JP2010171715A - 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2010171715A
JP2010171715A JP2009012168A JP2009012168A JP2010171715A JP 2010171715 A JP2010171715 A JP 2010171715A JP 2009012168 A JP2009012168 A JP 2009012168A JP 2009012168 A JP2009012168 A JP 2009012168A JP 2010171715 A JP2010171715 A JP 2010171715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
pixel
label
region
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009012168A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Nakamura
朋洋 中村
Tsutomu Suzuki
力 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2009012168A priority Critical patent/JP2010171715A/ja
Priority to US12/686,969 priority patent/US8363293B2/en
Publication of JP2010171715A publication Critical patent/JP2010171715A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/603Colour correction or control controlled by characteristics of the picture signal generator or the picture reproducer
    • H04N1/6033Colour correction or control controlled by characteristics of the picture signal generator or the picture reproducer using test pattern analysis
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/6016Conversion to subtractive colour signals
    • H04N1/6022Generating a fourth subtractive colour signal, e.g. under colour removal, black masking

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】色材を供給する処理を色毎に行う画像形成装置であって、当該処理に起因して発生するいわゆるレジずれに対する補正処理を確実にかつ効率的に行うことができ、また、画質を劣化させることを防ぐとののできる画像形成装置等を提供する。
【解決手段】画像形成に複数の色の色材を用いる画像形成装置が、対象画像において、黒色の前記色材で形成される領域であって他の色の前記色材を用いない第1領域が、前記他の色の色材で形成される領域であって前記黒色の色材を用いない第2領域に隣接している場合に、前記第1領域を、前記第2領域の前記他の色に応じて生成された変換情報に基づいて、前記他の色を含む前記色材で形成する。
【選択図】 図16

Description

本発明は、色材を供給する処理を色毎に行う画像形成装置等に関し、特に、当該処理に起因して発生するいわゆるレジずれに対する補正処理を画質の劣化を招くことなくかつ効率的に行うことのできる画像形成装置等に関する。
レーザープリンターなどの画像形成装置においては、各色の色材を、用紙、中間媒体や感光体に供給して付着させる処理が色毎に独立して行われる。従って、装置の機械的な精度等に起因して、形成される各色の画像が相対的にずれてしまう不具合が発生する場合がある。かかるレジずれ(色ずれともいう。)が発生すると、例えば、文字と背景の境界に本来は存在しない白い部分が現れる(白抜け)など出力品質に悪影響を与えるため、従来、このレジずれによる不具合を防止するために事前に出力対象の画像データを補正する処理がなされていた。
下記特許文献1では、当該技術分野において、いわゆるエッジ淡色化を有効に防止し高速な処理が行える装置等について提案されている。また、下記特許文献2では、版ずれが生じてもオブジェクトが実際のものと同程度の大きさに見えるトラッピング処理を行う装置等について示されている。
