JP2010171846A - ダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置 - Google Patents

ダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイバーシチ通信システムにおいて、受信装置のアンテナを切り替えを最適化して無線通信の信頼性を高める。
【解決手段】送信機からアンテナ11a、11bに対応する第2ユニークワードA、Bを有するパケットを送信する。ダイバーシチ受信装置は、アンテナ11aを選択して第1ユニークワードAを受信してそのビットエラーを検出する。その後、ダイバーシチ受信装置は、アンテナ11bを選択して第1ユニークワードBを受信してそのビットエラーを検出する。そして、ダイバーシチ受信装置は、ビットエラーレートの小さいアンテナを選択してペイロード部の無線信号を受信して1パケットの通信が完了する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数のアンテナを用いて無線信号を受信するダイバーシチ通信システム及びそれに用いられるダイバーシチ受信装置に関するものである。
無線通信においては、送信装置から受信装置に直接到来する波以外にも、反射や回折により到来する波(マルチパス)がある。複数経路を伝わってきた波が、受信装置のアンテナによって互いに打ち消しあう条件で合成されると、受信電力が大きく低下しいわゆるフェージング現象が発生する。フェージングは、λ/2毎に受信電力の落ち込みが発生する(λは波長)。
また、人が移動する等、受信装置の周辺環境が変化すると、マルチパスの状態も変化し、受信装置のアンテナの設置場所を変更しなくても受信電力が変動することがある。この受信電力の変動が大きくなって受信可能なレベルを下回ると受信できなくなる。
このような課題を解決する技術として、複数のアンテナを用いたダイバーシチによる受信技術が効果的である。ダイバーシチによる受信技術には、切り替えダイバーシチや選択ダイバーシチ等が知られている。切り替えダイバーシチは、複数のアンテナを備えた受信装置において、現行のアンテナでの受信信号の品質が劣化すると他方のアンテナに切り替える技術である。選択ダイバーシチは、複数のアンテナから最も品質が良い信号を受信できるアンテナを選択する技術である。
選択ダイバーシチに関する技術の一例として、特許文献1には、プリアンブル信号受信中に複数のアンテナにおける平均受信電力を比較し、より受信電力の大きいアンテナを選択する技術が示されている。この技術は、プリアンブル信号の受信中は、ゲイン制御をせずに受信電力を平均化し比較することにより、ゲイン制御によるゲインの安定時間を省略することができ、短時間でアンテナの選択を可能としている。さらにパケット内におけるデータ直前での受信電力に基づいて最適なアンテナを判断しているため、判断の時刻と実際のデータを受信する時刻が近く、受信電力の変動はほとんどない。そのため、高い精度でアンテナを選択することができる。
特表2007−529160号公報
しかしながら、上記特許文献1に示された技術においては、単に受信電力を比較するだけでは、常に最適なアンテナを選択できないことがある。これは、GHz帯などの高い周波数帯では、十分に受信電力のレベルが高い場合でも、物体に反射して遅延したマルチパスの影響により波形が歪むことがあるからである。また、受信電力のレベルが低い場合でも感度以上のレベルを得ていて、かつマルチパスの影響が少ない場合も存在する。これがダイバーシチを実行する複数のアンテナのそれぞれにおいて起こっている場合に、受信レベルのみで切り替えをしていると、最適なアンテナの判断を誤る可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、アンテナの切り替えを最適に行うことにより、無線通信の信頼性を高めることができるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、無線信号を送信する送信装置と、前記送信装置から送信された無線信号を受信する複数のアンテナと、前記複数のアンテナのうちいずれかを選択し動作させるアンテナ制御手段と、前記アンテナ制御手段によって選択されたアンテナによって受信され出力された無線信号のビットエラーを検出するビットエラー検出手段とを有するダイバーシチ受信装置とを備え、前記無線信号は、前記アンテナよりも多数のデータ列を有するヘッダ部と、ペイロード部とを含むパケットに分割されて前記送信機から送信され、前記アンテナ制御手段は、いずれか一のアンテナを選択していずれか一のデータ列を受信させて前記ビットエラー検出手段にビットエラーを検出させた後、別のアンテナに切り替えて別のデータ列を受信させて前記ビットエラー検出手段にビットエラーを検出させ、ビットエラーレートの最も小さいアンテナを選択してペイロード部の無線信号を受信させることを特徴とするダイバーシチ通信システムである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、前記ヘッダ部のデータ列は、前記複数のアンテナのそれぞれに割当てられた複数の第1ユニークワードと、ペイロード部のデータの先頭を検出するための第2ユニークワードとを有することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、各パケットは、各ユニークワードの間にダミービット信号が付加されて送信され、前記ダイバーシチ受信装置は、前記ダミービット信号を検出するダミービット検出手段をさらに備え、前記アンテナ制御手段は、いずれかのアンテナが前記ダミービット信号を受信している間に、選択するアンテナを切り替えることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、前記ダイバーシチ受信装置は、前記ビットエラー検出手段が個々のデータ列ごとにビットエラーを検出する時間を制限するためのエラー検出時間制限手段を有し、前記アンテナ制御手段は、前記エラー検出時間制限手段によって制限された時間内に前記ビットエラー検出手段がビットエラーを検出できなかった場合、選択するアンテナを切り替えることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、前記ダイバーシチ受信装置は、前記アンテナによって受信される受信信号からパケットを検出するパケット検出手段と、前記パケット検出手段の検出時間を制限するパケット検出時間制限手段を有し、前記アンテナ制御手段は、前記パケット検出時間制限手段によって制限された時間内に前記パケット検出手段がパケットを検出できなかった場合、選択するアンテナを切り替えることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、前記ダイバーシチ受信装置は、前記パケット検出時間制限手段によって制限されるパケット検出時間を変更するパケット検出時間変更手段をさらに有することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項2乃至請求項6のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、前記ダイバーシチ受信装置は、前記多数のデータ列を識別するデータ列識別手段をさらに有し、前記アンテナ制御手段は、前記ビットエラー検出手段によってビットエラーが検出されるデータ列が、前記第1ユニークワードのうち最後のものである場合には、選択したアンテナを切り替えないことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、前記ダイバーシチ受信装置は、前記ビットエラー検出手段によってビットエラーが検出される直前であることを検知するビットエラー検出直前検知手段をさらに有し、前記アンテナ制御手段は、前記ビットエラー検出直前検知手段によってビットエラーが検出される直前であることを検知された場合、前記選択するアンテナを切り替えないことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、前記ダイバーシチ受信装置は、前記アンテナによって受信された無線信号にかける利得を自動的に制御する自動利得制御手段と、前記自動利得制御手段によって制御される利得の設定値を記憶する利得記憶手段とをさらに有し、前記アンテナ制御手段によっていずれかのアンテナが2回以上選択されるとき、前記自動利得制御手段は前記利得記憶手段に記憶されている利得の設定値を用いて前記アンテナによって受信された無線信号の利得を制御することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムにおいて、前記ダイバーシチ受信装置は、前記アンテナ制御手段によるアンテナの切り替え動作をオン/オフするダイバーシチオン/オフ手段をさらに有することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムに用いられるダイバーシチ受信装置である。
