ100に原稿給紙信号が送信されると、ピックアップローラ57は給紙モータ102の正転によりコロが回転駆動し、原稿テーブル52上の数枚(理想的には1枚)の原稿をピックアップする。回転方向は、最上位の原稿を給紙口に搬送する方向である。
給紙ベルト59は給紙モータ102の正転により給紙方向に駆動され、リバースローラ60は給紙モータ102の正転により給紙と逆方向に回転駆動され、最上位の原稿とその下の原稿とを分離して、最上位の原稿のみを給紙できる構成となっている。さらに詳しく説明すると、リバースローラ60は、給紙ベルト59と所定圧で直接接しているとき、または原稿1枚を介して接しているときには、給紙ベルト59の回転につられて反時計方向に連れ回りし、原稿が2枚以上給紙ベルト59とリバースローラ60との間に侵入したときは、連れ回り力がトルクリミッタのトルクよりも低くなるように設定されており、リバースローラ60は本来の駆動方向である時計方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをし、原稿の重送が防止される。
給紙ベルト59とリバースローラ60との作用により1枚に分離された原稿は、給紙ベルト59によって更に送られ、突当てセンサ61によって先端が検知され、更に進んで停止しているプルアウトローラ62に突き当たる。その後、突当てセンサ61の検知から所定量定められた距離だけ送られ、結果的には、プルアウトローラ62に所定量撓みを持って押し当てられた状態で、給紙モータ102を停止させることにより、給紙ベルト59の駆動が停止する。このとき、ピックアップモータ101を回転させることで、ピックアップローラを原稿上面から退避させ、原稿を給紙ベルト59の搬送力のみで送ることにより、原稿先端は、プルアウトローラ62の上下ローラ対のニップに進入し、先端の整合(スキュー補正)が行われる。
プルアウトローラ62は、スキュー補正機能を有するとともに、分離後にスキュー補正された原稿を中間ローラ64まで搬送するためのローラであり、給紙モータ102の逆転により駆動される。また、このとき(給紙モータ102の逆転時)、プルアウトローラ62と中間ローラ64とは駆動されるが、ピックアップローラ57と給紙ベルト59とは駆動されていない。
原稿幅センサ63は主走査方向に複数個並べられ、プルアウトローラ62により搬送された原稿の搬送方向に直交する幅方向のサイズを検知する。また、原稿の搬送方向の長さは、原稿の先端および後端を突当てセンサ61で読取ることにより、モータパルスから原稿の長さを検知する。
プルアウトローラ62および中間ローラ64の駆動により、レジスト部Cからターン部Dに原稿が搬送される際には、レジスト部Cでの搬送速度を読取搬送部Eでの搬送速度よりも高速に設定して、原稿を第1の読取搬送部Eの第1の読取装置8−1へ送り込む処理時間の短縮が図られている。
第1の読取装置8−1は、図1において説明したように、コンタクトガラス2を挟んで対向して設けられた第1の基準白色ローラ10−1と第1の画像読取部6−1とを備えている。第1の基準白色ローラ10−1は、コンタクトガラス2における原稿の浮きを抑えると同時に、第1の読取部におけるシェーディングデータを取得するための基準白色部を兼ね、およびコンタクトガラスのクリーニングを行うものである。
原稿先端が読取入口センサ65により検出されると、読取入口ローラ66の上下ローラ対のニップに原稿先端が進入する前に、原稿搬送速度を読取搬送速度と同速にするために減速を開始すると同時に、読取モータ103を正転駆動して、読取入口ローラ66、読取出口ローラ73、CIS出口ローラ77を駆動する。原稿の先端をレジストセンサ67が検知すると、所定の搬送距離をかけて減速し、読取位置の手前で一時停止するとともに、本体制御部111にI/F107を介してレジスト停止信号を送信する。
続いて、コントローラ100が本体制御部111より読取開始信号を受信すると、レジスト停止していた原稿は、第1の読取部6−1の読取位置に原稿先端が到達するまでに所定の搬送速度に立上がるように増速されて搬送される。読取モータ103のパルスカウントにより検出された原稿先端が第1の読取部6−1の読取位置に到達するタイミングで、コントローラ100から本体制御部111に対して、原稿表面の副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が、第1の読取部6−1を原稿後端が抜けるまで送信される。
