JP3611431B2 - 清浄用組成物を含浸させた繊維シート及びその清浄用組成物 - Google Patents

清浄用組成物を含浸させた繊維シート及びその清浄用組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は清浄用組成物を含浸させたウェットな繊維シートに関する。更に詳しくは、安全性及び防かび性に優れたウェットな繊維シート及び前記清浄用組成物に関する。
【従来の技術及びその課題】
【0003】
人体の清拭及び除菌、並びに器物の清掃及び除菌には、エタノールを主剤とする液体スプレーやウェットティッシュが用いられている。例えば、特開平4−183472号公報には、エタノールを含有した殺菌消毒組成物及びそれを用いたおしぼりが開示されている。
【0004】
しかし、液体製品は除菌を行う対象物に散布した後、その液を乾燥させるのに時間がかかったり、又はその液を拭き取ったりする手間が必要となる。また、一部の消費者については、使用方法を間違って除菌後に水ですすいでしまう等、除菌した効果を無くしてしまう事態も起きている。
【0005】
また、エタノールを多量に含んだ製品は、エタノールの引火性のため、火気厳禁となっている。すなわち、台所等で使用する場合、火気に厳重な注意を払わなくてはならない。さらに、エタノールはプラスチックを傷めたり、物品に施されている塗装を剥がす恐れや、人の肌荒れの原因になる恐れもある。特開平3−16542号にはアルコールを含有せず、パラベン及びポリエチレングリコールを含有した清拭材が開示されている。しかし、アルコールが含有されていない代わりに、防腐剤であるパラベンが高濃度で含有されている。
【0006】
一方、繊維シートを予め液体で濡らした状態で包装し、ウェットな繊維シートとして製品としたとき、問題となるのが繊維シートに生えるかびである。種々の化合物を含み、また水分がある繊維上はかびの温床となりやすい。そのため、製品に含まれるアルコールや防かび剤の量を多くするなどの対策がとられている。
【0007】
しかし、どちらの化合物も高い濃度では人体に対する安全性が良いとは言い難い。
従来のウェットティッシュは、人が手に触れる、又は人の肌に対して利用をする点における安全性は考慮されていたものの、口に触れるものに対しての使用、又人が誤って口に入れたりする事態はあまり考慮されていない。しかし台所に使用する状態を考えると、直接食べ物が置かれる場所や物に対して使用することとなる。従って、ウェットティッシュに含浸された化合物が間接的に人の口に入る可能性がある。また、幼児等が遊ぶおもちゃを拭いた後に、そのおもちゃが幼児の口に入る可能性が高く、特に安全性を考慮する必要がある。
【0008】
本発明の目的は、防かび性が高いにもかかわらず、人体に対して安全性が高く、且つ火事などを起こす危険性が低い、種々の安全性を考慮したウェットティッシュなどの繊維シート及びこれに含まれる清浄用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
(A)エタノールを5〜25重量%、
(B)安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムを0.01〜0.25重量%並びに、
(C)パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピルからなる群の一種又は二種以上を0.01〜0.025重量%含有し、
さらに、リンゴ酸、リンゴ酸カリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、グルコン酸、コハク酸、コハク酸ナトリウム、酒石酸、酒石酸カリウムから選択される1種または2種以上によってpHが3〜6に調整され、
食品及び/又は食品用添加物である化合物のみからなる清浄用組成物を含浸させたウェットな繊維シートである。
【0010】
本発明においては、(A)成分としてエタノールは合成アルコール、天然アルコール(発酵アルコールなど)のどちらか一方、又は両方を使用することができる。また、食用の未変性アルコールを用いることが好ましい。しかし、食用の未変性アルコールを使用するとコストが高くなるので、代わりに食品添加物や食品機械器具洗浄剤に認められている「食品に添加できる香料」であるフレーバー変性エタノールを用いることもできる。
【0011】
