JP2010178945A - 炊飯器 - Google Patents

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Masanori Hirota
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Abstract

【課題】経年劣化により鍋や赤外線透過部材の傷や汚れなどが生じても、赤外線センサが正しく鍋温度を検知し長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供する。
【解決手段】有底筒状の炊飯器本体1と、鍋2を収納する鍋収納部1aと、鍋2を加熱する鍋加熱装置5と、炊飯器本体1の開口部1kを開閉する蓋本体3と、鍋2の外側に位置し炊飯器本体1内に設けた赤外線透過部材7と、鍋2から放射された赤外線を赤外線透過部材7を通して検知し温度情報に変換する赤外線温度センサ6と、鍋2の温度を反映する部位の温度を測定する温度検知センサ9と、鍋加熱装置5を制御する制御装置10を備え、赤外線温度センサ6による検知温度を温度検知センサ9による検知温度で校正するもので経年劣化により鍋2や赤外線透過部材7の傷や汚れなどが生じても、赤外線温度センサ6が正しく鍋2の温度を検知し、長期間において優れた炊飯性能を発揮することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍋から放出される赤外線により鍋の温度を検知しながら炊飯する炊飯器に関するものである。
従来、鍋から放射される赤外線により鍋の温度を検知して加熱制御を行う炊飯器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、前記特許文献1に示された従来の炊飯器の要部断面図である。
図8において、従来の炊飯器は、炊飯器本体33と、米や水などを収納する鍋35と、有底円筒状で前記鍋35を収納する収納部34と、鍋35を加熱する加熱ヒータ36と、鍋35からの赤外線により鍋35の温度を検知する赤外線センサ37と、赤外線を透過する透過材38とを備え、赤外線センサ37は、主に鍋35の加熱ヒータ36と対向する部分以外の場所からの赤外線を、透過材38を通して受けて鍋35の温度を検知するものである。
特開2006−3080504号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような、赤外線センサ37を用いた従来の炊飯器を長期間使用していると、鍋35や透過材38等に傷や汚れが付着し、鍋35の赤外線放射特性や透過材38の赤外線透過特性に変化が見られ、結果として赤外線センサ37が受け取る赤外線量が変化してしまうことがあった。
例えば、金属製の鍋35を用いていても、表面には傷防止用にコーティングをしている場合が多い。このようなコーティングは、非金属材料から構成されており、金属材料の鍋35とは放射特性が大きく異なり、放射率が大幅に高い。つまり、このようなコーティングが剥がれると、鍋35の放射率に大きな差が生じてしまい、炊飯を制御することが難しくなる。
また、透過材38に傷がつくと、その傷の部分で従来透過していた赤外線が反射されて、赤外線センサ37に届かなくなることがあり、これにより透過材38の透過率が著しく低下してしまう場合がある。このような放射率の低下・赤外線透過率の低下が生じると、赤外線センサ37による検知温度が変化してしまい、制御装置による炊飯制御がうまくいかなくなるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、経年劣化により鍋や赤外線透過部材の傷や汚れなどが生じても、赤外線センサが正しく鍋温度を検知し、長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、有底筒状の炊飯器本体と、鍋と、前記鍋を収納する鍋収納部と、前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、前記炊飯器本体の開口部を開閉する蓋本体と、前記鍋の外側に位置し前記炊飯器本体内に設けた赤外線透過部材と、前記鍋から放射された赤外線を前記赤外線透過部材を通して検知し温度情報に変換する赤外線温度センサと、前記鍋の温度を反映する部位の温度を測定する温度検知センサと
、前記鍋加熱装置を制御する制御装置とを備え、前記赤外線温度センサによる検知温度を前記温度検知センサによる検知温度で校正するもので、経年劣化により鍋や赤外線透過部材の傷や汚れなどが生じても、赤外線温度センサが正しく鍋温度を検知し、長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
また、本発明の炊飯器は、有底筒状の炊飯器本体と、鍋と、前記鍋を収納する鍋収納部と、前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、前記炊飯器本体の開口部を開閉する蓋本体と、前記鍋の外側に位置し前記炊飯器本体内に設けた赤外線透過部材と、前記鍋から放射された赤外線を前記赤外線透過部材を通して検知し温度情報に変換する赤外線温度センサと、前記鍋加熱装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、炊飯工程中の水が沸騰している沸騰維持工程で、前記赤外線温度センサの検出温度を校正するもので、特に新しい校正用の温度検知センサを必要とすることなく毎回の炊飯中に校正ができるので、傷や汚れが付き始めるとすぐに校正することができ、赤外線温度センサの検知温度ずれによる炊飯の失敗を最小回数に抑えることができ、長期間においてほぼ常に優れた炊飯性能を発揮する安価な炊飯器を提供することが可能となる。
本発明の炊飯器は、赤外線温度センサ以外に温度検知センサをも備え、赤外線温度センサの検知温度が温度検知センサの検知温度よりも大きくずれた場合には、温度検知センサによる検知温度を基に赤外線温度センサを校正することとしたものであり、これにより、経年劣化により鍋や赤外線透過部材の傷や汚れなどが生じても、赤外線温度センサが正しく鍋温度を検知し、長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第1の発明は、有底筒状の炊飯器本体と、鍋と、前記鍋を収納する鍋収納部と、前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、前記炊飯器本体の開口部を開閉する蓋本体と、前記鍋の外側に位置し前記炊飯器本体内に設けた赤外線透過部材と、前記鍋から放射された赤外線を前記赤外線透過部材を通して検知し温度情報に変換する赤外線温度センサと、前記鍋の温度を反映する部位の温度を測定する温度検知センサと、前記鍋加熱装置を制御する制御装置とを備え、前記赤外線温度センサによる検知温度を前記温度検知センサによる検知温度で校正するもので、経年劣化により鍋や赤外線透過部