JP2010177252A - 電子部品搭載用基板および電子装置ならびに電子部品搭載用基板の製造方法 - Google Patents

電子部品搭載用基板および電子装置ならびに電子部品搭載用基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 配線層の周囲に空隙がなく、空隙に溶液が残留することによる破損や電子部品搭載用基板の表面のしみの発生を抑制できる電子部品搭載用基板を提供すること。
【解決手段】 平板部2と枠部1とが積層されて成る、開口が底面よりも大きい、内壁面が傾斜した凹部3を有する基体と、凹部3の内壁面に形成されたメタライズ層4と、平板部2と枠部1との間に、外周部が平面視で凹部3の開口より外側に位置するとともに、内周部が凹部3の底面側でメタライズ層4に接続された枠状の配線層5とを備える電子部品搭載用基板6である。平板部1と枠部2との間に空隙のない電子部品搭載用基板6となり、電子部品搭載用基板6の破損や電子部品搭載用基板6の表面のしみの発生を抑制できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体素子や水晶発振子,発光素子等の電子部品を搭載するための電子部品搭載用基板および電子部品搭載用基板に電子部品を搭載した電子装置に関するものである。また、この電子部品搭載用基板の製造方法に関するものである。
従来、半導体素子や水晶振動子,発光素子等の電子部品を搭載するための電子部品搭載用基板は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成る絶縁基体の表面に、タングステンやモリブデン等の金属粉末メタライズから成る配線導体が配設されることにより形成されている。このような電子部品搭載用基板には、平板状のものだけでなく、平板部と枠部とが積層された、いわゆるキャビティと呼ばれる凹部を上面に有するものがある。この凹部内に電子部品を収納して搭載することにより、電子部品に直接外力が加わって破壊されることを防ぐことができ、また、凹部の開口に蓋をすることで気密に封止することもできる。
このような電子部品搭載用基板に、電子部品として発光素子を搭載する場合には、凹部の内壁面に発光素子の発光に対する反射膜を形成して、発光効率が高い発光装置となるようにされる。このとき、開口が底面よりも大きい、内壁面が傾斜した凹部とすることで、その内壁面に形成した反射膜によって反射された光が開口から効率よく放射されるようにして、発光効率をより高くしているものもある。このような反射膜は、凹部の内壁面に形成されたメタライズ層の表面に被着形成された、反射率の高いめっき層からなるものである。このめっき層は、メタライズ層に接続して絶縁基体内に形成した配線層をめっき用導体層として、電解めっきにより形成される。めっき用導体層として用いる配線層は、凹部の下側でメタライズ層に接続するように、枠部と平板部との間に、基板の外部へ延出させるようにして1本または複数本が形成される。
このような電子部品搭載用基板は、例えば、以下のようにして製作される。最初に、枠部用のセラミックグリーンシートと平板部用のセラミックグリーンシートとを準備する。そして、枠部用のセラミックグリーンシートに、凹部となる貫通孔を、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きくなるように内壁面を傾斜させて形成するとともに、貫通孔の内壁面にメタライズ層用の導体ペーストを印刷塗布する。次に、枠部用のセラミックグリーンシートの他方主面に、メタライズ層用の導体ペーストと接続するように、配線層用の導体ペーストを印刷塗布する。そして、平板部用のセラミックグリーンシート上に枠部用のセラミックグリーンシートの他方主面を下にして積層し、これに加圧することにより、セラミック生積層体を作製する。そして、このセラミック生積層体を高温で焼成することにより、電子部品搭載用基板が製作される。
特開2005−317596号公報 特開2007−012822号公報
しかしながら、従来の電子部品搭載用基板においては、傾斜した内壁面の直下に位置する平板部と枠部との間の配線層の周囲に空隙が発生している場合が多かった。このような空隙があると、例えば、メタライズ層や配線導体の表面にめっき層を被着するためにめっき液に浸漬すると、凹部から空隙内にめっき液が入り込み、空隙内にめっき液が残留してしまう。そして、空隙内に溶液が残留した状態でめっき層に対する熱処理等を行なうと、残留した溶液が気化して膨張し、枠部が平板部から剥離して電子部品搭載用基板が破損してしまう場合があるという問題点があった。また、破損に至らない場合であっても、空隙に残留した溶液が凹部内に染み出し、凹部内の配線導体のめっき層の上にしみが発生する場合があった。このようなしみが発生すると、電子部品搭載用基板の外観不良となるだけでなく、電子部品の配線導体への接続信頼性を低下させてしまったり、残留する成分によっては短絡不良となってしまったりする場合があるという問題点があった。
これは、上述した製造工程において、平板部用のセラミックグリーンシート上に枠部用のセラミックグリーンシートの他方主面を下にして積層して加圧する際に、枠部用のセラミックグリーンシートの傾斜した内壁面の直下に位置する、枠部用のセラミックグリーンシートと平板部用のセラミックグリーンシートとの積層領域に、積層圧力が十分に加わらないことに起因すると思われる。このセラミック生積層体に対する加圧は、通常はセラミックグリーンシートに接する面が平板であるプレス装置にて行なわれるため、プレス装置の平坦なプレス面が接しない枠部の内壁面には圧力が加わらず、内壁面の直下においては、貫通孔の周囲の平坦な部分に比較して小さな積層圧力しか加わらないこととなる。そして、この部分に配線層用の導体ペースト層があると、配線層用の導体ペースト層の厚みによって枠部用のセラミックグリーンシートの他方主面には段差ができてしまうため、セラミック生積層体の導体ペーストの周囲に空隙が発生してしまう。また、内壁面の直下であっても、導体ペースト層から離れた部分では上下のセラミックグリーンシート同士が密着するが、導体ペースト層の周囲においては、小さい圧力ではこの段差によりセラミックグリーンシート同士が密着しないので、セラミック生積層体の導体ペースト層の周囲に空隙が発生してしまう。
本発明の電子部品搭載用基板は、平板部と枠部とが積層されて成る、開口が底面よりも大きい、内壁面が傾斜した凹部を有する基体と、該凹部の内壁面に形成されたメタライズ層と、前記平板部と前記枠部との間に、外周部が平面視で前記凹部の開口より外側に位置するとともに、内周部が前記凹部の底面側で前記メタライズ層に接続された枠状の配線層とを備えることを特徴とするものである。
本発明の電子装置は、上記構成の本発明の電子部品搭載用基板の前記凹部の内側に電子部品が搭載されていることを特徴とするものである。
本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法は、第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートを準備する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートに、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きい、内壁面が傾斜した貫通孔を形成する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの前記貫通孔の内壁面にメタライズ層用の導体ペーストを塗布する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に、平面視で外周部が前記貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部が前記メタライズ層用の導体ペーストに接続するような枠状に配線層用の導体ペーストを印刷する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に第2のセラミックグリーンシートを積層して加圧することによりセラミック生積層体を作製する工程と、該セラミック生積層体を焼成する工程とを備えることを特徴とするものである。
