JP2010175773A - グリッド偏光フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程に起因する凹凸構造の傷や剥がれを防止する。
【解決手段】第1の表面20a及び第1の表面と反対側の表面である第2の表面20bを有する長尺の主フィルム20であって、第1の表面に第1の凹凸構造30を有する主フィルムを準備する(A)工程、および主フィルムをロール状に巻き取る(B)工程を含む、グリッド偏光フィルムの製造方法であって、(A)工程および(B)工程において、第1の表面と接触する接触面60aと、第1の表面との静摩擦係数が1.0以下であり、接触面の表面粗さが式(1)および(2)を満たす、グリッド偏光フィルムの製造方法。
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
(Raは平均粗さであり、Smは平均周期である。)
【選択図】図1−2
【解決手段】第1の表面20a及び第1の表面と反対側の表面である第2の表面20bを有する長尺の主フィルム20であって、第1の表面に第1の凹凸構造30を有する主フィルムを準備する(A)工程、および主フィルムをロール状に巻き取る(B)工程を含む、グリッド偏光フィルムの製造方法であって、(A)工程および(B)工程において、第1の表面と接触する接触面60aと、第1の表面との静摩擦係数が1.0以下であり、接触面の表面粗さが式(1)および(2)を満たす、グリッド偏光フィルムの製造方法。
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
(Raは平均粗さであり、Smは平均周期である。)
【選択図】図1−2
Description
本発明は、グリッド偏光フィルムおよびその製造方法に関し、詳しくは製造工程に起因する損傷を効果的に防止できるグリッド偏光フィルムの製造方法およびこの製造方法により製造されるグリッド偏光フィルムに関する。
生産性が高いといった理由から、長尺の樹脂フィルムを送り出しロールから巻き取りロールへと巻き取りながら、繰り出された樹脂フィルムの露出面に対してロールトゥロールでスパッタや蒸着といった種々の処理工程を実施する、グリッド偏光フィルムの製造方法が知られている。
このような製造方法により製造されるグリッド偏光フィルムとしては、例えば、高温高湿環境下でも光学特性の劣化のないグリッド偏光フィルムを提供することを目的として、面内のレターデーション値のばらつきおよび光軸のばらつきが小さい樹脂フィルムの表面および/または内部に、互いに略平行に配置される複数のグリッド線を設けるものが知られている(特許文献1参照。)。
また、例えば均一性の高いグリッド偏光フィルムを高精度に高速に製造することを目的として、凹凸構造が設けられたエンドレスベルト状またはロール状モールド上に、樹脂溶液層を形成する工程と、樹脂溶液層中の溶媒が完全に乾燥する前に、樹脂溶液層と、その溶媒を吸収する、または溶媒により溶解する樹脂を含むフィルム支持体とを貼り合わせる工程と、樹脂溶液層とフィルム支持体とが貼り合わされた光学フィルム中の溶媒が完全に乾燥する前に、光学フィルムをモールドから剥離する工程とからなる、グリッド偏光フィルムの製造方法が知られている(特許文献2参照。)。
前述の特許文献1および2が開示するグリッド偏光フィルムの製造方法によれば、製造工程において、製造途中であるかまたは完成した長尺のグリッド偏光フィルムを、送り出しロールから巻き取りロールへとロール状に巻き取る際に、光学的な機能に関わる微細な凹凸構造と、この凹凸構造に接触する部材の接触面との間で発生する摩擦により、形成された凹凸構造に傷や剥がれが発生してしまうおそれがある。結果として製造されるグリッド偏光フィルムの光学特性が悪化して、所望の光学特性が得られないおそれがある。
本発明者らは鋭意研究を進めたところ、微細な凹凸構造を有する長尺のグリッド偏光フィルムにおいて、微細な凹凸構造とこれに接触する部材の接触面との静摩擦係数および部材の接触面の表面粗さを所定の範囲内に調整すれば、形成された微細な凹凸構造に傷や剥がれといった欠陥(擦傷、すなわち損傷)が発生せず、結果として全領域で光学特性が均一な長尺のグリッド偏光フィルムが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、下記を提供する。
〔1〕 第1の表面及び前記第1の表面と反対側の表面である第2の表面を有する長尺の主フィルムであって、前記第1の表面に第1の凹凸構造を有する主フィルムを準備する(A)工程、および前記主フィルムをロール状に巻き取る(B)工程を含む、グリッド偏光フィルムの製造方法であって、前記(A)工程および前記(B)工程において、前記第1の表面と接触する接触面と、前記第1の表面との静摩擦係数が1.0以下であり、前記接触面の表面粗さが式(1)および(2)を満たす、グリッド偏光フィルムの製造方法。
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
(Raは平均粗さであり、Smは平均周期である。)
〔2〕 前記接触面が、前記第2の表面を含む、〔1〕に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔3〕 前記主フィルムが、前記第2の表面側の最外層に位置する基材フィルムを備え、前記基材フィルムの前記第2の表面側の面が、前記接触面を構成する、〔2〕に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔4〕 前記基材フィルムの前記第2の表面側の面が、第2の凹凸構造を有する面であり、かつ該第2の凹凸構造を有する面が、前記接触面を構成する、〔3〕に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔5〕 前記主フィルムが、前記第2の表面側の最外層に位置する接触コート層を備え、前記接触コート層の前記第2の表面側の面が、前記接触面を構成する、〔1〕に記載のグリッド偏光子の製造方法。
〔6〕 前記接触コート層が、粒子と有機材料とを含む、〔5〕に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔7〕 前記接触面が、前記(A)工程及び前記(B)工程においてフィルムを搬送するために用いる搬送ロールの表面を含む、〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔8〕 前記主フィルムが、前記第1の表面側の最外層に、透明な材料からなる層を備え、前記透明な材料からなる層が、前記第1の凹凸構造を構成する、〔1〕〜〔7〕のいずれか1つに記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔9〕 前記主フィルムが、前記第1の表面側の最外層に、線状に配列した線状金属部材を有し、前記線状金属部材が、前記第1の凹凸構造を構成する、〔1〕〜〔7〕のいずれか1つに記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔10〕 〔1〕〜〔9〕のいずれか1つに記載の方法で製造されたグリッド偏光フィルム。
〔1〕 第1の表面及び前記第1の表面と反対側の表面である第2の表面を有する長尺の主フィルムであって、前記第1の表面に第1の凹凸構造を有する主フィルムを準備する(A)工程、および前記主フィルムをロール状に巻き取る(B)工程を含む、グリッド偏光フィルムの製造方法であって、前記(A)工程および前記(B)工程において、前記第1の表面と接触する接触面と、前記第1の表面との静摩擦係数が1.0以下であり、前記接触面の表面粗さが式(1)および(2)を満たす、グリッド偏光フィルムの製造方法。
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
(Raは平均粗さであり、Smは平均周期である。)
〔2〕 前記接触面が、前記第2の表面を含む、〔1〕に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔3〕 前記主フィルムが、前記第2の表面側の最外層に位置する基材フィルムを備え、前記基材フィルムの前記第2の表面側の面が、前記接触面を構成する、〔2〕に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔4〕 前記基材フィルムの前記第2の表面側の面が、第2の凹凸構造を有する面であり、かつ該第2の凹凸構造を有する面が、前記接触面を構成する、〔3〕に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔5〕 前記主フィルムが、前記第2の表面側の最外層に位置する接触コート層を備え、前記接触コート層の前記第2の表面側の面が、前記接触面を構成する、〔1〕に記載のグリッド偏光子の製造方法。
〔6〕 前記接触コート層が、粒子と有機材料とを含む、〔5〕に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔7〕 前記接触面が、前記(A)工程及び前記(B)工程においてフィルムを搬送するために用いる搬送ロールの表面を含む、〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔8〕 前記主フィルムが、前記第1の表面側の最外層に、透明な材料からなる層を備え、前記透明な材料からなる層が、前記第1の凹凸構造を構成する、〔1〕〜〔7〕のいずれか1つに記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔9〕 前記主フィルムが、前記第1の表面側の最外層に、線状に配列した線状金属部材を有し、前記線状金属部材が、前記第1の凹凸構造を構成する、〔1〕〜〔7〕のいずれか1つに記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
〔10〕 〔1〕〜〔9〕のいずれか1つに記載の方法で製造されたグリッド偏光フィルム。
本発明のグリッド偏光フィルムの製造方法によれば、製造工程に起因する、凹凸構造の傷や剥がれといった欠陥を、効果的に防止することができる。よって、光学的特性が全領域で均一な長尺のグリッド偏光フィルム、ひいては光学特性の良好なグリッド偏光フィルムを提供することができる。
以下、図を参照して、本発明の実施形態につき説明する。なお、各図は、発明が理解できる程度に、構成要素の形状、大きさおよび配置が概略的に示されているに過ぎない。本発明は以下の説明によって限定されるものではなく、各構成要素は本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下の説明に用いる各図において、同様の構成要素については同一の符号を付して示し、重複する説明を省略する場合がある。
本発明のグリッド偏光フィルムの製造方法は、凹凸構造と接触する接触面の静摩擦係数および接触面の表面粗さを調節する点に特徴を有している。
図1−1、図1−2および図2を参照して、本発明の製造方法により製造される長尺のグリッド偏光フィルムの構成例につき説明する。
<構成例1>
図1−1は構成例1の長尺のグリッド偏光フィルムの構成を説明するための概略的な図であり、図1−2は図1−1に示すI−II一点鎖線で切断した切断面を概略的に示す図である。
図1−1は構成例1の長尺のグリッド偏光フィルムの構成を説明するための概略的な図であり、図1−2は図1−1に示すI−II一点鎖線で切断した切断面を概略的に示す図である。
図1−1および図1−2に示されるように、グリッド偏光フィルム10は、主フィルム20を含んでいる。主フィルム20は、第1の表面20aと、この第1の表面20aとは反対側の面である第2の表面20bとを有している。主フィルム20の第1の表面20aには第1の凹凸構造30が設けられる。
主フィルム20は、第1の表面20a側の最外層として第1フィルム22を備えている。第1フィルム22は、第1表面22aと、この第1表面22aの反対側の第2表面22bとを有している。
第1フィルム22の材質は、入射した光の少なくとも一部を透過させることができ、グリッド偏光フィルムとして機能しうることを条件として、任意好適な材質とすることができる。具体的には、第1フィルム22は、透明樹脂などの透明な材料からなる有機材料の層とすることが、光透過性能と加工の容易さとの観点から好ましい。
かかる透明樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよいし、硬化性樹脂を硬化させたものであってもよいが、後述する第1の凹凸構造30の凸部32(畝)および凹溝部34を容易に形成できるという観点から、少なくとも凸部32の部分に関しては硬化性樹脂を硬化させたものとするのが好ましい。
透明な熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、脂環式構造含有重合体などが挙げられる。これらのうち、転写性の観点から、脂環式構造重合体が好適である。
硬化性樹脂としては、熱硬化性のものと、エネルギー線硬化性のものとがある。なお、ここでいうエネルギー線とは、可視光線、紫外線、電子線、X線などである。
熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂などが挙げられる。
エネルギー線硬化性樹脂としては、ラジカル重合性不飽和基および/またはカチオン重合性基を有する低分子量化合物、または樹脂などが挙げられる。なお、ラジカル重合性不飽和基および/またはカチオン重合性基は、1分子中に2つ以上含まれていてもよい。
ラジカル重合性不飽和基を有する低分子量化合物としては、エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物;スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、4−ビニルピリジンなどのラジカル反応性芳香族化合物;アクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、エンド−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,8−ジカルボン酸(エンディック酸)、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸などの不飽和カルボン酸;アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、マレイン酸クロライドなどの不飽和カルボン酸のハライド;アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミドなどの不飽和カルボン酸のアミドまたはイミド誘導体;無水マレイン酸、無水エンディック酸、無水シトラコン酸などの不飽和カルボン酸の無水物;マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フエノキシエチル(メタ)アクリレート、へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールへキサ(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボン酸のエステル誘導体;ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシトリエトキシシランなどのラジカル反応不飽和基を有するシラン化合物;などが挙げられる。
