JP2010179768A - 車両挙動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行状態に応じて変動する各輪の状態を考慮してサスダンパによる可変減衰力制御と前後駆動力配分制御との協調を図り、車両の操縦安定性を向上させる。
【解決手段】制御ユニット30は、操舵操作に応じてサスダンパ制御装置24の制御信号Drs_d_sに一次遅れ処理を加えて補正し(Drs_d_mを算出し)、ロール剛性の前後軸配分Drsを演算して、旋回内輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cを算出し、旋回内輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cにより前後駆動力配分の目標値Dx_tを設定して前後駆動力配分制御装置18に出力する。また、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが少なくとも各輪の総駆動力Fxに基づいて設定した閾値より小さい場合は、サスダンパ制御装置24に対してサスダンパ制御補正値Drs_d_mを出力して後軸のロール剛性配分を低下させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、サスダンパ制御によるロール剛性の前後軸配分を考慮して前後駆動力配分制御を行う車両挙動制御装置に関する。
近年、車両においては、サスペンションのロール剛性又は減衰力を可変制御自在なサスダンパ制御装置が実用化されている。このサスダンパ制御装置を採用した4輪駆動車として、例えば、特開昭62−273129号公報(以下、特許文献1)では、前後軸間の駆動力配分を可変するトランスファクラッチの締結力が高い領域にある時には、後輪側のロール剛性又は減衰力を前輪側のロール剛性または締結力よりも相対的に高くしてアンダステアを防止する技術が開示されている。
特開昭62−273129号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示される技術のように、トランスファクラッチの締結力が高い領域で、後輪側のロール剛性又は減衰力を前輪側のロール剛性または減衰力よりも相対的に高くサスペンションを制御した場合、旋回内側後輪の接地荷重が不足気味になるため、トランスファクラッチでは後輪側から前輪側へのトルク移動が生じてしまうこととなる。その結果、4輪駆動車としての前後トルク配分は前軸偏重となり、サスペンション制御が車両のアンダステア防止につながらない虞がある。更に、旋回内側後輪の接地荷重に比例するタイヤのグリップ限界が不足することにより、トラクション性能が低下してしまう虞もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、走行状態に応じて変動する各輪の状態を考慮してサスダンパによる可変減衰力制御と前後駆動力配分制御との協調を図り、車両の操縦安定性を向上させることが可能な車両挙動制御装置を提供することを目的としている。
本発明は、前後駆動力配分を制御する前後駆動力配分制御手段と、サスペンションダンパによりロール剛性の前後軸配分を可変制御するサスダンパ制御手段と、少なくとも上記サスダンパ制御手段によるロール剛性配分を考慮して旋回内輪の接地荷重を算出し、該旋回内輪の接地荷重に基づいて許容駆動力を算出する旋回内輪許容駆動力算出手段と、旋回内側後輪の許容駆動力が少なくとも各輪の総駆動力と上記前後駆動力配分制御による前後駆動力配分に基づいて設定した閾値より小さい場合は、後軸のロール剛性配分を低下させるロール剛性補正手段とを備えたことを特徴としている。
本発明による車両挙動制御装置によれば、走行状態に応じて変動する各輪の状態を考慮してサスダンパによる可変減衰力制御と前後駆動力配分制御との協調を図り、車両の操縦安定性を向上させることが可能となる。
本発明の実施の一形態に係る車両の駆動系全体の概略構成説明図である。 本発明の実施の一形態に係る制御ユニットの機能ブロック図である。 本発明の実施の一形態に係る車両挙動制御プログラムのフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係るハンドル角に対する時定数の特性説明図である。 本発明の実施の一形態に係る各輪の作用力の説明図である。 本発明の実施の一形態に係るサスダンパ制御装置のロール剛性配分の特性説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は車両前部に配置されたエンジンを示し、このエンジン1による駆動力は、エンジン1後方の自動変速装置(トルクコンバータ等も含んで図示)2からトランスミッション出力軸2aを経てトランスファ3に伝達される。