本発明の第2の電子部品搭載用基板の製造方法は、第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートを準備する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートに、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きい、内壁面が傾斜した貫通孔を形成する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に、平面視で外周部が前記貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部が前記貫通孔の他方主面側の開口に接するような枠状に配線層用の導体ペーストを印刷する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの前記貫通孔の内壁面に、前記配線層用の導体ペーストに接続するようにメタライズ層用の導体ペーストを塗布する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に第2のセラミックグリーンシートを積層して加圧することによりセラミック生積層体を作製する工程と、該セラミック生積層体を焼成する工程とを備えることを特徴とするものである。
本発明の第3の電子部品搭載用基板の製造方法は、第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートを準備する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面の貫通孔を形成する位置に、外周部が該貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するように配線層用の導体ペーストを印刷する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートに、前記一方主面側の開口が前記他方主面側の開口よりも大きく、平面視で前記一方主面側の開口が前記配線層用の導体ペーストの外周部より内側に位置する、内壁面が傾斜した貫通孔を形成する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの前記貫通孔の内壁面に、前記配線層用の導体ペーストに接続するようにメタライズ層用の導体ペーストを塗布する工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に第2のセラミックグリーンシートを積層して加圧することによりセラミック生積層体を作製する工程と、該セラミック生積層体を焼成する工程とを備えることを特徴とするものである。
本発明の電子部品搭載用基板の製造方法は、上記第1乃至第3の製造方法において、前記第2のセラミックグリーンシートの前記第1のセラミックグリーンシートの貫通孔と重なる位置に貫通孔を形成する工程を備えることを特徴とするものである。
本発明の電子部品搭載用基板によれば、平板部と枠部との間に、外周部が平面視で凹部の開口より外側に位置するとともに、内周部が凹部の底面側でメタライズ層に接続された枠状の配線層とを備えていることから、平板部と枠部との境界において、凹部の内壁面の直下に位置する領域では、平板部と枠部とは全面に形成された配線層を介して積層されており、平板部と枠部との間に空隙のない電子部品搭載用基板となる。従って、電子部品搭載用基板をめっき液等の溶液に浸漬した際の溶液の残留が抑制され、電子部品搭載用基板の破損や電子部品搭載用基板の表面に発生するしみを抑制することができる、信頼性に優れた電子部品搭載用基板となる。
本発明の電子装置によれば、上記構成の本発明の電子部品搭載用基板の凹部の内側に電子部品が搭載されていることから、電子部品は破損やしみの発生が抑制された電子部品搭載用基板に搭載されるので、信頼性に優れた電子装置となる。
本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法によれば、第1のセラミックグリーンシートの他方主面に、平面視で外周部が貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部がメタライズ層用の導体ペーストに接続するような枠状に配線層用の導体ペーストを印刷する工程を備えていることから、第1のセラミックグリーンシートの他方主面における、貫通孔の傾斜した内壁面の直下に位置する部分は、その全域に配線層用の導体ペーストが印刷されて段差のない平坦な面となり、この面は第2のセラミックグリーンシートと密着することができる。また、塗布された配線層用の導体ペーストの外周部は圧力が伝達しやすい領域に位置し、セラミック生積層体への加圧により第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートが変形して互いに密着するので、セラミック生積層体の第1のセラミックグリーンシートと第2のセラミックグリーンシートとの間において配線層用の導体ペーストの周囲に空隙が形成されることが抑制される。その結果として、セラミック生積層体を焼成して得られる電子部品搭載用基板は、平板部と枠部との間に空隙が形成されていない電子部品搭載用基板となる。
本発明の第2の電子部品搭載用基板の製造方法によれば、第1のセラミックグリーンシートの他方主面に、平面視で外周部が貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部が貫通孔の他方主面側の開口に接するような枠状に配線層用の導体ペーストを印刷する工程とを備えていることから、第1のセラミックグリーンシートの他方主面における、貫通孔の傾斜した内壁面の直下に位置する部分は、その全域に配線層用の導体ペーストが印刷されて段差のない平坦な面となり、この面は第2のセラミックグリーンシートと密着することができる。また、塗布された配線層用の導体ペーストの外周部は圧力が伝達しやすい領域に位置し、セラミック生積層体への加圧により第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートが変形して互いに密着するので、セラミック生積層体の第1のセラミックグリーンシートと第2のセラミックグリーンシートとの間において配線層用の導体ペーストの周囲に空隙が形成されることが抑制される。その結果として、セラミック生積層体を焼成して得られる電子部品搭載用基板は、平板部と枠部との間に空隙が形成されていない電子部品搭載用基板となる。
本発明の第3の電子部品搭載用基板の製造方法によれば、第1のセラミックグリーンシートの他方主面の貫通孔を形成する位置に、外周部が貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するように配線層用の導体ペーストを印刷する工程と、第1のセラミックグリーンシートに、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きく、平面視で一方主面側の開口が配線層用の導体ペーストの外周部より内側に位置する、内壁面が傾斜した貫通孔を形成する工程とを備えていることから、第1のセラミックグリーンシートの他方主面における、貫通孔の傾斜した内壁面の直下に位置する部分は、その全域に配線層用の導体ペーストが印刷されて段差のない平坦な面となり、この面は第2のセラミックグリーンシートと密着することができる。また、塗布された配線層用の導体ペーストの外周部は圧力が伝達しやすい領域に位置し、セラミック生積層体への加圧により第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートが変形して互いに密着するので、セラミック生積層体の第1のセラミックグリーンシートと第2のセラミックグリーンシートとの間において配線層用の導体ペーストの周囲に空隙が形成されることが抑制される。その結果として、セラミック生積層体を焼成して得られる電子部品搭載用基板は、平板部と枠部との間に空隙が形成されていない電子部品搭載用基板となる。
本発明の電子部品搭載用基板の製造方法によれば、上記第1〜第3の製造方法において、第2のセラミックグリーンシートの前記第1のセラミックグリーンシートの貫通孔と重なる位置に貫通孔を形成する工程を備えているときには、凹部の底面に貫通穴を備えた電子部品搭載用基板を製造することができる。