片面原稿読取の場合には、第1の読取搬送部Eを通過した原稿は、第1の読取部6−1を経て排紙部Gへ搬送される。このとき、排紙センサ74により原稿の先端を検知すると、排紙モータ104を正転駆動して排紙ローラ78を反時計方向に回転させる。また、排紙センサ74による原稿の先端検知からの排紙モータパルスカウントにより、原稿後端が排紙ローラ78の上下ローラ対のニップから抜ける直前に、排紙モータ104の駆動速度を減速させて、排紙トレイ79上に排出される原稿が飛び出さない様に制御される。
両面原稿読取の場合には、読取出口ローラ73を通過した原稿は、第2の読取装置8−2へ搬送される。第2の読取装置8−2は、基準白色ローラ10−2と第2の画像読取部6−2とを備えている。第2の画像読取部6−2は、密着型であり、図示しないが、基準白色ローラ10−2と対向する面にはコンタクトガラスを有している。基準白色ローラ10−2は、基準白色ローラ10−1と同様に、第2の読取部6−2のコンタクトガラスにおける原稿の浮きを抑えると同時に、第2の読取部におけるシェーディングデータを取得するための基準白色部を兼ね、およびコンタクトガラスのクリーニングを行うものである。
第2の画像読取部6−2は、図11に示すように、LEDアレイ,蛍光灯,あるいは冷陰極管などからなる光源部200を有している。さらに、主走査方向(原稿幅方向に対応する方向)に配列された複数のセンサチップ201と、それぞれのセンサチップ201に個別に接続された複数のOPアンプ回路202と、それぞれのOPアンプ回路202に個別に接続された複数のA/Dコンバータ203と、画像処理部204と、フレームメモリ205と、出力制御回路206と、I/F回路207とを有している。
センサチップ201は、等倍密着イメージセンサと称される光電変換素子と集光レンズとを具備するものである。第2の読取部6−2の読取位置に原稿が進入するのに先立って、コントローラ100から光源部200に点灯ON信号が送られる。これにより、光源部200が点灯し、その光を原稿の裏面に向けて照射する。原稿の裏面で反射した反射光は、複数のセンサチップ201において、集光レンズによって光電変換素子に集光されて画像情報として読取られる。それぞれのセンサチップ201で読取られた画像情報は、OPアンプ回路202によって増幅された後、A/Dコンバータ203によってデジタル画像情報に変換される。
これらデジタル画像情報は、画像処理部204に入力されてシェーデイングなどが施された後、フレームメモリ205に一時記憶される。その後、出力制御回路206によって本体制御部111に受入可能なデータ形式に変換された後、I/F回路207を経由して本体制御部111に出力される。
なお、コントローラ100からは、原稿の先端が第2の読取部6−2の読取位置に到達するタイミング(そのタイミング以降の画像データが有効データとして扱われる)を知らせるためのタイミング信号、光源の点灯信号、電源等が出力されるようになっている。
以上のような構成の第2の読取部6−2に原稿先端が到達するタイミングで、第2の読取部6−2に対してコントローラ100から副走査方向の有効画像領域を示すゲート信号が第2の読取部6−2を原稿後端が抜けるまで送信される。
次に、第1の読取装置8−1において、それぞれクリーニングを行うタイミングについて、図12,図13,図14に示すフローチャートを用いて説明する。なお、第2の読取部6−2においてクリーニングを行うタイミングについても、ほぼ同じである。
図12に示すフローチャートは、ジョブ開始時にクリーニングを行う場合のものである。本体制御部111の制御によって、ジョブ開始後、読取モータ103が回転し始めると同時に(ステップS1)、大径白色ローラ12とギヤ32,36で連結された小径白色ローラ16−1のクラッチ42がONとなり(ステップS2)、全ての小径白色ローラ16−1,16−2,16−3,16−4が回転を始める。
各小径白色ローラの表面に設けられたクリーニング部材26が、大径白色ローラ12の円外周側、すなわち凹部14の開口15に位置するまでのパルス数だけ読取モータ103が回転すると(ステップS3)、クラッチ42はOFFとなり(ステップS4)、基準白色ローラ10の回転に伴って、小径白色ローラのクリーニング面がコンタクトガラス2の表面に接触することによって、コンタクトガラス2の表面のクリーニングが実施され、ガラス表面に付着したごみを確実に除去する(ステップS5)。