材の傷や汚れなどが生じても、赤外線温度センサが正しく鍋温度を検知し、長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第2の発明は、特に、第1の発明の温度検知センサは、鍋と対向する対向部材の裏面の温度を検知するもので、温度検知センサは鍋収納部の内側に露出することがないので、汚れの影響を受けず、安定して校正を行うことが可能となるので、より長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第3の発明は、特に、第1の発明の温度検知センサは、鍋の外側周囲の空間温度を検知するもので、鍋温度と連動しやすい周囲空間温度により赤外線温度センサを校正することで、校正精度を向上することができ、さらに長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第4の発明は、特に、第1の発明の温度検知センサは、赤外線透過部材が配された位置と異なる位置で鍋に接触して前記鍋の温度を検知するもので、鍋温度により赤外線温度センサを校正することで、校正精度をさらに向上することができ、さらに長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第5の発明は、特に、第1の発明の温度検知センサは、赤外線透過部材の温度を検知するもので、特に赤外線温度センサが検知している部位とほぼ同じ鍋の部位の温度により赤外線温度センサを校正することで、校正精度をさらに向上することができ、さらに長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第6の発明は、有底筒状の炊飯器本体と、鍋と、前記鍋を収納する鍋収納部と、前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、前記炊飯器本体の開口部を開閉する蓋本体と、前記鍋の外側に位置し前記炊飯器本体内に設けた赤外線透過部材と、前記鍋から放射された赤外線を前記赤外線透過部材を通して検知し温度情報に変換する赤外線温度センサと、前記鍋加熱装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、炊飯工程中の水が沸騰している沸騰維持工程で、前記赤外線温度センサの検出温度を校正するもので、特に新しい校正用の温度検知センサを必要とすることなく毎回の炊飯中に校正ができるので、傷や汚れが付き始めるとすぐに校正することができ、赤外線温度センサの検知温度ずれによる炊飯の失敗を最小回数に抑えることができ、長期間においてほぼ常に優れた炊飯性能を発揮する安価な炊飯器を提供することが可能となる。
第7の発明は、特に、第1〜6のいずれか1つの発明の制御装置は、赤外線温度センサを校正するための校正コースを有するもので、校正する際の赤外線温度センサが検知する範囲の鍋温度および温度検知センサが検知する部位の温度を安定的に維持しやすくなるので、校正精度を向上させることができ、長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第8の発明は、特に、第1〜7のいずれか1つの発明の制御装置は、鍋の汚れなどを除去するお手入れコースを有し、前記お手入れコース中に赤外線温度センサを校正するもので、使用者はお手入れコースで鍋の汚れ除去と同時に赤外線温度センサの校正が行えるので、使用者が手間を感じることなく精度の高い校正が実施でき、長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第9の発明は、特に、第1〜8のいずれか1つの発明の制御装置は、赤外線温度センサの検出温度を、2回以上の前記赤外線温度センサの検出温度を平均化した値を基に校正するもので、鍋に一時的に付着した異物などの影響を最低限に抑えることができ、長期間においてほぼ常に優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第10の発明は、特に、第1〜5、7〜9のいずれか1つの発明の制御装置は、炊飯ごとに、炊飯中の赤外線温度センサの検出温度と温度検知センサの検出温度との温度差を記憶し、複数回の前記温度差を基に、前記赤外線温度センサの校正の有無を判定するもので、鍋に一時的に付着した異物などの影響による短期的な温度ずれか、鍋に付いてしまった傷など長期的な温度ずれかを判定し、長期的な温度ずれの場合にのみ校正を行うことが可能なので、長期間においてほぼ常に優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第11の発明は、特に、第1〜10のいずれか1つの発明の鍋加熱装置は、鍋を誘導加熱し、制御装置は、前記鍋加熱装置が作動していないときに、赤外線温度センサの検出温度を校正するもので、誘導加熱により鍋が急激に温度上昇する場合などは温度検知センサは追従しにくく、赤外線温度センサとの検知温度の差が大きくなり、校正の精度が低下するということを防ぎ、より長期間において優れた炊飯性能を発揮する炊飯器を提供することが可能となる。
第12の発明は、特に、第1〜5、7〜11のいずれか1つの発明の赤外線温度センサの検知温度と温度検知センサの検知温度との間に一定値以上の差があると報知する報知手
段を設けたもので、一時的に大きな検知誤差を生む異物が付着していることを検知することができ、これを使用者に取り除いてもらうことができるので、炊飯の失敗を大幅に低減し、常に優れた炊飯性能を発揮できる炊飯器を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における炊飯器の側断面図、図2は、同炊飯器の要部断面図、図3は、同炊飯器の加熱状態を示すグラフ、図4は、同炊飯器の炊飯工程を示すグラフである。
図1、2において、本発明の第1の実施の形態における炊飯器は、内部に鍋収納部1aが形成された略有底筒状の炊飯器本体1と、鍋収納部1aに収納され、誘導加熱により発熱する磁性体の金属を含む鍋2と、炊飯器本体1の開口部1kを開閉可能に炊飯器本体1に取り付けられた蓋本体3と、蓋本体3の内側(鍋2の開口部2aを覆う側)に着脱自在に取り付けられて、鍋2の開口部2aを密閉可能な略円盤状の内蓋4と、鍋2を誘導加熱する鍋加熱装置5とを有している。
炊飯器本体1の鍋収納部1aは、炊飯器本体1の上部開口の内周部に嵌合された略環状の上枠1bと、鍋2の形状に対応して有底円筒形状に形成され、上部開口側端部で上枠1bに一体的に接続されたコイルベース1cとで構成されている。炊飯器本体1は、上枠1bと、コイルベース1cと、外殻1fとからなる。
コイルベース1cの外周面には、鍋加熱装置5を構成する底内コイル5aと、底外コイル5bと、側面加熱ヒータ5cが取り付けられている。底内コイル5aは、コイルベース1cを介して鍋2の底部の中央部周囲に対向するように配置されており、鍋2の底部を加熱する。底外コイル5bは、コイルベース1cを介して鍋2の底部のコーナー部に対向するように配置されており、鍋2のコーナー部を加熱する。