特許3852234号公報 特開2002−165104号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、画像データを補正する領域を画像のオブジェクト単位で決定するので、文字やグラフィックスなど元々補正の対象とすべきオブジェクトが、画像データを供給するアプリケーションの段階で、補正の対象とならないイメージなどのオブジェクトに一緒に取り込まれている場合には、これらのオブジェクトいついては補正がなされないことになり、確実な補正処理を行えない。また、プリンターなどの画像形成装置が受け取る画像データは様々な形式のPDLで表現されており、各形式毎にオブジェクトの種別が定められているため、上述のようなオブジェクト単位の処理では、各形式に対してそれぞれ処理手順を用意しておかねばならず、処理が複雑となり効率的でない。
また、上記特許文献2に記載の方法では、隣接する領域の明度差で補正範囲と補正色を決めており処理が複雑であるという課題がある。
一方、画像形成装置における最も一般的な使用態様においては、黒色の文字や図形とカラーの背景との間に発生する、上記レジずれによる白抜けが大きな課題であるが、従来、これに特化した方法は示されていない。
従って、処理に時間がかかるとされる画素単位の処理で、上記課題に適した、効率のよい方法そして画質を劣化させない方法が望まれる。
そこで、本発明の目的は、色材を供給する処理を色毎に行う画像形成装置であって、当該処理に起因して発生するいわゆるレジずれに対する補正処理を確実にかつ効率的に行うことができ、また、画質を劣化させることを防ぐとののできる画像形成装置、等を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、画像形成に複数の色の色材を用いる画像形成装置が、対象画像において、黒色の前記色材で形成される領域であって他の色の前記色材を用いない第1領域が、前記他の色の色材で形成される領域であって前記黒色の色材を用いない第2領域に隣接している場合に、前記第1領域を、前記第2領域の前記他の色に応じて生成された変換情報に基づいて、前記他の色を含む前記色材で形成する、ことである。
更に、上記の発明において、その好ましい態様は、前記変換情報は、黒色の単色を混色で表現する場合の各色の濃度階調値を有し、前記第2領域の前記他の色毎に用意され、当該用意された対象の色の前記濃度階調値が当該対象色以外の色の前記濃度階調値よりも大きくなるように設定される、ことを特徴とする。
更にまた、上記の発明において、好ましい態様は、前記変換情報は、基準となる画像形成装置に対して予め生成された基準情報に基づいて、前記画像形成装置から出力される各色の最高濃度値に基づいて生成される、ことを特徴とする。
更に、上記の発明において、その好ましい態様は、前記対象色の濃度階調値が予め定められた値以上になるように設定される、ことを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、画像形成に複数の色の色材を用いる画像形成装置における画像形成方法において、対象画像において、黒色の前記色材で形成される領域であって他の色の前記色材を用いない第1領域が、前記他の色の色材で形成される領域であって前記黒色の色材を用いない第2領域に隣接している場合に、前記第1領域を、前記第2領域の前記他の色に応じて生成された変換情報に基づいて、前記他の色を含む前記色材で形成する、ことである。
上記の目的を達成するために、本発明の更に別の側面は、画像形成に複数の色の色材を用いる画像形成装置用の印刷データを生成する処理を前記画像形成装置のホスト装置に実行させる印刷データ生成プログラムが、対象画像において、黒色の前記色材で形成される領域であって他の色の前記色材を用いない第1領域が、前記他の色の色材で形成される領域であって前記黒色の色材を用いない第2領域に隣接している場合に、前記第1領域が、前記第2領域の前記他の色に応じて生成された変換情報に基づいて、前記他の色を含む前記色材で形成される前記印刷データとする、処理を前記ホスト装置に実行させる、ことである。
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
本発明を適用した画像形成装置であるプリンターの実施の形態例に係る構成図である。 各画素に付加されるラベルを説明するための図である。 レジずれ対策としての補正処理の手順を例示したフローチャートである。 ビットマップデータとラベルプレーンを例示した図である。 第2ラベリングの処理方向を説明するための図である。 第2ラベリングにおける処理内容を説明するための図である。 第2ラベリングにおける往復処理の必要性を説明するための図である。 第2ラベリングの処理の手順を例示したフローチャートである。 第2ラベリングにおける逆方向の処理手順を例示したフローチャートである。 第1手法による第3ラベリングの処理手順を例示したフローチャートである。 Wに関する情報の伝播を説明するための図である。 第2手法による第3ラベリングの処理手順を例示したフローチャートである。 第3手法による第3ラベリングの処理手順を例示したフローチャートである。 第4手法による第3ラベリングの処理手順を例示したフローチャートである。 Wに関する伝播を説明するための図である。 変換テーブル30を概念的に例示した図である。 補正処理を説明するための図である。 補正処理を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