請求項1の発明によれば、パケットに含まれるヘッダ部のデータ列毎に検出したビットエラーレートを比較して、パケット毎にビットエラーレートの最も小さいアンテナを選択してペイロード部のデータを受信する。これにより、単に受信電力を比較してアンテナを選択する従来の構成よりも精度の高いアンテナ選択を実現でき、無線通信の信頼性を高めることが可能となる。また、通常の選択ダイバーシチでは、各アンテナを監視しているため、アンテナ数分の受信部を必要とするが、本システムでは1つの受信部(RF部13に相当)で複数のアンテナを監視することができるため、回路規模の縮小によるシステムの低コスト化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、第1ユニークワードについて検出したビットエラーレートに基づいてアンテナを選択し、第2ユニークワードを用いてペイロード部のデータの先頭を検出できるので、通信に最適なアンテナを選択しつつ、ペイロード部のデータを先頭からより確実に受信できるようになる。
請求項3の発明によれば、いずれかのアンテナがダミービット信号を受信している間、すなわちユニークワード又はペイロード部のデータの受信を開始する前に、アンテナ制御手段がアンテナを切り替える。これにより、ユニークワード又はペイロード部のデータを受信中にアンテナが切り替わることがなくなり、ユニークワード又はペイロード部のデータを連続的に受信することが可能となり、通信エラーの発生を防止して無線通信の信頼性をより一層高めることが可能となる。
請求項4の発明によれば、エラー検出時間制限手段によって制限された時間内にビットエラー検出手段がビットエラーを検出できなかった場合、アンテナ制御手段がアンテナを切り替える。これにより、受信中のアンテナがフェージングの谷となってビットエラーを検出できる程度に受信電力を確保できない場合や、マルチパスの符号間干渉における波形歪みにより信号が読み取れなくなっている場合等において、速やかに別のアンテナに切り替えて無線信号を受信できる。
請求項5の発明によれば、パケット検出時間制限手段によって制限された時間内にパケット検出手段がパケットを検出できなかった場合、アンテナ制御手段がアンテナを切り替えるので、切り替え後のアンテナによってパケットを検出できれば、より早く正常な通信状態に復帰できるようになる。
請求項6の発明によれば、パケット検出時間変更手段によってパケット検出時間を変更できるので、ダイバーシチ通信システムが設置される環境に応じてパケット検出時間を最適化することができる。例えば、早期に正常な通信状態に復帰させたい場合には、パケット検出時間を短く設定し、切り替え雑音による影響を抑制したい場合には、パケット検出時間を短く設定し、アンテナの切り替え頻度を減少させればよい。
請求項7の発明によれば、ビットエラーが検出されるデータ列が、パケット内におけるアンテナ選択用の第1ユニークワードのうち最後のものである場合には、アンテナ制御手段がアンテナを切り替えないので、受信可能なアンテナを確実に選択できる。
請求項8の発明によれば、ビットエラーが検出される直前にアンテナが切り替えられることが防止されるので、既に受信した信号を有効に利用してアンテナを選択することができ、より一層早期に正常な通信状態に復帰できるようになる。
請求項9の発明によれば、いずれかのアンテナが2回以上選択されるとき、既に記憶されている利得の設定値を用いるので、短時間で無線信号の利得を安定させることができる。また、請求項3に記載の受信ダイバーシチシステムに適用する場合にあっては、各ユニークワードの間に付加されるダミービット信号のビット数を削減できるので、信号の伝送効率の向上を図ることができる。
請求項10の発明によれば、送信装置とダイバーシチ受信装置との距離が近く、フェージングによる劣化などが問題にならない場合には、ダイバーシチ機能をオフできるので、システムの消費電力を低減できる。一方、送信機と受信機間が離れている場合や周辺環境の変動が激しい場合など、ダイバーシチ機能が必要な場合はオンし、通信の信頼性を上げることができる。このように通信の信頼性を確保しつつ、ダイバーシチ通信システムが設置される環境に応じて、アンテナ制御手段によるアンテナの切り替え動作をオフすることができるので、システムの消費電力を低減できる。
請求項11の発明によれば、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムを容易に構築することができる。
本発明の第1実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ通信システムにおいて、送信装置からダイバーシチ受信装置に送信される無線信号を示す図。 同ダイバーシチ受信装置において、送信装置から送信され、いずれかのアンテナによって受信され出力される信号と、アンテナの切り替えを示す図。 ダイバーシチ受信装置におけるアンテナ切り替え動作を示すフローチャート。 図4の#4において、ユニークワードAのビットエラーレートを検出する要領を示す図。 本発明の第2実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ受信装置において、送信装置から送信されいずれかのアンテナによって受信され出力される信号と、アンテナの切り替えを示す図。 同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。 本発明の第3実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ受信装置において、送信装置から送信されいずれかのアンテナによって受信され出力される信号と、アンテナの切り替えを示す図。 同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。 本発明の第4実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ受信装置において、送信装置から送信されいずれかのアンテナによって受信され出力される信号と、アンテナの切り替えを示す図。 同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。 本発明の第5実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ受信装置において、送信装置から送信されいずれかのアンテナによって受信され出力される信号と、アンテナの切り替えを示す図。 同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。 