JP2010184896A - 皮膚清浄清拭剤及び清浄清拭方法 - Google Patents

皮膚清浄清拭剤及び清浄清拭方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010184896A
JP2010184896A JP2009030205A JP2009030205A JP2010184896A JP 2010184896 A JP2010184896 A JP 2010184896A JP 2009030205 A JP2009030205 A JP 2009030205A JP 2009030205 A JP2009030205 A JP 2009030205A JP 2010184896 A JP2010184896 A JP 2010184896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
wiping
cleaning
mass
foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009030205A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunsuke Koki
俊輔 高貴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 3M Innovative Properties Co filed Critical 3M Innovative Properties Co
Priority to JP2009030205A priority Critical patent/JP2010184896A/ja
Publication of JP2010184896A publication Critical patent/JP2010184896A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】 低いふき取り摩擦で汚れ物質を容易に取り除くことができ、失禁臭等の悪臭の低減も可能な、皮膚清浄清拭剤を提供すること。
【解決手段】 多価アルコール、ポリフェノール系消臭剤、水、前記水100質量部に対して2.6〜3.9質量部のポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、及び前記水100質量部に対して0.5〜1.7質量部のポリオキシエチレンソルビタンエステルを含有する皮膚清浄清拭剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、皮膚清浄清拭剤及び清浄清拭方法に関するものである。
洗浄又は発泡に使用される組成物としては、従来、殺菌作用を有するカチオン系界面活性剤及び水を含有し、発泡機構を有する容器に充填され、噴射したときに起泡し、消泡する皮膚用消毒洗浄剤(特許文献1)、糖エステル系界面活性剤を含有する皮膚清拭剤組成物(特許文献2)、非イオン界面活性剤、多価アルコール及び水を所定量含有する泡沫形成組成物(特許文献3)が知られている。
また、ポリアルキレングリコールエーテル及びポリグリセリン脂肪酸エステルから選択されるノニオン界面活性剤、殺菌成分及び水を含有する泡状殺菌・消毒・清浄剤用の組成物(特許文献4)、気泡剤であるカゼイン又はカゼイン酸塩類、必要により添加される泡質改良剤、有効成分及び水を、所定量含有するフォームを造る為の原液組成物(特許文献5)も知られている。
特開2001−139993号公報 特開2002−363062号公報 特開2004−277365号公報 特開2006−1911号公報 特開2004−315485号公報
しかしながら、上記特許文献に記載されているような従来の組成物は、ふき取り摩擦が高いため、清浄にはある程度の力で擦る必要があり、擦り過ぎによって皮膚が荒れてしまう場合がある。また、失禁臭等の悪臭の制御をしようとすると、強い香料を使わざるを得ず、ふき取り後もその臭いが残りやすいという問題があった。
そこで、低いふき取り摩擦で汚れ物質を容易に取り除くことができ、失禁臭等の悪臭の低減も可能な皮膚清浄清拭剤が望まれていた。
本発明は、多価アルコール、ポリフェノール系消臭剤、水、前記水100質量部に対して2.6〜3.9質量部のポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、及び前記水100質量部に対して0.5〜1.7質量部のポリオキシエチレンソルビタンエステルを含有する皮膚清浄清拭剤を提供する。
本発明はまた、上記皮膚清浄清拭剤が収容された、目開きが100〜300メッシュの多孔体を吐出用流路に備えるフォームディスペンサーから、皮膚清浄清拭剤を泡状体にして吐出させ、清浄清拭の対象物を泡状体で覆うステップを有する、清浄清拭方法を提供する。
皮膚清浄清拭剤は、上述した組成を有することにより、低いふき取り摩擦で汚れ物質を取り除き、かつ、失禁臭等の悪臭の低減も可能となる。本発明の皮膚清浄清拭剤はまた、フォームディスペンサー等を使用して容易に起泡させることができ、一旦起泡すると泡持ちがよく、そのために洗浄効果や防臭効果も向上する。よって、清拭後の失禁部位の水洗いや水拭きが不要なノンリンス型の皮膚清浄清拭剤として使用することができる。
本発明の皮膚清浄清拭剤は、多価アルコール、ポリフェノール系消臭剤、水、上記水100質量部に対して2.6〜3.9質量部のポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、及び上記水100質量部に対して0.5〜1.7質量部のポリオキシエチレンソルビタンエステルを含有する。