読取入口センサ65が一枚目の原稿先端を検出すると(ステップS6)、再びクラッチはONとなり(ステップS7)、全ての小径白色ローラが回転を始め、小径白色ローラ12の基準白色面24が大径白色ローラ12の円外周側、すなわち凹部14の開口15に現れるまでのパルス数だけ読取モータ103が回転すると(ステップS8)、クラッチ42をOFFにして(ステップS9)、全ての小径白色ローラを静止させて、ジョブが終了するまで原稿の読取を行う。このとき、基準白色ローラ10は、読取モータ103により回転されているので、搬送負荷にならない。
図13は、ジョブ終了時にクリーニングを行う場合のフローチャートである。ジョブ開始後、順次原稿の読取が行われ、読取入口センサ65が原稿の後端を検知し(ステップS1)、且つ、原稿セットセンサ55が次原稿を検知していない状態になると(ステップS2)、小径白色ローラ16−1に設けられたクラッチ42がONとなり(ステップS3)、小径白色ローラが回転を始める。その後、前述と同様に、指定パルス量だけ読取モータ103が回転すると(ステップS4)、クラッチ42がOFFとなり(ステップS5)、小径白色ローラはクリーニング部材26を外方に向けて静止し、基準白色ローラ10が回転することによって、コンタクトガラス2の表面のクリーニングが行われる(ステップS6)。
排紙センサ74が最終原稿の後端を検知すると(ステップS7)、再びクラッチON(ステップS8)→指定パルス量だけ読取モータ103が回転(ステップS9)→クラッチOFF(ステップS10)の動作が行われ、全ての小径白色ローラの基準白色面が大径白色ローラ12の円外周側、すなわち凹部14の開口15に位置した状態でジョブが終了する。
以上の例では、ジョブ開始およびジョブ終了のいずれかでクリーニングを行ったが、ジョブ開始およびジョブ終了のどちらで行ってもよい。どの場合であっても、原稿読取開始時にはコンタクトガラスの表面を清浄な状態に保つことができる。
図14は、読取られる原稿間でクリーニングが行われる場合のフローチャートである。ジョブ開始後、読取入口センサ65が一枚目の原稿後端を検知すると(ステップS1)、小径基準白色ローラ16−1に設けられたクラッチ42がONとなり(ステップS2)、全ての小径白色ローラが回転を始める。その後、前述と同様に、指定パルス量だけ読取モータ103が回転すると(ステップS3)、クラッチ42がOFFとなり(ステップS4)、全ての小径白色ローラは静止し、コンタクトガラス2の表面のクリーニングが行われる(ステップS5)。
読取入口センサ65が次原稿の先端を検知すると(ステップS6,S7)、再びクラッチはONとなり(ステップS8)、小径基準白色ローラが回転を始め、小径白色ローラの基準白色面が大径白色ローラの円周側、すなわち凹部14の開口15に現れるまでのパルス数だけ読取モータ103が回転すると(ステップS9)、クラッチをOFFにして(ステップS10)、小径白色ローラは静止する。このため、基準白色ローラ10を回転させた状態で、原稿の読取を行うことができる。したがって、基準白色ローラ10は、搬送負荷にはならない。
次原稿が存在しない場合は(ステップS7)、排紙センサ74が最終原稿の後端を検知すると(ステップS11)、再びクラッチON(ステップS12)→指定パルス量だけ読取モータ103が回転(ステップS13)→クラッチOFFの動作が行われ(ステップS14)、小径白色ローラの基準白色面が大径白色ローラの円周側に位置した状態でジョブが終了する。
以上のように、原稿間でクリーニングを行うことにより、原稿読取時には常にコンタクトガラスの表面を清浄な状態に保つことができる。
本発明は、原稿を光学的に読取る画像読取装置、画像読取装置を具備する自動原稿搬送装置、および複写機,ファクシミリ等の画像形成装置に利用することが可能である。
2 コンタクトガラス
4 原稿
6 画像読取部
8 画像読取装置
10 基準白色ローラ
12 大径白色ローラ
14 略U字状凹部
15 開口
16 小径白色ローラ
18 ブラケット
20 軸
22 孔
24 基準白色面
26 クリーニング部材
30 溝
32,36 ギヤ
38 プーリ
40 タイミングベルト
42 クラッチ
44 読取ライン
46 除電ブラシ
100 コントローラ
103 読取モータ
111 本体制御部
特開2004−48184号公報 特開2002−368963号公報

Claims (14)

  1. コンタクトガラスの一方の表面上に搬送される原稿を、前記コンタクトガラスの他方の表面の側から読取る画像読取部と、