(a)は本発明の電子部品搭載用基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の電子部品搭載用基板の実施の形態の他の例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の電子部品搭載用基板の実施の形態の他の例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の電子部品搭載用基板の実施の形態の他の例を示す下面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の電子部品搭載用基板の実施の形態の他の例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図である。 (a)は本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す下面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 図11(b)のA部を拡大して示す断面図である。 (a)は本発明の第2の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す下面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第2の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第2の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第3の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す下面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第3の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第3の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。 (a)は本発明の第3の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を示す断面図である。
本発明の電子部品搭載用基板について、添付の図面を参照しつつ説明する。図1〜図5において、(a)は本発明の電子部品搭載用基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)におけるA−A線断面を示す断面図である。図6(a)および図6(b)は、それぞれ本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す断面図である。これらの図において、1は枠部、2は平板部、3は凹部、3aは貫通穴、4はメタライズ層、5は配線層、5aは配線導体、6は電子部品搭載用基板、7は電子部品、8はボンディングワイヤ、9は放熱体である。
本発明の電子部品搭載用基板6は、図1〜図5に示す例のように、平板部2と枠部1とが積層されて成る、開口が底面よりも大きい、内壁面が傾斜した、電子部品(図示せず)が内側に搭載される凹部3を有する基体と、凹部3の内壁面に形成されたメタライズ層4と、平板部2と枠部1との間に、平面視で外周部が凹部3の開口より外側に位置するとともに、内周部が凹部3の底面側でメタライズ層4に接続された枠状の配線層5とを備えている。このような構成であることから、平板部2と枠部1との境界において、凹部3の内壁面の直下に位置する領域では、平板部2と枠部1とは全面に形成された配線層5を介して積層されており、平板部2と枠部1との間に空隙のない電子部品搭載用基板6となる。従って、電子部品搭載用基板6をめっき液等の溶液に浸漬した際の溶液の残留が抑制され、電子部品搭載用基板6の破損や電子部品搭載用基板6の表面に発生するしみを抑制することができ、信頼性に優れた電子部品搭載用基板となる。
また、本発明の電子装置は、図6に示す例のように、上記構成の本発明の電子部品搭載用基板6の凹部3の内側に電子部品7が搭載されているものである。この構成により、電子部品7は破損やしみの発生が抑制された電子部品搭載用基板6に搭載されるので、信頼性に優れた電子装置となる。
電子部品搭載用基板6の基体は、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス),窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス焼結体等のセラミックスから成る、枠部1と平板部2とが積層されて成るものである。この枠部1と平板部2とは、同時焼成により一体化されている。
凹部3は、開口が底面よりも大きく、内壁面が傾斜している。この内壁面の傾斜角度(枠部1の下面と内壁面とのなす角度)は、35〜70度程度が好ましい。傾斜角度をこのような範囲とすると、傾斜角度が小さすぎないので、貫通孔3の内側面を打ち抜き加工で安定に、かつ効率よく形成することが容易となるとともに、電子部品搭載用基板6およびそれを用いた電子装置を小型にしやすくなる。また、搭載される電子部品7が発光素子である場合に、発光素子から発光された光を外部に良好に反射することができる。
凹部3の横断面形状は、搭載される電子部品7の大きさや数あるいは配置に応じた形状とすればよい。その横断面形状は、正方形状や長方形状等の多角形状、あるいは図1〜図5に示す例のような真円形状の他にも、楕円形状,長円形状(平行な直線からなる2辺とその両側にそれぞれつながる円弧からなる長円形等の楕円形状)等の円形状等とすることができる。また、凹部3が多角形状である場合は、凹部3の角部を丸くした形状としてもよい。凹部3の角部を丸くした多角形状あるいは円形状の場合は、応力が集中しやすい角部を有しないことから、内壁面の角部を起点として電子部品搭載用基板6が割れてしまうことを抑えられるので好ましい。
メタライズ層4は凹部3の内壁面に形成されており、このメタライズ層4に対して、枠状の配線層5が、平板部2と枠部1との間において、外周部が平面視で凹部3の開口より外側に位置するとともに、内周部が凹部3の底面側で接続されている。このようなメタライズ層4は、例えば、凹部3内に収納される電子部品7が発光素子である場合は、発光素子が発光する光を外部に反射させるための反射膜として用いられる。また、配線層5は、例えば、このメタライズ層4の露出する表面に、電解めっき法によりめっき層を被着させるためのめっき用配線として用いられる。
メタライズ層4および配線層5は、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),銀(Ag),銅(Cu)等の金属粉末メタライズから成り、基体となるセラミックグリーンシートと同時に焼成することによって、基体の所定位置に形成される。なお、基体との接合強度を高めるために、ガラスやセラミックスを含んでいても構わない。
また、上記の配線層5以外にも、本発明の電子部品搭載用基板6の表面および内部には、その他の必要に応じた配線導体5aが形成される。配線導体5aには、基体の表面に配置される、電子部品7を搭載するための電極や電子部品搭載用基板6を外部回路基板に実装するための電極のような外部配線層や、それらを接続するための、絶縁層間に配置される内部配線層、絶縁層を貫通して上下に位置する外部配線層と内部配線層とを、または内部配線層同士を電気的に接続する貫通導体等がある。
そして、電子部品搭載用基板6のメタライズ層4および配線層5の露出する表面には、電解めっき法等のめっき法によりめっき層が被着される。めっき層は、ニッケル,金,銀等の耐蝕性に優れる金属からなるものである。例えば、凹部3内に電子部品7として発光素子を搭載するような場合には、厚さ1〜10μm程度のニッケルめっき層と厚さ0.1〜3μm程度の金めっき層とが、あるいは厚さ1〜10μm程度のニッケルめっき層と0.1〜5μm程度の銀めっき層とが順次被着される。中でも、銀めっき層は光の反射率が高いので好ましい。
また、配線導体5aの露出する表面にも、必要に応じて、ニッケル,金,銀等の耐蝕性に優れる金属が被着される。これにより、配線導体5aが腐食することを効果的に抑制することができるとともに、配線導体5aと電子部品7との固着、配線導体5aとボンディングワイヤ8との接合、および配線導体5aと外部電気回路基板の配線導体との接続を強固にすることができる。
なお、基体を構成する枠部1または平板部2は、それぞれ単層であってもよいし、基体の必要な厚みや配線層5あるいは配線導体5aを形成する位置等に応じて、複数層からなるものであっても構わない。
