JP2010178476A - ドライバ回路 - Google Patents

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【課題】モータ駆動電流の大きさを適切なものに制御するために誘起電圧を適切に検出する。
【解決手段】2つのコイル22,24を含み、この2つのコイル22,24への供給電流の位相を異ならせて、コイル22,24によりロータ26を回転する。一方のコイル22(24)がハイインピーダンス状態にあるフェーズに、そのコイル22(24)において発生する誘起電圧を検出する。出力制御回路12は誘起電圧の状態に応じて、2つのコイル22,24に供給するモータ駆動電流の大きさを制御する。出力制御回路12は、2つのコイル22,24をそれぞれPWM駆動する。また、駆動電流調整回路36は、誘起電圧を検出するコイルではないコイルにおける前記制御手段における切り換えタイミングを避けて当該コイルの誘起電圧を検出する。
【選択図】図1

Description

2つのコイルを含み、この2つのコイルへの供給電流の位相を異ならせて、コイルにより駆動されるロータを回転するステッピングモータのドライバ回路に関する。
モータには各種のものがあるが、位置を正確に決定できるモータの代表的なものとしてステッピングモータがあり、各種の装置において広く利用されている。例えば、カメラの焦点合わせ、手ぶれ補正や、工作機械の位置決めなどが挙げられる。
このステッピングの駆動は、通常2つのステータコイルへの電流位相で、ロータの回転位置を変更することで行われる。従って、ロータがコイルへの電流位相に応じた回転をするのであれば、コイルへの電流量に関係なく、ロータが所定回転する。そこで、一般的には、ロータが確実に回転できるように、コイルへの電流量は十分大きなものにしている。
特開2006−288056号公報 特開平8−37798号公報
ここで、電気機器における消費電力はなるべく小さくしたいという要求がある。特に、バッテリ駆動の携帯機器などではその要求が大きい。一方、ステッピングモータの駆動において、電流量を、ロータを確実に回転できる大きさに設定するということは、コイルに余分の電流を流し、余分な電力を消費しているといえる。そして、コイルへの電流量を適切に制御するためには、モータが脱調しない範囲でモータ駆動電流を減少したいという要求があり、そのためにモータの駆動状態を正確に検出する必要がある。
本発明は、2つのコイルを含み、この2つのコイルへの供給電流の位相を異ならせて、コイルにより駆動されるロータを回転するステッピングモータのドライバ回路であって、一方のコイルがハイインピーダンス状態にあるフェーズに、そのコイルにおいて発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、検出した誘起電圧に応じて、モータ駆動電流を制御する制御手段と、を含み、前記制御手段は、前記2つのコイルをそれぞれPWM駆動し、前記誘起電圧検出手段は、誘起電圧を検出するコイルではないコイルにおける前記制御手段における切り換えタイミングを避けて当該コイルの誘起電圧を検出することを特徴とする。
また、前記制御手段は、PWM生成クロックをカウントするカウンタを有し、このカウンタのカウント値によりPWM波形を生成し、前記誘起電圧検出手段における検出タイミングは、前記PWM生成クロックをカウントして決定することが好適である。
また、前記制御手段は、PWM波形生成の1周期内の反転タイミングを決定するカウンタのカウント値を変更し、前記誘起電圧検出手段は、前記1周期および前記反転タイミングを決定するカウント値に基づいて、誘起電圧検出タイミングについてのカウント値を決定することが好適である。
また、前記誘起電圧検出手段は、前記1周期を決定するカウント値と、1周期内の検出タイミングを決定するカウント値の比をモータ回転速度によらず一定に維持することが好適である。
本発明によれば、モータ駆動電流の大きさを適切なものに制御するための誘起電圧を適切に検出することができる。特に、ハイインピーダンス状態でないコイルへの電流変化によるノイズの誘起電圧検出に対する影響を抑制できる。
