JP2010175702A - 画像形成装置及びその電力制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧降下の原因の切り分けを行うことができるようにして画像形成装置の電源環境を正確に把握し、それに対応した適切な動作を行えるようにする。
【解決手段】画像形成装置のAC電圧検知部またはAC電流検知部において、装置起動時の起動モードである第一モードで起動した際に、電圧または電流値が所定の閾値を超えている場合に、定着リレーを一旦オフした後再度第二モードで立ち上げる。これにより、本体が接続される電源(電源コンセント)の容量不足か否かを判断する。電源(電源コンセント)の容量不足であれば、本体動作を停止し、その旨をメッセージとして表示部へ表示する。
【選択図】図8

Description

本発明は、複写機などの画像形成装置及びその電力制御方法に関する。
従来より、電子写真技術を用いた画像形成装置においては、記録媒体である記録紙もしくは転写材などのシート上に転写されたトナー像をシートに定着させる定着器が設けられている。
この定着器は、例えば、シート上のトナーを熱により溶融させる定着ローラと、当該定着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ローラとを有している。定着ローラは中空状に形成され、この定着ローラの中心軸上には、発熱体が保持手段により保持されている。該定着ローラ内の発熱体によって発せられた熱は、定着ローラ内壁に均一に輻射され、定着ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一となる。定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した定着温度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱される。この状態で定着ローラと加圧ローラは圧接しながら互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持する。定着ローラと加圧ローラとの圧接部において、シート上のトナーは定着ローラの熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシートに定着される。
近年、定着器としては、ユーザの利便性と省エネルギーの観点から、ウォームアップタイムが短く、電気―熱変換効率の高い加熱方式である、高周波誘導を利用した誘導加熱方式(IH方式)の定着器が提案されている(例えば特許文献1参照)。このIH方式は、AC波形を電力に応じたパルス状に変換してコイルに印加するため、所定の消費電力になるように制御可能である。
本体装置の起動時には、AC電源から供給される電力を可能な限り定着器に使用することで、ウォームアップタイムを短くする。画像形成中など本体装置の動作時には、記録媒体の搬送モータやトナーを感光体や記録媒体へ転写するための高圧などでも消費するため、定着器へは本体装置の起動時よりも低い電力を与える。但し、最低限、定着温度を維持させるだけの電力は付与する必要がある。
本体装置の最大消費電力の限界は、本体装置が接続されている商用電源の規格によって決まる。例えば、日本国内の一般オフィス内で用いられる100V商用電源の取り出し口(以下電源コンセント)は1500Wである。しかしながら、屋内に配線されたケーブルのインピーダンスによって、電流を流した場合に相応の電圧降下が発生してしまうことがある。大電流を流した場合には、電圧降下が大きくなり、本体装置の動作に異常が生ずる。
この問題を解決するために、例えば、特許文献2及び特許文献3に示すような手法が提案されている。特許文献2の手法によれば、画像形成装置が第一の動作モードで動作中に電源電圧が閾値電圧よりも降下した場合には、第一の動作モードよりも電源電流を少なくする第二の動作モードへ切り替えるようにしている。
また、特許文献3に示すような手法では、電源電圧が閾値電圧よりも降下したことを検知した場合には、電圧降下が所定の範囲に収まるように消費電力を制御する手法が提案されている。
特開昭59−33787号公報 特開2006−293212号公報 特開2007−102008号公報
しかしながら、上記特許文献2及び特許文献3では、電圧降下の原因の切り分けを行うことができなかった。そのため、トラブル時の原因追求が困難であるだけでなく、画像形成装置の電源環境を正確に把握し、それに対応した適切な動作を行うことができなかった。
また、電圧降下などの電源事情は、同じ電源コンセントから分岐して他の機種と電源を併用している場合など、画像形成装置の使用環境によっても異なる。そのため、電源の電圧降下が大き過ぎると、本体装置だけでなく、同じ電源コンセントから分岐している他の機種においても、電源のシャットダウンなど異常な動作を引き起こす虞がある。
この点について、上記特許文献2の画像形成装置では、装置の起動時には毎回、第一の動作モードで立ち上がる。そのため、同じ電源コンセントから分岐して他の機種と電源を併用しているなど画像形成装置の使用環境が好ましくない場合には、装置の起動の度に、電圧降下によって上記他の機種などにおいて異常な動作を引き起こす可能性があった。
本発明は上記従来の問題点に鑑み、次のような目的の画像形成装置及びその電力制御方法を提供するものである。即ち、電圧降下の原因の切り分けを行うことができるようにして画像形成装置の電源環境を正確に把握し、それに対応した適切な動作を行えるようにする。
また、画像形成装置が、同じ電源コンセントから分岐して他の機種と電源を併用している場合などにおいて、画像形成装置の起動により他の機種に対して影響を与えることを極力回避する。
