JP6752587B2 - シート化粧料 - Google Patents

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本発明はシート化粧料に関する。更に詳しくは、実質的にエタノールを含有しない液体組成物をシート基材に含浸してなるシート化粧料に関する。
従来から、汗汚れやメイク汚れなどを拭き取る化粧料として、液体組成物をシート基材に含浸してなるシート化粧料が汎用されている。
しかしながら、シート化粧料は、液状、ジェル状、乳液状、クリーム状などの他の剤型の化粧料と比較して、格段に防腐効果が劣るといった欠点がある。具体的には、防腐効果を十分に発揮する液体組成物であっても、シート基材に含浸させると防腐効果が十分に発揮されなくなるといった現象が起こる。
そのため、シート基材に含浸させた状態でも十分に防腐効果を発揮させる手段として、防腐剤であるパラベン類を液体組成物に多量に配合する試みがなされてきた。しかし、これらパラベン類は環境ホルモン作用などが指摘され、多量に配合できないといった課題がある。さらに、化粧品に汎用される非イオン性界面活性剤がパラベン類の防腐効果を不活性化することが知られており、パラベン類を液体組成物に配合したとても非イオン性界面活性剤が配合されていると十分な防腐効果が発揮されないといった問題もある。
そこで、防腐力を担保するために、液体組成物中にエタノールを配合する試みもなされているが、防腐効果を発揮する量のエタノールを配合すると、施術時に皮膚刺激が生じ易くなり、肌荒れを起こすといった問題がある。
そこで近年では、防腐効果を維持しながら皮膚刺激を低減する試みが検討されている。具体的には、N−ヤシ油脂肪酸アシルL−アルギニンエチル・DLピロリドンカルボン酸塩と、パラオキシ安息香酸エステルと、多価アルコールとを含有する液組成物を、特定の構成からなる不織布に含浸されてなるノンアルコールのウェットタイプのシート化粧料(例えば、特許文献1を参照)などが提案されている。しかしながら、これら試み拠って、ある程度防腐効果を付与することはできるものの、非イオン性界面活性剤を含んだ場合の防腐効果において十分満足いくものではなく、更なる改良が必要である。
国際公開第2010/054847号
本発明は、上記従来技術に鑑みてされたものであって、格段に優れた防腐効果を発揮させることができるとともに、施術時に皮膚刺激のないシート化粧料を提供することを課題とする。また、本発明は、非イオン性界面活性剤の存在下であっても格段に優れた防腐効果を発揮させるシート化粧料を提供することも課題とする。
すなわち、本発明は、
〔1〕実質的にエタノールを含有しない液体組成物をシート基材に含浸してなるシート化粧料であって、
前記液体組成物が、下記成分A、成分Bおよび成分Cを含有し、
前記シート基材100質量部に対して、前記液体組成物を400〜1000質量部含浸させることを特徴とするシート化粧料、
成分A:炭素数5〜12の1,2−アルカンジオールの群から選ばれる少なくとも1種
成分B:カプリル酸グリセリル
成分C:1,3−ブチレングリコール
〔2〕前記液体組成物100質量%中の前記成分Aの含有量が0.05〜0.5質量%、前記成分Bの含有量が0.05〜0.5質量%、前記成分Cの含有量が5〜15質量%である前記〔1〕に記載のシート化粧料、
〔3〕前記液体組成物が、成分D:ポリオキシエチレンモノ脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレンジ脂肪酸グリセリルおよびポリオキシエチレントリ脂肪酸グリセリルの群から選ばれる少なくとも1種をさらに含有することを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載のシート化粧料、
〔4〕前記シート基材が、再生繊維と合成繊維とから構成されてなる不織布であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕の何れか一項に記載のシート化粧料
に関する。
本発明のシート化粧料は、施術時に皮膚刺激を生じさせないだけでなく、保管時に格段に優れた防腐効果を発揮させることができるという効果を奏する。さらに、本発明のシート化粧料は、非イオン性界面活性剤の存在下であっても防腐力の低下がなく、格段に優れた防腐効果を維持させることができるという効果を奏する。
本発明のシート化粧料は、実質的にエタノールを含有しない液体組成物をシート基材に含浸してなるシート化粧料である。本発明においては、実質的にエタノールを用いなくとも下記に述べる本発明の必須構成成分を充足することにより、格段に優れた防腐効果を発揮させることが可能となる。なお、本発明における「実質的にエタノールを含有させない」とは、「別途、エタノールを含有させることはしない」という意味であり、各配合成分中に含まれる微量のエタノールまでを除外するものではない。
