JP2010175204A - 冷凍空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 圧縮機の吐出温度上昇を防止しつつ、冷媒間熱交換器での熱交換効率を向上させて円滑なインジェクション運転を行える冷凍空調装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 圧縮機1の吸込側に吸込側温度センサ22aを、吐出側に吐出側温度センサ22bを設け、戻り配管11に冷媒温度センサ22cと、圧力センサ23を設け、吐出側温度Tdと圧縮機吐出設定温度Tsを比較することにより第五電磁開閉弁19を開閉して圧縮機1へのインジェクションを行うかどうか判定し、続いて、冷媒温度センサ22cの検出値である蒸発器出口温度Teと、圧力センサ23で検出された冷媒の圧力値に基づいてテーブルから抽出された圧力値に対応する飽和冷媒温度Tesが比較され第一膨張弁4及び第二膨張弁5の絞り具合を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、制御系統を簡素化しながら、圧縮機の吐出温度制御と、冷媒間熱交換器での適切な熱交換を行える冷凍空調装置の制御装置に関する。
インジェクション機能を備えた従来の冷凍空調装置は、例えば図3で示すように、圧縮機50の吐出側と、放熱器51とを接続するとともに、放熱器51の下流側に分岐管56を設け、同分岐管56で分岐した一方は、第一内部熱交換器52と第二内部熱交換器53とを順次通過し膨張弁57に接続されるとともに蒸発器54とアキュームレータ55を経た後、圧縮機50の吸込側に接続されている。分岐管56で分岐した他方は、膨張弁59を備えた配管58により順次第二内部熱交換器53と第一内部熱交換器52とを通過し、インジェクション配管60により圧縮機50の中間圧吸込口に接続されており、また、第二内部熱交換器53と第一内部熱交換器52の間と、同第一内部熱交換器52の下流側となるインジェクション配管60とには流量制御弁62を備えたバイパス路61が設けられている。
また、第二内部熱交換器53には、分岐管56で分岐しバイパス路61に向けて流れる冷媒の温度を検出する温度センサ66が設けられるとともに、同第二内部熱交換器53の流出側にも温度センサ65が設けられ、また、インジェクション配管60にも温度センサ64が設けられている。これら温度センサは制御部63に接続され、同制御部63からは膨張弁57と膨張弁59の絞り開度を調整するようになっている。
圧縮機50から吐出された高温高圧の冷媒は、放熱器51で熱を放出して凝縮する。凝縮した冷媒は分岐管56で分岐し、分岐した一方の流れは第一内部熱交換器52と第二内部熱交換器53とを通過することにより、後述する分岐した他方の流れと熱交換し冷却されて過冷却状態となり、更に膨張弁57により減圧されて低温低圧となった状態で蒸発器54に流入する。蒸発器54に流入した冷媒は周囲の熱を吸収して蒸発し、蒸発した冷媒はアキュームレータ55を介して圧縮機50の吸込側に還流するようになっている。
分岐管56で分岐した他方の流れは配管58を通り膨張弁59により減圧されて低温低圧となる。低温低圧となった冷媒は第二内部熱交換器53と第一内部熱交換器52とを通過することにより、分岐管56で分岐した一方の流れと熱交換して加熱され、中間圧のガス冷媒となりインジェクション配管60を介して圧縮機50の中間圧吸込口に流入するようになっている。また、第二内部熱交換器53から流出した冷媒は、流量制御弁62を備えたバイパス路61に流入し、第一内部熱交換器52を通過した冷媒と合流するようになっている。
上記した冷媒の流れの際、流量制御弁62は開状態となっており、また、膨張弁59は温度センサ65が検出した冷媒温度が温度センサ66で検出された冷媒温度より数度高い所定温度を保つよう制御部63により絞り開度を制御されるようになっている。更に、温度センサ64で検出された冷媒温度が温度センサ65で検出された冷媒温度より数度高くなるよう第二内部熱交換器53で配管58を流れる冷媒が加熱されるようになっており、これによりインジェクション配管60を流れる冷媒のガス状態を保ち圧縮機50の中間圧吸込口に対する液戻り現象を防止しつつインジェクション効果により冷暖房能力を向上させるようになっている。また、温度センサ64と温度センサ65の検出値が所定温度差を保てなくなった場合は、流量制御弁62を絞り、バイパス路61を流れる冷媒量を減少させて所定温度差を回復させるようになっている。