また、枠部1の形状を、上方にさらに枠部が重なったような形状としても構わない。図2に示す例の枠部1は、図1に示す例の枠部1の上方にさらに内周が四角形の枠部が重なったような、四角形の段差を有する形状となっている。このような枠部1とすると、その段差を利用して、電子部品搭載用基板6の上面にレンズや蓋体を位置決めして嵌め込むことができる。また、図3に示す例の枠部1は、図1に示す例の枠部1の上方に内周が凹部3の開口より一回り大きい円形である枠部がさらに重なったような形状となっている。この例では、段差の上面に配線導体5a(電極)を形成すると、凹部3内で電子部品7の電極と配線導体5aとをボンディングワイヤ8で接続することができる。また、図3に示す例のように、枠部1の上方の内壁面にもメタライズ層4を形成することで、搭載される発光素子から放射される光の反射効率がより高まる。さらに、図4に示す例のように、枠部1の上方の内壁面も開口に向かって傾斜したものにしてもよい。この場合は、上方の傾斜した内壁面の下にも同様の配線層5を設けるとよい。これらとは逆に、内周が凹部3の開口より小さい枠部が上方に重なったような形状の枠部1とした場合には、凹部3内に封止樹脂を充填した場合に、樹脂を保持して封止樹脂の脱落を防止することができる。
また、図3に示す例のように、枠部1と平板部2との間に第2の平板部2aを設けてもよい。この第2の平板部2aを0.05mm程度以上の厚みとすることにより、凹部3の底面等の平板部2上に形成された配線導体(図示せず)とメタライズ層4とが接触することを抑制することができ、配線導体とメタライズ層4とが短絡することを抑制することができる。さらに、図3に示す例では枠部1の内周と第2の平板部2aの内周とは同じ形状としているが、それらは形状や大きさが異なるものであっても構わない。
また、平板部2は、図4および図5に示す例のように、貫通穴3aを有するものであっても構わない。例えば、図6(b)に示す例のように、この貫通穴3aに放熱体9を嵌め込んで基体に接合することができる。そして、この放熱体9の上に電子部品7を搭載すれば、電子部品7が発する熱を効率よく放熱することができる。この貫通穴3aの平面視の大きさや形状は、図4に示す例では枠部1の下側の開口と同じであるが、それと異なるものであっても構わない。また、この貫通穴3aは、図4に示す例では平板部2の厚み方向でその大きさは同じであるが、異なっていてもよい。例えば、図5に示す例では、上方は枠部1の下側の開口より一回り小さい円形状であり、下方は、枠部1の下側の開口より一回り大きい四角形状である。このようにすることで、貫通穴3a内に段差を設けることができ、例えば、図6(b)に示す例のように、貫通穴3aを塞ぐように放熱体9を接合する際に位置合わせが容易であり、また、段差の下面に放熱体9を接合するための領域を設けることができる。また、段差の上面には、電子部品7の電極とボンディングワイヤ8により接続するための配線導体5aを形成することができる。
なお、平板部2の内壁面にも、必要に応じて、枠部1の内壁面と同様に、メタライズ層4を形成しても構わない。平板上の放熱体9を基体の下面に接合して放熱体9上面に電子部品7を搭載した場合には、このメタライズ層4を反射膜とすることができ、図6(b)に示す例のように、放熱体9の凸部を貫通穴3aに挿入して、貫通穴3a内のメタライズ層4にろう材で接合することができる。
そして、電子部品搭載用基板6の凹部3の内側に電子部品7を搭載することにより、例えば、図6に示す例のような本発明の電子装置が作製される。なお、凹部3の内側とは、図6(a)に示す例のような凹部3の底面等の凹部3の内面に限らず、図6(b)に示す例のような、電子部品搭載用基板6の下面に接合された放熱体9の、凹部3内に露出した面等が含まれる。
搭載される電子部品7は、IC(Integrated circuit)チップやLSI(Large Scale Integrated circuit)チップ等の半導体素子,水晶振動子や圧電振動子等の圧電素子,発光素子,各種センサ等である。電子部品7として発光素子を用いる場合には、輝度に優れた発光装置とすることができ、トップビュータイプの発光装置やサイドビュータイプの発光装置として有効に用いることができる。
電子部品7の搭載は、例えば、電子部品7がフリップチップ型の半導体素子である場合には、はんだバンプや金バンプ、または導電性樹脂(異方性導電樹脂等)を介して、半導体素子の電極と配線導体5aとを電気的に接続することにより行なわれる。あるいは、例えば、電子部品7がワイヤボンディング型の半導体素子である場合には、図6に示す例のように、ガラス,樹脂,ろう材等の接合材により固定した後、ボンディングワイヤ8を介して半導体素子の電極と配線導体5aとを電気的に接続することにより行なわれる。また、例えば、電子部品7が水晶振動子等の圧電素子である場合には、導電性樹脂により圧電素子の固定と圧電素子の電極と配線導体5aとの電気的な接続を行なう。また、必要に応じて、電子部品7の周囲に抵抗素子や容量素子等の小型の電子部品を搭載してもよい。
放熱体9は、電子部品搭載用基板6よりも熱伝導率の高いものであり、例えば、電子部品搭載用基板6が酸化アルミニウムからなる場合であれば、Cu,Cu−W,Al等の金属製のものや、窒化アルミニウム等のセラミックス製のものを用いることができる。
放熱体の形状は、平板形状であってもよいし、貫通穴3a内に突出する突起部を備える形状であってもよい。突起部の有無や突起部の高さは、電子部品搭載用基板6の厚みや電子部品7の搭載高さ等を考慮して、適宜選択すればよい。
放熱体9を電子部品搭載用基板6に接合するには、電子部品搭載用基板6の表面に接合用金属層を予め被着形成しておき、この接合用金属層の表面に銀ろう等の金属ろう材によりろう付けにより接合してもよいし、接合用金属層を形成せずに、活性金属ろう材により電子部品搭載用6のセラミックス面に放熱体を直接ろう付けして接合してもよいし、エポキシ等の樹脂材料やガラスにより接合してもよい。放熱体がセラミックス製である場合は、放熱体9の表面にメタライズ層4と同様の接合用金属層を被着形成しておく。
はんだやろう材等の接合材により放熱体9の上に電子部品7を固定する場合には、はんだやろう材等の接合材との濡れ性をよくするために、放熱体9の表面にメタライズ層4、配線層5および配線導体5aの表面に被着させるのと同様のめっき層を被着させておいてもよい。放熱体9がセラミック製である場合には、上記の接合用金属層の上にめっき層を被着させればよい。
また、電子部品7は、搭載後に必要に応じて封止される。封止は、エポキシ樹脂等の封止樹脂で電子部品7を覆ったり、電子部品7を覆うようにして載置した金属やセラミックスあるいは樹脂からなる蓋体を、ガラス,樹脂,ろう材等の接着剤により電子部品搭載用基板6に接合したりすればよい。凹部3または貫通穴3aの周囲の電子部品搭載用基板6の上面にはろう材を接合するための金属層を形成してもよい。
次に、上述のような電子部品搭載用基板6の製造方法について説明する。図7〜図11は、本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す、各工程の平面図、下面図、断面図である。図12は、図11(b)のA部を拡大して示す断面図である。図7〜図12において、1’は第1のセラミックグリーンシート、2’は第2のセラミックグリーンシート、3は凹部、3’は貫通孔、4’はメタライズ層用の導体ペースト、5’は配線層用の導体ペースト、6’はセラミック生積層体である。
この本発明の第1の電子部品搭載用基板の製造方法の例では、図7に示すように、まず、枠部1用の第1のセラミックグリーンシート1’および平板部2用の第2のセラミックグリーンシート2’を準備する。第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’は、セラミック粉末に有機バインダおよび溶剤を、さらに必要に応じて所定量の可塑剤や分散剤を加えてスラリーを得て、これをPET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂や紙製の支持体上にドクターブレード法,リップコーター法,ダイコーター法等の成形方向により塗布してシート状に成形し、温風乾燥,真空乾燥または遠赤外線乾燥等の乾燥方法により乾燥することによって作製する。
セラミック粉末としては、例えば、酸化アルミニウム(Al)粉末,窒化アルミニウム(AlN)粉末,ガラスセラミック粉末等が挙げられ、電子部品搭載用基板6に要求される特性に合わせて適宜選択される。
セラミック粉末が酸化アルミニウム粉末や窒化アルミニウム粉末の場合は、酸化珪素(SiO)や酸化マグネシウム(MgO)等の焼結助剤となる成分の粉末が加えられ、また、着色剤として酸化マンガン(MnO)等の粉末を加えてもよい。
ガラスセラミック粉末は、ガラス粉末とフィラー粉末とを10:90〜99:1、好ましくは40:60〜80:20の質量比で混合したものである。
