JP2010173317A - コンクリート型及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶融樹脂を流し込む際、意匠面を有する金属殻が変形し難いコンクリート型及びその製造方法を提供する。
【解決手段】フレーム16と、フレーム16内に注入されて固化したコンクリート材13と、コンクリート材13の表面に設けられた金属殻11で意匠面を有する金属殻11と、フレーム16内で金属殻11の裏面に設けられる補強材14と、を備える。コンクリート材13と金属殻11との間には、配管12を配設する。金属殻11の裏面、即ち意匠面と逆側の面には例えばロッド状の補強材14を固着し、コンクリート材13に埋設する。溶融樹脂をコンクリート型10の表面に流し込んでも補強材14がアンカーの役目を示し、金属殻11が変形しない。
【選択図】図1
【解決手段】フレーム16と、フレーム16内に注入されて固化したコンクリート材13と、コンクリート材13の表面に設けられた金属殻11で意匠面を有する金属殻11と、フレーム16内で金属殻11の裏面に設けられる補強材14と、を備える。コンクリート材13と金属殻11との間には、配管12を配設する。金属殻11の裏面、即ち意匠面と逆側の面には例えばロッド状の補強材14を固着し、コンクリート材13に埋設する。溶融樹脂をコンクリート型10の表面に流し込んでも補強材14がアンカーの役目を示し、金属殻11が変形しない。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば樹脂成形の際に用いられるコンクリート型とその製造方法に関する。
樹脂成形品は例えば自動車の各種内装品などいろいろなものに用いられている。樹脂成形品は、意匠面を有する型に樹脂を溶融して流し込み溶融樹脂を固化することで、作製される。
図7は、従来の鋼材型50の製造工程を示す模式図である。従来の鋼材型は、先ず、図7(A)に示すように鋼材51の側面にドリル61などを用いて複数の水穴51aを穿孔し、図7(B)に示すように型面を粗取りして荒面51bを形成し、次いで、図7(C)に示すように荒面51cをNC旋盤63などで加工して、その後、図7(D)に示すように放電棒64を用いて荒面51cに放電加工を施し、最後に、図7(E)に示すようにヤスリ65などを用いて仕上げ加工を行って型面51dを形成している。この鋼材型50の製造には、例えば水穴加工に15日、粗取り加工に15日、NC加工に25日、放電加工に10日、仕上げ加工に40日程度を必要としているため、全体として105日程度の作製日数が必要となる。
そこで、作製の効率化を図るためにコンクリート型がある(例えば、特許文献1及び2)。図8は従来のコンクリート型70の一般的な作製工程を示す模式図である。先ず、図8(A)に示すようにドリル81などを用いてモデル型75の作製を行う。次に、図8(B)に示すようにモデル型75を電鋳槽82に浸し、電気メッキによりモデル型75の表面に金属殻71を形成する。図示の場合、モデル型75が伝導性を有するためその表面にニッケルなどの金属が析出する。引き続き、金属殻71が形成されたモデル型75を電鋳槽82から取り出し、図8(C)に示すようにモデル型75表面の金属殻71に冷却管72を配設する。その後、図8(D)に示すようにモデル型75の上に鋳物で作製したフレーム76を被せ、フレーム76内にコンクリート材73を流し込む。コンクリート材73が固まると、図8(E)に示すようにモデル型75から脱型してコンクリート型70が完成する。
このコンクリート型70では、おおよそ、モデル型75の作製に20日、金属殻71の形成に30日、冷却管72の施工に2日、コンクリート材73の注入工程に5日、モデル型75からの脱型工程で3日をそれぞれ要するが、コンクリート型70全体として60日程度の作製日数に短縮される。よって、コンクリート型70の製造工程では、鋼材型50の製造工程で必要なNC加工や放電加工といった機械加工が不要となり、作製工数を短縮できるばかりか、コンクリートを用いるため低コストで樹脂成形用型を作製することができる。
しかしながら、コンクリート型70では、金属殻71が薄いため強度が不足する。図9は、従来のコンクリート型70の問題点を模式的に示す図である。図9に示すように、溶融樹脂90をコンクリート型70に流し込むと、溶融樹脂90が金属殻71の表面に沿って図9(A)に矢印で示すように広がり、図9(B)に示すように、金属殻71が座屈して波打ちしたように変形する。これは、溶融樹脂90が流動する際金属殻71に対しせん断応力が生じるためや、金属殻71とコンクリート材73との熱膨張率が例えば2倍以上異なり金属殻71がコンクリート材71から剥離するためである。また、何れもコンクリート型70で構成した一対の型で型締めすると、型締めの力により金属殻71が変形することがある。さらには、電磁鋳造で金属殻71をモデル型75上に形成する場合、意匠形状によっては金属が堆積し難い部分があるため、金属殻71の厚みが場所により異なり、強度不足が生じやすくなる。
