JP2010178702A - アクアリウム用水草の育成剤及び育成方法 - Google Patents

アクアリウム用水草の育成剤及び育成方法 Download PDF

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【課題】アクアリウムにおける観賞用水槽において、二酸化炭素の供給装置を使用せず、且つ、観賞用水槽内に液体栄養素や固形栄養素を加えることなく、水草を育成する水草育成剤、及び水草育成方法を提供する。
【解決手段】固形のピートモスからなる観賞用水草育成剤、とりわけ、かさ比重(密度)が0.300グラム毎立方センチメートル(g/cm3)以上であることを特徴とする固形のピートモスからなる観賞用水草育成剤、及びこれらの水草育成剤を用いて観賞用水槽内の水草を育成する方法
【選択図】図2

Description

本発明は、アクアリウムにおける観賞用水槽内の水草の育成剤及び育成方法に関する。
アクアリウムにおいては、観賞用水槽内で水草や熱帯魚等の水中生物を育成するために、栄養素やバクテリアを必要に応じて水槽内の水中や土壌(底床)に投与している(非特許文献1の140ページ、非特許文献2参照)。
従来の栄養素の与え方は、窒素、リン、カリウム、マグネシウム等を水溶液化し、又は、固形状にして、それらを水中又は土壌(底床)に投与するというものであった(非特許文献1、非特許文献2参照)。他には、オーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、ジフェニル尿素のうち少なくとも1種類以上からなる植物ホルモンを無機系担体に担持させた水草育成剤を投入するという方法もあった(特許文献1)。
また、栄養素の投入とは別に、観賞用水槽内の水草の光合成を助けるために、二酸化炭素供給装置(二酸化炭素を出す装置と二酸化炭素の供給時間を制御する装置の二つの装置を含む。以下同じ。)により二酸化炭素を水槽内に供給して、水草の育成をしていた。従来のアクアリウムにおいては、水草の育成に二酸化炭素の供給は不可欠とされてきた(非特許文献1の138ページ、非特許文献2参照)。
さらに、観賞用水槽内の水の汚れを取り除き、水を浄化し、あるいは、バクテリアを繁殖させる等の目的のために、濾過器が使用されてきた(非特許文献1の134ページ、非特許文献2参照)。
以上のような従来の観賞用水槽における水草の育成方法を示したものが図1である。図1では、観賞用水槽1の土壌(底床)3に根を張った水草4がある。土壌(底床)3には固形栄養素7が埋め込まれ、また、液体栄養素6が投与されている。水2は、濾過器8により、浄化されている。ポンプ17の作用により取水口9から水2を濾過器8に取り込み、濾過された水2が排出口10から排出され、水2の循環と浄化が行われている。さらに、二酸化炭素供給装置11から出る気体の二酸化炭素13が二酸化酸素排出口12から観賞用水槽1内に放出されている。この二酸化炭素13が水草4の光合成を助け、水草4の育成と水草4を含めた生態系の維持に不可欠とされている。
特開平8−53302
「ADA Design 2004」株式会社アクアデザインアマノ、2004年、P60以下、P68以下、P84以下、P92以下、P134以下、P138以下、P140以下 「NATURE AQUARIUM BOOK 2008 Concept and Products」株式会社アクアデザインアマノ
観賞用水槽1内の水草4に栄養素6、7を与える場合、栄養素6、7の種類や投与時期の判断が必ずしも容易ではなく、その判断を誤ると、水草4は栄養素6、7の不足により枯れてしまうか、あるいは、栄養過多により苔に覆われて枯れてしまう。また、二酸化炭素供給装置11は、電力を消費すると共に、同装置11から発生する二酸化炭素13は水草4の育成のために使用される以外は水中から大気中に放出されることになるため、昨今の二酸化炭素の増加に伴う地球環境問題、地球温暖化という観点からも問題がある。