6は、鍋2から放射される赤外線を検知する赤外線温度センサで、鍋2から放射される赤外線を受光する感熱素子6aと、感熱素子6aの周囲温度を検知する感熱素子6bとを含んでいる。
感熱素子6aが主に赤外線を検知する範囲は、図2中太線の内側の角度Bで示す範囲内である。赤外線透過部材7は、コイルベース1cに固定されており、鍋2を炊飯器本体1にセットしたときに、鍋2と赤外線透過部材7との距離が0mm〜2mmの間の近接した状態になるように構成されている。
赤外線温度センサ6の検知範囲(角度B内)は、コイルベース1cを含まず、赤外線透過部材7内の範囲に調整されている。赤外線透過部材7は、遠赤外線を通しやすいシリコンやサファイアなど結晶系材料でもよいし、ポリエチレンのような樹脂材料でもよい。8は、鍋2に対向して設けられた対向部材で、本実施の形態では、赤外線透過部材7と対向部材8は兼ねている。そして、対向部材8の鍋2と反対側には、すなわち対向部材8の裏面には、温度検知センサ9が接触して固定されている。本実施の形態では、温度検知センサ9は、赤外線温度センサ6の検知範囲(角度B内)の外に配置されている。
炊飯器本体1内には、各部及び各装置を駆動制御して炊飯動作を行う制御装置10が設置されている。制御装置10は、例えば、蓋本体3に設けられた操作ボタン11を使用して行った使用者の指示に応じて、各部及び各装置の駆動制御を行う。
炊飯器本体1の前壁上部(図1の左側上部)には、蓋本体3のフック12に係合可能なフック1dが設けられている。フック1dとコイルベース1cとの間にはバネ1eが設けられている。フック1dは、バネ1eにより前方(図1の左側)に付勢されている。蓋本体3には、蓋温度検知装置の一例である内蓋温度センサ13と、内蓋加熱コイルからなる内蓋加熱装置14と、ヒンジ軸45と、蒸気筒15とが設けられている。
内蓋加熱装置14は、蓋本体3内に設置され、制御装置10の制御により内蓋4を誘導加熱するよう構成されている。ヒンジ軸45は、蓋本体3の開閉軸であり、その両端は、炊飯器本体1の上枠1bに回動自在に固定されている。蓋本体3は、ヒンジ軸45の近傍に設けた回動バネ16により開成方向に付勢されている。
内蓋4の一部は、誘導加熱が可能なステンレスなどの金属で構成されており、蒸気を鍋2外へと排出するために、複数の穴からなる蒸気口4a(例えば、開口面積が0.5cm)が設けられている。内蓋4の外周部の鍋2側の面には、蓋本体3が閉状態にあるとき、鍋2と密接する略環状の内蓋パッキン17が取り付けられている。内蓋パッキン17は、ゴムなどの弾性体で構成されている。
蒸気筒15は、蓋本体3に着脱自在に取り付けられており、内蓋4の蒸気口4aから出てきた蒸気は蒸気筒15内を通過して炊飯器外に放出されるように構成されている。蒸気筒15の内部には磁石18が存在し、この磁石18は、蓋本体3を開いたときや、炊飯中に水や米中のデンプンが水中に溶け出し粘度の高い水となったおねばが蒸気筒15内に入り上昇したときに、ヒンジ軸45側に移動可能に構成されている。蓋本体3の内側の磁石18の近傍には、磁力センサ19が設けられており、磁石18が所定の位置にあるかどうかを検知することができるよう構成されている。
炊飯器本体1の上面のヒンジ軸45の近傍には溝20が設けられている。外気温が非常に低い場合などでは、炊飯が終了した後に蓋本体3を開けた際に、内蓋4の鍋2側に付着した水滴が落下する場合があるが、溝20は、この水滴が落下する範囲に設けられている。蓋本体3の外表面には、炊飯のメニュー、時間などの各種情報を表示する報知手段21と、炊飯の開始、取り消し、予約などの実行を行うための操作ボタン11が搭載されている。操作ボタン11の操作により、炊飯器本体1に内蔵された制御装置10に内蔵された炊飯プログラムが実行され、鍋加熱装置5、内蓋加熱装置14を炊飯プログラムの進行に合わせて動作、停止させて炊飯を実施する。
炊飯器本体1には、炊飯器を運搬するためのハンドル22が設けられている。ハンドル22は、炊飯器本体1の側面上部の前後方向の略中央部に軸支されており、ハンドル22の回転方向は、蓋本体3の回転方向と略同一である。運搬時には、ハンドル22を回転させて、ハンドル22の軸支点のほぼ直上にハンドル22が位置するようにハンドル22を持ち上げ、使用者は、ハンドル22のみを持って炊飯器を運搬することが可能となる。
運搬しない場合には、蓋本体3の開閉の邪魔にならないよう、ハンドル22を、炊飯器本体1が置かれている床面と略水平方向で支持するヒンジカバー23が設けられている。ヒンジカバー23は、炊飯器本体1の後部に取り付けられており、蓋本体3の回動支点となるヒンジ軸45を炊飯器外から隠して、水滴や異物がヒンジ軸45に付着しないようにするとともに、ハンドル22がそれ以上下方に回転しないように支持する役割も果たしている。
制御装置10には、制御装置10の部品を冷却するためのヒートシンク24と、このヒートシンク24に送風して強制的に冷却する冷却ファン25が設けられている。
以上のように構成された本実施の形態における炊飯器について、以下その動作、作用について説明する。
まず、鍋2内に所定の米と水をセットし、操作ボタン11で、報知手段21に表示された炊飯メニューを選択し、炊飯開始ボタン(図示せず)を押下することで、炊飯工程が開始する。炊飯工程は、水を一定温度に保って米に水を吸収させる浸せき工程、鍋2を鍋加熱装置5により一気に加熱し、鍋2内の水を沸騰状態にする炊き上げ工程、鍋2内の水がほとんどなくなった状態で加熱を抑える蒸らし工程からなり、これらの工程の間に米の糊化を進めて炊飯する。
制御装置10は、赤外線温度センサ6により鍋2の温度に応じて最適に鍋加熱装置5を制御し、あらかじめ決められた炊飯プログラムに従って炊飯を行う。炊飯プログラムは米の種類などによって複数のコースが準備されている。この蒸らし工程が終了すると炊飯が終了し、自動的に保温工程へと移行し、炊き上がったご飯の温度が低下しないようにして、使用者がいつでも温かいご飯を食べられるようになっている。
次に、赤外線温度センサ6による赤外線の検知の仕組みと特性について説明する。
鍋2から放射された赤外線を受光する感熱素子6aは、鍋2と感熱素子6aとの温度差に応じた赤外線を検知し、これを温度データに変換することで、鍋2と感熱素子6aとの温度差、つまり相対温度を検知することができる。
一方、感熱素子6aの周囲温度を検知する感熱素子6bは、サーミスタなどによって周囲の絶対温度を測定することができる。赤外線温度センサ6は、これらの相対温度と絶対温度とを足し合わせて、制御装置8に鍋2の温度データを出力している。例えば、室温20℃の場合で、鍋加熱装置5を動作させず、水温20℃の水を鍋2に溜めた場合には、感熱素子6bは、絶対温度20℃と、感熱素子6aは、相対温度0℃とそれぞれ検知し、これらを足し合わせることで赤外線温度センサ6としては、鍋2の温度を20℃と出力する。一方、室温が20℃で、水温70℃の水を鍋2に入れた場合には、感熱素子6bは、絶対温度20℃と、感熱素子6aは、相対温度50℃と検知し、これらを足し合わせることで赤外線温度センサ6としては、鍋2の温度を70℃と出力する。なお、以上は、あくまでも一例であり、動作状況や周囲状況などによって検知温度は異なる場合がある。