図1は、本発明を適用した画像形成装置であるプリンターの実施の形態例に係る構成図である。図1に示すプリンター2が本発明を適用したプリンターであり、印刷対象画像のビットマップデータにレジずれ対策としての補正処理を実行する際に、単色黒の補正領域を、当該補正領域が接している色について用意された変換テーブル30を使用して混色黒の表現とし、上記補正処理を画質の劣化を招くことなく行おうとするものである。また、上記変換テーブル30を、基準となるプリンターについて生成された色毎の7つの基本テーブルから、当該プリンター2の測色結果に基づいて自動的に生成し、プリンターの機体に依存する当該テーブルの設計負荷を軽減しようとするものである。
図1に示すホストコンピューター1は、プリンター2に対して印刷要求を行なうホスト装置であり、パーソナルコンピューターなどで構成される。ホストコンピューター1にはプリンタードライバー11が備えられ、印刷要求時には、ユーザ操作等に基づいて、当該プリンタードライバー11が画像データと制御コマンドを含む印刷データを生成してプリンター2に送信する。なお、ここでは、プリンタードライバー11がプリンター2に送信するデータはPDLで記述されているものとする。また、プリンタドライバー11は、上記処理を実行させるプログラムと、当該プログラムに従って処理を実行するホストコンピューター1の制御装置(図示せず)等によって構成することができる。また、プリンタードライバー11用の当該プログラムは、インターネット等のネットワークを介して所定のサイトからダウンロードすることにより、あるいは、CDなどの記憶媒体から、ホストコンピューター1にインストールすることができる。
次に、プリンター2は、図1に示すように、コントローラー21及びエンジン22等で構成される、いわゆるレーザープリンターである。
コントローラー21は、前記ホストコンピューター1からの印刷要求を受けてエンジン22に印刷指示を出す処理などを司り、図1に示すように、I/F23、CPU24、RAM25、ROM26、及びエンジンI/F27を備える。
I/F23は、ホストコンピューター1から送信される前記印刷データを受信する部分である。
CPU24は、コントローラー21において行われる各種処理を制御する部分であるが、ホストコンピューター1から印刷要求を受けた際には、受信した印刷データに含まれる画像データに所定の画像処理を施してエンジン22側へ出力するためのビットマップデータ(各色のプレーンデータ)を生成する処理、前記印刷データに含まれる制御コマンドを解釈してエンジン22に対して適切な印刷処理を指示する処理等を司る。また、CPU24は、上記ビットマップデータを生成する処理に関し、レジずれ対策としての補正処理を実行するが、本プリンター2では、当該補正処理に特徴を有し、その具体的な内容については後述する。なお、CPU24が実行する処理は、主にROM26に記憶されたプログラムに従って行われるものである。
RAM25は、受信した印刷データ、各処理後の画像データ等を格納するメモリであり、前述した各色のビットマップデータ(プレーンデータ)、当該ビットマップデータに対して生成されるラベルデータ(ラベルプレーン)を格納する。なお、これらビットマップデータ及びラベルデータの詳細については後述する。また、上述した本プリンター2用の各変換テーブル30が格納される。
ROM26は、CPU24が実行する各処理のプログラム等を格納するメモリである。また、ここには、上述した基準となるプリンターについて生成された色毎の7つの基本テーブルが格納される。
次に、エンジンI/F27は、エンジン22で印刷を実行する際に、所定のタイミングで前述したRAM25に格納されている画像データ(上記補正処理後のビットマップデータ)を読み出し、それらに所定の処理を施した後にエンジン22側に引き渡す、コントローラー21とエンジン22側とのインターフェースを司る部分である。なお、このエンジンI/F27には、図示していないが、データを一時的に格納するメモリ、解凍部、スクリーン処理部等が備えられ、RAM25から読み出した画像データに対して、圧縮されたデータの解凍、ドットのデータへ変換するスクリーン処理などがなされる。また、エンジンI/F27は、具体的には、ASICで構成されている。
