JP2010173032A - 永電磁式マグネットチャック - Google Patents

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Abstract

【課題】
ワークを取外して加工前の新たなワークを吸着面に対して吸着する際に、ワークのマグネットチャックに対する位置決めを行う治具の位置ずれが生ずることがない、永電磁式マグネットチャックを提供する。
【解決手段】マグネットチャック10の吸着面は、ワークWを吸着保持するワーク用の吸着面12Aと、ワーク用の吸着面12Aに隣接して設けられるとともにワークWを位置決めするために被吸着体としての治具40を吸着保持する治具用の吸着面12B,12Cを含む。制御装置は、ワークWの交換をするために該ワークWを吸着保持状態から吸着解除、及び吸着解除から再び吸着保持する際に、ワーク用の吸着面12Aに対応した部位の永電磁石の極性の変換を行い、一方、ワークWを交換する間は、治具用の吸着面12B,12Cに対応した部位の永電磁石の着磁・脱磁の変換を行わずに、治具40を吸着保持させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、永電磁式マグネットチャックに関する。
従来から、工作機械では、テーブル上に設けられた永電磁式マグネットチャック(以下、マグネットチャックという)にワークを吸着保持した状態にし、この状態で該ワークに対して研削、或いは切削することが行われている(特許文献1参照)。
又、ワークをマグネットチャックに吸着保持する際には、ワークの位置決めを行う必要がある。この場合、マグネットチャックに位置決め用の治具(当て金)もマグネットチャックの吸着面で吸着保持した状態で、ワークを前記治具に当てて位置を決めた状態で該マグネットチャックの吸着面に吸着保持するようにしている。
そして、ワークに対する研削、又は切削が終了した後は、マグネットチャックによるワークの吸着保持を解除して加工された該ワークを除去し、続いて、新たに加工前のワークを前記マグネットチャックに対して吸着保持することが行われている。
特開2008−30144号公報
ところで、従来は、同形状のワークに対して同じ加工を行う場合、加工されたワークに対するマグネットチャックの吸着を解除すると、前記治具の吸着も同時に解除される。この後、加工されたワークは除去されるが、その後、次に加工前のワークを吸着保持する前に、治具の吸着位置を再度確認して、該治具をマグネットチャックの吸着面に保持し、その後、ワークを前記治具に当てて位置を決めた状態で該マグネットチャックの吸着面に吸着保持する。
従来は、このように、ワークの吸着を解除すると、治具の吸着保持も一旦解除されてしまうため、再度、治具を吸着保持する際に治具の吸着面に対する吸着位置がずれる虞があり、次にワークを吸着する前に、治具の吸着保持を確認の作業が必要となる問題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決して、ワークを取外して加工前の新たなワークを吸着面に対して吸着する際に、ワークのマグネットチャックに対する位置決めを行う治具の位置ずれが生ずることがない、永電磁式マグネットチャックを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1の発明は、永久磁石及び永電磁石を内蔵するとともに、前記永電磁石の極性の変換を行わせる制御手段を備え、前記制御手段の制御による前記永電磁石の極性の変換により、表面の吸着面に対する被吸着体の吸着及び吸着解除を行う永電磁式マグネットチャックにおいて、前記吸着面が、前記被吸着体としてのワークを吸着保持するワーク用吸着面と、前記ワーク用吸着面に隣接して設けられるとともにワークを位置決めするために前記被吸着体としての治具を吸着保持する治具用吸着面を含み、前記ワーク用吸着面及び前記治具用吸着面に対応した部位毎に、前記永久磁石及び永電磁石が内蔵され、前記制御手段は、前記ワークの交換をするために、前記ワーク用吸着面に対応した部位の前記永電磁石の極性の変換を行い、一方、前記ワークを交換する間は、前記治具用吸着面に対応した部位の前記永電磁石の極性の変換を行わずに、前記治具を吸着保持させることを特徴とする永電磁式マグネットチャックを要旨とするものである。
