JP2010173672A - マッサージ機能付スパウト - Google Patents

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Abstract

【課題】エアゾール容器Bのステム106 に嵌着して使用するとともに、頂部に噴出口17とマッサージ部31とを備えたスパウトAであって、簡単な構造の変化により液の飛び出しをなくすことができ、しかもマッサージ部の効果をより有効に発揮することができるマッサージ機能付スパウトを提案する。
【解決手段】内部に設けたシリンダ室R内を摺動する筒状ピストンA3と、該筒状ピストンA3が圧接する弁座37とで構成した逆止弁vを備え、ステム106 の押し込みにより噴出する液圧で弁座37側付勢状態の筒状ピストンA3を弁座37から離間させて噴出口17より液を噴出する如く構成し、筒状ピストンA3と弁座37との圧接部位の上流から下流に亘り、減圧用の細通路pを貫設した。
【選択図】図1

Description

本発明はエアゾール容器に装着して使用し、マッサージ部を備えて液の噴出とマッサージとを同時に行えるマッサージ機能付スパウトに関する。
ガス圧を利用したエアゾール製品は簡便さから数多く利用されている。特にヘアケア関係では頭皮へ刺激を与えるマッサージ用の突起を備えたスパウトが提案されている。(例えば、特許文献1参照)
上記特許文献1に記載されたスパウトは、エアゾール容器のステムに嵌着固定される本体部材と、この本体部材に取り付けられ先端が開口されたシリンダ部材と、このシリンダ部材に往復動自在に装着され先端部に噴口および押圧マッサージ部を備える押圧ピストン部材と、ステムから吐出される内容物の圧力で押圧ピストン部材を往復動させる往復動機構とからなり、押圧マッサージ部を目的部位に直接押しつけ内容物の吐出圧力及び押圧ピストン部材の往復動に伴うエアゾール容器の相対移動で噴射と同時にマッサージ効果を得る如く構成している。
特開2000−142845号公報
これら従来の製品ではスパウト内の残圧が高まって不使用時に液が吐出弁或いは逆止弁等を通って飛び出してしまうという不都合が生じる虞があった。
本発明は上記した不都合を解消することを目的とするものであり、簡単な構造の変化により液の飛び出しをなくすことができ、また、マッサージ部の効果をより有効に発揮することができるマッサージ機能付スパウトを提案する。
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、エアゾール容器Bのステム106 に嵌着して使用するとともに、頂部に噴出口17とマッサージ部31とを備えたスパウトAであって、内部に設けたシリンダ室R内を摺動する筒状ピストンA3と、該筒状ピストンA3が圧接する弁座37とで構成した逆止弁vを備え、ステム106 の押し込みにより噴出する液圧で弁座37側付勢状態の筒状ピストンA3を弁座37から離間させて噴出口17より液を噴出する如く構成し、筒状ピストンA3と弁座37との圧接部位の上流から下流に亘り、減圧用の細通路pを貫設してなることを特徴とする。
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、ステム106 に嵌着した嵌合筒10を基板11下面より垂設するとともに、基板11上面中央部に支柱14を起立し、一端を嵌合筒10内に開口し且つ他端を支柱14下部の大径部14a 外面に開口する下部流路15を設けるとともに、一端を支柱14上部外面に開口し且つ他端を支柱14の頂部に噴出口17として開口した上部流路16を設けた取付基体A1と、支柱14の上端部を突出嵌合した頂板30裏面より垂設した大径シリンダ33の下部を基板11外周に嵌着固定するとともに、大径シリンダ33内の上部に小径シリンダ34を垂設してシリンダ室Rを形成し、頂板30上にマッサージ部31を設けたシリンダ部材A2と、大径シリンダ33に嵌合させた大径摺動部50をフランジ部53を介して基筒52の下部より延設するとともに、小径シリンダ34に嵌合させた小径摺動部51を基筒52の上部より延設し、大径部14a 上の弁座37にフランジ部53を圧接して逆止弁vを構成した筒状ピストンA3を備え、ステム106 の押し込みにより噴出する液圧で弁座37側付勢状態の筒状ピストンA3を弁座37から離間させて噴出口17より液を噴出する如く構成し、筒状ピストンA3と弁座37との圧接部位の上流から下流に亘り、減圧用の細通路pを貫設してなることを特徴とする。