そこで、本発明では、溶融樹脂を流し込む際、意匠面を有する金属殻が変形し難いコンクリート型及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一構成として、コンクリート型は、フレームと、そのフレーム内に注入されて固化したコンクリート材と、そのコンクリート材表面に設けられ意匠面を有する金属殻と、そのフレーム内で金属殻の裏面に設けられる補強材と、を備える。
本発明の別構成として、コンクリート型は、フレームと、そのフレーム内に注入されて固化したコンクリート材と、そのコンクリート材表面に設けられ意匠面を有する金属殻と、その金属殻の裏面に配設された配管と、その配管上に設けられた補強材と、を備える。上記構成において、金属殻の裏面にも補強材が設けられることが好ましい。
上記構成において、好ましくは、補強材は金属殻の裏面からコンクリート材中に立設されており、補強材は凹凸面を有する。特に、補強材は、コンクリート材の深さ方向に対し厚みが変化するリブからなることが好ましい。リブは金属殻の裏面に互いに交差するよう設けられることが好ましく、これらのリブは一以上の開口を有し、開口にもコンクリート材が充填されていることが好ましい。補強材は、コンクリート材の深さ方向に対して径が変化するロッドからなることが好ましい。
上記目的を達成するために、本発明に係るコンクリート型の製造方法の一構成は、モデル型の意匠面付近に金属殻を形成する工程と、その金属殻上に補強材を立設する工程と、そのモデル型の上にその金属殻を囲むようにフレームを取り付ける工程と、そのフレーム内にコンクリート材を注入する工程と、モデル型から脱型する工程と、を含む。
本発明の別の構成として、モデル型の意匠面付近に金属殻を形成する工程と、その金属殻上に配管を配設する工程と、その配管上に補強材を立設する工程と、そのモデル型上にその金属殻を囲むようにフレームを取り付ける工程と、そのフレーム内にコンクリート材を注入する工程と、モデル型から脱型する工程と、を含む。
上記構成において、補強材を立設する工程では補強材を溶接により固定するとよい。
本発明によれば、金属殻や配管に補強材が接合して固設され、かつ該補強材はコンクリート材に埋設されている。この補強材はアンカーとして作用し、金属殻の上面に溶融樹脂を流動した際、金属殻に生じる応力が補強材により分散され、金属殻が変形し難い。従って、この金型を用いると樹脂成形などの成形が効率よく行うことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るコンクリート型10を模式的に示す断面図である。本発明のコンクリート型10は、フレーム16と、フレーム16内に注入されて固化したコンクリート材13と、コンクリート材13の表面に設けられた金属殻11で意匠面を有する金属殻11と、フレーム16内で金属殻11の裏面に設けられる補強材14と、を備える。コンクリート材13と金属殻11との間には、配管12が配設されている。この配管12に冷却水を流すことで、コンクリート型10の表面に流し込まれた溶融樹脂の温度を制御することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るコンクリート型10を模式的に示す断面図である。本発明のコンクリート型10は、フレーム16と、フレーム16内に注入されて固化したコンクリート材13と、コンクリート材13の表面に設けられた金属殻11で意匠面を有する金属殻11と、フレーム16内で金属殻11の裏面に設けられる補強材14と、を備える。コンクリート材13と金属殻11との間には、配管12が配設されている。この配管12に冷却水を流すことで、コンクリート型10の表面に流し込まれた溶融樹脂の温度を制御することができる。
本発明の実施形態では、図1に示すように、金属殻11の裏面、即ち意匠面と逆側の面に、例えばロッド状の補強材14が固着され、補強材14がコンクリート材13に埋設されている。言い換えれば、金属殻11の裏面に補強材14が接合されその補強材14がコンクリート材13中に立設されている。よって、第1に、溶融樹脂をコンクリート型10の表面に流し込んでも、補強材14がアンカーの役目を示し、金属殻11が変形しない。即ち、補強材14を設けているため、樹脂流動の際、金属殻11が波打たず変形を防止することができる。第2に、金属殻11に応力等が作用しても、コンクリート材13から金属殻11が剥離し難い。
