JP2010174443A - 防水用外装構造体、建物外面の防水工法 - Google Patents

防水用外装構造体、建物外面の防水工法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布防水で生じる臭気の問題が無く、作業に熟練を必要とせず短時間で効率良く施工でき、防水パネルによって平滑面を容易に得ることができ、水勾配の確保も容易である防水用外装構造体、建物外面の防水工法の開発。
【解決手段】隣り合う防水パネル2の端部25が、建物外面101aに設置された樋部材3と、この樋部材3に沿って延在配置されたジョイントバー4との間に配置され、ジョイントバー4は長手方向両端部がピン状締結具7によって建物躯体101に固定され、このジョイントバー4が防水パネル端部25に設けられているガスケット23に当接して防水パネル端部25と樋部材3とを建物躯体101に押さえ込む防水用外装構造体,および、この防水用外装構造体を建物外面に構築する防水工法を提供する。
【選択図】図8

Description

本発明は、建物の屋根、外壁、バルコニー等の外面に設けられる防水用外装構造体、建物外面の防水工法に関する。
例えば、コンクリート造(鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造等を含む)の建物の屋根(屋上)、外壁の防水工法としては、例えば液状樹脂防水材(例えば、ウレタン防水材等)の塗布による塗膜防水が広く普及している。
また、ベランダ、バルコニーといった比較的小規模の床面防水については、FRP(繊維強化プラスチック。FRP:Fiber Reinforced Plastics)防水工法が広く普及している。このFRP防水工法は、未硬化状態のFRP材料を施工面に塗布して硬化させるものである。
しかしながら、上述の液状樹脂防水材の塗布、FRP防水工法等の塗布防水については以下のような問題があった。
(1)塗布作業に熟練を要する。塗布ムラ等によって塗膜表面に凹凸が生じる。防水層表面に平滑な面を得ることが難しい。
(2)下地に左右され、安定した水勾配を確保できない。
(3)有機溶剤の使用によって臭気を発生する。
(4)塗布した防水材料が性能を発現するまでの硬化・養生時間を要する。
また、ベランダ、バルコニーのFRP防水については、上述の問題に鑑みて、成形済みのFRP製防水パンを現場に搬入して施工する工法(以下、FRP防水パン工法とも言う)も知られている(例えば非特許文献1)。
上述のFRP防水パン工法では、非特許文献1にも記載のように、ベランダ、バルコニーの床面に応じたサイズに成形したFRP製防水パンを現場に搬入して施工することが一般的である。これにより、床面全体がFRP製防水パンで覆われることになり、高い防水性が得られる。また、工場にて成形したFRP製防水パンを使用するため、現場にてFRP材料を塗布する工法に比べて、平滑な表面を容易に得ることができる。
"防水ユニット「ワンプット」"、[online]、株式会社CRユニット、[平成20年01月16日検索]、インターネット<URL:http://www.cr-unit.com/one_put.html>
しかしながら、上述のFRP防水パン工法では、ベランダ、バルコニーの床面に応じたサイズに成形したFRP製防水パンを使用するため、運搬、荷揚げ、現場への搬入に手間が掛かる、現場の条件によっては搬入が不可能となり施工できない場合が生じるといった問題があった。また、施工面積が大きい場合は、FRP製防水パンの大型化、重量増大が避けられず、上述の問題が一層顕著になる。
本発明は、前記課題に鑑みて、塗布防水で生じる臭気の問題が無く、防水パネル等の資材の搬送、現場への搬入が容易であり、しかも、作業に熟練を必要とせず短時間で効率良く施工でき、防水パネルによって平滑面を容易に得ることができ、水勾配の確保も容易である防水用外装構造体、建物外面の防水工法の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、建物外面に設けられる防水用外装構造体であって、複数の防水パネルと、隣り合う防水パネル同士の接続位置にて建物外面に設置された長尺の樋部材と、この樋部材の長手方向に沿って延在配置されたジョイントバーとを具備し、前記樋部材の両側の前記防水パネルの端部が前記樋部材と前記ジョイントバーとの間に配置され、前記ジョイントバーは、その長手方向両端部が前記樋部材を貫通するピン状締結具によって建物躯体に固定され、前記防水パネルの端部に設けられているガスケットに当接して前記防水パネルの端部と前記樋部材とを建物躯体に押さえ込んでいることを特徴とする防水用外装構造体を提供する。
第2の発明は、前記ジョイントバーは、長板状に形成され前記樋部材に重ね合わされた前記防水パネルの端部を覆う板状本体と、この板状本体に該板状本体の長手方向に沿って突設された突条部とを具備し、前記突条部を、前記樋部材に重ね合わされた前記防水パネルの端部の間に介在配置し、前記板状本体の前記突条部から両側に張り出す張り出し部を前記防水パネルの前記ガスケットに当接させた状態で、その長手方向両端部がピン状締結具によって前記建物躯体に固定されていることを特徴とする第1の発明の防水用外装構造体を提供する。
第3の発明は、前記ピン状締結具は、前記建物躯体に固定されるピン状本体と、このピン状本体の長手方向片端に設けられ前記ジョイントバーに係合される頭部とを具備し、前記ピン状締結具の頭部が、前記ジョイントバーの長手方向の両端部にて前記突条部内に確保された空間内に収納され、前記ジョイントバーには、前記ピン状締結具の操作用の工具を前記板状本体の前記突条部とは反対の側から前記空間内に挿入するための工具挿入孔が前記板状本体を貫通して前記空間に到達するように形成されていることを特徴とする第2の発明の防水用外装構造体を提供する。
第4の発明は、前記樋部材は、帯板状の底板部と、この底板部の幅方向の両端に突設された側壁部とを具備し、前記底板部に前記防水パネルの端部が重ねるようにして配置されていることを特徴とする第1〜3のいずれかの発明の防水用外装構造体を提供する。
第5の発明は、前記防水パネルは、板状のパネル部と、このパネル部の端部から前記建物外面に対面する裏面側に突出するガスケット支持片に前記ガスケットが取り付けられてなるガスケット付きパネル端部とを具備し、前記防水パネルの端部として前記ガスケット付きパネル端部を前記樋部材の両側の側壁部の間にて前記底板部に当接させて設けられていることを特徴とする第4の発明の防水用外装構造体を提供する。
第6の発明は、前記ガスケット付きパネル端部の前記ガスケット支持片が、前記パネル部の端部から延出するU字状に形成されており、前記ガスケットはその一部を前記ガスケット支持片の内側に収納して設けられていることを特徴とする第5の発明の防水用外装構造体を提供する。
第7の発明は、前記防水パネルは前記パネル部に該パネル部の裏面を形成するバックアップ材を具備し、前記バックアップ材と前記ガスケット付きパネル端部との間に該防水パネルの裏面から窪む溝条が形成されており、この溝条内に前記樋部材の前記側壁部が収納されていることを特徴とする第5又は6の発明の防水用外装構造体を提供する。
第8の発明は、前記防水パネルは、前記パネル部の表面を形成する防水性の表面材として機能する表面プレートを具備し、前記ガスケット支持片が前記表面プレートの前記パネル部の表面を形成する部分である防水プレート部から延出した部分によって前記防水プレート部に一体に形成されていることを特徴とする第5〜7のいずれかの発明の防水用外装構造体を提供する。
第9の発明は、前記表面プレートがFRP製であることを特徴とする第8の発明の防水用外装構造体を提供する。
第10の発明は、前記樋部材の前記側壁部が弾性変形可能であることを特徴とする第4〜9のいずれかの発明の防水用外装構造体を提供する。
第11の発明は、前記樋部材がゴム製であることを特徴とする第10の発明の防水用外装構造体を提供する。
第12の発明は、前記樋部材の前記底板部の幅方向中央部に樋部材突条部が突設されており、前記ジョイントバーを前記建物躯体に固定するピン状締結具が、前記樋部材突条部を通るようにして前記樋部材の前記底板部に貫通されていることを特徴とする第1〜11のいずれかの発明の防水用外装構造体を提供する。
第13の発明は、前記ジョイントバー同士の接合部に該接合部を覆うカバープレートが取り付けられていることを特徴とする第1〜12のいずれかの発明の防水用外装構造体を提供する。
第14の発明は、第3の発明に係る第13の発明の防水用外装構造体であって、前記ジョイントバーの前記板状本体を貫通して前記突条部内の前記空間に達する貫通穴に通されたリベット部品によって、前記ジョイントバーの板状本体と前記カバープレートとが締結固定されていることを特徴とする防水用外装構造体を提供する。
第15の発明は、前記貫通穴が前記工具挿入孔であることを特徴とする第14の発明の防水用外装構造体を提供する。
第16の発明は、さらに、前記建物外面に設置され、前記樋部材同士の接合部を収納する接合部受け部材を具備し、前記接合部受け部材は、前記建物外面に設置される底板部と、この底板部の外周に立設された周囲壁と、この周囲壁の複数箇所に開口され前記樋部材を収納する開口部とを具備し、前記周囲壁は、前記開口部の両側に位置する部分が、互いに平行に延在する対をなすように前記底板部に立設された一対の樋嵌合用側壁部によって構成され、前記樋部材嵌合部に嵌合された前記樋部材同士の接合部が、前記周囲壁の内側に収納されていることを特徴とする第1〜15のいずれかの発明の防水用外装構造体を提供する。
第17の発明は、ジョイントバーの長手方向の端部が前記接合部受け部材の底板部と重なる位置に設置され、前記ジョイントバーを前記建物躯体に固定する前記ピン状締結具が、前記樋部材と、前記接合部受け部材の前記底板部とに貫通されていることを特徴とする第16の発明の防水用外装構造体を提供する。
第18の発明は、第7の発明に係る第16又は17の発明の防水用外装構造体であって、前記防水パネルの前記バックアップ材と前記ガスケット付きパネル端部との間に確保されている前記溝条内に、前記接合部受け部材の前記樋嵌合用側壁部と、前記接合部受け部材の一対の前記樋嵌合用側壁部の間に嵌め込まれた前記樋部材の前記側壁部とが収納されていることを特徴とする防水用外装構造体を提供する。
第19の発明は、建物外面に第1〜18のいずれかの発明の防水用外装構造体を構築する建物外面の防水工法であって、建物外面に長尺の樋部材を設置し、複数の防水パネルを該防水パネル相互の接続位置を前記樋部材に合わせて設置するとともに、長尺のジョイントバーを、前記樋部材に重ねるように設置した前記防水パネルの端部に設けられているガスケットに当接させて、前記樋部材の長手方向に沿って延在配置し、次いで、前記ジョイントバーの長手方向の両端部をピン状締結具を用いて建物躯体に固定して、ジョイントバーによって、前記樋部材と、該樋部材に重ね合わされている一対の前記防水パネルの端部とを建物躯体に押さえ込むことを特徴とすることを特徴とする建物外面の防水工法を提供する。
第20の発明は、前記樋部材同士の接合部を収納するための接合部受け部材として、前記建物外面に設置される底板部と、この底板部の外周に立設された周囲壁と、この周囲壁の複数箇所に開口され前記樋部材を収納するための開口部とを具備し、前記周囲壁は、前記開口部の両側に位置する部分が、互いに平行に延在する対をなすように前記底板部に立設された一対の樋嵌合用側壁部によって構成され、前記樋部材同士の接合部を前記周囲壁の内側に収納できる接合部受け部材を前記建物外面に設置し、前記接合部受け部材の前記開口部の1以上に前記樋部材を収納した後、複数の防水パネルを該防水パネル相互の接続位置を前記樋部材に合わせて設置するとともに、長尺のジョイントバーを、前記樋部材に重ねるように設置した前記防水パネルの端部に設けられているガスケットに当接させて、前記樋部材の長手方向に沿って延在配置することを特徴とする第19の発明の建物外面の防水工法を提供する。
第21の発明は、前記ジョイントバーの長手方向の両端部をピン状締結具を用いて建物躯体に固定して、ジョイントバーと樋部材との間に前記防水パネルの端部を挟み込んだ後に、ジョイントバー同士の接合部に該接合部を覆うカバープレートを取り付けることを特徴とする第19又は20の発明の建物外面の防水工法を提供する。
本発明によれば、樋部材と、この樋部材に重ね合わされた一対の防水パネルの端部とが、ピン状締結具で建物躯体に固定したジョイントバーによって建物外面に押さえ込まれる構成であり、ジョイントバーが防水パネルの端部に設けられているガスケットに圧接されて、防水パネル同士の接続位置の防水性が確保される。さらに、樋部材に重ね合わされた一対の防水パネルの端部が樋部材に押さえ込まれることによっても防水性が確保される。これにより、防水パネル同士を高い防水性を確保して接続できる。
また、ジョイントバーによって、防水パネル、樋部材を、機械的に建物躯体に押さえ込む構成であるため、塗布防水で生じる臭気の問題が無い。また、作業に熟練を必要とせず短時間で効率良く施工できる。製造済みの防水パネルを現場に施工するので、防水パネルによって平滑面を容易に得ることがことができる。また、塗布防水では不利な水勾配の確保も容易に実現できる。
さらに、本発明に係る防水用外装構造体では、ジョイントバーの長手方向両端部のみをピン状締結具によって建物躯体に固定する構成により、ジョイントバー、樋部材の長手方向両端部の間に位置する部分に、建物躯体に対する変位が許容される。これにより、ジョイントバーと樋部材との間に挟み込まれた一対の防水パネルの端部にも建物躯体に対する変位が許容される。その結果、建物躯体の変形等に対して局所的な変形や破壊が生じにくく、防水性能も安定に維持することができる。