次に、エンジン22は、図示していないが、メカコンと印刷機構から構成され、印刷機構には、図示していないが、感光体ドラム、帯電ユニット、露光ユニット、現像装置、転写ユニット等が備えられる。印刷実行時には、帯電ユニットにより感光体ドラムを帯電し、露光ユニットが内蔵するレーザーやLEDアレイなどの光源からのビームを帯電された感光体ドラムに照射して静電気による潜像を形成する。その後、現像材(トナー)を収容するトナーカートリッジを備える現像装置により、潜像が現像材による像に現像され、転写ユニットによって現像されたトナー像が紙などの印刷媒体に転写され、定着ユニットにより定着されて、プリンター2外に排出される。なお、本プリンター2では、現像材としてCMYK各色の色材が用いられ、感光体への色材の供給、中間転写媒体への色材の供給、印刷媒体上への色材の供給のうち、少なくとも1つの処理では、色材の供給が色毎に独立して行なわれる。従って、本プリンター2においても印刷媒体上での画像位置が色によってずれる可能性がある。
以上説明したような構成を有する本プリンター2では、ホストコンピューター1から印刷要求を受けると、その印刷データが解釈されて、PDL形式であった画像データから、画素毎に各色の階調値を有するビットマップデータが生成される。このビットマップデータは、印刷媒体1枚に対して、色材であるCMYK各色のプレーンデータから構成され、RAM25のイメージバッファに格納される。その後、当該ビットマップに対してレジずれ対策としての補正処理が施され、補正処理後のビットマップデータがエンジンI/F27から読み出されて、前述した処理の後に、エンジン22での印刷処理が実行される。
前述したように、本プリンター2では、上記レジずれ対策としての補正処理に特徴を有し、以下、当該処理の具体的な内容について説明する。
本プリンター2における上記補正処理では、ビットマップデータの各画素に対しラベリング、すなわち、ラベルデータの付加を行うので、まず、このラベルデータについて説明する。図2は、各画素に付加されるラベルを説明するための図である。図2に示すように、ラベルには、No.1−28の28種類のラベルが用意される。
それらのうちのNo.1−11は、後述する第1ラベリングで付加されるラベル(第1種別情報)であり、これらのラベルは、その画素の有する色を識別する情報となっている。各画素は、この補正の時点でCMYK各色の階調値(一例として、ここでは0−255のいずれかの値)を有しているので、それらの値が、図2の「条件」に示される条件を満たすラベルが付加されることになる。例えば、CMYK各色の階調値が全て0の画素については、W(白)のラベルが付加され、CMYの階調値が全て0でKの階調値がa(例えば、一例として166)以上255以下の画素についてはK_D(単色K濃)のラベルが付加される。他のラベルについても、図2に示す条件により、適宜、適合する画素に付加される。
なお、No.2−8のラベルの条件を満たす色は、Kの階調値が0であってKトナーが用いられないが、他の何らかの色を有しており、総称して「カラー」と呼ぶことにする。また、No.1、9、10、及び11のラベルの条件を満たす色を、それぞれ、「白」、「混色K」、「単色K淡」、及び「単色K濃」と呼ぶことにする。本プリンター2では、「単色K濃」の領域が「カラー」と接している部分において前述した白抜けが発生する虞があることに鑑み、このような「単色K濃」の領域について白抜け防止のための補正を行う。
また、No.12−13は、後述する第2ラベリングで付加されるラベル(第2種別情報)である。当該ラベルは、上記No.11のラベルが付された画素を非補正対象と補正対象候補に識別するためのものである。補正対象とされない非補正対象のラベルK_D_nonCompは、補正対象となり得る上記「単色K濃」の色を有する画素、すなわち、K_Dのラベルを持つ画素、で、その画素を含む単色Kの領域(Kの色のみを有する領域)においてKの濃度が少しずつ変化しているものについて付加される。すなわち、所謂グラデーションのある領域の画素について付される。一方、補正対象候補のラベルK_D_Compは、K_Dのラベルを付加された画素のうち、K_D_nonCompのラベルの条件に当てはまらなかった画素に対して付加される。このラベルK_D_Compを付加された画素が上記レジずれのための補正がなされる対象の候補となる。
次に、No.14−28は、後述する第3ラベリングにおいて付加されるラベル(第3種別情報)であり、これらのラベルは、その画素が含まれる「単色K濃」の領域(厳密には、K_D_Compのラベルが付加された画素が連なる領域)が接している「カラー」又は「白」の画素の色情報を示している。そして、No.14−20のラベルは、最終的に補正の対象となる画素に付されるものであり、No.21−28のラベルは、「白」の画素から近距離にあり補正対象からはずされる画素に付されるものである。
例えば、No.14のComp_Cは、No.2のラベルCが付された画素と隣接している補正対象領域の画素に付される。また、No.22のComp_WCは、No.2のラベルCが付された画素及びNo.1のラベルWが付された画素の両方に隣接する補正対象候補領域(K_D_Compのラベルが付加された画素が連なる領域)に含まれる画素であって、Wが付された画素から所定の近距離(例えば、5画素以内)にある画素に付加される。その他のラベルについても同様である。