また、フレーバー変性エタノールを用いて、且つ本発明のエタノールの含有量の範囲にある場合、種類によってはエタノールの匂いは極めて少なくなる。よって、エタノールの匂いをごまかすために香料等を添加する必要もない。また、ウェットな繊維シートで拭き取り作業をした後に、作業を行った対象に匂いが移ることもないので、食品周りの除菌、洗浄に使用できる。
【0012】
ここで、エタノールは引火性があることに注意しなければならない。エタノール水溶液においては、エタノールの濃度(重量%)によって、その引火点は変わる。例えば、エタノール濃度が5%のとき、引火点は63°である。また、エタノール濃度が40%のとき、引火点は26°となる。このようにエタノール濃度が高くなればなるほど引火点の温度が低くなる。すなわち、常温においても引火しやすくなるということである。この引火点は、エタノール30%だと、30°以下で引火するようになる。よって、室温で保管ということを考えると、エタノールの濃度は、30°においては引火しない25%以下であることが好ましい。
【0013】
また、繊維シートに含浸させる清浄用組成物には、エタノールが5重量%以上含有されることがこのましい。エタノール濃度が5重量%より小さくなると、安息香酸やパラオキシ安息香酸塩類との組合せにおいても、防かび効果が低くなる。
【0014】
よって、繊維シートに含浸させる清浄用組成物には、エタノールが5〜25重量%含有されていることが好ましい。
【0015】
本発明においては、(B)成分として安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムは、食品添加物の防腐剤として使用できる範囲内で加えることができる。但し、多すぎると、人体にとって好ましくない。本発明において安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムは、含浸させる水溶液における濃度の上限を0.25重量%とした。また、本発明においては、ウェットティッシュに含浸させる水溶液においては、安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムが0.01重量%含有されることが好ましい。下限より少ないと、本発明における(A)(B)並びに(C)の組合せにおいて、かびに対する抵抗性が低くなる。また、更に好ましくは、下限は0.015重量%である。
【0016】
本発明において、(C)成分は、食品添加物として認められているパラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピルからなる群の一種又は二種以上である。
【0017】
本発明においては、前記(C)成分は、食品添加物として使用できる範囲内で加えることができる。但し、多すぎると、やはり添加物なので人体にとって好ましくない。また、人の体質によっては、アレルギーを起こすことがあるので、使用量は少なければ少ないほどよい。そこで、本発明において前記(C)成分を用いる場合、含浸させる水溶液における濃度の上限を0.025重量%とした。また、本発明においてウェットティッシュに含浸させる水溶液においては、前記(C)成分が0.01重量%含有されることが好ましい。下限より少ないと、本発明における(A)(B)並びに(C)の組合せにおいて、かびに対する抵抗性が低くなる。また、かびに対する抵抗性の点からいって、更に好ましくは下限は0.015重量%である。
【0018】
また、前記(C)成分は水に溶けにくいが、その溶解補助剤としてプロピレングリコール等の食品添加物として認められている溶剤を添加することができる。また、プロピレングリコールを添加することにより、繊維シートの薬剤が乾燥ぎみになっても、保存剤等をシート上に湿った状態で分散することができるので、繊維シートの防かび上好ましい。
【0019】
本発明者らは、以上に述べた(A)成分、(B)成分並びに(C)成分のそれぞれの好ましい濃度範囲における組成の清浄用組成物を含浸させたウェットな繊維シートにおいて、本発明に置ける防かび効果が発揮されることを見いだした。
【0020】
本発明のウェットな繊維シートにおいては、含浸させる清浄用組成物に界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤を含有させることにより、清拭又は清掃時に汚れを落とす効果が上がる。また、界面活性剤を配合したほうが拭き取り後の乾燥が早く、拭いた跡が残ることも少ない。これは界面活性剤によって含浸させた水溶液が、拭き取る対象物の表面に均一に広がるため、すなわち拭き取り対象物に対する浸透力が上がるためと考えられる。
【0021】