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、上記下部流路15の途中に振動用の球体bを遊嵌させた。
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段又は第3の手段のいずれかの手段に於いて、上記取付基体A1を、下部内部に空間を備えた外層体A1a と、空間内下部に嵌着した上記嵌合筒10を備えた内嵌体A1b とで構成し、上記下部流路15が、一端を嵌合筒10内に開口し、空間上部を介して他端を支柱14下部の大径部14a 外面に開口する如く構成し、空間上部に振動用の球体bを遊嵌させた。
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、上記シリンダ部材A2の頂板30周縁部より垂設した外周壁35の下端部外周を、エアゾール容器B頂部の下向き段部に、抜け出しを防止する係止が可能に構成した。
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、上記シリンダ部材A2の頂板30周縁部より垂設した外周壁35の下端部外周を、エアゾール容器Bの頂部に嵌合させた係止筒Dの下向き段部71に、抜け出しを防止する係止が可能に構成した。
第7の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第6の手段のいずれかの手段に於いて、上記減圧用の細通路pが、弁座37又は筒状ピストンA3の圧接部位のいずれか一方或いは双方に設けた凹溝39,55である。
第8の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第7の手段のいずれかの手段に於いて、上記減圧用の細通路pが、弁座37又は筒状ピストンA3の圧接部位のいずれか一方或いは双方に設けたリブ38,54により形成されてなる。
本発明では弁座37と筒状ピストンA3の圧接部位に減圧用の細通路pを貫設しているので、スパウト内の残圧が高まった場合でもこの細通路pから減圧されるため、液が飛び出すというような不都合を防止できる。また、減圧用の細通路pは減圧できる程度の細い通路であるため、逆止弁vとしての液止め効果は充分に発揮することができる。特に、エアゾール容器に収納される液は発泡性の液や粘度の高い液が一般に多く使用されるため、この様な液に対しては減圧用の細通路pの存在があっても逆止弁vとしての液止め効果は充分に発揮できる。
ステム106 に嵌着した嵌合筒10を基板11下面より垂設するとともに、基板11上面中央部に支柱14を起立し、一端を嵌合筒10内に開口し且つ他端を支柱14下部の大径部14a 外面に開口する下部流路15を設けるとともに、一端を支柱14上部外面に開口し且つ他端を支柱14の頂部に噴出口17として開口した上部流路16を設けた取付基体A1と、支柱14の上端部を突出嵌合した頂板30裏面より垂設した大径シリンダ33の下部を基板11外周に嵌着固定するとともに、大径シリンダ33内の上部に小径シリンダ34を垂設してシリンダ室Rを形成し、頂板30上にマッサージ部31を設けたシリンダ部材A2と、大径シリンダ33に嵌合させた大径摺動部50をフランジ部53を介して基筒52の下部より延設するとともに、小径シリンダ34に嵌合させた小径摺動部51を基筒52の上部より延設し、大径部14a 上の弁座37にフランジ部53を圧接して逆止弁vを構成した筒状ピストンA3を備え、ステム106 の押し込みにより噴出する液圧で弁座37側付勢状態の筒状ピストンA3を弁座37から離間させて噴出口17より液を噴出する如く構成し、筒状ピストンA3と弁座37との圧接部位の上流から下流に亘り、減圧用の細通路pを貫設してなる場合には、スパウトの部材を少なく構成でき、組み付けが容易である利点を兼ね備えている。
上記下部流路15の途中に振動用の球体bを遊嵌させた場合には、液の噴出に伴って球体が振動し、その振動がマッサージ部31に伝達してよりマッサージ機能を向上させる利点がある。