本発明のシート化粧料のシート基材に含浸させる液体組成物は、成分A:炭素数5〜12の1,2−アルカンジオールの群から選ばれる少なくとも1種、成分B:カプリル酸グリセリル、成分C:1,3−ブチレングリコールを必須成分として含有する。
用いられる成分Aは、炭素数5〜12の1,2−アルカンジオールである。具体的な成分Aとしては、例えば、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、1,2−ドデカンジオールなどが挙げられる。これら成分Aは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。好適な成分Aとしては、実質的にエタノールを含有しなくともシート化粧料に優れた防腐効果を付与する観点から、炭素数5〜8の1,2−アルカンジオールを用いることが好ましく、中でも、1,2−オクタンジオールを用いることがより好ましい。
成分Aの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、防腐力を付与する観点から、液体組成物100質量%中、0.05〜0.5質量%とすることが好ましく、0.1〜0.3質量%とすることがより好ましい。0.05質量%未満では防腐殺菌効果に劣り、0.5質量%を超えると使用感が劣るという点で好ましくない。なお、上記成分Aの含有量は、液体組成物中に配合される全ての成分Aの含有量の合計量である。
用いられる成分Bは、カプリル酸グリセリルである。カプリル酸グリセリルとは、カプリル酸とグリセリンのモノエステル化合物である。本発明のシート化粧料の液体組成物において、成分Bと上記成分Aとを併用することにより、より優れた防腐効果をシート化粧料に付与することが可能となる。
上記成分Bは、市販品を用いることができる。具体的には、日光ケミカルズ社製、商品名「MGK−P」などが挙げられる。
成分Bの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、防腐力を高める観点から、液体組成物100質量%中、0.05〜0.5質量%とすることが好ましく、0.1〜0.3質量%とすることがより好ましい。0.05質量%未満では防腐効果を高めることに劣り、0.5質量%を超えると使用感が劣るという点で好ましくない。
用いられる成分Cは、1,3−ブチレングリコールである。本発明のシート化粧料の液体組成物において、種々存在する多価アルコールの中でも、成分Cである1,3−ブチレングリコールを用い、且つ、上記成分Aおよび成分Bと組み合わせることにより、格段に優れた防腐効果をシート化粧料に付与することが可能となる。
成分Cの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、防腐力をさらに高める観点から、液体組成物100質量%中、3〜15質量%とすることが好ましく、5〜10質量%とすることがより好ましい。3質量%未満では防腐効果を高めることに劣り、15質量%を超えると使用感が劣るという点で好ましくない。
本発明のシート化粧料の液体組成物は、上記成分A、成分Bおよび成分Cを必須成分として用いることにより格段に優れた防腐効果を発揮させることができることから、防腐効果を不活性化させることが知られている非イオン性界面活性剤を含有させることが可能となる。具体的には、成分D:ポリオキシエチレンモノ脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレンジ脂肪酸グリセリルおよびポリオキシエチレントリ脂肪酸グリセリルの群から選ばれる少なくとも1種をさらに含有させることができる。本発明のシート化粧料の液体組成物において、上記成分Dをさらに含有させることにより、防腐効果を阻害することなくクレンジング効果を付与することが可能となる。
上記成分Dの脂肪酸部としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ヤシ油脂肪酸などが挙げられる。本発明では、上記した脂肪酸部から構成させるポリオキシエチレンモノ脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレンジ脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレントリ脂肪酸グリセリルを用いることができる。