カチオン重合性基を有する低分子量化合物としては、ジシクロペンタジエンジオキサイド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アセタール、エチレングリコールのビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル、エチレングリコールの3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸ジエステルなどの脂環式エポキシ基を含有する化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、スピログリコールジグリシジルエーテルなどのグリシジル基を含有するエポキシ化合物;3−エチル−3−メトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−エトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ブトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アリルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシエチル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(2’−ヒドロキシ−3’−ブトキシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−[2’−(2”−エトキシエチル)オキシメチル]オキセタンなどのオキセタン環を含有する化合物;などが挙げられる。
ラジカル重合性不飽和基またはカチオン重合性基を有する樹脂としては、低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂などの側鎖にラジカル重合性不飽和基またはカチオン重合性基を有する樹脂が挙げられる。
エネルギー線として紫外線や可視光線を用いる場合には、硬化性樹脂の中に光重合開始剤、光増感剤などを含ませる。光重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類などが挙げられる。光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィンなどが挙げられる。
第1フィルム22を構成する透明樹脂は、加工性の観点からガラス転移温度(Tg)が60〜200℃であることが好ましく、100〜180℃であることがより好ましい。なお、ガラス転移温度は示差走査熱量分析(DSC)により測定することができる。
透明樹脂は、顔料や染料といった着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、溶剤などの配合剤が適宜配合されたものであってもよい。
透明樹脂は、波長550nmで測定したレターデーションReが、50nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。また、面内の任意2点のレターデーションReの差(レターデーションむら)は、好ましくは10nm以下であり、より好ましくは5nm以下である。レターデーションReが大きく、またレターデーションむらが大きいと、液晶表示装置に用いた場合に表示面の明るさにバラツキが生じやすくなる。なお、Reはd×(nx−ny)で定義される値である(nx:面内の遅相軸方向の屈折率、ny:遅相軸に面内で直交する方向の屈折率、d:平均厚さ)。
透明樹脂は、100℃で2時間真空乾燥した後の重量w0から、80℃の温水に24時間浸漬し、次いで100℃で2時間真空乾燥した後の重量w1への重量減量が、w0の1%以下であることが好ましく、0.8%以下であることがより好ましい。
主フィルム20は、この例では第1の基材フィルム24を備えている。すなわち、主フィルム20は、この例では2層の構成とされている。この第1の基材フィルム24は任意の構成要素であり、グリッド偏光フィルム10は、こうした基材フィルムを含まない構成としてもよい。第1の基材フィルム24は、表面24aおよびこの表面24aとは反対側の裏面24bとを有している。第1の基材フィルム24は、第1フィルム22の第2表面22b側に積層されている。第1の基材フィルム24の表面24aは、第1フィルム22の第2表面22bと接触するように積層され、第1フィルム22の第1表面22aが露出面、すなわち主フィルム20の第1の表面20aとされている。
第1の基材フィルム24の材料としては、グリッド偏光フィルムの構成要素として許容される程度の透明度を有する各種の樹脂を用いればよい。第1の基材フィルム24の材料としては、具体的には、ポリカーボネート樹脂、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、および脂環式構造含有重合体などが挙げられる。これらのうち、ポリカーボネート樹脂、脂環式構造含有重合体が好適である。
第1の基材フィルム24の材料としては、グリッド偏光フィルムの構成要素として許容される程度の透明度を有する各種の樹脂を用いればよい。第1の基材フィルム24の材料としては、具体的には、ポリカーボネート樹脂、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、および脂環式構造含有重合体などが挙げられる。これらのうち、ポリカーボネート樹脂、脂環式構造含有重合体が好適である。
第1の基材フィルム24の厚さは、特に限定されないが、その下限を好ましくは5μm程度、より好ましくは20μm程度とするのがよい。また、厚さの上限を好ましくは10mm程度、より好ましくは500μm程度とするのがよい。
上記下限以上の厚さとすることにより、応力分散の効果を良好に発揮し耐擦傷性を向上させることができ、また機械的強度を確保することができる。また、上記上限以下の厚さとすることにより、より軽量化することができ、かつ透過する光の損失を低減することができる。
上記下限以上の厚さとすることにより、応力分散の効果を良好に発揮し耐擦傷性を向上させることができ、また機械的強度を確保することができる。また、上記上限以下の厚さとすることにより、より軽量化することができ、かつ透過する光の損失を低減することができる。
グリッド偏光フィルム10が基材フィルムを備える態様は、下記の理由により好ましい。
(1)後述する第1の凹凸構造30を、より硬度の高いものとすることができ、そのため第1の凹凸構造30が強固でありながらより効果的な応力分散ができ、その結果として耐擦傷性がさらに向上する。
(2)第1フィルム22をより薄いものとすることができ、そのため第1フィルム22を、エネルギー線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などの樹脂を材料として、第1の基材フィルム24上に短時間の工程で形成することができ、その結果としてインラインでのより効率的な生産が可能となり、長尺のグリッド偏光フィルム10をより低コストで得ることができる。
(1)後述する第1の凹凸構造30を、より硬度の高いものとすることができ、そのため第1の凹凸構造30が強固でありながらより効果的な応力分散ができ、その結果として耐擦傷性がさらに向上する。
(2)第1フィルム22をより薄いものとすることができ、そのため第1フィルム22を、エネルギー線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などの樹脂を材料として、第1の基材フィルム24上に短時間の工程で形成することができ、その結果としてインラインでのより効率的な生産が可能となり、長尺のグリッド偏光フィルム10をより低コストで得ることができる。
グリッド偏光フィルム10は、凹凸構造30を有している。凹凸構造30は、第1フィルム22の第1表面22aに設けられている。また凹凸構造30は、第1表面22aの一部または全面に設けることができる。また、第2表面22bは平坦面とされている。
凹凸構造30は、第1フィルム22の第1表面22aに形成された、複数の凹溝部34と、凹溝部34に隣接してこれら凹溝部34に画成される複数の凸部32を含んでいる。複数の凸部32および複数の凹溝部34は、それぞれが長尺の主フィルム20の長尺方向に沿う方向に、略平行に延在するように設けられている。なお、本発明において、「略平行」とは、平行方向(この例では主フィルム20の長尺方向)からのずれが±5°の範囲内にあることをいう。
凸部32同士の周期P、すなわち凸部32同士の中心間距離(以下、ピッチと称される場合がある)は、可視光線の波長よりも短いことが好ましい。凸部32の垂直断面形状(凸部32の延在方向に対して垂直方向に切断した断面の形状)は特に限定されないが、矩形、台形、菱形、山形などが挙げられる。
凸部32の高さHは、好ましくは5〜3000nmであり、より好ましくは20〜1000nmであり、特に好ましくは50〜300nmである。
複数の凸部32同士間に形成される凹溝部34の幅W1は、好ましくは200nm以下であり、より好ましくは20〜100nmである。凸部32の幅W2は、好ましくは25〜300nmである。
また、ピッチPは、好ましくは20〜500nmであり、より好ましくは30〜300nmである。
凸部32のアスペクト比(凸部32の高さH/凸部32の幅W2)は、好ましくは0.1〜5.0であり、より好ましくは0.4〜3.0であり、特に好ましくは0.8〜2.0である。
偏光分離性能などの光学特性を考慮すると、複数の凸部32は、互いに略平行かつ同一ピッチで並んだものが好ましい。
凹凸構造30は、凸部32の頂部32a上に設けられた第1の線状金属部材36aおよび凹溝部34内の底面上に設けられた第2の線状金属部材36aとからなる線状金属部材36をさらに含んでいる。
複数の第1の線状金属部材36aそれぞれは、略平行に互いに離間した複数の凸部32の各頂部32a上に、長尺の主フィルム20の長尺方向に沿う方向に延在するように配列されている。また、複数の第2の線状金属部材36bそれぞれは、略平行に互いに離間した凸溝部34内の底面上に、長尺の主フィルム20の長尺方向に沿う方向に延在するように配列されている。
凸部32の頂部32aに形成された第1の線状金属部材36aの断面(凸部32の延在方向に対して垂直方向に切断した断面)における断面形状は、この例では長方形状であるが、これに制限されず、台形、円形、山形などとすることができる。第1の線状金属部材36aの厚さは、特に制限されないが、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは30〜90nmであり、特に好ましくは50〜80nmである。第1の線状金属部材36aの幅および長さは、通常、凸部32の頂部32aの形状にしたがってほぼ決まる。
第2の線状金属部材36bの断面形状は、この例では三角形としたが、これに制限されず、台形、円形、矩形などとすることができる。第2の線状金属部材36bの厚さは、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは30〜90nmであり、特に好ましくは50〜80nmである。第2の線状金属部材36bの幅および長さは、通常、凹溝部34の底面の形状にしたがってほぼ決まる。
主フィルム20の凹凸構造30が形成される面とは反対側の面、すなわちこの例では第1の基材フィルム24の平坦面である裏面24bには接触コート層60が設けられている。接触コート層60は、第1フィルム22を含む主フィルム20(グリッド偏光フィルム10)が後述する送り出しロールおよび巻き取りロールにロール状に巻き取る工程および巻き取られた状態において、凹凸構造30が裏面24bといった接触面に接触することにより、特に凸部32および/または第1の線状金属部材36aが傷ついたり、剥がれたりするといった損傷の発生を防止するための構成である。
接触コート層60の露出面である接触面60aは、凹凸構造30との静摩擦係数が1.0以下とされ、かつ接触面60aの表面粗さが下記式(1)および(2)の範囲とされる。なお、式(1)および(2)において、Raは接触面60の高さ方向(厚み方向)における平均粗さ(中心線平均粗さ)であり、Smは、面方向における平均周期(凹凸の平均間隔)である。
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
静摩擦係数および表面粗さをこのようにすれば、送り出しロールからの送り出しおよび巻き取りロールへの巻き取りに起因する、凹凸構造30、特に凸部32、第1の線状金属部材36aの損傷、剥がれといった擦傷による欠陥の発生を効果的に防止することができる。よって、光学的特性が全領域で均一な長尺のグリッド偏光フィルム、ひいては光学特性の良好なグリッド偏光フィルムを提供することができる。
接触コート層60は、好ましくは粒子と有機材料とを含む構成とするのがよい。このように粒子および有機材料を用いて、接触コート層60の有機材料の成分を調整することにより、および/または接触コート層60の膜厚を制御して、有機材料からの粒子の露出の程度を調節することにより、接触面60aの静摩擦係数および表面粗さを前述した好適範囲内とすることができる。
よって、接触コート層60の厚みは、静摩擦係数および表面粗さが前述した範囲となることを条件として任意好適なものとすることができる。
よって、接触コート層60の厚みは、静摩擦係数および表面粗さが前述した範囲となることを条件として任意好適なものとすることができる。
接触コート層60に適用される粒子としては、無機微粒子および有機微粒子のいずれか一方またはこれら両方の組み合わせを使用することができる。使用できる無機微粒子としては、金属単体または金属化合物からなり、各種金属を含む。金属としては、具体的には、アルミニウム、銀、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化バリウム、酸化ジルコニウム、窒化珪素が挙げられる。有機微粒子としては、具体的にはポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリシロキサン、ポリウレタンなどが、使用できる。有機微粒子としては、好ましくは例えば、酸化アルミ、酸化ケイ素、ポリシロキサン、ポリメチルメタクリレートの粒子である。