上記目的を達成するために、本発明は、交流電圧入力部の交流電圧値を検知する交流電圧検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源とを有する画像形成装置において、前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより当該画像形成装置を起動する起動手段と、当該画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったことを検出したとき、前記起動手段を用いて前記第二モードによって当該画像形成装置を再度起動させる手段と、当該画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったか否かを判定し、その判定結果に応じて、当該画像形成装置の動作を変更する手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、交流電圧入力部から当該画像形成装置へ流れ込む電流の値を検知する交流電流検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源とを有する画像形成装置において、前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより当該画像形成装置を起動する手段と、当該画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値を上回ったことを検出したとき、前記第二モードによって当該画像形成装置を再度起動させる手段と、当該画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値を上回ったか否かを判定し、その判定結果に応じて、当該画像形成装置の動作を変更する手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、交流電圧入力部の交流電圧値を検知する交流電圧検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源と、を有する画像形成装置の電力制御方法であって、前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより前記画像形成装置を起動する起動工程と、前記画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったことを検出したとき、前記第二モードによって前記画像形成装置を再度起動させる工程と、前記画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったか否かを判定し、その判定結果に応じて、前記画像形成装置の動作を変更する工程とを有することを特徴とする。
また、本発明は、交流電圧入力部から画像形成装置へ流れ込む電流の値を検知する交流電流検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源とを有する画像形成装置の電力制御方法であって、前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより前記画像形成装置を起動する工程と、前記画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値を上回ったことを検出し、その検出時に前記第二モードによって前記画像形成装置を再度起動させる工程と、前記画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値を上回ったか否かを判定し、その判定結果に応じて、前記画像形成装置の動作を変更する工程とを有することを特徴とする。
また、本発明は、交流電圧入力部の交流電圧値を検知する交流電圧検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源と、を有する画像形成装置の電力制御方法を実行するための、コンピュータで読み取り可能なプログラムであって、前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより前記画像形成装置を起動するステップと、前記画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったことを検出したとき、前記第二モードによって前記画像形成装置を再度起動させるステップと、前記画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったか否かを判定し、その判定結果に応じて、前記画像形成装置の動作を変更するステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、電源電圧降下の原因の切り分けを行うことができ、画像形成装置の電源環境を正確に把握し、それに対応した適切な動作を行うことが可能になる。これにより、例えば、画像形成装置のダウンタイムの低減が可能になり、生産性が向上する。さらに、無用なサービスマンコールを回避することができる。
また、画像形成装置が、同じ電源コンセントから分岐して他の機種と電源を併用している場合などにおいて、画像形成装置の起動により他の機種に対して影響を与えることを極力回避することが可能になる。
実施の形態に係る画像形成装置の全体的な構成の一例を示す概略断面図である。 第一の実施の形態における定着器の電力制御系を示す回路図である。 図2中の共振制御回路102の動作を示す波形図である。 第一の実施の形態における正常時の起動AC電圧波形を示す波形図である。 第一の実施の形態における異常時の起動AC電圧波形を示す波形図である。 第一の実施の形態における第二モードでの立ち上げ波形を示す波形図である。 第一の実施の形態における第二モードでの立ち上げ波形を示す波形図である。 第一の実施の形態における処理を示すフローチャートである。 第二の実施の形態における定着器の電力制御系の構成を示す回路図である。 第二の実施の形態における異常時の起動AC電流波形を示す波形図である。 第二の実施の形態における第二モードでの立ち上げ波形を示す波形図である。 第二の実施の形態における処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[第一の実施の形態]