しかしながら、冷媒間の熱交換を行う内部熱交換器が第一内部熱交換器52及び第二内部熱交換器53の二台を要し、また、流量制御弁62を備えたバイパス路61も要することから冷媒回路の構成が複雑となり、また、膨張弁59と流量制御弁62の絞りを相対的に制御することにより制御系統も複雑となっていた。
特開2007−51841号(5頁、図1)
本発明は、上記問題点に鑑み、制御系統を簡素化しながら、圧縮機の吐出温度上昇を防止するとともに、冷媒間熱交換器での熱交換効率を向上させた冷凍空調装置の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、圧縮機と、四方弁と、利用側熱交換器と、冷房用減圧手段と、暖房用減圧手段と、熱源側熱交換器とを順次接続し、暖房運転時に、前記利用側熱交換器と前記冷房用減圧手段との間から前記圧縮機の圧縮室に接続される一方、冷房運転時に、前記熱源側熱交換器と前記暖房用減圧手段との間から前記圧縮機の圧縮室に接続されるように切換えられる、インジェクション用減圧手段とインジェクション配管用電磁開閉弁とを備えたインジェクション配管を設けるとともに、前記冷房用減圧手段と前記暖房用減圧手段とを結ぶ配管を流れる冷媒と、前記インジェクション配管を流れる冷媒及び同インジェクション配管を流れる冷媒と、前記圧縮機に還流する戻り配管を流れる冷媒との間で熱交換を行う冷媒間熱交換器を設け、前記冷房用減圧手段、暖房用減圧手段及び前記インジェクション用減圧手段と前記電磁開閉弁を制御してなる制御部を設けてなる冷凍空調装置において、前記圧縮機に、吸込側温度センサと吐出側温度センサとを設け、前記戻り配管に、戻り冷媒温度センサと圧力センサとを設けるとともに、前記制御部に、圧縮機吐出設定温度と、前記圧力センサで検出された検出値に対応する飽和冷媒温度が設定されてなり、前記吐出側温度センサの検出値が前記圧縮機吐出設定温度より低く、且つ、前記吸込側温度センサの検出値が前記戻り冷媒温度センサの検出値より低い場合は前記インジェクション配管用電磁開閉弁を閉鎖し、そうでない場合は前記インジェクション配管用電磁開閉弁を開放し、前記インジェクション配管用電磁開閉弁を開放した際、前記戻り冷媒温度センサの検出値が前記飽和冷媒温度より高く、且つ、暖房サイクル運転の際は、前記暖房用減圧手段を所定開度開き、前記吐出側温度センサの検出値が前記飽和冷媒温度より高く、且つ、冷房サイクル運転の際は、前記冷房用減圧手段を所定開度開く構成となっている。
また、前記制御部に、前記飽和冷媒温度と前記戻り冷媒温度センサとの差に対応する所定温度差を設定してなり、前記インジェクション配管用電磁開閉弁を開放し、前記戻り冷媒温度センサの検出値が前記飽和冷媒温度より低い際、前記飽和冷媒温度と前記戻り冷媒温度センサの検出値との差が、所定温度差より高く、且つ暖房サイクル運転の場合は、前記暖房用減圧手段を所定開度閉じ、前記飽和冷媒温度と前記戻り冷媒温度センサの検出値との差が、所定温度差より高く、且つ冷房サイクル運転の場合は、前記冷房用減圧手段を所定開度閉じる構成となっている。
請求項1記載の発明によれば、圧縮機の吐出温度が所定温度より高い場合は、インジェクション運転を行うことにより吐出温度上昇を防止できるようになっている。また第一減圧手段、第二減圧手段の開度を適宜調整することにより、冷媒間熱交換器での熱交換を効率的に行えるようになっている。
請求項2記載の発明によれば、飽和冷媒温度と前記戻り冷媒温度センサの検出値との差と、所定温度差とを比較して、第一減圧手段または第二減圧手段を所定開度、閉じることにより、より高い精度で減圧手段の制御を行えるようになっている。
図1は本発明による冷凍空調装置の冷媒回路図である。 制御の流れを示すフローチャートである。 従来の冷凍空調装置を示す冷媒回路図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