請求項2の発明は、永久磁石及び極性が変換されることにより前記永久磁石の着磁、消磁を行うコイルを内蔵するとともに、前記コイルの極性を変換させる制御手段を備え、前記制御手段の制御による前記コイルの極性の変換により、表面の吸着面に対する被吸着体の吸着及び吸着解除を行う永電磁式マグネットチャックにおいて、前記吸着面が、前記被吸着体としてのワークを吸着保持するワーク用吸着面と、前記ワーク用吸着面に隣接して設けられるとともにワークを位置決めするために前記被吸着体としての治具を吸着保持する治具用吸着面を含み、前記ワーク用吸着面及び前記治具用吸着面に対応した部位毎に、前記永久磁石及びコイルが内蔵され、前記制御手段は、前記ワークの交換をするために、前記ワーク用吸着面に対応した部位の前記コイルの極性変換を行い、一方、前記ワークを交換する間は、前記治具用吸着面に対応した部位の前記コイルの極性変換を行わずに、前記治具を吸着保持させることを特徴とする永電磁式マグネットチャックを要旨とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、前記治具の前記ワークを位置決めする際に該ワークの当接面は、非磁性材により形成されていることを特徴とする。
請求項1乃至請求項3の発明によれば、ワークの吸着保持を解除した際に、ワークの位置決めを行っている治具の吸着保持の解除が行われないため、次の新たなワークの位置決めを行う際にも精度良く位置決めを行うことができる。この結果、ワークを取外して加工前の新たなワークを吸着面に対して吸着する際に、ワークのマグネットチャックに対する位置決めを行う治具に起因した位置ずれが生ずることがない永電磁式マグネットチャックを提供することができる。
請求項3の発明によれば、治具が吸着面で吸着保持されている際の治具からの漏れ磁束によるワークに対する磁力の影響を抑制することができ、ワークを治具から離間させる際の障害となることがない。
(a)は本発明を具体化した第1実施形態の永電磁式マグネットチャックの平面図、(b)は治具を吸着保持した状態の永電磁式マグネットチャックの平面図、(c)は治具及びワークを吸着保持した状態の永電磁式マグネットチャックの平面図。 同じく永電磁式マグネットチャックの制御装置の電気ブロック図。 同じく第1実施形態の永電磁式マグネットチャックの概略原理図。 同じく第1実施形態の永電磁式マグネットチャックの概略原理図。 第2実施形態の永電磁式マグネットチャックの概略断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明をショートOFF方式の永電磁式マグネットチャック(以下、単にマグネットチャックという)に具体化した第1実施形態を図1〜4を参照して説明する。
本実施形態のマグネットチャック10は、図1(a)に示すように上面は平面視で長方形状をなし、磁性体からなるワークWを保持するための平面をなす吸着面12A〜12Cが設けられている。吸着面12Bは、長手方向の一端側に配置されて、短手方向の両端まで延びるように配置されている。又、吸着面12Cは、前記上面の短手方向の一側側に配置されて、図1(a)に示すように長手方向に延びるように、すなわち、吸着面12Bの延びる方向とは直交するように配置されている。吸着面12Bと吸着面12Cとにより治具40用にL字状の吸着面が形成され、これらの吸着面は、治具用吸着面としている。治具40は、鉄等の磁性体からなり、ワークWに当接する側の側面には、ガンメタル、真鍮、ステンレス等の非磁性材からなる当接部材42が一体に固定されている。当接部材42の反治具側の側面は、ワークWを位置決めする際のワークWに当接する当接面44となる。ワークWは、被吸着体に相当する。
前記上面において、吸着面12Aは、吸着面12B,12Cを除いた部分の領域であり、吸着面12B,12Cよりも広い面積を有する。