本発明に係る第1実施形態の防水用外装構造体(以下、単に外装構造体とも言う)を示す斜視図である。 図1の外装構造体の樋部材の構成を示す平面図である。 図1の外装構造体のジョイントバーの構成を示す平面図である。 図1の外装構造体における防水パネル及びジョイントバーの位置関係を模式的に示す平面図である。 図1の外装構造体の防水パネルを示す斜視図である。 外装構造体のジョイントバー同士の接合部付近を示す平面図(但し、接合部を覆うカバープレートを仮想線で示した)である。 ジョイントバー同士の接合構造の別態様(集合接続部の別態様)を示す平面図である。 防水パネル同士の接続構造(パネル接続部)を示す図であって、(a)は図6のA−A線断面矢視図(但し、カバープレートの図示を省略した)、(b)は図6のB−B線断面矢視図(但し、カバープレートの図示を省略した)である。 防水パネル、樋部材、ジョイントバーの関係を示す分解斜視図である。 樋部材と、樋部材同士の接合部を収納するための接合部受け部材との関係を示す平面図である。 接合部受け部材を示す図であって、(a)は接合部受け部材を示す全体斜視図、(b)は接合部受け部材に対する樋部材の長手方向の端部の収納状態を示す斜視図である。 樋部材同士、ジョイントバー同士の接合部(接続部)である集合接続部の構造を示す断面図である。 集合接続部に設けられるカバープレートを示す図であって(a)は平面図、(b)は図13(a)のF−F線断面矢視図である。 図6のC−C線断面矢視図であり集合接続部の構造を示す図である。 図15(a)〜(d)はリベット部品を用いてカバープレートをジョイントバーに固定する手順(固定方法)を説明する図である。 防水パネル同士の接続構造(パネル接続部)を示す断面図であって、ピン状締結具として金属拡張アンカーを適用した例を示す図である。 防水パネルの別態様を示す図である。 ジョイントバーを別態様を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図である。 図17の防水パネル、図18(a)、(b)のジョイントバーを適用して構築した外装構造体における防水パネル同士の接続構造(パネル接続部)を示す断面図である。 図17の防水パネル、図18(a)、(b)のジョイントバーを適用して構築した外装構造体を示す斜視図である。 図1の外装構造体の最外周部分の処理構造の一例を示す断面図である。 本発明に係る第2実施形態の外装構造体を示す斜視図である。 図22の外装構造体に適用される防水パネル、第1、第2樋部材、第1、第2ジョイントバー、入隅用カバープレート、入隅用接合部受け部材を示す図である。 図22の外装構造体における防水パネル同士の接続箇所(パネル接続部)の構造を示す縦断面図である。 図24のG−G線断面矢視図であり、図22の外装構造体における防水パネル同士の接続箇所(パネル接続部)の構造を示す横断面図である。 図22の外装構造体に適用される入隅用カバープレートの構成を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。 図23の防水パネル同士の接続に用いられる樋部材、ジョイントバーの別態様を示す図である。 本発明に係る第3実施形態の外装構造体を説明する図であって、バックアップ材を具備していない防水パネル同士を樋部材、ジョイントバーを適用して接続した接続部(パネル接続部)の構造を示す断面図である。
以下、本発明を実施した防水用外装構造体、建物外面の防水工法について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は本発明に係る防水用外装構造体1(以下、単に外装構造体とも言う)の一例を示す斜視図、図2は図1の外装構造体1の樋部材3の構成を示す平面図、図3は図1の外装構造体1のジョイントバー4の構成を示す平面図、図4は図1の外装構造体1における防水パネル2及びジョイントバー4の位置関係を模式的に示す平面図、図5は図1の外装構造体1の防水パネル2を示す斜視図、図6は外装構造体1のジョイントバー4同士の接合部付近を示す平面図(但し、接合部を覆うカバープレート5を仮想線で示した)、図7はジョイントバー4同士の接合構造の別態様(集合接続部の別態様)を示す平面図、図8は防水パネル2同士の接続構造(パネル接続部12)を示す図であって、(a)は図6のA−A線断面矢視図(但し、カバープレート5の図示を省略した)、(b)は図6のB−B線断面矢視図(但し、カバープレート5の図示を省略した)、図9は防水パネル2、樋部材3、ジョイントバー4の関係を示す分解斜視図である。
また、図10は樋部材3と、樋部材3同士の接合部を収納するための接合部受け部材6との関係を示す平面図、図11は接合部受け部材6を示す図であって(a)は接合部受け部材6を示す全体斜視図、(b)は接合部受け部材6に対する樋部材3の長手方向の端部の収納状態を示す斜視図、図12は樋部材3同士、ジョイントバー4同士の接合部(接続部)である集合接続部11の構造を示す断面図、図13は集合接続部11に設けられるカバープレート5を示す図であって(a)は平面図、(b)は図13(a)のF−F線断面矢視図、図14は図6のC−C線断面矢視図であり集合接続部11の構造を示す図、図15(a)〜(d)はリベット部品51を用いてカバープレート5をジョイントバー4に固定する手順(固定方法)を説明する図である。
図1は、外装構造体の一例として、ビル等のコンクリート造(鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造等を含む)建物の屋上(あるいはベランダ、バルコニー)の床部に施工した外装構造体1を示す。
図1において、符号101は建物躯体、102は建物躯体101に立設された立壁部である。図1において、建物躯体101は、具体的には、屋上床部あるいはベランダ、バルコニーの床部といったコンクリート床部であり、以下、建物躯体101について、建物床部とも言う。
この建物床部101の上面(床面)は本発明に係る建物外面101aに相当する。また、前記立壁部102は、建物床部101の外周の一部又は全周に立設されている。
本発明に係る外装構造体は建物の外周りに構築されるものであり、図1の外装構造体1は建物床部101上に構築されている。
図1、図8(a)、(b)、図9に示すように、この外装構造体1は、多数の防水パネル2と、隣り合う防水パネル2を接続するための長尺の樋部材3及び長尺のジョイントバー4とを具備している。この外装構造体1は、多数の防水パネル2の接続に鑑みて、それぞれ多数本の樋部材3、ジョイントバー4を具備している。
樋部材3は、防水パネル2同士の接続位置にて建物外面101a(ここでは建物床部101の上面)に設置されている。ジョイントバー4は、樋部材3の長手方向に沿って延在配置されている。
前記ジョイントバー4は、その長手方向両端部が、ピン状締結具7によって建物躯体101(建物床部)に固定されている。互いに接続する一対の防水パネル2は、それぞれ、その端部(パネル端部。具体的には、後述のガスケット付きパネル端部25)を樋部材3に重ね合わせて設けられている。前記樋部材3と前記ジョイントバー4との間には、前記樋部材3の両側の前記防水パネル2の端部(具体的には、後述のガスケット付きパネル端部25)が挟み込まれており、一対の防水パネル2の端部と樋部材3とはジョイントバー4によって建物躯体101に押さえ込まれている。
そして、この外装構造体1は、樋部材3とジョイントバー4とを用いて多数の防水パネル2を接続した構成となっている。
図5に示すように、防水パネル2は四角板状に形成されている。
図8(a)、(b)、図9に示すように、この防水パネル2は、FRP(繊維強化プラスチック。FRP:Fiber Reinforced Plastics)製の表面プレート21と、この表面プレート21に被着されたバックアップ材22と、前記表面プレート21の外周の四辺に取り付けられたガスケット23とを具備している。
なお、ここでは、図8(a)、(b)、図9において、上側を上、下側を下として説明する。また、防水パネル2について、上側を表面側、下側を裏面側として説明する。表面プレート21、防水プレート部21a(後述)についても、上側が表面側、下側が裏面側である。
前記表面プレート21は、板状の防水プレート部21aと、この防水プレート部21aの端部から前記建物外面101aに対面する裏面側に突出するガスケット支持片21bとを具備している。
図5に示すように、ガスケット支持片21bは、四角板状の防水プレート部21aの外周全周にわたって突設(周設)されている。また、図8(a)、(b)、図9に示すように、ガスケット支持片21bは、表面プレート21の端部を前記防水プレート部21aの端部から該防水プレート部21aの裏面側に張り出すU字状に成形したものである。この防水パネル2において、ガスケット支持片21bは防水プレート部21aと一体になっている。
図8(a)、(b)、図9に示すように、バックアップ材22は、防水プレート部21aの裏面側に被着されており、表面プレート21と一体化されている。表面プレート21の防水プレート部21aとこれに一体化されたバックアップ材22とによって、防水パネル2のプレート状のパネル部24が構成されている。
バックアップ材22としては、例えばスチレン発泡材、ウレタン発泡材等の樹脂発泡材が好適である。スチレン発泡材、ウレタン発泡材の場合、軽量であるため防水パネル2の軽量化に有利であり、断熱性の確保にも有利である。
なお、前記表面プレート21の防水プレート部21aの表面21c(防水パネル2の表面)とバックアップ材22の前記防水プレート部21aとは反対側の面(裏面22a)との距離(すなわちパネル部24の厚み寸法C1)は、前記ガスケット支持片21bの防水プレート部21aの端部からパネル裏面側への突出寸法C2よりも大きい。
ここでガスケット支持片21bの突出寸法C2は、ガスケット支持片21bの防水プレート部21aの端部からパネル裏面側への突出が最大の部位と防水プレート部21aの表面21cとの間の距離(防水パネル2の表面21cに垂直の方向(防水パネル2の厚み方向)における距離)である。
但し、パネル部24の厚み寸法C1は、ガスケット支持片21bの突出寸法C2と樋部材3の底板部31(後述)の厚み寸法C3との合計と同じか、僅かに小さくしてあり、パネル部24(具体的にはその裏面)を建物外面101aに当接させて設置したときに、ガスケット付きパネル端部25(後述)を樋部材3(詳細には底板部31)に押し付けて圧接させることが可能になっている。
前記ガスケット23はその一部を前記ガスケット支持片21bの内側に収納してガスケット支持片21bに取り付けられている。ガスケット支持片21bと、ガスケット支持片21bに取り付けられたガスケット23とによって、防水パネル2のガスケット付きパネル端部25が構成されている。
防水パネル2は、前記パネル部24と、その端部に突設されたガスケット付きパネル端部25とを具備する。
図8(a)、(b)、図9に示すように、前記ガスケット23は、ガスケット支持片21bから防水パネル2表面側に突出するシール用当接部23aを有している。
ジョイントバー4は、樋部材3に重ね合わされた一対の防水パネル2の端部(ガスケット付きパネル端部25)に当接して、一対の防水パネル2の端部を覆うように設けられており、ピン状締結具7の締結力によって、このシール用当接部23aに圧接されている。ジョイントバー4とガスケット23(詳細にはシール用当接部23a)との圧接により、防水パネル2同士の接続部の防水性が確保され、ジョイントバー4とガスケット23との当接部分から建物躯体側への雨水等の水の浸入を防止できる。
図8(a)、(b)、図9に示すように、前記樋部材3は、帯板状の底板部31と、この底板部31の幅方向の両端に底板部31の長手方向に沿って突設されたリブ状の側壁部32とを具備し、断面コ字状に形成されている。
この樋部材3は、全体がゴム製(合成ゴム又は天然ゴム)の一体成形品であり、防水性を有する。
樋部材3の両側の防水パネル2は、ガスケット付きパネル端部25を、樋部材3の底板部31に重ねるようにして配置されている。
図1、図4等に示すように、この外装構造体1では、四角板状の多数の防水パネル2をマトリクス状に配置している。防水パネル2のパネル部24の外周全周に周設されている前記ガスケット付きパネル端部25(図5参照)は、パネル部24の四辺に対応して、直線状に延在する4つの直線状部分(直線状パネル端部。以下、接続用端部251とも言う)を有する。
隣り合う防水パネル2の対においては、個々の防水パネル2の4本の接続用端部251の内の1本を互いに接近させて並行配置している。そして、図8(a)、(b)、図9に示すように、前記樋部材3には、この互いに接近された一対の接続用端部251が、前記樋部材3の両側の側壁部32の間にて前記底板部31に当接させて重ね合わされている。
一対のガスケット付きパネル端部25(接続用端部251)は、ジョイントバー4を介して伝達されるピン状締結具7の締結力によって、樋部材3とともに建物躯体101に押さえ込まれ、樋部材3、具体的には樋部材3の底板部31に押し付けられる。
この外装構造体1では、樋部材3に重ね合わせた防水パネル2の端部(詳細にはガスケット付きパネル端部25、接続用端部251)と樋部材3との圧接によって、防水パネル2の端部と樋部材3との間にも防水性が確保される。
これにより、万一、ジョイントバー4とガスケット23との間から、ジョイントバー4と樋部材3との間に挟み込まれている一対のガスケット付きパネル端部25(接続用端部251)の間の領域への水の浸入が生じた場合に、浸入した水が樋部材3の側壁部32を越えて樋部材3から外側へ漏出することを防止できる。
また、防水パネル2には、前記バックアップ材22と前記ガスケット付きパネル端部25との間に該防水パネル2の裏面から窪む溝条26がガスケット付きパネル端部25に沿って延在形成されており、この溝条26内に前記樋部材3の前記側壁部32が収納されている。
これにより、樋部材3の側壁部32の倒れ込みを防止でき、側壁部32が底板部31から突出した状態、側壁部32の底板部31からの突出寸法を維持できるため、樋部材3による防水性の確保、樋部材3と防水パネル2の端部との圧接による防水性の確保を確実に実現できる。
また、このように、溝条26内に前記樋部材3の前記側壁部32が収納されている構成であれば、樋部材3にガスケット付きパネル端部25(接続用端部251)を重ね合わせて設置した防水パネル2の変位を抑制でき、樋部材3の両側の防水パネル2間の距離が無用に大きく変動することを防止できる。
前記樋部材3は、防水性を有する材質によって形成されたものであれば良く、既述のように全体がゴム製の一体成形品である構成に限定されない。
但し、両側壁部32については、該側壁部32の弾性変形によって、防水パネル2に若干の変位を許容することが好ましい。この点、樋部材3としては、底板部31及び側壁部32の両方、あるいは、少なくとも側壁部32が弾性変形可能であることが好ましい。この場合、建物躯体の微小な歪み等に対応して防水パネル2の変位を許容し、外装構造体1の防水性能の安定維持、外装構造体1の破壊防止等を図ることができる。
樋部材3としては、例えば、ステンレス、アルミニウム等の耐食性の高い金属製の帯状板を折り曲げ成形した成形品等であっても良い。また、全体が合成樹脂製のものや、金属製帯状板である底板部の幅方向両端に合成樹脂製の側壁部を突設した複合構造のもの等も採用可能である。
次に、ジョイントバー4について説明する。
図8(a)、(b)、図9に示すように、前記ジョイントバー4は、長板状に形成された板状本体41と、この板状本体41の片面側に突設され該板状本体41の長手方向に沿って延在する突条部42とを具備する。
前記突条部42は、板状本体41の幅方向(図8(a)、(b)において左右方向)の中央部に突設されており、ジョイントバー4は、概略断面T字状に形成されている。
ジョイントバー4は、ここではアルミニウム等の金属製の一体成形品であるが、これに限定されず、例えば、合成樹脂、ガラス繊維等を混入した繊維強化プラスチック等で形成された一体成形品であっても良い。