具体的な成分Dとしては、例えば、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル(6)、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル(7)、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル(8)、ポリオキシエチレン(7)ヤシ油脂肪酸グリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(30)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20)、ポリオキシエチレン(15)オレイン酸グリセリルなどのポリオキシエチレンモノ脂肪酸グリセリル;ジイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20)、ジイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(30)、ジラウリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20)などのポリオキシエチレンジ脂肪酸グリセリル;トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(40)、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(60)などのポリオキシエチレントリ脂肪酸グリセリルなどが挙げられる。これら成分Dは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。なお、括弧内の数値は、酸化エチレン(ポリオキシエチレン)の数平均付加モル数を表す。
成分Dの含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、クレンジング効果を付与する観点から、液体組成物100質量%中、0.5〜8質量%とすることが好ましく、1〜5質量%とすることがより好ましい。0.5質量%未満ではクレンジング効果に劣り、8質量%を超えると防腐効果に悪影響を及ぼす点で好ましくない。なお、上記成分Dの含有量は、液体組成物中に配合される全ての成分Dの含有量の合計量である。
本発明のシート化粧料の液状組成物の残部には水が用いられる。用いられる水は、特に限定されないが精製水であることが好ましい。水の含有量は、所望の効果が十分に発揮されるのであれば特に限定されないが、水らしいさっぱりとした感触を付与する観点から、液体組成物100質量%中、50〜97質量%とすることが好ましく、70〜95質量%とすることがより好ましい。
本発明のシート化粧料の液状組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記成分の他、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、フェノキシエタノールなどの防腐剤;N−ステアロイル−L−グルタミン酸塩などのアミノ酸系陰イオン性界面活性剤、紫外線吸収剤、粉体、酸化防止剤、香料、着色剤、キレート剤、清涼剤、増粘剤、植物抽出液、ビタミン類、中和剤、アミノ酸などの添加剤などを、その用途、目的に応じて配合することができる。
本発明のシート化粧料の液状組成物の製造方法は、公知の方法で調製することができる。例えば、ディスパー等で攪拌・均一化することによって本発明品を製造することができる。
次に、本発明のシート化粧料において、上記液状組成物が含浸されるシート基材について説明する。
本発明のシート化粧料に用いられるシート基材としては、シート化粧料として用いることができるシート基材であれば特に限定されないが、本発明では、使用感に優れる観点から、不織布を用いることが好ましい。
上記不織布を構成する繊維(材質)としては、本発明の効果を十分に発揮させることができるのであれば特に限定されないが、例えば、天然繊維、化学繊維などが挙げられる。具体的な天然繊維としては、例えば、綿(コットン)、麻などの植物繊維;毛(ウール)、絹(シルク)などの動物繊維などが挙げられる。一方、具体的な化学繊維としては、例えば、金属繊維などの無機繊維;リヨセル(テンセル)などの精製繊維;レーヨン、カゼイン繊維などの再生繊維;アセテートなどの半合成繊維;ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンなどの合成繊維などが挙げられる。本発明で用いられる不織布は、上記繊維の1種又は2種から構成される不織布であっても良く、上記繊維の3種以上から構成される不織布であっても良い。