実施形態に係るドライバ回路を含むシステムの全体構成を示す図である。 出力回路の一部構成を示す図である。 出力制御回路の構成を示す図である。 回転位相を示す図である。 駆動電圧波形および誘起電圧波形(過剰電力)を示す図である。 駆動電圧波形および誘起電圧波形(適正電力)を示す図である。 出力制御回路の他の構成例を示す図である。 誘起電圧のサンプリングタイミングを説明する図である。 PWM波形とゼロクロス位置の関係を示す図である。 モータの駆動方式の一例を示す図である。 モータの駆動方式の他の例を示す図である。 機械角を考慮したゼロクロス検出のための構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、全体構成を示す図であり、システムは、ドライバ100と、モータ200とから構成される。入力信号は、ドライバ100に入力され、ドライバ100が入力信号に応じた駆動電流をモータ200に供給する。これによって、モータ200の回転が入力信号に応じて制御される。
ここで、ドライバ100は、出力制御回路12を有しており、入力信号はこの出力制御回路12に供給される。出力制御回路12は、入力信号に応じて所定周波数の駆動波形(位相)を決定するとともに、その駆動電流の振幅をPWM制御によって決定し、駆動制御信号を作成する。そして、作成した駆動制御信号を出力回路14に供給する。
出力回路14は、複数のトランジスタから構成され、これらのスイッチングによって電源からの電流を制御してモータ駆動電流を発生し、これをモータ200に供給する。
モータ200は、ステッピングモータであり、2つのコイル22,24とロータ26を有している。2つのコイル22,24は、互いに電気角で90°位置がずれて配置されており、従って、ロータ26に対する磁界の方向もロータの中心角について互いに電気角で90°ずれている。また、ロータ26は例えば永久磁石を含んでおり、2つのコイル22,24からの磁界に応じて安定する位置が決定される。すなわち、ロータの回転角について90°ずれた位置に配置された2つのコイルに互いに90°位相の異なる交流電流を供給することで、その電流位相によりロータ26を移動させ、回転することができる。また、特定の電流位相のタイミングで、電流位相の変化を停止することで、その時の電流位相に応じた位置にロータを停止することができ、これによってモータ200の回転が制御される。
2つのコイル22,24への電流経路の電圧は、スイッチ32を介しコンパレータ34に供給される。ここで、スイッチ32は、コンパレータ34に2つのコイル22,24の内の一方のコイルに供給する電流経路の電圧を順次選択する。従って、コンパレータ34には、コイル22,24に印加される電圧が順次供給されることになる。コンパレータ34は、コイル22,24の両端に印加される電圧を比較し、その結果についての信号を生成する。
コンパレータ34は、比較結果についての信号を駆動電流調整回路36に供給する。駆動電流調整回路36は、コンパレータ34の比較結果に基づき、モータ200への電流振幅を決定する。そして、この電流振幅についての調整信号を出力制御回路12に供給する。従って、出力制御回路12は、入力信号および調整信号から駆動制御信号を生成する。また、オフセット発生回路38からの出力がコンパレータ34の一方の入力端に接続されている。従って、オフセット発生回路38から発生するオフセット電圧によって、2つの入力の比較に任意のオフセットを付加することができる。すなわち、オフセットが0であれば、コイル22,24の両端電圧の差が0を境界としてコンパレータ34の出力が反転するが、オフセット電圧によって、その点を任意に移動することができる。
なお、コンパレータ34および駆動電流調整回路36が誘起電圧検出手段に該当し、出力制御回路12および出力回路14が制御手段に該当する。
図2には、出力回路14の一部とモータ200の1つのコイル22(24)の構成を示す。
このように、電源とアースの間に2つのトランジスタQ1、Q2の直列接続からなるアームと、2つのトランジスタQ3、Q4の直列接続からなるアームが設けられており、トランジスタQ1、Q2の中間点と、トランジスタQ3、Q4の中間点との間にコイル22(24)が接続される。そして、トランジスタQ1、Q4をオン、トランジスタQ2、Q3をオフすることで、コイル22(24)に一方向の電流を流し、トランジスタQ1、Q4をオフ、トランジスタQ2、Q3をオンすることで、コイル22(24)に反対方向の電流を流し、コイル22,24を駆動する。
このような回路が2つ設けられることで、2つのコイル22,24に供給する電流を個別に制御することができる。