なお、No.14−28のラベルには、後述するいくつかのラベリング手法により、図2に示したラベル以外に所定の距離情報が含まれる場合がある。
以上のようなラベル情報が用いられてレジずれ対策としての補正処理がなされる。図3は、当該補正処理の全体の手順を例示したフローチャートである。前述したように、印刷要求受信時に、CPU24によってビットマップデータの生成が完了すると、当該補正処理を開始し、まず、ラベルプレーンの生成(第1ラベリング)を行なう(ステップS1)。具体的には、上記生成されたビットマップデータに基づいて、各画素を所定のグループに種別し、その種別されたグループに応じたラベルを各画素に付加する。すなわち、図2に示したNo.1−11のいずれかのラベルをその画素の色(ビットマップデータの階調値)に応じて付加する。付加されたラベルの情報は、ラベルデータとしてRAM25内に保持され、各色のビットマップデータと同様に印刷媒体1枚に対してラベルプレーンが生成される。
図4は、ビットマップデータとラベルプレーンを例示した図である。図4の(a)は、上記生成されたビットマップデータを例示しており、前述の通り、Cプレーン、Mプレーン、Yプレーン、Kプレーンから構成される。各プレーンの各画素(図中のp)は、各色の階調値を有しており、ここでは、0〜255の256階調で各色が表現されるものとして、各画素が0〜255のいずれかの値を有している。
図4の(b)は、図4の(a)に示すビットマップデータから生成される上記ラベルプレーンを例示しており、各画素(図中のp)は、上記ラベル(データ)を有している。そして、この生成されたラベルプレーンは、この第1ラベリングの段階では、その画素の色の識別情報を有しているが、後述する第2ラベリング及び第3ラベリングにおいて、その内容が、適宜、必要な情報に更新されていく。
次に、処理は第2ラベリングに移行し、補正対象候補の検出を行う(ステップS2)。かかる処理は、対象としている画像のうち、レジずれ対策としての補正処理を行う画素の候補を検出するものである。具体的には、第1ラベリングでK_Dのラベルが付加された画素について、周辺画素のラベル情報から、前述した非補正対象であるか補正対象候補であるかを判断し、その結果に応じてその画素のラベルをK_D_nonComp又はK_D_Compに更新する。すなわち、ラベルプレーンのデータを書き換える。
また、当該処理は、対象画像の左上の画素から順番に1画素ずつ実行されるが、順方向に進める処理と逆方向に進める処理の両方を実行する。図5は、当該処理の処理方向を説明するための図である。図5の(a)は、処理対象の画素、すなわち、注目画素Xとそのラベルを決定するために用いられる8つの周辺画素(1−8)を例示している。
第2ラベリングでは、まず対象画像の左上の画素をこの注目画素Xとしてその周辺画素を用いて処理を行い、その後、1画素ずつ注目画素Xをずらして、図5の(b)の矢印で示す方向に処理を進め、対象画像の右下の画素を処理して順方向の処理を終了する。その後、対象画像の右下の画素を注目画素Xとして再度処理を開始し、1画素ずつ注目画素Xをずらして、図5の(c)の矢印で示す方向に処理を進め、対象画像の左上の画素を処理して逆方向の処理を終了する。第2ラベリングの処理は、この1往復の処理でなされる。
また、各画素毎の処理では、注目画素XがK_Dのラベルが付加された画素である場合に、その周辺画素(上述した8つの周辺画素)の中に、ラベルがK_D又はK_Lであり、注目画素XとのKの階調値の差があってその差がb(例えば、5)未満の画素、あるいは、すでにK_D_nonCompのラベルが付された画素、がある場合、当該注目画素XのラベルをK_D_nonCompに更新し、非補正対象とする。
図6は、当該処理を説明するための図である。図6の(a)は、注目画素XのラベルがK_D_nonCompとなる場合を例示しており、図6の(b)は、注目画素XのラベルがK_D_Compとなる場合を例示している。図中、注目画素Xと同じ濃いグレーの画素は、注目画素Xと同じKの階調値を有するラベルがK_Dの画素である。
図6の(a)に示す上段の注目画素Xでは、周辺画素(8)が、ラベルがK_D又はK_Lであり、注目画素XとのKの階調値の差があってその差がb(例えば、5)未満の画素となっている。下段の注目画素Xの場合には、一番上の行の各画素が、ラベルがK_D又はK_Lであり、注目画素XとのKの階調値の差があってその差がb(例えば、5)未満の画素となっていて、2行目の各画素のラベルが、前述した順方向の処理により、K_D_nonCompとなるので、周辺画素の中にK_D_nonCompのラベルを持つ画素が存在することになりK_D_nonCompのラベルとされる。