ガラスセラミック粉末のガラス粉末としては、従来よりガラスセラミックスに用いられているものを用いればよく、例えばSiO−B系,SiO−B−Al系,SiO−B−Al−MO系(ただし、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す。),SiO−Al−MO−MO系(ただし、MおよびMは同じまたは異なってCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す。),SiO−B−Al−MO−MO系(ただし、MおよびMは上記と同じである。),SiO−B−M O系(ただし、MはLi、NaまたはKを示す。),SiO−B−Al−M O系(ただし、Mは上記と同じである。),Pb系,Bi系等のガラスの粉末が挙げられる。
また、ガラスセラミック粉末のフィラー粉末としては、従来よりガラスセラミックスに用いられているものを用いればよく、例えばAlとSiOとZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物,TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物,AlおよびSiO(クリストバライト,クオーツ)の少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等のセラミック粉末が挙げられる。
有機バインダとしては、従来よりセラミックグリーンシートに用いられているものを用いればよく、例えばアクリル系(アクリル酸,メタクリル酸またはそれらのエステルの単独集合体または共重合体、具体的にはアクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル共重合体,アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等),ポリビニルブチラール系,ポリビニルアルコール系,アクリル−スチレン系,ポリプロピレンカーボネート系,セルロース系等の単独共重合体または共重合体が挙げられる。焼成工程での分解性や揮発性を考慮すると、アクリル系バインダがより好ましい。また、有機バインダの添加量はセラミック粉末により異なるが、焼成時に分解・除去されやすく、かつセラミック粉末が分散され、グリーンシートのハンドリング性や加工性が良好な量であればよく、セラミック粉末に対して10〜20質量%程度が望ましい。
スラリーに含まれる溶剤は、セラミック粉末および有機バインダを分散させ、グリーンシート成形に適した粘度のスラリーが得られるように、例えば炭化水素類,エーテル類,エステル類,ケトン類,アルコール類等の有機溶剤や水が挙げられる。これらの中で、トルエン,メチルエチルケトン,イソプロピルアルコール等の蒸発係数の高い溶剤は、スラリー塗布後の乾燥工程が短時間で終了できるので好ましい。溶剤の量は、セラミック粉末に対して30〜100質量%加えることにより、スラリーを良好に支持体上に塗布することができるような粘度、具体的には3〜100cps程度となるようにすることが望ましい。
次に、図8に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’に、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きい、内壁面が傾斜した貫通孔3’を形成する。貫通孔3’は、金型やパンチングによる打ち抜き加工またはレーザ加工により形成することができる。
内壁面が傾斜した貫通孔3’を打ち抜き加工により形成する場合は、パンチの径とダイスの穴の径をとのクリアランスを大きく設定した打ち抜き金型を用いて、第1のセラミックグリーンシート1’を打ち抜くことによって形成される。すなわち、打ち抜き金型のパンチの径に対してダイスの穴の径を大きく設定しておくことで、第1のセラミックグリーンシート1’を他方主面側から一方主面側に向けて打ち抜く際に、第1のセラミックグリーンシート1’はパンチとの接触面の縁からダイスの穴との接触面の縁に向けて剪断されて、貫通孔が一方の主面側から他方の主面側に広がるように形成される。第1のセラミックグリーンシート1’の厚み等に応じてパンチの径とダイスの穴の径とのクリアランスを設定することで、第1のセラミックグリーンシート1’に形成される貫通孔の内壁面の傾斜角度は調節される。通常のパンチの径とダイスの穴の径とのクリアランスの小さい打ち抜き金型による加工により角度が約90度の貫通孔3’を形成した後に、貫通孔3’の内側面に型を押し当てることでも、上述のような一方主面側から他方主面側に広がる角度を有する貫通孔を形成することはできるが、上述の方法は打ち抜き加工のみで形成できることから生産性が高く、型を押し当てた際の第1のセラミックグリーンシート1’への変形等の影響が少ないので好ましい。
また、上述したように凹部3の平面視の形状が角部を丸くした多角形状あるいは円形状である場合は、第1のセラミックグリーンシート1’に形成された貫通孔3’も応力が集中しやすい角部を有しない形状となることから、貫通孔3’が形成された第1のセラミックグリーンシート1’の取り扱い時に、この角部を起点とした亀裂が発生することを抑制することができる。また、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’とを積層して加圧した際に、貫通孔3’(凹部3の内壁)の角部を起点としてセラミック生積層体6’にクラックが発生することを抑制することができる。また、メタライズ層用の導体ペースト4’を貫通孔3’の内壁面に印刷塗布する際に、貫通孔3’の内壁面の全体に導体ペーストを良好に塗布しやすくなる。
次に、図9に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’の内壁面に、メタライズ層用の導体ペースト4’を塗布する。そして、図10に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’の他方主面に、平面視で外周部が貫通孔3’の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部がメタライズ層用の導体ペースト4’に接続するような枠状に配線層用の導体ペースト5’を印刷する。
メタライズ層用の導体ペースト4’の塗布および配線層用の導体ペースト5’の印刷は、いずれもスクリーン印刷法等の印刷方法により行なうことができる。図10に示す例では、印刷された配線層用の導体ペースト5’の外周部の形状は円形であるが、平面視で外周部の全てが貫通孔3’の一方主面側の開口より外側に位置するものであればよい。また、図10に示す例では、2箇所の引出し部を備えた形状としているが、その数や大きさ特に制限はなく、また、引出し部を第1のセラミックグリーンシート1’の上面あるいは第2のセラミックグリーンシート2’の下面に形成して貫通導体で接続するようにしてもよい。
メタライズ層用の導体ペースト4’および配線層用の導体ペースト5’は、金属粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を、また必要に応じて分散剤を加えて混合したものをボールミル,三本ロールミル,プラネタリーミキサー等の混練手段により均質に分散させて混練した後、溶剤を必要量添加することにより粘度を調整することによって作製される。
この金属粉末としては、後の焼成工程において、第1のセラミックグリーンシート1’との同時焼成により焼結する金属粉末であり、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),金(Au),銀(Ag),銅(Cu),パラジウム(Pd),白金(Pt)等の1種または2種以上が挙げられ、2種以上の場合は混合物,合金,コーティング等のいずれの形態であっても構わない。
メタライズ層用の導体ペースト4’および配線層用の導体ペースト5’の有機バインダとしては、従来より導体ペーストに使用されているものが使用可能であり、例えばアクリル系(アクリル酸,メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体,具体的にはアクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル共重合体,アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等),ポリビニルブチラール系,アクリル−スチレン系,ポリプロピレンカーボネート系,セルロース系等の単独重合体または共重合体が挙げられる。焼成工程での分解性や揮発性を考慮すると、アクリル系,アルキド系の有機バインダが好ましい。また、有機バインダの添加量としては、金属粉末により異なるが、焼成時に分解・除去されやすく、かつ金属粉末粒子を分散できる量であればよく、金属粉末に対して外添加で5〜20質量%程度が望ましい。