本発明は、このような従来のやり方が有していた問題を解決しようとするものであり、アクアリウムにおける観賞用水槽1において、二酸化炭素供給装置11を使用せず、且つ、水槽1内に液体栄養素6や固形栄養素7を加えることなく、水草4を育成する水草育成剤及び水草育成方法を提供する。
本発明は、上記目的を達成するため、以下のような手段をとった。第1の手段は、固形のピートモスからなる観賞用水草育成剤を提供するものである。
第2の手段は、粒状のピートモスからなる観賞用水草育成剤を提供するものである。
第3の手段は、かさ比重(密度)が0.300グラム毎立方センチメートル(g/cm3)以上であることを特徴とする第1の手段又は第2の手段記載のピートモスからなる観賞用水草育成剤を提供するものである。
第4の手段は、第1の手段から第3の手段のいずれかの観賞用水草育成剤を用いて、観賞用水槽内の水草を育成する方法を提供するものである。
第5の手段は、第1の手段から第3の手段のいずれかの観賞用水草育成剤を観賞用水槽の濾過器内に置くことにより観賞用水槽内の水草を育成する方法を提供するものである。
上記解決手段を用いることにより、ピートモスの成分が観賞用水槽1内を循環し、それにより、二酸化炭素供給装置11や液体栄養素6、固形栄養素7を用いることなく、水草4を育成することができる。
本発明によれば、アクアリウムにおける観賞用水槽1において、二酸化炭素供給装置11を使用せず、且つ、水槽1内に液体栄養素6や固形栄養素7を加えることなく、水草4を育成することができる。これにより、二酸化炭素供給装置11を使用している観賞用水槽と比べると、本発明は、二酸化炭素13の発生量を削減するという点で、地球温暖化防止の観点から利点がある。また、二酸化炭素供給装置11を使用する場合は電力を消費するが、本発明では、二酸化炭素供給装置11を使用しないため、その分の電力の消費が抑えられる。さらに、二酸化炭素供給装置11を置くスペースも抑えることができる。観賞用水槽1内の水草4に栄養素を与える時期や栄養素の種類、量の判断を誤り、水草4を枯らしてしまうこともなくなり、より簡単に水草4を育成することができる。観賞用水槽1の美観を損なわないで済むという利点もある。
二酸化炭素供給装置を使用した観賞用水槽の正面図 二酸化炭素供給装置を使用しない観賞用水槽の正面図 濾過器の断面図1 濾過器の断面図2 二酸化炭素供給装置を使用しない観賞用水槽の平面図 粒状のピートモス
以下、本発明を実施するための最良の形態を図2、図3、図5に基づいて説明する。
図2は、水2の入った観賞用水槽1内の土壌(底床)3に水草4が植えられている図(観賞用水槽の正面図)である。観賞用水槽1の大きさは、横幅が60センチメートル、奥行きが30センチメートル、高さが35センチメートルである。観賞用水槽1の中にある水2の量は、55リットルから60リットル程度である。水2は、弱酸性である。観賞用水槽1の上には濾過器8が設置されており、観賞用水槽1内の水2はポンプ17の作用により取水口9からパイプ18を通り濾過器8に取り込まれ、濾過された水が排出口10から観賞用水槽1内に流れ出る構成になっている。
図5は、図2の平面図である。図3は、図5のA−A線の断面図であり、濾過器8の内部を示した図(濾過器8の中の状態を示す略図)である。取水口9から取り込まれた水2は、パイプ18を通って濾過器8内に入り、取り込み口19から出た水はフィルター14を通過して濾過器8の最下部までいくと、観賞用水槽1内に通じるパイプ18を通り、濾過器8を出て、排出口10から観賞用水槽1内に流れ出る。こうして、水2は、観賞用水槽1内を循環する。