図6の(b)に示す例は、左上、右上、左下、及び右下の順で、それぞれ、周辺画素全てが注目画素Xと同じKの階調値を有するラベルがK_Dの画素である場合、右下の周辺画素が、ラベルがK_D又はK_Lであり、注目画素XとのKの階調値の差がb以上である画素の場合、右下の周辺画素のラベルがWである場合、及び、右下の周辺画素のラベルがMである場合、を示しており、どの場合にも、前述した非補正対象とする条件を満たさないのでK_D_Compのラベルに更新される。
図7は、前述した往復処理の必要性を説明するための図である。図7に示す例では、画素5×5の対象範囲において、上側の4行の画素が全て同じKの階調値を有するラベルがK_Dの画素であり、下端の行の画素が全て、ラベルがK_Dであり、上記上側の画素とのKの階調値の差があってその差がb(例えば、5)未満の画素である場合である。
図7の(a)は、順方向の処理が終了した時点でのラベルの状態を示しており、上側3行の画素については、前述した処理により、周辺画素に非補正対象と判断する画素が現れないので、K_D_Compのラベルが付されることになる。しかしながら、対象としている5×5の対象範囲は、単色Kの領域(Kの色のみを有する領域)でKの濃度が少しずつ変化している領域に該当するので、前述したとおり、この範囲に含まれる画素のラベルは、K_D_nonCompとされるべきであり、順方向の処理のみでは正しい結果が得られないことが分かる。
図7の(b)は、順方向及び逆方向の往復処理が終了した時点でのラベルの状態を示しており、5×5の対象範囲に含まれる画素のラベルが全てK_D_nonCompとされており、正しい結果となっている。2回目の逆方向の処理では、どの画素の処理においても、その周辺画素にK_D_nonCompが現れることになり、従って、K_D_nonCompのラベルが付されることになる。
図8は、第2ラベリングの処理の具体的な手順を例示したフローチャートである。前述の通り、まず、対象画像の左上の画素を注目画素として選択し(ステップS201)、当該注目画素のその時点のラベルがK_Dであるか否かをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS202)。その結果、K_Dでない場合には(ステップS202のNo)、当該注目画素の処理を終了し、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS210のNo、S201)。
一方、ラベルがK_Dである場合には(ステップS202のYes)、一つの周辺画素を選択し(ステップS203)、当該周辺画素のその時点のラベルがK_D_nonCompであるか否かをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS204)。当該チェックの結果、ラベルがK_D_nonCompであれば(ステップS204のYes)、当該注目画素のラベルをK_D_nonCompに更新して(ステップS208)、当該注目画素の処理を終了して、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS210のNo、S201)。
一方、ラベルがK_D_nonCompでなければ(ステップS204のNo)、そのラベルがK_D又はK_Lであるか否かをチェックする(ステップS205)。ラベルがK_D又はK_Lである場合には(ステップS205のYes)、当該周辺画素と注目画素に階調値の差がありその差がb未満であるか否かがチェックされる(ステップS206)。当該チェックにはKプレーンが参照され、当該条件が満たされていれば(ステップS206のYes)、当該注目画素のラベルをK_D_nonCompに更新して(ステップS208)、当該注目画素の処理を終了して、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS210のNo、S201)。
一方、周辺画素のラベルが、K_D又はK_Lでない場合(ステップS205のNo)、及び、上記S206の条件が満たされていない場合(ステップS206のNo)には、次の周辺画素の処理に移行する(ステップS207のNo、S203)。そして、ステップS203から同様の処理を繰り返し、ステップS208に移行することなく、全ての(前述した8つの)周辺画素について処理が終了した場合には(ステップS207のYes)、当該注目画素のラベルをK_D_Compに更新して(ステップS209)、当該注目画素の処理を終了して、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS210のNo、S201)。
このようにして、順方向に全ての画素の処理が終了すると(ステップS210のYes)、前述した逆方向の処理を実行する(ステップS211)。図9は、当該逆方向の処理手順を例示したフローチャートである。