<画像形成装置の全体的な構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体的な構成の一例を示す概略断面図である。
この画像形成装置は、記録用紙に原稿画像を出力する画像出力部10と、原稿画像のデータを読み取る画像入力部11と、画像入力部11の上部に配置された自動原稿送り装置12と、操作表示部14とを備えている。操作表示部14によってユーザがコピーモードを設定するなど操作のオペレーションが可能である。また、装置内に問題が生じた場合には表示部14にサービスマンコールなどが表示される。
画像出力部10には、記録用紙が格納される、給紙段34,35,36,37が設けられている。記録用紙は、給紙搬送ローラ38,39,40,41,42によって画像出力部10内の画像形成部へ搬送される。
画像入力部11では、原稿台に置かれた原稿に光源21から光が照射される。光は原稿によって反射され、その光学像がCCD26に結像される。CCD26では結像された画像が電気信号に変換され、デジタルの画像データとなる。画像データは、画像処理が施されて図示しない画像メモリに格納される。
画像の出力時には、前記画像メモリに格納された画像データを呼び出してデジタル信号に基づいて光学照射部27よりレーザービームの光信号として感光ドラム31上に照射され、感光ドラム31上を走査する。
感光ドラム31は、表面に有機光導電体からなる光導電層を有し、レーザービームの照射によりその表面に静電潜像が形成される。感光ドラム31は現像器33からトナーを付着させられ、これによって静電潜像が現像され、表面上にはトナーによる可視画像が形成される。
一方、記録用紙(記録媒体の一例)は、給紙部34,35,36,37から紙搬送路を通って運ばれ、可視画像に合わせて感光ドラム31の下側を通過する。図示しない転写帯電器によって感光ドラム31上の可視画像は記録用紙に転写される。未定着の可視画像を載せた記録用紙は、定着ローラ32と加圧ローラ43の間に導入される。記録媒体上の未定着画像であるトナー画像は溶着され、出力装置10外に排出される。
ここで、定着ローラ32と加圧ローラ43、さらに後述するサーミスタ68で本実施の形態におけるIH加熱式の定着器が構成されている。
<第一の実施の形態における定着器の電力制御系>
図2は、第一の実施の形態における定着器の電力制御系を示す回路図であり、定着ローラ32を加熱するIH加熱式の定着器の電力制御系を示している。
本実施の形態における画像形成装置内において、AC電源は大きく2系統へ分岐される。一つは、定着ローラ32を加熱する誘導加熱部の制御電源である誘導加熱電源101であり、もう一つは、記録用紙の搬送や画像形成などに用いられる負荷制御用の本体負荷電源106である。
誘導加熱電源101は、MOS−FETである電力スイッチング素子TR1と、回路の電力負荷である誘導加熱コイルL1と、誘導加熱コイルL1に蓄積された電力を回生させるフライホイールダイオードD5とを有している。
サーミスタ68は、定着ローラ32の表面温度を検知する位置に配置され、その検知温度に応じた出力Vth1がアナログ/デジタル変換回路(A/D)121を介してCPU105に入力されている。
CPU105は、温度目標値とサーミスタ68の出力値とを比較し、その差分に応じた出力信号を電力決定回路104に出力する。また、CPU105は、ROM111とRAM112にも接続され、バックアップデータの格納やCPU105内部で行う計算の値の一時保存などを行う。
電力決定回路104は、CPU105の出力に従って制御信号Vrefをデジタル/アナログ変換回路(D/A)122を介して、共振制御回路102へ出力する回路である。さらに、制御信号Vrefは、共振制御回路102に入力されるようになっている。共振制御回路102は、制御信号Vrefに見合ったPWM信号を発生させて電力スイッチング素子TR1のゲートに出力し、電力スイッチング素子TR1をスイッチング駆動する。
本実施の形態における誘導加熱電源101には、交流の入力電力整流用ダイオードである整流素子D1〜D4によって、交流電力を整流した脈流が供給される。トランスNF1及びコンデンサC1は、ノイズフィルタを形成している。このノイズフィルタは、電力スイッチング素子TR1のスイッチング周波数に対して十分な減衰量を確保し、且つ電源周波数に対して減衰無く通過するように定数が設定されるようになっている。
また、AC電圧入力部(交流電圧入力部)100と誘導加熱電源101との間には、CPU105によってオン/オフが制御されるACリレーRL1が接続されている。さらに、ACリレーRL1の入力側には、誘導加熱電源101に入力される交流電圧値を検知するAC電圧検知部(交流電圧検知手段)107が接続されている。ACリレーRL1の出力側には、誘導加熱電源101を介して消費される電流を検知するIH電流検知部108が接続されている。
次に、上記誘導加熱電源101の動作について説明する。
AC電圧入力部100に交流入力電圧AC_INが印加されると、その交流入力電圧がACリレーRL1を介して整流素子D1〜D4により整流された脈流となる。その電圧は、トランスNF1を介してコンデンサC1の両端に印加される。このとき、コンデンサC1の両端電圧は、交流入力電圧を整流した波形となる。
CPU105は、サーミスタ68の出力Vth1から算出される現在の定着ローラ32の表面温度と加熱目標温度の設定値とを比較する。そして、その差分が小さくなるように新たな投入電力値Pを求め、それに準じた信号を電力決定回路104へ出力する。電力決定回路104は、D/A変換器122を介して電力Pに対応する制御信号Vrefを共振制御回路102へ出力する。
