JP2010180093A - 強化ガラスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造された任意のガラスの必要な部分を容易に強化することができる、強化ガラスの製造方法を提供する。
【解決手段】 第1の手段は、ガラスに吸収される波長を有するラインビームレーザー光によりガラス表面のガラス強化所望領域を走査照射し、前記ガラス強化所望領域のガラス表層を加熱して熱変性層を形成するステップと、前記熱変性層が形成されたガラスを冷却処理するステップと、を有する。第2の手段は、レーザー光に対して吸収のある吸収剤を含む吸収剤含有液をガラス表面に塗布し乾燥させることにより吸収剤層を形成するステップと、前記吸収剤層に吸収される波長を有するレーザー光の走査照射により、ガラス強化所望領域のガラス表層を加熱して熱変性層を形成する加熱ステップと、前記熱変性層が形成されたガラスを冷却処理する冷却ステップと、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、強化ガラスの製造方法に関するものである。
従来、強化ガラスの製造方法としては、ガラスの製造工程において温度の高い軟化状態にあるガラスの表面にジェットエア等で急冷して圧縮応力を付与する風冷強化法や、イオン交換などにより常温で表面に圧縮応力を付与する化学強化法が知られている。また、ガラス表面を研磨等によりガラス表面の微小な傷(グリフィズ欠陥)などを除き強化する方法も知られている。
最近では、超短パルスレーザー光をガラス表面またはガラス内部にスポット状に集光照射し、ガラス内部に異質層を点状、線状、あるいは網目状に形成する、強化ガラスの製造方法も知られている(特許文献1)。
特許第3956286号明細書
しかしながら、前記風冷強化法は、従来設備では強化すべきガラス全体を高温にする必要があり、前記化学強化法は、強化すべきガラスをイオン交換槽に浸漬する必要があって、いずれの強化方法にしても、ガラスを部分的に強化することが難しかった。一方、研磨等による強化は、研磨処理に長時間を要し、加工効率の点で難がある。
また、風冷強化方法は、ガラスを軟化点以上の高温にするため、ガラスの軟化による変形を生じやすく、また、2mm以下の薄いガラスを強化することが困難であった。
さらに、特許第3956286号明細書に記載されている方法は、薄いガラスであっても、集光照射により、部分的に強化することを可能にする点で優れているが、従来の風冷強化法や化学強化法のようにガラス表面および表面付近の圧縮応力を利用してガラスを強化する方法とは異なり、ガラス材料の破壊時において、クラックの進行する方向が異質相において変わることを利用して破壊強度が向上させるガラス強化方法である。そのため、集光照射によって点状、線状、網目状等の異質層を形成する位置、パターン等の形態によって強度が変わると考えられ、異質層の形態を決定する作業が容易でないと考えられる。
そこで、本発明は、製造された任意のガラスの必要な部分を容易に強化することができる、強化ガラスの製造方法を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る強化ガラスの製造方法は、第1の手段として、ガラスに吸収される波長を有するレーザー光の走査照射により、ガラス表層のガラス強化所望領域を加熱して熱変性層を形成する加熱ステップと、前記熱変性層が形成されたガラスを冷却処理する冷却ステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る強化ガラスの製造方法は、第2の手段として、レーザー光に対して吸収のある吸収剤を含む吸収剤含有液をガラス表面に塗布し乾燥させることにより吸収剤層を形成するステップと、前記吸収剤層に吸収される波長を有するレーザー光の走査照射により、ガラス強化所望領域のガラス表層を加熱して熱変性層を形成する加熱ステップと、前記熱変性層が形成されたガラスを冷却処理する冷却ステップと、を有することを特徴とする。
レーザー光による走査照射しつつ、冷却処理を施すことが好ましい。