ここで、補強材14は、金属殻11に交わるような方向に向けて立設されていればよいが、図1に示すように金属殻11に対して直交していることが好ましい。なお、補強材14の間隔や形状は、CAE(Computer Aided Engineering)などの解析結果に基いて設定される。
図1に示すコンクリート型10の変形例について説明する。図2(A)、(B)は本発明の実施形態に係るコンクリート型における第1、第2の変形例をそれぞれ模式的に示す部分断面図である。
図2(A)に示す第1の変形例では、金属殻11の裏面に配管12が配設されていない例である。この場合も、金属殻11の裏面にロッド状の補強材14が固着され、補強材14がコンクリート材13に立設されている。
図2(B)に示す第2の変形例2は、図1に示すコンクリート型10の改良であり、配管12にも直接ロッド状の補強材14aが固着され、コンクリート材13に埋設されている。
何れの場合も、金属殻11の裏面に補強材14の一端が固着して立設している。よって、図1の場合と同様、溶融樹脂をコンクリート型10の表面に流し込んでも、補強材14がアンカーの役目を示し、金属殻11が変形しない。
図2(A)に示す第1の変形例では、金属殻11の裏面に配管12が配設されていない例である。この場合も、金属殻11の裏面にロッド状の補強材14が固着され、補強材14がコンクリート材13に立設されている。
図2(B)に示す第2の変形例2は、図1に示すコンクリート型10の改良であり、配管12にも直接ロッド状の補強材14aが固着され、コンクリート材13に埋設されている。
何れの場合も、金属殻11の裏面に補強材14の一端が固着して立設している。よって、図1の場合と同様、溶融樹脂をコンクリート型10の表面に流し込んでも、補強材14がアンカーの役目を示し、金属殻11が変形しない。
図3は本発明の実施形態に係るコンクリート型における第3の変形例を部分的に示す模式図である。図3では、金属殻11の裏面側が上側になるよう示し、コンクリート材13は示してない。第3の変形例では、図3に示すように、金属殻11の裏面にロッド状の補強材20が固着されている。補強材20は、コンクリート材13の深さ方向に対して径が変化するロッドからなる。即ち、補強材20は、金属殻11の裏面から小径部21と大径部22とが交互に積み上げられて一体化されている。このように、補強材20があたかもボルト状をなして、その側面が凸凹状を呈しているため、凹凸面に即ち小径部21の側面や大径部22の上下面にもコンクリート材13が密着している。コンクリート材13が補強材20の側面及び底面に密着していることから、溶融樹脂をコンクリート型に流し込んだ際、金属殻11に応力などが作用しても補強材20がアンカーとして作用し、コンクリート材13が補強材20を保持し、その結果として金属殻11が波打たず変形し難い。
図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ本発明の実施形態に係るコンクリート型における第4、第5、第6の変形例を部分的に示す模式図である。図4の各図では、金属殻11の裏面側が上側になるよう示し、コンクリート材13は示してない。
第4の変形例では、図4(A)に示すように、金属殻11の裏面に板状の補強材30が複数間隔を開けて固着されている。各補強材30は、コンクリート材13の深さ方向に対して厚みが変化するリブからなる。即ち、補強材30は、金属殻11の裏面から幅の厚い肉厚部31と幅が小さい肉薄部32とが交互に積み上げられて一体化されている。このように、補強材30がリブでなり、その側面が凸凹化しているため、凹凸面に即ち肉厚部31の側面や肉薄部32の上下面にもコンクリート材13が密着している。コンクリート材13が補強材30の側面や底面等に密着していることから、溶融樹脂をコンクリート型に流し込んだ際、金属殻11に応力などが作用しても、補強材30がアンカーとして作用し、コンクリート材13が補強材30を保持し、その結果として、金属殻11が波打たず変形し難い。なお、各補強材30における肉厚部31と肉薄部32との交互順序は図示の例とは逆となるよう金属殻11に肉薄部32が固着されてもよい。また、図示の場合では、補強材30の左右何れの側面の凹凸を有するところ、左右の側面の何れか一方だけが凹凸を有し、他方の側面は凹凸を有していなくてもよい。