図8(a)、(b)、図9に示すように、このジョイントバー4は、前記板状本体41の前記突条部42から両側に張り出す張り出し部41aを、樋部材3に重ね合わせた一対の前記防水パネル2の端部(接続用端部251)に重ね合わせて設けられる。具体的には、前記張り出し部41aが、一対の防水パネル2のガスケット23にそれぞれ重ね合わせるように配置され、前記ガスケット23に圧接される。
これにより、防水パネル2同士の接続部がジョイントバー4(具体的には板状本体41)によって覆われる。ジョイントバー4の板状本体41には、防水パネル2同士の接続部を覆うに充分な幅寸法、すなわち、樋部材3に重ね合わせた一対の前記防水パネル2の端部(ここでは、ガスケット付きパネル端部25)を覆うに充分な幅寸法が確保されている。
ジョイントバー4の突条部42は、前記樋部材3に重ね合わされた一対の前記防水パネル2の端部(接続用端部251)の間に介在配置されている。
ジョイントバー4は、突条部42は、前記樋部材3に重ね合わされた一対の前記防水パネル2の端部(接続用端部251)の間に介在配置し、前記板状本体41の両側の張り出し部41aを前記防水パネル2の前記ガスケット23に当接させた状態で、その長手方向両端がピン状締結具7によって前記建物躯体(ここでは建物床部101)に固定されている。
ジョイントバー4がピン状締結具7によって建物躯体に固定されるのは、その長手方向両端部のみであり、長手方向中央部はピン状締結具7による固定を行っていない。
ジョイントバー4の突条部42は断面コ字状に形成されている。具体的には、前記突条部42は、板状本体41の幅方向の互い離隔した2箇所に突設された互いに平行の側板部42aと、この側板部42aの板状本体41からの突出先端間を連結する連結板部42bとを具備する。
ジョイントバー4を建物躯体に固定するピン状締結具7は、前記建物躯体に固定されるピン状本体71と、このピン状本体71の長手方向片端に設けられ前記ジョイントバー4に係合される頭部72とを具備するものであり、図8(a)、(b)では、その一例としてビスを例示している。以下、ピン状締結具をビスとも言う。ビスに符号7を付して説明する場合がある。
図示例のビス7は、ねじ山が形成されたピン状本体71と、このピン状本体71の長手方向片端に設けられた頭部72とを具備している。そして、このビス7は、前記頭部72に該ビス7の回転操作用の工具係合穴72a(例えば六角穴、四角穴等。図6では六角穴の工具係合穴72aを例示)が形成されており、工具係合穴72aに挿入した工具によって回転操作することで、締め付け、建物躯体に対する固定解除を行える。
前記ピン状締結具7は、ピン状本体71を樋部材3に貫通させて建物躯体101に到達させ、建物躯体101にねじ込んで螺着されている。また、ピン状本体71は、ジョイントバー4の突条部42の連結板部42bに貫設された締結具挿通孔42dに通して連結板部42bを貫通させている。
前記ピン状締結具7の頭部72は、ジョイントバー4の突条部42の内側の空間42c(以下、突条部内空間とも言う)内に収納されている。ピン状締結具7の頭部72は、ピン状本体71の片端にフランジ状に突出しており、締結具挿通孔42よりも大きいサイズに形成されており、連結板部42bに係合している。ピン状締結具7の締結力は、突条部42の連結板部42bを介してジョイントバー4全体に作用する。
なお、突条部内空間42cには、ピン状締結具7(ここではビス)の頭部72の周囲に、該頭部72の回転を可能とするに充分なクリアランスが確保されている。
前記ジョイントバー4には、前記ピン状締結具7の操作用の工具を前記板状本体41の前記突条部42とは反対の側から前記突条部内空間42cに挿入するための工具挿入孔41bが前記板状本体41を貫通して前記突条部内空間42cに到達するように形成されている。
前記ビス7の回転操作は、この工具挿入孔41bから突条部内空間42cに工具を挿入することによって行える。工具挿入孔41bは、板状本体41において、突条部内空間42cを介して連結板部42bの締結具挿通孔42dの延長上の位置に形成されている。
なお、図示例のビス7は、工具挿入孔41bを通過可能なサイズになっているため、外装構造体1の施工時に、工具挿入孔41bから突条部内空間42cに挿入することができる。
ビスとしては、頭部72に工具係合穴72aを有する構成のもの以外、例えば、工具係合穴72aが形成されていない、四角形、六角形等の多角形状の頭部を有する構成もの等も採用可能である。この場合は、ビスの回転操作用の工具として、頭部を収納して係合する構成のものを採用する。
工具係合穴72aを有するビスの場合は、ビスの回転操作用の工具を通すための工具挿入孔41bのサイズが小さくて済み、ジョイントバー4の固定後の工具挿入穴41bの封止、防水性確保、板状本体41の強度確保等の点で有利である。
ピン状締結具7としては、ビス7以外に、例えば、金属拡張アンカー等も採用可能である。金属拡張アンカーとしては、例えば、芯棒打ち込み式、内部コーン打ち込み式、コーンナット式等、各種構成のものが採用可能である。
芯棒打ち込み式、内部コーン打ち込み式の金属拡張アンカーの場合、ピン状本体としては、芯棒の打ち込みやコーンの打ち込みによって拡張される拡張部を有するスリーブ状のものが採用される。また、頭部は、スリーブ状のピン状本体の片端にフランジ状に張り出す形状のものであっても良いが、この他、例えば、図16に例示したように、ピン状本体73に形成されたねじ軸部74に螺着したナット75を頭部として機能させるもの等も採用可能である。なお、図16は、金属拡張アンカー77(ピン状締結具)の一例として、芯棒打ち込み式アンカーを例示する。前記ピン状本体73はスリーブ状であり、基端側に前記ねじ軸部74、先端側に拡張部76を有している。アンカー77は、ピン状本体73の基端側からの芯棒の打ち込みによって拡張部76が拡張されて建物躯体101に固着されている。
コーンナット式の場合は、スリーブ状のピン状本体内に収納されているコーン付きのボルトに螺着されたナットを頭部として機能させる。
図8(a)、(b)、図9に示すように、前記樋部材3の前記底板部1の幅方向の互いに離隔する2箇所には樋部材3の長手方向全長(底板部1の長手方向全長)にわたって延在する溝条34が形成されており、樋部材3の前記底板部1において一対の溝条34の間に位置する幅方向中央部が、樋部材3の長手方向全長(底板部1の長手方向全長)にわたって延在する突条部(以下、樋部材突条部33とも言う)とされている。
前記ジョイントバー4を前記建物躯体に固定するピン状締結具7は、前記樋部材突条部33を通るようにして前記樋部材3の前記底板部31に貫通させて、建物躯体(ここでは建物床部101)に固着される。
また、ジョイントバー4は、突条部42の板状本体41からの突出先端(具体的には連結板部42b)が、樋部材3の底板部31の内の樋部材突条部33のみに当接されている。突条部42は、ピン状締結具7の締結力により樋部材突条部33に圧接されており、突条部42と樋部材突条部33との間には水の浸入を規制できるシール性(防水性)が確保されている。
このため、万一、ジョイントバー4とガスケット23との間から建物躯体側への水の浸入が生じた場合に、浸水がピン状締結具7に到達することはない。また、樋部材3に貫設され、ピン状締結具7が通された締結具挿通孔35への浸水も生じない。
また、樋部材3は、前記樋部材突条部33と側壁部31との間に前記溝条34が確保されているため、ジョイントバー4とガスケット23との間から一対のガスケット付きパネル端部25(具体的には一対の接続用端部251)に浸入した水は速やかに溝条34に流れ込み、突条部42と樋部材突条部33との接合部に滞留しない。
なお、図示例の樋部材3は、底板部11の溝条34以外の部分が、ジョイントバー4、ガスケット付きパネル端部25(具体的には接続用端部251)と当接される面一の当接面を形成する構成となっているが、これに限定されず、例えば、樋部材突条部33の底板部11からの突出寸法を大きくして、樋部材突条部33の底板部11からの突出先端のジョイントバー4と当接される当接面が、底板部11のガスケット付きパネル端部25(具体的には接続用端部251)と当接される面よりも高い位置に形成された構成も採用可能である。
図1に例示した外装構造体1は、四角板状の防水パネル2を一列に複数配列したパネル列20が複数並列に設けられている。隣り合うパネル列20では防水パネル2の位置が互いに揃えられており、外装構造体1において防水パネル2はマトリクス状に配置されている。
防水パネル2同士の接続部に設けられる樋部材3及びジョイントバー4は格子状に配置されている。
ここでは、図1において、パネル列20の複数の防水パネル2の配列方向(パネル列20の長手方向)を縦方向、これに垂直の方向を横方向と称することとする。
図1、図4に示すように、隣り合うパネル列20の防水パネル2同士を接続する樋部材3、ジョイントバー4は縦方向に延在している。
パネル列20において隣り合う防水パネル2同士の接続位置に設けられている樋部材3、ジョイントバー4は、横方向に延在している。
ここで例示する樋部材3、ジョイントバー4の長さは、隣り合う一対の防水パネル2の接続に対応する長さ、より具体的には防水パネル2の一本の接続用端部251の長さとほぼ同じ(図6等に示すように、図示例では接続用端部251の長さよりも若干長い)になっており、複数対の防水パネル2の接続に対応する長さにはなっていない。
図2、図9に示すように、樋部材3の底板部31の長手方向両端部は三角形板状に形成されている。この三角形板状の部分(長手方向の端部)を、以下、接合用延長板部36とも言う。
樋部材3の側壁部32は、底板部31の内、その長手方向両端の接合用延長板部36を除く部位(両端の接合用延長板部36の間の主板部31a)の全長にわたって幅方向両側に突設されている。側壁部32は、接合用延長板部36には形成されていない。また、樋部材突条部33、溝条34は、底板部31の主板部31aから連続して、接合用延長板部36にも形成されている。
縦方向に延在する樋部材3(以下、縦方向樋部材とも言う)は、底板部31の主板部31aと該主板部31aの全長にわたってその幅方向両端に突設された側壁部32とで構成される樋部材本体部37(つまり、樋部材3の内、接合用延長板部36を除く部分)の長さを、防水パネル2の四角板状のパネル部24の外周の四辺の内の縦方向(外装構造体1の縦方向)に延在する2辺に対応する長さに揃えてある。横方向に延在する樋部材3(以下、横方向樋部材とも言う)は、前記樋部材本体部37の長さを、前記パネル部24の四辺の内の横方向(外装構造体1の横方向)に延在する2辺に対応する長さに揃えてある。
そして、樋部材3は、樋部材本体部37を、防水パネル2のパネル部24の外周の縦方向あるいは横方向の辺に対応するように位置合わせして建物外面に設けられている。
図4、図5等に例示したように、防水パネル2のパネル部24が正方形板状である場合は、縦方向樋部材、横方向樋部材として、同じサイズに形成されたものを使用できる。
パネル部24が長方形板状である場合は、縦方向樋部材、横方向樋部材として、パネル部24の縦方向、横方向の寸法に対応する長さの樋部材本体部37を有するものを採用する。
図3、図9に示すように、ジョイントバー4の板状本体41の長手方向両端は三角形板状に形成されている。この三角形板状の部分(長手方向の端部)を、以下、接合用延長板部41dとも言う。
ジョイントバー4の突条部42は、板状本体41の内、その長手方向両端の接合用延長板部41dを除く部位(以下、主板部41cとも言う)の全長に形成されているとともに、接合用延長板部41dにも形成されている。
図1、図4に示すように、縦方向に延在するジョイントバー4(以下、縦方向ジョイントバーとも言う)は、板状本体41の主板部41cと該主板部41cの全長にわたって突設されている突条部42とで構成されるバー本体部43の長さを、防水パネル2の四角板状のパネル部24の外周の四辺の内の縦方向(外装構造体1の縦方向)に延在する2辺に対応する長さに揃えてある。横方向に延在するジョイントバー4(以下、縦方向ジョイントバーとも言う)は、前記バー本体部43の長さを、前記パネル部24の四辺の内の横方向(外装構造体1の横方向)に延在する2辺に対応する長さに揃えてある。
そして、ジョイントバー4は、バー本体部33を、防水パネル2のパネル部24の外周の縦方向あるいは横方向の辺に対応するように位置合わせして設けられている。
図示例のように防水パネル2が正方形板状である場合は、縦方向ジョイントバー、横方向ジョイントバーとして、同じサイズに形成されたものを使用できる。
防水パネル2が長方形板状である場合は、縦方向ジョイントバー、横方向ジョイントバーとして、パネル部24の縦方向、横方向の寸法に対応する長さのバー本体部43を有するものを採用する。
樋部材3の樋部材本体部37とジョイントバー4のバー本体部43との間に、隣り合う防水パネル2のガスケット付きパネル端部25(接続用端部251)を挟み込んで、一対の防水パネル2を接続した接続箇所を、以下、パネル接続部12とも言う。
また、この外装構造体1は、後述のように、樋部材3、ジョイントバー4といった、防水パネル2の接続用の長尺接続用部品同士の接続箇所(樋部材3同士の接続、ジョイントバー4同士の接続)、より具体的には、縦方向の接続用部品と横方向の接続用部品との接続箇所、である集合接続部11を有する。
(集合接続部)
図1、図4、図10等に示すように、この外装構造体1は、2本の縦方向ジョイントバー4と2本の横方向ジョイントバー4の計4本のジョイントバー4の端部(長手方向の端部。具体的には接合用延長板部41d)、及び、2本の縦方向樋部材3と2本の横方向樋部材3の計4本の樋部材3の端部(長手方向の端部。具体的には接合用延長板部36)が集合設置された集合接続部11を有する。
この集合接続部11には、4本のジョイントバー4の接合用延長板部41dを集合して接合してなる接合部(ジョイントバー接合部)と、4本の樋部材3の接合用延長板部36を集合して接合してなる接合部(樋部材接合部)とが設けられている。
さらに、この外装構造体1の集合接続部11は、図10、図11(a)、(b)に示すように、建物外面101a(床面)に当接させて設置され、樋部材3同士の接合部を収納する接合部受け部材6と、ジョイントバー接合部を建物躯体101とは反対の側から覆うカバープレート5(図1、図14参照)とを具備して構成されている。
また、この集合接続部11には、4枚の防水パネル2のそれぞれの四隅部のひとつが集合設置されている。
既述のように、防水パネル2の外周に周設されているガスケット付きパネル端部25は、4本の接続用端部251(図5参照)を有している。集合接続部11には、防水パネル2のガスケット付きパネル端部25の隣り合う接続用端部251の間のコーナー部が設置されている。集合接続部11には、4枚の防水パネル2のガスケット付きパネル端部25のコーナー部が集合設置されている。