次に吸着面12A〜12Cの下方、すなわち、マグネットチャック10の内部の構成について説明する。なお、吸着面12A〜12Cの各部位に設けられる内部構成は、原理的には同一構成のため、吸着面12Aの内部構成を図3を参照して説明する。
図3に示すように、吸着面12Aの下方には、一対の極性固定永久磁石14間に磁極性部材16が挟まれるように配置されている。磁極性部材16の下方には、永電磁石18が配置されている。永電磁石18は、アルニコ等の硬磁性体からなる可逆性永久磁石20と、可逆性永久磁石20の周りに巻回されたコイル22とから構成されている。永電磁石18は、コイル22に流す電流の向きを変えることにより、極性が変化する極性可変永電磁石となる。
又、極性固定永久磁石14及び永電磁石18の周囲には、フレーム及び磁極部材の双方の部材として機能するヨーク(継鉄)23が設けられている。極性固定永久磁石14の周囲には、図3に示すように、常時一定方向を向く磁力線15が発生している。なお、図3は原理図であるため、一対の極性固定永久磁石14、1つの磁極性部材16及び1つの永電磁石18を一組として、二組を図示しているが、組の数は限定されるものではない。吸着面12A,12Cでは、例えば、一対の極性固定永久磁石14、1つの磁極性部材16及び1つの永電磁石18が長手方向に延びるように延出された複数の組が、短手方向に並んで配置されている。
又、吸着面12Bでは、一対の極性固定永久磁石14、1つの磁極性部材16及び1つの永電磁石18が短手方向に延びるように延出された複数の組が、長手方向に並んで配置されている。なお、各吸着面において、前記組を構成する部材の延出方向及び並びの方向は逆であってもよい。
次に、マグネットチャック10の電気的構成を図2を参照して説明する。
図2に示すように、制御手段としての制御装置30は、吸着面12A〜12Cに対応して設けられたコイル22、すなわち、吸着面12A〜12Cの下方にそれぞれ設けられたコイル22に電流を流すコイル駆動回路32〜34が接続されている。
又、制御装置30には、操作部28が接続されている。操作部28には、吸着面12AによるワークWの吸着保持、及び吸着解除、吸着面12B,12Cによる治具40の吸着保持、及び吸着解除を個別に入力操作するための、操作ボタン(図示しない)が設けられている。
ワークW又は治具40をマグネットチャック10によりチャッキングするために、操作部28において、吸着面12A〜12C用にそれぞれ設けられた図示しない操作ボタンが各々操作されると、その操作に応じて制御装置30は、吸着面12A〜12Cのためのチャッキング指令をコイル駆動回路32〜34に出力する。又、ワークW又は治具40をマグネットチャック10による吸着を解除するために、操作部28において、吸着面12A〜12C用にそれぞれ設けられた図示しない操作ボタン(すなわち、解除ボタン)が各々操作されると、その操作に応じて制御装置30は吸着面12A〜12Cのためのチャッキング解除指令をコイル駆動回路32〜34に出力する。
コイル駆動回路32〜34は、制御装置30から入力したチャッキング指令及びチャッキング解除指令に応じて、吸着面12A〜12Cのコイル22をそれぞれ作動させる。コイル駆動回路32〜34は、吸着面12A〜12Cのためのチャッキング指令を入力すると、吸着面12A〜12Cのコイル22に対して通電し、図3に示すように、可逆性永久磁石20を着磁して、永電磁石18に磁力線15と同じ方向の磁力線24を発生させる。この結果、磁力線15,24のそれぞれの磁力が相まって、ワークW又は治具40を強力に吸着面12A〜12Cに吸着させる。このようにコイル22により可逆性永久磁石20は着磁され、すなわち、永電磁石18が着磁されて、永久磁石化されて、通電が終了した後も、着磁状態を保持する。なお、コイル22に対する通電時間は、1〜数秒の時間であり、極めて短い時間である。