本発明による冷凍空調装置は、図1で示す冷媒回路のように、圧縮機1と、冷房運転及び暖房運転の切換を行う四方弁2と、利用側熱交換器として室内熱交換器3と、冷房運転時に絞り動作を行う冷房用減圧手段としての第一膨張弁4と、暖房運転時に絞り動作を行う暖房用減圧手段としての第二膨張弁5と、熱源側熱交換器としての室外熱交換器6とを順次接続するとともに、第一膨張弁4と第二膨張弁5との間に冷媒間の熱交換を行う、後述する冷媒間熱交換器20を設けている。また、室内熱交換器3と室外熱交換器6とを結ぶメイン配管7には、後述する暖房時用インジェクション配管8と冷房時用インジェクション配管9を介して冷媒間熱交換器20を経由し、圧縮機1の圧縮室に接続される、後述するインジェクション配管10が接続されるようになっている。
次に、回路構成について詳細に説明する。圧縮機1の吐出側は四方弁2を介して室内熱交換器3に接続されており、同室内熱交換器3と室外熱交換器6とは、上述した第一膨張弁4と第二膨張弁5とを備えたメイン配管7により接続されている。また、室外熱交換器6は四方弁2を介して戻り配管11により圧縮機1の吸込側に接続されており、第一膨張弁4と並列に第一電磁開閉弁13を備えた第一バイパス路12が設けられ、第二膨張弁5と並列に第二電磁開閉弁14を備えた第二バイパス路17が設けられている。尚、第一膨張弁4と第二膨張弁5は、これらが開放された際、充分に流路抵抗を小さくすることができる電子膨張弁であれば、第一バイパス路12と、第二バイパス路17とは不要とすることができる。
メイン配管7の室内熱交換器3と第一膨張弁4との間からは、第三電磁開閉弁15を備えた暖房時用インジェクション配管8が分岐され、メイン配管7の室外熱交換器6と第二膨張弁5との間からは、第四電磁開閉弁16を備えた冷房時用インジェクション配管9が分岐されており、これら暖房時用インジェクション配管8と冷房時用インジェクション配管9とは合流して、インジェクション用減圧手段としての第三膨張弁18と、インジェクション配管用電磁開閉弁としての第五電磁開閉弁19を備えたインジェクション配管10に接続されている。
第一膨張弁4と第二膨張弁5との間に配置された冷媒間熱交換器20は、メイン配管7と、インジェクション配管10と、戻り配管11とを流れる冷媒を互いに熱交換する熱交換器であり、メイン配管7が接続される第一伝熱部7aと、インジェクション配管10が接続される第二伝熱部10aと、戻り配管11が接続される第三伝熱部11aとで構成されている。メイン配管7には比較的高温の冷媒が流れ、戻り配管11とインジェクション配管10には低温の冷媒が流れることにより、第一伝熱部7a内を流れる高温の冷媒から、第二伝熱部10aと第三伝熱部11a内を流れる低温の冷媒とに熱が移動し、メイン配管7を流れる冷媒は冷却される一方、インジェクション配管10と、戻り配管11を流れる冷媒は加熱されるようになっている。
圧縮機1の吸込側には、吸入される冷媒の温度を検出する吸込側温度センサ22aが設けられ、吐出側にも吐出される冷媒の温度を検出する吐出側温度センサ22bが設けられている。また、四方弁2と冷媒間熱交換器20とを結ぶ戻り配管11には、暖房運転時に
蒸発器となる室外熱交換器6、あるいは冷房運転時に蒸発器となる室内熱交換器3から流出し、四方弁2を介して冷媒間熱交換器20に流入する冷媒の温度を検出する戻り冷媒温度センサ22cと、その圧力を検出する圧力センサ23が設けられている。これら吸込側温度センサ22aと吐出側温度センサ22bと戻り冷媒温度センサ22cと圧力センサ23とは点線で示すように、通信ケーブルにより制御部21に接続されており、また、同制御部21からは、第一膨張弁4と第二膨張弁5と第三膨張弁18の絞り開度を調整する制御ケーブルと、第五電磁開閉弁19の開閉を制御する制御ケーブルが導出されている。尚、第一電磁開閉弁13、第二電磁開閉弁14、第三電磁開閉弁15及び第四電磁開閉弁16も制御部21により開閉が制御されるようになっているが、これらは冷房運転から冷暖房運転及び暖房運転から冷房運転への切換時に制御される電磁開閉弁であるので、接続ケーブルを示す点線の図示は省略する。