接触コート層60に適用される粒子の平均粒径は、製造されるグリッド偏光フィルム10の仕様を考慮して、任意好適なものとすることができるが、例えば凹凸構造30のサイズを考慮して粒子が凹凸構造30に嵌り込まない程度とするのがよい。本発明に適用される粒子の平均粒径は、具体的には0.05μm〜15μm程度とするのがよく、好ましくは0.1μm〜10μm程度とするのがよい。
接触コート層60の基材である有機材料の例としては、ポリエステルウレタン樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリイソシアネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、主鎖に炭化水素骨格および/またはポリブタジエン骨格を有する樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ゴム、環化ゴムまたはこれらの重合体に極性基を導入した変性物およびこれらの組み合わせなどが挙げられる。
この有機材料は、特に摩擦係数を好適範囲内に収めるために、好適な有機材料に対応した任意好適な架橋剤および/またはスリップ剤をさらに含有していてもよい。
この有機材料は、特に摩擦係数を好適範囲内に収めるために、好適な有機材料に対応した任意好適な架橋剤および/またはスリップ剤をさらに含有していてもよい。
<構成例2>
図2を参照して構成例2のグリッド偏光フィルムについて説明する。なお、既に説明した構成例1と同様の構成については、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する場合がある。
図2は、構成例2にかかるグリッド偏光フィルムを、既に説明した図1−2と同様に切断した切断面を概略的に示す図である。
図2を参照して構成例2のグリッド偏光フィルムについて説明する。なお、既に説明した構成例1と同様の構成については、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する場合がある。
図2は、構成例2にかかるグリッド偏光フィルムを、既に説明した図1−2と同様に切断した切断面を概略的に示す図である。
図2に示されるように、グリッド偏光フィルム10は、主フィルム20を含んでいる。
構成例2にかかるグリッド偏光フィルム10は、一方の面に接着剤40を備え、かつ他方の面に接触コート層60が設けられている第2の基材フィルム50をさらに有していることを特徴としている。
第1の基材フィルム24の表面24aには、第1フィルム22が設けられている。
凹凸構造30は、第1フィルム22の第1表面22a側に設けられている。また、第2表面22bは平坦面とされている。
凹凸構造30は、第1フィルム22の第1表面22a側に設けられている。また、第2表面22bは平坦面とされている。
凹凸構造30は、第1フィルム22の第1表面22aに形成された、複数の凹溝部34と、凹溝部34に隣接して凹溝部34により画成される複数の凸部32とを一体的に含んでいる。複数の凸部32および複数の凹溝部34は、それぞれが長尺の主フィルム20の長尺方向に沿う方向に、略平行に延在するように設けられている。
凹凸構造30は、凸部32の頂部32a上に設けられた第1の線状金属部材36aおよび凹溝部34内の底面上に設けられた第2の線状金属部材36aとからなる線状金属部材36をさらに含んでいる。
複数の第1の線状金属部材36aそれぞれは、略平行に互いに離間した複数の凸部32の各頂部32a上に、長尺の主フィルム20の長尺方向に沿う方向に延在するように配列されている。また、複数の第2の線状金属部材36bそれぞれは、略平行に互いに離間した凹溝部34内の底面上に、長尺の主フィルム20の長尺方向に沿う方向に延在するように配列されている。
第2の基材フィルム50は、第1表面50aと、この第1表面50aとは反対側の第2表面50bとを有している。第1表面50aには接着剤40が設けられている。第2表面50bは平坦面とされている。
平坦面である第1の基材フィルム24の裏面24bには、この例では第2の基材フィルム50の第1表面50a側が接着剤40により接着されて積層されている。これら接着剤40および第2の基材フィルム50としては、第2の基材フィルム50の一方の面に接着剤40が予め設けられている、任意好適ないわゆる再剥離粘着フィルムを用いることができる。本実施形態に適用可能な再剥離粘着フィルムは特に限定されず、アクリル樹脂といった粘着剤に加え、紫外線硬化性粘着材および熱硬化性粘着材といった任意好適な粘着剤が設けられた再剥離粘着フィルムとすることができる。こうした再剥離粘着フィルムは、市場にて入手可能である。
また、第2の基材フィルム50の第2表面50bには、接触コート層60が設けられている。
また、第2の基材フィルム50の第2表面50bには、接触コート層60が設けられている。
接触コート層60の露出面である接触面60aは、前述の構成例1と同様に、第1の凹凸構造30との静摩擦係数が1.0以下とされ、かつその接触面60aの表面粗さが下記式(1)および(2)の範囲とされる。式(1)および(2)において、Raは平均粗さであり、Smは、平均周期である。
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
グリッド偏光フィルム10を、この例のように複数の基材フィルムを備えるように構成しても、送り出しロールからの送り出しおよび巻き取りロールへの巻き取りに起因する、凹凸構造30、特に凸部32および/または第1の線状金属部材36aの損傷、剥がれといった欠陥の発生を効果的に防止することができる。よって、光学的特性が全領域で均一な長尺のグリッド偏光フィルム、ひいては光学特性の良好なグリッド偏光フィルムを提供することができる。
また、接触コート層60が剥離可能な第2の基材フィルム50に設けられているため、グリッド偏光フィルムとしての使用時において、かかる第2の基材フィルム50を第1の基材フィルム24の裏面24bから接着剤40に応じた任意好適な手法で剥離することにより、接触コート層60をより容易に除去することができる。例えばグリッド偏光フィルムを他の偏光板に積層する場合には、上述のように接触コート層60が設けられた第2の基材フィルム50を除去して積層することができる。
このように接触コート層60を除去すれば、グリッド偏光フィルムを含む光学部材の厚みをより薄くできるとともに、グリッド偏光フィルム10の使用時における光学特性、さらにはグリッド偏光フィルムを含む光学部材の光学特性、ひいてはこの光学部材が適用された表示装置といった装置全体の光学特性をより向上させることができる。
このように接触コート層60を除去すれば、グリッド偏光フィルムを含む光学部材の厚みをより薄くできるとともに、グリッド偏光フィルム10の使用時における光学特性、さらにはグリッド偏光フィルムを含む光学部材の光学特性、ひいてはこの光学部材が適用された表示装置といった装置全体の光学特性をより向上させることができる。
また前述した構成例1および2では、凹凸構造30を、第1表面22a自体を凸部32および凹溝部34を有する凹凸面として、線状金属部材36を凸部32および凹溝部34に設けた。しかしながら、本発明の製造方法は、これに限定されず、例えば第1表面22aを平坦面として、この平坦面上にストライプ状に複数の線状金属部材36を配設して凹凸構造30としたグリッド偏光フィルムにも適用することができる。
さらに前述した構成例1および2では、接触コート層60を接触面とする構成について説明したが、接触コート層60を形成せず、第1の基材フィルム24の裏面24bあるいは第2の基材フィルム50の裏面50bを接触面とするか、または第1の基材フィルム24を有しない構成とし、凹凸構造30が形成される第1フィルム22の第2表面22bを接触面として構成することもできる。この場合には、裏面24bあるいは裏面50b、または第2表面22bに対して、例えば材料に応じた所定の温度に加熱したロールと賦形ロールとを用いて、裏面24bあるいは裏面50b、または第2表面22bを、凹凸、すなわち第2の凹凸構造を形成した凹凸形成面とすることにより、静摩擦係数および表面粗さを既に説明した好適範囲とすることができる。
接触コート層60を設けるか、または上述のように裏面24bあるいは裏面50b、または第2表面22bに第2の凹凸構造を形成すれば、グリッド偏光フィルムとして、偏光板といった他の光学部材と重ね合わせて使用する場合に、グリッド偏光フィルムが他の部材に密着してはり付いてしまう、いわゆるブロッキングを効果的に防止することができる。よって、接触コート層60または第2の凹凸構造を設けることにより、ブロッキングに起因する光学干渉の発生を効果的に防止して、光学特性をより向上させることができる。
接触コート層60は、微細な凹凸構造における傷や剥がれの発生を防止する機能に加え、さらなる機能を有する構成とすることもできる。例えば、接触コート層60に、入射光を散乱させる機能を持たせることができる。この場合には、接触コート層60に含まれる粒子を、入射光を散乱させることができる機能を奏する任意好適な粒子とすればよい。
<グリッド偏光フィルムの製造方法>
前述した凸部32および凹溝部34を有する第1フィルム22を有する長尺の主フィルム20は、例えばリソグラフィ法と現像エッチング法との組み合わせによって、または転写型あるいは転写ロールを用いた転写法によって、得ることができる。
前述した凸部32および凹溝部34を有する第1フィルム22を有する長尺の主フィルム20は、例えばリソグラフィ法と現像エッチング法との組み合わせによって、または転写型あるいは転写ロールを用いた転写法によって、得ることができる。
具体的には、エネルギー線硬化性樹脂を流延して例えば第1の基材フィルム24上の塗膜として、第1表面22aが平坦面である塗膜を得た後、この塗膜に対して凸部32に対応する所定のパターンでエネルギー線を照射して現像することにより、凸部32および凹溝部34を有する第1フィルム22が積層された長尺の主フィルム20を得ることができる。また、エネルギー線硬化性樹脂を流延して第1の基材フィルム24上に塗膜を得た後、この第1フィルム22に対して凸部32および凹溝部34に対応した凹凸構造が形成された金型または転写ロールを押し当て、押し当てた状態で、または形成された凹凸に、エネルギー線を照射し、硬化させることによって凸部32および凹溝部34を有する第1フィルム22が第1の基材フィルム24に積層された主フィルム20を得ることができる。
既に説明した構成例2のように、主フィルム20が、さらなる第2の基材フィルム50を有する構成をとる場合には、凹凸構造30を形成する前に、第1の基材フィルム24と第2の基材フィルム50とを予め貼り合わせておくのがよい。
第1フィルム22の平均厚さは、取り扱い性の観点から通常1μm〜10mmであり、好ましくは20〜200μmである。第1フィルム22は、波長400〜700nmの可視光線領域の光の透過率が80%以上である透明樹脂フィルムとするのが好ましい。
本発明に用いられる第1フィルム22は、上述したように好ましくは第1の基材フィルム24に積層された長尺のフィルムである。具体的には、長手方向(長尺方向)の長さを幅(長手方向に直交する方向の長さ)に対し少なくとも5倍程度以上とすることができ、好ましくは10倍またはそれ以上の長さとすることができる。
長尺の第1フィルム22の幅は、好ましくは500mm以上であり、より好ましくは1000mm以上である。第1フィルム22、すなわち第1フィルム22が積層されている第1の基材フィルム24(および第2の基材フィルム50)を含む主フィルム20は、その製造工程の途中において、任意に、その幅方向の両端を切り落とされる(トリミングされる)ことがある。この場合には、主フィルム20の幅は、両端を切り落とした後の寸法とすることができる。
本発明に用いられる第1フィルム22は、既に説明した塗膜として得る方法に加え、たとえば、透明樹脂を公知の方法で表面が平らなフィルムに成形し、そのフィルム表面に、畝に対応する形状を賦形することによって得られる。透明樹脂をフィルムに成形する方法としては、キャスト成形法、押出成形法、インフレーション成形法などが挙げられる。賦形方法としては、ロールエンボス加工法、フォトリソグラフ法などが挙げられる。
ここで、接触コート層60の形成工程につき、説明する。
接触コート層60の形成工程前に、接触コート層60の形成面に、例えばコロナ放電処理といった表面改質処理を行なっておくのがよい。こうした表面改質処理を行なうことにより、接触コート層60の第1の基材フィルム24または第2の基材フィルム50に対する付着力を調整することができる。
接触コート層60の形成工程前に、接触コート層60の形成面に、例えばコロナ放電処理といった表面改質処理を行なっておくのがよい。こうした表面改質処理を行なうことにより、接触コート層60の第1の基材フィルム24または第2の基材フィルム50に対する付着力を調整することができる。
まず有機材料としての樹脂材料、粒子、例えば純水といった溶媒、さらには所望により架橋剤および/またはスリップ剤を含有する塗布液を調製する。次に表面改質処理を施した第1の基材フィルム24の裏面24bまたは第2の基材フィルム50の第2表面50bに、調製された塗布液を、従来公知の任意好適な手法により乾燥処理後の膜厚を考慮しつつ塗布する。次いで所定の温度および時間で乾燥処理を行う。このようにして、所定の膜厚の接触コート層60を形成することができる。
ここで、図3を参照して、本発明のグリッド偏光フィルムの製造方法についてより具体的に説明する。
図3は、グリッド偏光フィルムの製造方法を説明するための概略図である。ここでは、線状金属部材36の製造工程を説明する。
(製造装置の構成例)
図3に示されるように、製造装置100は、送り出しロール110および巻き取りロール120を備えている。これら送り出しロール110および巻き取りロール120の構成は、従来公知の任意好適なものとすることができる。送り出しロール110には、長尺のフィルム状部材、すなわちこの例では凹溝部および凸部を有する第1フィルム22を含む主フィルム20である製造途中のグリッド偏光フィルム10が巻き取られている。送り出しロール110および巻き取りロール120は、送り出しロール110から繰り出されたフィルム状部材を巻き取りロール120が巻き取ることができるように配置されている。
図3に示されるように、製造装置100は、送り出しロール110および巻き取りロール120を備えている。これら送り出しロール110および巻き取りロール120の構成は、従来公知の任意好適なものとすることができる。送り出しロール110には、長尺のフィルム状部材、すなわちこの例では凹溝部および凸部を有する第1フィルム22を含む主フィルム20である製造途中のグリッド偏光フィルム10が巻き取られている。送り出しロール110および巻き取りロール120は、送り出しロール110から繰り出されたフィルム状部材を巻き取りロール120が巻き取ることができるように配置されている。
送り出しロール110および巻き取りロール120の間には、処理用ロール130が配置されている。この例では送り出しロール110から繰り出されたフィルム状部材が処理用ロールの一部表面に巻き付けられ、さらにフィルム状部材を巻き取りロール120に巻き取らせることができるように配置されている。処理用ロール130は、巻き付けられたフィルム状部材の露出表面に、任意好適な処理を施すために用いられるロールである。