図3には、出力制御回路12の構成が示されている。所定のクロックがカウンタ40に供給され、このカウンタ40がクロックを順次カウントアップする。カウンタ40が出力する複数ビットの信号は2つのアンド回路42,44に入力される。アンド回路42の他の入力端には、設定回路46から供給されるカウンタ40の出力と同じビット数で示される周期設定値が入力されている。従って、アンド回路42は、カウンタ40のカウント値と周期設定値とが一致したときにHレベルを出力する。そして、このアンド回路42の出力がカウンタ40のリセット端子に接続されている。従って、カウンタ40は、クロックをカウントして、そのカウント値が周期設定値と一致するとアンド回路42の出力によってリセットされる。すなわち、カウンタ40は、周期設定値までのカウントを繰り返すことになる。
一方、アンド回路44の他方の入力端には、設定回路46から反転設定値が供給されている。従って、カウンタ40の出力が反転設定値となった場合にアンド回路44からHレベルが出力される。
アンド回路42の出力は、フリップフロップ48のクロック入力端Cに供給され、アンド回路44の出力は、フリップフロップ48のリセット端に供給される。このフリップフロップ48のD入力端は、Hレベルにセットされている。従って、カウンタ40の値が周期設定値になるとHレベルにセットされ、反転設定値になった場合にLレベルに戻り、これを繰り返すことになる。従って、フリップフロップ48の出力には、1周期が周期設定値によって定められ、Hレベルの期間(デューティー比)が反転設定値で定められる矩形波(PWM波形)が得られる。
そして、設定回路46には、入力信号と、駆動電流調整回路36からの調整信号が供給されている。入力信号は、モータ200の回転制御指令であり、これによって周期設定値が決定され、1回転の時間(回転速度)が決定される。ここで、図4にモータの回転位相を示す。1つのコイル22に対し供給する駆動電流は、電気角で示すロータの回転角として、0°,180°において100%、90°,270°において0%であり、45°,135°,225°,315°において、71%であり、他方のコイル24において、これと90°位相が異なる。従って、例えば1−2相駆動(8フェーズ)であれば、一方のコイル22の駆動電流を制御する系統において、反転設定値を0,71,100,71,0,71,100,71,0のように設定することでロータの1回転の電流を8つのフェーズに分けて制御できる。なお、2回目の100の場合、コイルに流す電流は1回目の100の場合と反対方向である。また、3回目、4回目の71の場合、コイルに流す電流は、1枚目、2回目の71の場合と反対方向である。
ここで、上記デューティー比は、最大トルクでの駆動の場合を示している。ここで、モータ200の供給電流が十分でない場合、パワー不足となり、所望の回転駆動が行えなくなる。そこで、従来は十分大きなモータ駆動電流を供給していた。しかし、このような駆動は、エネルギーの浪費である。
本実施形態では、調整信号に応じて、デューティー比を下げる。例えば、71%→57%、100%→80%等にする。これは上述のように調整信号に応じて、反転設定値を変更することで、容易に行うことができる。なお、減少させる割合は、同一の割合でなくてもよい。
ここで、図5に、駆動電力に十分余裕がある場合における、コイル22(24)における駆動電圧波形と、誘起電圧波形を示す。なお、誘起電圧波形は、必ずしも正弦波にならないが、ここでは正弦波に近いものとして表現している。また、駆動電圧波形は、コイル22(24)の両端の電位差を波形にしたものである。ここで、90°、270°においては、コイルへの電圧供給は、0となり、図2で示すトランジスタQ1〜Q4は全てオフとなり、ハイインピーダンス状態となっている。そこで、コイルには、誘起電圧波形がそのまま現れる。そして、この誘起電圧波形は、駆動電圧波形に比べ位相が進んでいる。すなわち、ハイインピーダンスの期間の当初において既に、0をクロスしてしまう。これは他方側のコイルに流れる電流が十分大きいため、早期にロータが回転し、全体として誘起電圧波形が進んでいるためと考えられる。
駆動電圧のデューティー比を落としていくと、誘起電圧波形が段々駆動電圧波形の位相にそろってくる。そして、所定の回転が行えなくなる脱調前には、誘起電圧波形は駆動電圧波形に対し遅れるようになる。そして、脱調状態となると、ロータが回転せず、誘起電圧波形が得られなくなる。
図6には、適切な駆動電流を供給した場合の駆動電圧波形および誘起電圧波形が示してある。このように、ハイインピーダンスの期間の真ん中当たりにゼロクロスが存在する。
これより、ゼロクロスがハイインピーダンスの期間中央付近にあるのが最適駆動と考えられる。もっとも、モータ200の回転に必要なトルクは、変動することもあり、脱調を避けるためには、若干余裕が必要である。特に、トルク変動が大きい場合には、駆動電流に十分余裕が必要となる。