又、コイル駆動回路32〜34は、吸着面12A〜12Cのためのチャッキング解除指令を入力すると、吸着面12A〜12Cのコイル22に、ワーク等の吸着時の場合とは逆向きの通電し、図4に示すように、可逆性永久磁石20の極性を逆に変換して吸着時とは逆の極性となるように着磁して、永電磁石18の回りに磁力線15と逆方向の磁力線26を発生させる。この結果、磁力線15,26によるそれぞれの磁力が互いに等しく直結して働き、ワークW、治具40を吸着する力が非常に弱くなる。このため、ワークW、治具40を吸着面12A〜12Cから外すことが可能となる。このようにコイル22により可逆性永久磁石20は吸着時とは極性が逆に変換されて着磁され、すなわち、永電磁石18が着磁されて、永久磁石化されて、通電が終了した後も、この吸着時とは極性が逆になった着磁状態を保持する。なお、コイル22に対する通電時間は、1〜数秒の時間であり、極めて短い時間である。
このようにして、本実施形態では、吸着面12A〜12Cは個別にワークW及び治具40の吸着及び吸着解除が可能である。
(作用)
さて、上記のように構成された第1実施形態のマグネットチャック10の作用を説明する。
まず、治具40をマグネットチャック10の吸着面12B,12Cに吸着する際、オペレータが、操作部28の吸着面12B,12C用にそれぞれ設けられた図示しない操作ボタンを各々操作すると、その操作に応じて制御装置30は、吸着面12B,12Cのためのチャッキング指令をコイル駆動回路33,34に出力する。
コイル駆動回路33,34は、チャッキング指令を入力すると、吸着面12B,12Cのコイル22に対して通電し、図3に示すように、可逆性永久磁石20を着磁して、永電磁石18に磁力線15と同じ方向の磁力線24を発生させる。この結果、磁力線15,24のそれぞれの磁力が相まって、図1(b)に示すように一対の治具40を吸着面12B,12Cに対してそれぞれ吸着させる。図1(b)では、一対の治具40は、平面視L字状に配置される。
このようにして、治具40をマグネットチャック10の吸着面12B,12Cに吸着保持した状態の後、次に、ワークWを吸着面12A上に配置するとともに、一対の治具40の当接部材42の当接面44にそれぞれ当接して位置決めした状態で、オペレータが、操作部28の吸着面12A用に設けられた図示しない操作ボタンを操作する。すると、その操作に応じて制御装置30は、吸着面12Aのためのチャッキング指令をコイル駆動回路32に出力する。
コイル駆動回路32は、チャッキング指令を入力すると、吸着面12Aのコイル22に対して通電し、図3に示すように、可逆性永久磁石20を着磁して、永電磁石18に磁力線15と同じ方向の磁力線24を発生させる。この結果、磁力線15,24のそれぞれの磁力が相まって、図1(c)に示すようにワークWを吸着面12Aに対して吸着させる。
このように、ワークWを治具40に位置決めさせた状態で、マグネットチャック10に対して吸着保持し、この状態で、ワークWに対して研削、或いは切削の機械加工を行う。
この機械加工を終了したワークWをマグネットチャック10から取外す場合、操作部28において、吸着面12A用に設けられた図示しない操作ボタン(すなわち、解除ボタン)が操作される。すると、その操作に応じて制御装置30は吸着面12Aのためのチャッキング解除指令をコイル駆動回路32に出力する。コイル駆動回路32は、吸着面12Aのためのチャッキング解除指令を入力すると、吸着面12Aのコイル22に、ワーク等の吸着時の場合とは逆向きの通電し、図4に示すように、可逆性永久磁石20の極性を逆に変換して吸着時とは逆の極性となるように着磁して、永電磁石18の回りに磁力線15と逆方向の磁力線26を発生させる。この結果、磁力線15,26によるそれぞれの磁力が互いに等しく直結して働き、ワークWを吸着する力が非常に弱くなる。この状態で、ワークWを吸着面12Aから外す。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1) 本実施形態のマグネットチャック10は、極性固定永久磁石14(永久磁石)及び永電磁石18を内蔵するとともに、前記永電磁石18の極性の変換を行わせる制御装置30(制御手段)を備える。又、マグネットチャック10は、制御装置30の制御による永電磁石18の極性の変換により、表面の吸着面12A〜12Cに対するワークW、治具40(被吸着体)の吸着及び吸着解除を行うようにしている。そして、吸着面には、被吸着体としてのワークWを吸着保持するワーク用の吸着面12Aと、ワーク用の吸着面12Aに隣接して設けられるとともにワークWを位置決めするために被吸着体としての治具40を吸着保持する治具用の吸着面12B,12Cを含む。吸着面12Aはワーク用吸着面に相当し、12B,12Cは治具用吸着面に相当する。又、マグネットチャック10は、ワーク用の吸着面12A及び治具用の吸着面12B,12Cに対応した部位毎に、極性固定永久磁石14(永久磁石)及び永電磁石18が内蔵されている。