第5の変形例では、図4(B)に示すように、板状の補強材30が複数間隔を開けて金属殻11の裏面に固着され、かつ板状の別の補強材35が補強材30の少なくとも一端に当接するよう金属殻11の裏面に固着している。各補強材30の形状は第4の変形例と同様であるのに対し、別の補強材35は、コンクリート材13の深さ方向に対して厚みが変化するリブであるものの、補強材30の一端に接していない側の側面のみ凹凸化している点で、補強材30とは異なる。即ち、別の補強材35は、金属殻11の裏面から幅の厚い肉厚部36と幅が小さい肉薄部37とが交互に積み上げられて一体化されている。間隔を開けて一方の補強材30を金属殻11の裏面に設け、これらの一方の補強材30の一端に接するように別の種類の補強材35を金属殻11の裏面に設け、補強材30,35を網目構造のようにしてもよい。補強材30,35がリブでなり、その側面が凹凸化しているため、凹凸面にもコンクリート材13が密着している。コンクリート材13が補強材30の側面や底面等に密着していることから、溶融樹脂をコンクリート型に流し込んだ際、金属殻11に応力などが作用しても、補強材30、別の補強材35がアンカーとして作用し、コンクリート材13が補強材30や別の補強材35を保持し、その結果として、金属殻11が波打たず変形し難い。もちろん、別の補強材35における補強材30側の側面であって、補強材30と当接していないでコンクリート材13に直接触れる面にも凹凸を有してもよい。
第6の変形例では、図4(C)に示すように、間隔を開けて配管12が金属殻11の裏面に固着されている場合であって、複数の配管12の一部又は全部に、金属殻11とは逆側に板状の補強材38が固着されている。図2(B)に示す第2の変形例とは異なり、補強材38はロッド状ではなく、リブ即ち板状である。この場合、補強材38と金属殻11との間には配管12を介在しているところ、溶融樹脂をコンクリート型に流し込んだ際、金属殻11に応力などが作用しても、配管12を介在して補強材38にその応力が作用するため、その応力が補強材38に分散され、金属殻11が波打たず変形し難い。なお、図示を省略するが、補強材38の少なくとも一方の側面に凹凸を設けることが好ましい。このようにすればコンクリート材13が補強材38に密着する。
図5(A)、(B)、(C)はそれぞれ本発明の実施形態に係るコンクリート型における第7、第8、第9の変形例を部分的に示す模式図である。図5の各図では、金属殻11の裏面側が上側になるよう示し、コンクリート材13は示してない。
第7の変形例では、図5(A)に示すように、金属殻11の裏面に板状の補強材40が複数間隔を開けて固着されている。各補強材40は板状のリブであり、一以上の開口43を有する。開口43にはコンクリート材13が充填されている。図示する例では、補強材40は、長手方向に延びる細板部41が金属殻11の裏面に固着され、その細板部41上に間隔を開けて開口43を有するように複数の連結部42が固着され、各連結部42上に別の細板部41が跨ぐように設けられ、さらにその上に連結部42が固着され、これら細板部41及び連結部42が一体構成されてなる。ここで、細板部41と連結部42とは設置場所に応じて複数積み上げられる。このように、金属殻11の裏面に補強材40として板状のリブが固着され、かつ補強材40の開口43にコンクリート材13が充填されているため、溶融樹脂をコンクリート型に流し込んだ際、金属殻11に応力などが作用しても、補強材40がアンカーとして作用し、コンクリート材13が補強材40を保持し、その結果として、金属殻11が波打たず変形し難い。なお、図示した例では、補強材40には開口43以外に凹凸が設けられていないが、図3(A)及び(B)にそれぞれ示すようにリブの側面に凹凸を設けてコンクリート材13の密着性を向上させてもよい。
第8の変形例では、図5(B)に示すように、金属殻11の裏面に板状の補強材44が複数間隔を開けて固着されている。各補強材44は板状のリブであり、一以上の開口43を有する。開口43にはコンクリート材13が充填されている。図示する例では、補強材40は、開口43を設けるように複数の連結部42が金属殻11の裏面に固着され、さらに連結部42を跨ぐように細板部41が固着され、一体構成されている。このように、金属殻11の裏面に補強材44として板状のリブが固着され、かつ補強材44の開口43にコンクリート材13が充填されているため、溶融樹脂をコンクリート型に流し込んだ際、金属殻11に応力などが作用しても、補強材44がアンカーとして作用し、コンクリート材13が補強材44を保持し、その結果として、金属殻11が波打たず変形し難い。なお、図示した例では、補強材44には開口43以外に凹凸が設けられていないが、図3(A)及び(B)にそれぞれ示すようにリブの側面に凹凸を設けてコンクリート材13の密着性を向上させてもよい。