本実施形態では、図1におけるスイッチ32において、コイル22(24)のハイインピーダンス期間を選択して、コイル両端電圧をコンパレータ34に供給する。従って、コンパレータ34の出力が反転するタイミングにより誘起電圧のゼロクロスのタイミングを検出できる。なお、図示は省略したが、出力制御回路12においてコイル22(24)のハイインピーダンス期間は認識されており、この出力制御回路12からの信号で、スイッチ32を制御し、また駆動電流調整回路36がハイインピーダンスの期間のどのタイミングでコンパレータ34の出力が反転したかを検出すればよい。
また、オフセット発生回路38からの信号によって、駆動電力を比較的大きめにしたり、最適値にしたりすることが可能となる。一般的にモータ200の用途によって、どの程度の余裕を持たせればよいかは予め決定できるので、オフセット発生回路38の出力は向上において設定した固定値にするとよい。しかし、脱調の発生に応じてその後自動的にオフセットを大きくするなど、可変としてもよく、さらにユーザによって調整可能としてもよい。
また、駆動電流調整回路36は、誘起電圧波形のゼロクロスが所定期間(例えば、ハイインピーダンスの期間の中央±25%の期間)に入っている場合には、そのままの駆動を維持する調整信号を出力し、この期間から外れた場合に、駆動電流を増減する信号を発生することが好適である。
なお、オフセットを付加して比較する方式は、上記例に限定されることなく、他の方式を採用してもよい。例えば、コイルの両端電圧を増幅しておき、これを可変の基準電圧と比較してもよい。基準電圧は、電源電圧の抵抗分割や、レジスタから読み出したデジタル値をDACによりアナログ電圧に変更してもよい。オフセット発生回路38も同様に電圧発生手段を採用できる。
さらに、コンパレータ34の出力において、上昇方向または下降方向のいずれか一方のゼロクロスのみをサンプリングすることも好適である。上昇方向と、下降方向では、ゼロクロス位置が異なる可能性があり、一方のみをサンプリングすることで、より安定した制御を行うことができる。
このように、本実施形態によれば、モータの駆動電力を適切なものに設定できるので、無駄な電力の消費を抑制することができる。特に、誘起電圧を検出し、この状態に応じてモータ駆動電力を制御するため、脱調を防止しつつ省電力化を図ることができる。
すなわち、モータ負荷の状態、速度などモータの回転駆動状態に応じた適切なモータ駆動制御が行える。
また、大電力でモータ駆動をすると、必要以上の力で、ロータを回転させるため、また脈動などを発生しやすく、騒音が発生しやすい。本実施形態によって、騒音の発生を抑制することができる。
さらに、この制御では、ホール素子などのロータの回転位置検出素子が不要である。従って、低価格化、配線数の低減などを図ることができ、さらに検出素子の取り付けエリアが不要であるという効果も得られる。また、ホール素子がないため、高温にも強く、さらに検出の際に駆動電流のロスも発生しない。
また、ドライバの駆動方式としては、モータ電流を流さないときに出力をハイインピーダンスにする方式の他に、出力を0Vに固定する方式がある。すなわち、ハイインピーダンスにする場合は、図2のトランジスタQ1〜Q4をオフするが、出力を0Vにする方式では、トランジスタQ1,Q3をオフ、トランジスタQ2,Q4をオンし、コイル22(24)の両端を0Vに固定する。
出力を0Vにすると、誘起電圧波形を検出することができない。さらに、2相励磁駆動では、誘起電圧を検出することができるハイインピーダンス期間が存在しない。そこで、これらの場合には、駆動に影響が出ない範囲で、ハイインピーダンス期間を適宜挿入して、その期間に誘起電圧波形を検出すればよい。
「誘起電圧検出タイミング」
上述のように、本実施形態によれば、コイルがハイインピーダンス状態にある期間においてここに生じる誘起電圧を検出し、この検出値に基づいてモータ駆動電流を制御する。ここで、図1に示すように、モータ200には、2つのコイル22,24が存在する。そして、一方のコイル22(24)がハイインピーダンスの場合には、他方側のコイル24(22)は比較的高デューティー比で駆動されている。
従って、一方のコイル22(24)に生じる誘起電圧には、他方のコイル24(22)の影響、特にPWMによる電流変化の影響が生じる。そこで、他方のコイル24(22)の影響を受けないタイミングで誘起電圧を検出することが好適である。