本発明に係る強化ガラスの製造方法によれば、ガラスに吸収のあるレーザー光の走査照射によりガラスの表層の所望領域に熱変性層を形成し、冷却処理することにより、煩雑な条件設定等を必要とせず、必要とする部分のみを、効率よく強化できるため、利便性が飛躍的に向上し、広い範囲での応用が可能となる。
また、ガラス表面に吸収剤を塗布することにより吸収剤層を形成し、吸収剤層にレーザー光を走査照射してガラス表層に熱変性層を形成し、冷却処理することとすれば、レーザー光は、吸収剤に吸収される波長であればガラスに吸収される波長に制限されない。また、吸収剤の塗布という簡便な方法により吸収剤層を形成するので実用上の効果が大きい。
本発明に係る強化ガラスの製造方法の第1実施形態を示す一部断面斜視図である。 本発明に係る強化ガラスの製造方法の第2実施形態を示す一部断面斜視図である。
本発明に係る強化ガラスの製造方法の実施形態について、以下に、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、全図及び全実施形態についての同様の構成部分には同符号を付しており、重複説明を省略することがある。
まず、本発明方法の第1実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示すように、レーザー発振器1から特定波長のレーザー光1aをガラス板2上に照射する。レーザー光は、集光させたビームによってガラス強化所望領域を効率よく走査照射できる程度の集光面積を有するビームプロファイルを有しておれば良く、円形、楕円形状等に集光させるスポットビーム、ライン状に集光させるラインビームを使用でき、好ましくは、集光させたビームプロファイルの最大幅は1mm以上である。
図示例では、ラインビームレーザー光を使用している。ラインビームレーザー光1aを、ガラス板2表面に仮想矢印線で示す経路に沿って移動させ、ガラス板2表面の強化したい全領域すなわちガラス強化所望領域の全面に走査するように照射(走査照射)する。なお、ラインビームレーザー光1aは、照射した箇所が重なるように重ね射ちして、同じ個所に2度以上照射しても良い。
ラインビームレーザー光を発生させるレーザー発振器は、たとえば、ロッドレンズ、シリンドリカルレンズ、あるいはパウエルレンズ等を用いた公知のレーザーラインビーム発振装置を用いることができる。
なお、ラインビームレーザー光1aとガラス板2の少なくとも一方を移動させることにより走査照射すればよく、たとえば、レーザー発振器1を移動させることに代えて、あるいは、レーザー発振器1の移動とともにレーザー発振器1とは反対方向に、ガラス板2をXYテーブル上に設置する等して、ガラス板2をレーザー発振器1に対して相対的に移動させることにより、ラインビームレーザー光1aをガラス板2上に走査照射するようにしてもよい。
また、ラインビームレーザー光の照射幅Wは、適宜設定することができ、たとえば、照射幅Wは固定であっても良いし、必要に応じて、照射幅Wを変化させるように制御しても良い。照射幅Wの制御は、たとえば、レーザー光が通過するスリットのスリット幅やレンズのデファーオカスを制御することにより行うことができる。
第1実施形態においては、ラインビームレーザー光1aの波長は、ガラス板2に吸収される波長である。ガラスの主成分であるシリカは、9.5μmの波長に大きな吸収があり、シリカ系のガラスはCOレーザー(波長10.6μm)をよく吸収するため、この場合は、COレーザーを好適なレーザー光として使用することができる。波長が連続的または段階的に可変のレーザー発振器を用い、所要の波長に調整して使用しても良い。レーザー光は、連続発振(Continuous Wave)すなわち連続光のレーザー光、あるいはパルスレーザー光が使用できる。
上記のようにしてラインビームレーザー光をガラス板2の表面に走査照射することにより、ガラス板2の表層が例えば1000℃以上に加熱され、ガラス板2の表層に熱変性層3が形成される。