第9の変形例では、図5(C)に示すように、金属殻11の裏面に板状の補強材45が複数間隔を開けて固着されている。各補強材45は板状のリブであり、一以上の開口43を有する。開口43にはコンクリート材13が充填されている。図示する例では、補強材45は、開口43を設けるように複数の連結部42が金属殻11の裏面に固着され、連結部42に細板部41が跨ぐように固着され、この細板部41上に開口43を設けるように複数の連結部42が金属殻11の裏面に固着され、さらに各連結部42に細板部41が跨ぐように固着され、一体構成されている。つまり、図5(B)に示す補強材44が二段設けられて補強材45が構成されている。よって、第8の変形例と同様、溶融樹脂をコンクリート型に流し込んだ際、金属殻11に応力などが作用しても、補強材45がアンカーとして作用し、コンクリート材13が補強材45を保持し、その結果として、金属殻11が波打たず変形し難い。なお、図示した例では、補強材45には開口43以外に凹凸が設けられていないが、図3(A)及び(B)にそれぞれ示すようにリブの側面に凹凸を設けてコンクリート材13の密着性を向上させてもよい。
図1に示すコンクリート型10の作製方法について説明する。図6は、本発明の実施形態に係るコンクリート型10の製造工程を模式的に示す図である。
先ず、図6(A)に示すように、コンクリート型10の型面に対応するようドリルなどの切削具1により加工し、モデル型15を作製する。
次に、モデル型15の表面に金属殻11を形成する。図6(B)に示す例では、モデル型15を電鋳槽2に浸して電気メッキにより金属殻11を形成する。モデル型15の表面が伝導性を有するためその表面にはニッケルなどの金属が析出する。
続いて、金属殻11を有するモデル型15を電鋳槽2から取り出し、図6(C)に示すようにモデル型15表面の金属殻11に配管12を配設する。
次に、本発明の実施形態では、図6(D)に示すように、金属殻11の表面にロッド状の補強材14を接合して立設する。補強材14は、金属殻11の表面に交わる方向、好ましくは直交する方向に立設するとよい。その際、補強材14は、金属殻11に溶接により固着されてもよい。また、図6(D)には示していないが、配管12の上にも補強材14aを立設してもよい(図2(B)参照)。
その後、図6(E)に示すようにモデル型15の上に例えば鋳物で作製したフレーム16を被せ、フレーム16内にコンクリート材13を流し込む。
コンクリート材13が固まると、図6(F)に示すように、モデル型15から脱型してコンクリート型10が完成する。
先ず、図6(A)に示すように、コンクリート型10の型面に対応するようドリルなどの切削具1により加工し、モデル型15を作製する。
次に、モデル型15の表面に金属殻11を形成する。図6(B)に示す例では、モデル型15を電鋳槽2に浸して電気メッキにより金属殻11を形成する。モデル型15の表面が伝導性を有するためその表面にはニッケルなどの金属が析出する。
続いて、金属殻11を有するモデル型15を電鋳槽2から取り出し、図6(C)に示すようにモデル型15表面の金属殻11に配管12を配設する。
次に、本発明の実施形態では、図6(D)に示すように、金属殻11の表面にロッド状の補強材14を接合して立設する。補強材14は、金属殻11の表面に交わる方向、好ましくは直交する方向に立設するとよい。その際、補強材14は、金属殻11に溶接により固着されてもよい。また、図6(D)には示していないが、配管12の上にも補強材14aを立設してもよい(図2(B)参照)。
その後、図6(E)に示すようにモデル型15の上に例えば鋳物で作製したフレーム16を被せ、フレーム16内にコンクリート材13を流し込む。
コンクリート材13が固まると、図6(F)に示すように、モデル型15から脱型してコンクリート型10が完成する。
以上の工程により、図1に示すコンクリート型10が完成するが、図2(A)に示す変形例は、図3(C)に示す工程がないだけである。
図6に示す工程は各種変更することができ、例えば、図6(B)に示す工程の代わりにその他の方法を用いても良く、例えば、金属を蒸着してもよい。その際、モデル型15の表面に対応して複数の蒸着源を配置して金属の蒸着を行っても良い。これにより金属殻11が形成される。
さらに、特に配管12を配設しない場合には、金属殻11を厚めに形成し、金属殻11を部分的に切削して、ロッド状の補強材を形成してもよい。
また、図3乃至図5の各図に示す変形例においても同様にコンクリート型を作製することができる。その際、各補強材20,30,35,38,40,44,45を別途作製しておき、これら補強材20,30,35,38,40,44,45を金属殻11の裏面に溶接などにより固着させ、その後、コンクリート材13を流して固化させればよい。