このように、誘導加熱コイルL1を駆動するための誘導加熱電源101に制御信号Vref、つまり温度調節信号が入力される。その結果、誘導加熱電源101の出力端子、つまり誘導加熱コイルL1の両端には、周波数20KHz〜100KHz程度の高周波交流電力が発生する。
以上の動作により誘導加熱コイルL1は交流磁界を発生させる。誘導加熱コイルL1に発生した交流磁界は、フェライトコアを通じて定着ローラ32に高周波磁束が貫通し、定着ローラ32内に渦電流を発生させる。その結果、定着ローラ32内面にジュール熱が発生することで定着ローラ32自らが発熱する。
したがって、上述の電力決定回路104が出力したVref値によって、共振制御回路102が発生するPWM信号のデューティが決定され、さらに、コイルL1への通電時間が決定される。これによって、消費電力及び定着ローラ32の発熱量も決定される。
このような加熱動作によって消費される電力は、定着器では通常200Wから1400W程度である。電力決定回路104は、サーミスタ68での検知温度が目標温度に到達すると電力を調整しながら温度を一定に保つように制御する。消費電力の現在値は、AC電圧検知部107の検知信号とIH電流検知部108の検知信号をCPU105に入力し、CPU105がRAM112を用いて電力計算を行うことで検知される。
なお、CPU105は、サーミスタ68の温度検知信号とAC電圧検知部107及びIH電流検出部108の信号と無関係に出力信号を電力決定回路104に出力することも可能である。例えば本体起動時などは、所定の電力で立ち上げるように出力信号を電力決定回路104へ出力する。
図3は、図2中の共振制御回路102の動作を示す波形図である。
ワンショットパルス発生回路102aから発生した鋸歯状のパルスVsawと参照電圧となる制御信号Vrefとを比較器102bによって比較することで矩形波の出力信号であるPWM信号を発生する。
図3中のPoint1及びPoint2のようにVref値を変化させることでPWM信号のデューティを変化させることができる。PWM信号はスイッチSW1を介して、電力スイッチング素子TR1のゲート−ソース間に印加され、スイッチングしてドレイン電流IDが流れて誘導加熱コイルL1に通電する。
図3の例では、Vref値を下げることによって、出力信号であるPWM信号のHigh時間が延び、その時間分長く誘導加熱コイルL1に通電することになる。その結果、定着ローラ32の温度上昇分が上がると同時に消費電力が大きくなる。
<第一の実施の形態における第一モード>
次に、本実施の形態における、定着器に対する電力の付与パターンとして通常の立ち上げモードである第一モードについて、図4及び図5等を参照して説明する。
図4は、第一の実施の形態における正常時の起動AC電圧波形を示す波形図である。即ち、通常の立ち上げモードである第一モードにおける定着器付与電力Wfとその時のAC電圧検知部107における正常時の検知電圧値Vacを示したものである。
ユーザが図示しないメインスイッチ等を操作し、画像形成装置本体を起動した時刻をTonとする。時刻Tonに画像形成装置本体の電源が立ち上がり、図2に示したようなCPU105や、サーミスタ68、電力決定回路104等が動作し始める。そして、時刻Tonから所定時間経過した時刻Tstartに誘導加熱電源101を介して誘導加熱コイルL1へ電力供給が開始される。
このとき、定着器付与電力設定値Wf0は起動時に付与する電力値として予め任意に決められた値であり、図示しないメモリによって保持されている。CPU105は本体起動後にROM111内に格納されている電力値を呼び出し、その電力値相当の出力値を電力決定回路104へ出力する。
この起動時の定着器付与電力設定値Wf0は、本体の動作状態がスタンバイ状態になるまでのウォームアップ時間へ影響を与えるため、一般的には1200〜1300W程度の電力値である。なお、スタンバイ状態とは、画像形成を行っておらず、画像形成の開始指示が入力されると直ちに画像形成を開始できる、画像形成の開始を待機している状態のことである。
時刻Tstartで定着器に対して上記の電力Wf0が印加されるため、AC電圧には変動が生じる。AC電圧の変化量は、誘導加熱電源101のACリレーRL1がオンされた時に、図示しないコンデンサ等への電流の流れ込みが生ずる時が一番大きくなる。その時の電圧をVac(dtc)とする。
また、画像形成装置の動作保証電圧範囲の最大値をVac(max)、最小値をVac(min)とし、電源電圧降下が大きいと判断する閾値をVac(th)とする。通常は、
Vac(min)≒Vac(th)
とするが、装置の動作保証電圧範囲に余裕を持っている場合には、
Vac(min)>Vac(th)
となって構わない。
図4の例は、
Vac(dtc)>Vac(th)
である。そのため、電源容量は十分であり、画像形成装置本体は問題なく動作することができる。よって、通常の起動時における定着器付与電力の印加終了時間である時刻Tstop0まで、定着器に所定の電力を付与しても構わない。
図5は、第一の実施の形態における異常時の起動AC電圧波形を示す波形図である。即ち、第一モードにおける定着器付与電力Wfとその時のAC電圧検知部107における異常時の検知電圧Vacを示したものである。
図5の例は、
Vac(dtc)<Vac(th)
であるため、電源の電圧降下が大きいと判断し、時刻Tstop1で画像形成装置本体の立ち上げ動作を一旦停止する。
<第一の実施の形態における第二モード>
次に、第一モードにおいて画像形成装置の立ち上げ動作を一旦停止した後、再度立ち上げる(再度起動する)第二モードについて、図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7は、第一の実施の形態における第二モードでの立ち上げ波形を示す波形図である。即ち、これら図6及び図7は、上述した図5の例における第一モードの後に、第二モードで立ち上げた場合の定着器付与電力Wfとその時のAC電圧検知部107における検知電圧Vacを示したものである。