ガラス板2の熱変性層3は、強制冷却による冷却処理が施される。熱変性層3は、所定時間(例えば、数ミリ秒〜数十秒)で常温まで下がるように、強制冷却する。冷却処理する方法としては、たとえば、液体窒素を気化させた窒素ガス等の不活性ガスや空気をブロワ等で吹き付ける方法や、冷却水のミストを吹き付ける方法等を利用することができる。ガラス板2の表面にラインビームレーザー光を照射しつつ、冷却水のミストを吹き付ける等により冷却処理することが好ましい。
上記のようにして熱変性層3を冷却処理すると、ガラス板2の表層に圧縮応力層が形成されていると考えられ、ガラス板2が強化されると考えられる。この圧縮応力層は、ガラス板2の表面から深さ100μm以下(例えば、20〜30μm以下程度)の範囲内に形成される。圧縮応力層をガラス板2の両面に形成すれば、たわみの無い強化ガラス板ができる。
また、レーザー照射による高温加熱によってガラス表面の傷が緩和或いは除去されると考えられ、それによっても強化されていると考えられる。
なお、ガラス板2の周縁部は切断加工時に生じる潜傷が多いため、ガラス板2の周縁部を除く所望部分または所望領域にレーザー光を走査照射することによりガラス板を強化することが好ましい。また、このような潜傷を緩和するためにラインビームレーザー光を照射する事もできる。
上記第1実施形態によれば、レーザー光をガラス表面に走査照射して冷却するだけの簡単な加工により、ガラスの所望領域(部分または全面)を強化することができる。そして、常温環境下でレーザーを照射することでガラスを強化できるため、利便性がよく、広い範囲での応用が可能である。また、本発明によれば、ガラスの表層のみをレーザー光で加熱することにより強化するので、厚さが2mm以下の薄いガラス板でも強化可能である。
次に、本発明に係る強化ガラスの製造方法の第2実施形態について、図2を参照して説明する。
第2実施形態では、ガラス板2の表面に、レーザー光を吸収する吸収剤層4を形成する。したがって、ラインビームレーザー光1aの波長は、吸収剤層4に吸収される波長であり、ガラス板2に吸収される波長に限定されない。
吸収剤層4は、レーザー光を吸収可能であれば特に限定されないが、たとえば、半導体レーザー(波長:約0.6〜1.8μm)を吸収可能な赤外線吸収剤や近赤外吸収剤、あるいは、カーボンブラックやアモルファス炭素等のあらゆる波長のレーザーに吸収のある吸収剤を、水或いは有機溶媒等の分散媒に分散させ、あるいは部分的に溶解させた吸収剤含有液を用いて形成することができる。赤外線吸収剤や近赤外吸収剤は、無機系または有機系の粉末状製品が種々市販されている。カーボンブラック分散液として、カーボンブラックインク、墨汁等を使用可能である。
吸収剤層4は、上記した吸収剤含有液を、印刷、刷毛塗り、ローラー塗り、スピンコート、ディッピング、噴霧等の種々の塗布方法により透明導電膜前駆体上に塗布した後、加熱または風乾等により乾燥させることにより形成される。吸収剤層4の厚さは、照射されるレーザー光の強度、吸収剤の材料等によるが、たとえば、カーボンブラックを水または有機溶媒に分散させたカーボンブラック分散液の場合では、吸収剤層4の厚さは0.1〜5μm程度である。
ガラス板2の表面に形成した吸収剤層4に、吸収剤層4に吸収される波長のラインビームレーザー光を、ガラス板2に対して相対移動させることで、ガラス板2の強化したい領域に走査照射し、吸収剤層4を加熱する。その結果、吸収剤層4を介してガラス板2の表層が加熱されることで、ガラス板2の表層温度は1000℃以上になり、ガラス板2の表層に熱変性層3が形成される。
半導体レーザーを利用した場合、吸収剤層4に所定出力及び所定波長領域の半導体レーザー光をガラス板に照射することにより、吸収剤層4に半導体レーザーが吸収されて吸収剤層4の温度を短時間で800〜1000℃程度まで上昇させることができる。COレーザーを用いた場合、COレーザー(波長10.6μm)は、ガラス板2にも吸収があるため、吸収剤層4に対して所定出力のCOレーザーを照射すると、吸収剤層4とガラス板2にCOレーザーが吸収されることで、吸収剤層4及びガラス板2の温度を短時間で800〜1000℃程度まで上昇させることができる。