上記取付基体A1を、下部内部に空間を備えた外層体A1a と、空間内下部に嵌着した上記嵌合筒10を備えた内嵌体A1b とで構成し、上記下部流路15が、一端を嵌合筒10内に開口し、空間上部を介して他端を支柱14下部の大径部14a 外面に開口する如く構成し、空間上部に振動用の球体bを遊嵌させた場合には、スパウトの組み付け操作が容易となる利点を兼ね備える。
上記シリンダ部材A2の頂板30周縁部より垂設した外周壁35の下端部外周を、エアゾール容器B頂部の下向き段部に、抜け出しを防止する係止が可能に構成した場合には、操作中にスパウトAがエアゾール容器Bから抜け出る等の不都合を防止できる。
上記シリンダ部材A2の頂板30周縁部より垂設した外周壁35の下端部外周を、エアゾール容器Bの頂部に嵌合させた係止筒Dの下向き段部71に、抜け出しを防止する係止が可能に構成した場合も、同様に操作中にスパウトAがエアゾール容器Bから抜け出る等の不都合を防止できる。
上記減圧用の細通路pが、弁座37又は筒状ピストンA3の圧接部位のいずれか一方或いは双方に設けた凹溝39,55である場合には、減圧用の細通路pの形成が容易であり、凹溝39,55部分がそのまま減圧用の細通路pを形成するため、少ない凹溝の数で減圧用の細通路pを形成できる利点がある。
上記減圧用の細通路pが、弁座37又は筒状ピストンA3の圧接部位のいずれか一方或いは双方に設けたリブ38,54により形成されてなる場合には、各リブ間の空間が減圧用の細通路pを形成するため、同様に減圧用の細通路pの形成が容易となる。
マッサージ機能付スパウトの縦断面図である。(実施例1) マッサージ機能付スパウトの要部拡大断面図である。(実施例1) マッサージ機能付スパウトの要部拡大断面図である。(実施例2) マッサージ機能付スパウトの要部拡大断面図である。(実施例3) マッサージ機能付スパウトの要部拡大断面図である。(実施例4) マッサージ機能付スパウトの縦断面図である。(実施例5) マッサージ機能付スパウトの縦断面図である。(実施例6) マッサージ機能付スパウトの要部拡大断面図である。(実施例6) マッサージ機能付スパウトの要部拡大断面図である。(実施例7) マッサージ機能付スパウトの要部拡大断面図である。(実施例8) マッサージ機能付スパウトの要部拡大断面図である。(実施例9)
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2はマッサージ機能付スパウトの一例を示すもので、スパウトAはエアゾール容器Bに装着して使用する。
エアゾール容器Bは、筒状の胴部100 より肩部101 を介して口頸部102 を起立している。口頸部102 の外周から内周に沿って周縁部を巻き回し嵌合させて頂部を閉塞する蓋板103 を装着しており、口頸部102 の内周下部及び外周下部にはそれぞれ、内部係止段部104 及び外部係止段部105 が周設されている。また、頂部中央からはステム106 を突設している。ステム106 は上方付勢状態で押し込み可能に突設しており、このステム106 の押し込みにより内蔵吐出弁が開いてガス圧で液が噴出する公知の噴出機構を備えている。
スパウトAは、取付基体A1と、シリンダ部材A2と、筒状ピストンA3とを備えている。
取付基体A1は、ステム106 に嵌着した嵌合筒10を基板11下面より垂設するとともに、基板11の周縁部より下方へ垂壁部12を垂設し、垂壁部12の下端縁より外方へ係止突条部13を延設している。また、基板11上面中央部より上方に、下部を大径部14a とした円柱状の支柱14を起立している。支柱14の大径部14a を横断する下部横断路15a と、ステム106 内と下部横断路15a 内とを連通する下部縦断路15b とを穿設しており、これら下部横断路15a と下部縦断路15b とで、一端を嵌合筒10内に開口し且つ他端を大径部14a 外面に開口する下部流路15を構成している。また、支柱14上部を横断する上部横断路16a と、上部横断路16a 内中央部と支柱14上方とを連通する上部縦断路16b とを穿設しており、これら上部横断路16a と上部縦断路16b とで、一端を支柱14上部外面に開口し且つ他端を支柱14の頂部に噴出口17として開口した上部流路16を構成している。