更に、このトランスファ3に伝達された駆動力は、リヤドライブ軸4、プロペラシャフト5、ドライブピニオン軸部6を介して後輪終減速装置7に入力される一方、リダクションドライブギヤ8、リダクションドリブンギヤ9、ドライブピニオン軸部となっているフロントドライブ軸10を介して前輪終減速装置11に入力される。ここで、自動変速装置2、トランスファ3および前輪終減速装置11等は、一体にケース12内に設けられている。
また、後輪終減速装置7に入力された駆動力は、後輪左ドライブ軸13rlを経て左後輪14rlに、後輪右ドライブ軸13rrを経て右後輪14rrに伝達される。前輪終減速装置11に入力された駆動力は、前輪左ドライブ軸13flを経て左前輪14flに、前輪右ドライブ軸13frを経て右前輪14frに伝達される。
トランスファ3は、リダクションドライブギヤ8側に設けたドライブプレート15aとリヤドライブ軸4側に設けたドリブンプレート15bとを交互に重ねて構成したトルク伝達容量可変型クラッチとしての湿式多板クラッチ(トランスファクラッチ)15と、このトランスファクラッチ15の締結力を可変自在に付与するトランスファピストン16とにより構成されている。従って、本実施の形態では、車両は、トランスファピストン16による押圧力を制御し、トランスファクラッチ15の伝達トルクを制御することで、トルク配分比が前輪と後輪で、例えば100:0から50:50の間で可変できるフロントエンジン・フロントドライブ車ベース(FFベース)の4輪駆動車となっている。
また、トランスファピストン16の押圧力は、複数のソレノイドバルブ等を擁した油圧回路で構成するトランスファクラッチ駆動部17で与えられる。このトランスファクラッチ駆動部17を駆動させる制御信号(ソレノイドバルブに対する伝達トルクに応じた出力信号)は、前後駆動力配分制御手段としての前後駆動力配分制御装置18から出力される。この前後駆動力配分制御装置18は、後述する制御ユニット30から入力される前後駆動力配分の目標値Dx_tを基に、トランスファクラッチ駆動部17に制御信号を出力する。
一方、この車両の車体(図示せず)と4つの車輪14fl,14fr,14rl,14rrとの間に、それぞれ図示しないバネと、減衰力特性を可変自在なサスペンション特性可変手段としてのショックアブソーバ21fl,21fr,21rl,21rrとが並列に各々配設されており、この各バネとショックアブソーバ21fl,21fr,21rl,21rrで車体が支持されている。
また、ショックアブソーバ21fl,21fr,21rl,21rrには、これらショックアブソーバ21fl,21fr,21rl,21rrを駆動するアクチュエータ22fl,22fr,22rl,22rrが接続されており、これらアクチュエータ22fl,22fr,22rl,22rrはサスペンション駆動部(以下、「サス_駆動部」と称する)23を介してサスダンパ制御手段としてのサスダンパ制御装置24により作動される。
サスダンパ制御装置24は、周知のスカイフックダンパ理論に基づく制御方法に近似させてショックアブソーバ21fl,21fr,21rl,21rrの減衰力特性の制御を行うもので、例えば、基本的には、図6の特性図に示すように、ハンドル角の絶対値|θH|に応じてサスダンパによるロール剛性の前後軸配分Drs_d_s(1:前軸100%、0:後軸100%)が可変設定される。
また、サスダンパ制御装置24は、制御ユニット30からサスダンパ制御補正値Drs_d_mの信号が入力された場合、このサスダンパ制御補正値Drs_d_mに基づいてサスダンパによるロール剛性の前後軸配分を制御する。
制御ユニット30には、ハンドル角センサ31からハンドル角θHが、各輪のサスペンションストロークセンサ32fl,32fr,32rl,32rrからサスペンションストロークWsfl,Wsfr,Wsrl,Wsrrが、横加速度センサ33から横加速度(dy/dt)が、前後加速度センサ34から前後加速度(dx/dt)が、路面摩擦係数推定装置35から路面摩擦係数μが、エンジン制御装置36からエンジン回転数Ne、エンジントルクTegが、トランスミッション制御装置37からタービン回転数Nt、主変速ギヤ比iが入力される。