上述した冷媒間熱交換器20は、円筒形状の三重管構造となっており、外周側に、インジェクション配管10の第二伝熱部10aが配置され、中心部に戻り配管11の第三伝熱部11aが配置され、第二伝熱部10aと第三伝熱部11aとの間に円環状の第一伝熱部7aが配置されている。これにより、第一伝熱部7aと第二伝熱部10a及び第三伝熱部11aとの間で同時に熱交換が行われ、熱交換効率が向上するようになっている。
次に、暖房運転時の冷媒の流れについて説明する。図1(A)で示すように、四方弁2は実線で示す側に切換えられ、また、図1(B)で示すように、第一電磁開閉弁13及び第三電磁開閉弁15は開放される一方、第二電磁開閉弁14及び第四電磁開閉弁16は閉鎖されるようになっている。
圧縮機1で圧縮され高温高圧となった冷媒は、実線の矢印で示すように、四方弁2を介して室内熱交換器3に流入し、同室内熱交換器3で熱を放出して凝縮し、高温高圧の液相状態の冷媒となった後、メイン配管7に流入するようになっている。また、室内熱交換器3から流出した冷媒の一部は、暖房時用インジェクション配管8に分岐するようになっている。室内熱交換器3から放出された熱は、周囲を流れる空気を加熱し、加熱された空気が図示しない送風ファンにより室内に送出されることにより暖房運転が行われるようになっている。
メイン配管7に流入した高温高圧の液相状態の冷媒は、第一電磁開閉弁13が開放されていることにより、実線の矢印で示すように、第一バイパス路12に流入し、同第一バイパス路12を通過して冷媒間熱交換器20の第一伝熱部7aに流入するようになっている。第一伝熱部7aを通過する冷媒は、後述する第二伝熱部10aと第三伝熱部11aを流れる冷媒と熱交換して冷却された状態となって冷媒間熱交換器20から流出するようになっている。
第一伝熱部7aを通り冷媒間熱交換器20から流出した冷媒は、第二バイパス路17に備えられた第二電磁開閉弁14が閉鎖されていることにより、第二膨張弁5を通過するようになっている。第二膨張弁5を通過して減圧された冷媒は、低温低圧の二相状態の冷媒となる。低温低圧の二相状態の冷媒は室外熱交換器6に流入し、同室外熱交換器6の周囲を流れる空気から吸熱して蒸発し低温低圧のガス冷媒となる。次に、低温低圧のガス冷媒は四方弁2を経由して戻り配管11に流入し、冷媒間熱交換器20の第三伝熱部11aを通過することにより、上記したように第一伝熱部7aを流れる冷媒と熱交換して加熱され、圧縮機1に還流するようになっている。
室内熱交換器3から流出し、暖房時用インジェクション配管8に分岐した高温高圧の液冷媒は、第四電磁開閉弁16が閉鎖されていることにより、インジェクション配管10に流入し、同インジェクション配管10に備えられた第三膨張弁18を通過することにより膨張して減圧され低温低圧の冷媒となる。低温低圧となった冷媒は開放された第五電磁開閉弁19を介して冷媒間熱交換器19の第二伝熱部10aを通過することにより、第一伝熱部7aを流れる冷媒により加熱されて、インジェクション配管10から圧縮機1の圧縮室にインジェクションされるようになっている。
圧縮機1の圧縮室に、低温の冷媒がインジェクションされることにより、圧縮機1から吐出される冷媒の温度上昇を防止して、支障を生じることなく暖房運転を円滑に行うことができるようになっている。
次に、冷房運転時の冷媒の流れについて説明する。冷房運転時、四方弁2は図1(A)で示す点線側に切換えられるようになっている。また、図1(B)で示すように、第一電磁開閉弁13及び第三電磁開閉弁15は閉鎖される一方、第二電磁開閉弁14及び第四電磁開閉弁16は開放されるようになっている。
圧縮機1で圧縮され高温高圧となった冷媒は、四方弁2を介して室外熱交換器6に流入し、同室外熱交換器6で熱を放出して凝縮し、高温高圧の液相状態の冷媒となり、メイン配管7に流入するようになっている。
メイン配管7に流入した高温高圧の液相状態の冷媒は、第二電磁開閉弁14が開放されていることにより、点線の矢印で示すように、第二バイパス路17に流入し、同第二バイパス路17を通過して冷媒間熱交換器20の第一伝熱部7aに流入するようになっている。高温高圧の冷媒は第一伝熱部7aを通過することにより、後述する第二伝熱部10aと第三伝熱部11aを流れる低温低圧の冷媒と熱交換して冷却されるようになっている。