また、ガスケット付きパネル端部25のコーナー部は、この集合接続部11にて、ジョイントバー4の板状本体41(詳細には接合用延長板部41d)と樋部材3の接合用延長板部36との間に挟み込むように配置されている。そして、ピン状締結具7を用いて建物躯体101に固定したジョイントバー4によって建物躯体101に押さえ込まれている。
集合接続部11は、4枚の防水パネル2(詳細には、各防水パネル2のガスケット付きパネル端部25のコーナー部)を一括接続した一括接続部としても機能する。
まず、この集合接続部11における樋部材3同士の接合部について説明する。
図10に示すように、樋部材3の長手方向両端の接合用延長板部36は、前記底板部31の主板部31aからの突出先端が形成する頂角36a部分の頂点が、前記底板部31の幅方向中央の仮想直線L上に位置しており、前記頂点と前記底板部31の主板部31aの幅方向両端とを結ぶ両斜辺36b(頂角36aを形成する一対の斜辺)がそれぞれ前記仮想直線Lに対して45度傾斜している直角二等辺三角形をなす三角形板状に形成されている。
集合接続部11では、縦方向樋部材3と横方向樋部材3とが、接合用延長板部36同士の接合によって互いに接合されている。接合用延長板部36同士の接合は、接合用延長板部36の前記斜辺36bに対応する部分の端面である接合面36c同士の接合である。
集合接続部11では、2本の縦方向樋部材3の接合用延長板部36、及び、2本の横方向樋部材3の接合用延長板部36の、合計4本の樋部材3の接合用延長板部36が接合される。このため、集合接続部11から4本の樋部材3が放射状に延在する状態となる。集合接続部11の4本の樋部材3の接合用延長板部36の頂角36aの頂点が集合配置される中央部11aを中心とする軸回り方向において隣り合う樋部材3の対がなす角度はいずれも90度である。
樋部材3の一対の溝条34は樋部材突条部33を介して両側に位置しており、接合用延長板部36の両側の前記接合面36cには、それぞれ、前記溝条34の端部が開口している。そして、接合用延長板部36の前記接合面36c同士の接合によって互いに接合された樋部材3の対、すなわち、互いに接合された縦方向樋部材3と横方向樋部材3との組においては、前記接合面36c同士の接合部において互いの溝条34が連通している。
集合接続部11にて接合された4本の樋部材3の溝条34は、集合接続部11の前記中央部11aを中心とする軸回り方向において隣り合う樋部材3の間で連通する。
一方、前記中央部11aを介して対向する位置関係にある樋部材3の間では溝条34は連通しない。
防水パネル2の外周の4辺に対応して、ひとつの防水パネル2について4本の樋部材3が設けられている箇所では、防水パネル2の外周に沿って配置された4本の樋部材3の溝条34(1本の樋部材3に2本形成されている溝条34の内、前記4本の樋部材3に取り囲まれた防水パネル2に近い側の溝条34)が互いに連通して、前記防水パネル2の外周に沿って連続する1本の溝条を構成する。
集合接続部11の防水性の確保の点では、例えば、接合用延長板部36同士の接合を、接合面36cに形成したほぞとほぞ溝との嵌合によって行う構成を採用することがより好ましい。互いに接合される接合用延長板部36の一方の前記接合面36cに形成されたほぞと、他方の接合用延長板部36の接合面36cに形成されたほぞ溝とを嵌合する。
図10、図11(a)、(b)に示すように、接合部受け部材6は、建物外面101a(ここでは床面)に設置される底板部61と、この底板部61の外周に立設された周囲壁62とを具備し、この周囲壁62の複数箇所に前記樋部材3を収納するための開口部62aが確保されている。
図示例の接合部受け部材6は、具体的には、互いに平行に延在する対をなすように前記底板部61に一対の樋嵌合用側壁部62bが立設されてなる樋部材嵌合部63を外周の4箇所に具備している。前記樋部材嵌合部63は、一対の樋嵌合用側壁部62bと、前記底板部61の内の前記一対の樋嵌合用側壁部62bの間に位置する部分とによって断面コ字形の樋状に形成されており、その内側空間が前記樋部材3を収納するための開口部62aとして機能する。
そして、この集合接続部11にあっては、接合部受け部材6の4つの樋部材嵌合部63にそれぞれ樋部材3の樋部材本体部37が嵌め込まれ、4本の樋部材3の接合用延長板部36が、接合部受け部材6の4つの樋部材嵌合部63が設けられている外周部よりも内側の接合部収納空間64内にて互いに接合されている。
図示例の接合部受け部材6について、さらに具体的に説明する。
前記接合部受け部材6の底板部61は、四角板状の主板部61aと、この主板部61aの四辺のそれぞれから主板部61aを延長するように延出された4つの延長板部61bとを具備する。したがって、底板部61は、平面視十文字板状に形成されている。
前記接合部受け部材6の前記樋部材嵌合部63は、前記底板部61の前記延長板部61bと、この延長板部61bの両側に形成された立壁状の樋嵌合用側壁部63aとによって、前記底板部61の主板部61aから延出する断面コ字形の樋状に形成されている。
前記樋部材嵌合部63の両側の前記樋嵌合用側壁部63aは、それぞれ、樋部材嵌合部63の主板部61aからの突出先端から前記主板部61a上に確保されている前記接合部収納空間64に向かって延在している。樋部材嵌合部63の両側の前記樋嵌合用側壁部63aは、前記接合部収納空間64側の端部が、接合部受け部材6の外周方向(換言すれば、底板部61の主板部61aの外周方向)において隣り合う樋部材嵌合部63の樋嵌合用側壁部63aの接合部収納空間64側の端部と連続している。接合部受け部材6の外周方向(換言すれば、底板部61の主板部61aの外周方向)において隣り合う樋部材嵌合部63については、樋部材嵌合部63間の空間を介して互いに近い側(相手側の樋部材嵌合部63に臨む側)の樋嵌合用側壁部63aの接合部収納空間64側の端部同士が互いに連続しており、一枚の連続する壁状になっている。
この接合部受け部材6においては、各樋部材嵌合部63の樋嵌合用側壁部63aが周囲壁として機能する。また、個々の樋部材嵌合部63の前記底板部61の主板部61aからの突出先端における一対の樋嵌合用側壁部63a間の空間が前記開口部62aとなっている。
なお、接合部受け部材6の外周方向(換言すれば、底板部61の主板部61aの外周方向)において隣り合う樋部材嵌合部63の樋嵌合用側壁部63aのなす角度は90度である。
この接合部受け部材6は、集合接続部11における互いに接合される樋部材3の相互の位置決め、集合接続部11の防水性の確保(集合接続部11からの漏水の防止)の機能を果たす。
接合部受け部材6の樋部材嵌合部63は、樋部材3を収納して位置決めする機能を果たす。
図8(a)に示すように、前記樋部材嵌合部63の延長板部61bの幅寸法(両側の樋嵌合用側壁部63a間の離隔距離)は、樋部材3の底板部31の幅寸法(図8(b)左右方向の寸法)よりも僅かに小さい(狭い)。前記樋部材嵌合部63は、その内側に嵌め込まれた樋部材3を収納する。このため、樋部材嵌合部63は、樋部材3をがたつくことなく収納できる。
外装構造体1の集合接続部11においては、接合部受け部材6の樋部材嵌合部63に樋部材3の樋部材本体部37が嵌合されていることにより、樋部材嵌合部63内面によって樋部材3の長手方向の端部が位置決めされ、集合接続部11にて互いに接合される樋部材3の長手方向の端部(具体的には接合用延長板部36)の相互の位置決めが確実になされる。接合部受け部材6の接合部収納空間64において、樋部材3の接合用延長板部36同士の接合が確実になされ、互いに接合される接合用延長板部36の接合面36c同士の接合状態を容易に確保できる。
建物躯体101の変形挙動に対しても、接合用延長板部36の接合面36c同士の接合状態を安定確保でき、互いに接合された接合用延長板部36(詳細には接合面36c)の間に漏水の原因となるような隙間が生じにくい。
また、ゴム(合成ゴム又は天然ゴム)製の樋部材3は、樋部材嵌合部63に嵌合する構成によって、樋部材嵌合部63内面に樋部材3が密着して水密性が確保されるため、接合部受け部材6、集合接続部11の防水性の確保に有効に寄与する。
なお、このゴム製の樋部材3は、硬度(C形硬度計にて計測。C形硬度計:JIS K 6301「加硫ゴムの物理試験方法」のC形に準拠した硬度計)が20〜80程度、より好ましくは硬度70程度である。また、この樋部材3の硬度は、A形硬度計(JIS K 6301「加硫ゴムの物理試験方法」のA形に準拠した硬度計)が20〜80程度が好ましく、硬度70程度であることがより好ましい。
この樋部材3としては、例えば、EPDM(Ethylene Propylene Methylene Linkage)製のものが好適である。
この接合部受け部材6としては、防水性の確保のため、例えば、アルミニウム、ステンレス等の耐食性の良好な金属材料からなる一体成形品、プラスチック、FRP等からなる一体成形品等を採用する。
次に、この集合接続部11におけるジョイントバー4同士の接合部について説明する。
図3、図6に示すように、ジョイントバー4の長手方向両端の接合用延長板部41dは、板状本体41の主板部41から突出する先端が角度90度の頂角をなす直角二等辺三角形板状に形成されている。
集合接続部11では、縦方向ジョイントバー4と横方向ジョイントバー4とが、接合用延長板部41d同士の接合によって互いに接合されている。接合用延長板部41d同士の接合は、接合用延長板部41dの前記頂角の頂点と板状本体41の主板部41の幅方向両端とを結ぶように延在する斜辺に対応する部分の端面である接合面41e(図9参照)同士の接合である。
集合接続部11では、2本の縦方向ジョイントバー4の接合用延長板部41d、及び、2本の横方向ジョイントバー4の接合用延長板部41dの、合計4本のジョイントバー4の接合用延長板部41dが接合される。このため、集合接続部11から4本のジョイントバー4が放射状に延在する状態となる。集合接続部11の4本のジョイントバー4の接合用延長板部41dの頂角の頂点が集合配置される中央部11bを中心とする軸回り方向において隣り合うジョイントバー4の対がなす角度はいずれも90度である。
図9、図12等に示すように、ジョイントバー4の長手方向両端部の工具挿入孔41bは、板状本体41の接合用延長板部41dに形成されている。また、締結具挿通孔42dは、突条部42を、ジョイントバー4のバー本体部43から接合用延長板部41dに延長して形成した部分である突条延長部42e(図3参照)に位置する連結板部42bに形成されている。
図9、図12等に示すように、ジョイントバー4の長手方向両端部を建物躯体101に固定するためのピン状締結具7は、ジョイントバー4の突条延長部42eに形成されている締結具挿通孔42dと、前記樋部材3の接合用延長板部36に樋部材3の厚み方向(詳細には底板部31の樋部材突条部33の厚み方向)に貫設された締結具挿通孔35とに通されている(ピン状本体71を貫通させる)。
また、ピン状締結具7は、接合部受け部材6の底板部61の主板部61aに形成されている貫通穴65(図11(a)、(b)、図12参照)にも通されており、底板部61を貫通している。そして、ピン状本体71の接合部受け部材6の底板部61から樋部材3及びジョイントバー4とは反対の側に突出させた先端側を建物躯体101に固着して固定されている。
この外構構造体1では、樋部材3の長手方向の端部である接合用延長板部36と、ジョイントバー4の長手方向の端部(詳細には板状本体41の長手方向の端部である接合用延長板部41d)と、接合部受け部材6とを、集合接続部11にてピン状締結具7によって一括して建物躯体101に対して締結固定している。
ジョイントバー4の長さは樋部材3の長さに揃えられており、ジョイントバー4は樋部材3に重ね合わせるようにして固定される。このため、ジョイントバー4の長手方向両端を建物躯体101に固定するピン状締結具7の締結力はジョイントバー4を介して樋部材3にも作用する。樋部材3はジョイントバー4によって建物外面101aに押さえ込むようにして固定される。
ジョイントバー4の長さは樋部材3の長さと一致していても良いが、樋部材3に比べて僅かに短い長さとし、図7に示すように、集合接続部11に複数集合された接合用延長板部41d同士の間に僅かなクリアランス11cが確保される構成とすることがより好ましい。これにより、外装構造体1の施工において、ジョイントバー4の締結具挿通孔42dを樋部材3の締結具挿通孔35及び接合部受け部材6の貫通穴65に対して連通するように位置合わせする作業を楽に行える。
なお、本明細書においては、図7のように、集合接続部11に複数集合された接合用延長板部41d同士の間に僅かなクリアランス11cが確保されている構成についても含めて、複数本のジョイントバー4の接合用延長板部41dが集合設置されたものを、ジョイントバー同士の接合部、として扱う。
次に、ジョイントバー4同士の接合部を覆うカバープレート5について説明する。
図13(a)、(b)、図14に示すように、カバープレート5は四角板状に形成された非透水性の板状部材である。
図14に示すように、このカバープレート5は、リベット部品51を用いてジョイントバー4の前記板状本体41(具体的には接合用延長板部41d)に固定されている。また、図6等に示すように、このカバープレート5は、4本のジョイントバー4の接合用延長板部41dが集合設置されてなる接合部のみならず、4本のジョイントバー4の板状本体41の主板部41c、集合接続部11の周囲の4枚の防水パネル2の、該接合部の近傍に位置する部分も覆うサイズに形成されている。
図13(a)、(b)、図14に示すように、カバープレート5の4箇所には、前記リベット部品51のスリーブ部51aを通すための貫通穴であるリベット挿通孔52が形成されている。
図14、図15(d)に示すように、前記リベット部品51は、前記カバープレート5のリベット挿通孔52とジョイントバー4の前記工具挿入孔41bとに連通されたスリーブ部51aを有し、このスリーブ部51aの軸心方向一端部に突設されたフランジ部51bと、円筒状のスリーブ部51aの軸心方向他端部である拡張部51cを拡径するように拡張してフランジ状に形成したものとの間に、カバープレート5とジョイントバー4の板状本体41(具体的には接合用延長板部41d)とを挟み込んで締結固定している。前記拡張部51cの内部には拡張部51cの拡張用のコーン部(図15(a)〜(d)の符号51fを参照)が収納されており、このコーン部によって拡張部51cの拡張状態が維持されている。
フランジ部51bの外径はカバープレート5のリベット挿通孔52の内径よりも大きく、フランジ状に拡張された拡張部51cの外径はジョイントバー4の工具挿入孔41bの内径よりも大きい。