レーザー光として、上記第1実施形態と同様に、連続発振(Continuous Wave)すなわち連続光のレーザー光、またはパルスレーザー光を用いることができる。
照射するレーザー光の出力(エネルギー強度)は、例えば近赤外半導体レーザー光の場合で1〜3kW/cm程度が好ましい。ラインビームレーザー光1aがガラス板2表面を移動する速度、すなわちガラス板2に照射されるラインビームレーザー光1aがガラス板2上を移動する相対速度は、レーザー光の強度等によって変わるが、例えば、フルエンス2.8kW/cmの近赤外半導体レーザー光の場合、2mm/秒程度とされる。
ラインビームレーザー光を走査照射したガラス板2に、上記第1実施形態と同様に、強制冷却による冷却処理を施す。冷却処理は、できるだけ速やかに行うことが好ましい。加熱されたガラス板2の表層を、常温まで下がるように、冷却処理することが望ましい。たとえば、上記第1実施形態と同様、不活性ガスの送風、冷却ミストの噴霧、ジェットエア、等による強制冷却により、熱変性層3を冷却処理する。ラインビームレーザー光による走査照射を行いつつ、冷却処理を行うことが好ましい。
上記のようにして熱変性層3を冷却処理すると、上記第1実施形態と同様に、ガラス板2の表層に圧縮応力層が生じる等して、ガラス板2が強化される。
なお、第2実施形態においても、ガラス板2の周縁部は潜傷が非常に多いため、スピンコート等によって形成された吸収剤層4の周縁部を除く所望部分または所望領域に、ラインビームレーザー光を走査照射することが好ましい。また、このような潜傷を緩和するためにラインビームレーザー光を照射する事もできる。
レーザー照射により高温になった基板の温度が低下した後、吸収剤層は、有機溶媒またはアルカリ溶液等を用いて除去される。
上記第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、ガラス表面に形成した吸収剤層にレーザー光を所望領域に照射するだけの簡単な加工によりガラスを強化することができ、常温環境下でレーザーを照射することでガラスを強化できるため利便性がよく、広い範囲での応用が可能であり、さらに、ガラス強化を局所的に行えるため、実用的なメリットも大きい等の効果を奏することができる。さらに、第2実施形態によれば、吸収剤層4にレーザー光を吸収させるため、強化すべきガラスは、必ずしも照射されるレーザー光を吸収するガラスである必要はなく、強化されるべきガラスの種類についての自由度が増す。さらにまた、第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様、ガラスの表層のみをレーザー光で加熱、冷却することにより強化するので、厚さが2mm以下の薄いガラス板でも強化可能である。
なお、上記第1、第2実施形態においてガラス板の強化について説明したが、本発明方法は、強化するガラスは板ガラスに限らず、他の形状のガラスを強化することも可能である。
本発明について、実施例を用いてさらに詳述する。
実施例1
強化すべきガラス板として、厚さ3mm、縦横50mm×50mmの正方形をしたソーダ石灰ガラスを複数枚用意した。
出力70W、ラインビームレーザー光を発するCOレーザー発振器を、ガラス板に対して速度50mm/秒で一定方向に移動させ、45mm×50mmの領域にラインビームレーザー光を走査照射した。ラインビームレーザー光のビームプロファイルは、幅10mm×150μmであり、焦点距離62.5mmから+10mmデフォーカスさせた。
照射方法として、ラインビームレーザー光発信器をXY方向へ移動可能に支持し、ラインビームレーザー光を照射しつつ+X方向へ50mm移動させた後、照射を停止して+Y方向へ2.5mm移動させて−X方向へ50mm移動させ、再び、照射を開始して+X方向へ50mm移動する、という動作を繰り返し、45mm×50mmの領域を走査照射した。従って、ラインビームレーザー光を複数回照射した領域が存在する。ラインビームレーザー光の走査照射は、ガラス板の両面に施した。
レーザー光照射と同時に、液体窒素ボンベから取り出した窒素ガスを、内径4mmのパイプから吹き付け圧0.5MPaでレーザー光照射位置の後方に吹き付けて冷却処理した。