第一伝熱部7aを通り冷媒間熱交換器20から流出した冷媒は、第一バイパス管12に備えられた第一電磁開閉弁13が閉鎖されていることにより、第一膨張弁4を通過するようになっている。第一膨張弁4を通過して膨張することにより減圧された冷媒は、低温低圧の二相状態の冷媒となり、室内熱交換器3に流入し、同室内熱交換器3の周囲を流れる空気から吸熱して蒸発し低温低圧のガス冷媒となる。次に、低温低圧のガス冷媒は四方弁2を経由して戻り配管11に流入し、冷媒間熱交換器19の第三伝熱部11aを通過することにより、第一伝熱部7aを流れる冷媒により加熱された状態となって圧縮機1に還流するようになっている。
室外熱交換器6から流出し、冷房時用インジェクション配管9に分岐した凝縮後の高温高圧の冷媒は、第三電磁開閉弁15が閉鎖されていることにより、インジェクション配管10に流入し、同インジェクション配管10に備えられた第三膨張弁18を通過することにより膨張して減圧され低温低圧の冷媒となる。低温低圧となった冷媒は、冷媒間熱交換器20の第二伝熱部10aを通過することにより、第一伝熱部7aを流れる冷媒により加熱されて中間圧の冷媒となり、インジェクション配管10から圧縮機1の圧縮室にインジェクションされるようになっている。
次に、制御について説明する。上記した制御部21の設定部には、予め圧縮機吐出設定温度Tsが設定されるとともに、戻り配管11の圧力センサ23で検出された冷媒の圧力値に対応する飽和冷媒温度Tesが、「圧力値 対 飽和冷媒温度Tes」テーブルとして制御部21内に、予め記憶されている。また、蒸発器出口温度Teと飽和冷媒温度Tesとの間には、蒸発器出口での冷媒が気体状態となるように、所定温度差ΔTが予め定められている。
上記したように、圧縮機1の前後に配置された吸込側温度センサ22aと吐出側温度センサ22bにより、圧縮機吸込温度Tgと、圧縮機吐出温度Tdが検出され、これら検出値は通信ケーブルを介して制御部21に送出されるようになっている。また、戻り配管11に設けられている冷媒温度センサ22cの検出値としての蒸発器出口温度Teと、圧力センサ23の検出値が制御部21に送出されるようになっている。
次に、制御手順を図2のフローチャートに基づいて説明する。まず制御部21は、送出されてきた圧縮機吐出温度Tdと圧縮機吐出設定温度Tsを比較する(STEP1)。比較結果により圧縮機吐出温度Tdが圧縮機吐出設定温度Tsより低いかまたは等しい場合は(STEP1−YES)、(STEP2)に進み、そうでない場合は(STEP1−NO)は(STEP4)に進む。(STEP2)においては、圧縮機吸込温度Tgと、蒸発器出口温度Teとが比較され、圧縮機吸込温度Tgが蒸発器出口温度Teより低いか、同じ場合には(STEP2−YES)、吐出温度が高くならず、インジェクションする必要がないため第五電磁開閉弁19は閉鎖され(STEP3)、そして(STEP1)に戻る。そうでない場合(STEP2−NO)は(STEP4)に進み、第五電磁開閉弁19は開放されるようになっている。
第五電磁開閉弁19が開放され、インジェクション配管10を介して圧縮機1に冷媒のインジェクションが行われるようになると、次に、(STEP5)において、蒸発器出口温度Teと飽和冷媒温度Tesとが比較される。蒸発器出口温度Teが飽和冷媒温度Tesより大きいか、等しい場合(STEP5−YES)は、(STEP6)に進み、そうでない場合(STEP5−NO)は、(STEP9)に進む。
(STEP6)では、現在行われている運転が暖房運転か、あるいは冷房運転かが判断される。暖房運転が行われていれば(STEP6−YES)、(STEP7)に進み、第二膨張弁5は、所定開度として1パルス分、開放されるようになっている。暖房運転でなく冷房運転が行われていれば(STEP6−NO)、(STEP8)に進み、第一膨張弁4は所定開度として1パルス分、開放されるようになっている。また、これらの処理の後は(STEP1)に戻るようになっている。
次に、(STEP5−NO)で(STEP9)に進むと、飽和冷媒温度Tesと蒸発器出口温度Teとの差と、所定温度差ΔTとが比較される。飽和冷媒温度Tesと蒸発器出口温度Teとの差が所定温度差ΔTより大きいか、等しい場合は(STEP9−YES)、(STEP10)に進み、そうでない場合は(STEP9−NO)、(STEP1)に戻るようになっている。
