JP2010173032A - 永電磁式マグネットチャック - Google Patents
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Abstract
ワークを取外して加工前の新たなワークを吸着面に対して吸着する際に、ワークのマグネットチャックに対する位置決めを行う治具の位置ずれが生ずることがない、永電磁式マグネットチャックを提供する。
【解決手段】マグネットチャック10の吸着面は、ワークWを吸着保持するワーク用の吸着面12Aと、ワーク用の吸着面12Aに隣接して設けられるとともにワークWを位置決めするために被吸着体としての治具40を吸着保持する治具用の吸着面12B,12Cを含む。制御装置は、ワークWの交換をするために該ワークWを吸着保持状態から吸着解除、及び吸着解除から再び吸着保持する際に、ワーク用の吸着面12Aに対応した部位の永電磁石の極性の変換を行い、一方、ワークWを交換する間は、治具用の吸着面12B,12Cに対応した部位の永電磁石の着磁・脱磁の変換を行わずに、治具40を吸着保持させる。
【選択図】図1
Description
以下、本発明をショートOFF方式の永電磁式マグネットチャック(以下、単にマグネットチャックという)に具体化した第1実施形態を図1〜4を参照して説明する。
次に吸着面12A〜12Cの下方、すなわち、マグネットチャック10の内部の構成について説明する。なお、吸着面12A〜12Cの各部位に設けられる内部構成は、原理的には同一構成のため、吸着面12Aの内部構成を図3を参照して説明する。
図2に示すように、制御手段としての制御装置30は、吸着面12A〜12Cに対応して設けられたコイル22、すなわち、吸着面12A〜12Cの下方にそれぞれ設けられたコイル22に電流を流すコイル駆動回路32〜34が接続されている。
(作用)
さて、上記のように構成された第1実施形態のマグネットチャック10の作用を説明する。
この機械加工を終了したワークWをマグネットチャック10から取外す場合、操作部28において、吸着面12A用に設けられた図示しない操作ボタン(すなわち、解除ボタン)が操作される。すると、その操作に応じて制御装置30は吸着面12Aのためのチャッキング解除指令をコイル駆動回路32に出力する。コイル駆動回路32は、吸着面12Aのためのチャッキング解除指令を入力すると、吸着面12Aのコイル22に、ワーク等の吸着時の場合とは逆向きの通電し、図4に示すように、可逆性永久磁石20の極性を逆に変換して吸着時とは逆の極性となるように着磁して、永電磁石18の回りに磁力線15と逆方向の磁力線26を発生させる。この結果、磁力線15,26によるそれぞれの磁力が互いに等しく直結して働き、ワークWを吸着する力が非常に弱くなる。この状態で、ワークWを吸着面12Aから外す。
(1) 本実施形態のマグネットチャック10は、極性固定永久磁石14(永久磁石)及び永電磁石18を内蔵するとともに、前記永電磁石18の極性の変換を行わせる制御装置30(制御手段)を備える。又、マグネットチャック10は、制御装置30の制御による永電磁石18の極性の変換により、表面の吸着面12A〜12Cに対するワークW、治具40(被吸着体)の吸着及び吸着解除を行うようにしている。そして、吸着面には、被吸着体としてのワークWを吸着保持するワーク用の吸着面12Aと、ワーク用の吸着面12Aに隣接して設けられるとともにワークWを位置決めするために被吸着体としての治具40を吸着保持する治具用の吸着面12B,12Cを含む。吸着面12Aはワーク用吸着面に相当し、12B,12Cは治具用吸着面に相当する。又、マグネットチャック10は、ワーク用の吸着面12A及び治具用の吸着面12B,12Cに対応した部位毎に、極性固定永久磁石14(永久磁石)及び永電磁石18が内蔵されている。
次に、本発明を永久磁石を着時、脱磁することによりオン、オフする永電磁式マグネットチャック(以下、単にマグネットチャックという)に具体化した第2実施形態を図1、図2、図5を参照して説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態の構成に相当する構成は同一符号を付す。
第2実施形態では、コイル駆動回路32〜34が異なっている。本実施形態のコイル駆動回路32〜34は、吸着面12A〜12Cにて被吸着体(ワーク、治具)を吸着させる場合は、各コイル22に正方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給し、永久磁石50を脱磁状態から着時状態にする。被吸着体(ワーク、治具)を取外す場合には、各コイル22に負方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給して通電時のコイル22の極性を吸着時と反対になるように変換し、永久磁石50を着磁方向と反対方向に励磁して磁気を相殺して脱磁、すなわち、消磁する。