図6に示す工程は各種変更することができ、例えば、図6(B)に示す工程の代わりにその他の方法を用いても良く、例えば、金属を蒸着してもよい。その際、モデル型15の表面に対応して複数の蒸着源を配置して金属の蒸着を行っても良い。これにより金属殻11が形成される。
さらに、特に配管12を配設しない場合には、金属殻11を厚めに形成し、金属殻11を部分的に切削して、ロッド状の補強材を形成してもよい。
また、図3乃至図5の各図に示す変形例においても同様にコンクリート型を作製することができる。その際、各補強材20,30,35,38,40,44,45を別途作製しておき、これら補強材20,30,35,38,40,44,45を金属殻11の裏面に溶接などにより固着させ、その後、コンクリート材13を流して固化させればよい。
以上のように、本発明の実施形態によるコンクリート型10によれば、金属殻11の裏面に補強材14,20,30,35,40,44,45が立設されていたり、配管12に補強材14,38が立設されており、各補強材14,20,30,35,40,44,45がコンクリート材13に埋設されている。即ち、補強材14がアンカーとして機能し、コンクリート型10における金属殻11が補強される。これにより、意匠面を含むコンクリート型10の型面に溶融樹脂を流し込んでも、金属殻11が変形しない。よって、コンクリート型10の耐久性が飛躍的に向上し、コンクリート型10はヒートサイクル成形に対応することできる。なお、配管14は、溶融した樹脂を冷却する際に冷却水を流すための冷却管に限らず、成形の際、樹脂を所定の温度で保持するように所定の温度に加熱した水を流すためにも用いることができる。
1:切削具
2:電鋳槽
10:コンクリート型
11:金属殻
12:配管
13:コンクリート材
14,14a,20,30,35,38,40,44,45:補強材
15:モデル型
16:フレーム
21:小径部
22:大径部
31,36:肉厚部
32,37:肉薄部
41:細板部
42:連結部
43:開口
2:電鋳槽
10:コンクリート型
11:金属殻
12:配管
13:コンクリート材
14,14a,20,30,35,38,40,44,45:補強材
15:モデル型
16:フレーム
21:小径部
22:大径部
31,36:肉厚部
32,37:肉薄部
41:細板部
42:連結部
43:開口
Claims (11)
- フレームと、該フレーム内に注入されて固化したコンクリート材と、該コンクリート材表面に設けられ意匠面を有する金属殻と、上記フレーム内で上記金属殻の裏面に設けられる補強材と、を備える、コンクリート型。
- フレームと、該フレーム内に注入されて固化したコンクリート材と、該コンクリート材表面に設けられ意匠面を有する金属殻と、該金属殻の裏面に配設された配管と、上記配管上に設けられた補強材と、を備える、コンクリート型。
- 前記金属殻の裏面にも補強材が設けられる、請求項2に記載のコンクリート型。
- 前記補強材は凹凸面を有し前記金属殻の裏面から前記コンクリート材中に立設されている、請求項1乃至3の何れかに記載のコンクリート型。
- 前記補強材は、前記コンクリート材の深さ方向に対し厚みが変化するリブからなる、請求項4に記載のコンクリート型。
- 前記リブは前記金属殻の裏面に互いに交差するよう設けられる、請求項5に記載のコンクリート型。
- 前記リブは一以上の開口を有し、該開口にも前記コンクリート材が充填されている、請求項4乃至6の何れかに記載のコンクリート型。
- 前記補強材は、前記コンクリート材の深さ方向に対して径が変化するロッドからなる、請求項4に記載のコンクリート型。
- モデル型の意匠面付近に金属殻を形成する工程と、
上記金属殻上に補強材を立設する工程と、
上記モデル型の上に上記金属殻を囲むようにフレームを取り付ける工程と、
上記フレーム内にコンクリート材を注入する工程と、
上記モデル型から脱型する工程と、
を含む、コンクリート型の製造方法。 - モデル型の意匠面付近に金属殻を形成する工程と、
上記金属殻上に配管を配設する工程と、
上記配管上に補強材を立設する工程と、
上記モデル型の上に上記金属殻を囲むようにフレームを取り付ける工程と、
上記フレーム内にコンクリート材を注入する工程と、
上記モデル型から脱型する工程と、
を含む、コンクリート型の製造方法。 - 前記補強材を立設する工程では、補強材を溶接により固定する、請求項9又は10に記載のコンクリート型の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
- 2009-02-02 JP JP2009021985A patent/JP2010173317A/ja active Pending
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