送り出しロール110からのフィルム状部材の繰り出しおよび巻き取りロール120への巻き取りは一体的に行われる。このフィルム状部材の繰り出しおよび巻き取りは、搬送ロール140により行われる。この例では搬送ロール140は、送り出しロール110と処理用ロール130との間に配置される第1搬送ロール140aと、巻き取りロール120と処理用ロール130との間に配置される第2搬送ロール140bとを有している。
処理用ロール130は、処理装置150により、巻き付けられたフィルム状部材に任意好適な処理を施すことができるように配置されている。この例では、フィルム状部材が巻き付けられた処理用ロール130の少なくとも一部領域が、処理装置150の処理室152内に格納されている。処理室152内には、フィルム状部材が巻き付けられた処理用ロール130に対向するように、処理部154が設けられている。
搬送ロール140の表面、すなわちフィルム状部材が接触する接触面は、形成される凹凸構造の静摩擦係数が1.0以下となり、かつ接触面の表面粗さが、下記式(1)および(2)の範囲となるようにされる。なお、Raは平均粗さであり、Smは平均周期である。
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
具体的には、搬送ロール140の材料、形状といった構成により上記条件を満たす接触面を得るか、または接触面、すなわち搬送ロール140の表面を直接的に加工することにより、上記条件を満たす接触面を得ることができる。
また、搬送ロール140の表面に、層構造といったさらなる構造を付加することもできる。例えば既に説明した接触コート層60と同様の構成を有する接触コート層160を形成して、その表面を接触面160aとしてもよい。
搬送ロール140をこのような構成とすることにより、搬送ロール140による搬送に起因する、凹凸構造30の特に線状金属部材36の傷や剥がれといった損傷を、効果的に防止することができる。よって、光学的特性が全領域で均一な長尺のグリッド偏光フィルム、ひいては光学特性の良好なグリッド偏光フィルムを提供することができる。
(線状金属部材の形成工程)
図3に示されるように、凹凸構造30、すなわち凸部32および凹溝部34を有する第1フィルム22を含む主フィルム20は、この例では凹凸構造30が送り出しロール110の回転軸に向くように送り出しロール110に巻き付けられている。主フィルム20は、第1搬送ロール140aに向かって繰り出され、凹凸構造30が第1搬送ロール140aの表面に接触するように巻き付けられる。第1搬送ロール140aにより搬送されて繰り出された主フィルム20は、凹凸構造30、すなわちこの場合には凸部32および凹溝部34により画成される凹凸面が処理部154と対向するように処理用ロール130に巻き付けられ、対向する処理装置150により処理される。
図3に示されるように、凹凸構造30、すなわち凸部32および凹溝部34を有する第1フィルム22を含む主フィルム20は、この例では凹凸構造30が送り出しロール110の回転軸に向くように送り出しロール110に巻き付けられている。主フィルム20は、第1搬送ロール140aに向かって繰り出され、凹凸構造30が第1搬送ロール140aの表面に接触するように巻き付けられる。第1搬送ロール140aにより搬送されて繰り出された主フィルム20は、凹凸構造30、すなわちこの場合には凸部32および凹溝部34により画成される凹凸面が処理部154と対向するように処理用ロール130に巻き付けられ、対向する処理装置150により処理される。
この処理装置150による処理は、具体的には、線状金属部材36の材料36Xを材料供給源を有する処理部154から放出させて凸部32および凹溝部34上に付着させる積層(成膜)工程とするのがよい。
線状金属部材36の材料36Xとしては、導電性のものが好ましく、具体的には、アルミニウム、インジウム、マグネシウム、ロジウム、スズなどの金属が挙げられる。
線状金属部材36の材料36Xを凹凸構造30に付着させる具体的方法としては、材料を物理蒸着させるPVD法を挙げることができる。
PVD法は、材料36Xを蒸発および/またはイオン化させ、対向する露出面に層(膜)を形成する方法である。PVD法として、より具体的には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング(イオンめっき)法、イオンビームデポジション法などが挙げられる。これらのうち表面粗さを小さくすることが容易という観点から真空蒸着法が好ましい。
真空蒸着法を実施するにあたり、処理室152は、室内の圧力を真空を含む任意好適な圧力とすることができる気密の処理室とされる。
より具体的には、真空にした処理室152内で、処理部154により蒸着材料を加熱して気化または昇華させて、凸部32および凹溝部34上に付着させることにより、薄膜を形成することができる。この加熱に用いられる加熱手段としては、抵抗加熱、電子ビーム、高周波誘導、レーザーなどが挙げられる。
物理蒸着を行う際の処理装置150の処理室152内の圧力は、好ましくは絶対圧1×10−2Pa以下であり、より好ましくは絶対圧8×10−3Pa以下である。
物理蒸着による成膜速度は、好ましくは1.0nm/秒以上であり、より好ましくは2.5nm/秒以上であり、特に好ましくは4.0nm/秒以上である。なお、成膜速度の上限は、装置の性能による限界があるのみで、表面粗さを小さくするという観点においては特に制限されない。成膜速度をこの範囲に調整することによって、表面粗さを小さくすることができる。
成膜速度の調節は、例えば真空蒸着を行う場合には、材料供給源の温度、およびその他の蒸着条件を適宜調節することにより行なうことができる。
なお、蒸着工程前に、蒸着面側に、必要に応じて、例えばプラズマ処理装置を用いて、酸素ガスとアルゴンガスを用いたプラズマ処理を行なってもよい。
また、スパッタリング工程により、蒸着面側に、シリコン酸化膜を成膜してもよい。
こうした付加的な表面改質処理または成膜処理を行なっておくことにより、線状金属部材36の付着力をより向上させることができる。
また、スパッタリング工程により、蒸着面側に、シリコン酸化膜を成膜してもよい。
こうした付加的な表面改質処理または成膜処理を行なっておくことにより、線状金属部材36の付着力をより向上させることができる。
こうして線状金属部材36、すなわち第1の線状金属部材36aが凸部32上に、および第2の線状金属部材36bが凹溝部34に、凹凸構造30の一部として形成される。
線状金属部材36が形成されたフィルム状部材は、凹凸構造30、すなわち最表面の線状金属部材36が第2搬送ロール140bの回転軸に向かう方向に向いて、接触面160aに接触するように巻き付けられる。第2搬送ロール140bにより搬送されて繰り出されたフィルム状部材は、線状金属部材36が巻き取りロール120の回転軸と対向する向きで巻き取られる。
搬送ロール140による搬送速度は、1〜200m/minとすることができる。成膜速度、搬送速度、およびその他の諸条件を適宜調節し、また必要に応じて図示しない膜厚測定モニタで成膜された膜の膜厚をモニタし、これに基づいて膜厚を調節することもできる。
第2の線状金属部材36bの断面形状を上述のように三角形、すなわち第2の線状金属部材36bを上向きの楔状に整形するには、まず断面形状が矩形(四角形)状となるように形成し、次いでドライエッチング工程またはウェットエッチング工程といったエッチング処理を施して整形すればよい。より具体的には、以下に詳述するウェットエッチング工程により第2の線状金属部材36bを整形することができる。
また、線状金属部材36を形成するにあたり、例えば前述した蒸着工程により形成された不要部分(余剰部分)は、ウェットエッチング工程によって除去することが好ましい。ここでいう不要部分とは、凹溝部34を画成する側壁に形成された部分、頂部32aの幅からはみ出した部分などである。ウェットエッチング工程は、線状金属部材36にエッチング液を接触させる工程、リンス液で洗浄する工程、およびリンス液を除去する工程を少なくとも含む。
前述したエッチング液を接触させる工程の前に、除去されないようにしたい部分上にマスク層を設けてもよい。
マスク層には、通常、無機化合物膜が用いられる。このマスク層によって形成された線状金属部材36のウェットエッチング工程による厚さの減少を少なくして吸光性層の幅を狭くすることができる。
マスク層用の無機化合物は、ウェットエッチング工程に耐えるものであれば特に限定されず、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素または窒化酸化ケイ素などの化合物が挙げられる。これらの中では特に二酸化ケイ素が好ましい。積層される無機化合物膜の厚さは、特に制限されないが、通常1〜100nmであり、好ましくは2〜50nmであり、より好ましくは3〜20nmである。無機化合物膜は例えばPVD法によって形成できる。
形成された線状金属部材36にエッチング液を接触させる工程の前に、第1フィルム22を備える主フィルム20(グリッド偏光フィルム10)を、互いに略平行に形成された複数の第1の線状金属部材36aおよび/または第2の線状金属部材36bに直交する方向に延伸することができる。この延伸によって凸部32同士の中心間距離が広がり、線状金属部材同士間のピッチ間隔が広がり、結果として光線透過率が高くなる。また凹溝部34の底面に形成されていた第2の線状金属部材36bの端が、延伸によって、主フィルム20、すなわち第1フィルム22から離れ、隙間ができる。すると、ウェットエッチング液がこの隙間に入り込み、矩形状の第2の線状金属部材36bの両端を優先的に除去するため、断面における中央部分よりも両端部分が薄くなり、断面形状を略三角形状とすることができる。
延伸方法は特に限定されないが、線状金属部材36の延在方向に直交する方向の延伸倍率を好ましくは1.05〜5倍とし、より好ましくは1.1〜3倍、線状金属部材36の延在方向に平行な方向の延伸倍率を好ましくは0.9〜1.1倍とし、より好ましくは0.95〜1.05倍にするとよい。このような延伸を行うために、テンター延伸機による連続的な横一軸延伸が好適である。
エッチング液を接触させる工程の前に、表面改質処理を行うことが好ましい。表面改質処理としては、プラズマ処理、コロナ放電処理、UV照射処理および有機溶剤処理からなる群から選ばれる少なくとも1つの処理が好適なものとして挙げられる。こうした表面改質処理を行うことによって、光学性能のバラツキを小さくすることができる。
ウェットエッチング工程に用いられるエッチング液は、第1フィルム22および/または主フィルム20を侵食せずに形成された線状金属部材36の一部を除去できる液であればよく、マスク層(無機化合物膜)、線状金属部材36、主フィルム20の材質に応じて適宜選択される。エッチング液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属化合物を含有する溶液;硫酸、燐酸、硝酸、酢酸、フッ化水素、塩酸などを含有する溶液;過硫酸アンモニウム、過酸化水素、フッ化アンモニウムなどやそれらの混合液からなる溶液などが挙げられる。また、エッチング液には界面活性剤などの添加剤が含まれていてもよい。
線状金属部材36にエッチング液を接触させる方法は、特に制限されないが、ディップ法、スプレー法およびコーティング法からなる群から選ばれる少なくとも1つの方法が好ましい。
ウェットエッチング工程に用いられるリンス液は、エッチング液を線状金属部材36に接触させたときに発生した残渣を取り除く液である。残渣が残ると線状金属部材36の表面が荒れ、光学性能に影響を及ぼすことがある。また、残渣が主フィルム20の好ましくない場所に付着することがある。
リンス液としては、水(例えば、純水など)、界面活性剤を含有する溶液などが挙げられる。
リンス液で線状金属部材36を洗浄する方法は、線状金属部材36に接触したエッチング液およびエッチング残渣を取り除くことができる方法であれば、特に制限されない。
リンス液で洗浄した後、リンス液を除去する。リンス液の除去方法は特に制限されないが、エアーブローによる方法が好ましい。
(その他の層形成工程)
上記工程に加えて、さらに任意の他の工程を実施し、さらに他の層を設けてもよい。具体的には例えば、線状金属部材を含む露出面にさらに直接または他の層を介して保護層を設けることができる。
上記工程に加えて、さらに任意の他の工程を実施し、さらに他の層を設けてもよい。具体的には例えば、線状金属部材を含む露出面にさらに直接または他の層を介して保護層を設けることができる。
保護層は、その材質によって特に制限されないが、透明材料からなるものが好ましい。
透明材料としては、ガラス、無機酸化物、無機窒化物、多孔質物質、透明樹脂などが挙げられる。これらのうち、特に透明樹脂からなるものが好ましい。透明樹脂は、既に説明した透明樹脂基材を構成するものとして示したものから適宜選択して用いることができる。
透明材料としては、ガラス、無機酸化物、無機窒化物、多孔質物質、透明樹脂などが挙げられる。これらのうち、特に透明樹脂からなるものが好ましい。透明樹脂は、既に説明した透明樹脂基材を構成するものとして示したものから適宜選択して用いることができる。
透明樹脂からなる保護層は、前述の透明樹脂基材同様に、同様の方法で測定した重量減量が1%以下であることが好ましく、0.8%以下であることがより好ましい。
保護層の平均厚さは、取り扱い性の観点から通常5μm〜1mmであり、好ましくは20〜200μmである。保護層は、波長400〜700nmの可視光線領域の光の透過率が80%以上であるものが好ましい。
また、保護層は、波長550nmで測定したレターデーションReが、50nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。また、面内の任意2点のレターデーションReの差(レターデーションむら)は、好ましくは10nm以下であり、より好ましくは5nm以下である。レターデーションReが大きく、またレターデーションむらが大きいと、液晶表示装置に用いた場合に表示面の明るさにバラツキが生じやすくなる。
保護層を積層させるために接着剤(粘着剤を含む)を用いることができる。接着剤からなる層(接着層)の平均厚さは、通常0.01μm〜30μmであり、好ましくは0.1μm〜15μmである。保護層を接着剤で貼り付ける場合には、線状金属部材同士間、すなわちグリッド線間の空間に接着剤が入り込まないようにし、グリッド線間の空間に空気が残るようにすることが偏光分離性能を高める点で好ましい。
本発明の製造方法により得られるグリッド偏光フィルム10は、グリッド線の間に空気または不活性ガスが含まれる空間があることが好ましい。不活性ガスとしては屈折率の小さいものが好ましく、窒素、ヘリウムなどが挙げられる。