シリンダ部材A2は、支柱14の上端部を中央部に突出嵌合した頂板30を備え、頂板30の上にはマッサージ部31を設けている。マッサージ部31は、頂板30を上方に、先端が半球状の筒状に隆起させた突部32を、噴出口17周囲に円形に複数配置している。また、頂板30の裏面から垂設した大径シリンダ33の下部を垂壁部12外周に嵌着固定している。更に、大径シリンダ33内の頂板30裏面より、大径シリンダ33の上部まで小径シリンダ34を垂設し、これら大径シリンダ33、小径シリンダ34、支柱14によりシリンダ室Rを画成している。また、頂板30の周縁部から垂設した外周壁35の下端部を外方へ広げた係合部36を、エアゾール容器Bの内部係止段部104 に係合させて上方への抜け出しを防止している。
筒状ピストンA3は、大径シリンダ33に摺動可能に嵌合させた大径摺動部50と、小径シリンダ34に摺動可能に嵌合させた小径摺動部51とを備えている。これらは支柱14外方に位置する基筒52の下部より外方へ延設したフランジ部53を介してその外周縁に正逆一対のスカート状をなす大径摺動部50を一体に延設し、また、基筒52の上端より上方へ広がる逆スカート状をなす小径摺動部51を一体に延設している。筒状ピストンA3はフランジ部53上面とシリンダ部材A2の頂板30裏面との間に介在させたコイルスプリングsにより常時下方へ付勢させている。また、フランジ部53下面を大径部14a 上面の弁座37に圧接してここに逆止弁vを形成している。
この弁座37と、筒状ピストンA3の圧接部位であるフランジ部53下面には減圧用の細通路pを貫設している。この場合の細通路pとしては、図2に拡大図で示す如く、筒状ピストンA3のフランジ部53下面に放射状に複数のリブ54を設けて、各リブ54により形成される細空間を減圧用の細通路pとして構成している。
尚、減圧用の細通路pの形態としては、上記の例の場合に限らず、例えば、図3に示す如く、筒状ピストンA3のフランジ部53下面に放射状に複数の凹溝55を設けて、この各凹溝55を減圧用の細通路pとして構成しても良く、或いは、図4に示す如く、支柱14の大径部14a 上面に放射状に複数のリブ38を設けて、各リブ38により形成される空間を減圧用の細通路pとして構成しても良く、更には、図5に示す如く、支柱14の大径部上面に放射状に複数の凹溝39を設けて、各凹溝39を減圧用の細通路pとして構成しても良い。
また、上記各例では、リブや凹溝を放射状に複数設けた例を示したが、これらのリブや凹溝は1本でも良く、或いは放射状と比較して数の少ない複数に形成しても良い。また、その縦幅や横幅は目的に併せて採用することができる。更に、上記各例では、筒状ピストンA3と弁座37との一方にリブや凹溝を設ける形態を示したが、双方にそれぞれリブを設けて減圧用の細通路pとして構成する場合、或いは双方に凹溝を設けて減圧用の細通路pとして構成する場合も含まれる。
スパウトAを装着したエアゾール容器Bを使用する場合には、オーバーキャップCがあればそれを外した後、倒立させてマッサージ部31を頭部に当接させて押し込めばステム106 が押し込まれて、内蔵吐出弁が開きステム106 の先端から液が噴出する。噴出した液は下部流路15を介して大径シリンダ33内に流出し、その液圧で筒状ピストンA3を頂板30側へ押し上げ(倒立させているので押し下げといえる)て逆止弁vを開き、筒状ピストンA3と支柱14の間から上部流路16を介して噴出口17より液を筒部に噴出する。スパウトAの押圧を解除すればステム106 が突出して液の供給が遮断され、それに伴ってコイルスプリングsの弾発力により筒状ピストンA3が弁座37側に押し下げられて逆止弁vが閉じる。尚、この際、大径シリンダ33内の液圧が異常に高い場合には、減圧用の細通路pを介して減圧され、大径シリンダ33内を好ましい圧力にする。
図6は他の例を示し、エアゾール容器Bの頂部に係止筒Dを嵌合させた例で、係止筒Dは、内周下部に周設した係合突条70を口頸部102 外周の外部係止段部105 に係合させることで抜け出しを防止し、下部内周を口頸部102 外周に嵌合させた円筒状で、上下中間部に下向き段部71を設け、この下向き段部71より上方を縮径している。また、シリンダ部材A2の外周壁35を図1の例より短く形成し、その下端部に上向き段部40を形成し、この上向き段部40を係止筒Dの下向き段部71に係合させてそれ以上の抜け出しを防止する如く構成している。その他の構成は図1の例と同様であるため、同符号を付して説明を省略する。