第二モードでは、定着付与電力Wfを段階的に立ち上げる。例えば図6の例では、第二モードとして、目標電力Wf0=Wf4まで4段階(Wf1〜Wf4)の階段状に立ち上げる例を示している。
なお、本実施の形態では、第二モードでの立ち上げ方法として、階段状に立ち上げる例を示したが、連続的に変化する立ち上げ方法であっても構わない。また、階段状であっても本実施の形態では4段階にしているが、特に4段階と限らなくてもよい。
図6の例では、図5の例における第一モードの後に第二モードで立ち上げた時のAC電圧検知電圧Vac(dtc)が、
Vac(dtc)>Vac(th)
である。そのため、電源容量は少ないものの、第二モードでの立ち上げは可能であると判断することができる。このとき、前回の第一モードでの立ち上げ時はラッシュ電流等によって電圧変動が大きくなっていたと推測される。
図7の例では、図5の例における第一モードの後に第二モードで立ち上げた時のAC電圧検知電圧Vac(dtc)が、
Vac(dtc)<Vac(th)
である。そのため、画像形成装置本体の起動時のラッシュ電流に関係なく、電源電圧降下量が大きくなるため、画像形成装置の電源環境が良好でなく、電源容量が必要な容量よりも小さいと判断することができる。電源容量が動作保証範囲外であると通常の動作ができなくなる可能性があるため、画像形成装置本体の立ち上げを停止させる。
上記の図6及び図7の例に示したように、第一モードと第二モードとの間に一旦、定着付与電力Wfを零にしている。このときには、第二モードにおいてラッシュ電流を再現させる必要があるため、同時にリレーRL1をオフさせなくてはならない。
<第一の実施の形態における処理>
次に、上述した第一の実施の形態における動作を実現するための具体的な処理について、図8を参照して説明する。図8は、第一の実施の形態における処理を示すフローチャートである。この処理はCPU105により実行される。
ユーザが画像形成装置上のスイッチを押すなどして、画像形成装置本体が起動されると、CPU105は、最初に立ち上げモードを判断する(ステップS602)。ROM111内に立ち上げモードが設定されており、その設定モードに従って本体起動を行う。
立ち上げモード=1の時は、第一モード、つまり通常の立ち上げ動作を行う(ステップS603)。この立ち上げ動作中において、CPU105は、AC電圧検知部107によってAC電圧Vac(dtc)をモニタし、AC電圧Vac(dtc)が閾値Vac(th)を下回らないかを判定する(ステップS604)。
AC電圧Vac(dtc)のモニタは、画像形成装置本体がスタンバイ状態になるまで行い(ステップS609)、スタンバイ状態になるまで
Vac(dtc)>Vac(th)
のままであった場合には、CPU105は、第一モードによって立ち上げることができたと判断する。即ち、電源容量が十分であり、画像形成装置は通常の起動ができたと判断する。
そして、CPU105は、ROM111内の所定のレジスタに「立ち上げモード=1」というフラグを立て(ステップS612)、本体動作を継続する(ステップS616)。ここで、「立ち上げモード=1」というフラグを立てたので、前記ステップS602のYESからステップS603へ移行するフローにより、次回の本体起動時においては第一モードで電源を立ち上げることになる。
一方、ステップS604において、
Vac(dtc)<Vac(th)
と検知された場合には、CPU105は、一旦、リレーRL1をオフして定着器への電源を遮断する(ステップS605)。このとき、画像形成装置本体の電源はオフされない。その後、再度、第二モードによって立ち上げる(ステップS606)。第二モードで立ち上げ中においても、CPU105は、前記モニタを画像形成装置本体がスタンバイ状態になるまで行う(ステップS610)。スタンバイ状態になるまで
Vac(dtc)>Vac(th)
であれば、電源容量は少ないものの、第二モードによって立ち上げ可能であると判断する。そして、ROM111内の所定レジスタに「立ち上げモード=2」というフラグを立て(ステップS611)、そのまま本体動作を継続する(ステップS613)。ここで、「立ち上げモード=2」というフラグを立てたので(データ保持処理)、前記ステップS602のNOからステップS606へ移行するフローにより、次回の本体起動時においては第二モードで電源を立ち上げることになる。
その後、本体動作は継続しているが、メンテナンスなどでサービスマンが画像形成装置の状態を確認するときに「立ち上げモード=2」であった場合は、装置の電源配線状態等の電源環境を確認するなどして対策を行う。これによって、電源環境が改善した場合には、サービスマンが立ち上げモードの設定変更を行うことができる。即ち、人手による操作で操作表示部14から「立ち上げモード=2」を「立ち上げモード=1」に変更する。CPU105は、立ち上げモード=1に変更されていることを判断したときには(ステップS614)、CPU105は、次の処理を行う。即ち、次回の本体起動時において第一モードで電源を立ち上げるべく、ROM111内のレジスタのフラグを「立ち上げモード=1」に変更し(ステップS615)、本体動作を継続する(ステップS616)。なお、操作表示部14から「立ち上げモード=2」を「立ち上げモード=1」に変更する操作を行うことにより、直接ROM111内のレジスタのフラグが「立ち上げモード=1」に変更されるようにしても良い。
また、電源環境が改善できなく、「立ち上げモード=2」を「立ち上げモード=1」に変更しなかった場合は、そのままの「立ち上げモード=2」のフラグ設定で本体動作を継続することになる(ステップS616)。
一方、第二モードで立ち上げた場合にも、
Vac(dtc)<Vac(th)
が検知された場合には(ステップS607)、電源容量が必要な容量よりも小さく、本体の動作保証ができない(起動不能)と判断してステップS608へ進む。ステップS608において、CPU105は、ROM111内のレジスタに「立ち上げモード=2」を設定し、同時に画像形成装置本体の動作を停止する。さらに、CPU105は、ステップS617において、操作表示部14に「サービスマンに連絡してください」等のメッセージを出す。