多価アルコールは、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びポリエチレングリコールからなる群より選択される一種以上とすることができる。このような多価アルコールを使用することにより、本発明の皮膚清浄清拭剤は清拭後の皮膚の乾燥の進行を抑制するとともに、皮膚へのべた付きの残りも実用上問題がない程度まで低減することができる。
多価アルコールの含有量は、水100質量部に対して約0.5〜約1.7質量部、より好ましくは約1.0〜約1.5質量部とすることができる。多価アルコールを上記の量で含有することによって、起泡時の泡に腰が付与され、泡が消えにくくなる効果も有する。
皮膚清浄清拭剤は、ポリフェノール系消臭剤を含有する。ポリフェノールは、分子内に複数のフェノール性水酸基を持つ植物成分の総称であり、カテキン、タンニン、アントシアニン、ルチン、イソフラボン等を含有する。失禁臭、加齢臭、体臭などの臭いを効果的に抑制し、皮膚への影響も少ない消臭剤としては、カテキン及び/又はタンニンを有効成分とする植物由来の(例えば、茶、柿、ミモザ、ケブラチョ、チェストナッツ、ガンビア、オーク、タラ、ミラボラムに由来する)ポリフェノール系消臭剤が好ましい。
カテキンは、フラバンペントールであり組成式はC1514で表される。本発明においてはフラバンペントールの誘導体(例えば、ヒドロキシ体であるエピカテキン、没食子酸エステルであるエピカテンキンガレート、エピガロカテキンガレート等)をカテキンに含めて考える。カテキンとしては、茶葉から抽出されるカテキンを用いることができる。なお、茶葉抽出カテキンは、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートを含有する。
タンニンとしては、縮合型タンニン、加水分解型タンニンのいずれを用いてもよい。タニンとしては、柿に含まれるカキタンニンを用いることが好ましい。なお、カキタンニンには、エピカテキン、カテキンガレート、エピガロカテキン及びガロカテキンガレートが所定量含まれる。
カキタンニンは無香料、無臭であり、清浄清拭後に強い臭いとして残らないため、皮膚清浄清拭剤に含有させるポリフェノール系消臭剤として特に好ましい。カキタンニンの抽出物としては、例えば、パンシルCOS−5、COS−15、COS−17(商品名、リリース科学社製)などを用いることができる。この中でも、消臭効果が高く、無臭で、pHが中性以下である、パンシルCOS−17が好ましい。パンシルCOS−17中に含まれるカキタンニンは約3%である。
このような組成のポリフェノール系消臭剤を有することにより、本発明の皮膚清浄清拭剤は失禁臭、加齢臭、体臭などの臭いを効果的に抑制し、かつ皮膚への影響も少なくなる。
ポリフェノール系消臭剤の含有量は、水100質量部に対して約0.1〜約0.6質量部とすることができ、好ましくは、約0.1〜約0.2質量部とすることができる。ポリフェノール系消臭剤の含有量が少ないと消臭効果が良くなくなる傾向があり、一方、含有量が多いと他の成分とのバランスが崩れ、ポリフェノール系消臭剤を添加しにくくなる傾向がある。
皮膚清浄清拭剤は、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物とポリオキシエチレンソルビタンエステルを含む。ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物は、ポリプロピレングリコールにエチレンオキサイドを付加重合させたものであり、ポロキサマー型、プルオニック型と呼ばれ、HO(CO)(CO)(CO)Hで示される。総分子中のエチレンオキサイドの含有率は、約10%〜約90%とすることができ、好ましくは約75%〜約85%とすることができる。ポリプロピレングリコールの分子量は約950〜約3850とすることができ、好ましくは約1450〜約2250とすることができる。ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物の具体例としては、ポロキサマー188(表示名称、商品名:プロノン#188、日本油脂社製)が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタンエステルは、ポリオキシエチレン(ポリエチレングリコール)のソルビタンエステルであり、反応する脂肪酸がラウリン酸、パルミチル酸、ステアリン酸のモノエステルまたは、ステアリン酸、オレイン酸のトリエステルであるポリオキシエチレンのソルビタンエステルが好ましい。ポリオキシエチレンソルビタンエステルとしては、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート等を利用することができ、好ましくは、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを使用することができる。ポリソルベート20は、脂肪酸が主としてラウリン酸のソルビタン脂肪酸エステルにエチレンオキサイドが約20分子縮合したポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートであり(例えば、ツイーン20(商品名、シグマ・アルドリッチ社製))、好ましい材料として使用することができる。
ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物の含有量は、水100質量部に対して約2.6〜約3.9質量部であり、ポリオキシエチレンソルビタンエステルは、水100質量部に対して約0.5〜約1.7質量部である。ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物の含有量が上記範囲以外の場合は、泡の安定性が悪くなり、短時間に消泡したり、ふき取り後に界面活性剤の皮膚上の残存量が多くなり、感触が悪化することがある。ポリオキシエチレンソルビタンエステルの含有量が上記範囲以外の場合は、泡の安定性が悪くなり、短時間に消泡したり、ふき取り後に界面活性剤の皮膚上の残存量が多くなり、感触が悪化したりすることがある。より好ましい含有量は、水100質量部に対して、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物が約2.8〜約3.4質量部、ポリオキシエチレンソルビタンエステルが約0.6〜約1.0質量部である。
ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物とポリオキシエチレンソルビタンエステルを上記の含有量とする皮膚清浄清拭剤は、界面活性剤の起泡特性が高く、低いふき取り摩擦で汚れ物質を取り除き、かつ、失禁臭等の悪臭を低減する。
皮膚清浄清拭剤は、さらにpH調整剤を含んでもよい。pH調節剤を皮膚清浄清拭剤に添加して弱酸性にすることで皮膚に優しい清浄清拭剤となる。好ましいpHは約4.0〜約6.8であり、かかる範囲において菌の増殖による腐食を抑えることもできる。
pH調節剤としては、緩衝作用のある有機酸及び有機酸塩類が一般に用いられる。具体的には例えば、クエン酸及びクエン酸ナトリウム、乳酸及び乳酸ナトリウム、コハク酸及びコハク酸ナトリウム、リン酸及び水酸化ナトリウム等を挙げることができる。なお、ポリフェノール系消臭剤としてパンシルCOS−17を用いる場合には、パンシルCOS−17にクエン酸ナトリウムが既に配合されているため、クエン酸のみを添加してpHが約4.0〜約6.8になるように調節することができる。
皮膚清浄清拭剤のpH値は、市販のガラス電極方式のpHメーター、例えば、F−52(pHメーター、堀場製作所社製)を使用し、発泡前の皮膚清浄清拭剤を用いて、測定することができる。
皮膚清浄清拭剤は、変性シリコーンオイルからなる水切り剤を含んでもよい。水切り剤として疎水性油剤や皮膜形成ポリマーを使うと皮膚がベタ付き、皮膚のシワの皮溝に付着している汚れの上に油膜を作り、汚れが取れにくくなる。そのため、水になじみやすく、汚れのふき取りを妨げにくい親水性基を持ち、撥水効果のある成分であるポリエーテル変性シリコーンオイルやポリグリセリン変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルが好ましい。変性シリコーンオイルとしては、具体的には例えば、メチル基の一部をポリエチレングリコールで置換したジメチコンポリオール、なかでもポリエチレングリコールの平均重合度が10であるジメチコンポリオール(例えば、KF−6017P、商品名、信越化学社)が好ましいものとして使用することができる。
皮膚清浄清拭剤は、キレート剤を含んでもよい。キレート剤は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンによる界面活性の低下を防止するイオン封鎖剤であり、皮膚清浄清拭剤に添加することで、起泡してから消泡するまでの時間を長くすることができる。キレート剤としては、例えば、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸)、フィチン酸などを用いることができる。なかでも、EDTA−4Na(エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム)が好ましい。
皮膚清浄清拭剤は、防腐剤を含んでもよい。例えば、日本薬局法記載のポジティブリストに記載されている防腐剤を規定濃度範囲で添加することができる。好ましい防腐剤として、パラベンエステル類などが挙げられることができる。具体的には例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンを用いることができる。
さらに、グリシンや硫酸亜鉛などの安定剤、あるいはその他の添加剤を適宜用いることができる。
皮膚清浄清拭剤は、上述の各成分を水と混合することにより作成することができる。あるいは、カキタンニン(柿渋パンシルなど)と多価アルコール、pH調整剤、安定剤、水とのプレミックス、防腐剤を除く水に溶ける成分を溶かした水系プレミックス、防腐剤をプロピレングリコールで溶かしたプレミックス、またはジメチコンポリオール、ポリソルベート20、DPG(ジプロピレングリコール)などの油状成分を混合させたプレミックスを、最終的に期待される濃度となるように水と混合して皮膚用清浄清拭剤を作成することができる。
清浄清拭方法は、上記皮膚清浄清拭剤が収容された、目開きが100〜300メッシュの多孔体を吐出用流路に備えるフォームディスペンサから、皮膚清浄清拭剤を泡状体で吐出させ、清浄清拭の対象物を該泡状体で覆うステップを有する。
皮膚清浄清拭剤を吐出するフォームディスペンサは、少なくとも、収容液を収容する容器本体と、収容液を空気と混合して泡状で吐出する吐出器とから構成される。前記吐出器中に形成された吐出用流路には、目開きが100〜300メッシュの多孔体を備えている。当該フォームディスペンサは、LPGなどのガスを使用しないで起泡させることが可能なものである。収容された皮膚清浄清拭剤は、目開きが100〜300メッシュの多孔体を通過することにより、起泡された状態(泡状体)で吐出される。