本発明の第6実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ受信装置において、送信装置から送信されいずれかのアンテナによって受信され出力される信号と、アンテナの切り替えを示す図。 同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。 本発明の第7実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ受信装置において、送信装置から送信されいずれかのアンテナによって受信され出力される信号と、アンテナの切り替えを示す図。 同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。 図23に引き続き、同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。 図4の#51において、ビットエラー検出直前検知部がビットエラー検出部によってビットエラーが検出される直前であるか否かを検知する要領を示す図。 本発明の第8実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ受信装置において、送信装置から送信されいずれかのアンテナによって受信され出力される信号と、アンテナの切り替えを示す図。 同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。 本発明の第9実施形態によるダイバーシチ通信システム及びダイバーシチ受信装置の構成を示すブロック図。 同ダイバーシチ受信装置におけるアンテナの切り替え動作を示すフローチャート。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図1はダイバーシチ通信システムの構成を示している。ダイバーシチ通信システム1は、送信装置2とダイバーシチ受信装置3等を有している。
送信装置2は、無線送信するデータを符号化する誤り訂正符号部(誤り訂正符号化手段)20と、誤り訂正符号部20によって符号化されたデータを送信するアンテナ21等を有している。
ダイバーシチ受信装置3は、無線信号を受信する複数のアンテナ11a、11bと、アンテナスイッチ12と、RF部(RX)13と、ベースバンド(BB)信号処理部14と、ビットエラー検出部(ビットエラー検出手段)15と、アンテナスイッチ制御部(アンテナ制御手段)16等を有している。この第1実施形態においては、ダイバーシチ受信装置3のアンテナが2本の場合を例示するが、ダイバーシチ通信システム1が設置される通信環境に応じて適宜増やしてもよい。
アンテナ11a、11bは、送信装置2のアンテナ21を介して送信された無線信号を受信してRF部13に出力する。アンテナスイッチ12は、アンテナスイッチ制御部16から出力された制御信号に基づいてアンテナ11a、11bを選択的に切り替えて動作させる。RF部13は、アンテナ11a、11bによって受信された信号を復調し、ベースバンド信号処理部14に出力する。このRF部13には、アンテナ11a、11bによって受信された信号にかける利得を自動的に制御するAGC(Automatic Gain Control)部が設けられている。ここで、AGC部とは、アンテナ11a、11bによる受信レベルの変動に対して、ベースバンド信号処理部14に入力する信号レベルを一定に維持するために設けられたフィードバック系の利得制御アンプである。
ベースバンド信号処理部14は、RF部13によって復調された信号に対し復号化等の信号処理を実施する。ベースバンド信号処理部14は、誤り訂正符号部20によって符号化されたデータ列を復号化する誤り訂正復号部141を有している。ビットエラー検出部15は、アンテナ選択のためのデータ列におけるビットエラーレート(BER)を検出する。アンテナスイッチ制御部16は、ビットエラー検出部15から出力されたビットエラーレート情報に基づいて制御信号を出力し、アンテナスイッチ12を制御する。
図2は、ダイバーシチ通信システム1において、送信装置2からダイバーシチ受信装置3に送信される無線信号を示している。無線信号は、パケット#1、パケット#2、...、パケット#Nに分割されて繰り返し送信される。それぞれのパケットは、ヘッダ部とペイロード部を含んでいる。ヘッダ部のデータ列は、それぞれのパケットの頭部分に設けられ、プリアンブルと、2つの第1ユニークワードA及びBと、第2ユニークワードC等によって構成されている。
プリアンブルは、シンボルクロック再生同期を確立するために設けられたデータ列である。なお、例えば、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)の変調方式などシンボルクロック再生同期を必要としないシステムにおいては、プリアンブルが無くても通信が成立する。第1ユニークワードA、第1ユニークワードBは、アンテナ11a、11bのそれぞれに割当てられ、アンテナ選択のためのビットエラーレートの検出に用いられる擬似的なユニークワードである。アンテナの本数を3本以上に増やす場合には、第1ユニークワードの数も対応させて増やす必要がある。第2ユニークワードCは、ペイロード部のデータの先頭を検出するために設けられたデータ列である。プリアンブルのデータ列の具体例としては、例えば、010101・・・が、ユニークワードのデータ列の具体例としては、例えば、0010001・・・が挙げられる。プリアンブルは、ユニークワードと兼用であってもよい。ペイロード部は、伝送すべきデータ(例えば、画像データ等)によって構成されている。ペイロード部のデータは、誤り訂正符号部20によって誤り訂正符号化されたデータ列となっており、ベースバンド信号処理部14が備えている誤り訂正復号部141により復号化される。なお、本発明においては、誤り訂正符号部20及び誤り訂正復号部141の構成を省いても、段落(0046)において後述する効果を享受することができる。
図3は、送信装置2から送信され、アンテナ11a又は11bによって受信され出力される信号を示している。図中実線は、選択されたアンテナによって受信された無線信号を、破線は対応するアンテナが選択されなかったために受信されなかった無線信号をそれぞれ示している。アンテナスイッチ制御部16は、まず、アンテナ11aを選択してユニークワードAを受信させてビットエラー検出部15にビットエラーを検出させて、そのビットエラーレートを記憶する。その後、アンテナスイッチ制御部16は、アンテナ11bを選択してユニークワードBを受信させてビットエラー検出部15にビットエラーを検出させて、そのビットエラーレートを記憶する。そして、アンテナスイッチ制御部16は、ビットエラーレートの小さいユニークワードに対応するアンテナを選択してペイロード部の無線信号を受信させる。図3においては、アンテナ11aによって受信されたユニークワードAの方がビットエラーレートが小さかった場合を示している。この場合にあっては、その後アンテナ11aによってユニークワードCに続けてペイロード部のデータが受信され、1パケットの通信が完了する。
図4は、ダイバーシチ受信装置3におけるアンテナ切り替え動作を示している。当初、ダイバーシチ受信装置3は待受状態となっており(#1)、アンテナスイッチ12によって2本のアンテナのうちいずれかのアンテナ11a又は11bが選択されている。ここでは、アンテナ11aが選択されているものとする。アンテナ11aがパケット#1、#2、...を受信すると(#2)、RF部13により復調され(#3)、その復調信号がベースバンド信号処理部14に入力される。ベースバンド信号処理部14では、パケット先頭のプリアンブルによりシンボルクロック再生同期を確立する。
ビットエラー検出部15は、誤り訂正復号部141により復号化されたパケットに含まれるユニークワードAと、予め記憶しているユニークワードAとを比較して、これらの不一致ビットをカウントし、ビットエラーレートとしてアンテナスイッチ制御部16に出力する(#4)。そして、アンテナスイッチ制御部16は、アンテナ11aからアンテナ11bに切り替え(#5)、ビットエラー検出部15は、誤り訂正復号部141により復号化されたパケットに含まれるユニークワードBと、予め記憶しているユニークワードBとを比較して、これらの不一致ビットをカウントし、ビットエラーレートとしてアンテナスイッチ制御部16に出力する(#6)。