そして、制御ユニット30は、これら入力信号に基づいて、操舵操作に応じたサスダンパ制御装置24の制御信号Drs_d_sに一次遅れ処理を加えて補正し(Drs_d_mを算出し)、ロール剛性の前後軸配分Drsを演算して、旋回内輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cを算出し、旋回内輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cにより前後駆動力配分の目標値Dx_tを設定して前後駆動力配分制御装置18に出力する。また、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが少なくとも各輪の総駆動力Fxに基づいて設定した閾値より小さい場合は、サスダンパ制御装置24に対してサスダンパ制御補正値Drs_d_mを出力して後軸のロール剛性配分を低下させる。
すなわち、制御ユニット30は、図2に示すように、時定数設定部30a、サスダンパ制御補正値算出部30b、ロール剛性前後軸配分算出部30c、左右輪間の荷重移動算出部30d、前後軸間の荷重移動算出部30e、各輪接地荷重算出部30f、各輪横力算出部30g、許容駆動力算出部30h、前後駆動力配分目標値算出部30i、総駆動力算出部30j、サスダンパ制御判定部30kから主要に構成されている。
時定数設定部30aは、ハンドル角センサ31からハンドル角θHが入力される。そして、例えば、図4に示すマップを参照して、時定数Tを設定してサスダンパ制御補正値算出部30bに出力する。
図4の特性からあきらかなように、時定数Tは、操舵操作が切り増しの時に大きな値に設定され、すなわち、後述するサスダンパ制御装置24の制御信号Drs_d_sの遅れが大きく設定されるようになっている。逆に、操舵操作が切り戻しの時には切り増し時に比べて低い値(一定値)に設定され、サスダンパ制御装置24の制御信号Drs_d_sの遅れが小さく設定されるようになっている。
サスダンパ制御補正値算出部30bは、サスダンパ制御装置24から制御信号Drs_d_sが入力され、時定数設定部30aから時定数Tが入力される。そして、以下の(1)式により、サスダンパ制御補正値Drs_d_mを算出して、ロール剛性前後軸配分算出部30cに出力する。
Drs_d_m=(1/(1+T・s))・Drs_d_s …(1)
ここで、sはラプラス演算子である。
ロール剛性前後軸配分算出部30cは、各輪のサスペンションストロークセンサ32fl,32fr,32rl,32rrからサスペンションストロークWsfl,Wsfr,Wsrl,Wsrrが入力され、サスダンパ制御補正値算出部30bからサスダンパ制御補正値Drs_d_mが入力される。そして、以下の(2)式により、ロール剛性の前後軸配分Drsを算出して左右輪間の荷重移動算出部30dに出力する。
Drs=Drs_s・(φ/(φ+ζ・dφ/dt))+Drs_d_m
・(ζ・dφ/dt)/(φ+ζ・dφ/dt) …(2)
ここで、Drs_sはサスバネとスタビライザによるロール剛性配分(固定値)であり、ζはサスペンションの減衰率等で決まる係数であり、φはロール角であり、例えば、以下の(3)式により算出される。
φ=(Wsfr+Wsrr−Wsfl−Wsrl)/(2・d) …(3)
ここで、dは前後軸の平均トレッドである。
左右輪間の荷重移動算出部30dは、横加速度センサ33から横加速度(dy/dt)が入力され、ロール剛性前後軸配分算出部30cからロール剛性の前後軸配分Drsが入力される。そして、以下の(4)、(5)式により、旋回による左右輪間の荷重移動(前軸側dFzyf、後軸側dFzyr)を算出して、各輪接地荷重算出部30fに出力する。
dFzyf=m・(dy/dt)・(h/d)・Drs …(4)
dFzyr=m・(dy/dt)・(h/d)・(1−Drs) …(5)
ここで、mは車両質量、hは重心高である。
前後軸間の荷重移動算出部30eは、前後加速度センサ34から前後加速度(dx/dt)が入力される。そして、以下の(6)式により、加減速による前後軸間の荷重移動dFzxを算出し、各輪接地荷重算出部30fに出力する。
dFzx=m・(dx/dt)・(h/l) …(6)
ここで、lはホイールベースである。
各輪接地荷重算出部30fは、左右輪間の荷重移動算出部30dから旋回による左右輪間の荷重移動(前軸側dFzyf、後軸側dFzyr)が、前後軸間の荷重移動算出部30eから加減速による前後軸間の荷重移動dFzxが入力される。そして、以下の(7)〜(10)式により、旋回外側前輪の接地荷重Fzfo、旋回内側前輪の接地荷重Fzfi、旋回外側後輪の接地荷重Fzro、旋回内側後輪の接地荷重Fzriを算出し、これらFzfo、Fzfi、zro、Fzriを各輪横力算出部30gに出力し、内輪側のFzfi、Fzriを許容駆動力算出部30hに出力する。
Fzfo=Fzf0 −(dFzx/2)+dFzyf …(7)
Fzfi=Fzf0−(dFzx/2)−dFzyf …(8)
Fzro=Fzr0+(dFzx/2)+dFzyr …(9)
Fzri=Fzr0+(dFzx/2)−dFzyr …(10)