そして、制御装置30は、ワークWの交換をするために該ワークWを吸着保持状態から吸着解除、及び吸着解除から再び吸着保持する際に、ワーク用の吸着面12Aに対応した部位の永電磁石18の極性の変換を行い、一方、ワークWを交換する間は、治具用の吸着面12B,12Cに対応した部位の永電磁石18の着磁・脱磁の変換を行わずに、治具40を吸着保持させるようにしている。
この結果、本実施形態は、ワークWの吸着保持を解除した際に、ワークWの位置決めを行っている治具40の吸着保持の解除が行われないため、次の新たなワークWの位置決めを行う際にも、吸着保持されている治具40により、精度良く位置決めを行うことができる。この結果、ワークWを取外して加工前の新たなワークWを吸着面12Aに対して吸着する際に、ワークWのマグネットチャック10に対する位置決めを行う治具40に起因した位置ずれが生ずることがない効果を奏する。
(2) 本実施形態では、治具40のワークWを位置決めする際にワークWの当接面44は、非磁性材により形成されている。この結果、治具40が吸着面12B,12Cに吸着保持されている際の治具40からの漏れ磁束によるワークWに対する磁力の影響を抑制することができ、ワークWを治具40から離間させる際の障害となることがない。
(第2実施形態)
次に、本発明を永久磁石を着時、脱磁することによりオン、オフする永電磁式マグネットチャック(以下、単にマグネットチャックという)に具体化した第2実施形態を図1、図2、図5を参照して説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態の構成に相当する構成は同一符号を付す。
本実施形態のマグネットチャック10は、第1実施形態と同様に図1(a)〜(c)に示すように、上面は平面視で長方形状をなし、磁性体からなるワークWを保持するための平面をなす吸着面12A〜12Cが設けられている。吸着面12Bは、長手方向の一端側に配置されて、短手方向の両端まで延びるように配置されている。又、吸着面12Cは、前記上面の短手方向の一側側に配置されて、図1(a)に示すように長手方向に延びるように、すなわち、吸着面12Bの延びる方向とは直交するように配置されている。吸着面12Bと吸着面12Cとにより治具40用にL字状の吸着面が形成され、これらの吸着面は、治具用吸着面としている。
本実施形態のヨーク23は図5に示すように四角箱形の容器形状に形成されている。ヨーク23の底面上において、吸着面12A〜12Cに対応する領域には、円柱状、又は角柱状をなす複数の永久磁石50が、縦横(図1(a)において、長手方向及び短手方向)に等間隔に配置されている。互いに隣接する永久磁石50同士は、隣り合う磁極が互いに反対の極性に着磁されるようにそれぞれコイル22が巻回され、或いは、該コイル22に通電される電流の長れる方向が設定されている。ヨーク23の上部には、分極材52と磁極部材54が交互に配置されて面板56が構成されている。面板56は、永久磁石50に対して密接されており、面板56の上面が前記吸着面12A〜12Cとなる。
次に、第2実施形態のマグネットチャック10の電気的構成を図2を参照して、第1実施形態と異なる構成を説明する。
第2実施形態では、コイル駆動回路32〜34が異なっている。本実施形態のコイル駆動回路32〜34は、吸着面12A〜12Cにて被吸着体(ワーク、治具)を吸着させる場合は、各コイル22に正方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給し、永久磁石50を脱磁状態から着時状態にする。被吸着体(ワーク、治具)を取外す場合には、各コイル22に負方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給して通電時のコイル22の極性を吸着時と反対になるように変換し、永久磁石50を着磁方向と反対方向に励磁して磁気を相殺して脱磁、すなわち、消磁する。