但し、界面活性剤は泡立ちが少ないものでないと、使用者の印象が悪く、また手触りもべたべたして使いづらいものとなる。
【0022】
本発明において用いられる界面活性剤としては、食品に添加できる化合物である庶糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルが用いられる。
【0023】
庶糖脂肪酸エステルは、モノエステル、ジエステル、トリエステル等がある。その中でも、溶解性が良い点や泡立ちが少ない点からモノエステルの含有量が高い庶糖脂肪酸エステルが本発明においては好ましい。
【0024】
また、脂肪酸の部分について言えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等が主に使用されるが、洗浄力、溶解性、浸透力などの点からラウリン酸が好ましい。
【0025】
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、2〜10個のグリセリンを重合させたポリグリセロールと、一個以上の脂肪酸がエステル結合し、少なくとも一つ以上の水酸基をもつ化合物である。ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、例えばラウリン酸、オレイン酸、リノレン酸等又はこれらを含有するヤシ油、パーム核油等から得られる脂肪酸エステル類も原料として使用することができる。これらの中で、水溶性の点からみて、ポリグリセリンとしては6個以上のグリセリンが重合したものが好ましい。その中でも特に、デカグリセリンが好ましい。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸エステルは、モノエステルやジエステルが水溶性の点からいって好ましい。さらに、HLBとしては10以上のものが好ましい。
【0026】
また、上記界面活性剤のほか、繊維シートの繊維に対する浸透性や、浸透させる水溶液の安定性、拭き取るシートの泡立ちが少なく、且つ人体に対して悪い影響がないというものであれば、どのようなものを含有させてもよい。
【0027】
本発明において、繊維シートに含浸させる清浄用組成物のpHとしては3〜6が好ましい。これは、人間の肌が弱酸性であること、アルコール溶液並びに防腐剤として用いている安息香酸又は安息香酸塩の防かび効果が酸性側で高くなることを考慮してのことである。また、庶糖脂肪酸エステルを使用する場合、pHは5以上であることが更に好ましい。pHが小さすぎると庶糖脂肪酸エステルが凝集を起こしてしまうことがある。
【0028】
清浄用組成物のpHを3〜6に調整するには、好ましくは食品添加物として使用が認められている化合物を用いる。
【0029】
例えば、リンゴ酸、リンゴ酸カリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、グルコン酸、コハク酸、コハク酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、酒石酸、酒石酸カリウム、リン酸等をあげることができる。また、それらの化合物は、それぞれ食品に配合できる濃度の上限が限定されているが、本発明においてその化合物を使用する場合は、その上限を越さない量を含有させることが好ましい。
【0030】
本発明においてウェットな繊維シートとは、不織布や紙などに液体(清浄用組成物等)が含浸されているものである。例えば、ウェットティッシュ、赤ちゃんのおしり拭きシート、台所用又はトイレ用の拭き取りシートなどをあげることができる。
【0031】
本発明に用いられる繊維シートの繊維については、パルプ等の天然繊維、レーヨン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリエステル又はポリアクリルニトリル等の合成繊維、ポリエチレン等からなる合成パルプ並びにガラスウール等の無機繊維などを含有させても良い。
【0032】
本発明の繊維シートにおいては、繊維の秤量(目付)は、20〜200g/m2が好ましい。秤量が前記下限より少ないと、繊維シートを拭き取り作業用のシートとして使用するにあたり、必要な強度が得られない。秤量が前記上限より大きいと、繊維シートとしての柔軟性に欠ける。拭き取り作業に使用される繊維シートとして使用される場合、強度及びソフト感の点で、更に好ましい繊維の秤量は30〜150g/m2である。但し、ウェットティッシュのような薄いものとするか、又は掃除用シートのように厚いものにするかよって繊維シートの好ましい繊維量は変わってくる。
【0033】