線状金属部材36には、腐食防止処理を施して腐食防止膜を設けてもよい。腐食防止膜は、グリッド偏光性能の観点から、単分子膜とするか、またはそれに準じる厚さとするのが好ましく、具体的には、100nm以下の厚さであることが好ましい。
完成した長尺のグリッド偏光フィルムは、任意好適なサイズに切り出されて、例えば液晶表示装置用の光学フィルムとして使用される。
完成した長尺のグリッド偏光フィルムは、任意好適なサイズに切り出されて、例えば液晶表示装置用の光学フィルムとして使用される。
以下に実施例、比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず実施された測定方法につき説明する。
まず実施された測定方法につき説明する。
(表面粗さSmおよびRa)
表面粗さSmおよびRaは、JIS B 0601:2001の規定に従って、カラー3Dレーザー顕微鏡(キーエンス社製、製品名「VK-9500」)を用いて測定した。
表面粗さSmおよびRaは、JIS B 0601:2001の規定に従って、カラー3Dレーザー顕微鏡(キーエンス社製、製品名「VK-9500」)を用いて測定した。
(摩擦係数)
摩擦係数は、ガラス板上に、30mm×50mm角のサイズに切り出した試験サンプル(フィルム)を、微細な凹凸構造を有する面を上にして固定し、その上に30mm×50mm角のサイズに切り出した部材を、試験サンプルの凹凸構造と接触する面を下にして配置して互いに接触させ、微細な凹凸構造の長手方向(畝の延在方向)を移動方向と垂直に配置して、試験サンプルの上側から荷重200g/cm2をかけて、ストローク幅25mm、速度30mm/secで5回測定された値の平均値から静摩擦係数を算出した。
摩擦係数は、ガラス板上に、30mm×50mm角のサイズに切り出した試験サンプル(フィルム)を、微細な凹凸構造を有する面を上にして固定し、その上に30mm×50mm角のサイズに切り出した部材を、試験サンプルの凹凸構造と接触する面を下にして配置して互いに接触させ、微細な凹凸構造の長手方向(畝の延在方向)を移動方向と垂直に配置して、試験サンプルの上側から荷重200g/cm2をかけて、ストローク幅25mm、速度30mm/secで5回測定された値の平均値から静摩擦係数を算出した。
(傷、剥がれの評価)
得られたグリッド偏光フィルムを白色バックライトの上に乗せて、傷、剥がれなどの欠陥の有無を、以下の基準で評価した。
良:欠陥無し。
可:一部に欠陥有り。
不可:欠陥が目立つ。
得られたグリッド偏光フィルムを白色バックライトの上に乗せて、傷、剥がれなどの欠陥の有無を、以下の基準で評価した。
良:欠陥無し。
可:一部に欠陥有り。
不可:欠陥が目立つ。
<実施例1>
(1−1:樹脂フィルム(1)の作製)
コロナ放電処理により表面改質処理を施した厚さ100μmのシクロオレフィンポリマーフィルム(第1の基材フィルム)(ZF−14:(株)オプテス社製)のコロナ処理面に、ウレタン樹脂(スーパーフレックス210:日本合成化学(株)製)8.5重量部、エポキシ(デコナールEX521:ナガセケムックス(株)社製)0.85重量部、架橋剤(アジピン酸ジヒドラジド:和光純薬(株)製)0.4重量部、スリップ剤(スリバックス E SA-20:日本化成(株)製)0.17重量部、微粒子(シリカ、MP−2040:日産化学(株)製、平均粒径200nm)1.25重量部、純水88.83重量部からなる塗布液を、乾燥膜厚が0.1μmになるように塗布して、80℃で15分乾燥を行うことにより接触コート層とし、接触コート層が積層されている樹脂フィルム(1)を得た。この接触コート層の露出面をコート面(接触面)と称する。
樹脂フィルム(1)のコート面のSmは0.12μmであり、Raは0.15μmであった。
(1−1:樹脂フィルム(1)の作製)
コロナ放電処理により表面改質処理を施した厚さ100μmのシクロオレフィンポリマーフィルム(第1の基材フィルム)(ZF−14:(株)オプテス社製)のコロナ処理面に、ウレタン樹脂(スーパーフレックス210:日本合成化学(株)製)8.5重量部、エポキシ(デコナールEX521:ナガセケムックス(株)社製)0.85重量部、架橋剤(アジピン酸ジヒドラジド:和光純薬(株)製)0.4重量部、スリップ剤(スリバックス E SA-20:日本化成(株)製)0.17重量部、微粒子(シリカ、MP−2040:日産化学(株)製、平均粒径200nm)1.25重量部、純水88.83重量部からなる塗布液を、乾燥膜厚が0.1μmになるように塗布して、80℃で15分乾燥を行うことにより接触コート層とし、接触コート層が積層されている樹脂フィルム(1)を得た。この接触コート層の露出面をコート面(接触面)と称する。
樹脂フィルム(1)のコート面のSmは0.12μmであり、Raは0.15μmであった。
(1−2:微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(1)の作製)
8mm×8mm×60mmのSUS製シャンクにろう付けされた寸法0.2mm×1mm×1mmの直方体単結晶ダイヤモンドの0.2mm×1mm角サイズの面に、集束イオンビーム加工装置SMI3050(セイコーインスツルメンツ(株)製)を用いてアルゴンイオンビームを用いた集束イオンビーム加工を行い、長さ1mmの辺に平行な幅90nm、深さ80nmの溝をピッチ180nmの矩形形状のパターンとして彫り込み、直線状の突起を有する切削工具を作製した。
8mm×8mm×60mmのSUS製シャンクにろう付けされた寸法0.2mm×1mm×1mmの直方体単結晶ダイヤモンドの0.2mm×1mm角サイズの面に、集束イオンビーム加工装置SMI3050(セイコーインスツルメンツ(株)製)を用いてアルゴンイオンビームを用いた集束イオンビーム加工を行い、長さ1mmの辺に平行な幅90nm、深さ80nmの溝をピッチ180nmの矩形形状のパターンとして彫り込み、直線状の突起を有する切削工具を作製した。
直径200mmで長さ700mmの円筒形状ステンレス鋼SUS430の曲面全面に、厚さ100μmのニッケル−リン無電解メッキを施し、次いで、先に作製した直線状突起を形成した切削工具と、精密円筒研削盤S30−1(スチューダ製)とを用いて、ニッケル−リン無電解メッキ面に、円筒の円周端面と平行な方向に幅90nm、高さ80nm、ピッチ180nmの直線状の突起を切削加工することにより、転写ロールを得た。
なお、集束イオンビーム加工による切削工具の作製と、ニッケル−リン無電解メッキ面の切削加工は、温度20.0℃±0.2℃、振動制御システム(昭和サイエンス製)により0.5Hz以上の振動の変位が10μm以下に管理された恒温低振動室内で行った。
直径70mmのゴム製ロールからなるニップロールおよび上記転写ロールを使用した転写装置を用い、イソボルニルアクリレート86.6重量部、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート9.6重量部、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製、イルガキュアー184)3.8重量部からなる塗布液を、コロナ放電処理を行った表面改質済みの樹脂フィルム(1)のコート面の裏面側の表面に5μmの厚みで塗布し、前述した転写ロール上に塗布面とパターン面が接触するように積層し、次いで紫外線照射することにより、転写ロールの切削加工形状が転写されたフィルム(第1フィルム)が積層された樹脂フィルム(1)を、巻き取りロールにロール状に巻き取ることにより微細な凹凸を有する凹凸面(第1の凹凸構造)を備える樹脂フィルム(1)を得た。得られた長尺の樹脂フィルム(1)を所定のサイズに切り出し、集束イオンビーム加工観察装置FB−2100(日立製作所製)のマイクロサンプリング装置を使用してTEM用観察断面を作製し、透過電子顕微鏡H−7500(日立製作所製)にてフィルム断面を観察したところ、樹脂フィルム(1)に形成されたパターンは、開口部(凹溝部)の幅90nm、高さ80nm、ピッチ180nmの矩形形状であった。
(1−3:グリッド偏光フィルム(1)の作製)
前述した工程により得られた微細な凹凸構造(第1の凹凸構造)が形成された樹脂フィルム(1)の凹凸構造形成面に、アルゴンガス存在下にて出力400Wの条件でのスパッタリングを行うことにより、シリコン酸化膜(SiO2膜)を、パターン形成面に対して鉛直方向から成膜した後、ダイナミックレートが1500nm・m/minであり、成膜時真空度が5×10−3Paである条件での真空蒸着により、アルミニウムをシリコン酸化膜に対して鉛直方向から、アルミニウム膜厚が100nmとなるように成膜して線状金属部材を形成し、ロール状に巻き取りロールに巻き取ることにより、長尺のグリッド偏光フィルム(1)を得た。グリッド偏光フィルム(1)を作製する工程において、微細な凹凸構造が形成された凹凸面に接触するロールとして、Smが0.5μmであり、Raが1.0μmであるステンレス製の搬送ロールを用いた。
前述した工程により得られた微細な凹凸構造(第1の凹凸構造)が形成された樹脂フィルム(1)の凹凸構造形成面に、アルゴンガス存在下にて出力400Wの条件でのスパッタリングを行うことにより、シリコン酸化膜(SiO2膜)を、パターン形成面に対して鉛直方向から成膜した後、ダイナミックレートが1500nm・m/minであり、成膜時真空度が5×10−3Paである条件での真空蒸着により、アルミニウムをシリコン酸化膜に対して鉛直方向から、アルミニウム膜厚が100nmとなるように成膜して線状金属部材を形成し、ロール状に巻き取りロールに巻き取ることにより、長尺のグリッド偏光フィルム(1)を得た。グリッド偏光フィルム(1)を作製する工程において、微細な凹凸構造が形成された凹凸面に接触するロールとして、Smが0.5μmであり、Raが1.0μmであるステンレス製の搬送ロールを用いた。
得られたグリッド偏光フィルム(1)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面:接触面、以下同じ)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.43であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(1)について評価を行った。その結果を表1に示す。また、図4−1に走査型電子顕微鏡(SEM)による写真図を示す。
<実施例2>
(2−1:樹脂フィルム(2)の作製)
厚さ50μmの粘着層(接着剤)付きポリエチレンテレフタレートフィルム(パナプロテクトHT:パナック(株)社製)(第2の基材フィルム)のポリエチレンテレフタレート面に、コロナ処理を施し、その面にウレタン樹脂(スーパーフレックス210:日本合成化学(株)製)8.5重量部、エポキシ(デコナールEX521:ナガセケムックス(株)社製)0.85重量部、アジピン酸ジヒドラジド(和光純薬(株)製)0.4重量部、スリップ剤(スリバックス E SA-20:日本化成(株)製)0.17重量部、微粒子(アルミナ、AO−509:アドマテックス社製、平均粒径10μm)1.25重量部、純水88.83重量部からなる塗布液を乾燥膜厚が8.0μmになるように塗布して接触コート層とし、粘着面側をポリカーボネートフィルム(第1の基材フィルム)と貼り合わせて樹脂フィルム(2)を得た。接触コート層の露出面をコート面とした。
樹脂フィルム(2)のコート面のSmは9.5μmであり、Raは2.5μmであった。
(2−1:樹脂フィルム(2)の作製)
厚さ50μmの粘着層(接着剤)付きポリエチレンテレフタレートフィルム(パナプロテクトHT:パナック(株)社製)(第2の基材フィルム)のポリエチレンテレフタレート面に、コロナ処理を施し、その面にウレタン樹脂(スーパーフレックス210:日本合成化学(株)製)8.5重量部、エポキシ(デコナールEX521:ナガセケムックス(株)社製)0.85重量部、アジピン酸ジヒドラジド(和光純薬(株)製)0.4重量部、スリップ剤(スリバックス E SA-20:日本化成(株)製)0.17重量部、微粒子(アルミナ、AO−509:アドマテックス社製、平均粒径10μm)1.25重量部、純水88.83重量部からなる塗布液を乾燥膜厚が8.0μmになるように塗布して接触コート層とし、粘着面側をポリカーボネートフィルム(第1の基材フィルム)と貼り合わせて樹脂フィルム(2)を得た。接触コート層の露出面をコート面とした。
樹脂フィルム(2)のコート面のSmは9.5μmであり、Raは2.5μmであった。
(2−2:グリッド偏光フィルム(2)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(2)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(2)を作製した。得られた樹脂フィルム(2)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(2)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(2)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.41であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(2)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(2)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(2)を作製した。得られた樹脂フィルム(2)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(2)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(2)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.41であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(2)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例3>
(3−1:樹脂フィルム(3)の作製)
樹脂フィルム(2)をトリアセチルセルロースフィルムとし、微粒子をシリカ粒子(MP−2040:日産化学社製、平均粒径200nm)とし、純水の配合を89.0重量部とし、スリップ剤を不含とし、乾燥膜厚を0.1μmとした以外は、実施例2と同様にして、樹脂フィルム(3)を得た。
樹脂フィルム(3)のコート面のSmは0.12μmであり、Raは0.15μmであった。
(3−1:樹脂フィルム(3)の作製)
樹脂フィルム(2)をトリアセチルセルロースフィルムとし、微粒子をシリカ粒子(MP−2040:日産化学社製、平均粒径200nm)とし、純水の配合を89.0重量部とし、スリップ剤を不含とし、乾燥膜厚を0.1μmとした以外は、実施例2と同様にして、樹脂フィルム(3)を得た。
樹脂フィルム(3)のコート面のSmは0.12μmであり、Raは0.15μmであった。