メタライズ層用の導体ペースト4’および配線層用の導体ペースト5’に用いる溶剤としては、金属粉末と有機バインダとを良好に分散させて混合できるようなものであればよく、テルピネオールやブチルカルビトールアセテートなどが挙げられる。印刷後の形成性,乾燥性を考慮し、低沸点溶剤を用いることが好ましい。溶剤は金属粉末に対して4〜15質量%の量で加えられ、良好に印刷塗布できる程度の粘度となるように調整される。なお、メタライズ層用の導体ペースト4’は、有機バインダや有機溶剤の種類や添加量により、貫通孔3’の内壁面の印刷に適した、一般的に配線層用の導体ペースト5’よりも低い粘度に調整される。
また、メタライズ層用の導体ペースト4’および配線層用の導体ペースト5’には、焼成時の第1のセラミックグリーンシート1’の焼成収縮挙動や収縮率と合わせるため、または焼成後のメタライズ層4または配線層5の接合強度を確保するために、ガラスやセラミックスの粉末を添加してもよい。
配線導体5aの外部配線層および内部配線層は、第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’の所定の位置にスクリーン印刷法等の印刷手段により、配線層用の導体ペースト5’と同様の配線導体用の導体ペーストを印刷塗布して形成する。配線導体5aの貫通導体は、配線導体用の導体ペーストの印刷塗布に先立って第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’の所定の位置に金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の加工方法により貫通導体用の貫通孔を形成し、この貫通孔に貫通導体用の導体ペーストをスクリーン印刷法等の印刷手段により充填する。貫通導体用の導体ペーストは、メタライズ層用の導体ペースト4’と同様なものを使用することができ、第1のセラミックグリーンシート1’に形成した貫通導体用の貫通孔への充填は、メタライズ層用の導体ペースト4’を印刷塗布する際に同時に行なっても構わない。
次に、第1のセラミックグリーンシート1’の他方主面に第2のセラミックグリーンシート2’を積層して加圧することによりセラミック生積層体6’を作製する。図11に示す例では、第2のセラミックグリーンシート2’の上に、配線層用の導体ペースト5’が塗布された他方主面を下にして第1のセラミックグリーンシート1’を積層して加圧することにより、上面の中央部に凹部3を備えたセラミック生積層体6’を作製している。
セラミック生積層体6’への加圧は、プレス金型の第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’に当接する面が平板であるプレス装置にて行なう。このとき、第1のセラミックグリーンシート1’は貫通孔3’の周囲の平坦な部分だけがプレス金型に接するので、プレス金型に接しない貫通孔3’の傾斜した内壁面には加圧力が加わらない。そのため、貫通孔3’の内壁面の直下には、貫通孔3’の周囲の平坦な部分に比較して小さな積層圧力しか加わらないこととなる。本発明の電子部品搭載用基板の製造方法では、平面視で外周部が貫通孔3’の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部がメタライズ層用の導体ペースト4’に接続するような枠状に配線層用の導体ペースト5’を印刷する。すなわち、図12に示すように、印刷された配線層用の導体ペースト5’は、貫通孔3aの周縁全周にわたって、第1のセラミックグリーンシート1’の他方主面側の貫通孔3’の開口からの長さL2が、貫通孔3’の内壁面の平面視の長さL1以上となるように設けられている(L2≧L1)。これにより、貫通孔3’の内壁面の直下においては、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’とは平坦な配線層用の導体ペースト5’を介して全域が密着するようになり、比較的小さな積層圧力しか加わらなくても空隙が発生することがない。また、配線層用の導体ペースト5’の外周部は、第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’の周囲に位置する、プレス圧力が加わる平坦な部分の直下に位置しており、積層圧力により第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’が変形して外周端の段差による空隙を埋めて密着する(外周部が第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’内に埋没する)ので空隙の発生が低減する。
積層して加圧する際には、必要に応じて加熱しながら行なっても構わない。加圧および加熱の条件は用いる有機バインダ等の種類や量により異なるが、概ね2〜20MPaの圧力および30〜100℃程度の温度である。また、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’との接着性を向上させるために、溶剤と有機バインダや可塑剤とを混合した接着剤を用いても構わない。
このようにして作製されたセラミック生積層体6’は、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’とが積層されて成り、開口が底面よりも大きい、内壁面が傾斜した凹部3の内壁面に形成されたメタライズ層用の導体ペースト4’と、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’との間に、外周部(外周縁)が平面視で凹部3’の開口より外側に位置するとともに、内周部が凹部3の底面側でメタライズ層用の導体ペースト4’に接続された枠状の配線層用の導体ペースト5’とを備える。
なお、配線層用の導体ペースト5’および配線導体用の導体ペーストは、5〜20μm程度の厚みに印刷塗布される。導体ペーストの厚みが5〜20μm程度の厚みであると、導体ペーストを良好に印刷塗布しやすいとともに、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’とを積層して加圧した際に、第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’の変形により、内に良好に埋没しやすくなる。
そして、このセラミック生積層体6’を焼成することにより、図1に示すような電子部品搭載用基板6が製作される。この電子部品搭載用基板6は、枠状の配線層5の外周部は電子部品搭載用基板6の絶縁基体内に埋設されており、枠状の配線層5の周囲に空隙のないものとなる。
焼成する工程では、約100〜1200℃でセラミック生積層体6’を加熱することにより有機成分を分解して除去し、約800〜1800℃でセラミック粉末の焼結を行なう。例えば、第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’のセラミック粉末が酸化アルミニウム粉末と焼結助剤とからなり、導体ペーストの金属粉末がWを主成分とする場合は、窒素と水素とからなる還元雰囲気中で約100〜1200℃で有機成分の除去が行なわれ、約1500〜1600℃で焼結が行なわれる。第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’のセラミック粉末がガラスセラミック粉末からなる場合は、約100〜800℃で有機成分の除去が行なわれ、約800〜1100℃の温度で焼結が行なわれるが、雰囲気は導体ペーストの金属粉末により異なる。例えば、Cu系のような酸化しやすい材料の場合は、窒素等の非酸化性雰囲気中で行なわれる。なお、還元雰囲気や非酸化性雰囲気の場合は、有機成分の除去を効果的に行なうために、雰囲気に水蒸気等を含ませるとよい。
次に、図13〜図15は、本発明の第2の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す各工程の平面図、下面図、断面図である。
本発明の第2の電子部品搭載用基板の製造方法の一例は、まず、第1の製造方法の例と同様に、図7に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’を準備し、次に、図8に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’に、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きい、内壁面が傾斜した貫通孔3’を形成する。