本発明における繊維シートには、本発明の効果を妨げない範囲で食品及び又は食品添加物として認められているその他の物質を含有させることができる。食品添加物として認められているものとしては、食品添加物公定書に記載されている化合物をあげることができる。例えば、界面活性剤、保存料、消臭剤、保湿剤等を含有させることができる。
【0034】
以上のように、本発明の繊維シートにおいては、食品添加物公定書に記載されている成分のみからなるため、人体に対して安全性が高い。
【0035】
本発明の清浄用組成物は、必要な成分である(A)(B)及び(C)並びにその他の添加される成分のほかは、適宜水を加えて調整される水溶液である。
【0036】
本発明のウェットな繊維シートをあらかじめ湿らせた製品として包装する場合、繊維シートが乾燥しないように密封包装されて販売される。
【0037】
また、本発明の繊維シートは、使用者が繊維シート(不織布やティッシュ等)に清浄用組成物を含浸させて使用するものであっても良い。清浄用組成物のみで製品として販売し、購入した使用者が不織布やティッシュに含浸させる。
【0038】
その場合においても、清浄用組成物を含浸させた不織布又はティッシュは、安全で、且つかびが生えにくいウェットな不織布又はティッシュとして家庭内で保存することができる。
【0039】
また、液体の状態で家庭内に保管されていても、人体に対して、また火気などに対して危険度の少ないものを利用しているので、安全性が高い。
【実施例】
【0040】
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0041】
表9〜10に示した組成を水で希釈して所定の濃度の清浄用組成物を調整した。
また、得られた清浄用組成物を10cm×10cmの不織布に、不織布の重量の2.5倍の量を含浸させた。不織布は、レーヨン50重量%、ポリエステル50重量%の比率で混合した繊維ウェッブをスパンレース法でシート化したものを用いた。秤量は50g/m2である。清浄用組成物を不織布に含浸させる方法は、ピペットを用いて、不織布の上から全体に均一に含浸させた。
【0042】
清浄用組成物及びその清浄用組成物を含浸させた不織布の性能を評価して結果を表9及び表10に示した。
【0043】
比較例についても、実施例と同様に試験を行った。
各試験方法及び評価方法は以下とおりである。
【0044】
(1)pH
清浄用組成物の水素イオン濃度を測定した。
【0045】
(2)清浄用組成物の安定性
清浄用組成物を40°下で一週間保管し、外観を目視で観察した。結果を下記の表1に示す基準で評価した。
【0046】
【表1】
Figure 0003611431
【0047】
(3)浸透力
清浄用組成物をステンレス板に2滴スポイトで滴下し、室内で一分間放置した。その後、清浄用組成物の板上における広がり程度を目視にて観察した。結果を下記の表2に示す基準で評価した。
【0048】
【表2】
Figure 0003611431
【0049】
(4)除菌効果
ガラスプレート上に菌数を測定した菌液(大腸菌を使用)を0.5ml滴下し、清浄用組成物を含浸させた不織布で拭き取った後、プレート上に残存する菌数を測定した。また、清浄用組成物の代わりに蒸留水を含浸させた実施例と同じ不織布についても同様に測定を行った。測定して得られたそれぞれの数値より、除菌効果を計算した。この除菌効果は、蒸留水を含浸させた不織布と比べて実施例の不織布がどの程度除菌効果をだせるかをあらわしている。
【0050】
除菌効果=(蒸留水を含浸させた不織布を用いた拭き取り除菌率−清浄用組成物を含浸させた不織布を用いた拭き取り除菌率)÷蒸留水を含浸させた不織布を用いた拭き取り除菌率×100
結果を下記の表3に示す基準で評価した。
【0051】
【表3】
Figure 0003611431
【0052】
(5)かび抵抗性
予め培養した真菌(Aspergillus niger、Cladosporium cladosporioides)を、Tween80を0.05重量%溶解させた滅菌溶液中に懸濁して菌液の原液を得た。これを赤血球計算板にて胞子数を測定し、Tween80を0.05重量%溶解させた滅菌溶液を用いて菌数を調整して菌液とした。清浄用組成物を含浸させた不織布を5cm×5cmにカットし、滅菌シャーレ内に置き、その上に調整した菌液を0.1ml滴下した。これを25°・99RH%下で14日間培養した。14日経過した試料より菌を抽出して、培養後、菌数を測定した。測定して得られた数値より、除菌率を計算した。
【0053】