(3−2:グリッド偏光フィルム(3)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(3)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(3)を作製した。得られた樹脂フィルム(3)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(3)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(3)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.90であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(3)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(3)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(3)を作製した。得られた樹脂フィルム(3)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(3)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(3)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.90であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(3)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例4>
(4−1:樹脂フィルム(4)の作製)
ポリメチルメタクリレート樹脂(Tg110℃)のペレットを、窒素を流通させた熱風乾燥器を用いて100℃で4時間乾燥したのち、50mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用し、溶融樹脂温度260℃、Tダイの幅650mmの成形条件で、厚さ100μmのフィルムを押出成形した。上記工程で共押出成形により成形機より出てきたフィルムを、110℃に加熱したハードクロムめっき100μmを施した金属製の鏡面ロールと、150℃に加熱したセラミック製のSmが10.5μm、Raが5.5μmの凹凸を有する賦型ロールを用いて、押出されたフィルムを線圧100kN/mにて狭圧した。ロールスピードは10m/minで巻き取り、片方の表面に凹凸(第2の凹凸構造)が形成された凹凸形成面を有するフィルム(樹脂フィルム(4))を得た。
(4−1:樹脂フィルム(4)の作製)
ポリメチルメタクリレート樹脂(Tg110℃)のペレットを、窒素を流通させた熱風乾燥器を用いて100℃で4時間乾燥したのち、50mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用し、溶融樹脂温度260℃、Tダイの幅650mmの成形条件で、厚さ100μmのフィルムを押出成形した。上記工程で共押出成形により成形機より出てきたフィルムを、110℃に加熱したハードクロムめっき100μmを施した金属製の鏡面ロールと、150℃に加熱したセラミック製のSmが10.5μm、Raが5.5μmの凹凸を有する賦型ロールを用いて、押出されたフィルムを線圧100kN/mにて狭圧した。ロールスピードは10m/minで巻き取り、片方の表面に凹凸(第2の凹凸構造)が形成された凹凸形成面を有するフィルム(樹脂フィルム(4))を得た。
樹脂フィルム(4)の凹凸形成面のSmは9.5μmであり、Raは2.5μmであった。
(4−2:グリッド偏光フィルム(4)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(4)に代えた以外は実施例1と同様にして、凹凸形成面とは反対側の面に微細な凹凸構造(第1の凹凸構造)を有する樹脂フィルム(4)を作製した。得られた樹脂フィルム(4)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(4)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(4)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)と凹凸形成面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.93であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(4)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(4)に代えた以外は実施例1と同様にして、凹凸形成面とは反対側の面に微細な凹凸構造(第1の凹凸構造)を有する樹脂フィルム(4)を作製した。得られた樹脂フィルム(4)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(4)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(4)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)と凹凸形成面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.93であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(4)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例5>
(5−1:樹脂フィルム(5)の作製)
微粒子をアルミナ粒子(AO−509:アドマテックス社製、平均粒径10μm)とし、乾燥膜厚を8.0μmに変えた以外は、実施例1と同様にして、樹脂フィルム(5)を得た。
樹脂フィルム(5)のコート面のSmは9.5μmであり、Raは2.5μmであった。
(5−1:樹脂フィルム(5)の作製)
微粒子をアルミナ粒子(AO−509:アドマテックス社製、平均粒径10μm)とし、乾燥膜厚を8.0μmに変えた以外は、実施例1と同様にして、樹脂フィルム(5)を得た。
樹脂フィルム(5)のコート面のSmは9.5μmであり、Raは2.5μmであった。
(5−2:微細な凹凸を有する樹脂フィルム(5)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(5)に代え、スパッタリング工程および真空蒸着工程による線状金属部材の形成を不実施とした以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸を有する樹脂フィルム(5)を得た。
得られた微細な凹凸を有する樹脂フィルム(5)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.62であった。また、別に切り出した微細な凹凸を有する樹脂フィルム(5)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(5)に代え、スパッタリング工程および真空蒸着工程による線状金属部材の形成を不実施とした以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸を有する樹脂フィルム(5)を得た。
得られた微細な凹凸を有する樹脂フィルム(5)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.62であった。また、別に切り出した微細な凹凸を有する樹脂フィルム(5)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例1>
(樹脂フィルム(6)の作製)
微粒子をシリカ粒子(スノーテックZL:日産化学社製、平均粒径70〜100nm)とし、塗布乾燥膜厚を0.03μmに変えた以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(6)を得た。
樹脂フィルム(6)のコート面のSmは0.09μmであり、Raは0.06μmであった。
(樹脂フィルム(6)の作製)
微粒子をシリカ粒子(スノーテックZL:日産化学社製、平均粒径70〜100nm)とし、塗布乾燥膜厚を0.03μmに変えた以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(6)を得た。
樹脂フィルム(6)のコート面のSmは0.09μmであり、Raは0.06μmであった。
(グリッド偏光フィルム(6)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(6)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(6)を作製した。得られた樹脂フィルム(6)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(6)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(6)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.49であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(6)について評価を行った。その結果を表1に示す。また、図4−2に走査型電子顕微鏡(SEM)による写真図を示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(6)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(6)を作製した。得られた樹脂フィルム(6)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(6)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(6)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.49であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(6)について評価を行った。その結果を表1に示す。また、図4−2に走査型電子顕微鏡(SEM)による写真図を示す。
<比較例2>
(樹脂フィルム(7)の作製)
微粒子をシリコン樹脂粒子(トスパール1110:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製、平均粒径11μm)とし、塗布乾燥膜厚を9.0μmに変えた以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(7)を得た。
樹脂フィルム(7)のコート面のSmは10.5μmであり、Raは3.0μmであった。
(樹脂フィルム(7)の作製)
微粒子をシリコン樹脂粒子(トスパール1110:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製、平均粒径11μm)とし、塗布乾燥膜厚を9.0μmに変えた以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(7)を得た。
樹脂フィルム(7)のコート面のSmは10.5μmであり、Raは3.0μmであった。
(グリッド偏光フィルム(7)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(7)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(7)を作製した。得られた樹脂フィルム(7)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(7)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(7)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.40であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(7)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(7)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(7)を作製した。得られた樹脂フィルム(7)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(7)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(7)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.40であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(7)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例3>
(樹脂フィルム(8)の作製)
微粒子をシリカ粒子(スノーテックZL:日産化学社製、平均粒径70〜100nm)とし、純水の配合量を89.0重量部とし、スリップ剤を不含とし、塗布乾燥膜厚を0.03μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(8)を得た。
樹脂フィルム(8)のコート面のSmは0.09μmであり、Raは0.06μmであった。
(樹脂フィルム(8)の作製)
微粒子をシリカ粒子(スノーテックZL:日産化学社製、平均粒径70〜100nm)とし、純水の配合量を89.0重量部とし、スリップ剤を不含とし、塗布乾燥膜厚を0.03μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(8)を得た。
樹脂フィルム(8)のコート面のSmは0.09μmであり、Raは0.06μmであった。