ここで、Fzf0は一定速直進時の前輪側接地荷重、Fzr0は一定速直進時の後輪側接地荷重である。
各輪横力算出部30gは、横加速度センサ33から横加速度(dy/dt)が入力され、各輪接地荷重算出部30fから各輪接地荷重Fzfo、Fzfi、zro、Fzriが入力される。そして、以下の(11)〜(14)式により、旋回外側前輪の横力Fyfo、旋回内側前輪の横力Fyfi、旋回外側後輪の横力Fyro、旋回内側後輪の横力Fyriを算出して、内輪側のFyfi、Fyriを許容駆動力算出部30hに出力する。
Fyfo=m・(dy/dt)・(lr/l)・(Fzfo/(Fzfo+Fzfi))
…(11)
Fyfi=m・(dy/dt)・(lr/l)・(Fzfi/(Fzfo+Fzfi))
…(12)
Fyro=m・(dy/dt)・(lf/l)・(Fzro/(Fzro+Fzri))
…(13)
Fyri=m・(dy/dt)・(lf/l)・(Fzri/(Fzro+Fzri))
…(14)
ここで、lfは前軸−重心間距離、lrは後軸−重心間距離である。
許容駆動力算出部30hは、路面摩擦係数推定装置35から路面摩擦係数μが入力され、各輪接地荷重算出部30fから旋回内側前輪の接地荷重Fzfi、旋回内側後輪の接地荷重Fzriが入力され、各輪横力算出部30gから旋回内側前輪の横力Fyfi、旋回内側後輪の横力Fyriが入力される。そして、これらの値より、図5に示す各輪の作用力の関係に基づいて、以下の(15)、(16)式により、旋回内側前輪と旋回内側後輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cを算出して、Fxfi_c、Fxri_cを前後駆動力配分目標値算出部30iに出力し、Fxri_cをサスダンパ制御判定部30kに出力する。
Fxfi_c=((Fzfi・μ)−Fyfi1/2 …(15)
Fxri_c=((Fzri・μ)−Fyri1/2 …(16)
以上の、時定数設定部30a、サスダンパ制御補正値算出部30b、ロール剛性前後軸配分算出部30c、左右輪間の荷重移動算出部30d、前後軸間の荷重移動算出部30e、各輪接地荷重算出部30f、各輪横力算出部30g、許容駆動力算出部30hにより旋回内輪許容駆動力算出手段が構成されている。
前後駆動力配分目標値算出部30iは、前後駆動力配分制御手段を構成するものであり、許容駆動力算出部30hから旋回内側前輪と旋回内側後輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cが入力される。そして、例えば、以下の(17)式により、前後駆動力配分の目標値Dx_tを算出してサスダンパ制御判定部30k、前後駆動力配分制御装置18に出力する。
Dx_t=Fxfi_c/(Fxfi_c+Fxri_c) …(17)
総駆動力算出部30jは、ロール剛性補正手段を構成するものであり、エンジン制御装置36からエンジン回転数Ne、エンジントルクTegが、トランスミッション制御装置37からタービン回転数Nt、主変速ギヤ比iが入力される。そして、例えば、以下の(18)式により、各輪の総駆動力Fxを算出してサスダンパ制御判定部30kに出力する。
Fx=Tt・η・if/Rt …(18)
ここで、Ttは、例えば、以下(19)式で算出されるトランスミッション出力トルク、ηは駆動系伝達効率、ifはファイナルギヤ比、Rtはタイヤ半径である。
Tt=Teg・t・i …(19)
ここで、tはトルクコンバータのトルク比であり、予め設定されている、トルクコンバータの回転速度比e(=Nt/Ne)とトルクコンバータのトルク比とのマップを参照することにより求められる。
サスダンパ制御判定部30kは、許容駆動力算出部30hから旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが入力され、前後駆動力配分目標値算出部30iから前後駆動力配分の目標値Dx_tが入力され、総駆動力算出部30jから各輪の総駆動力Fxが入力される。
そして、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cと、各輪の総駆動力Fxを基に設定する閾値(=Fx・(1−Dx_t)/2+ε:εは予め設定した値)とを比較して、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが閾値より小さい場合は、サスダンパ制御装置24がサスダンパ制御により後輪側のロール剛性を高める制御を抑止させるべく、サスダンパ制御補正値算出部30bが算出したサスダンパ制御補正値Drs_d_mをサスダンパ制御装置24に出力する。これによりサスダンパ制御装置24は、サスダンパ制御補正値Drs_d_mによるサスダンパ制御を行うため、前後駆動力配分制御とサスダンパ制御とが最適に協調して行われることとなる。このように、サスダンパ制御判定部30kは、ロール剛性補正手段として設けられている。