次に、従来の接触式温度検知と、本実施の形態における赤外線温度センサ6による温度検知の違いを図3を用いて説明する。図3(a)に示すように、制御装置10が、鍋加熱装置5をONする(t1時点)と、鍋2の加熱が開始し、鍋2の外面温度は、T0からほぼ直線的に上昇していく。鍋加熱装置5をOFFする(t3時点)と、鍋2の外面温度の上昇もT2をピークに終わり、急速に低下し、一定時間後は、徐々に温度T1に近づいていく。
サーミスタなどの接触式の温度検知素子を用いた従来の温度検知方式では、一般的には、温度検知素子を覆うように金属製のカバーが設けられており、このカバーを介して温度を検知するようになっている。鍋2の温度が上昇し、この鍋2の熱が熱伝達でカバーに伝わり、このカバー全体が加熱されて温度上昇すると、温度検知素子は、このカバーの温度上昇を検知することで、鍋2の温度を間接的に検知することが可能となる。つまり、接触式の従来の温度検知方式では、カバーの熱容量が検知精度や応答性に大きな影響を持つ。そのため、従来の接触式温度検知方式では、鍋加熱装置5をONしても検知温度はしばらくT0のままであり、t2時点でやっとカバー全体が加熱されて検知温度の上昇が始まる。一方、鍋加熱装置5をOFFして鍋2が急激に温度低下しても、カバー全体が加熱され
ているので検知温度は上がり続け、t4時点まで上昇していく。
その後、徐々にT1温度に近づいていくという過程を経るため、温度検知の応答性が非常に悪い。その結果、図3(b)に示すように、一定温度(例えば60℃、図中T3)で鍋2の温度を維持する場合でも、一度加熱し加熱停止すると、温度検知部の温度が一定温度以下に下がるまで再度加熱することができないので、赤外線温度センサ6と比較してまばらな加熱となり、温度検知部はもちろん、鍋2の被加熱部の温度は、大きく過加熱を繰り返して均一な加熱とは程遠い状況となってしまう。
一方、本実施の形態では、赤外線温度センサ6は直接鍋2から放射される赤外線の変化を直接検知している。また、従来の接触式の温度検知とは異なり、鍋2と赤外線温度センサ6との間に熱を伝達する介在物がないので、鍋2の温度の変化が直接検出温度に現れる。そのため、加熱の開始と停止が即座に検知することが可能で、応答性が非常に良い。
その結果、図3(b)に示すように一定温度(例えば、60℃、図中のT3)で鍋2の温度を維持する場合でも、鍋2が一定温度になったことを即座に検知して加熱停止し、鍋2の温度が一定温度以下に下がったことを即座に検知して加熱を再開するため、非常に緊密に、小刻みな加熱制御を行うことができ、より均一な鍋2の加熱が可能となり、引いては鍋2内部の調理物の温度もより均一にすることができる。
炊飯プログラム実行による動作の詳細を図4を用いて以下に説明する。
炊飯が開始すると、まず米に水を吸収させる浸せき工程が始まる。制御装置10は、鍋加熱装置5により鍋2を加熱し、鍋2内の水の温度を赤外線温度センサ6によって検知し、米の糊化が始まらない温度(約60℃未満)に調整して米の吸水を促進する。米は糊化が始まらない範囲で最も高い温度とし、さらにその温度を一定時間(例えば30分〜2時間)継続すると吸水率が向上しやすい。赤外線温度センサ6は、鍋2の壁面の温度をほぼ正確に検知できるので、鍋2の温度が上がりすぎることを検知することができ、鍋2が米の糊化が始まらない温度(約60℃未満)に調整することができる。
炊き上げ工程では、米に、水と熱を加えて糊化を進行させる。炊き上げ工程では、水が沸騰するまでの沸騰工程と、沸騰した後鍋2内の沸騰状態を維持させる沸騰維持工程とに分けることができる。沸騰工程では、制御装置10は、鍋加熱装置5を動作させて鍋2を急速に加熱し、鍋2内の水を沸騰状態とする。沸騰維持工程でも、制御装置10は断続的に鍋加熱装置5を動作させ、鍋2内の水が徐々に少なくなると、鍋2の温度は、被加熱部2aから100℃を超えて上昇し続ける。赤外線温度センサ6が、約130℃を検知すると、鍋2内の水がなくなったと判断し、鍋加熱装置5による加熱を停止する。
蒸らし工程では、鍋2内にはほとんど水は残留しておらず、米に付着した余分な水分を蒸散させながら、鍋2内を高温状態(約100℃の状態)に維持して糊化をさらに進展させる。この際、制御装置10は、内蓋温度センサ13で、鍋2の上部空間の温度を検知しながら、内蓋加熱装置14を動作させて、米に対して熱を与え続け、糊化の進展を促進させる。
炊飯器を使用し続けると、鍋2や赤外線透過部材7に傷や汚れが付着することがある。例えば、鍋2や赤外線透過部材7について、ご飯粒やわかめなどの食材、油膜、水垢等の異物の付着、引っ掻き傷や凹凸などの変形、コーティング剥がれやコーティング表面の凹凸の増加などの表面状態の変化などが考えられる。
異物の付着のうち、ご飯粒やわかめなどの食材は、比較的容易に除去することができる
一時的な汚れである。しかし、油膜や水垢等は完全に除去することが難しく、これらは時間と共に累積しやすい。次に、変形は、基本的に元通りにならないので、変形の発生以降ずっと赤外線温度センサ6の検知温度の誤差要因となる。
表面状態の変化もお手入れしても元通りになりにくく、時間と共に累積しやすい。これらのようにお手入れしても容易に元に戻らない変化は永続的な変化である。以上のような一時的な汚れ・永続的な変化により、赤外線温度センサ6の検知温度は、実際の鍋2の温度からずれが生じる。一時的な汚れであると、その要因を取り除くと、赤外線温度センサ6の検知温度は、元に戻るが、永続的な変化であると赤外線温度センサ6の検知温度ずれは以降、永続的に発生する。
炊飯を行う際に、鍋2に一時的な汚れが付着したまま、鍋2を炊飯器本体1にセットした場合を考える。赤外線透過部材7と鍋2との間に異物が挟まった場合には、赤外線透過部材7と鍋2との隙間が0mm〜2mm程度であるので、異物は鍋2に押し付けられる。そのため、炊飯が開始され鍋2の温度が上昇していくと、ほぼ同じように異物の温度も上昇する。
赤外線温度センサ6は鍋2から放射される赤外線は検知できないが、同程度の温度となっている異物から放射される赤外線を検知することは可能である。鍋2と異物とは放射率が違うことは考えられるが、挟み込まれる異物は、放射率が高いものが多いので、検知する赤外線量はそれほど大きな誤差はない場合が多い。そのため、異物がない場合とほぼ同じ検知精度で、鍋2の温度を検知することが可能となる。また、炊飯後に鍋2を洗浄すると一時的な汚れは除去可能なので、その後は正常に炊飯可能である。
一方、鍋2や赤外線透過部材7に永続的な変化がある状態で炊飯を行うと、異物がない状態でも赤外線温度センサ6の検知する赤外線量が変化してしまう。例えば、赤外線温度センサ6が検知している範囲の鍋2の表面の樹脂コーティングが剥がれて鍋2の金属地肌が剥き出しになると、放射率は著しく劣化し、赤外線温度センサ6の検知する温度も非常に低下してしまう。