上記のようにして本発明の実施例1を製作し、比較例として、同じ寸法で同じ材料を使用し、レーザー照射が施されていないガラス板を用意した。
本発明の実施例1と比較例ついて、セラミックボールの落下試験を行い、強度を比較した。使用したセラミックボールは、質量7g、直径15mmである。
試験の結果、比較例では80cmの高さからセラミックボールを落下させたところクラックが入ったが、実施例1では110cmの高さからセラミックボールを落下させてもクラックが入らず、約1.5倍強化されていることが判明した。
実施例2
強化すべきガラス板として、厚さ3mm、縦横50mm×50mmの正方形をしたソーダ石灰ガラスを複数枚用意した。
このガラス板の両面に、カーボンブラック分散液をスピンコートにより、硬化後の厚みが約1μmとなるように均等に塗布し、風乾させて、吸収剤層を形成した。
最大出力4W、波長808nmのラインビームレーザー光を発する近赤外半導体レーザー発振器を、ガラス板に対して速度2mm/秒で移動させ、45mm×50mmの領域にラインビームレーザー光(レーザーフルエンス2.8kW/cm)を走査照射した。ラインビームレーザー光のビームプロファイルは0.06×1000μmであり、焦点距離50mmのレンズで照射した。
照射方法として、ラインビームレーザー光発信器をXY方向へ移動可能に支持し、ラインビームレーザー光を照射しつつ+X方向へ50mm移動させた後、照射を停止して+Y方向へ0.25mm移動させて再び、照射を開始して−X方向へ45mm移動させ、再び、照射を停止して+Y方向へ0.25mm移動させて、という動作を繰り返し、45mm×50mmの領域を走査照射した。従って、ラインビームレーザー光を複数回照射した領域が存在する。レーザー光の走査照射は、ガラス板の両面に施した。
レーザー光照射と同時に、液体窒素ボンベから取り出した窒素ガスを、内径4mmのパイプから吹き付け圧0.5MPaでレーザー光照射位置の後方に吹き付けて冷却処理した。
上記のようにして本発明の実施例を製作し、比較例として、同じ寸法で同じ材料を使用し、吸収剤層及びレーザー照射が施されていないガラス板を用意した。
本発明の実施例品と比較例品ついて、セラミックボールの落下試験を行い、強度を比較した。使用したセラミックボールは、質量7g、直径15mmである。高さ40cmから5cm毎に、8段回の高さから、セラミックボールを落下させ、ガラスが割れるか否かについて試験した。試験結果を表1に示す。
Figure 2010180093
表1の結果から、本実施例においては、比較例に対して50%程度の強度向上が図られたことが分かった。
1 レーザー発振器
1a レーザー光
2 ガラス板
3 熱変性層
4 吸収剤層

Claims (4)

  1. ガラスに吸収される波長を有するレーザー光の走査照射により、ガラス表層のガラス強化所望領域を加熱して熱変性層を形成する加熱ステップと、
    前記熱変性層が形成されたガラスを冷却処理する冷却ステップと、
    を有することを特徴とする強化ガラスの製造方法。
  2. レーザー光に対して吸収のある吸収剤を含む吸収剤含有液をガラス表面に塗布し乾燥させることにより吸収剤層を形成するステップと、
    前記吸収剤層に吸収される波長を有するレーザー光の走査照射により、ガラス強化所望領域のガラス表層を加熱して熱変性層を形成する加熱ステップと、
    前記熱変性層が形成されたガラスを冷却処理する冷却ステップと、
    を有することを特徴とする強化ガラスの製造方法。
  3. 前記加熱ステップにおけるレーザー光の走査照射を行いつつ、前記冷却ステップにおける冷却処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の強化ガラスの製造方法。
  4. 前記冷却ステップが、冷却水のミスト噴射を含む、請求項1〜3の何れかに記載の強化ガラスの製造方法。
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