図13(a)、(b)、図14に示すように、カバープレート5の4箇所のリベット挿通孔52は、ジョイントバー4同士の接合部に集合設置された4つの接合用延長板部41dにそれぞれに1つずつ形成されている工具挿入孔41b、つまり、ジョイントバー4同士の接合部の計4つの工具挿入孔41bに対応するように形成されている。そして、図14、図15(d)に示すように、リベット部品51は、スリーブ部51aを、カバープレート5の4箇所のリベット挿通孔52と、これに連通するように位置合わせされたジョイントバー4の工具挿入孔41bとに貫通させて設けられている。
カバープレート5のリベット挿通孔52とジョイントバー4の工具挿入孔41bとは、リベット部品51のスリーブ部51aの外径よりも若干大きい内径を有する丸穴とし、この内径とスリーブ部51aの外径とのギャップ(図15(a)〜(d)参照)によって、カバープレート5の4箇所のリベット挿通孔52とジョイントバー4同士の接合部の計4つの工具挿入孔41bとの位置の違いを吸収する構成とすることが好ましい。
これにより、集合接続部11に集合設置された4本のジョイントバー4の端部の板状本体41にカバープレート5をリベット部品51を用いて固定する作業を効率良く行える。
リベット部品51としては、ジョイントバー4同士の接合部に重ね合わせたカバープレート5の表面5a(ジョイントバー4同士の接合部に接合される裏面5bとは反対側の面)側からの作業のみによって、カバープレート5とジョイントバー4の板状本体41(具体的には接合用延長板部41d)とを締結固定できるワンサイド施工形のものを採用する。
図15(a)〜(d)は、このワンサイド施工形のリベット部品51の一例を示す。
図15(a)にリベット部品51の施工前の状態(リベットユニット510)を示す。
図15(a)に示すように、このリベット部品51(リベットユニット510)は、前記スリーブ部51a及び該スリーブ部51aの軸心方向一端部に突設された前記フランジ部51bとを具備してなるリベット本体511と、このリベット本体511のスリーブ部51aの軸心方向他端部である拡張部51cを拡張するための拡張用部品であるコーン部付き芯棒512とを具備する。前記コーン部付き芯棒512は前記スリーブ部51aの内側の芯棒収納孔51dに内挿された芯棒51eと、この芯棒51eのリベット本体511の前記拡張部51cから突出させた先端にフランジ状に突設されたコーン部51fとを具備する。コーン部51fは、前記スリーブ部51aの軸心方向他端における前記芯棒収納孔51dの内径よりも大きい大きいサイズに形成されている。
図示を略すが、拡張部51cは、例えばすり割りを形成したり、薄肉に形成するなどして、コーン部51fの圧入によって拡張しやすくしても良い。
前記芯棒収納孔51dはリベット本体511を貫通している。前記コーン部付き芯棒512の前記芯棒51dは、リベット本体511よりも長い長さに形成されており、コーン部51fが設けられている先端とは反対側の端部が、リベット本体511の軸心方向一端部(スリーブ部51aの軸心方向一端部と同じ)から突出されている。この芯棒51eのリベット本体511の軸心方向一端部から突出された部分を、以下、延出部51gと言う。
このリベット部品51を用いて、カバープレート5とジョイントバー4の板状本体41(具体的には接合用延長板部41d)とを締結するには、図15(b)に示すように、まず、リベット本体511の芯棒収納孔51dに芯棒51eを内挿してリベット本体511にコーン部付き芯棒512を組み付けた状態のリベット部品51を、リベット本体511の拡張部51c側からカバープレート5のリベット挿通孔52、ジョイントバー4の工具挿入孔41bに挿入する。
リベット部品51としては、スリーブ部51aのフランジ部51bから拡張部51cまでの寸法が、カバープレート5のリベット挿通孔52、ジョイントバー4の工具挿入孔41bの軸方向寸法の合計に揃っているものを採用し、フランジ部51bをカバープレート5に当接したときに拡張部51cがジョイントバー4の突条部内空間42c内に配置されるようにする。
次に、図15(c)に示すように、引っ張り用工具513を用いて前記芯棒51eの前記延出部51gを引っ張ることで、図15(d)に示すように、コーン部51fを拡張部51cに圧入させ、拡張部51cを拡張させる。
これにより、カバープレート5とジョイントバー4の板状本体41(具体的には接合用延長板部41d)とが、拡張された拡張部51cとフランジ部51bとの間に挟み込まれるようにして、リベット部品51によって締結固定される。
また、芯棒51eは、リベット本体511の芯棒収納孔51dに内挿された部分に切り欠き部51hが形成されており、コーン部51fの圧入による拡張部51cの拡張が完了した後、芯棒51eに作用する引っ張り荷重によって前記切り欠き部51h付近で破断させることができる(図15(d))。このため、コーン部付き芯棒512の内、芯棒51eの破断箇所から延出部51g側を簡単に除去できる。一方、前記コーン部付き芯棒512の破断箇所からコーン部51f側はリベット本体511に固定状態で残り、コーン部51fが拡張部51c内に収納された状態も維持されるので、拡張部51cの拡張状態が安定に維持される。
なお、リベット本体511の芯棒収納孔51dは、コーン部付き芯棒512の内、リベット本体511に残った側によって非貫通状態となる。
カバープレート5の一例について説明する。
図13(a)、(b)に示すカバープレート5は、金属板である芯材53(芯板)の外面全体を、例えばシリコーンスポンジ等の高い柔軟性を持つ合成樹脂製の外装モールド材54で覆った構成になっている。外装モールド材54としては、防水性を有し弾性変形容易な材料であれば良く、例えば、ゴム(合成ゴムあるいは天然ゴム)製のものであっても良い。EPDM等も好適に用いることができる。また、シリコーンスポンジ等の樹脂発泡体としては、防水性の確保のために独立気泡発泡体を採用する。
カバープレート5のリベット挿通孔52は、芯材53と外装モールド材54とを貫通して形成されている。
このカバープレート5の両面の内の一方は、平坦な表(おもて)面5aとされている。
また、カバープレート5の前記表面5aとは反対の側の面(裏面5b)には、集合接続部11に集合設置された4本のジョイントバー4の端部の板状本体41(具体的には接合用延長板部41d)に当接されるシール用突条55、56が突設されている。
シール用突条55、56は、カバープレート5の裏面5bにおいて、カバープレート5の外周に沿う矩形状に延在形成されている。符号56のシール用突条は、符号55のシール用突条の内側にて、シール用突条55に沿って周設されている。
また、カバープレート5の4つのリベット挿通孔52は、符号55のシール用突条と符号56のシール用突条との間に形成されている。
図示例のカバープレート5において、シール用突条55、56は、外装モールド材54の一部を突条状に形成した突起部である。
また、このカバープレート5の外周には、外装モールド材54を裏面5bに突出させた突条状の外周シール片57が周設されている。
図14に示すように、カバープレート5をリベット部品51によって集合接続部11に集合設置された4本のジョイントバー4の端部(具体的には接合用延長板部41d)に固定すると、図6、図14に示すように、このカバープレート5が前記集合接続部11を覆うとともに、カバープレート5の外周の外周シール片57が、ジョイントバー4の板状本体41(具体的には主板部41c)と、集合接続部11から延在する4本のジョイントバー4によって建物躯体101に押さえ込まれている4枚の防水パネル2のパネル部24(詳細には、表面プレート21の防水プレート部21a)の集合接続部11の近傍に位置する部分とに当接(建物躯体101とは反対の側から当接)される。これにより、この外装構造体1では、カバープレート5の外周端部とジョイントバー4との間、カバープレート5の外周端部と防水パネル2との間が水密にシールされて、集合接続部11への水の浸入が防止されている。
また、図14に示すように、符号55のシール用突条が、集合接続部11に集合設置された4本のジョイントバー4の端部の板状本体41の接合部を構成する接合用延長板部41dと、この接合部の周囲に位置する4枚の防水パネル2の表面プレート21の防水プレート部21aとの間の隙間に入り込んで、接合用延長板部41dと防水パネル2の表面プレート21の防水プレート部21aとの間を水密にシールしている。
また、シール用突条55は、ジョイントバー4の板状本体41の主板部41cと接合用延長板部41dとの境界付近にも当接されて密着するため、集合接続部11の防水性の確保に寄与する。
符号56のシール用突条は、集合接続部11に集合設置された4本のジョイントバー4の端部の接合部(詳細には板状本体41の接合部)を構成する接合用延長板部41dに当接される。
図13(b)に示すように、シール用突条55、56、外周シール片57は、カバープレート5をリベット部品51によって集合接続部11に集合設置された4本のジョイントバー4の端部(具体的には接合用延長板部41d)に固定する前は、カバープレート5の裏面5bに突出しているが、外装モールド材54は柔軟性が高いため、カバープレート5を固定したときにはリベット部品51の締結力によって押し潰される。このため、カバープレート5は、その裏面5b全体を、ジョイントバー4の板状本体41や防水パネル2(具体的には表面プレート21の防水プレート部21a)に対してしっかりと密着させることができ、水密にシールすることができる。これにより、集合接続部11の防水性を確実に確保することができる。
特に、カバープレート5の外周の外周シール片57がジョイントバー4の板状本体41や防水パネル2(具体的には表面プレート21の防水プレート部21a)に圧接されること、シール用突条55が、4本のジョイントバー4の端部の接合部を構成する接合用延長板部41dと防水パネル2の表面プレート21の防水プレート部21aとの間の隙間に入り込んで、接合用延長板部41dと防水パネル2の表面プレート21の防水プレート部21aとの間を水密にシールすること、とによって、高い防水性能が得られる。
また、図14、図15(d)に示すように、カバープレート5のリベット挿通孔52、ジョイントバー4の板状本体41の工具挿入孔41bは、カバープレート5の表面5aに係合したリベット部品51のフランジ部51bがカバープレート5の表面5aに密着すること、リベット部品51のリベット本体511の芯棒収納孔51dが、コーン部付き芯棒512の内の芯棒51eの破断によってリベット本体511に残った部分で非貫通状態となることによって、防水性が確保される。
さらに、リベット部品51のリベット本体511の芯棒収納孔51dは、適宜、必要に応じて、充填樹脂の注入、キャップ部材の封入等によって塞いで、防水性を確保することがより好ましい。
リベット部品51としては金属製のものの他、プラスチック製のものも採用可能である。また、プラスチック製のリベット本体511と金属製のコーン部付き芯棒512とを具備する構成のものも採用可能である。
なお、カバープレート5としては、集合接続部11に集合設置された4本のジョイントバー4の板状本体41の端部(具体的には接合用延長板部41d)の接合部、この接合部の周囲の防水パネル2(具体的には表面プレート21の防水プレート部21a)との圧接により、集合接続部11全体を覆うことができ、集合接続部11の防水性(防水パネル2の表面21cやジョイントバー4の板状本体41と、カバープレート5との隙間から集合接続部11への浸水の防止)を確保できるものであれば良く、例えば、樹脂製プレート、ゴム製プレート等であっても良い。
また、カバープレート5をジョイントバー4に固定するリベット部品51(詳細にはスリーブ部51a)を通すためにジョイントバー4の板状本体41に形成する貫通穴としては工具挿入孔41bに限定されず、工具挿入孔41bとは別に板状本体41に形成した貫通穴であっても良い。この場合、カバープレート5に形成するリベット挿通孔52の位置を、板状本体41に形成した貫通穴に対応させる。
(防水工法)
次に、上述の外装構造体1を建物外面101aに構築(施工)する防水工法を説明する。
まず、図11(b)に示すように、建物外面101aに樋部材3、接合部受け部材6を設置し、次いで、防水パネル2、ジョイントバー4を樋部材3に位置合わせして設置し、ジョイントバー4の長手方向両端をピン状締結具7を用いて建物躯体101に固定する。ピン状締結具7を用いてジョイントバー4の長手方向両端を建物躯体101に固定すると、突条部42の両側のガスケット付きパネル端部25(具体的には接続用端部251)と、樋部材3とが、ジョイントバー4によって建物躯体101に押し付けられる。接合部受け部材6はピン状締結具7の締結力によって建物躯体101に固定される。
図10、図11(b)に示すように、樋部材3は、接合部受け部材6の樋部材嵌合部63に嵌め込む。ひとつの接合部受け部材6に複数本の樋部材3を嵌め込むことで、接合部受け部材6に嵌め込んだ複数本の樋部材3の長手方向端部の相互の位置関係を固定できる。このため、建物外面101aにおける樋部材3の設置作業を効率良く行える。例えば、建物外面101aに多数本の樋部材3を設置する場合、樋部材3相互の位置関係の確保が容易になり、外装構造体1の施工効率を向上できるといった利点がある。
図8(a)、(b)に示すように、防水パネル2は、ガスケット付きパネル端部25を樋部材3に重ね合わせ、該防水パネル2相互の接続位置を前記樋部材3に合わせるようにする。具体的には、防水パネル2のガスケット付きパネル端部25(接続用端部251)を、前記樋部材3の両側の側壁部32の間にて前記底板部31に当接させる。
ジョイントバー4は、突条部42を、前記樋部材3に重ね合わせた一対のガスケット付きパネル端部25の接続用端部251の間に介在させ、板状本体41の突条部42から両側に張り出す部分である張り出し部41aを前記防水パネル2のガスケット23に重ね合わせる。
ジョイントバー4の長手方向両端をピン状締結具7を用いて建物躯体101に固定すると、突条部42の両側のガスケット付きパネル端部25と、樋部材3と、接合部受け部材6とが、ジョイントバー4の両側の前記張り出し部41aによって建物躯体101に押さえ込まれる。
ピン状締結具7は、ジョイントバー4の工具挿入孔41bから突条部内空間42cに挿入して、そのピン状本体71を、ジョイントバー4の突条部42の連結板部42bに貫設されている締結具挿通孔42dと、樋部材3の底板部31(詳細には接合用延長板部36)に貫設されている締結具挿通孔35と、接合部受け部材6の底板部61の貫通穴65とに連通させて建物躯体101に到達させ、建物躯体101に定着させる。そして、突条部42の連結板部42bに係合させた頭部72からジョイントバー4に締結力を作用させ、建物躯体101に対してジョイントバー4を固定する。
接合部受け部材6は、建物躯体101にピン状締結具7の施工用の下穴の穿設にも利用できる。