(作用)
さて、上記のように構成された第2実施形態のマグネットチャック10の作用を説明する。
まず、治具40をマグネットチャック10の吸着面12B,12Cに吸着する際、オペレータが、操作部28の吸着面12B,12C用にそれぞれ設けられた図示しない操作ボタンを各々操作すると、その操作に応じて制御装置30は、吸着面12B,12Cのためのチャッキング指令をコイル駆動回路33,34に出力する。
コイル駆動回路33,34は、チャッキング指令を入力すると、吸着面12B,12Cのコイル22に対して、正方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給し、永久磁石50を着磁する。この着磁により、図1(b)に示すように一対の治具40を吸着面12B,12Cに対してそれぞれ吸着させる。図1(b)では、一対の治具40は、平面視L字状に配置される。
このようにして、治具40をマグネットチャック10の吸着面12B,12Cに吸着保持した状態の後、次に、ワークWを吸着面12A上に配置するとともに、一対の治具40の当接部材42の当接面44にそれぞれ当接して位置決めした状態で、オペレータが、操作部28の吸着面12A用に設けられた図示しない操作ボタンを操作する。すると、その操作に応じて制御装置30は、吸着面12Aのためのチャッキング指令をコイル駆動回路32に出力する。
コイル駆動回路32は、チャッキング指令を入力すると、吸着面12Aのコイル22に対して、正方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給し、永久磁石50を着磁する。する。この着磁により、図1(c)に示すようにワークWを吸着面12Aに対して吸着させる。
このように、ワークWを治具40に位置決めさせた状態で、マグネットチャック10に対して吸着保持し、この状態で、ワークWに対して研削、或いは切削の機械加工を行う。
この機械加工を終了したワークWをマグネットチャック10から取外す場合、操作部28において、吸着面12A用に設けられた図示しない操作ボタン(すなわち、解除ボタン)が操作される。すると、その操作に応じて制御装置30は吸着面12Aのためのチャッキング解除指令をコイル駆動回路32に出力する。コイル駆動回路32は、吸着面12Aのためのチャッキング解除指令を入力すると、吸着面12Aのコイル22に、負方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給して通電時のコイル22の極性を吸着時と反対になるように変換し、永久磁石50を着磁方向と反対方向に励磁して磁気を相殺して脱磁する。この結果、吸着面12AにおけるワークWを吸着する力が非常に弱くなる。この状態で、ワークWを吸着面12Aから外す。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1) 本実施形態のマグネットチャック10は、吸着面が、ワークWを吸着保持するワーク用の吸着面12Aと、ワーク用の吸着面12Aに隣接して設けられるとともにワークWを位置決めするために治具40を吸着保持する治具用の吸着面12B,12Cを含]ように構成されている。
又、マグネットチャック10は、ワーク用の吸着面12A及び治具用の吸着面に対応した部位毎に、永久磁石50及びコイル22が内蔵されている構成にされている。そして、制御装置30(制御手段)は、ワークWの交換をするために、ワーク用の吸着面12Aに対応した部位のコイル22の極性変換を行い、一方、ワークWを交換する間は、治具用の吸着面12B,12Cに対応した部位のコイル22の極性変換を行わずに、治具40を吸着保持させるようにしている。