(グリッド偏光フィルム(8)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(8)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(8)を作製した。得られた樹脂フィルム(8)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(8)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(8)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.95であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(8)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(8)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(8)を作製した。得られた樹脂フィルム(8)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(8)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(8)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.95であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(8)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例4>
(樹脂フィルム(9)の作製)
微粒子をシリコン樹脂粒子(トスパール1110:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製、平均粒径11μm)とし、純水の配合量を89.0重量部とし、スリップ剤を不含とし、塗布乾燥膜厚を9.0μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(9)を得た。
樹脂フィルム(9)のコート面のSmは10.5μmであり、Raは3.0μmであった。
(樹脂フィルム(9)の作製)
微粒子をシリコン樹脂粒子(トスパール1110:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製、平均粒径11μm)とし、純水の配合量を89.0重量部とし、スリップ剤を不含とし、塗布乾燥膜厚を9.0μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(9)を得た。
樹脂フィルム(9)のコート面のSmは10.5μmであり、Raは3.0μmであった。
(グリッド偏光フィルム(9)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(9)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(9)を作製した。得られた樹脂フィルム(9)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(9)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(9)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.92であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(9)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(9)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(9)を作製した。得られた樹脂フィルム(9)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(9)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(9)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、0.92であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(9)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例5>
(樹脂フィルム(10)の作製)
微粒子をシリカ粒子(スノーテックZL:日産化学社製、平均粒径70〜100nm)とし、純水の配合量を89.4重量部とし、架橋剤とスリップ剤とを不含とし、塗布乾燥膜厚を0.03μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(10)を得た。
樹脂フィルム(10)のコート面のSmは0.09μmであり、Raは0.06μmであった。
(樹脂フィルム(10)の作製)
微粒子をシリカ粒子(スノーテックZL:日産化学社製、平均粒径70〜100nm)とし、純水の配合量を89.4重量部とし、架橋剤とスリップ剤とを不含とし、塗布乾燥膜厚を0.03μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(10)を得た。
樹脂フィルム(10)のコート面のSmは0.09μmであり、Raは0.06μmであった。
(グリッド偏光フィルム(10)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(10)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(10)を作製した。得られた樹脂フィルム(10)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(10)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(10)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)の摩擦係数を測定した。摩擦係数は、1.12であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(10)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(10)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(10)を作製した。得られた樹脂フィルム(10)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(10)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(10)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)の摩擦係数を測定した。摩擦係数は、1.12であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(10)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例6>
(樹脂フィルム(11)の作製)
微粒子をシリカ粒子(MP−2040:日産化学社製、平均粒径200nm)とし、純水の配合量を89.4重量部とし、架橋剤とスリップ剤とを不含とし、塗布乾燥膜厚を0.1μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(11)を得た。
樹脂フィルム(11)のコート面のSmは0.12μmであり、Raは0.15μmであった。
(樹脂フィルム(11)の作製)
微粒子をシリカ粒子(MP−2040:日産化学社製、平均粒径200nm)とし、純水の配合量を89.4重量部とし、架橋剤とスリップ剤とを不含とし、塗布乾燥膜厚を0.1μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(11)を得た。
樹脂フィルム(11)のコート面のSmは0.12μmであり、Raは0.15μmであった。
(グリッド偏光フィルム(11)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(11)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(11)を作製した。得られた樹脂フィルム(11)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(11)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(11)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、1.12であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(11)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(11)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(11)を作製した。得られた樹脂フィルム(11)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(11)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(11)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、1.12であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(11)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例7>
(樹脂フィルム(12)の作製)
微粒子をアルミナ粒子(AO−509:アドマテックス社製、平均粒径10μm)とし、純水の配合量を89.4重量部とし、架橋剤とスリップ剤とを不含とし、塗布乾燥膜厚を8.0μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(12)を得た。
樹脂フィルム(12)のコート面のSmは9.5μmであり、Raは2.5μmであった。
(樹脂フィルム(12)の作製)
微粒子をアルミナ粒子(AO−509:アドマテックス社製、平均粒径10μm)とし、純水の配合量を89.4重量部とし、架橋剤とスリップ剤とを不含とし、塗布乾燥膜厚を8.0μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(12)を得た。
樹脂フィルム(12)のコート面のSmは9.5μmであり、Raは2.5μmであった。
(グリッド偏光フィルム(12)の作製)
樹脂フィルム1を樹脂フィルム(12)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(12)を作製した。得られた樹脂フィルム(12)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(12)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(12)を30mm×50mmに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、1.13であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(12)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム1を樹脂フィルム(12)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(12)を作製した。得られた樹脂フィルム(12)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(12)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(12)を30mm×50mmに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、1.13であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(12)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例8>
(樹脂フィルム(13)の作製)
微粒子をシリコン樹脂粒子(トスパール1110:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製、平均粒径11μm)とし、純水の配合量を89.4重量部とし、架橋剤とスリップ剤とを不含とし、塗布乾燥膜厚を9.0μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(13)を得た。
樹脂フィルム(13)のコート面のSmは10.5μmであり、Raは4.5μmであった。
(樹脂フィルム(13)の作製)
微粒子をシリコン樹脂粒子(トスパール1110:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製、平均粒径11μm)とし、純水の配合量を89.4重量部とし、架橋剤とスリップ剤とを不含とし、塗布乾燥膜厚を9.0μmとした以外は、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルム(13)を得た。
樹脂フィルム(13)のコート面のSmは10.5μmであり、Raは4.5μmであった。
(グリッド偏光フィルム(13)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(13)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(13)を作製した。得られた樹脂フィルム(13)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(13)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(13)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、1.10であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(13)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(13)に代えた以外は実施例1と同様にして、微細な凹凸構造を有する樹脂フィルム(13)を作製した。得られた樹脂フィルム(13)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(13)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(13)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、1.10であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(13)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例9>