このような状態で炊飯を行うと、炊き上げ工程で鍋2内の水がなくなり、鍋2の温度が約130℃以上に上昇していっても、赤外線温度センサ6で検知される温度は非常に低いので、制御装置10は鍋加熱装置5の加熱を止めない。
あまりに鍋2の温度と、赤外線温度センサ6の検知温度との差が大きくなりすぎると、赤外線温度センサ6が約130℃を検知する前に、コイルベース1cが溶けてしまいかねない。
しかし、本実施の形態では、温度検知センサ9が、赤外線透過部材7の温度を検知している。制御装置10は、赤外線温度センサ6の検知温度と温度検知センサ9による検知温度との差が一定値(例えば、30℃)以上になると、赤外線温度センサ6ではなく、温度検知センサ9による検知温度を基に、炊飯を実施する。これにより鍋2の温度が高まり過ぎて、コイルベース1cが溶けるなどということを防ぐことが可能となる。
また、炊飯を実施する度に、浸せき工程中に赤外線温度センサ6と温度検知センサ9との検知温度差が一定温度(例えば10℃)以上異なっている場合には、制御装置10は、赤外線温度センサ6から入力される温度データに一定の係数を掛け合わせて、温度検知センサ9の温度データに合うように校正する。
本実施の形態の場合、温度検知センサ9が検知する温度は、実際に赤外線温度センサ6
が計測している鍋2の温度と非常に近いため、校正する場合はこれを利用する。また、赤外線透過部材7と鍋2との隙間が比較的大きい(例えば、2mmなど)のであれば、予めわかっている補正値(例えば5℃)を、温度検知センサ9による検知温度に加え、これを正しい温度として、赤外線温度センサ6の検出温度を調整してもよい。これにより、それ以降の炊飯工程では、赤外線温度センサ6からの温度データを利用して通常通り炊飯が行えるようになる。
以上の構成により、本実施の形態の炊飯器は、赤外線温度センサ6と温度検知センサ9とを備え、赤外線温度センサ6による検知温度を温度検知センサ9による検知温度を基に校正することによって、鍋2や赤外線透過部材7に永続的な変化が生じてもこれに合わせて、制御装置10は、鍋加熱装置5を制御することが可能となるので、長期間使用しても高い炊飯性能を維持することができる。
また、制御装置10は、赤外線温度センサ6を校正するための校正コースを備えてもよい。炊飯中に赤外線温度センサ6と温度検知センサ9のそれぞれで検知された温度の差が一定値以上になった場合に、制御装置10は、表示や音声などを発生させる報知手段21によって使用者に校正コースの使用を薦める。
使用者が鍋2に所定の水量の水を入れて、所定の手順に従って操作ボタン11によって校正コースを選択し、開始すると、校正コースが開始される。校正コースが開始されると、鍋加熱装置5は、鍋2を加熱し始め、所定の温度(例えば70℃)まで加熱する。制御装置10は、温度検知センサ9で検知する温度が所定の温度になるように鍋加熱装置5の動作を制御し、鍋2の温度が安定的になった段階で、鍋加熱装置5の動作を停止する。鍋2の温度が安定的になるとは、温度検知センサ9が鍋加熱装置5の動作を停止した後の変動が所定温度幅(例えば5℃)以内になることを示す。このような安定的な状態で、赤外線温度センサ6による検知温度を、温度検知センサ9による検知温度で校正することにより、より校正精度を向上させることができる。
炊飯初期には、室温と水温が近い場合が多く、感熱素子6aは、相対温度0℃か極めて小さい温度を示す場合が非常に多い。校正をする目的は、鍋2の赤外線放射特性が変化したことや赤外線透過部材7の赤外線透過特性が変化したことを修正することであるから、感熱素子6aの値を修正することが主な目的である。しかし、前記のような室温と水温が近い場合では、感温素子6aが検知する相対温度が小さいため、検知温度に対する検知誤差の影響が非常に大きくなり、検知精度が悪化してしまう。
つまり、感熱素子6aによる検知温度が相対温度1℃程度なのに、検知誤差が2℃あると、場合によっては検知温度を3℃に校正してしまう恐れがあり、ずれが2℃で検知温度1℃に対して200%になってしまう。そのため、校正はある程度、周囲温度と鍋2の温度との間に差がある状態で行うと、校正精度が向上する。鍋2の温度が70℃および周囲温度が20℃の状態で校正を実施すると、感温素子6aによる検知温度が相対温度50℃で、検知誤差が2℃あると、場合によっては検知温度を52℃に校正してしまうが、ずれは2℃で4%に抑えることができる。つまり、校正精度を向上させることができる。一方、鍋2の温度を上げすぎると周囲温度との差が大きくなり、鍋2からの放熱量が増加してしまう恐れがある。そこで、校正温度は、校正精度を高めつつ温度が一定に安定しやすい温度(例えば、70℃)に設定する必要がある。
炊飯毎に毎回、校正を行うと、一度のみ鍋2と赤外線透過部材7との間に異物が付着した場合でも、その状態に合わせて校正してしまうため、頻繁に異物が付着したり除去されたりする環境においては、逆に炊飯性能が安定しなくなる恐れがあるが、校正コースを設けて、赤外線温度センサ6の検知温度が、温度検知センサ9の検知温度とに一定以上の差
が生じた場合に校正コースを用いることで、校正の回数を必要最小限にすることができるのでよい。
また、制御装置10は、鍋2内側に付着した水垢などの汚れを除去するお手入れコースを備え、このお手入れコース中に校正してもよい。お手入れコースで校正すると汚れを除去するとともに赤外線温度センサ6の校正を行うことができ、少ない手間で鍋2の汚れ除去と校正という2つの効果を得ることができてよい。またお手入れコースであるので、炊飯性能に影響を与えることなく自由な温度に鍋2の温度を調節することができ、校正の自由度が高くなるのでよい。
なお、鍋2の永続的な変化により、基本的に放射率は低下する場合が多い。また、鍋2は樹脂コーティングを施しているので、基本的に放射率が高く、放射率がこれ以上上がる余地が小さいのに対して、放射率が下がる余地が比較的大きく、検知温度のずれの影響も大きい。そのため、赤外線温度センサ6による検知温度が、温度検知センサ9による検知温度よりも一定値以上低下したときのみ、制御装置10は温度検知センサ9の検知温度を基に炊飯を制御してもよい。
なお、赤外線温度センサ6および温度検知センサ9は検知特性が異なり、温度検知センサ9は応答性が低いので、両センサで異なる温度で制御するとよい。例えば、赤外線温度センサ6で130℃を検知すると鍋2の温度は約130℃であるが、温度検知センサ9で130℃を検知すると、温度検知センサ9は検知の応答性が悪いので、鍋2は150℃になっていることもある。その場合は、温度検知センサ9の温度を110℃になった地点で鍋加熱装置5を停止すると鍋2の温度はほぼ130℃となる。つまり、赤外線温度センサ6なら130℃、温度検知センサ9なら110℃と検知温度を異なるものとすることにより、鍋2の温度を、130℃に保つことができるので、検知温度センサ9により炊飯を制御する場合には、赤外線温度センサ6とは異なる温度で制御するとよい。