図3の濾過器8内には、下方からフィルター14、濾過材15、粒状ピートモス16がある。フィルター14は、主として水2の中にある汚物(粒子状になった土壌、熱帯魚の排泄物、嫌気性バクテリア等)をフィルター14に吸着させる等して物理的に取り除き、水2を浄化する役割を果たす。フィルター14の上には濾過材15が置かれている。濾過材15には、微生物(好気性バクテリア等)が住み着き、それらが水2の中の汚物(嫌気性バクテリア等)を分解して、水2を浄化する役割を果たす。粒状ピートモス16は、濾過材15の上に直接置かれている。この粒状ピートモス16の成分が濾過器8内を通る水2に溶けて、濾過器8の作用により水2と共に観賞用水槽1内に送り込まれる。
濾過材15は、フィルター14の上に置く。粒状ピートモス16は、濾過材15の上に置く。粒状ピートモス16の量は、300グラム以上が最良である(前記のように、観賞用水槽1の大きさが、横幅60センチメートル、奥行き30センチメートル、高さ35センチメートルで、水2の量が55リットルから60リットル程度の場合)。この場合、粒状ピートモス16は、およそ1年間水草育成剤としての効果を発揮する。
粒状ピートモス16は、かさ比重(密度)0.300グラム毎立方センチメートル以上であることが、水草育成剤として最良の効果を発揮する。粒の大きさは、直径が約1センチメートルである。
実際に水草4として、マナウスウイローモス、南米ウイローモス、リシア、アメリカンスプライト、ボルビティス・ヒュディロッティ、ミクロソリウム・ゴールデン、ミクロソリウム・プテロプス、ヨーロピアンクローバー、ベトナムクローバー、アマゾンソードプラント、エキノドルス・アングスティフォリウス、エキノドルス・オパクス、ブリクサ・ショートリーフ、ラガロシフォン・マヨール、ポタモゲドン・ガーイ、ホソバミズヒキモ、ナヤス・インディカ、エイクホルニア、ヒドロトリックス・ガードネリ、ジュンクス・レペンス、ジャンボケヤリ、エリオカウロン・セタケウム、ボリビアンスター、トニナ・ウアウペス、スターレンジ・サンパウロ、ドワーフマヤカ、アヌビアス・バルテリー、アヌビアス・ナナ、クリプトコリネ・ベケッティ、トリトゥリア・ドーンレッド、ラージナヤス、ヘアーグラス、ラジアルヘアーグラス、ポリゴヌム・サンパウロレッド、アルテルナンテラ・レインキー、バイカモ、イエローカボンバ、レッドカボンバ、レッドタイガーロートゥス、ニムファ・ミクランサ、メキシコマツモ ペルーマツモ、クラッスラ・ヘルムシー、ミゾハコベ、アマニア・グラキリス、ディディプリス・ディアンドゥラ、アラグアイアレッドクロス、斑入りマクランドラ、ミズマツバ、オレンジロタラ、リスノシッポ、ニードルリーフルドウィジア、パンタナルレッドピンネイト、ミリオフィラム・シムランス、レッドミリオフィラム、ノチドメ、コブラグラス、ホトニア、プロセルピナカ・パルストリス、バナナプラント、ブラジリアンへディオティス、南米ミズハコベ、パンタナルへミグラフィス、ポゴステモン・ヘルフェリ、オランダプラント・ダッセン、イエローバコパ、バコパ・ミリオフィロイデス、アラグアイアパープルバコパ、パールグラス、ヒドロトリケ・ホトニフローラ、ジャイアントアンブリア、セイヨウキクモ、リムノフィラ・ミクランサ、サンフランシスコドワーフアンブリア、ドリマリア、インディアンクラッスラ、 テンプルプラント、コリンボサ・コンパクト、ウォーターウィステリア、ハイグロフィラ・ゴールドブラウン、タイガーハイグロ、アマゾンハイグロパープル、フサタヌキモ ウォーターローン、ロベリア・カーディナリス等を使用し、かさ比重(密度)0.300グラム毎立方センチメートルの粒状ピートモス16(直径約1センチメートル)を濾過器8内の濾過材15の上に300グラム敷き詰めて、水槽1内の弱酸性の水2が濾過器8内を通り再び水槽1に戻るように水2を循環させて水草4を育成したところ、二酸化炭素供給装置を使用せず、且つ、液体栄養素や固形栄養素を使用しなくとも、水草4は何の問題もなく成長した。