フォームディスペンサの吐出用流路に備えられた多孔体は、目開きが100〜300メッシュであることが必要であり、より好ましくは200〜300メッシュである。
フォームディスペンサは、上記の条件を満たせば特に限定されず、例えば、ポンプフォーマーノズルF2,F5−S、F5−I(商品名、椿化工社製)を用いた各種容量のフォームディスペンサを用いることができる。
上記泡状体の比重は、約0.05〜約0.2とすることができる。このような泡状体の上記皮膚清浄清拭剤は3〜5分程度泡状を維持し、消泡しにくく、より長く清浄清拭の対象物を視界からマスクし、汚れ臭の空気拡散を抑制することができる。
皮膚清浄清拭剤の泡の比重は、従来公知の方法を用いて測定することができる。例えば、液体比重瓶や秤量瓶等を使用することによって測定することができる。具体的には例えば、秤量瓶に泡を充満させ、上蓋をして過剰の泡を押し出し、あふれた泡をティッシュペーパーでふき取った後、重量を測定する。比重の計算は一般の比重瓶と同様の方法で算出できる。
また、清浄清拭する際、上記清浄清拭の対象物と上記泡状体とを3分以上、または5分以上接触させることが好ましい。失禁汚れの視界マスクと、汚れ臭の空気拡散の抑制により、例えば失禁部位を清浄清拭する際の環境が向上する。
皮膚清浄清拭剤の消泡時間は、清浄清拭剤を皮膚に適用した時に起泡した泡状体が、皮膚上で完全に消失するまでの時間ではなく、上記特許文献1に記載された測定方法と同様でよい。具体的には、清浄清拭剤10gをフォームディスペンサに入れ、100mlのメスシリンダーに泡が上部を封鎖しないように、10gの液体を起泡させた泡状体を入れ、泡が消泡してメスシリンダーの底部に液体として5ml溜まるまでに要する時間を測定し、消泡時間とすることができる。
本清浄清拭方法によって、消えにくい泡状体が汚れ物質を取り除き、例えば、失禁部位をより低いふき取り摩擦で清浄清拭することができる。ここで、ふき取り摩擦は、幅63mm、長さ67mmのSUS製のブロック(過重201.5g)を使用して測定することができる。これは、上記SUS製ブロックを腹部に置いた場合の圧力は、4.8gf/sq.cmとなり、手で清拭剤を使って皮膚を押す圧力と同じ程度のためである。そして、上記SUS製ブロックにふき取り材として、ローヤルティシュ(九富製紙社製)を折りたたみ8枚重ねして、上記SUS製ブロックの底面を覆う形状に切断固定した面に、清浄清拭剤1gを塗布し、人腹部上に清浄清拭剤が皮膚を覆うように置いた後直ぐに、引っ張り試験機で180度方向に滑らすように引っ張り、そのときの引っ張り強度を測定する。ふき取り時の引っ張り速度は30cm/minである。各清浄清拭剤1gとティシュペーパー(8枚重ね)で拭いたときのふき取り摩擦を、「gf/6.3cm幅/201.5g過重・30cm/min速度」で表示して評価することができる。
皮膚清浄清拭剤の清浄・消臭効果を評価するためには、皮膚上の排泄物に皮膚清浄清拭剤を用いてふき取り回数を測定することが必要である。しかし、実際の人の排泄物を人の皮膚に塗りつけて評価することは、倫理的、衛生的、安全的に困難であることから、模擬排泄物を用いる。模擬排泄物は、味噌に匂い成分をいれて作成できる。
具体的な評価方法としては、人の下腕内側に模擬排泄物を塗布する領域を指定するために、油性ペンで5cm四方の区画をマーキングする。次に、模擬排泄物1gを指定領域に塗布し、初期の臭いを嗅いだ後、模擬排泄物を覆うように本皮膚清浄清拭剤の泡状物でマスクし、ティッシュペーパーでふき取り、汚れの除去性、臭い残りを官能検査で判定する。模擬排泄物、汚れが皮膚に残っていた場合は、同様の操作を最大3回繰り返して評価する。回数の多いふき取りは、皮膚を擦り、荒らすだけでなく、操作性もよくないため、3回以内で清浄清拭できない清浄清拭剤は十分な効果が認められないこととする。
また、失禁臭、体臭、加齢臭といった、好まれない臭い成分の低減効果を評価するために、実際の人の皮膚で行うことは、倫理的、衛生的、安全的に困難であることから、人の皮膚の代用として、人肌に近いやわらかさと親水性、親油性を有する前処理された生豚皮を利用し、その生豚皮に悪臭成分を垂らして、皮膚清浄清拭剤でふき取ることによって、皮膚清浄清拭剤の消臭効果を評価する。
具体的な評価方法としては、生豚皮を脱毛し、10cm四方に切断し、水洗いした後、生理食塩水に漬け、生豚表皮の水分を除いた後に、塗布する領域を指定するために、油性ペンで5cm四方の区画をマーキングする。次に、悪臭成分0.5mLを指定領域に滴下する。悪臭成分としては、トリメチルアミン1μg/エタノール溶液1μL、10%アンモニア水溶液、食用米酢の3種を使用する。各悪臭物質0.5mL滴下後、初期の臭いを嗅いだ後、区画された面を覆うように、本皮膚清浄清拭剤の泡状物でマスクした後、ティシュペーパーでふき取り、臭い残りを官能検査で判定した。臭が皮膚に残っていた場合は、同様の操作を最大3回繰り返して評価する。回数の多いふき取りは、皮膚を擦り、荒らすだけでなく、操作性がよくないため、3回以内で清浄清拭できない清浄清拭剤は十分な効果が認められないと評価する。
以下、本発明を実施例により詳述するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3及び比較例1〜4)
表1の配合組成で、皮膚清浄清拭剤を作成した。本皮膚清浄清拭剤をポンプフォーマPF−250−1(商品名、椿化工社製、250mL容器)に充填して、上述の評価方法により、清拭効果の評価を行った。表2に評価結果を示した。
Figure 2010184896

Figure 2010184896
実施例1では、泡比重は0.097で、液比重の約10分の1であった。消泡時間は3分45秒で、汚れ全体をマスクして、すべてふき取るまで泡は消えない状態となった。ふき取り摩擦は、298gf/6.3cm幅)/201.5g過重・30cm/min速度であり、後に比較例で示すが、同じ液体をスプレーしてふき取った場合に比べて、約半分のふき取り摩擦でふき取ることができた。皮膚に塗りつけた模擬排泄物上にフォームディスペンサで起泡させマスクしたところ、強い臭いは感じられず、泡は臭いの立ち上がりを抑制していることが確認できた。ティシュペーパーでふき取り、臭いを嗅ぐと一回拭きでは、一見は汚れは除けているが、強臭物の臭いが感じられ、完全に清拭はできていないことが確認された。2回の起泡塗布とふき取り後は、強臭物の臭いがなく、模擬排泄物の消臭ふき取りが完了したことが確認された。生豚皮のパネルを使って、悪臭物質のトリメチルアミン、アンモニア、食酢のふき取り特性を評価したところ、すべての物質について1回のふき取りでは臭いは残ったが、2回目の起泡塗布とふき取り後は悪臭物質の臭いは殆ど感じられず、消臭ふき取りが完了したことが確認された。
実施例2では、実施例1より低摩擦でふき取りができ、模擬排泄物の消臭ふき取り及び消臭ふき取りの効果は実施例1と同等であった。実施例3では、実施例1より摩擦力はやや増加し、模擬排泄物の消臭ふき取り及び消臭ふき取りは3回ふき取りが必要な場合があったが、その効果は皮膚清浄清拭剤として確認できた。
比較例1では、ポリキサマー188及びポリソルベート20の代わりにソルビタンモノオレートであるスパン80(表示名称、商品名:ソルビタンモノオレート、和光純薬工業社製)を用いたが、配合液に溶解、分散せずに分離し、皮膚清浄清拭剤の作製することができなかった。また、比較例2ではポリソルベート20のみを用いて皮膚清浄清拭剤を作製したが、フォームディスペンサを用いて作製した泡状体は泡比重が0.0939であって、消泡時間が1分53秒と3分以下であり、安定した泡状態を形成することができなかった。比較例3では、ポリグリセリン脂肪酸エステルであるドデカグリセリンモノラウレートを用いて皮膚清浄清拭剤を作製したが、フォームディスペンサを用いて作製した泡状体は泡比重が0.132であったが、消泡時間が2分48秒と3分以下であり、安定した泡状態を形成することができなかった。比較例4では、カキタンニン(パンシルCOS−17)を配合しない皮膚清浄清拭剤を作成したが、消臭清拭はできていないことが確認された。
(比較例5)
フォームディスペンサ以外での容器を用いて、本発明の皮膚清浄清拭剤のふき取り摩擦を評価するために、一般のスプレー容器、低発泡のトリガー付きスプレー容器に充填して、人皮膚ふき取り摩擦力を前述の方法で評価した。また、皮膚清浄清拭剤を使わない場合として、蒸留水をスプレーして清拭した場合と乾燥したティシュペーパーだけで清拭した場合に関しても比較して評価した。その結果を表3に示した。
Figure 2010184896
一般のスプレー容器では、人皮膚ふき取り摩擦が高く、ふき取り時にかなりのツッパリ感を感じた。低発泡のトリガー付きスプレー容器を用いた場合は、人皮膚ふき取り摩擦は十分に低下させることができなかった。
本発明の皮膚清浄清拭剤は、低いふき取り摩擦で汚れ物質を取り除き、かつ、失禁臭等の悪臭の低減も可能であった。また、本発明の皮膚清浄清拭剤は、フォームディスペンサ等を使用して容易に起泡させることができ、一旦起泡すると泡持ちがよく、そのために洗浄効果や防臭効果も向上した。