なお、対向部材8は、コイルベース1cや上枠1bとしてもよいし、赤外線吸収率の高いカバーを設けて、このカバーを対向部材8としてもよい。
なお、温度検知センサ9の設置場所は、対向部材8の鍋2との反対側の表面に限定されるものではなく、対向部材8の内部温度が測定できるように、対向部材8の内部に検知素子を埋め込んだり、例えばコイルベース1cと上枠1bの2種類の対向部材の間に挟みこんで両者の温度を測定できるようにしたり、コイルベース1cの鍋2側に対向部材8を設けてこの対向部材8の鍋2の反対側や側面の温度を計測するなどしてもよい。
(実施の形態2)
図5は、本発明の第2の実施の形態における炊飯器の要部断面図である。尚、上記実施の形態1と同一部分については、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図5において、赤外線透過部材7は透過部材押さえ台26に固定されており、透過部材押さえ台26は、押さえバネ27によって上方に付勢され、赤外線透過部材7を鍋2に押し付けるようにしている。押さえバネ27は、透過部材押さえ台26とバネ受け台28とに挟まれた状態で構成されており、バネ受け台28は、コイルベース1cに一体的に固定されている。
鍋2がセットされている状態では、透過部材押さえ台26は、鍋2に押し付けられ、一定の圧力で赤外線透過部材7が鍋2に押さえつけられる。鍋2がセットされない状態では、赤外線透過部材7は、図中よりも上側(鍋2側)に移動し、一定距離動くと停止し、外れてしまわないように構成されている。また、赤外線透過部材7は、鍋2の底面の形状と
合う形状をしており、鍋2が、炊飯器本体1にセットされた状態では、ほぼ隙間なく赤外線透過部材7と鍋2とが密着するよう構成されている。
また、コイルベース1cの底内コイル5aと底外コイル5bとの間に、貫通穴1hを設け、そこから温度検知センサ29を露出させるように構成している。温度検知センサ29は、その先端が鍋2とコイルベース1cとの略中間位置に位置するように配置されており、鍋2の外側の周囲温度が測定できるようになっている。貫通穴1hと温度検知センサ29との隙間は、水などが鍋2側から鍋2とは反対側の炊飯器本体1内に入り込まないように密封されている。温度検知センサ29は、図示しない外殻の金属ケースの内側にサーミスタ等の感温素子を設けて形成されている。
以上のように構成された本実施の形態における炊飯器について、以下その動作、作用について説明する。
基本的な動作は、前記実施の形態1と同様であるので省略する。
赤外線透過部材7が、鍋2に押し付けられることで、異物が、赤外線透過部材7と鍋2との間に挟まったとしても、押さえバネ27による一定の圧力で、異物は鍋2に押さえつけられることになる。この結果、炊飯が開始されて、鍋2が、鍋加熱装置5によって加熱されると鍋2に押さえつけられた異物にも熱が伝達されほぼ同じ温度となる。赤外線温度センサ6は、視界に入る異物の分だけ鍋2からの赤外線を受け取れなくなるが、その代わりに鍋2とほぼ同じ温度の異物からの赤外線を受け取れるので、赤外線温度センサ6が検知する温度は異物の有無によって大きな差がなくなる。
鍋2と異物が同じ温度であってもそれぞれの放射率が異なれば、放射する赤外線量が異なり、検知温度にも大きな影響を与えるが、炊飯器に入り込む異物は、ご飯粒やわかめなど有機物がほとんどを占め、コーティングのない剥き出しの金属片などが炊飯器に入り込むことは少なく、有機物であれば放射率は十分高いために、鍋2の表面コーティングと大きく放射率が変わらない場合が大半である。そのため、異物が赤外線透過部材7の全面を覆うような大きさでも異物の有無による影響を大幅に低減することができる。
鍋2と赤外線透過部材7の距離が大きい場合には、異物が赤外線透過部材7の上に載っていると、異物は鍋2のほぼ放射熱でのみ加熱されるので、異物が鍋2に接触している場合に比べて異物の温度上昇速度は著しく低下する。そのため、赤外線温度センサ6は温度の低い異物からの赤外線を受けて、鍋2の検知温度に大きな誤差が生じてしまう。この結果、炊飯中の検知温度は低下してしまう場合が多く、この検知温度情報を基に制御装置8が鍋加熱装置5を制御すると、実際の鍋2の温度は上がり過ぎ、鍋収納部1aが溶けたり変形したりする恐れがある。
また、赤外線透過部材7と鍋2との隙間が大きく、赤外線透過部材7に異物が存在すると、赤外線温度センサ6から見て異物によって隠される鍋2の面積が大きくなる。つまり鍋2から放射された赤外線を遮る量が多くなり、ますます異物による検知温度のずれへの影響が大きくなる。さらに、異物が赤外線透過部材7の全体を覆うような大きさになると、鍋2からの赤外線が完全に遮断され、赤外線温度センサ6は、温度の低い異物の温度しか検知できなくなり、実質炊飯することは不可能となる。
本実施の形態では、温度検知センサ29は、炊飯中の鍋2の周囲の温度を検知し、温度検知センサ29で検知した温度と、赤外線温度センサ6で検知した温度との差が予め決められた値以上になると、温度検知センサ29による検知温度を基に炊飯を実施する。また、赤外線透過部材7と温度検知センサ29とは設けた位置が異なるので、同時に異物によ
り覆われる可能性を低減できる。
制御装置10は、沸騰維持工程において赤外線温度センサ6を校正する。沸騰維持工程では、鍋2の温度が約100℃となっている。室温との乖離は大きいが、連続して炊飯器を高温状態に置くことによって、炊飯器各部の温度が100℃近くなる。そのため、特に沸騰維持工程後期には、鍋2の周囲の温度も100℃近くまで上昇するので、温度的に安定した状態を作りやすくなる。水の沸騰温度は100℃で安定しやすいので、校正の精度を高めやすい。この鍋2の温度が安定しやすい沸騰維持工程で、赤外線温度センサ6を温度検知センサ29により校正する。
以上の構成により、本実施の形態における炊飯器は、赤外線温度センサ6と温度検知センサ29とを備え、沸騰維持工程で赤外線温度センサ6による検知温度を、温度検知センサ29による検知温度を基に校正することによって、鍋2や赤外線透過部材7に永続的な変化が生じてもこれに合わせて、制御装置10は鍋加熱装置5を制御することが可能となるので、長期間使用しても高い炊飯性能を維持することができる。また、赤外線透過部材7と鍋2との間に異物が存在しても、赤外線温度センサ6の検知精度の悪化を大幅に低減することが可能になるので、異物介在時の炊飯性能を向上して安定化させることができる。
なお、温度検知センサ29は、その先端がコイルベース1cの鍋2の側面とほぼ同じ高さやそれよりも鍋2と離れる方向に設けてもよいし、より鍋2側に近づけて設けても周囲温度が検知できればよい。
なお、赤外線温度センサ6全体を、赤外線透過材などで覆ったり、熱的な影響を受けにくい場所に配置したりすることで、より周囲温度を安定化させることができるのでよい。