次に、図13に示す例のように、第1の製造方法の例と同様の方法で、第1のセラミックグリーンシート1’の他方主面に、平面視で外周部が貫通孔3’の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部が貫通孔3’の他方主面側の開口に接するような枠状に配線層用の導体ペースト5’を印刷する。このとき、図13の例に示す例のように、貫通孔3’の内壁面の下端部まで配線層用の導体ペースト5’を印刷してもよい。これにより、メタライズ層用の導体ペースト4’と配線層用の導体ペースト5’との接続を良好にすることができる。なお、第1の製造方法の例の場合においては、同様の理由で、配線層用の導体ペースト5’を、メタライズ層用の導体ペースト4’の貫通孔3’内の表面にまで至るように印刷してもよい。
次に、図14に示す例のように、第1の製造方法の例と同様の方法で、第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’の内壁面に、配線層用の導体ペースト5’に接続するようにメタライズ層用の導体ペースト4’を塗布する。
次に、第1の製造方法の例と同様に、第1のセラミックグリーンシート1’の他方主面に第2のセラミックグリーンシート2’を積層して加圧することにより、セラミック生積層体6’を作製する。図15に示す例では、第2のセラミックグリーンシート2’の上に、配線層用の導体ペースト5’が塗布された他方主面を下にして第1のセラミックグリーンシート1’を積層して加圧することにより、上面の中央部に凹部3を備えたセラミック生積層体6’を作製している。
この第2の製造方法の例の場合も、第1の製造方法の例と同様に、貫通孔3’の内壁面の直下においては、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’とは平坦な配線層用の導体ペースト5’を介して全域が密着するようになり、比較的小さな積層圧力しか加わらなくても空隙が発生することがない。また、配線層用の導体ペースト5’の外周部は、第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’の周囲に位置する、プレス圧力が加わる平坦な部分の直下に位置しており、積層圧力により第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’が変形して、外周端の段差による空隙を埋めて密着する(外周部が第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’内に埋没する)ので、空隙の発生が低減する。
そして、得られたセラミック生積層体6’を焼成することにより、電子部品搭載用基板6が製作される。この電子部品搭載用基板6は、上述の第1の製造方法の例と同様に、枠状の配線層5の外周部は、電子部品搭載用基板6の絶縁基体内に埋設されており、枠状の配線層5の周囲に空隙のないものとなる。
次に、図16〜図19は、本発明の第3の電子部品搭載用基板の製造方法の実施の形態の一例を示す各工程の平面図、下面図、断面図である。
本発明の第3の電子部品搭載用基板の製造方法の一例は、まず、第1および第2の製造方法の例と同様に、図7に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’を準備する。
次に、図16に示す例のように、第1の製造方法の例と同様の方法で、第1のセラミックグリーンシート1’の他方主面の貫通孔3’を形成する位置に、外周部が貫通孔3’の一方主面側の開口より外側に位置するように、配線層用の導体ペースト5’を印刷する。図16に示す例では、貫通孔3’を形成する位置の全域をカバーするような四角形状に印刷しているが、後の工程で形成される貫通孔3’の他方主面側の開口と同じか、それ以下の大きさの内周を有する枠状に印刷してもよい。このようにすると、配線層用の導体ペースト5’の量を低減することができ、第1のセラミックグリーンシート1’が薄い場合には、配線層用の導体ペースト5’の重みによる変形を抑えることができるので好ましい。貫通孔3’の位置ずれを考慮すると、貫通孔3’の他方主面側の開口の大きさより小さい内周を有する枠状に印刷するのがより好ましい。また、図16に示す例では、印刷された配線層用の導体ペースト5’の外周部の形状は四角形状であるが、外周部が全域で貫通孔3’の一方主面側の開口より外側に位置する形状であれば、その形状に特に制限はない。
次に、図17に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’に、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きく、平面視で一方主面側の開口が配線層用の導体ペースト5’の外周部より内側に位置する、内壁面が傾斜した貫通孔3’を第1の例と同様の方法で形成する。
次に、図18に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’の内壁面に、第1の製造方法の例と同様の方法で、配線層用の導体ペースト5’に接続するようにメタライズ層用の導体ペースト4’を塗布する。
次に、第1の製造方法の例と同様に、第1のセラミックグリーンシート1’の他方主面に第2のセラミックグリーンシート2’を積層して加圧することにより、セラミック生積層体6’を作製する。図19に示す例では、配線層用の導体ペースト5’が塗布された他方主面を下にして第1のセラミックグリーンシート1’を積層して加圧することにより、上面の中央部に凹部3を備えたセラミック生積層体6’を作製している。
第3の製造方法の例の場合も、第1および第2の製造方法の例と同様に、貫通孔3’の内壁面の直下においては、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’とは平坦な配線層用の導体ペースト5’を介して全域が密着するようになり、比較的小さな積層圧力しか加わらなくても空隙が発生することがない。また、配線層用の導体ペースト5’の外周部は、第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’の周囲に位置する、プレス圧力が加わる平坦な部分の直下に位置しており、積層圧力により第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’が変形して、外周端の段差による空隙を埋めて密着する(外周部が第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’内に埋没する)ので、空隙の発生が低減する。
そして、得られたセラミック生積層体6’を焼成することにより、電子部品搭載用基板6が製作される。この電子部品搭載用基板6は、上述の第1および第2の製造方法の例と同様に、枠状の配線層5の外周部は、電子部品搭載用基板6の絶縁基体内に埋設されており、枠状の配線層5の周囲に空隙のないものとなる。
また、本発明の電子部品搭載用基板の製造方法は、上記の第1〜第3の製造方法において、第2のセラミックグリーンシート2’の第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’と重なる位置に貫通孔を形成する工程を備えているとよい。このようにすることで、図4および図5に示す例のような、凹部3の底面に貫通穴3aを備えた電子部品搭載用基板6を製造することができる。この貫通穴3aとなる貫通孔は、金型やパンチングによる打ち抜き加工またはレーザ加工により形成することができる。
図2に示す例のような電子部品搭載用基板6を作製するには、上述の第1〜第3の製造方法の例に示すようなセラミック生積層体6’を作製した後に、さらに四角形の枠状に形成したセラミックグリーンシートを積層して加圧すればよい。あるいは、第1のセラミックグリーンシート1’の上に同様の四角形枠状のセラミックグリーンシートを積層して加圧することにより、セラミック生積層体6’を作製してもよい。この場合は、配線層用の導体ペースト5’の外周部は、四角形枠状のセラミックグリーンシートと重なる位置まで延在させればよい。図2に示す例のように、第1のセラミックグリーンシート1’および第2のセラミックグリーンシート2’に比較して四角形の枠部の幅が小さい場合は、セラミック生積層体6’を作製した後に、さらに四角形の枠状に形成したセラミックグリーンシートを積層して加圧する方が、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’との間の積層が良好なものとなるので好ましい。