そして、アンテナスイッチ制御部16は、各アンテナ11a、11bに対応するビットエラーレートを比較する(#7)。アンテナ11aに対応するビットエラーレートが小さい場合(#8においてYES)、アンテナスイッチ制御部16は、アンテナ11aに切り替えて、ユニークワードCに続けてペイロード部のデータを受信させる(#9)。一方、アンテナ11aに対応するビットエラーレートが大きい場合(#8においてNO)、アンテナスイッチ制御部16は、現行のアンテナ11bのまま、ユニークワードCに続けてペイロード部のデータを受信させる(#10)。
図5は、上記#4においてユニークワードAのビットエラーレートを検出する手法を示している。#6においてユニークワードBのビットエラーレートを検出する場合及びユニークワードCのビットエラーレートを検出する場合も同様である。ビットエラー検出部15は、誤り訂正復号部141により復号化されて入力されたパケットのヘッダ部(入力データ列)を予め記憶しているユニークワードA(検出用データ列)と比較し、不一致度(ビットエラーレート)を検出する。このとき、ビットエラー検出部15は、入力データ列をシフトレジスタにより1ビットずつ送っていき、その都度、検出用データ列と比較して一致度を確認する。
図5上段に示すように、当初は、入力データ列のうちプリアンブルのデータが検出用データ系列と比較されるので、不一致ビットが極端に多くビットエラーレートは高くなる。アンテナスイッチ制御部16は、ビットエラー検出部15によって検出されたビットエラーレートと所定の閾値と比較することにより、検出用データ列と比較された入力データ列がユニークワードAであるかを判断する。ここで、閾値の値は、ユニークワードAが64ビットである場合は、一例として8ビット程度と設定する。入力データ列が図中左側に繰り返してずらされ、図5中段に示す状態を経て図5下段に示す状態となると、入力データ列のユニークワードの先頭ビットが検出用データ列の先頭ビットと一致し、通信状態が完全であれば不一致ビットはゼロとなる。また、受信電力の低下などによりユニークワードに数個のエラービットが発生した場合は、数個の不一致ビットが計数されることになるが、ビットエラーレートが閾値未満であれば、入力データ列のユニークワードAと検出用データ列のユニークワードAの相関がとれ、ユニークワードAが検出されたと判断できる。従って、アンテナスイッチ制御部16は、このときのビットエラーレートをアンテナ11aに対応するユニークワードAのビットエラーレートとして記憶する。
図5下段に示す状態で検出したビットエラーレートは、送信装置2とダイバーシチ受信装置3との間の通信状態の良否を示している。従って、アンテナスイッチ制御部16は、記憶したユニークワードAのビットエラーレートとユニークワードBのビットエラーレートとを比較することにより、通信状態が良好なアンテナを選択することができる。
以上のように、本第1実施形態のダイバーシチ通信システム1によれば、パケットに含まれるヘッダ部の第1ユニークワードA、B毎に検出したビットエラーレートを比較して、パケット毎にビットエラーレートの小さいアンテナ11a又は11bを選択してペイロード部のデータを受信する。これにより、単に受信電力を比較してアンテナ11a、11bを選択する従来の構成よりも精度の高いアンテナ11a、11bの選択を実現でき、無線通信の信頼性を高めることが可能となる。また、第1ユニークワードA、Bについて検出したビットエラーレートに基づいてアンテナ11a、11bを選択し、第2ユニークワードCを用いてペイロード部のデータの先頭を検出できるので、通信に最適なアンテナ11a又は11bを選択しつつ、ペイロード部のデータをより確実に受信できるようになる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図6は、ダイバーシチ通信システム102及びダイバーシチ受信装置32の構成を示している。ダイバーシチ受信装置32は、ダミービット検出部(ダミービット検出手段)18を備えた点において、第1実施形態のダイバーシチ受信装置3と相違する。
図7は、本第2実施形態によるダイバーシチ通信システム102において、送信装置2から送信され、アンテナ11a又は11bによって受信され出力される信号を示している。本第2実施形態において、各パケットは、各ユニークワードの間にダミービット信号が付加されて送信部2から送信される。ダミービット信号のデータ列の具体例としては、例えば、11010・・・が挙げられる。ダミービット信号のデータ列の長さは、アンテナ11a、11bの切り替えに要する時間、及びその後AGC部によって制御される利得が収束(安定化)するのに要する時間に応じて設定される。すなわち、アンテナ11a、11bが切り替わること伴う受信レベルの変動に対して、ベースバンド信号処理部14に入力する信号レベルを一定に維持するためにAGC部が利得をフィードバック制御する。この際、利得の収束が遅延する場合においては、ダミービットを長く設定して利得の収束(安定化)時間を稼ぐ必要がある。ダミービット信号は、ダミービット検出部18によって検出される。ダミービット検出部18によってダミービット信号が検出されると、アンテナスイッチ制御部16は、いずれかのアンテナがダミービット信号を受信している間(又はダミービット検出部18が引き続きダミービット信号を検出している間)に、選択するアンテナ11a、11bを切り替える。
図8は、ダイバーシチ受信装置32におけるアンテナ切り替え動作を示している。#1乃至#8及び#10については、図4と同等であるので説明を省略する。アンテナ11aに対応するビットエラーレートが小さい場合(#8においてYES)、ダミービット検出部18がダミービット信号を検出し、いずれかのアンテナがダミービット信号を受信している間に(#11)、アンテナスイッチ制御部16は、アンテナ11aに切り替えて、ユニークワードCに続けてペイロード部のデータを受信させる(#12)。一方、アンテナ11aに対応するビットエラーレートが大きい場合(#8においてNO)、アンテナスイッチ制御部16は、現行のアンテナ11bのまま、ユニークワードCに続けてペイロード部のデータを受信させる(#10)。
本第2実施形態のダイバーシチ通信システム102及びダイバーシチ受信装置32によれば、ダミービット検出部18がダミービット信号を検出し、いずれかのアンテナがダミービット信号を受信している間、すなわちペイロード部のデータを受信する前に、アンテナスイッチ制御部16がアンテナ11a、11bを切り替えるので、ユニークワードやペイロード部のデータを受信中にアンテナが切り替わることがなくなる。これにより、ペイロード部のデータを連続的に受信することが可能となり、通信エラーの発生を防止できる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図9は、ダイバーシチ通信システム103及びダイバーシチ受信装置33の構成を示している。ダイバーシチ受信装置33は、ビットエラーレート検出タイマ(エラー検出時間制限手段)19を備えた点において、第1実施形態のダイバーシチ受信装置3と相違する。
図10は、本第3実施形態によるダイバーシチ通信システム103において、送信装置2から送信され、アンテナ11a又は11bによって受信され出力される信号を示している。ビットエラーレート検出タイマ19は、ビットエラー検出部15が個々の第1ユニークワードA、Bのデータ列毎にビットエラーを検出する時間を制限する。ビットエラーレート検出タイマ19は、アンテナ11aからアンテナ11bに又はアンテナ11bからアンテナ11aに切り替えたとき、時間のカウント動作を開始する。アンテナスイッチ制御部16は、ビットエラーレート検出タイマ19によって制限された時間内にビットエラー検出部15がビットエラーを検出できなかった場合、選択するアンテナ11a又は11bを切り替える。