上記実施の形態では、温度検知センサ29を、その先端が鍋2から離れるように配置したが、温度検知センサ29の先端が鍋2に接触するように配置し、温度検知センサ29で鍋2の温度を測定できるようにしても良い。温度検知センサ29は、図示しない外殻の金属ケースの内側にサーミスタ等の感温素子を設けて構成する。赤外線温度センサ6とは鍋2の温度の測定部位が異なるが、鍋2から周囲空間に伝達される熱量よりも鍋2内の熱伝導により伝わる熱量の方が大きく、周囲空間温度よりもさらに赤外線温度センサ6が検知している鍋2の部位と相関性が高くなる。これにより、周囲空間よりもさらに赤外線温度センサ6の検知温度に近い鍋2のコーナー部の温度を測定することができるので、より校正精度を向上させることができるのでよい。
なお、温度検知センサ29の設置場所も、本実施の形態とは異なり、上枠1b近傍など他の場所でもよい。
また、本実施の形態において、温度検知センサ29とコイルベース1cの貫通穴1hを省略して、沸騰維持工程で赤外線温度センサ6を校正するようにしてもよい。その場合は、制御装置10は、鍋2の温度が安定しやすいように予め決められた加熱パターンで鍋加熱装置5を動作させて鍋2の温度を100℃に安定させ、決められたタイミングで赤外線温度センサ6の検知温度を100℃に調整する。
水の沸点は、気圧の影響を受けるので、高地で炊飯したりすると100℃では沸騰しない。そこで、特に図示しないが、気圧を検知する気圧検知手段を設け、その気圧検知手段から入力された気圧を基に温度を補正するようにすれば、より校正精度が上昇するのでよい。
また、沸騰維持工程において、鍋2が100℃の安定状態となっている場合に、複数回(例えば、5回)の赤外線温度センサ6による検知温度を基に構成してもよい。校正時にたまたま検知範囲の一部だけが高温となっていたり、異常な状態となる場合を考慮し、これを平均化することでより校正精度を向上させることができる。
また、鍋加熱装置5が動作していないときに校正するようにすれば、鍋2の鍋加熱装置5と対向する部分に近い場所は急激に温度上昇するなど、加熱時の過渡的な温度変化による影響を最低限に抑えることができるのでよい。さらに鍋加熱装置5が誘導加熱により鍋2を加熱する場合には、加熱の影響が大きいのでより効果が高まる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施の形態における炊飯器の要部断面図、図7は、同炊飯器の赤外線センサカバーと鍋との接触部近傍の拡大断面図である。尚、上記実施の形態と同一部分については、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施の形態は、図6に示すように、赤外線透過部材7を、ほぼ隙間なく鍋2と接触する形状で金属製の赤外線センサカバー30と、透過部材押さえ台26との間に挟みこむようにして固定し、赤外線透過部材7は鍋2には接触しないようにしたものである。
赤外線センサカバー30は透過部材押さえ台26に固定されている。透過部材押さえ台26は、内部に赤外線温度センサ6を固定するためのリブ26aを有しており、この赤外線温度センサ6の検知範囲は、赤外線透過部材7以内の範囲となるように設けている。赤外線温度センサ6は、透過部材押さえ台26と一体的に固定されるので、押さえバネ27によって透過部材押さえ台26と共に上下可動な状態となっている。温度検知センサ31は、赤外線センサカバー30の温度を検知するもので、先端が赤外線センサカバー30の一部に接触するように固定されている。
また、図7に示すように、赤外線センサカバー30と赤外線透過部材7との間には、断熱部材32が設けられている。
以上のように構成された本実施の形態における炊飯器について、以下その動作、作用について説明する。
基本的な動作は前記実施の形態と同様であるので省略する。
赤外線温度センサ6は、透過部材押さえ台26と一体的に固定されているので、例えば鍋2を支持する鍋載置部1j(図1に図示)に異物が存在し、鍋2が傾いた状態でセットされた場合などでも、押さえバネ27により赤外線センサカバー30や透過部材押さえ台26などは、鍋2の傾斜に合わせて傾斜した状態で炊飯を行う。このとき、赤外線温度センサ6が炊飯器本体1に固定されていると、通常の場合と異なる検知温度範囲となるとともに、最悪の場合には透過部材押さえ台26などが赤外線温度センサ6の視野範囲に入ってきて、検知温度に誤差が生じる原因となってしまう。しかしながら、本実施の形態のように赤外線温度センサ6が透過部材押さえ台26と一体的に固定されていると、赤外線温度センサ6も傾斜するため、通常の場合と鍋2の温度検知範囲とほとんど変化しないため、検知温度に誤差が生じにくい。
制御装置10は、毎回の炊飯時の沸騰維持工程において、赤外線温度センサ6による検知温度と温度検知センサ31による検知温度との温度差を記憶する。炊飯を行うたびに、制御装置10は、今回を含む直近複数回の炊飯での温度差を確認し、大きな温度差が直近を含んで複数回において連続して発生していないかを判定する。もし連続している場合に
は、一時的な汚れによる検知誤差ではなく、永続的な変化による検知誤差であると判断し、直近の炊飯時のデータを基に赤外線温度センサ6を校正する。
また、制御装置10は、浸せき工程において、赤外線温度センサ6と温度検知センサ31のそれぞれの検知温度に一定以上の差(例えば、20℃差)が認められる場合には、一時的な異物による影響と判断し、表示や音声などを発生させる報知手段21によって使用者に異物の除去を促す。蓋本体3が開いて磁石18が移動し、磁力センサ19が、磁石18が移動したことを感知し、再び蓋本体3が閉じられたことを検知して、温度差が認められなくなれば、そのまま炊飯を行う。もし、温度差が変わらなければ、永続的な変化が生じたとして、校正を行う。
本実施の形態における赤外線透過部材7は、上記実施の形態1および2における赤外線透過部材7よりも小さくなっている。これにより、赤外線透過部材7の熱容量を削減することができる。異物が、鍋2と赤外線透過部材7との間に挟まって赤外線透過部材7自体が加熱されると、赤外線透過部材7自体が赤外線を放射し始めるので、赤外線温度センサ6の検知温度に誤差が生じる。しかし、本実施の形態のように赤外線透過部材7を小型化し、熱容量を削減することで赤外線の放射量を低減することができ、検知温度の誤差を低減することができる。
赤外線透過部材7に傷が付くと、鍋2から放射された赤外線が傷によって反射し、赤外線温度センサ6に入射する赤外線量が低下し、検知温度に誤差が生じてしまうが、本実施の形態では、赤外線透過部材7は鍋2と接触していないので、炊飯器への鍋2の着脱を繰り返しても赤外線透過部材7に傷が付くことがない。
また、異物が鍋2と赤外線透過部材7との間に挟まれた場合に、鍋2によって加熱された異物の熱量がさらに赤外線透過部材7に流出し、異物が加熱されにくくなる。異物の温度が、鍋2の温度よりも低下すると検知温度の誤差となるが、本実施の形態のように赤外線透過部材7の熱容量を削減することで、検知誤差を低減することができる。また、赤外線透過部材7の面積が小さくなることで、異物が挟まる恐れを低減することもできる。