さて、上記のように構成された第2実施形態のマグネットチャック10の作用を説明する。
この機械加工を終了したワークWをマグネットチャック10から取外す場合、操作部28において、吸着面12A用に設けられた図示しない操作ボタン(すなわち、解除ボタン)が操作される。すると、その操作に応じて制御装置30は吸着面12Aのためのチャッキング解除指令をコイル駆動回路32に出力する。コイル駆動回路32は、吸着面12Aのためのチャッキング解除指令を入力すると、吸着面12Aのコイル22に、負方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給して通電時のコイル22の極性を吸着時と反対になるように変換し、永久磁石50を着磁方向と反対方向に励磁して磁気を相殺して脱磁する。この結果、吸着面12AにおけるワークWを吸着する力が非常に弱くなる。この状態で、ワークWを吸着面12Aから外す。
(1) 本実施形態のマグネットチャック10は、吸着面が、ワークWを吸着保持するワーク用の吸着面12Aと、ワーク用の吸着面12Aに隣接して設けられるとともにワークWを位置決めするために治具40を吸着保持する治具用の吸着面12B,12Cを含]ように構成されている。
○ 第2実施形態のコイル駆動回路32〜34は、例えば、消磁する際、吸着時とは反対の負方向の正弦波パルス状の励磁電流を供給して通電時のコイル22の極性を吸着時と反対になるように変換する代わりに、交番減衰電流を供給するようにしてもよい。このようにすると、吸着されていたワークが着磁されていた場合にも、永久磁石50のみならず、ワークも消磁することが可能となる。
12B,12C…治具用の吸着面、14…極性固定永久磁石、
16…磁極性部材、18…永電磁石、20…永久磁石、
22…コイル、23…ヨーク、24,26…磁力線、
28…操作部、30…制御装置(制御手段)、
32,33,34…コイル駆動回路、
40…治具(被吸着体)、42…当接部材、44…当接面、
50…永久磁石、52…分極材、54…磁極部材、
W…ワーク(被吸着体)。
Claims (3)
- 永久磁石及び永電磁石を内蔵するとともに、前記永電磁石の極性の変換を行わせる制御手段を備え、前記制御手段の制御による前記永電磁石の極性の変換により、表面の吸着面に対する被吸着体の吸着及び吸着解除を行う永電磁式マグネットチャックにおいて、
前記吸着面が、前記被吸着体としてのワークを吸着保持するワーク用吸着面と、前記ワーク用吸着面に隣接して設けられるとともにワークを位置決めするために前記被吸着体としての治具を吸着保持する治具用吸着面を含み、
前記ワーク用吸着面及び前記治具用吸着面に対応した部位毎に、前記永久磁石及び永電磁石が内蔵され、
前記制御手段は、前記ワークの交換をするために、前記ワーク用吸着面に対応した部位の前記永電磁石の極性の変換を行い、一方、前記ワークを交換する間は、前記治具用吸着面に対応した部位の前記永電磁石の極性の変換を行わずに、前記治具を吸着保持させることを特徴とする永電磁式マグネットチャック。 - 永久磁石及び極性が変換されることにより前記永久磁石の着磁、消磁を行うコイルを内蔵するとともに、前記コイルの極性を変換させる制御手段を備え、前記制御手段の制御による前記コイルの極性の変換により、表面の吸着面に対する被吸着体の吸着及び吸着解除を行う永電磁式マグネットチャックにおいて、
前記吸着面が、前記被吸着体としてのワークを吸着保持するワーク用吸着面と、前記ワーク用吸着面に隣接して設けられるとともにワークを位置決めするために前記被吸着体としての治具を吸着保持する治具用吸着面を含み、
前記ワーク用吸着面及び前記治具用吸着面に対応した部位毎に、前記永久磁石及びコイルが内蔵され、
前記制御手段は、前記ワークの交換をするために、前記ワーク用吸着面に対応した部位の前記コイルの極性変換を行い、一方、前記ワークを交換する間は、前記治具用吸着面に対応した部位の前記コイルの極性変換を行わずに、前記治具を吸着保持させることを特徴とする永電磁式マグネットチャック。 - 前記治具の前記ワークを位置決めする際に該ワークの当接面は、非磁性材により形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の永電磁式マグネットチャック。
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