まず、対象画像の右下の画素を注目画素として選択し(ステップS211−1)、当該注目画素のその時点のラベルがK_D_Compであるか否かをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS211−2)。その結果、K_D_Compでない場合には(ステップS211−2のNo)、当該注目画素の処理を終了し、逆方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS211−7のNo、S211−1)。
一方、ラベルがK_D_Compである場合には(ステップS211−2のYes)、一つの周辺画素を選択し(ステップS211−3)、当該周辺画素のその時点のラベルがK_D_nonCompであるか否かをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS211−4)。当該チェックの結果、ラベルがK_D_nonCompであれば(ステップS211−4のYes)、当該注目画素のラベルをK_D_nonCompに更新して(ステップS211−6)、当該注目画素の処理を終了して、逆方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS211−7のNo、S211−1)。
一方、ラベルがK_D_nonCompでなければ(ステップS211−4のNo)、次の周辺画素の処理に移行する(ステップS211−5のNo、S211−3)。そして、ステップS211−3から同様の処理を繰り返し、ステップS211−6に移行することなく、全ての周辺画素について処理が終了した場合には(ステップS211−5のYes)、当該注目画素の処理を終了して、逆方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS211−7のNo、S211−1)。
このようにして、逆方向に全ての画素の処理が終了すると(ステップS211−7のYes)、逆方向の処理も終了し、第2ラベリング(S2)の処理が終了する。
以上、第2ラベリングの処理により、第1ラベリングでK_Dとされた画素について、そのラベルが、K_D_nonComp又はK_D_Compに更新され、K_D_Compに更新され画素が補正の候補となる。言い換えれば、当該第2ラベリングの処理により、前述した白抜け防止のための補正対象である「単色K濃」の領域から、グラデーションなど濃度の変化を伴う領域が補正対象外とされたことになる。
次に、第3ラベリングの処理を実行する(図3のステップS3)。ここでは、ラベルプレーンの情報を用いて、最終的な補正対象の検出と隣接色情報の付加が実行される。当該第3ラベリングにおいても、第2ラベリングの場合と同様に、注目画素についての処理を8つの周囲画素のラベル情報を用いて行い、注目画素を画素毎に移動して処理を実行する。そして、ここでも順方向及び逆方向の往復処理がなされる。また、具体的な処理方法については4つの手法があり、以下に説明する第1手法〜第4手法のいずれかの手法で処理を行うことができる。
まず、第1手法は、注目画素のラベルがW、C、M、Yを持っている場合に、その色情報を補正対象候補の周辺画素に伝播させて、その周囲画素のラベルを更新する、ものである。また、Wの情報の伝播については、ラベルが「W」の画素から所定距離(一例として、ここでは5画素)内までとする。前述の通り、Wの付いた画素は補正対象からはずされるため、このようにすることにより、「白」の領域と隣接する所定範囲だけを補正しないようにすることができる。
図10は、第1手法による第3ラベリングの処理手順を例示したフローチャートである。第1手法では、まず、対象画像の左上の画素を注目画素として選択し(ステップS311)、当該注目画素のその時点のラベルが図2に示したNo.1−8、14−28のラベルのいずれかであるかをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS312)。すなわち、色情報として、W、C、M、Yのいずれかを持っているラベルであるか否かがチェックされる。その結果、そうでない場合には(ステップS312のNo)、当該注目画素の処理を終了し、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS317のNo、S311)。
一方、ラベルがNo.1−8、14−28のいずれかである場合には(ステップS312のYes)、一つの周辺画素を選択し(ステップS313)、当該周辺画素のその時点のラベルが図2に示したNo.13、14−28のラベルのいずれかであるかをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS314)。すなわち、補正対象候補の周辺画素であるか否かがチェックされる。当該チェックの結果、ラベルがNo.13、14−28のいずれかであれば(ステップS314のYes)、当該注目画素のラベル情報を当該周辺画素に伝播する(ステップS315)。