次に、制御ユニット30で実行される車両挙動制御プログラムを図3のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101で、必要なパラメータ、すなわち、ハンドル角θH、サスペンションストロークWsfl,Wsfr,Wsrl,Wsrrが、横加速度(dy/dt)、前後加速度(dx/dt)、路面摩擦係数μ、エンジン回転数Ne、エンジントルクTeg、タービン回転数Nt、主変速ギヤ比iを読み込む。
次に、S102に進み、時定数設定部30aは、例えば図4に示すマップ等を参照して、操舵操作に応じた時定数Tを設定する。
次いで、S103に進んで、サスダンパ制御補正値算出部30bは、前述の(1)式により、サスダンパ制御補正値Drs_d_mを算出する。
次に、S104に進み、ロール剛性前後軸配分算出部30cは、前述の(2)式により、ロール剛性の前後軸配分Drsを算出する。
次いで、S105に進んで、左右輪間の荷重移動算出部30dは、前述の(4)、(5)式により、旋回による左右輪間の荷重移動(前軸側dFzyf、後軸側dFzyr)を算出する。
次に、S106に進み、前後軸間の荷重移動算出部30eは、前述の(6)式により、加減速による前後軸間の荷重移動dFzxを算出する。
次いで、S107に進んで、各輪接地荷重算出部30fは、前述の(7)〜(10)式により、旋回外側前輪の接地荷重Fzfo、旋回内側前輪の接地荷重Fzfi、旋回外側後輪の接地荷重Fzro、旋回内側後輪の接地荷重Fzriを算出する。
次に、S108に進み、各輪横力算出部30gは、前述の(11)〜(14)式により、旋回外側前輪の横力Fyfo、旋回内側前輪の横力Fyfi、旋回外側後輪の横力Fyro、旋回内側後輪の横力Fyriを算出する。
次いで、S109に進んで、許容駆動力算出部30hは、前述の(15)、(16)式により、旋回内側前輪と旋回外側後輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cを算出する。
次に、S110に進み、前後駆動力配分目標値算出部30iは、前述の(17)式により、前後駆動力配分の目標値Dx_tを算出する。尚、この前後駆動力配分の目標値Dx_tは、後駆動力配分制御装置18に対しても出力される。
次いで、S111に進んで、総駆動力算出部30jは、前述の(18)式により、各輪の総駆動力Fxを算出する。
そして、S112に進むと、サスダンパ制御判定部30kは、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cと、各輪の総駆動力Fxを基に設定する閾値(=Fx・(1−Dx_t)/2+ε:εは予め設定した値)とを比較して、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが閾値より小さい場合は、S113に進んで、サスダンパ制御装置24がサスダンパ制御により後輪側のロール剛性を高める制御を抑止させるべく、サスダンパ制御補正値算出部30bが算出したサスダンパ制御補正値Drs_d_mをサスダンパ制御装置24に出力させてプログラムを抜ける。
また、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが閾値以上の場合は、そのままプログラムを抜ける。
このように、本発明の実施の形態によれば、操舵操作に応じてサスダンパ制御装置24の制御信号Drs_d_sに一次遅れ処理を加えて補正し(Drs_d_mを算出し)、ロール剛性の前後軸配分Drsを演算して、旋回内輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cを算出し、旋回内輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cにより前後駆動力配分の目標値Dx_tを設定して前後駆動力配分制御装置18に出力する。また、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが少なくとも総駆動力Fxに基づいて設定した閾値より小さい場合は、サスダンパ制御装置24に対してサスダンパ制御補正値Drs_d_mを出力して後軸のロール剛性配分を低下させる。このため、走行状態に応じて変動する各輪の状態を考慮してサスダンパによる可変減衰力制御と前後駆動力配分制御との協調を図り、車両の操縦安定性を向上させることが可能となる。