<第一の実施の形態に係る利点>
(1)通常の第一モードで画像形成装置本体の起動を行った際に、突入電流により、電源電圧が所定の閾値以下となる電圧降下が発生した場合には、次のような動作を行う。即ち、一旦定着器へ付与する電力を零にし、再度、電力増加率が緩やかな第二モードによって立ち上げる。これにより、画像形成装置の電源環境を次のように切り分けることができる。
・電源容量は十分であり、本体は通常の起動が可能である
・電源容量は少ないが、本体の動作可能な電力を印加することはできる
・電源容量が小さく、本体の動作保証ができない
このような電源環境の切り分けによって、トラブル時の原因追求が容易になるだけでなく、画像形成装置の電源環境を正確に把握し、それぞれに対応した適切な動作を行うことが可能になる。例えば、電源容量は少ないが、本体の動作可能な電力を印加することはできると判断されるような電源環境においては、本体動作を停止せずに継続する。電源容量が小さく本体の動作保証ができないと判断されるような電源環境が不適切な場合のみ、本体動作を停止する。これにより、ダウンタイムの低減が可能になり、生産性が向上する。さらに、電源環境が不適切な場合のみサービスマンコールが行われるようにしているので、無用なサービスマンコールを回避することができる。
(2)画像形成装置の起動時において、第一モードの後に第二モードで電源を立ち上げたときは、次回の起動時にも、電力増加率が緩やかな第二モードで電源を立ち上げるようにフラグ設定を行う。その結果、次回の装置起動時には、突入電流による急激な電圧降下が発生しない。そのため、画像形成装置が、同じ電源コンセントから分岐して他の機種と電源を併用している場合などにおいて、画像形成装置の起動の度に他の機種に対して影響を与えるといった問題を極力回避することができる。
[第二の実施の形態]
上記第一の実施の形態では、画像形成装置の電源電圧を監視して、起動時の電源電圧値により電源の立ち上げ方法を切り替えるようにした。これに対して、第二の実施の形態では、画像形成装置の電源電流を監視して、起動時の電源電流値により電源の立ち上げ方法を切り替えるようにする。
<第二の実施の形態における定着器の電力制御系>
図9は、第二の実施の形態における定着器の電力制御系の構成を示す回路図であり、図2と共通の要素には同一の符号を付している。
前述したとおり、AC電圧検知部107及びIH電流検出部108で算出される電力に従って定着ローラ32に印加する電力の増減を行っている。画像形成装置の立ち上げ時などには、CPU105の制御により誘導加熱電源101が、サーミスタ68が温調温度に達するまで定着ローラ32に所定の電力を印加している。したがって、CPU105は、AC電圧検知部107の検出電圧が低下した場合には誘導加熱電源101の駆動電流を増加し、該検出電圧が高い場合は前記駆動電流を減少させるような制御を行っている。
画像形成装置の立ち上げ時に、供給可能な駆動電力を例えば1300Wと固定にした場合では、ACの電圧によって所望の電力にならない。そのため、CPU105は、共振制御回路102から出力されるPWM信号の波形を調整して所望の電力が得られるように制御する。しかしながら、電源容量が小さいと、AC電流の微小変化によって電圧が変動してしまうため、PWM信号の波形の調整により電流値が増加して電源コンセントの定格電流を超えてしまう可能性がある。電源容量が大きい場合では、AC電流の微小変化に影響されずに電圧が安定している。
このような観点から、本実施の形態では、画像形成装置のAC電流を監視して、起動時のAC電流値により電源の立ち上げ方法を切り替えるようにする。AC電流の検出は、IH電流検出部108によって行ってもよいが、本実施の形態では、図9に示すように、AC電流検出部(交流電流検知手段)109を用いて画像形成装置のAC電圧入力部100のAC電流を検出する。このようなAC電流の検出方法により、電源コンセントの電源規格によって閾値を決定することができ、誘導加熱電源101以外の電流の換算を行わなくてよいため、制御が簡潔になる。
したがって、本実施の形態では、図9に示すように、AC電圧入力部100の電流を検知するAC電流検出部109の検出値をCPU105がモニタし、そのモニタ結果に基づいて誘導加熱電源101を制御する。
以下、このような構成を前提に説明するが、誘導加熱電源101に流れ込む電流を検出するIH電流検出部108の検出値をモニタして制御を行っても構わない。
<第二の実施の形態における第一モード>
図10は、第二の実施の形態における異常時の起動AC電流波形を示す波形図である。即ち、電源容量が必要な容量よりも小さい時の第一モードの定着器付与電力Wf0とその時のAC電流検知部109における検出電流Iacを示している。なお、定着器付与電力について図5と共通の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
AC電流の変化量は、誘導加熱電源101のACリレーRL1がオンされた時に、図示しないコンデンサ等への電流の流れ込みが生ずる時が一番大きくなる。その時の電流をIac(dtc)とする。また、画像形成装置の使用する電源コンセントの許容電流をIac(max)とし、電源から供給される電流が流れ過ぎているか否かを判断する閾値をIac(th)とする。
画像形成装置本体の電源立ち上げ時に本体に供給する電流は、定着器以外の本体負荷電源106と、定着器への供給電源である誘導加熱電源101の2系統ある。しかし、立ち上げ時間を短縮するため、本体負荷電源106では負荷の駆動は極力小さくしており、ほとんどが誘導加熱電源101で消費されることになる。そのため、閾値Iac(th)は電源コンセント許容電流Iac(max)よりも小さい値になる。