Claims (10)

  1. 多価アルコール、ポリフェノール系消臭剤、水、前記水100質量部に対して2.6〜3.9質量部のポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、及び前記水100質量部に対して0.5〜1.7質量部のポリオキシエチレンソルビタンエステルを含有する皮膚清浄清拭剤。
  2. 前記多価アルコールは、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びポリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも一種の多価アルコールであり、
    前記多価アルコールの含有量は、前記水100質量部に対して、0.5〜1.7質量部である、請求項1に記載の皮膚清浄清拭剤。
  3. 前記ポリフェノール系消臭剤は、カテキン及び/又はタンニンを有効成分とする植物由来のポリフェノール系消臭剤であり、
    前記ポリフェノール系消臭剤の含有量は、前記水100質量部に対して、0.1〜0.6質量部である、請求項1又は2に記載の皮膚清浄清拭剤。
  4. pH調整剤をさらに含有しており、
    pHが4.0〜6.8である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の皮膚清浄清拭剤。
  5. 変性シリコーンオイルからなる水切り剤をさらに含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の皮膚清浄清拭剤。
  6. エデト酸及びフィチン酸からなる群より選択される少なくとも一種のキレート剤をさらに含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の皮膚清浄清拭剤。
  7. パラオキシ安息香酸エステルからなる防腐剤をさらに含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の皮膚清浄清拭剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の皮膚清浄清拭剤が収容された、目開き100〜300メッシュの多孔体を吐出用流路に備えるフォームディスペンサから、
    前記皮膚清浄清拭剤を泡状体にして吐出させ、清浄清拭の対象物を該泡状体で覆うステップを有する、清浄清拭方法。
  9. 前記泡状体の比重は、0.05〜0.2である、請求項8に記載の清浄清拭方法。
  10. 前記対象物と前記泡状体を3分以上接触させる、請求項8又は9に記載の清浄清拭方法。