その成長の程度は、二酸化炭素供給装置を使用し、且つ、液体栄養素や固形栄養素を適切に加えた場合と変わらなかった。この場合、粒状ピートモス16は、およそ1年間水草育成剤として使用できた。以上と同じ方法を用いて、弱アルカリ性の水2を使用して粒状ピートモス16を水草育成剤として用いた場合には、粒状ピートモス16は、およそ半年間水草育成剤として効果を発揮した。
また、観賞用水槽1内の水2の中の二酸化炭素の量を計測したところ、本発明の場合、二酸化炭素供給装置11を使用した場合に比べ、二酸化炭素の量を約60パーセント削減できた。二酸化炭素供給装置11を使用する場合、発生する二酸化炭素13は、水中に溶けるだけでなく、気体として観賞用水槽1の水2の外に逃げてしまうため、その逃げた二酸化炭素の量を考えると、本発明を用いることによる二酸化炭素の削減量は、さらに大きいものということができる。
粒状ピートモスの製造方法は、以下のとおりである。粉砕機(ハンマークラッシャー)で固形のピートモスを直径6ミリメートルの網を通過させる程度に粉砕する。この粉砕されたピートモスをベントナイト及びポリビニルアルコール(ポバール)の水溶液と混ぜ合わせ、粒状に形を整えて加熱加工する。この場合、粉砕されたピートモス1立方メートルに対して、ベントナイト約25キログラム、ポリビニルアルコールの水溶液(水100リットルに対してポリビニルアルコール1キログラムの水溶液)約500リットルを添加する。この量で直径1センチメートルから2センチメートルの粒状のピートモス(かさ比重(密度)0.300グラム毎立方センチメートル以上)が約1000リットル製造できる。
前記のように、観賞用水槽1の大きさが、横幅60センチメートル、奥行き30センチメートル、高さ35センチメートルで、水2の量が55リットルから60リットル程度の場合、粒状ピートモス16の量は、300グラム以上が最良であるが、それよりも少ない量でも水草育成剤としての効果を発揮する。例えば、図2、図3と同じ方法で、粒状のピートモス16の量を18グラム、20グラム、75グラムでそれぞれ実験をしたところ、いずれの場合も水草育成剤として効果を発揮し、水草4が枯れずに成長した。ただし、これらの場合、水草育成剤として効果を発揮する期間はより短期間となった。
他の実施例を図4で説明する。図4は、図3と同じく濾過器8の断面図(濾過器8の中の状態を示す略図)の例である。図4の濾過器8の中の構成は、下からフィルター14、粒状ピートモス16となっている。フィルター14の上には直接粒状ピートモス16が置かれており、濾過材15は置かれていない。
この方法で、水草4としてマナウスウイローモス、南米ウイローモス、リシア、アメリカンスプライト、ボルビティス・ヒュディロッティ、ミクロソリウム・ゴールデン、ミクロソリウム・プテロプス、ヨーロピアンクローバー、ベトナムクローバー、アマゾンソードプラント、エキノドルス・アングスティフォリウス、エキノドルス・オパクス、ブリクサ・ショートリーフ、ラガロシフォン・マヨール、ポタモゲドン・ガーイ、ホソバミズヒキモ、ナヤス・インディカ、エイクホルニア、ヒドロトリックス・ガードネリ、ジュンクス・レペンス、ジャンボケヤリ、エリオカウロン・セタケウム、ボリビアンスター、トニナ・ウアウペス、スターレンジ・サンパウロ、ドワーフマヤカ、アヌビアス・バルテリー、アヌビアス・ナナ、クリプトコリネ・ベケッティ、トリトゥリア・ドーンレッド、ラージナヤス、ヘアーグラス、ラジアルヘアーグラス、ポリゴヌム・サンパウロレッド、アルテルナンテラ・レインキー、バイカモ、イエローカボンバ、レッドカボンバ、レッドタイガーロートゥス、ニムファ・ミクランサ、メキシコマツモ ペルーマツモ、クラッスラ・ヘルムシー、ミゾハコベ、アマニア・グラキリス、ディディプリス・ディアンドゥラ、アラグアイアレッドクロス、斑入りマクランドラ、ミズマツバ、オレンジロタラ、リスノシッポ、ニードルリーフルドウィジア、パンタナルレッドピンネイト、ミリオフィラム・シムランス、レッドミリオフィラム、ノチドメ、コブラグラス、ホトニア、プロセルピナカ・パルストリス、バナナプラント、ブラジリアンへディオティス、南米ミズハコベ、パンタナルへミグラフィス、ポゴステモン・ヘルフェリ、オランダプラント・ダッセン、イエローバコパ、バコパ・ミリオフィロイデス、アラグアイアパープルバコパ、パールグラス、ヒドロトリケ・ホトニフローラ、ジャイアントアンブリア、セイヨウキクモ、リムノフィラ・ミクランサ、サンフランシスコドワーフアンブリア、ドリマリア、インディアンクラッスラ、 テンプルプラント、コリンボサ・コンパクト、ウォーターウィステリア、ハイグロフィラ・ゴールドブラウン、タイガーハイグロ、アマゾンハイグロパープル、フサタヌキモ ウォーターローン、ロベリア・カーディナリス等を使用し、観賞用水槽1の大きさを変えずに、かさ比重(密度)0.300グラム毎立方センチメートルの粒状ピートモス16(直径約1センチメートル)を濾過器8内のフィルター14の上に300グラム敷き詰めて、弱酸性の水2が濾過器8内を通り再び水槽1に戻るように水2を循環させて水草4を育成したところ、二酸化炭素供給装置11を使用しなくとも、且つ、液体栄養素6や固形栄養素7を使用しなくとも、水草4は何の問題もなく成長した。その成長の程度は、二酸化炭素供給装置11を使用し、且つ、液体栄養素6や固形栄養素7を適切に加えた場合と変わらなかった。この場合、粒状ピートモス16は、およそ1年間水草育成剤として使用できた。以上と同じ方法を用いて、弱アルカリ性の水2を使用して粒状ピートモス16を水草育成剤として用いた場合には、粒状ピートモス16は、およそ半年間水草育成剤として効果を発揮した。
図4のように濾過材を使用しない場合についても、粒状ピートモス16の量を18グラム、20グラム、75グラムでそれぞれ実験をしたところ、いずれの場合も水草育成剤として効果を発揮し、水草が枯れずに成長をした。ただし、これらの場合も、水草育成剤として効果を発揮する期間はより短期間となった。
最後に、かさ比重(密度)の異なる粒状ピートモスを使用した実施例を説明する。かさ比重(密度)0.528グラム毎立方センチメートルの粒状ピートモス16を300グラム使用し、観賞用水槽1(横幅60センチメートル、奥行き30センチメートル、高さ35センチメートル)に水2を55リットルから60リットル程度入れて、図2から図4について説明した方法と同じ方法で水草4(マナウスウイローモス、南米ウイローモス、リシア、アメリカンスプライト、ボルビティス・ヒュディロッティ等)の育成をしたところ、かさ比重(密度)0.300グラム毎立方センチメートルの粒状ピートモス16で水草4を育成した場合と同じ程度に水草4(マナウスウイローモス、南米ウイローモス、リシア、アメリカンスプライト、ボルビティス・ヒュディロッティ等)が成長した。この場合も、弱酸性の水2を使用したときは、およそ1年間水草育成剤としての効果が持続し、弱アルカリ性の水2を使用したときは、およそ半年間水草育成剤としての効果が持続した。