AC電流検出部109によって検知されたAC電流値はCPU105へ伝達され、CPU105は、このAC電流値に基づいて、誘導加熱電源101による電力制御を行っている。画像形成装置の電源立ち上げの際には、電流を流した瞬間に突入電流(図10中のA点)が流れるため、電圧が降下する。この電圧降下を補正するため、CPU105は、電力制御により電流を上げる制御を行う(図10中のB領域)。このとき、A点及びB領域においてAC電流が閾値Iac(th)を超えた場合は、電源容量が小さい可能性があると判断し、定着器の駆動を一旦停止する。
<第二の実施の形態に係る第二モード>
次に、第一モードにおいて画像形成装置の立ち上げ動作を一旦停止した後、再度立ち上げる第二モードについて、図11を参照して説明する。
図11は、第二の実施の形態における第二モードでの立ち上げ波形を示す波形図である。即ち、図10で示した第一モードの後に第二モードで立ち上げた場合の定着器付与電力Wfとその時のAC電流検知部109における検知電流値Iacを示したものである。
本実施の形態における第二モードも上記第一の実施の形態と同様に、定着器付与電力Wfを、電力増加率が緩やかになるように例えばWf1〜Wf4の4段階で段階的に立ち上げる。
図11の例では、第二モードで立ち上げた時のAC電流検出部109の検知電流は、
Iac(dtc)<Iac(th)
であるため、第二モードでの立ち上げは可能である判断することができる。なお、図11の例における第一モードでの立ち上げ時は、突入電流等によって電圧変動が大きくなったと推測される。
AC電流検出部109の検知電流が
Iac(dtc)>Iac(th)
であった場合は、第二モードでの立ち上げに関わらず所定の閾値以上の電流が流れているため、電源容量が必要な容量よりも小さいと考えられる。電源容量が小さいとコピー時などで連続的に大電力を使用するときに、電源電圧が低下して本体動作が保証できなくなるため、本体の起動を停止する。そして、表示部14に「サービスマンに連絡してください」等のメッセージを出し、電源環境の点検を促す。
<第二の実施の形態における処理>
次に、上述した第一の実施の形態における動作を実現するための具体的な処理について、図12を参照して説明する。図12は、第二の実施の形態における処理を示すフローチャートである。このフローチャートの処理はCPU105により実行される。
ステップS1001からステップS1003までの処理は、第一の実施の形態における図8で説明したステップS601からステップS603までの処理とそれぞれ同じである。
ステップS1003において、第一モードで立ち上げるが、この立ち上げ動作中に、AC電流検知部109によってAC電流Iac(dtc)をモニタし、閾値Iac(th)を超えないかどうかを検出する。画像形成装置本体がスタンバイ状態になるまで前記モニタを行い(ステップS1009)、スタンバイ状態になるまで
Iac(dtc)<Iac(th)
である場合には第一モードによって立ち上げることができたと判断する。そして、ROM111内の所定レジスタに「立ち上げモード=1」というフラグを立て(ステップS1012)、本体動作を継続する(ステップS1016)。
一方、前記ステップS1004において、
Iac(dtc)>Iac(th)
と判断された場合には、一旦、リレーRL1をオフし(ステップS1005)、再度第二モードによって電源を立ち上げる(ステップS1006)。
第二モードで立ち上げ中においても、画像形成装置本体がスタンバイ状態になるまで前記モニタし(ステップS1010)、スタンバイ状態になるまで
Iac(dtc)<Iac(th)
のままであれば、電源容量は少ないものの、第二モードによって立ち上げることが可能であると判断する。そして、ROM111内のレジスタに「立ち上げモード=2」というフラグを立て(ステップS1011)、そのまま本体動作を継続する(S1013)。
その後、ステップS1014からステップS1016までの処理は、第一の実施の形態における図8で説明したステップS614からステップS616までの処理とそれぞれ同じである。
一方、第二モードで立ち上げた場合にも、
Iac(dtc)>Iac(th)
であることが検知された場合には(ステップS1007)、電源容量が必要容量よりも小さく、本体の動作保証ができないと判断してステップS1008へ進む。ステップS1008において、CPU105は、ROM111内のレジスタに「立ち上げモード=2」を設定し、同時に画像形成装置本体の動作を停止する。さらに、CPU105は、ステップS1017において、表示部14に「サービスマンに連絡してください」等のメッセージを出す。
<第二の実施の形態に係る利点>
本実施の形態においても、上記第一の実施の形態と同等の利点を得ることができる。
なお、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、次のものを用いることができる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等である。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現される場合も本発明に含まれる。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、前述した実施形態の機能が以下の処理によって実現される場合も本発明に含まれる。即ち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う場合である。
32 定着ローラ
68 サーミスタ
100 AC電圧入力部
101 誘導加熱電源
105 CPU
107 AC電圧検知部
109 AC電流検出部

Claims (8)

  1. 交流電圧入力部の交流電圧値を検知する交流電圧検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源とを有する画像形成装置において、
    前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより当該画像形成装置を起動する起動手段と、