図3に示す例のような電子部品搭載用基板6を製造する場合も、同様にして枠部1を形成することができる。図3に示す例は枠部1と平板部2との間に第2の平板部2aを有するが、金型やパンチングによる打ち抜き加工またはレーザ加工により、第2の平板部2aとなる第3のセラミックグリーンシートに第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’の位置に合わせて貫通孔を形成し、第1のセラミックグリーンシート1’と第2のセラミックグリーンシート2’との間に第3のセラミックグリーンシートを積層し、加圧してセラミック生積層体6’を作製すればよい。この場合の積層加圧も、第1のセラミックグリーンシート1’の貫通孔3’および第3のセラミックグリーンシートの貫通孔の形状や大きさに応じて、全グリーンシートを同時に積層加圧すれば、あるいはグリーンシートを1枚ずつ順次積層加圧すればよい。
図4および図5に示す例のような、平板部2に貫通穴3aを有する電子部品搭載用基板6を製造するには、このような電子部品搭載用基板6は、第2のセラミックグリーンシート2’の第1のセラミックグリーンシート1’に形成された貫通孔3’と重なる領域に貫通孔を形成しておくことにより形成することができる。図5に示す例のように、貫通穴3aが内側に段差を有する形状である場合は、第2のセラミックグリーンシート2’を少なくとも2枚準備して、それぞれ異なる大きさや形状の貫通孔を形成して積層すればよい。第2のセラミックグリーンシート2’に形成する貫通穴3aとなる貫通孔の大きさを、印刷された配線層用の導体ペースト5’の外周より小さいものとすることで、印刷された配線層用の導体ペースト5’の外周部にも十分な積層圧力が加わり、空隙が発生し難くなる。図5に示す例のように、貫通穴3aが内側に段差を有する電子部品搭載用基板6を作製する場合は、2枚の第2のセラミックグリーンシート2’のうち上側に積層する第2のセラミックグリーンシート2’に、配線層用の導体ペースト5’の外周より小さい、貫通穴3aとなる貫通孔を形成し、第1のセラミックグリーンシート1’と上側に積層する第2のセラミックグリーンシート2’とを積層することで仮のセラミック生積層体6’を作製した後に、その下に下側に積層する第2のセラミックグリーンシート2’を積層すれば、下側に積層する第2のセラミックグリーンシート2’の貫通孔を配線層用の導体ペースト5’の外周より大きいものとしても空隙が発生し難くなる。
なお、本発明の電子部品搭載用基板は、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更が可能である。上述の例では、電子部品搭載用基板6に形成される凹部3は1つであったが、複数の凹部3が形成された電子部品搭載用基板6であっても構わない。
また、上述の電子部品搭載用基板の製造方法の例では、1つの電子部品搭載用基板6を製造する場合について説明しているが、小型の電子部品搭載用基板6を複数配列させた、いわゆる多数個取り基板の形態に対しても適用することができる。この場合には、多数個取り基板に配列された電子部品搭載用基板6となる各電子部品搭載用基板領域において、外周部が貫通孔3’の一方主面側の開口より外側に位置するように配線層用の導体ペースト5’を印刷する工程を行なえばよい。そして、製作された多数個取り基板を分割することにより、複数の電子部品搭載用基板6を製造することができる。
1・・・・枠部
2・・・・平板部
2a・・・第2の平板部
3・・・・凹部
3a・・・貫通穴
4・・・・メタライズ層
5・・・・配線層
5a・・・配線導体
6・・・・電子部品搭載用基板
7・・・・電子部品
8・・・・ボンディングワイヤ
9・・・・放熱体
1’・・・・第1のセラミックグリーンシート
2’・・・・第2のセラミックグリーンシート
3’・・・・貫通孔
4’・・・・メタライズ層用の導体ペースト
5’・・・・配線層用の導体ペースト
6’・・・・セラミック生積層体

Claims (6)

  1. 平板部と枠部とが積層されて成る、開口が底面よりも大きい、内壁面が傾斜した凹部を有する基体と、該凹部の内壁面に形成されたメタライズ層と、前記平板部と前記枠部との間に、外周部が平面視で前記凹部の開口より外側に位置するとともに、内周部が前記凹部の底面側で前記メタライズ層に接続された枠状の配線層とを備えることを特徴とする電子部品搭載用基板。
  2. 請求項1記載の電子部品搭載用基板の前記凹部の内側に電子部品が搭載されていることを特徴とする電子装置。
  3. 第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートを準備する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートに、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きい、内壁面が傾斜した貫通孔を形成する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの前記貫通孔の内壁面にメタライズ層用の導体ペーストを塗布する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に、平面視で外周部が前記貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部が前記メタライズ層用の導体ペーストに接続するような枠状に配線層用の導体ペーストを印刷する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に第2のセラミックグリーンシートを積層して加圧することによりセラミック生積層体を作製する工程と、
    該セラミック生積層体を焼成する工程と
    を備えることを特徴とする電子部品搭載用基板の製造方法。
  4. 第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートを準備する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートに、一方主面側の開口が他方主面側の開口よりも大きい、内壁面が傾斜した貫通孔を形成する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に、平面視で外周部が前記貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するとともに、内周部が前記貫通孔の他方主面側の開口に接するような枠状に配線層用の導体ペーストを印刷する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの前記貫通孔の内壁面に、前記配線層用の導体ペーストに接続するようにメタライズ層用の導体ペーストを塗布する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に第2のセラミックグリーンシートを積層して加圧することによりセラミック生積層体を作製する工程と、
    該セラミック生積層体を焼成する工程と
    を備えることを特徴とする電子部品搭載用基板の製造方法。
  5. 第1のセラミックグリーンシートおよび第2のセラミックグリーンシートを準備する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面の貫通孔を形成する位置に、外周部が該貫通孔の一方主面側の開口より外側に位置するように配線層用の導体ペーストを印刷する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートに、前記一方主面側の開口が前記他方主面側の開口よりも大きく、平面視で前記一方主面側の開口が前記配線層用の導体ペーストの外周部より内側に位置する、内壁面が傾斜した貫通孔を形成する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの前記貫通孔の内壁面に、前記配線層用の導体ペーストに接続するようにメタライズ層用の導体ペーストを塗布する工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの他方主面に第2のセラミックグリーンシートを積層して加圧することによりセラミック生積層体を作製する工程と、
    該セラミック生積層体を焼成する工程と
    を備えることを特徴とする電子部品搭載用基板の製造方法。
  6. 前記第2のセラミックグリーンシートの前記第1のセラミックグリーンシートの貫通孔と重なる位置に貫通孔を形成する工程を備えることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の電子部品搭載用基板の製造方法。
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