JP2009030205A 2009-02-12 2009-02-12 皮膚清浄清拭剤及び清浄清拭方法 Pending JP2010184896A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009030205A JP2010184896A (ja) 2009-02-12 2009-02-12 皮膚清浄清拭剤及び清浄清拭方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009030205A JP2010184896A (ja) 2009-02-12 2009-02-12 皮膚清浄清拭剤及び清浄清拭方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010184896A true JP2010184896A (ja) 2010-08-26

Family

ID=42765773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009030205A Pending JP2010184896A (ja) 2009-02-12 2009-02-12 皮膚清浄清拭剤及び清浄清拭方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010184896A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014198093A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 大王製紙株式会社 トイレットロールの製造方法及びトイレットロール
WO2014188975A1 (ja) * 2013-05-20 2014-11-27 セーレン株式会社 泡状清拭剤組成物
JP2019115646A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 株式会社カミノ 消臭剤
JP2021035997A (ja) * 2015-01-30 2021-03-04 株式会社コーセー 臭気ガス低減剤

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014198093A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 大王製紙株式会社 トイレットロールの製造方法及びトイレットロール
WO2014188975A1 (ja) * 2013-05-20 2014-11-27 セーレン株式会社 泡状清拭剤組成物
JP2014227360A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 セーレン株式会社 泡状清拭剤組成物
JP2021035997A (ja) * 2015-01-30 2021-03-04 株式会社コーセー 臭気ガス低減剤
JP2019115646A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 株式会社カミノ 消臭剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4659557B2 (ja) 消臭剤組成物
JP5005261B2 (ja) 浴室用消臭洗浄剤組成物
KR20010013612A (ko) 비착화 시클로덱스트린과 방향제를 함유하는 조성물을 사용하여 신체상에서 주변 냄새를 억제하는 방법
JP2006087903A (ja) 消臭剤組成物
JP2010184896A (ja) 皮膚清浄清拭剤及び清浄清拭方法
JP5261912B2 (ja) 液体洗浄剤製品
JP3611431B2 (ja) 清浄用組成物を含浸させた繊維シート及びその清浄用組成物
JP5038632B2 (ja) 消臭剤組成物
JP5342284B2 (ja) トイレ用組成物
JP2014069064A (ja) 天然系由来の成分からなる消臭効果、消臭持続性、安全性に優れた消臭製品
JP2018030793A (ja) 香料組成物
JP4606324B2 (ja) 消臭剤組成物
JP6875156B2 (ja) 疑似介護臭組成物、該疑似介護臭組成物を用いた介護臭の強さの評価方法、介護臭の不快感の評価方法、及び介護臭に対する消臭効果又は洗浄効果の評価方法
JP5038656B2 (ja) 消臭剤組成物
KR20160031998A (ko) 와이프 오프용의 액체 세정제
JP2002177376A (ja) 消臭剤組成物
KR20120084754A (ko) 액체 피부 세제 조성물
JP5058507B2 (ja) 消臭剤組成物
JP4782478B2 (ja) 香料組成物
JP2007031605A (ja) 香料組成物
JP7178258B2 (ja) 防臭剤組成物
JP2022098274A (ja) 除菌消臭剤
JP2001095906A (ja) スプレー用消臭剤
JP6796308B2 (ja) カーエアコンディショナー用発泡性洗浄剤組成物
JP2007296064A (ja) 消臭剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20120203

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20131021

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140303

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140306

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140403

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140408

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140701