    当該画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったことを検出したとき、前記起動手段を用いて前記第二モードによって当該画像形成装置を再度起動させる手段と、
    当該画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったか否かを判定し、その判定の結果に応じて、当該画像形成装置の動作を変更する手段とを
    備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. メッセージを表示する表示部を有し、
    当該画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記定着器に対する電力が目標値まで到達する前に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回った時には、当該画像形成装置の動作を停止し、且つ前記表示部に当該画像形成装置が起動不能である旨を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 交流電圧入力部から当該画像形成装置へ流れ込む電流の値を検知する交流電流検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源とを有する画像形成装置において、
    前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより当該画像形成装置を起動する手段と、
    当該画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値以上となったことを検出したとき、前記第二モードによって当該画像形成装置を再度起動させる手段と、
    当該画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値以上となったか否かを判定し、その判定の結果に応じて、当該画像形成装置の動作を変更する手段とを
    備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. メッセージを表示する表示部を有し、
    当該画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記定着器に対する電力が目標値まで到達する前に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値以上となった時には、当該画像形成装置の動作を停止し、且つ前記表示部に当該画像形成装置が起動不能である旨を表示する手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 当該画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、画像形成装置の動作状態がスタンバイ状態に移行したときは、次回の画像形成装置の起動時において前記第二モードによって起動が行われるようにデータ保持処理を行う手段を有し、
    前記起動手段は、前記データ保持処理の結果に基づいて、当該画像形成装置を起動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 人手による操作により、前記データ保持処理の結果を前記第二モードから前記第一モードに書き換えるための手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 交流電圧入力部の交流電圧値を検知する交流電圧検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源と、を有する画像形成装置の電力制御方法であって、
    前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより前記画像形成装置を起動する起動工程と、
    前記画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったことを検出したとき、前記第二モードによって前記画像形成装置を再度起動させる工程と、
    前記画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電圧検知手段の検知電圧値が所定の閾値を下回ったか否かを判定し、その判定の結果に応じて、前記画像形成装置の動作を変更する工程とを
    有することを特徴とする画像形成装置の電力制御方法。
  8. 交流電圧入力部から画像形成装置へ流れ込む電流の値を検知する交流電流検知手段と、記録媒体上の未定着画像を熱により定着させるための定着器と、該定着器の加熱部に対して電力を付与する加熱電源とを有する画像形成装置の電力制御方法であって、
    前記定着器に対する電力の付与パターンとして、第一モードと、前記第一モードよりも電力増加率の小さい第二モードとを有し、前記第一モードまたは前記第二モードにより前記画像形成装置を起動する工程と、
    前記画像形成装置を前記第一モードによって起動した場合に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値以上となったことを検出し、その検出した時に前記第二モードによって前記画像形成装置を再度起動させる工程と、
    前記画像形成装置を前記第二モードによって起動した場合に、前記交流電流検知手段の検知電流値が所定の閾値以上になったか否かを判定し、その判定の結果に応じて、前記画像形成装置の動作を変更する工程とを
    有することを特徴とする画像形成装置の電力制御方法。
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