樋部材3を嵌め込む前の接合部受け部材6を建物外面101aに設置し、接合部受け部材6の底板部61の貫通穴65にドリルを通すことで、ピン状締結具7の施工用の下穴の穿設する。この場合、接合部受け部材6の底板部61の4つの貫通穴65に対応する位置関係で4つの下穴を穿設できる。下穴の形成後に、接合部受け部材6に樋部材3を嵌め込み、以下、既述の工程を実施することで、防水パネル2同士の接続、外装構造体1の構築を進めることができる。
なお、下穴の形成は、上述のように、接合部受け部材6の貫通穴65を利用する手法に限定されない。
例えば、ジョイントバー4の突条部42の連結板部42bに貫設されている締結具挿通孔42dと、樋部材3の底板部31(詳細には接合用延長板部36)に貫設されている締結具挿通孔35と、接合部受け部材6の底板部61の貫通穴65とを連通させた連続孔にドリルを通して下穴を形成する、といったことも可能である。
既述のように、建物躯体101に対するジョイントバー4の固定によって、接合部受け部材6もジョイントバー4によって建物躯体101に押さえ込むようにして固定される。このため、樋部材3が嵌め込まれていない空きの樋部材嵌合部63が存在する接合部受け部材6(例えば、図11(b)参照)をジョイントバー4によって建物躯体101に固定した後、この接合部受け部材6の空きの樋部材嵌合部63に樋部材3を嵌め込んで、防水パネル2、ジョイントバー4を施工する場合に、接合部受け部材6に位置ずれを生じさせることなく施工を行える。その結果、外装構造体1の施工精度を向上できる。
多数の防水パネル2を用いて建物外面101aに外装構造体1を施工する場合は、上述の工程、すなわち、建物外面101aへの接合部受け部材6、樋部材3、防水パネル2の設置、ジョイントバー4の固定を繰り返し行って、施工済み面積を次第に増大させていくといった手法が採用可能であるが、この場合、上述のように、樋部材3が嵌め込まれていない空きの樋部材嵌合部63が存在する接合部受け部材6をジョイントバー4によって建物躯体101に固定した後、この接合部受け部材6の空きの樋部材嵌合部63に樋部材3を嵌め込んで防水パネル2、ジョイントバー4を施工する手順を採ることで、外装構造体1の構築を効率良く行える。
防水パネル2、樋部材3、ジョイントバー4、接合部受け部材6の建物躯体101に対する固定を完了したら、樋部材3同士の接合部、ジョイントバー4同士の接合部が設けられている集合接続部11にカバープレート5を取り付けて、集合接続部11を覆う。
カバープレート5の取り付けは、既述のように、リベット部品51を用いて、ジョイントバー4の板状本体41とカバープレート5とを締結して固定する。
カバープレート5の取り付けが完了することで、外装構造体1が完成する(図1参照)。
なお、上述のように、多数の防水パネル2を接続してなる外装構造体1の最外周部分では、防水パネル2のガスケット付きパネル端部25(接続用端部251)を覆う部材を設けるなどして、防水性を確保する。
例えば、図21に示すように、樋部材3Hとして、既述の樋部材3の幅方向中央部の樋部材突条部33から両側に延出する底板部31の内、樋部材突条部33から片側に延出する部分及び該部分に突設されている側壁部32を省略した構造のもの等を用いる。また、ジョイントバー4Hとして、既述のジョイントバー4の両側の張り出し部41aの片方を省略した構造のもの等を用いる。ジョイントバー4Hは、長手方向両端部をピン状締結具7によって建物躯体101に固定する。そして、ジョイントバー4Hと、立壁部102に直交する向きのジョイントバー4との接合部を覆うように板状のカバー部材5Hを取り付けて工具挿入孔41bを塞ぎ、防水性を確保する。このカバー部材5Hの取り付けは、ジョイントバー4H、4の工具挿入孔41bを利用して、リベット部品51を用いて、ジョイントバー4同士の接合部に対するカバープレート5の取り付けと同様に行うことができる。
図1に例示したカバー部材5Hは、ジョイントバー4H、4同士の接合部のみならず、ジョイントバー4Hと接合したジョイントバー4の両側の防水パネル2のパネル部24のジョイントバー4H、4同士の接合部の近傍に位置する部分にも重ね合わされている。
ジョイントバー4Hは、長手方向両端部のみならず、長手方向両端部の間の部位もピン状締結具7を用いて建物躯体101に固定しても良い。この場合は、ジョイントバー4Hの長手方向両端部の間の部位にも工具挿入孔41b、締結具挿通孔42dを設ける。そして、カバー部材として、例えばジョイントバー4Hの全長にわたって重ね合わされる長尺板状のものを用いるなどして、各工具挿入孔41bを塞ぎ、防水性を確保する。
但し、図21に例示した構成は一例に過ぎず、外装構造体1の最外周部分の防水性を確保するための構成としては上述した構成に限定されるものではなく、様々な構成を採用し得る。
前記外装構造体1によれば、ピン状締結具7の締結力によって、ジョイントバー4が、樋部材3と該樋部材3に重ね合わされた一対の防水パネル2の端部(ガスケット付きパネル端部25、接続用端部251)とを建物躯体101に押さえ込んだときに、前記ジョイントバー4が、樋部材3に重ね合わされた一対の防水パネル2の端部に取り付けられているガスケット23に圧接されて、防水パネル2同士の接続位置の防水性が確保される。さらに、樋部材3に、これに重ね合わされた一対の防水パネル2の端部(ガスケット付きパネル端部25)が圧接される。このため、万一、ガスケット23とジョイントバー4との間から建物躯体101側への水の浸入が生じたとしても、浸入した水(浸水)が樋部材3の側壁部32を越えて樋部材3から外側へ漏出することを防止できる。
いわば二重の防水構造となっているため、高い防水性能が得られる。
また、本発明によれば、ジョイントバー4をピン状締結具7によって建物躯体101に固定することで、ジョイントバー4、防水パネル2、樋部材3、接合用受け部材6を、機械的に建物躯体101に固定できる。FRP材料や液状防水材の現場での塗布が不要な、いわば乾式の防水構造となっている。このため、塗布防水で生じる臭気の問題が無い。また、作業に熟練を必要とせず短時間で効率良く施工できる、といった利点がある。また、塗布防水では不利な水勾配の確保も容易に実現できる。
さらに、本発明によれば、製造済みの防水パネル2を現場に搬入して施工するので、防水パネル2によって平滑面を容易に得ることがことができる。
図1、図8(a)、(b)、図14等に示すように、ここで例示した外装構造体1は、ジョイントバー4の板状本体41の突条部42とは反対の側の面である表面41fが、防水パネル2の表面21c(具体的にはパネル部24の表面21c。詳細には表面プレート21の防水プレート部21aの表面21c)と面一になっている。
また、本発明に係る外装構造体1は、ジョイントバー4の長手方向両端部のみをピン状締結具7によって建物躯体101に固定することで、ジョイントバー4によって、防水パネル2、樋部材3、接合用受け部材6を、建物躯体101に押さえ込んだ構成により、ジョイントバー4、樋部材3の長手方向中央部には、建物躯体101に対する若干の変位が許容されている。このため、例えば、建物躯体101に、地震、強風、経年劣化等よる変形が生じた場合でも、防水パネル2のガスケット23に対するジョイントバー4の圧接状態、樋部材3に対する防水パネル2のガスケット付きパネル端部25の圧接状態を安定に維持することができる。その結果、防水性能を維持できる。外装構造体1の局所的な浮き上がり等の変形も生じにくい。
また、強風等によって防水パネル2に変位力が作用したとき、ジョイントバー4、樋部材3の若干の変形によって変位力の分散を図ることができ、局所的な応力集中による外装構造体1の変形や損傷等を防ぐことができるといった利点もある。
図1、図8(a)、(b)、図14等に示すように、ここで例示した外装構造体1は、集合接続部11に設けられたカバープレート5が、複数連設された防水パネル2の表面21cによって構成される外装構造体外面上に突出した状態になっているが、図17に示す防水パネル2(図中、符号2Aを付す)と、図18(a)、(b)に示すジョイントバー4(図中、符号4Aを付す)とを用いることで、図19、図20に示すように、カバープレート5を、その表面5aが防水パネル2Aの表面21cに面一となるように設けることも可能である。
図17に示す防水パネル2Aは、四角板状のパネル部24の四隅部に、カバープレート5を収納するための収納用凹部27を有する。前記収納用凹部27はパネル部24の表面21cから窪んだ形状に形成されている。
収納用凹部2Aは、四角板状のカバープレート5の四隅部の1つを収納するものであり、防水パネル24のパネル部24の表面21cに沿った方向において四角形状に形成されている。
図18(a)、(b)に示すジョイントバー4Aは、板状本体411の構成が既述のジョイントバー4と異なる。このジョイントバー4Aの板状本体411は、既述のジョイントバー4の板状本体41の主板部41cに、接合用延長板部41dに比べて板厚を厚くした厚板部412を設けたものである。ジョイントバー4Aの板状本体411の厚板部412以外の構成は、既述のジョイントバー4と同じである。ジョイントバー4Aの板状本体411は、ジョイントバー4の板状本体41と同様に主板部41c、接合用延長板部41dを有する。
このジョイントバー4Aの板状本体411は、主板部41cの長手方向両端を除く部分の全体が前記厚板部412とされている。板状本体411の長手方向において、厚板部412以外の両端に位置する部位が、厚板部412よりも板厚が小さい(薄い)薄板部413となっている。薄板部413は、接合用延長板部41dと、主板部41cの長手方向片端における厚板部412以外の部分とで構成されている。
ジョイントバー4Aの板状本体411は、突条部42に臨む面が面一になっている点は既述のジョイントバー4と同様である。このジョイントバー4Aの板状本体411は、突条部42とは反対の側に、厚板部412と薄板部413との境界に対応する段差を有する。
なお、図19に示すように、ジョイントバー4Aの板状本体411は、その両側の張り出し部41aを、一対の防水パネル2Aの樋部材3に重ね合わされたガスケット付きパネル端部25のガスケット23に押し付けたときに、厚板部412の突条部42とは反対の側の面である表面414が、その両側に存在する一対の防水パネル2Aの表面21cに面一となるように、厚板部412の板厚が調整されている。
図19、図20に示す外装構造体1Aの集合接続部に符号11Aを付す。
図19、図20に示すように、この外装構造体1Aでは、集合接続部11Aにて接続されている4枚の防水パネル2Aの収納用凹部27と、4本のジョイントバー4Aの板状本体411の薄板部413とによって、四角板状のカバープレート5を収納するための平面視矩形のカバープレート収納凹所13が形成される。このカバープレート収納凹所13は、4枚の防水パネル2Aの収納用凹部27の底面と、4本のジョイントバー4Aの板状本体411の薄板部413とによって形成される平坦な底面を有する。また、このカバープレート収納凹所13の深さは、カバープレート5の厚みと揃えられている。
図19、図20に示すように、この外装構造体1Aでは、カバープレート5が、前記カバープレート収納凹所13内に収納され、集合接続部11Aにおけるジョイントバー4Aの板状本体411同士の接合部と前記薄板部413とに重ね合わせるようにして設けられている。
カバープレート5の表面5aは、防水パネル2Aの表面21cに面一となっている。このため、優れた美観が得られる。この外装構造体1Aは、平坦な表面(建物躯体101とは反対側の面)を容易に得ることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態を説明する。
図22に示す外装構造体1Bは、既述の外装構造体1の最外周の防水パネルとして、図23に示すL字板状の防水パネル2Bを用いたものである。図22中、符号20Bは、複数の防水パネル2Bを縦方向に連設してなるパネル列である。
図22、図23に示すように、前記防水パネル2Bは、建物床面101に設置されるパネル主板部28と、このパネル主板部28に対して垂直に形成された立ち上がり板部29とを具備するL字板状に形成されており、パネル主板部28を建物床面101上に設置し、立ち上がり板部29を立壁部102の内面(屋上面101aから立ち上がる面)に沿わせるようにして設置される。パネル主板部28、立ち上がり板部29は、いずれも四角板状である。
なお、ここでは立壁部102も建物躯体の一部として扱うものとする。
図23に示すように、前記防水パネル2Bは、防水性の表面プレート21と、この表面プレート21に被着されたバックアップ材22とを具備する複合パネルであること自体は、第1実施形態にて説明した外装構造体1の防水パネルと同様である。
表面プレート21、バックアップ材22としては、第1実施形態の防水パネル2と同様の材質のものを使用できる。
但し、表面プレート21は、L字板状の防水パネル2Bの形状に対応して、L字板状の防水プレート部211を有する。バックアップ材22は、L字板状の防水プレート部211の内角側である表面211a側とは反対の裏面211b(図24参照)側に被着されている。この防水パネル2Bは、表面プレート21の防水プレート部211と、この防水プレート部211の裏面211bに被着されたバックアップ材22とで構成されるL字板状のパネル部201を有する。パネル部201は、パネル主板部28側の第1パネル部201aと、立ち上がり板部29側の第2パネル部201bとで構成されている。第1パネル部201a、第2パネル部201bは、いずれも四角板状である。
この防水パネル2Bも、表面プレート21の防水プレート部211から張り出されたU字状のガスケット支持片21bにガスケット23を取り付けてなるガスケット付きパネル端部25を有する。
但し、この防水パネル2Bのガスケット付きパネル端部25は、L字板状のパネル部201の外周の全周に周設されている訳ではない。ガスケット付きパネル端部25は、パネル部201の外周全周の内、立ち上がり板部29(詳細には第2パネル部201b)のパネル主板部28との連続部である屈曲部202とは反対の側に位置する端部には設けられていない。ガスケット付きパネル端部25は、パネル部201の外周全周の内、この第2パネル部201bの端部(屈曲部202とは反対の側に位置する端部)を除く箇所の全体にわたって設けられている。
図22に例示した外装構造体1Bでは、立壁部102と建物床部101との境界線103に沿った方向に複数の防水パネル2Bが横並びに配列設置され、隣り合う防水パネル2Bが、図23に示す図23に示す第1樋部材301、第2樋部材302、第1ジョイントバー401、第2ジョイントバー402、入隅用カバープレート14、入隅用接合部受け部材15を用いて接続されている。
なお、第1樋部材301、第2樋部材302について、第1実施形態にて説明した樋部材3と同様の構成部分に共通の符号を付して説明する。
また、第1ジョイントバー401、第2ジョイントバー402について、第1実施形態にて説明したジョイントバー4と同様の構成部分に共通の符号を付して説明する。