図11は、ダイバーシチ受信装置33におけるアンテナ切り替え動作を示している。図11において、#1乃至#5については、図4と同等であるので説明を省略する。アンテナスイッチ制御部16がアンテナ11aからアンテナ11bに切り替えると(#5)、ビットエラーレート検出タイマ19は、時間のカウント動作を開始し(#21)、ビットエラー検出部15は、誤り訂正復号部141により復号化されたパケットに含まれるユニークワードBと、予め記憶しているユニークワードBとを比較して、ビットエラーレートの検出を試みる(#22、#23、#24)。
ビットエラーレート検出タイマ19によって制限された時間内に(#24においてNO)、アンテナ11bによって受信した第1ユニークワードBを読み込んでビットエラーレートを検出できた場合は(#23においてYES)、#5に移行する。その後の#25乃至#28の動作は、図4における#7乃至#10の動作と同等である。一方、ビットエラーレート検出タイマ19によって制限された時間内に、アンテナ11bによって受信した第1ユニークワードBを読み込んでビットエラーレートを検出できなかった場合は(#24においてYES)、アンテナ11aに切り替えてデータを受信する(#27)。なお、ビットエラーレート検出タイマ19によって制限された時間内に、アンテナ11bによって受信した第1ユニークワードBのビットエラーレートを検出できなかった場合とは、以下の場合が挙げられる。すなわち、切り替え後のアンテナ11bがフェージングの谷となっており受信電力が低くなっている場合や、マルチパスの符号間干渉における波形歪みにより信号が読み取れなくなっている場合等である。
本第3実施形態のダイバーシチ通信システム103及びダイバーシチ受信装置33によれば、ビットエラーレート検出タイマ19によって制限された時間内にビットエラー検出部15がビットエラーを検出できなかった場合、アンテナスイッチ制御部16がアンテナ11a、11bを切り替える。これにより、受信中のアンテナ11a又は11bがフェージングの谷となってビットエラーを検出できる程度に受信電力を確保できない場合や、マルチパスの符号間干渉における波形歪みにより信号が読み取れなくなっている場合等において、速やかに別のアンテナ11b又は11aに切り替えて無線信号を受信できる。また、図10において、ビットエラーレート検出タイマ19が無い場合は、そのままアンテナ11bを選択し続け、そのパケットを受信できなくなってしまう。しかながら、本第3実施形態においては、ビットエラーレート検出タイマ19によりアンテナを11aに戻すため、そのパケットを読み込むことができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図12は、ダイバーシチ通信システム104及びダイバーシチ受信装置34の構成を示している。ダイバーシチ受信装置34は、パケット検出部(パケット検出手段)40、パケット検出タイマ(パケット検出時間制限手段)41を備えた点において、第1実施形態のダイバーシチ受信装置3と相違する。
図13は、本第4実施形態によるダイバーシチ通信システム104において、送信装置2から送信され、アンテナ11a又は11bによって受信され出力される信号を示している。パケット検出タイマ41は、アンテナの切り替え時にリセットされ、再度動作が開始される。パケット#3がパケット検出部40によって検出される前に、パケット検出タイマ41がタイムアウトすると、すなわち、パケット検出タイマ41によって制限された時間内にパケット検出部40がパケット#3を検出できない場合、アンテナ11aに切り替えられる。そして、切り替え後のアンテナ11aで後続のパケットを受信可能であれば、早期に正常な通信状態に復帰できることになる。
パケット検出部40は、例えば、以下の要領で各パケットを検出する。まず、パケットの終端には、パケットの終端を示すビット列A(例えば32bit)を入れておく。パケット検出部40は、アンテナ11a又は11bによって受信されベースバンド信号処理部14から出力された信号からビット列Aを検索する。そして、パケット検出部40は、ビット列Aを検出できれば、パケットが受信できたと判断する。また、パケットの始端と終端にビット列A,Bをそれぞれ入れておき、パケット検出部40が、その両方のビット列が検出できれば、パケットが受信できたと判断するものであってもよい。
図14は、ダイバーシチ受信装置34におけるアンテナ切り替え動作を示している。ダイバーシチ受信装置34の電源がオンされると、パケット検出タイマ41がカウントを開始する(#31)。そして、現在選択しているアンテナ11a又は11bによって受信した信号でパケット検出部40がパケットを検出すると(#32においてYES)、パケット検出タイマ41をリセットし(#33)、#34に移行する。その後の#34乃至#41の動作は、図4における#3乃至#10の動作と同等であるので、説明を省略する。一方、パケット検出部40がパケットを検出することなく(#32においてNO)、パケット検出タイマ41がタイムアウトすなわち、カウントが予め決められたカウント数になると(#42においてYES)、パケット検出タイマ41をリセットし(#43)、もう一方のアンテナ11b又は11aに切り替えて(#44)、#32に戻る。
本第4実施形態のダイバーシチ通信システム104及びダイバーシチ受信装置34によれば、パケット検出タイマ41によって制限された時間内にパケット検出部40がパケットを検出できなかった場合、アンテナスイッチ制御部16がアンテナ11a、11bを切り替えるので、切り替え後のアンテナ11a又は11bによってパケットを検出できれば、より早く正常な通信状態に復帰できるようになる。また、パケット検出タイマ41がない場合、例えばアンテナ11bが壊れてしまった際に、アンテナ11bでビットエラーレートが検出できるまで(すなわちアンテナ11bを修理するまで)二度とアンテナ11aに切り替えることは無いため、受信できなくなる。しかしながら、本第4実施形態においては、パケット検出タイマ41により一定時間経つとアンテナ11aに切り替えるため、2本のうちいずれかのアンテナが故障した場合は、ダイバーシチの効果は得られないものの、アンテナが1本のときと同様の動作をすることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図15は、ダイバーシチ通信システム105及びダイバーシチ受信装置35の構成を示している。ダイバーシチ受信装置35は、パケット検出タイマ41のパケット検出時間(タイマ周期)を設定するタイマ周期設定部(パケット検出時間変更手段)42を備えた点において、第4実施形態のダイバーシチ受信装置34と相違する。すなわち、パケット検出タイマ41のパケット検出時間は可変であり、そのパケット検出時間はタイマ周期設定部42によって設定される。
タイマ周期は、いずれかのアンテナ11a又は11bによって受信した信号を読み込み可能となった際におる正常な通信状態への復帰時間に影響を与える。タイマ周期が長い場合には受信可能なアンテナ11a又は11bに切り替わるまでの時間が長くなるため、正常な通信状態への復帰も遅くなる。しかしながら、アンテナ11a、11bの高速連続切り替えに伴う切り替えノイズ(雑音)が発生しないという効果が得られる。一方、タイマ周期が短くなれば正常な通信状態への復帰は早くなるが、アンテナ11a、11bの高速連続切り替えに伴う切り替えノイズが発生してしまう。切り替えノイズが問題にならない程度に大きな受信電力が得られる場合には問題は無いが、設置環境が悪化している場合にはタイマ周期を長くして切り替えノイズの影響を抑制する必要がある。また、例えば、図26に示すAGC(Automatic Gain Control)部131を有するRF部13との組み合わせにおいては、アンテナ11a、11bを高速に切り替える際、AGC部131による利得制御を高速に行う必要がある。ところが、一般に高速処理を実現できるAGC回路は、開発が困難とされ、通信システムの開発遅延とコストアップを伴う。一方で、低速なAGC回路を使用する場合は、利得の設定値が安定するまで時間がかかる為、切り替える度に利得の設定値を安定させるための時間が必要となり伝送効率が低下する。