図7及び図8は更に他の例を示すもので、下部流路15の途中に振動用の球体bを遊嵌させた例を示す。本例に於いては取付基体A1を、外層体A1a と内嵌体A1b との二材で形成している。
外層体A1a は、内嵌体A1b を係合する係合筒18を基板11下面中央部より垂設し、支柱14の下部に、係合筒18と下部が同形で上部が小径の空間を穿設し、支柱14の大径部14a 内の空間から大径部14a 外面に連通する連通路19を備え、更に大径部14a の内面に逆L字状の凹溝20を形成しており、それ以外は図1の例の取付基体A1と類似の構成をなしている。
また、内嵌体A1b は、下部をステム106 に嵌着した嵌合筒10に、上部を同形の円柱状部に形成した全体として円柱状形態をなし、上部を外層体A1a の上記空間の大径部分に、下部を係合筒18内周に嵌合させている。また、嵌合筒10の上方を横断する下部横断路23と、下部横断路23と同レベルの外周に凹設した環状凹部24と、嵌合筒10内と下部横断路23とを連通する下部縦断路25とを備えている。この下部縦断路25、下部横断路23、環状凹部24、逆L字状の凹溝20を介して空間の上部に至り、空間の上部から連通路19を介して大径シリンダ33内に連通する下部流路15を形成している。また、上面には球体支持用の環状突部26を突設し、この環状突部26上に球体bを載置している。その他の構成は図1の例と同様であるため、同符号を付して説明を省略する。
また、本例の場合も弁座37と、筒状ピストンA3の圧接部位であるフランジ部53下面には減圧用の細通路pを貫設している。この場合の細通路pとしては、図1の例の場合と同様に、図8に拡大図で示す如く、筒状ピストンA3のフランジ部53下面に放射状に複数のリブ54を設けて、各リブ54により形成される細空間を減圧用の細通路pとして構成している。この場合の減圧用の細通路pの形態としては、上記の例の場合に限らず、例えば、図9に示す如く、筒状ピストンA3のフランジ部53下面に放射状に複数の凹溝55を設けて、この各凹溝55を減圧用の細通路pとして構成しても良く、或いは、図10に示す如く、支柱14の大径部14a 上面に放射状に複数のリブ38を設けて、各リブ38により形成される空間を減圧用の細通路pとして構成しても良く、更には、図11に示す如く、支柱14の大径部上面に放射状に複数の凹溝39を設けて、各凹溝39を減圧用の細通路pとして構成しても良い。
本例の場合も倒立させてマッサージ部31を頭部に当接させて押し込めばステム106 が押し込まれて、内蔵吐出弁が開きステム106 の先端から液が噴出する。噴出した液は下部流路15を介して大径シリンダ33内に流出し、その液圧で筒状ピストンA3を頂板30側へ押し上げ(倒立させているので押し下げといえる)て逆止弁vを開き、筒状ピストンA3と支柱14の間から上部流路16を介して噴出口17より液を筒部に噴出する。その際下部流路15には球体bが遊嵌されているため、液の流れにより球体bが振動し、その振動がマッサージ部31に伝達してよりマッサージ効果を向上させる。スパウトAの押圧を解除すればステム106 が突出して液の供給が遮断され、それに伴ってコイルスプリングsの弾発力により筒状ピストンA3が弁座37側に押し下げられて逆止弁vが閉じる。尚、この際、大径シリンダ33内の液圧が異常に高い場合には、減圧用の細通路pを介して減圧され、大径シリンダ33内を好ましい圧力にするのは同様である。
A…スパウト
A1…取付基体(A1a …外層体,A1b …内嵌体)
10…嵌合筒,11…基板,12…垂壁部,13…係止突条部,14…支柱,14a …大径部, 15…下部流路,15a …下部横断路,15b …下部縦断路,16…上部流路,
16a …上部横断路,16b …上部縦断路,17…噴出口,18…係合筒,19…連通路,
20…逆L字状の凹溝,23…下部横断路,24…環状凹部,25…下部縦断路,
26…環状突部,
A2…シリンダ部材
30…頂板,31…マッサージ部,32…突部,33…大径シリンダ,34…小径シリンダ, R…シリンダ室,35…外周壁,36…係合部,37…弁座,38…リブ,39…凹溝,
40…上向き段部
A3…筒状ピストン
50…大径摺動部,51…小径摺動部,52…基筒,53…フランジ部,54…リブ,