(比較例1)粉状ピートモスを使用して、粒状ピートモス16の場合と同じ実験をしたところ、粉状ピートモスでは水草4は成長しなかった。つまり、図2と同じ装置を使い、図3における粒状ピートモス16を同じ量(300グラム)の粉状ピートモスに置き換え、水草4としてトニナspベレン、スターレンジをそれぞれ20本ずつ育成したところ、2日か3日すると、水草4トニナspベレン、スターレンジの葉が枯れ始め、水に溶け始めた。そして1週間もすると、葉や茎の成長が止まり、2週間もすると、水草4トニナspベレン、スターレンジは、ほぼ枯れた状態になった。
(比較例2)図2と同じ装置を使い、図4における粒状ピートモス16を同じ量(300グラム)の粉状ピートモスに置き換えて、水草4としてトニナspベレン、スターレンジをそれぞれ20本ずつ育成したところ、2日か3日すると、水草4トニナspベレン、スターレンジの葉が枯れ始め、水に溶け始めた。1週間もすると、葉や茎の成長が止まり、2週間もすると、水草4トニナspベレン、スターレンジは、ほぼ枯れた状態になった。
(比較例3)ピートモスを一切使用せずに、図2と同じ装置を使って実験をしたところ、水草は成長しなかった。つまり、図2と同じ装置を使い、図3における粒状ピートモス16を使用せず、単に濾過材15だけをフィルター14の上に置いて、水草4トニナspベレン、スターレンジをそれぞれ20本ずつ育成したところ、3日か4日すると、水草4トニナspベレン、スターレンジの葉が枯れ始め、水に溶け始めた。1週間もすると、葉や茎の成長が止まり、2週間もすると、ほぼ枯れた状態になった。
以上、実施例と比較例について述べたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に反しない限り様々な実施例が考えられる。ピートモスの種類やピートモスの粒の大きさ、形にも制限はない。ピートモスは固形であれば、必ずしも粒である必要はなく、例えば直方体や立方体でもよい。使用するピートモスの量は、使用する水槽の水の量にあわせて適宜調整すればよい。観賞用水槽は、前記実施例で使用したものに限らない。横幅が90センチメートル、奥行きが45センチメートル、高さが45センチメートルの観賞用水槽を用いて、約180リットルの水を入れて水草を育成しても、同じように水草を育成できた。また、横幅が120センチメートル、奥行きが45センチメートル、高さが45センチメートルの観賞用水槽を用いて、約240リットルの水を入れて水草を育成しても、同じように水草を育成できた。使用する濾過器についても、実施例では観賞用水槽の上部に置く濾過器を使用したが、外掛け式の濾過器や外部式濾過器でもよい。
1 観賞用水槽、2 水、3 土壌(低床)、4 水草、5 液体栄養素のスプレー、6 液体栄養素、7 個体栄養素、8 濾過器、9 取水口、10 排出口、11 二酸化炭素供給装置、12 二酸化炭素排出口、13 二酸化炭素、14 フィルター、15 濾過材、16 粒状ピートモス、17 ポンプ、 18 パイプ、 19 取り込み口、 20 水面

Claims (5)

  1. 固形のピートモスからなる観賞用水草育成剤
  2. 粒状のピートモスからなる観賞用水草育成剤
  3. かさ比重(密度)が0.300グラム毎立方センチメートル以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のピートモスからなる観賞用水草育成剤
  4. 請求項1から請求項3のいずれか記載の観賞用水草育成剤を用いて、観賞用水槽内の水草を育成する方法
  5. 請求項1から請求項3のいずれか記載の観賞用水草育成剤を観賞用水槽の濾過器内に置くことにより観賞用水槽内の水草を育成する方法
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