図16は、本第5実施形態によるダイバーシチ通信システム105において、送信装置2から送信され、アンテナ11a又は11bによって受信され出力される信号を示している。図16上段は1パケットの通信に相当する比較的短い周期に設定した場合、図16下段は1フレームの通信に相当する比較的長い周期に設定した場合を示している。本実施形態の例としては、カメラ装置によって撮像された映像を送信装置2からダイバーシチ受信装置3に送信するダイバーシチ通信システム105が挙げられる。カメラ装置によって撮像された1フレームの映像データは、複数のパケットに分割されて送信装置2から送信される。図16上段に示すように、1パケットの通信に相当する比較的短い周期でアンテナを切り替えるように設定した場合にあっては、通信状態が悪化していても、早期に正常な通信状態に復帰させることができる。一方、図16下段に示すように、1フレームの通信に相当する比較的長い周期でアンテナを切り替えるように設定した場合にあっては、アンテナの切り替え頻度を減少させて、アンテナの切り替え時に発生するノイズによる影響を抑制できる。
図17は、ダイバーシチ受信装置35におけるアンテナ切り替え動作を示している。ダイバーシチ受信装置35の電源がオンされると、まず、タイマ周期設定部42がパケット検出タイマ41のタイマ周期を設定する(#30)。タイマ周期の設定は、例えば、ダイバーシチ通信システム105の管理者が通信環境等に応じてタイマ周期設定部42を操作することによりなされる。その後の#31乃至#41の動作については、図14と同等であるので説明を省略する。
本第5実施形態のダイバーシチ通信システム105及びダイバーシチ受信装置35によれば、タイマ周期設定部42によってタイマ周期を変更できるので、ダイバーシチ通信システム105が設置される環境に応じてタイマ周期を最適化することができる。例えば、早期に正常な通信状態に復帰させたい場合には、タイマ周期を短く設定し、アンテナ11a、11bの切り替え時に発生するノイズによる影響を抑制したい場合には、タイマ周期を短く設定し、アンテナ11a、11bの切り替え頻度を減少させればよい。また、タイマを長くする場合には、図26に示すAGC部131を有するRF部13との組み合わせにおいて、高速に動作するAGC回路が不要となり、通信システムのコストアップ等を伴うことなく伝送効率の低下を抑制できる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図18は、ダイバーシチ通信システム106及びダイバーシチ受信装置36の構成を示している。ダイバーシチ受信装置36は、パケットに含まれるデータ列から第1ユニークワードA、Bを識別するデータ列識別部(データ列識別手段)43を備えた点において、第4実施形態のダイバーシチ受信装置34と相違する。
図19は、本第6実施形態によるダイバーシチ通信システム106において、送信装置2から送信され、アンテナ11a又は11bによって受信され出力される信号を示している。この図19は、特に、第1ユニークワードAのビットエラーレートを算出中にパケット検出タイマ41の動作によってアンテナ11aからアンテナ11bに切り替えられる場合を示している。このような状況は、いずれのアンテナ11a、11bにおいても信号を読み取ることができなかった場合に、パケット検出タイマ41の動作によりアンテナ11a、11bの切り替えが繰り返しなされることにより起こりうる。信号が読み取れないため、信号とは非同期であるパケット検出タイマ41によってアンテナ11a、11bを切り替えるため、実際の受信されるパケットの周期とはずれてしまう。
例えば、図19に示すように、第1ユニークワードAを受信している途中のタイミングでアンテナの切り替えが発生し、切り替え後のアンテナ11bで受信した信号が読み取れるようになった場合には、第1ユニークワードAは途中から読み込まれることになるためビットエラーレートは検出できない。従って、第1ユニークワードBのビットエラーレートが先に検出されることになる。ここで、データ列識別部43は、図19に示す1つのパケット内における第1ユニークワードのうち、第1ユニークワードBは最後のものであることを認識する。すなわち、パケット内にはアンテナ選択用の第1ユニークワードは他には存在しないことを認識するため、アンテナスイッチ制御部16は、ビットエラーレートを比較することなく、そのまま現行のアンテナ11bで第2ユニークワードC及びペイロード部のデータを受信する。
図20は、ダイバーシチ受信装置36におけるアンテナ切り替え動作を示している。ダイバーシチ受信装置36におけるアンテナ切り替え動作は、図14に示すダイバーシチ受信装置34におけるアンテナ切り替え動作に対して、#35の動作と#36の動作との間に、#50の動作を追加したものである。すなわち、#35においてビットエラー検出部15がビットエラーを検出したユニークワードがパケット内における最後の第1ユニークワードBであるとデータ列識別部43によって認識されると(#50においてYES)、アンテナスイッチ制御部16は、現行のアンテナ11bによって第2ユニークワードC及びペイロード部のデータを受信させる(#40)。一方、ビットエラー検出部15がビットエラーを検出したユニークワードが、パケット内における最後の第1ユニークワードBではない、すなわち第1ユニークワードAであるとデータ列識別部43によって認識されると(#50においてNO)、#36に移行する。
本第6実施形態のダイバーシチ通信システム106及びダイバーシチ受信装置36によれば、ビットエラーが検出されるユニークワードのデータ列が、パケット内における第1ユニークワードのうち最後のものである場合には、アンテナスイッチ制御部16がアンテナ11a、11bを切り替えないので、受信可能なアンテナ11a、11bを確実に選択できる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図21は、ダイバーシチ通信システム107及びダイバーシチ受信装置37の構成を示している。ダイバーシチ受信装置37は、ビットエラー検出部15によってビットエラーが検出される直前であることを検知するビットエラー検出直前検知部(ビットエラー検出直前検知手段)44を備えた点において、第4実施形態のダイバーシチ受信装置34と相違する。
図22は、本第7実施形態によるダイバーシチ通信システム107において、送信装置2から送信され、アンテナ11a又は11bによって受信され出力される信号を示している。既に述べたように、パケット検出タイマ41の動作は、受信した信号とは非同期であるため、第1ユニークワードAを受信中にパケット検出タイマ41がタイマ周期をカウントしタイムアウトとなる場合がある。このような場合であっても、本第7実施形態においては、ビットエラー検出直前検知部44がビットエラー検出部15によってビットエラーが検出される直前であることを検知すると、アンテナスイッチ制御部16は、アンテナ11a、11bを切り替えない。これにより、タイムアウトとなる前に既に受信した信号を有効に利用しつつアンテナ11a、11bの選択を行えるようになる。特に、残り数ビットでビットエラー検出できるにも関わらずタイムアウトとなる場合に有効となる。なお、上記において、「ビットエラーレートが検出される」とは、ビットエラーが有る場合のみならず、ビットエラーが無い場合、すなわちビットエラーレートがゼロの場合も含むものとする。