また、赤外線センサカバー30と赤外線透過部材7との間には断熱部材32を挟むことで赤外線センサカバー30から赤外線透過部材7へと熱が異動しにくくなるので、赤外線透過部材7への熱伝達が少なくなり、赤外線温度センサ6の検知誤差を低減することができる。
温度検知センサ31により赤外線センサカバー30の温度を検知することができる。温度検知センサ31の検知温度と赤外線温度センサ6による検知温度は検知対象範囲がほぼ同じ場所なので、鍋2の温度が安定的な状態(つまり誘導加熱される前後を除いた状態)ではほぼ同じ温度を検知することができる。異物が赤外線透過部材7と鍋2との間に挟まった状態などでは、鍋2の温度が安定的な状態でも、赤外線温度センサ6による検知温度と温度検知センサ31による検知温度とに差が生じる。このような両者の温度差が一定値以上になると、異物が挟まっていると判断して、制御装置8は、温度検知センサ31で検知した温度を基にした炊飯へと移行する。
また、温度検知センサ31と赤外線温度センサ6との検知温度は安定的な状態では、ほぼ同じ温度となるので、赤外線温度センサ6の校正精度がさらに向上する。
以上の構成により、本実施の形態の炊飯器は、非加熱時には赤外線温度センサ6とほぼ同じ温度を検知することのできる温度検知センサ31を設けることで、校正精度をさらに向上させることができ、長期的に信頼性の高い炊飯器を提供することが可能となる。
また、赤外線温度センサ6と温度検知センサ31の炊飯毎の温度差の変化を記憶して、一定以上の温度差が所定の回数以上続く場合には、永続的な変化が生じたと判断し、校正を実施することで、一時的な汚れで復帰しやすい場合に校正することを防ぎ、常においしく炊飯することが可能となる。さらに、浸せき工程で、赤外線温度センサ6で検知した温度と、温度検知センサ31で検知した温度の差が一定値以上ずれが生じている場合には、それを使用者に報知することで、炊飯に失敗する確率を低減することができ、常においしく炊飯することが可能となる。
なお、浸せき工程において、赤外線温度センサ6と温度検知センサ31との間に大きな温度差が生じ、報知したにもかかわらず、磁力センサ19に変化が見られない、つまり蓋本体3が開かれない場合には、炊飯を停止してもよいし、赤外線温度センサ6を校正し、炊飯を継続してもよい。
なお、上記すべての実施の形態において、赤外線温度センサ6を炊飯器の底中央に配置しているが、鍋2のコーナー部に対向する部分や側面、上枠1bなどの他の場所に配置しても、鍋2の温度が検知できればよい。
なお、上記すべての実施の形態において、赤外線温度センサ6の感熱素子6a、6bは、赤外線を検知するものと周囲温度を検知するものからなればよく、薄膜サーミスタ、チップサーミスタ、ビードサーミスタ、熱電対、サーモパイル型熱型赤外線センサ、量子型センサなどどの方式でもよい。
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、加熱可能な鍋の温度を正確に応答性良く検知して加熱状態を制御することができ、また鍋の永続的な変化にも対応して長期間使い続けても高い検知性能を維持することができるので、鍋や容器中の対象物を加熱するような他の加熱機器の用途にも適用できる。
本発明の第1の実施の形態における炊飯器の側断面図 同炊飯器の要部断面図 (a)、(b)同炊飯器の加熱状態を示すグラフ 同炊飯器の炊飯工程を示すグラフ 本発明の第2の実施の形態における炊飯器の要部断面図 本発明の第3の実施の形態における炊飯器の要部断面図 同炊飯器の要部拡大断面図 従来の炊飯器の要部断面図
1 炊飯器本体
1a 鍋収納部
1k 開口部
2 鍋
3 蓋本体
4 内蓋
5 鍋加熱装置
6 赤外線温度センサ
7 赤外線透過部材
8 対向部材
9、29、31 温度検知センサ
10 制御装置
21 報知手段

Claims (12)

  1. 有底筒状の炊飯器本体と、鍋と、前記鍋を収納する鍋収納部と、前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、前記炊飯器本体の開口部を開閉する蓋本体と、前記鍋の外側に位置し前記炊飯器本体内に設けた赤外線透過部材と、前記鍋から放射された赤外線を前記赤外線透過部材を通して検知し温度情報に変換する赤外線温度センサと、前記鍋の温度を反映する部位の温度を測定する温度検知センサと、前記鍋加熱装置を制御する制御装置とを備え、前記赤外線温度センサによる検知温度を前記温度検知センサによる検知温度で校正する炊飯器。
  2. 温度検知センサは、鍋と対向する対向部材の裏面の温度を検知する請求項1に記載の炊飯器。
  3. 温度検知センサは、鍋の外側周囲の空間温度を検知する請求項1に記載の炊飯器。
  4. 温度検知センサは、赤外線透過部材が配された位置と異なる位置で鍋に接触して前記鍋の温度を検知する請求項1に記載の炊飯器。
  5. 温度検知センサは、赤外線透過部材の温度を検知する請求項1に記載の炊飯器。
  6. 有底筒状の炊飯器本体と、鍋と、前記鍋を収納する鍋収納部と、前記鍋を加熱する鍋加熱装置と、前記炊飯器本体の開口部を開閉する蓋本体と、前記鍋の外側に位置し前記炊飯器本体内に設けた赤外線透過部材と、前記鍋から放射された赤外線を前記赤外線透過部材を通して検知し温度情報に変換する赤外線温度センサと、前記鍋加熱装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、炊飯工程中の水が沸騰している沸騰維持工程で、前記赤外線温度センサの検出温度を校正する炊飯器。
  7. 制御装置は、赤外線温度センサを校正するための校正コースを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の炊飯器。
  8. 制御装置は、鍋の汚れなどを除去するお手入れコースを有し、前記お手入れコース中に赤外線温度センサを校正する請求項1〜7のいずれか1項に記載の炊飯器。
  9. 制御装置は、赤外線温度センサの検出温度を、2回以上の前記赤外線温度センサの検出温度を平均化した値を基に校正する請求項1〜8のいずれか1項に記載の炊飯器。
  10. 制御装置は、炊飯ごとに、炊飯中の赤外線温度センサの検出温度と温度検知センサの検出温度との温度差を記憶し、複数回の前記温度差を基に、前記赤外線温度センサの校正の有無を判定する請求項1〜5、7〜9のいずれか1項に記載の炊飯器。
  11. 鍋加熱装置は、鍋を誘導加熱し、制御装置は、前記鍋加熱装置が作動していないときに、赤外線温度センサの検出温度を校正するようにした請求項1〜10のいずれか1項に記載の炊飯器。
  12. 赤外線温度センサの検知温度と温度検知センサの検知温度との間に一定値以上の差があると報知する報知手段を設けた請求項1〜5、7〜11のいずれか1項に記載の炊飯器。
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