この結果、本実施形態は、ワークWの吸着保持を解除した際に、ワークWの位置決めを行っている治具40の吸着保持の解除が行われないため、次の新たなワークWの位置決めを行う際にも、吸着保持されている治具40により、精度良く位置決めを行うことができる。この結果、ワークWを取外して加工前の新たなワークWを吸着面12Aに対して吸着する際に、ワークWのマグネットチャック10に対する位置決めを行う治具40に起因した位置ずれが生ずることがない効果を奏する。
なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように変更しても良い。
○ 第2実施形態のコイル駆動回路32〜34は、例えば、消磁する際、吸着時とは反対の負方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給して通電時のコイル22の極性を吸着時と反対になるように変換する代わりに、交番減衰電流を供給するようにしてもよい。このようにすると、吸着されていたワークが着磁されていた場合にも、永久磁石50のみならず、ワークも消磁することが可能となる。
○ 前記各実施形態では、治具用の吸着面12B,12Cを複数(2つ)設けたが、数は、限定されるものではなく、1つ出会っても良く、3つ以上設けられていても良い。
10…マグネットチャック、12A…ワーク用の吸着面、
12B,12C…治具用の吸着面、14…極性固定永久磁石、
16…磁極性部材、18…永電磁石、20…永久磁石、
22…コイル、23…ヨーク、24,26…磁力線、
28…操作部、30…制御装置(制御手段)、
32,33,34…コイル駆動回路、
40…治具(被吸着体)、42…当接部材、44…当接面、
50…永久磁石、52…分極材、54…磁極部材、
W…ワーク(被吸着体)。

Claims (3)

  1. 永久磁石及び永電磁石を内蔵するとともに、前記永電磁石の極性の変換を行わせる制御手段を備え、前記制御手段の制御による前記永電磁石の極性の変換により、表面の吸着面に対する被吸着体の吸着及び吸着解除を行う永電磁式マグネットチャックにおいて、
    前記吸着面が、前記被吸着体としてのワークを吸着保持するワーク用吸着面と、前記ワーク用吸着面に隣接して設けられるとともにワークを位置決めするために前記被吸着体としての治具を吸着保持する治具用吸着面を含み、
    前記ワーク用吸着面及び前記治具用吸着面に対応した部位毎に、前記永久磁石及び永電磁石が内蔵され、
    前記制御手段は、前記ワークの交換をするために、前記ワーク用吸着面に対応した部位の前記永電磁石の極性の変換を行い、一方、前記ワークを交換する間は、前記治具用吸着面に対応した部位の前記永電磁石の極性の変換を行わずに、前記治具を吸着保持させることを特徴とする永電磁式マグネットチャック。
  2. 永久磁石及び極性が変換されることにより前記永久磁石の着磁、消磁を行うコイルを内蔵するとともに、前記コイルの極性を変換させる制御手段を備え、前記制御手段の制御による前記コイルの極性の変換により、表面の吸着面に対する被吸着体の吸着及び吸着解除を行う永電磁式マグネットチャックにおいて、
    前記吸着面が、前記被吸着体としてのワークを吸着保持するワーク用吸着面と、前記ワーク用吸着面に隣接して設けられるとともにワークを位置決めするために前記被吸着体としての治具を吸着保持する治具用吸着面を含み、
    前記ワーク用吸着面及び前記治具用吸着面に対応した部位毎に、前記永久磁石及びコイルが内蔵され、
    前記制御手段は、前記ワークの交換をするために、前記ワーク用吸着面に対応した部位の前記コイルの極性変換を行い、一方、前記ワークを交換する間は、前記治具用吸着面に対応した部位の前記コイルの極性変換を行わずに、前記治具を吸着保持させることを特徴とする永電磁式マグネットチャック。
  3. 前記治具の前記ワークを位置決めする際に該ワークの当接面は、非磁性材により形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の永電磁式マグネットチャック。
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