55…凹溝,s…コイルスプリング,v…逆止弁,p…減圧用の細通路,b…球体
B…エアゾール容器
100 …胴部,101 …肩部,102 …口頸部,103 …蓋板,104 …内部係止段部,
105 …外部係止段部,106 …ステム
C…オーバーキャップ
D…係止筒
70…係合突条,71…下向き段部

Claims (8)

  1. エアゾール容器Bのステム106 に嵌着して使用するとともに、頂部に噴出口17とマッサージ部31とを備えたスパウトAであって、内部に設けたシリンダ室R内を摺動する筒状ピストンA3と、該筒状ピストンA3が圧接する弁座37とで構成した逆止弁vを備え、ステム106 の押し込みにより噴出する液圧で弁座37側付勢状態の筒状ピストンA3を弁座37から離間させて噴出口17より液を噴出する如く構成し、筒状ピストンA3と弁座37との圧接部位の上流から下流に亘り、減圧用の細通路pを貫設してなることを特徴とするマッサージ機能付スパウト。
  2. ステム106 に嵌着した嵌合筒10を基板11下面より垂設するとともに、基板11上面中央部に支柱14を起立し、一端を嵌合筒10内に開口し且つ他端を支柱14下部の大径部14a 外面に開口する下部流路15を設けるとともに、一端を支柱14上部外面に開口し且つ他端を支柱14の頂部に噴出口17として開口した上部流路16を設けた取付基体A1と、支柱14の上端部を突出嵌合した頂板30裏面より垂設した大径シリンダ33の下部を基板11外周に嵌着固定するとともに、大径シリンダ33内の上部に小径シリンダ34を垂設してシリンダ室Rを形成し、頂板30上にマッサージ部31を設けたシリンダ部材A2と、大径シリンダ33に嵌合させた大径摺動部50をフランジ部53を介して基筒52の下部より延設するとともに、小径シリンダ34に嵌合させた小径摺動部51を基筒52の上部より延設し、大径部14a 上の弁座37にフランジ部53を圧接して逆止弁vを構成した筒状ピストンA3を備え、ステム106 の押し込みにより噴出する液圧で弁座37側付勢状態の筒状ピストンA3を弁座37から離間させて噴出口17より液を噴出する如く構成し、筒状ピストンA3と弁座37との圧接部位の上流から下流に亘り、減圧用の細通路pを貫設してなることを特徴とするマッサージ機能付スパウト。
  3. 上記下部流路15の途中に振動用の球体bを遊嵌させた請求項2に記載のマッサージ機能付スパウト。
  4. 上記取付基体A1を、下部内部に空間を備えた外層体A1a と、空間内下部に嵌着した上記嵌合筒10を備えた内嵌体A1b とで構成し、上記下部流路15が、一端を嵌合筒10内に開口し、空間上部を介して他端を支柱14下部の大径部14a 外面に開口する如く構成し、空間上部に振動用の球体bを遊嵌させた請求項2又は請求項3のいずれかに記載のマッサージ機能付スパウト。
  5. 上記シリンダ部材A2の頂板30周縁部より垂設した外周壁35の下端部外周を、エアゾール容器B頂部の下向き段部に、抜け出しを防止する係止が可能に構成した請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のマッサージ機能付スパウト。
  6. 上記シリンダ部材A2の頂板30周縁部より垂設した外周壁35の下端部外周を、エアゾール容器Bの頂部に嵌合させた係止筒Dの下向き段部71に、抜け出しを防止する係止が可能に構成した請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のマッサージ機能付スパウト。
  7. 上記減圧用の細通路pが、弁座37又は筒状ピストンA3の圧接部位のいずれか一方或いは双方に設けた凹溝39,55である請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のマッサージ機能付スパウト。
  8. 上記減圧用の細通路pが、弁座37又は筒状ピストンA3の圧接部位のいずれか一方或いは双方に設けたリブ38,54により形成されてなる請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のマッサージ機能付スパウト。
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