(STEP10)では、現在行われている運転が暖房運転か、あるいは冷房運転かが判断される。暖房運転が行われていれば(STEP10−YES)、(STEP11)に進み、第二膨張弁5はパルス分、閉鎖されるようになっている。暖房運転でなく冷房運転が行われていれば(STEP10−NO)、(STEP12)に進み、第一膨張弁4は所定開度として1パルス分、閉鎖されるようになっている。また、これらの処理の後は(STEP1)に戻るようになっている。また、再度、(STEP1)から(STEP2)に進んだ際に、圧縮機吸込温度Tgと、蒸発器出口温度Teとが比較されて、圧縮機吸込温度Tgが蒸発器出口温度Teより低い場合は、第五電磁開閉弁19を閉鎖し、インジェクション運転を停止するようにしても良い。
以上、説明した制御を行うことにより、簡素化した制御系統で、圧縮機1の吐出温度上昇を防ぎつつ、冷媒間熱交換器20での熱交換を的確に維持でき、最適温度のインジェクション冷媒を圧縮機1にインジェクションすることができる凍空調装置となっている。
1 圧縮機
2 四方弁
3 室内熱交換器
4 第一膨張弁
5 第二膨張弁
6 室外熱交換器
7 配管
7a 第一伝熱部
8 暖房時用インジェクション配管
9 冷房時用インジェクション配管
10 インジェクション配管
10a 第二伝熱部
11 戻り配管
11a 第三伝熱部
12 第一バイパス路
13 第一電磁開閉弁
14 第二電磁開閉弁
15 第三電磁開閉弁
16 第四電磁開閉弁
17 第二バイパス路
18 第三膨張弁
19 第五電磁開閉弁
20 冷媒間熱交換器
21 制御部
22a 吸込側温度センサ
22b 吐出側温度センサ
22c 戻り冷媒温度センサ
23 圧力センサ

Claims (2)

  1. 圧縮機と、四方弁と、利用側熱交換器と、冷房用減圧手段と、暖房用減圧手段と、熱源側熱交換器とを順次接続し、暖房運転時に、前記利用側熱交換器と前記冷房用減圧手段との間から前記圧縮機の圧縮室に接続される一方、冷房運転時に、前記熱源側熱交換器と前記暖房用減圧手段との間から前記圧縮機の圧縮室に接続されるように切換えられる、インジェクション用減圧手段とインジェクション配管用電磁開閉弁とを備えたインジェクション配管を設けるとともに、前記冷房用減圧手段と前記暖房用減圧手段とを結ぶ配管を流れる冷媒と、前記インジェクション配管を流れる冷媒及び同インジェクション配管を流れる冷媒と、前記圧縮機に還流する戻り配管を流れる冷媒との間で熱交換を行う冷媒間熱交換器を設け、前記冷房用減圧手段、暖房用減圧手段及び前記インジェクション用減圧手段と前記電磁開閉弁を制御してなる制御部を設けてなる冷凍空調装置において、
    前記圧縮機に、吸込側温度センサと吐出側温度センサとを設け、前記戻り配管に、戻り冷媒温度センサと圧力センサとを設けるとともに、前記制御部に、圧縮機吐出設定温度と、前記圧力センサで検出された検出値に対応する飽和冷媒温度が設定されてなり、
    前記吐出側温度センサの検出値が前記圧縮機吐出設定温度より低く、且つ、前記吸込側温度センサの検出値が前記戻り冷媒温度センサの検出値より低い場合は前記インジェクション配管用電磁開閉弁を閉鎖し、そうでない場合は前記インジェクション配管用電磁開閉弁を開放し、
    前記インジェクション配管用電磁開閉弁を開放した際、前記戻り冷媒温度センサの検出値が前記飽和冷媒温度より高く、且つ、暖房サイクル運転の際は、前記暖房用減圧手段を所定開度開き、前記吐出側温度センサの検出値が前記飽和冷媒温度より高く、且つ、冷房サイクル運転の際は、前記冷房用減圧手段を所定開度開くことを特徴とする冷凍空調装置。
  2. 前記制御部に、前記飽和冷媒温度と前記戻り冷媒温度センサとの差に対応する所定温度差を設定してなり、前記インジェクション配管用電磁開閉弁を開放し、前記戻り冷媒温度センサの検出値が前記飽和冷媒温度より低い際、前記飽和冷媒温度と前記戻り冷媒温度センサの検出値との差が、所定温度差より高く、且つ暖房サイクル運転の場合は、前記暖房用減圧手段を所定開度閉じ、前記飽和冷媒温度と前記戻り冷媒温度センサの検出値との差が、所定温度差より高く、且つ冷房サイクル運転の場合は、前記冷房用減圧手段を所定開度閉じることを特徴とする請求項1に記載の冷凍空調装置。
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