図7には、このための構成例が示されている。設定回路46からの周期設定値およびカウンタ40の出力はタイミング設定回路50に供給される。タイミング設定回路50は、1周期のうちで、他方のコイル24(22)の影響を受けないタイミング(ノイズの少ないタイミング)を生成し、このタイミング信号を図1における駆動電流調整回路36に供給する。駆動電流調整回路36では、タイミング信号に基づいて誘起電圧をサンプリングし、これに基づいて調整信号を生成する。このため、正確な誘起電圧を検出することができる。
図8には、2つのコイル両端電圧を示している。一方のコイル22(24)がハイインピーダンスの場合、他方のコイル24(22)は、デューティー比が大きな駆動状態になっている。そして、この他方のコイル24(22)における電圧変化に伴い、誘起電圧にノイズがのる。そこで、この期間を避けて誘起電圧を検出することで、他のコイル24(22)の電流変化に伴うノイズの影響を排除することができる。すなわち、出力制御回路12は、2つのコイル22,24のPWM波形を作成しており、PWM波形の変換タイミングについてのデータを有している。そこで、タイミング設定回路50において、他方のコイル24(22)の信号が変化しない時点をサンプリングタイミングとして、誘起電圧を例えばPWM波形の1周期に1回、他方のコイル24(22)の電圧が一定のタイミングを特定してサンプリングする。そして、サンプリングして得た誘起電圧の変化から、誘起電圧のゼロクロス時点が所定の範囲に入っているかを判定することができる。
また、図9には、一方のコイル22(24)を駆動するPWM波形と、ステップ信号、PWM波形を作成する基になるクロックを示す。
ステップ信号は、モータの回転についての信号で、デューティー比50%の矩形波であり、このステップ信号によって、電気角の1回転(360°)が認識される。なお、モータの機械的な1回転はポール数(極数)などによって変化する。
図7の回路において、カウンタ40がクロックのカウント値を出力するため、タイミング設定回路50において、特定のカウント値をサンプリングタイミングとすることによって、適切なサンプリングタイミングを設定することができる。
また、1つのフェーズ(ハイインピーダンス期間)における真ん中の周辺期間について、図9においては、1フェーズの長さをBとし、1フェーズの開始からゼロクロスが判定された位置までの長さをAとして示している。モータ駆動電流の余裕が同一であれば、比A/Bは、回転速度によらず一定になるように制御することが好適である。
さらに、この比A/Bが一定である時点での誘起電圧の値を検出し、この検出値(電圧値)が0付近、すなわち0に対し所定の範囲内であることにより、モータ駆動電流を制御することもできる。この場合には、誘起電圧の検出は、1つのハイインピーダンス期間に1回でよい。
「機械角を考慮した判定」
図10には、ロータがN,S極を1つずつ有する2極で、これを4つのコイル22−1,22−2,24−1,24−2で駆動する例を示す。ステータ側のコイル22−1と、22−2、コイル24−1と、24−2はそれぞれ互いに180°異なる位相の電流を流す。また、コイル22−1および22−2と、コイル24−1および24−2とは、それぞれ位相が90°異なる。従って、1周期がモータの1回転に対応することは、上述の例と同様である。これによって、上述のようなロータ26の回転を生起できる。
図11には、ロータを4極とし、コイル22,24の機械角を45°ずれたものにしている。なお、上述のようにして駆動する場合には、電流位相が180°異なるコイルをそれぞれ設け、トータル8つのステータコイルを設けることが好適である。そして、隣接するコイル22,24に位相が90°異なる電流を供給することで、電気位相の360°により、ロータ26の回転は180°になる。このようにして、モータの極数を変更することで、電気角の1回転に対応する機械(ロータ)回転角を変更することができる。
このように、電気角の1周期が、機械角の1周期と対応せず、電気角の1周期がロータの回転角に1/4であったりする。このような場合、電気角が一定角度における誘起電圧であっても、機械角が異なる位置において検出した誘起電圧となる。機械角が異なれば、モータの機械的な構成に基づき誘起電圧に変化が生じる場合もある。
ここで、機械角と電気角の関係は、モータによって一意に決まる。例えば、機械角360°が例えば電気角の4×360°に対応することがわかっていれば、電気角の1440°分の誘起電圧を測定し、その測定結果の平均値などからゼロクロス点を正確に求めることができる。