本発明においては、施術時の肌触り(使用感)が良好であり、かつ、防腐効果が十分に発揮される観点から、上記繊維の中でも、化学繊維から構成されてなる不織布を用いることが好ましく、中でも、再生繊維および合成繊維から選ばれる少なくとも1種の繊維から構成されてなる不織布を用いることがより好ましく、再生繊維と合成繊維とから構成されてなる不織布を用いることが更に好ましく、再生繊維と合成繊維とを質量比率(再生繊維/合成繊維)として、80/20〜60/40の範囲で構成されてなる不織布を用いることが最も好ましい。
上記不織布の構造は、積層構造を有するものであっても、積層構造を有さないものであっても、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、製造が容易であり、施術時の肌触り(使用感)が良好な観点から、1層構造であることが好ましい。また、不織布表面にエンボス加工が施されていても良い。
上記不織布の坪量(目付)は、特に限定されないが、施術時の肌触りを良好にする観点から、30.0〜100.0g/mであることが好ましい。尚、坪量(目付)とは、190mm×150mmの試料(不織布:n=4)を、温度20℃、湿度65%に設定した恒温恒湿内で8時間以上保管した後、各試料を電子天秤で小数点1桁まで測定し、平方メートルあたりの重さに換算し、その平均値を表したものである。
上記不織布の形状については、特に限定されないが、例えば、正方形、長方形、台形、菱形、円形、楕円形、半円形、三日月形、樽形、鼓形などの形状を例示することができる。更には、前記形状を有するシートに切れ込み部、くり抜き部、凹凸部などの成型が施されていても良い。
上記不織布の製造方法は、通常の公知の製造方法であれば特に限定されないが、例えば、原料となる各繊維を配合し、ウォータージェット装置を用いて水流により交絡させる方法などを例示することができる。
本発明において好適に用いられる不織布の具体例としては、レーヨンとポリエステルとから構成されてなる不織布が挙げられ、より具体的には、レーヨンとポリエステルとを質量比率(レーヨン/ポリエステル)として70/30で構成されてなる不織布が挙げられる。上記不織布は、適宜製造したものを用いても良く、市販品を用いても良い。
本発明では、上記不織布100質量部に対して、上記液体組成物を400〜1000質量部含浸させることが好ましく、400〜700質量部含浸させることがより好ましい。これによりシート化粧料に格段に優れた防腐効果を付与することができるようになる。これに対し、液体組成物の含浸量が400質量部未満の場合、防腐効果の持続に劣るために好ましくない。一方、液体組成物の含浸量が1000質量部を超える場合、防腐効果の向上が認められないだけでなく、シート化粧料からの液だれなど使用感に劣るために好ましくない。
本発明では、上記成分A、成分Bおよび成分Cを含有し、実質的にエタノールを含有しない液体組成物を、上記特定の繊維からなる不織布に特定量含浸させたシート化粧料とすることにより、施術時に皮膚刺激を生じさせないだけでなく、保管時に格段に優れた防腐効果を発揮させることが可能となる。
以下、本発明を実施例等に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(サンプルの調製:液状組成物)
表1に記した組成に従い、サンプル番号(1)〜(6)の液状組成物を常法により調製した。尚、配合量は特記しない限り「質量%」を表す。また、配合成分は全て純分に換算した。
Figure 0006752587
(シート基材:不織布)
レーヨンが70%、ポリエステルが30%の清潔な不織布(坪量(目付):40.0g/m、シートサイズ:19cm×15cm、Dalian Ruiguang Nonwoven Group製)を四つ折りにしたものを用いた。
(シート状化粧料)
表2に記した構成に従い、上記シート基材(不織布)1枚あたりにサンプル1〜6の液体組成物を所定量含浸させて、実施例1〜5および比較例1〜3のシート化粧料を作製した(実施例4、5は参考例1,2とする)。次いで、各シート化粧料を10枚積層してアルミピロー袋内に入れて密封した。試験には、アルミピロー袋からシート化粧料を1枚ずつ取り出して用いた。
Figure 0006752587
(試験例1;防腐力の評価)
供試菌として、Pseudomonas aeruginosa NBRC 13275(緑膿菌)、並びにAspergillus brasiliensis NBRC 9455(クロコウジカビ)を用いた。
(接種用菌液の調製1:緑膿菌)