各防水パネル2Bの立ち上がり板部29は、立壁部102の内面に接合するようにして設けられ、立壁部102の内面には、複数の防水パネル2Bの立ち上がり板部29が横並びに1列に配列設置されている。
防水パネル2Bのガスケット付きパネル端部25は、防水パネル201の第1パネル部201aの屈曲部202とは反対の側の端部に沿って延在する接続用端部25a(主板側接続用端部)と、この接続用端部25aの両端からパネル部201の両側の側部に沿って第2パネル部201bの屈曲部202とは反対の側の端部まで延在する接続用端部25b(以下、側部接続用端部とも言う)とを具備している。
第1樋部材301、第2樋部材302、第1ジョイントバー401、第2ジョイントバー402、入隅用カバープレート14、接合部受け部材15は、隣り合う防水パネル2Bの接続箇所(以下、パネル接続部12Bとも言う)に設けられている。
図24に示すように、隣り合う防水パネル2Bの接続箇所では、建物床部101に設置された第1樋部材301と、立壁部102の内面側に設置され、建物床部101と立壁部102との境界付近にて前記第1樋部材301と接合された第2樋部材302とが設けられている。そして、第1樋部材301と、これに連続するように設けられた第2樋部材302とに、隣り合う防水パネル2Bの側部接続用端部25b、すなわち2本の側部接続用端部25bが重ね合わされている。
図23、図25に示すように、第1樋部材301、第2樋部材302は、第1実施形態にて図2、図9等を参照して説明した樋部材3と同様の断面構造を持つ樋状の部材であり、その長手方向全長にわたって、底板部31、側板部32、樋部材突条33、溝条34が連続して延在する構成となっている。
図23、図24に示すように、このパネル接続部12Bには、さらに、第1樋部材301に沿って配置した第1ジョイントバー401、第2樋部材302に沿って配置した第2ジョイントバー402が設けられている。
第1、第2ジョイントバー401、402は、それぞれ、第1実施形態にて説明したジョイントバー4と同様の断面構造を持つ長尺の部材である。
図25に示すように、第1、第2ジョイントバー401、402は、具体的には、突条部42が、第1樋部材301、第2樋部材302に重ね合わされた一対のガスケット付きパネル端部25(側部接続用端部25b)の間に配置され、板状本体41の前記突条部42から両側に張り出す部分である張り出し部41aが一対の側部接続用端部25bに第1樋部材301、第2樋部材302とは反対の側から重ね合わされている。
第1樋部材301、第2樋部材302に一対の側部接続用端部25b、第1、第2ジョイントバー401、402を重ね合わせた状態は、第1実施形態にて説明したパネル接続部12における、樋部材3に対する一対のガスケット付きパネル端部25(接続用端部251)、ジョイントバー4の重ね状態と同様である。
そして、図24、図25に示すように、このパネル接続部12Bでは、ピン状締結具7を用いて建物躯体(建物床部101及び立壁部102)に固定された第1、第2ジョイントバー401、402によって、第1樋部材301、第2樋部材302と、これら第1樋部材301、第2樋部材302に重ね合わされた一対のガスケット付きパネル端部25(側部接続用端部25b)とが建物躯体に押さえ込まれている。
第1、第2ジョイントバー401、402は、一対の張り出し部41aがピン状締結具7の締結力によって一対の側部接続用端部25bのガスケット23に押し付け(圧接)られて密接(圧接)され、これにより、水密性が確保されている。
また、第1樋部材301、第2樋部材302に重ね合わされた一対の側部接続用端部25bは第1樋部材301、第2樋部材302の底板部31に圧接されており、これにより、一対の側部接続用端部25bと第1樋部材301、第2樋部材302の底板部31との間の水密性が確保されている。
図23に示すように、第1樋部材301は、その長手方向の一方の端部に、三角形板状の接合用延長板部36を具備している。第1樋部材301は、第1実施形態にて図2、図9等を参照して説明した樋部材3の長手方向両端の三角形板状の接合用延長板部36の内の片方を省略した構成になっている。
一方、第2樋部材302は、その長手方向全長にわたって幅寸法が一定の帯板状に形成されている。
第1樋部材301と第2樋部材302とは、第1樋部材301の長手方向の他方の端部(接合用延長板部36とは反対の側の端部。以下、接合端部とも言う)に、第2樋部材302の長手方向片端を接合して、互いの溝条34が連続するようにして接続されている。
第1樋部材301と第2樋部材302との接合部は、立壁部102と建物床部101との境界付近の入隅部に設けられたL字状の入隅用接合部受け部材15に収納されている。
この入隅用接合部受け部材15は断面コ字形の樋状の部材であり、建物床部101に当接させて設置された樋状の第1受け部151と、この第1受け部151に対して垂直に延在する樋状に形成され立壁部102に当接させて設置された第2受け部152とを具備する。そして、この入隅用接合部受け部材15にて、第1受け部151に嵌め込まれた第1樋部材301の接合端部と、第2受け部152に嵌め込まれた第2樋部材302の長手方向片端とが、第1受け部151と第2受け部152との連続部である入隅用接合部受け部材15の屈曲部153付近にて互いに接合されている。
入隅用接合部受け部材15は、例えば、アルミニウム、ステンレス等の高い耐食性を持つ金属、合成樹脂等の遮水性の材料で形成された一体成形品である。
この外装構造体1Bでは、第1樋部材301と第2樋部材302との接合部を入隅用接合部受け部材15に収納しているため、第1樋部材301と第2樋部材302との接合部からの漏水を確実に防止できる。
図23に示すように、第1ジョイントバー401は、その長手方向の一端部に、板状本体41を延長するように突出された三角形板状の接合用延長板部41dを具備している。この第1ジョイントバー401は、第1実施形態にて説明したジョイントバー4の板状本体41からその長手方向両端の三角形板状の接合用延長板部41dの片方を省略した構造となっている。
一方、第2バー部402の板状本体41は、その長手方向全長にわたって同じ幅寸法で形成されている。
図24に示すように、この外装構造体1Bでは、建物床部101と立壁部102との境界付近にて、第1ジョイントバー401の長手方向他端部(接合用延長板部41dとは反対の側の端部。以下、接合端部)と第2ジョイントバー402の長手方向片端とが接続されている。
第1ジョイントバー401の接合端部の端面と、この第1ジョイントバー401に接続する第2ジョイントバー402の長手方向片端の端面とは、第1、第2ジョイントバー401、402の板状本体41同士、突条部42同士が面接触して接合されるように斜めに形成されており、第1ジョイントバー401と第2ジョイントバー402とは、第1ジョイントバー401の接合端部の端面と第2ジョイントバー402の長手方向片端の端面との突き合わせによって接合されている。
図23に示すように、第1、第2ジョイントバー401、402の、工具挿入孔41b及び該工具挿入孔41bに連通する締結具挿通孔42dは、第1ジョイントバー401の長手方向両端、第2ジョイントバー402の長手方向複数箇所(図示例では3箇所)にそれぞれ形成されている。
図23、図24に示すように、第1、第2樋部材301、302には、第1、第2ジョイントバー401、402の前記締結具挿通孔42dのそれぞれに対応する複数箇所に、締結具挿通孔35が形成されている。
第1、第2ジョイントバー401、402は、該第1、第2ジョイントバー401、402に形成されている前記締結具挿通孔42dと第1、第2樋部材301、302の締結具挿通孔35とに貫通させたピン状締結具7によって、その長手方向複数箇所が建物躯体(建物床部101及び立壁部102)に固定されている。これにより、第1、第2ジョイントバー401、402によって、第1、第2樋部材301、302と、これら第1、第2樋部材301、302に重ね合わされた一対の側部接続用端部25bとが建物躯体(建物床部101及び立壁部102)に押さえ込まれている。
また、この外装構造体1Bでは、入隅用接合部受け部材15にも、第1受け部151、第2受け部152のそれぞれに、ピン状締結具7を通すための貫通穴154が形成されており、入隅用接合部受け部材15は、第1ジョイントバー401の接合端部、第2ジョイントバー402の長手方向片端にそれぞれ形成されている前記締結具挿通孔42dから前記貫通穴154に通されたピン状締結具7の締結力によって建物躯体(建物床部101及び立壁部102)に押さえ込むようにして固定されている。
図24に示すように、ピン状締結具7による建物躯体(建物床部101及び立壁部102)に対する第1、第2ジョイントバー401、402の固定方式は、第1実施形態にて説明したジョイントバー4と同様であり、ピン状締結具7の頭部76はジョイントバーの突条部内空間42cに収納される。
そして、この外装構造体1bにあっては、入隅用カバープレート14が、該入隅用カバープレート14の複数箇所に形成されたリベット挿通孔14aと、第1、第2ジョイントバー401、402の板状本体41に形成されている工具挿入孔41bとに連通させたリベット部品51によって、第1、第2ジョイントバー401、402の板状本体41に締結固定されている。
図22、図23に示すように、入隅用カバープレート14はL字板状のカバープレート本体141と、このカバープレート本体141に突設された上端カバー部142とを具備する概略構成となっている。
カバープレート本体141は、第1ジョイントバー401の板状本体41に重ね合わされる第1プレート部143と、この第1プレート部143から垂直に立設され第2ジョイントバー402の板状本体41に重ね合わされる第2プレート部144とで構成されている。
図24、図26(a)〜(c)において、符号145はL字状のカバープレート本体142の屈曲部であり、この屈曲部145にて第2プレート部144が第1プレート部143から垂直の向きに突出されている。
図25に示すように、この入隅用カバープレート14は、カバープレート本体141の屈曲部145を第1、第2ジョイントバー401、402の接合部に位置合わせし、第1プレート部143を第1ジョイントバー401の接合端部、第2プレート部144を第2ジョイントバー402全体に重ね合わせて、リベット部品51によってジョイントバー4Bに固定されている。
なお、入隅用カバープレート14の第1プレート部143の屈曲部145からの突出寸法は、第1ジョイントバー401の長さよりも短くしてあり、入隅用カバープレート14の第1プレート部143は、第1ジョイントバー401の内の接合端部に重ね合わされる。
図23、図24に示すように、図示例の入隅用カバープレート14のリベット挿通孔14aは、第1プレート部143の中央部に1箇所、屈曲部145から延在する帯板状の第2プレート部144の長手方向の複数箇所(図示例では3箇所)に形成されている。そして、入隅用カバープレート14は、これらリベット挿通孔14aを、ジョイントバー4Bの第1バー部401、第2バー部402の板状本体41に形成されている工具挿入孔41bとに位置合わせし、リベット部品51によって、ジョイントバー4Bの板状本体41に締結固定されている。
また、入隅用カバープレート14の上端カバー部142は、第2プレート部144の屈曲部145とは反対の側の端部から第2プレート部144に対して垂直に張り出す板状の張り出し片である。この上端かバー部142は、第2プレート部144を介して第1プレート部143とは反対の方向に張り出されており、パネル接続部12Bの上端部を覆って、浸水を防止する機能を果たす。
図25に示すように、入隅用カバープレート14の第1プレート部143は、第1ジョイントバー401の接合端部のみならず、パネル接続部12Bにて接続されている一対の防水パネル2Bの第1パネル部201aの第1ジョイントバー401の接合端部の近傍に位置する部分にも重ね合わされる。これにより、第1ジョイントバー401の接合端部とその両側の第1パネル部201aとの境界を覆って防水性を確保する機能を果たす。
一方、第2プレート部142は、ジョイントバー4Bの第2バー部402のみならず、パネル接続部12にて接続されている一対の防水パネル2Bの第2パネル部201bの内の前記第2ジョイントバー402付近に位置する部分にも重ね合わされる。これにより、第2ジョイントバー402とその両側の第2パネル部201bとの境界を覆って防水性を確保する機能を果たす。
図25に示すように、前記上端カバー部142は、第2プレート部142と同じ幅寸法で第2プレート部142から連続する帯板状に形成されているため、この上端カバー部142は、樋部材3Bの第2樋部材302の上端面、ジョイントバー4Bの第2バー部402の上端面、樋部材3Bの第2樋部材302とジョイントバー4Bの第2バー部402との間に挟み込まれた一対のガスケット付きパネル端部25(接続用端部25a)の上端面のみならず、これらの周囲に存在する防水パネル2Bの上端面をも覆うように設けられている。
図26(a)〜(c)に示すように、入隅用カバープレート14は、金属板である芯材146(芯板)の外面全体を、例えばシリコーンスポンジ等の高い柔軟性を持つ合成樹脂製の外装モールド材147で覆った構成になっている。また、この入隅用カバープレート14は、リベット挿通孔14aの形成箇所以外では遮水性、防水性が確保されている。
入隅用カバープレート14のカバープレート本体141について、屈曲部145の内角側の面を内面側、反対側の面を外面側として説明する。
第1プレート部143の外面側の外周部、第2プレート部144の外面側の外周部には、外装モールド材147の一部である外周シール用突条143a、144aが周設されている。これら外周シール用突条143a、144aは、第1プレート部143、第2プレート部144の外面側に突出するリブ状に形成されており、カバープレート本体141と、該カバープレート本体141を押し当てた第1、第2ジョイントプレート401、402(詳細には板状本体41)、防水パネル2B(詳細にはパネル部201)との間に高い水密性を確保し、水の浸入を防止する機能を果たす。
さらに、第1プレート部143の外面側、第2プレート部144の外面側には、外装モールド材147の一部である一対のシール用突条148が、帯板状のカバープレート本体141の延在方向に沿って互いに並行に形成されている。
一対のシール用突条148は、第1プレート部143の外面側、第2プレート部144の外面側において、外周シール用突条143a、144aの内側を通るように形成されている。
図25に示すように、一対のシール用突条148は、パネル接続部12Bにて接続された一対の防水パネル2Bのパネル部201と、ジョイントバー4Bの板状本体41との間に入り込んで、パネル部201と板状本体41との間の境界を水密に封止する機能を果たしている。
この外装構造体1Bでは、建物床部101と立壁部102との境界線103(図22参照)付近の防水性を確実に確保できる。