なお、同一の機械角における検出値のみをサンプリングして、これに基づいてゼロクロス点を検出することもできる。この場合も、機械角の360°分の異なる点での誘起電圧測定結果からゼロクロスを検出すればよい。
図12には、この実施形態の構成が示されている。コンパレータ34の比較結果であるコイル両端電圧は、サンプリング回路62に入力される。このサンプリング回路62は、上述のように、PWM波形におけるノイズの入らないタイミングを示すタイミング信号が供給されており、そのタイミングで誘起電圧をサンプリングし、それをゼロクロス検出手段64に供給する。ゼロクロス検出手段64は、供給されてくる誘起電圧の値から正負が反転するゼロクロス点を判定する。この判定は、例えば隣接する2つの検出電圧であって正負が変転するものが中央付近の設定領域内にあるか否かで判定する。なお、電気位相が遅れているか、進んでいるかは、そのコイルへの駆動電圧の変化状態と、検出したゼロクロス点位置または検出した誘起電圧が正か負かでわかる。
このようにして、1回のハイインピーダンス期間における誘起電圧についてのゼロクロスを検出した場合には、その検出結果がゼロクロス判定手段66に供給される。ゼロクロス判定手段66は、機械角の1周分(360°分)のゼロクロス検出結果を記憶しておき、これを平均して、機械角1周分の平均的なゼロクロス検出結果を得る。そして、この平均結果から、駆動電流量を変更すべきか、否かの判定を行い、調整信号を生成し出力する。なお、この例では、機械角の1周分の平均をとったが、必ずしも1周分とする必要はなく、2周分の平均でもよい。また、所定範囲内にあるか否かを多数決で決定してもよい。さらに、大きく外れている場合には、その外れ具合を示す調整信号を発生して、駆動電流量の変更量を大きくすることもできる。また、モータの脱調は、できるだけ避けたいため、最初はほぼフルパワー側の駆動でスタートし、徐々にパワーを減らす方向に調整することも好適である。
なお、ゼロクロス検出手段64、ゼロクロス判定手段66は、ハードで構成してもよいし、マイコンなどの機能を用いてソフトで構成してもよい。
12 出力制御回路、14 出力回路、22,24 コイル、26 ロータ、32 スイッチ、34 コンパレータ、36 駆動電流調整回路、38 オフセット発生回路、40 カウンタ、42,44 アンド回路、46 設定回路、48 フリップフロップ、50 タイミング設定回路、62 サンプリング回路、64 ゼロクロス検出手段、66 ゼロクロス判定手段、100 ドライバ、200 モータ。

Claims (4)

  1. 2つのコイルを含み、この2つのコイルへの供給電流の位相を異ならせて、コイルにより駆動されるロータを回転するステッピングモータのドライバ回路であって、
    一方のコイルがハイインピーダンス状態にあるフェーズに、そのコイルにおいて発生する誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、
    検出した誘起電圧に応じて、モータ駆動電流を制御する制御手段と、
    を含み、
    前記制御手段は、前記2つのコイルをそれぞれPWM駆動し、
    前記誘起電圧検出手段は、誘起電圧を検出するコイルではないコイルにおける前記制御手段における切り換えタイミングを避けて当該コイルの誘起電圧を検出することを特徴とするドライバ回路。
  2. 請求項1に記載のドライバ回路において、
    前記制御手段は、PWM生成クロックをカウントするカウンタを有し、このカウンタのカウント値によりPWM波形を生成し、
    前記誘起電圧検出手段における検出タイミングは、前記PWM生成クロックをカウントして決定することを特徴とするドライバ回路。
  3. 請求項2に記載のドライバ回路において、
    前記制御手段は、PWM波形生成の1周期内の反転タイミングを決定するカウンタのカウント値を変更し、
    前記誘起電圧検出手段は、前記1周期および前記反転タイミングを決定するカウント値に基づいて、誘起電圧検出タイミングについてのカウント値を決定することを特徴とするドライバ回路。
  4. 請求項3に記載のドライバ回路において、
    前記誘起電圧検出手段は、前記1周期を決定するカウント値と、1周期内の検出タイミングを決定するカウント値の比をモータ回転速度によらず一定に維持することを特徴とするドライバ回路。
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