(樹脂フィルム(14)の作製)
ノルボルネン系重合体[日本ゼオン社製「ZEONOR1420」、Tg(ガラス転移温度)136℃]のペレットを、窒素を流通させた熱風乾燥器を用いて100℃で4時間乾燥したのち、50mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用して、溶融樹脂温度260℃、Tダイの幅650mmの成形条件で、厚さ100μmの基材フィルムとして押出成形した。上記工程で共押出成形により成形機より出てきた基材フィルムを、ハードクロムめっき100μmが施され、135℃に加熱した金属製の鏡面ロールと、セラミック製であって、Smが11.0μmであり、Raが3.9μmである凹凸を有する、160℃に加熱した賦型ロールとを用いて、押出された基材フィルムを線圧100kN/mにて狭圧した。ロールスピードを10m/minとして巻き取りロールに巻き取り、片方の表面に凹凸(第2の凹凸構造)が形成された凹凸形成面を有するフィルム(樹脂フィルム(14))を得た。
樹脂フィルム(14)の凹凸形成面のSmは10.5μmであり、Raは1.4μmであった。
(樹脂フィルム(14)の作製)
ノルボルネン系重合体[日本ゼオン社製「ZEONOR1420」、Tg(ガラス転移温度)136℃]のペレットを、窒素を流通させた熱風乾燥器を用いて100℃で4時間乾燥したのち、50mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用して、溶融樹脂温度260℃、Tダイの幅650mmの成形条件で、厚さ100μmの基材フィルムとして押出成形した。上記工程で共押出成形により成形機より出てきた基材フィルムを、ハードクロムめっき100μmが施され、135℃に加熱した金属製の鏡面ロールと、セラミック製であって、Smが11.0μmであり、Raが3.9μmである凹凸を有する、160℃に加熱した賦型ロールとを用いて、押出された基材フィルムを線圧100kN/mにて狭圧した。ロールスピードを10m/minとして巻き取りロールに巻き取り、片方の表面に凹凸(第2の凹凸構造)が形成された凹凸形成面を有するフィルム(樹脂フィルム(14))を得た。
樹脂フィルム(14)の凹凸形成面のSmは10.5μmであり、Raは1.4μmであった。
(グリッド偏光フィルム(14)の作製)
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(14)に代えた以外は実施例1と同様にして、凹凸形成面とは反対側の面に、微細な凹凸構造(第1の凹凸構造)を有する樹脂フィルム(14)を作製した。得られた樹脂フィルム(14)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(14)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(14)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)と凹凸形成面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、3.0であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(14)について評価を行った。その結果を表1に示す。
樹脂フィルム(1)を樹脂フィルム(14)に代えた以外は実施例1と同様にして、凹凸形成面とは反対側の面に、微細な凹凸構造(第1の凹凸構造)を有する樹脂フィルム(14)を作製した。得られた樹脂フィルム(14)を用いて、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(14)を得た。得られたグリッド偏光フィルム(14)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)と凹凸形成面(B面)との摩擦係数を測定した。摩擦係数は、3.0であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(14)について評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例10>
(グリッド偏光フィルム(15)の作製)
微細な凹凸構造を有する凹凸面に接触する搬送ロールとして、Smが0.15μmであり、Raが0.02μmであるステンレス製の搬送ロールを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(15)を作製した。
得られたグリッド偏光フィルム(15)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)と、樹脂フィルム(15)を作製した際に使用した搬送ロールの表面と同一な表面粗さになるように加工したステンレスの板(B面:Smが0.1μmであり、Raが0.02μmであった。)とを重ねて摩擦係数を測定した。摩擦係数は、2.6であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(15)について評価を行った。その結果を表1に示す。
(グリッド偏光フィルム(15)の作製)
微細な凹凸構造を有する凹凸面に接触する搬送ロールとして、Smが0.15μmであり、Raが0.02μmであるステンレス製の搬送ロールを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルム(15)を作製した。
得られたグリッド偏光フィルム(15)を30mm×50mm角のサイズに切り出し、微細な凹凸構造を有する凹凸面(A面)と、樹脂フィルム(15)を作製した際に使用した搬送ロールの表面と同一な表面粗さになるように加工したステンレスの板(B面:Smが0.1μmであり、Raが0.02μmであった。)とを重ねて摩擦係数を測定した。摩擦係数は、2.6であった。また、別に切り出したグリッド偏光フィルム(15)について評価を行った。その結果を表1に示す。
表1から明らかなように、前述した実施例1から5のような構成として、(第1の)凹凸構造との接触面である、基材フィルムの裏面、第1フィルムの第2表面、接触コート層の接触面、搬送ロールの表面の表面粗さおよび摩擦係数を既に説明した好適範囲内とすれば、搬送および/または巻き取りに起因する、グリッド偏光フィルムの凹凸構造の傷や剥がれといった破損を、効果的に防止することができる。
また、図4−1に示されるように、本発明の製造方法により製造されたグリッド偏光フィルムの凹凸構造には傷や剥がれが生じなかったのに対して、図4−2に示されるように、比較例にかかる製造方法により製造されたグリッド偏光フィルムの凹凸構造には、場合によっては目視で確認できるほどの傷や剥がれが確認された。
また、図4−1に示されるように、本発明の製造方法により製造されたグリッド偏光フィルムの凹凸構造には傷や剥がれが生じなかったのに対して、図4−2に示されるように、比較例にかかる製造方法により製造されたグリッド偏光フィルムの凹凸構造には、場合によっては目視で確認できるほどの傷や剥がれが確認された。
<参考例1>
実施例1において、塗布乾燥膜厚を0.15μm、0.2μmにそれぞれ変えて、樹脂フィルム(16)、(17)を作製した。樹脂フィルム(16)のSmは0.12μmであり、Raは0.06μmであった。樹脂フィルム(17)のSmは0.12μmであり、Raは0.04μmであった。
実施例1において、塗布乾燥膜厚を0.15μm、0.2μmにそれぞれ変えて、樹脂フィルム(16)、(17)を作製した。樹脂フィルム(16)のSmは0.12μmであり、Raは0.06μmであった。樹脂フィルム(17)のSmは0.12μmであり、Raは0.04μmであった。
実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルムを作製し、微細な凹凸を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を算出すると、グリッド偏光フィルム(16)は、0.9であり、グリッド偏光フィルム(17)は、2.5であった。
このことから、Raが0.05μm以下の場合には、摩擦係数1.0以下は実現できないことが分かった。
このことから、Raが0.05μm以下の場合には、摩擦係数1.0以下は実現できないことが分かった。
<参考例2>
実施例4において、塗布乾燥膜厚を4.7μm、5.3μmにそれぞれ変えて、樹脂フィルム(18)、(19)を作製した。樹脂フィルム(18)のSmは9.5μmであり、Raは4.7μmであった。樹脂フィルム(19)のSmは9.5μmであり、Raは5.3μmであった。
実施例4において、塗布乾燥膜厚を4.7μm、5.3μmにそれぞれ変えて、樹脂フィルム(18)、(19)を作製した。樹脂フィルム(18)のSmは9.5μmであり、Raは4.7μmであった。樹脂フィルム(19)のSmは9.5μmであり、Raは5.3μmであった。
実施例1と同様の方法でグリッド偏光フィルムを作製し、微細な凹凸を有する凹凸面(A面)とコート面(B面)との摩擦係数を算出すると、グリッド偏光フィルム(18)は0.93であり、グリッド偏光フィルム(19)は0.92であった。これらのグリッド偏光フィルムの傷、剥がれの評価を行うと、グリッド偏光フィルム(18)では傷、剥がれは見られなかったが、グリッド偏光フィルム(19)では傷、剥がれがみられた。このことより、Raが5.0μm以上の場合には、傷、剥がれのない長尺のグリッド偏光フィルムは実現できないことがわかった。
本発明にかかるグリッド偏光フィルムの製造方法は、例えば液晶表示装置といった光学デバイスに使用される光学フィルムの製造に好適に適用することができる。
10 グリッド偏光フィルム
20 主フィルム
20a 第1の表面
20b 第2の表面
22 第1フィルム
22a、50a 第1表面
22b、50b 第2表面
24 第1の基材フィルム
24a 表面
24b 裏面
30 凹凸構造
32 凸部
32a 頂部
34 凹溝部
36 線状金属部材
36a 第1の線状金属部材
36b 第2の線状金属部材
40 接着剤
50 第2の基材フィルム
60、160 接触コート層
60a、160a 接触面
100 製造装置
110 送り出しロール
120 巻き取りロール
130 処理用ロール
140 搬送ロール
140a 第1搬送ロール
140b 第2搬送ロール
150 処理装置
152 処理室
154 処理部
20 主フィルム
20a 第1の表面
20b 第2の表面
22 第1フィルム
22a、50a 第1表面
22b、50b 第2表面
24 第1の基材フィルム
24a 表面
24b 裏面
30 凹凸構造
32 凸部
32a 頂部
34 凹溝部
36 線状金属部材
36a 第1の線状金属部材
36b 第2の線状金属部材
40 接着剤
50 第2の基材フィルム
60、160 接触コート層
60a、160a 接触面
100 製造装置
110 送り出しロール
120 巻き取りロール
130 処理用ロール
140 搬送ロール
140a 第1搬送ロール
140b 第2搬送ロール
150 処理装置
152 処理室
154 処理部
Claims (10)
- 第1の表面及び前記第1の表面と反対側の表面である第2の表面を有する長尺の主フィルムであって、前記第1の表面に第1の凹凸構造を有する主フィルムを準備する(A)工程、および
前記主フィルムをロール状に巻き取る(B)工程を含む、グリッド偏光フィルムの製造方法であって、
前記(A)工程および前記(B)工程において、前記第1の表面と接触する接触面と、前記第1の表面との静摩擦係数が1.0以下であり、
前記接触面の表面粗さが式(1)および(2)を満たす、グリッド偏光フィルムの製造方法。
0.05μm≦Ra≦5.0μm・・・(1)
0.1μm≦Sm≦10μm・・・(2)
(Raは平均粗さであり、Smは平均周期である。) - 前記接触面が、前記第2の表面を含む、請求項1に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
- 前記主フィルムが、前記第2の表面側の最外層に位置する基材フィルムを備え、前記基材フィルムの前記第2の表面側の面が、前記接触面を構成する、請求項2に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
- 前記基材フィルムの前記第2の表面側の面が、第2の凹凸構造を有する面であり、かつ該第2の凹凸構造を有する面が、前記接触面を構成する、請求項3に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
- 前記主フィルムが、前記第2の表面側の最外層に位置する接触コート層を備え、前記接触コート層の前記第2の表面側の面が、前記接触面を構成する、請求項1に記載のグリッド偏光子の製造方法。
- 前記接触コート層が、粒子と有機材料とを含む、請求項5に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
- 前記接触面が、前記(A)工程及び前記(B)工程においてフィルムを搬送するために用いる搬送ロールの表面を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
- 前記主フィルムが、前記第1の表面側の最外層に、透明な材料からなる層を備え、前記透明な材料からなる層が、前記第1の凹凸構造を構成する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
- 前記主フィルムが、前記第1の表面側の最外層に、線状に配列した線状金属部材を有し、前記線状金属部材が、前記第1の凹凸構造を構成する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のグリッド偏光フィルムの製造方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法で製造されたグリッド偏光フィルム。
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JP2009017589A JP2010175773A (ja) | 2009-01-29 | 2009-01-29 | グリッド偏光フィルムおよびその製造方法 |
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JP2018163253A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | 大日本印刷株式会社 | 偏光子 |
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