死滅率=(接種菌数−培養後の菌数)÷接種菌数 ×100
(接種菌数、培養後の菌数、種菌数の単位はCFU/ml)
結果より得られた死滅率を下記の表4に示す基準で評価した。
【0054】
【表4】
Figure 0003611431
【0055】
(6)刺激臭
清浄用組成物を含浸させた不織布をPET/PPラミタイプのポリ袋で密封し、室温下で1週間保存した。その後、試料を5リットル無臭ビンに入れて、ビン口より官能で臭気を判定した。
結果を下記の表5に示す基準で評価した。
【0056】
【表5】
Figure 0003611431
【0057】
(7)泡立ち
清浄用組成物を含浸させた不織布でステンレス板を拭いたとき、ステンレス板に残る泡立ちを観察した。結果を下記の表6に示す基準で評価した。
【0058】
【表6】
Figure 0003611431
【0059】
(8)拭き跡残り
清浄用組成物を含浸させた不織布でガラス板を拭いた。拭いたときにガラスについた液を乾燥後、ガラス面に残る不透明な跡を目視により観察した。結果を下記の表7に示す基準で評価した。
【0060】
【表7】
Figure 0003611431
【0061】
(9)シート同士の貼り付き
清浄用組成物を含浸させた不織布10枚をPET/PPラミタイプのポリ袋中で40°下で一週間保存した。その後、試料を取り出して、手で一枚づつ剥がすことにより下記の表8に示す基準で評価した。
【0062】
【表8】
Figure 0003611431
【0063】
【表9】
Figure 0003611431
【0064】
【表10】
Figure 0003611431
【発明の効果】
【0065】
本発明における清浄用組成物を繊維シートに含浸させると、アルコール及び防腐剤の含有量が少ないにもかかわらず、ウェットな状態における繊維シートにかびが生えにくい。すなわち、本発明の繊維シートに含浸させる清浄用組成物は、従来のアルコール使用量及び防腐剤の使用量では得られなかった防かび効果をもつ。よって、人体に対して、又は使用上において安全なウェットな繊維シートを得ることができる。

Claims (4)

  1. (A)エタノールを5〜25重量%、
    (B)安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムを0.01〜0.25重量%並びに、
    (C)パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピルからなる群の一種又は二種以上を0.01〜0.025重量%含有し、
    さらに、リンゴ酸、リンゴ酸カリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、グルコン酸、コハク酸、コハク酸ナトリウム、酒石酸、酒石酸カリウムから選択される1種または2種以上によってpHが3〜6に調整され、
    食品及び/又は食品用添加物である化合物のみからなる清浄用組成物を含浸させたウェットな繊維シート。
  2. 清浄用組成物が、更に
    (D)ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は
    (E)庶糖脂肪酸エステル
    を含有し、且つ(D)及び(E)の含有量の合計が0.01〜5.0重量%である請求項1記載のウェットな繊維シート。
  3. 前記エタノールがフレーバー変性エタノールである請求項1または2記載のウェットな繊維シート。
  4. ウェットな状態で保管される使い捨ての不織布又はティッシュに含浸させることを目的とした、
    (A)エタノールを5〜25重量%、
    (B)安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムを0.01〜0.25重量%並びに、
    (C)パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピルからなる群の一種又は二種以上を0.01〜0.025重量%を含有し、
    さらに、リンゴ酸、リンゴ酸カリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、グルコン酸、コハク酸、コハク酸ナトリウム、酒石酸、酒石酸カリウムから選択される1種または2種以上によってpHが3〜6に調整され、
    食品及び/又は食品用添加物である化合物のみからなる清浄用組成物。
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