また、建物床部101と立壁部102とに連続するように設けられたL字状の防水パネル2Bによって優れた美観を得ることができる。
図22等に例示した外装構造体1Bでは、防水パネル2B、第1、第2ジョイントバー401、402の板状本体41に重ね合わされた入隅用カバープレート14のカバープレート本体141が、防水パネル2Bの表面から突出状態に設けられる構成となっているが、例えば防水パネル2Bとして、パネル部201の外周部に入隅用カバープレート14のカバープレート本体141を収納するための凹所を持ち、パネル部201の表面(防水プレート部211の表面211a)から窪む前記凹所の底面がジョイントバー401、402の板状本体41の表面41fに面一に位置合わせされるようにした構成のものを採用し、前記パネル部201の凹所に入隅用カバープレート14のカバープレート本体141を収納し、カバープレート本体141の突出を解消することも可能である。
この場合、凹凸の無い滑らかな表面を持つ外装構造体を得ることができ、優れた美観が得られる。
なお、隣り合う防水パネル2Bの接続には、図27に示すように、第1樋部材301と第2樋部材302とを一体化した構造のL字状の樋部材3B、第1ジョイントバー401と第2ジョイントバー402とを一体化した構造のL字状のジョイントバー4Bを使用しても良い。
この場合、入隅用接合部受け部材15の使用を省略できる。
図24中、符号16は、立壁部102の上部に施工された水切りである。この水切り16は、この外装構造体1Bの施工後に立壁部102の上部を施工する際に、外装構造体1Bの立壁部102に立ち上げられた部分よりも上方にて立壁部102に固定して立壁部102の内面側に突出するように設けられるものであり、外装構造体1Bの立壁部102に立ち上げられた部分を覆うように設けられている。
また、立壁部102の上部施工の際に、モルタル等を用いて、入隅用カバープレート14の上端カバー部142を埋設固定する作業も行う。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図28に示すように、防水パネルとしては、バックアップ材を省略した構成のもの(防水パネル2C)も採用可能である。
この場合、表面プレート21の防水プレート部自体が防水パネルのパネル部として機能する。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、適宜変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、突条部が長手方向全長にわたって中空の構成のジョイントバーを例示したが、本発明にジョイントバーとしてはこれに限定されず、例えば、長手方向両端のみに中空部(突条部内空間)を有し他の部分が中実になっている突条部を持つ構成のもの等も採用可能である。
また、上述の実施形態では、ジョイントバーとして長手方向の両端部に工具挿入孔41b、締結具挿通孔42dを1つづつ持つ構成のものを例示したが、ジョイントバーの両端に形成する工具挿入孔41b、締結具挿通孔42dの数は2以上であっても良い。
また、本発明に係る外装構造体の適用対象は、建物床面に限定されず、例えば、建物の外壁等であっても良い。
1、1A、1B…防水用外装構造体、
2、2A…防水パネル、21…表面プレート、21a…防水プレート部、21b…ガスケット支持片、21c…表面、22…バックアップ材、22a…裏面、23…ガスケット、23a…シール用当接部、24…パネル部、25…ガスケット付きパネル端部、26…溝条、27…収納用凹部、
2B…防水パネル、25a…(ガスケット付きパネル端部の)接続用端部、25b…(ガスケット付きパネル端部の)側部接続用端部、28…パネル主板部、29…立ち上がり板部、201…パネル部、201a…第1パネル、201b…第2パネル部、202…屈曲部、210…表面プレート、211…防水プレート部、211a…表面、
3…樋部材、31…底板部、31a…主板部、32…側壁部、33…樋部材突条部、34…溝条、35…締結具挿通孔、36…接合用延長板部、36a…頂角、36b…斜辺、36c…接合面、37…樋部材本体部、
4…ジョイントバー、41…板状本体、41a…張り出し部、41b…工具挿入孔、41c…主板部、41d…接合用延長板部、41e…接合面、41f…表面、42…突条部、42a…側板部、42b…連結板部、42c…空間(突条部内空間)、42d…締結具挿通孔、42e…突条部延長部、43…バー本体部、4A…ジョイントバー、411…板状本体、412…厚板部、413…薄板部、414…表面、4H…ジョイントバー、
5…カバープレート、5a…表面、5b…裏面、51…リベット部品、51a…スリーブ部、51b…フランジ部、51c…拡張部、51d…芯棒収納孔、51e…芯棒、51f…コーン部、51g…延出部、51h…切り欠き部、52…リベット挿通孔、53…芯材、54…外装モールド材、55、56…シール用突条、57…外周シール片、510…リベットユニット、
6…接合部受け部材、61…底板部、61a…主板部、61b…延長板部、62…周囲壁、62a…開口部、63…樋部材嵌合部、63a…樋嵌合用側壁部、64…接合用収納空間、65…貫通穴、
7…ピン状締結具、71…ピン状本体、72…頭部、72a…工具係合穴、73…ピン状本体、74…ねじ軸部、75…ナット、76…拡張部、77…金属拡張アンカー、
11,11A…集合接続部、11a…(樋部材接合部の)中央部、11b…(ジョイントバー接合部の)中央部、11c…クリアランス、12、12B…パネル接続部、13…カバープレート収納凹所、
14…入隅用カバープレート、14a…リベット挿通孔、141…カバープレート本体、142…上端カバー部、143…第1プレート部、143a…外周シール用突条、144…第2プレート部、144a…外周シール用突条、145…屈曲部、146…芯材、147…外装シールド材、148…シール用突条、
15…入隅用接合部受け部材、151…第1受け部、152…第2受け部、153…屈曲部、154…貫通穴、
16…水切り、101…建物躯体(屋上床部)、101a…建物外面(建物床面)、102…建物躯体(立壁部)、103…境界線。

Claims (21)

  1. 建物外面に設けられる防水用外装構造体であって、
    複数の防水パネルと、隣り合う防水パネル同士の接続位置にて建物外面に設置された長尺の樋部材と、この樋部材の長手方向に沿って延在配置されたジョイントバーとを具備し、
    前記樋部材の両側の前記防水パネルの端部が前記樋部材と前記ジョイントバーとの間に配置され、
    前記ジョイントバーは、その長手方向両端部が前記樋部材を貫通するピン状締結具によって建物躯体に固定され、前記防水パネルの端部に設けられているガスケットに当接して前記防水パネルの端部と前記樋部材とを建物躯体に押さえ込んでいることを特徴とする防水用外装構造体。
  2. 前記ジョイントバーは、長板状に形成され前記樋部材に重ね合わされた前記防水パネルの端部を覆う板状本体と、この板状本体に該板状本体の長手方向に沿って突設された突条部とを具備し、前記突条部を、前記樋部材に重ね合わされた前記防水パネルの端部の間に介在配置し、前記板状本体の前記突条部から両側に張り出す張り出し部を前記防水パネルの前記ガスケットに当接させた状態で、その長手方向両端部がピン状締結具によって前記建物躯体に固定されていることを特徴とする請求項1記載の防水用外装構造体。
  3. 前記ピン状締結具は、前記建物躯体に固定されるピン状本体と、このピン状本体の長手方向片端に設けられ前記ジョイントバーに係合される頭部とを具備し、
    前記ピン状締結具の頭部が、前記ジョイントバーの長手方向の両端部にて前記突条部内に確保された空間内に収納され、
    前記ジョイントバーには、前記ピン状締結具の操作用の工具を前記板状本体の前記突条部とは反対の側から前記空間内に挿入するための工具挿入孔が前記板状本体を貫通して前記空間に到達するように形成されていることを特徴とする請求項2記載の防水用外装構造体。
  4. 前記樋部材は、帯板状の底板部と、この底板部の幅方向の両端に突設された側壁部とを具備し、
    前記底板部に前記防水パネルの端部が重ねるようにして配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防水用外装構造体。
  5. 前記防水パネルは、板状のパネル部と、このパネル部の端部から前記建物外面に対面する裏面側に突出するガスケット支持片に前記ガスケットが取り付けられてなるガスケット付きパネル端部とを具備し、前記防水パネルの端部として前記ガスケット付きパネル端部を前記樋部材の両側の側壁部の間にて前記底板部に当接させて設けられていることを特徴とする請求項4記載の防水用外装構造体。
  6. 前記ガスケット付きパネル端部の前記ガスケット支持片が、前記パネル部の端部から延出するU字状に形成されており、
    前記ガスケットはその一部を前記ガスケット支持片の内側に収納して設けられていることを特徴とする請求項5記載の防水用外装構造体。
  7. 前記防水パネルは前記パネル部に該パネル部の裏面を形成するバックアップ材を具備し、前記バックアップ材と前記ガスケット付きパネル端部との間に該防水パネルの裏面から窪む溝条が形成されており、この溝条内に前記樋部材の前記側壁部が収納されていることを特徴とする請求項5又は6記載の防水用外装構造体。
  8. 前記防水パネルは、前記パネル部の表面を形成する防水性の表面材として機能する表面プレートを具備し、前記ガスケット支持片が前記表面プレートの前記パネル部の表面を形成する部分である防水プレート部から延出した部分によって前記防水プレート部に一体に形成されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の防水用外装構造体。
  9. 前記表面プレートがFRP製であることを特徴とする請求項8記載の防水用外装構造体。
  10. 前記樋部材の前記側壁部が弾性変形可能であることを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載の防水用外装構造体。
  11. 前記樋部材がゴム製であることを特徴とする請求項10記載の防水用外装構造体。
  12. 前記樋部材の前記底板部の幅方向中央部に樋部材突条部が突設されており、前記ジョイントバーを前記建物躯体に固定するピン状締結具が、前記樋部材突条部を通るようにして前記樋部材の前記底板部に貫通されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の防水用外装構造体。
  13. 前記ジョイントバー同士の接合部に該接合部を覆うカバープレートが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の防水用外装構造体。
  14. 請求項3に係る請求項13記載の防水用外装構造体であって、
    前記ジョイントバーの前記板状本体を貫通して前記突条部内の前記空間に達する貫通穴に通されたリベット部品によって、前記ジョイントバーの板状本体と前記カバープレートとが締結固定されていることを特徴とする防水用外装構造体。
  15. 前記貫通穴が前記工具挿入孔であることを特徴とする請求項14記載の防水用外装構造体。
  16. さらに、前記建物外面に設置され、前記樋部材同士の接合部を収納する接合部受け部材を具備し、
    前記接合部受け部材は、前記建物外面に設置される底板部と、この底板部の外周に立設された周囲壁と、この周囲壁の複数箇所に開口され前記樋部材を収納する開口部とを具備し、前記周囲壁は、前記開口部の両側に位置する部分が、互いに平行に延在する対をなすように前記底板部に立設された一対の樋嵌合用側壁部によって構成され、
    前記樋部材嵌合部に嵌合された前記樋部材同士の接合部が、前記周囲壁の内側に収納されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の防水用外装構造体。
  17. ジョイントバーの長手方向の端部が前記接合部受け部材の底板部と重なる位置に設置され、前記ジョイントバーを前記建物躯体に固定する前記ピン状締結具が、前記樋部材と、前記接合部受け部材の前記底板部とに貫通されていることを特徴とする請求項16記載の防水用外装構造体。
  18. 請求項7に係る請求項16又は17記載の防水用外装構造体であって、
    前記防水パネルの前記バックアップ材と前記ガスケット付きパネル端部との間に確保されている前記溝条内に、前記接合部受け部材の前記樋嵌合用側壁部と、前記接合部受け部材の一対の前記樋嵌合用側壁部の間に嵌め込まれた前記樋部材の前記側壁部とが収納されていることを特徴とする防水用外装構造体。
  19. 建物外面に請求項1〜18のいずれかに記載の防水用外装構造体を構築する建物外面の防水工法であって、
    建物外面に長尺の樋部材を設置し、複数の防水パネルを該防水パネル相互の接続位置を前記樋部材に合わせて設置するとともに、長尺のジョイントバーを、前記樋部材に重ねるように設置した前記防水パネルの端部に設けられているガスケットに当接させて、前記樋部材の長手方向に沿って延在配置し、次いで、前記ジョイントバーの長手方向の両端部をピン状締結具を用いて建物躯体に固定して、ジョイントバーによって、前記樋部材と、該樋部材に重ね合わされている一対の前記防水パネルの端部とを建物躯体に押さえ込むことを特徴とすることを特徴とする建物外面の防水工法。
  20. 前記樋部材同士の接合部を収納するための接合部受け部材として、前記建物外面に設置される底板部と、この底板部の外周に立設された周囲壁と、この周囲壁の複数箇所に開口され前記樋部材を収納するための開口部とを具備し、前記周囲壁は、前記開口部の両側に位置する部分が、互いに平行に延在する対をなすように前記底板部に立設された一対の樋嵌合用側壁部によって構成され、前記樋部材同士の接合部を前記周囲壁の内側に収納できる接合部受け部材を前記建物外面に設置し、前記接合部受け部材の前記開口部の1以上に前記樋部材を収納した後、複数の防水パネルを該防水パネル相互の接続位置を前記樋部材に合わせて設置するとともに、長尺のジョイントバーを、前記樋部材に重ねるように設置した前記防水パネルの端部に設けられているガスケットに当接させて、前記樋部材の長手方向に沿って延在配置することを特徴とする請求項19記載の建物外面の防水工法。
  21. 前記ジョイントバーの長手方向の両端部をピン状締結具を用いて建物躯体に固定して、ジョイントバーと樋部材との間に前記防水パネルの端部を挟み込んだ後に、ジョイントバー同士の接合部に該接合部を覆うカバープレートを取り付けることを特徴とする請求項19又は20記載の建物外面の防水工法。
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