すなわち、図6に示すように、現在の操舵角の絶対値|θH|がθ0で操舵している状態から転舵する場合において、操舵をθ0からθ1へと切り増す場合、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが総駆動力Fxに基づいて設定した閾値より小さくなる場合は、ロール剛性の前後軸配分は通常のm2ではなく、遅れが考慮されたm1の値に設定され、後軸のロール剛性配分が通常より低下させられる。このため、過度のサスダンパ制御により旋回内側後輪の接地荷重に比例するグリップ限界が不足することが未然に防止され、サスダンパによる可変減衰力制御と前後駆動力配分制御との最適な協調制御を実現することが可能となる。尚、操舵をθ0からθ2へと切り戻す場合、旋回内側後輪の許容駆動力Fxri_cが総駆動力Fxに基づいて設定した閾値より小さくなる場合は、ロール剛性の前後軸配分は、遅れが小さく(通常のサスダンパ制御によるロール剛性の前後軸配分と略変わらない)、m3の値に設定される。
また、本発明の実施の形態によれば、前後駆動力配分制御装置18における、前後駆動力配分の目標値Dx_tは、サスダンパ制御装置24によるロール剛性配分を考慮して旋回内側前輪と旋回内側後輪の許容駆動力Fxfi_c、Fxri_cを基に設定されるため、最適な前後駆動力配分を設定することができる。
1 エンジン
3 トランスファ
14fl,14fr,14rl,14rr 車輪
15 トランスファクラッチ
17 トランスファクラッチ駆動部
18 前後駆動力配分制御装置(前後駆動力配分制御手段)
21fl,21fr,21rl,21rr ショックアブソーバ
22fl,22fr,22rl,22rr アクチュエータ
23 サスペンション駆動部
24 サスダンパ制御装置(サスダンパ制御手段)
30 制御ユニット
30a 時定数設定部(旋回内輪許容駆動力算出手段)
30b サスダンパ制御補正値算出部(旋回内輪許容駆動力算出手段)
30c ロール剛性前後軸配分算出部(旋回内輪許容駆動力算出手段)
30d 左右輪間の荷重移動算出部(旋回内輪許容駆動力算出手段)
30e 前後軸間の荷重移動算出部(旋回内輪許容駆動力算出手段)
30f 各輪接地荷重算出部(旋回内輪許容駆動力算出手段)
30g 各輪横力算出部(旋回内輪許容駆動力算出手段)
30h 許容駆動力算出部(旋回内輪許容駆動力算出手段)
30i 前後駆動力配分目標値算出部(前後駆動力配分制御手段)
30j 総駆動力算出部(ロール剛性補正手段)
30k サスダンパ制御判定部(ロール剛性補正手段)
31 ハンドル角センサ
32fl,32fr,32rl,32rr サスペンションストロークセンサ
33 横加速度センサ
34 前後加速度センサ
35 路面摩擦係数推定装置
36 エンジン制御装置
37 トランスミッション制御装置

Claims (5)

  1. 前後駆動力配分を制御する前後駆動力配分制御手段と、
    サスペンションダンパによりロール剛性の前後軸配分を可変制御するサスダンパ制御手段と、
    少なくとも上記サスダンパ制御手段によるロール剛性配分を考慮して旋回内輪の接地荷重を算出し、該旋回内輪の接地荷重に基づいて許容駆動力を算出する旋回内輪許容駆動力算出手段と、
    旋回内側後輪の許容駆動力が少なくとも各輪の総駆動力と上記前後駆動力配分制御による前後駆動力配分に基づいて設定した閾値より小さい場合は、後軸のロール剛性配分を低下させるロール剛性補正手段と、
    を備えたことを特徴とする車両挙動制御装置。
  2. 上記前後駆動力配分制御手段は、上記旋回内輪許容駆動力算出手段で算出した上記旋回内輪の許容駆動力に応じて前後駆動力配分の目標値を設定して制御することを特徴とする請求項1記載の車両挙動制御装置。
  3. 上記旋回内輪許容駆動力算出手段は、上記サスダンパ制御手段の制御信号に所定の一次遅れ処理を加えた値に基づいて、上記ロール剛性の前後軸配分を演算することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両挙動制御装置。
  4. 上記旋回内輪許容駆動力算出手段は、上記サスダンパ制御手段の制御信号を、操舵の切り増し時には操舵の切り戻し時と比較して大きく遅らせた値に基づいて、上記ロール剛性の前後軸配分を演算することを特徴とする請求項3記載の車両挙動制御装置。
  5. 上記ロール剛性補正手段は、上記旋回内側後輪の許容駆動力が上記閾値より小さい場合には、上記演算したロール剛性の前後軸配分を上記サスダンパ制御手段に出力することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の車両挙動制御装置。
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