緑膿菌については、寒天培地を用いて35℃で培養後、更にブイヨン培地に移植して35℃で培養したものを接種用菌液とした。
(接種用菌液の調製2:クロコウジカビ)
クロコウジカビについては、寒天培地を用いて25℃で培養後に2%Tween80(ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノオレエート)添加の生理食塩水に胞子を懸濁させたものを接種用菌液とした。
(防腐力試験)
各実施例および各比較例のシート化粧料1枚を、容積が100mLの滅菌処理を行ったバイアルに投入した。細菌(緑膿菌)は10CFU/mL、カビ(クロコウジカビ)は10CFU/mLになるように調製した接種用菌液を、上記シート化粧料1枚に含浸量に対して1/10量になるよう均一に接種して密閉し、試験試料とした。細菌を接種した試料については35℃の恒温槽内に該バイアルを保存した。一方、カビを接種した試料については25℃の恒温槽内に該バイアルを保存した。なお、菌数はコロニーカウント法により確認した。
防腐力の評価回数(測定回数)は、緑膿菌については、1日経過時、7日経過時の2回であり、クロコウジカビについては、7日経過時、14日経過時の2回であった。即ち、1種類の接種菌種に対して評価を2回行い、かつ接種菌種は2種類であることから、一種類のシート化粧料あたり4枚の不織布を準備して評価を行った。
表3に記載の経過日数の時点で、該バイアル内のシート化粧料を取り出した。2%Tween80添加の生理食塩水10mLを該シート化粧料に添加して十分に撹拌した後、懸濁液を回収して該懸濁液中の生菌数(CFU/mL)を常法により求めた。細菌については35℃、真菌については25℃で培養を行い、細菌は3日後、カビは5日後に生じたコロニーの数を用いて算出し、下記評価基準により防腐力を判定した。結果を表3に示す。
<防腐力の評価基準>
○(良好):10CFU/mL未満の菌数
△(やや不良):10〜1×10CFU/mLの菌数
×(不良):1×10CFU/mLを超える菌数
尚、防腐力の評価試験において、緑膿菌の防腐力評価試験の結果、防腐力が認められなかったサンプルについては、優れた防腐効果を発揮し得ないことが明らかであるため、他菌での防腐力評価試験は行わないこととした。
Figure 0006752587
(試験例2;皮膚刺激の評価)
各実施例および各比較例のシート化粧料をアルミピロー袋から1枚ずつ取り出してもらい、該シート化粧料を前腕内側部に押し当てた後、5往復させて実際に拭き取り操作を行った。拭き取り後の皮膚の刺激感について下記評価基準に従い官能評価した。結果を表4に示す。尚、評価は、官能評価パネル10名で行い、最も人数の多く得られた評価結果を各試料の成績とした。
<皮膚刺激の評価基準>
○(良好):皮膚刺激はないと回答
△(やや不良):僅かに皮膚刺激があると回答
×(不良):明らかな皮膚刺激があると回答
Figure 0006752587
表3〜4の結果から、本発明のシート化粧料は、格段に優れた防腐効果を有するうえ、施術時に皮膚刺激が生じないことが分かる。さらに、本発明のシート化粧料は、非イオン性界面活性剤の存在下であっても防腐力の低下がなく、格段に優れた防腐効果が維持されていることが分かる。

Claims (3)

  1. 実質的にエタノールを含有しない液体組成物をシート基材に含浸してなるシート化粧料であって、
    前記液体組成物が、下記成分A、成分Bおよび成分Cを含有し、
    前記液体組成物100質量%中の下記成分Aの含有量が0.1〜0.3質量%、前記成分Bの含有量が0.1〜0.3質量%、前記成分Cの含有量が5〜10質量%であり、
    前記シート基材100質量部に対して、前記液体組成物を400〜1000質量部含浸させることを特徴とするシート化粧料。
    成分A:1,2−オクタンジオール
    成分B:カプリル酸グリセリル
    成分C:1,3−ブチレングリコール
  2. 前記液体組成物が、成分D:ポリオキシエチレンモノ脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレンジ脂肪酸グリセリルおよびポリオキシエチレントリ脂肪酸グリセリルの群から選ばれる少なくとも1種をさらに含有すること特徴とする請求項に記載のシート化粧料。
  3. 前記シート基材が、再生繊維と合成繊維とから構成されてなる不織布であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート化粧料。
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