図23及び図24は、ダイバーシチ受信装置37におけるアンテナ切り替え動作を示している。ダイバーシチ受信装置37におけるアンテナ切り替え動作は、図14に示すダイバーシチ受信装置34におけるアンテナ切り替え動作に対して、#42においてYESの際に、#51乃至#54の動作を追加したものである。すなわち、#42においてパケット検出タイマ41がタイムアウトとなると(#42においてYES)、ビットエラー検出直前検知部44は、ビットエラーが検出される直前(ビットエラーを測定中)であるかを判断する。このビットエラー検出直前検知部44がビットエラーの検出直前であることを判断する要領については、図25を参照して後述する。ビットエラー検出直前検知部44は、ビットエラーが検出される直前であることを検知した場合、その旨の検出直前フラグを立てる。この検出直前フラグは、所定時間が経過すると、落ちるように設定されている。検出直前フラグが立っている間は(#51においてYES)、アンテナ11a、11bの切り替えは待機状態とされる(#52)。そして、ビットエラー検出部15によってビットエラーが検出されると(#53においてYES)、パケット検出タイマ41がリセットされ(#54)、#36に移行して、アンテナを切り替える。ビットエラー検出部15によってビットエラーが検出されなければ(#53においてNO)、#51に戻る。一方、ビットエラーレートが検出される前に検出直前フラグが落ちると(#51においてNO)、パケット検出タイマ41がリセットされ(#43)、もう一方のアンテナ11a又は11bに切り替えられる。
次に、ビットエラー検出直前検知部44がビットエラー検出部15によってユニークワードAのビットエラーが検出される直前であるか否かを検知する要領を図25を参照して説明する。ビットエラー検出直前検知部44は、各ユニークワードA乃至Cの先頭から1/4の信号パターンを記憶している(例えば、ユニークワードAの先頭から1/4の信号パターンを1/4ユニークワードAとする)。そして、図5と同様に、ビットエラー検出直前検知部44は、入力データ列をシフトレジスタにより1ビットずつ送っていき、その都度、1/4ユニークワードAと比較して一致度を確認する。このとき、受信電力の低下やマルチパスによる波形歪みの影響によりこの1/4ユニークワードAのデータ列内でもビットエラーが発生する可能性があるため、エラー数が予め設定されたエラー許容閾値以下であれば、ユニークワードAの先頭が検出されたものと判断する。こうして、ユニークワードAの先頭が検出されると、まもなくユニークワードAのビットエラーレートが検出されるであろうことが予測される。すなわち、ビットエラー検出直前検知部44は、ユニークワードAの先頭部分を検出することにより、ユニークワードAのビットエラーレートがされる直前であることを検出する。
本第7実施形態のダイバーシチ通信システム107及びダイバーシチ受信装置37によれば、ビットエラーが検出される直前にアンテナ11a、11bが切り替えられることが防止されるので、既に受信した信号を有効に利用してアンテナ11a又は11bを選択することができ、より一層早期に正常な通信状態に復帰できるようになる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図26は、ダイバーシチ通信システム108及びダイバーシチ受信装置38の構成を示している。ダイバーシチ受信装置38は、利得記憶部(利得記憶手段)45を備えた点において、第1実施形態のダイバーシチ受信装置3と相違する。また、図26に示すように、RF部13は、アンテナ11a、11bによって受信された信号にかける利得を自動的に制御するAGC(Automatic Gain Control)部131を有している。ここで、AGC部131は、第1実施形態のダイバーシチ受信装置3において示したAGC部とは、アンテナ11a、11bを切り替えた当初に設定される利得の設定値が異なっている。
AGC部131において制御される利得は、利得記憶部45に記憶されている。特に、利得記憶部45は、選択されるアンテナ11a、11bが切り替えられたときに、切り替え直前においてAGC部131によって制御された利得の設定値を記憶する。このときの利得の設定値は、AGC部131のフィードバック制御によって、十分に収束し安定しているものと考えられる。そこでアンテナ11a又は11bが2回以上切り替えられたとき、AGC部131は、アンテナ11a又は11bがその前に選択された際に利得記憶部45によって記憶されている利得の設定値を用いて、信号にかける利得を制御する。
図27は、本第8実施形態によるダイバーシチ通信システム108において、送信装置2から送信され、アンテナ11a又は11bによって受信され出力される信号と、AGC部131及び利得記憶部45の動作を示している。特に、図27は、プリアンブル、第1ユニークワードAがアンテナ11aによって受信され、第1ユニークワードBがアンテナ11bによって受信され、第2ユニークワードCがアンテナ11aによって受信される場合を示している。
アンテナ11a、11bの切り替えに伴い受信レベルが大きく変動する可能性があり、そのような場合ユニークワードのビットエラーレートを正確に読み取るために利得の設定値の収束(安定化)時間が必要となる。一方、同一のアンテナ11a又は11bであれば、短時間では受信レベルに大きな変化が無いため、いずれかのアンテナ11a又は11bが2回以上選択されるとき、そのアンテナ11a又は11bにおける前回の受信時の利得の設定値を用いて短時間で利得を安定させる。例えば、図27において、アンテナ11aからアンテナ11bに切り替える際には、利得記憶部45がアンテナ11aの切り替え直前の利得の設定値を記憶しておく。その後、再度アンテナ11bからアンテナ11a切り替えられた場合には、利得記憶部45によって記憶された利得の設定値から始めることにより、短時間で利得を安定させることができる。
図28は、ダイバーシチ受信装置38におけるアンテナ切り替え動作を示している。ダイバーシチ受信装置37におけるアンテナ切り替え動作は、図4に示す#4と#5の動作の間に#60の動作を追加すると共に、#9の動作の後に#61及び#62の動作を追加するものである。すなわち、ビットエラー検出部15が第1ユニークワードAのビットエラーを検出した後(#4)、利得記憶部45はAGC部131による利得の設定値を記憶し(#60)、アンテナ11aからアンテナ11bに切り替える(#5)。その後、#6乃至#9の動作を経て、アンテナ11bからアンテナ11aに切り替えた後、#60において利得記憶部45によって記憶された利得の設定値を用いてAGC部131が受信信号にかける利得を制御し(#61)、データを受信する(#62)。
本第8実施形態のダイバーシチ通信システム108及びダイバーシチ受信装置38によれば、いずれかのアンテナ11a又は11bが2回以上選択されるとき、既に記憶されている利得の設定値を用いるので、短時間で無線信号の利得を安定させることができる。また、本第2実施形態のダイバーシチ通信システム102に適用する場合にあっては、各ユニークワードの間に付加されるダミービット信号のビット数を削減できるので、信号の伝送効率の向上を図ることができる。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態によるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ通信システムについて図面を参照して説明する。図29は、ダイバーシチ通信システム109及びダイバーシチ受信装置39の構成を示している。ダイバーシチ受信装置39は、ダイバーシチ制御部(ダイバーシチオン/オフ手段)46を備えた点において、第1実施形態のダイバーシチ受信装置3と相違する。ダイバーシチ制御部46は、アンテナスイッチ制御部16によるアンテナの切り替え動作をオフする。すなわち、ダイバーシチ制御部46における設定に応じて、アンテナスイッチ制御部16の動作のオン/オフが制御される。