    前記原稿が、前記コンタクトガラスを介して前記画像読取部の読取位置と適正な距離を保つように、前記画像読取部と対向して設けられた搬送ガイドを兼ねる基準白色ローラとを備え、
    前記基準白色ローラは、基準白色面を有する大径基準白色ローラと、前記大径基準白色ローラの円外周面に開口があり、且つ軸方向に延びる少なくとも1個の凹部に回転可能に支持され、基準白色面を有する少なくとも1個の小径基準白色ローラとを有し、
    前記小径基準白色ローラの外周面には、前記コンタクトガラスの表面をクリーニングする少なくとも1個のクリーニング部材が設けられ、
    前記基準白色ローラを回転させながら、前記基準白色ローラの基準白色面を前記画像読取部により読取ることによって基準データを取得し、前記画像読取部より出力される画像データのシェーディングを行い、且つ前記クリーニング部材で前記コンタクトガラスの表面をクリーニングすることを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置において、
    前記小径基準白色ローラは、前記大径基準白色ローラと同じ白色の同じ材質からなり、
    前記クリーニング部材は、前記小径基準白色ローラの表面の一部に、主走査方向に一様に設けられ、クリーニング面を形成することを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項2に記載の画像読取装置において、
    前記小径基準白色ローラは、前記小径基準白色ローラの基準白色面および前記クリーニング面のいずれか一方が、前記大径基準白色ローラの前記凹部の開口に向くように回転して切替えられることを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の画像読取装置において、
    前記小径基準白色ローラの基準白色面は、前記大径基準白色ローラの円外周面によって形成される円周に接し、前記コンタクトガラスの表面と適正な距離を保つことを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の画像読取装置において、
    前記クリーニング部材の副走査方向の幅が、前記画像読取部の読取ラインの幅よりも大きいことを特徴とする画像読取装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の画像読取装置において、
    前記小径基準白色ローラを複数個具備したことを特徴とする画像読取装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の画像読取装置において、
    前記クリーニング部材は、弾性体であることを特徴とする画像読取装置。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の画像読取装置において、
    前記クリーニング部材は、除電ブラシであることを特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項6に記載の画像読取装置において、
    前記クリーニング部材は、隣り合う前記小径基準白色ローラ毎に異なることを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項9に記載の画像読取装置において、
    前記異なるクリーニング部材は、弾性体および除電ブラシであることを特徴とする画像読取装置。
  11. 請求項3〜10のいずれかに記載の画像読取装置において、
    前記小径基準白色ローラの前記基準白色面と前記クリーニング面との回転切替は、ジョブ終了時あるいは開始時のいずれか一方あるいは両方で行われることを特徴とする画像読取装置。
  12. 請求項3〜10のいずれかに記載の画像読取装置において、
    前記小径基準白色ローラの前記基準白色面と前記クリーニング面との回転切替は、搬送される原稿間で行われることを特徴とする画像読取装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の画像読取装置を具備することを特徴とする自動原稿搬送装置。
  14. 請求項13に記載の自動原稿搬送装置を具備することを特徴とする画像形成装置。
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