図30は、ダイバーシチ受信装置39におけるアンテナ切り替え動作を示している。ダイバーシチ受信装置39におけるアンテナ切り替え動作は、図4に示す#1の動作の前に#70及び#71等の動作を追加するものである。まず、ダイバーシチ通信システム109の監理者は、ダイバーシチ制御部46を操作して、ダイバーシチ機能のオン/オフすなわちアンテナスイッチ制御部16の動作のオン/オフを設定する(#70)。ダイバーシチ機能がオンのとき(#71においてYES)、#1に移行する。一方、ダイバーシチ機能がオフのとき(#71においてNO)、アンテナスイッチ制御部16によるアンテナ11a、11bの切り替え動作をオフして、ダイバーシチ機能を使用せず、現行のアンテナ11a又は11bで受信する(#72)。
本第9実施形態のダイバーシチ通信システム109及びダイバーシチ受信装置39によれば、送信装置2とダイバーシチ受信装置39との距離が近く、フェージングによる劣化などが問題にならない場合には、ダイバーシチ機能をオフできるので、システムの消費電力を低減できる。一方、送信機と受信機間が離れている場合や周辺環境の変動が激しい場合など、ダイバーシチ機能が必要な場合はオンし、通信の信頼性を上げることができる。このように通信の信頼性を確保しつつ、ダイバーシチ通信システム109が設置される環境に応じて、アンテナスイッチ制御部16によるアンテナ11a、11bの切り替え動作をオフすることができるので、システムの消費電力を低減できる。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られることなく、少なくともは、アンテナ11a、11bよりも多数のデータ列を有するパケットが送信機から送信され、各アンテナ11a、11bでいずれかのデータ列を受信し、アンテナスイッチ制御部16がそのビットエラーレートに基づいてアンテナ11a又は11bを選択ように構成されていればよい。また、ダイバーシチ受信装置3、32乃至39に用いるアンテナの本数は2本に限られることなく、3本以上であってもよい。この場合においては、第2ユニークワードの個数は、アンテナの本数に対応させるものとする。
1 ダイバーシチ通信システム
2 送信装置
3 ダイバーシチ受信装置
11a、11b アンテナ
14 ベースバンド信号処理部
15 ビットエラー検出部(ビットエラー検出手段)
16 アンテナスイッチ制御部(アンテナ制御手段)
17 パケットエンド検出部(パケットエンド検出手段)
18 ダミービット検出部(ダミービット検出手段)
20 誤り訂正符号部(誤り訂正符号化手段)
22 RF部(符号化率信号受信手段)
41 信号品質測定部(信号品質測定手段)
42 符号化率算出部(符号化率算出手段)
43 RF部(符号化率信号送信手段)
55 パケットエンド信号
56 ダミービット信号

Claims (11)

  1. 無線信号を送信する送信装置と、
    前記送信装置から送信された無線信号を受信する複数のアンテナと、前記複数のアンテナのうちいずれかを選択し動作させるアンテナ制御手段と、前記アンテナ制御手段によって選択されたアンテナによって受信され出力された無線信号のビットエラーを検出するビットエラー検出手段とを有するダイバーシチ受信装置とを備え、
    前記無線信号は、前記アンテナよりも多数のデータ列を有するヘッダ部と、ペイロード部とを含むパケットに分割されて前記送信機から送信され、
    前記アンテナ制御手段は、いずれか一のアンテナを選択していずれか一のデータ列を受信させて前記ビットエラー検出手段にビットエラーを検出させた後、別のアンテナに切り替えて別のデータ列を受信させて前記ビットエラー検出手段にビットエラーを検出させ、ビットエラーレートの最も小さいアンテナを選択してペイロード部の無線信号を受信させることを特徴とするダイバーシチ通信システム。
  2. 前記ヘッダ部のデータ列は、前記複数のアンテナのそれぞれに割当てられた複数の第1ユニークワードと、ペイロード部のデータの先頭を検出するための第2ユニークワードとを有することを特徴とする請求項1に記載のダイバーシチ通信システム。
  3. 各パケットは、各ユニークワードの間にダミービット信号が付加されて送信され、
    前記ダイバーシチ受信装置は、前記ダミービット信号を検出するダミービット検出手段をさらに備え、
    前記アンテナ制御手段は、いずれかのアンテナが前記ダミービット信号を受信している間に、選択するアンテナを切り替えることを特徴とする請求項2に記載のダイバーシチ通信システム。
  4. 前記ダイバーシチ受信装置は、前記ビットエラー検出手段が個々のデータ列ごとにビットエラーを検出する時間を制限するためのエラー検出時間制限手段を有し、
    前記アンテナ制御手段は、前記エラー検出時間制限手段によって制限された時間内に前記ビットエラー検出手段がビットエラーを検出できなかった場合、選択するアンテナを切り替えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システム。
  5. 前記ダイバーシチ受信装置は、前記アンテナによって受信される受信信号からパケットを検出するパケット検出手段と、前記パケット検出手段の検出時間を制限するパケット検出時間制限手段を有し、
    前記アンテナ制御手段は、前記パケット検出時間制限手段によって制限された時間内に前記パケット検出手段がパケットを検出できなかった場合、選択するアンテナを切り替えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システム。
  6. 前記ダイバーシチ受信装置は、前記パケット検出時間制限手段によって制限されるパケット検出時間を変更するパケット検出時間変更手段をさらに有することを特徴とする請求項5に記載のダイバーシチ通信システム。
  7. 前記ダイバーシチ受信装置は、前記多数のデータ列を識別するデータ列識別手段をさらに有し、
    前記アンテナ制御手段は、前記ビットエラー検出手段によってビットエラーが検出されるデータ列が、前記第1ユニークワードのうち最後のものである場合には、選択したアンテナを切り替えないことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システム。
  8. 前記ダイバーシチ受信装置は、前記ビットエラー検出手段によってビットエラーが検出される直前であることを検知するビットエラー検出直前検知手段をさらに有し、
    前記アンテナ制御手段は、前記ビットエラー検出直前検知手段によってビットエラーが検出される直前であることを検知された場合、前記選択するアンテナを切り替えないことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システム。
  9. 前記ダイバーシチ受信装置は、前記アンテナによって受信された無線信号にかける利得を自動的に制御する自動利得制御手段と、前記自動利得制御手段によって制御される利得の設定値を記憶する利得記憶手段とをさらに有し、
    前記アンテナ制御手段によっていずれかのアンテナが2回以上選択されるとき、前記自動利得制御手段は前記利得記憶手段に記憶されている利得の設定値を用いて前記アンテナによって受信された無線信号の利得を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システム。
  10. 前記ダイバーシチ受信装置は、前記アンテナ制御手段によるアンテナの切り替え動作をオン/オフするダイバーシチオン/オフ手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システム。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のダイバーシチ通信システムに用いられるダイバーシチ受信装置。
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