例えば、注目画素のラベルがCで周辺画素のラベルがK_D_Compであれば、Cの色情報が伝播されて当該周辺画素のラベルがComp_Cに更新される。また、周辺画素のラベルがComp_Mであった場合には、Comp_CMに更新される。また、注目画素のラベルがComp_Yで周辺画素のラベルがComp_Mであれば、Yの色情報が伝播されてComp_MYに更新される。その他の場合も同様に、周辺画素が有していない色の情報が伝播されてその色を含むラベルに変更される。
なお、伝播される色がWの場合には、上述の通り、「W」のラベルの画素から5画素までのみ伝播が行われるので、その範囲(距離)を把握できるように「W」のラベルの画素からの距離情報も合わせて伝播される。図11は、そのWに関する伝播を説明するための図である。
図11に示す例は、「単色K濃」の領域(グレーの部分)が「白」の領域(白の部分)に接している場合であり、(a)に示すように、「白」の領域にある画素(小さい矩形)はWのラベルを有しており、また、「単色K濃」の領域にある画素(小さい矩形)は、「白」の領域から5画素以内のものについては、Comp_Wのラベルを「白」の領域からの最短距離の情報とともに有している。なお、「白」の領域から5画素以内に入っていない画素については、Wの情報が伝播されないので、K_D_Compのラベルとなっている。
図11の(b)は、(a)における左上4画素の部分を示している。ここで、注目画素が左上の画素の場合、右下の周辺画素はK_D_CompからComp_W(1)に更新される。このように、注目画素のラベルが「W」の場合、補正対象候補の周辺画素の上記距離情報は(1)とする。
図11の(c)は、(a)における左上9画素の部分を示している。ここで、注目画素が中央の画素の場合、右下の周辺画素はK_D_CompからComp_W(2)に更新される。このように、注目画素のラベルがComp_Wである場合、K_D_Compの周辺画素の距離情報は、注目画素の距離情報+1とする。また、周辺画素もComp_Wである場合には、注目画素の距離情報の方が小さい場合に、周辺画素の距離情報を注目画素の距離情報+1とし、そうでない場合には、周辺画素の距離情報を変更しない。
このようにして情報の伝播が行われてラベルプレーンのラベルデータが更新されると、次の周辺画素の処理に移行する(ステップS316のNo、S313)。一方、ステップS314において、ラベルがNo.13、14−28のいずれかでない場合には(ステップS314のNo)、やはり、処理が次の周辺画素の処理に移行する。
そして、ステップS313から同様の処理を繰り返し、全ての(前述した8つの)周辺画素について処理が終了した場合には(ステップS316のYes)、該注目画素の処理を終了して、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS317のNo、S311)。
このようにして、順方向に全ての画素の処理が終了すると(ステップS317のYes)、前述した逆方向の処理を順方向と同様に実行する(ステップS318)。
以上のようにして、第1手法による第3ラベリングが行われる。
次に、第2手法について説明する。当該手法では、注目画素のラベルがC、M、Yを持っている場合に、その色情報を補正対象候補の周辺画素に伝播させて、その周囲画素のラベルを更新する、ものである。また、この情報の伝播については、ラベルが「C」、「M」、又は「Y」の画素から所定距離(一例として、ここでは5画素)内までとする。第2手法では、「単色K濃」の領域で「カラー」の領域から所定範囲内に入る部分を補正対象とする。
図12は、第2手法による第3ラベリングの処理手順を例示したフローチャートである。まず、対象画像の左上の画素を注目画素として選択し(ステップS321)、当該注目画素のその時点のラベルが図2に示したNo.2−8、14−20のラベルのいずれかであるかをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS322)。すなわち、色情報として、C、M、Yのいずれかを持っているラベルであるか否かがチェックされる。その結果、そうでない場合には(ステップS322のNo)、当該注目画素の処理を終了し、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS327のNo、S321)。
一方、ラベルがNo.2−8、14−20のいずれかである場合には(ステップS322のYes)、一つの周辺画素を選択し(ステップS323)、当該周辺画素のその時点のラベルが図2に示したNo.13、14−20のラベルのいずれかであるかをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS324)。すなわち、補正対象候補の周辺画素であるか否かがチェックされる。当該チェックの結果、ラベルがNo.13、14−20のいずれかであれば(ステップS324のYes)、当該注目画素のラベル情報を当該周辺画素に伝播する(ステップS325)。
当該色情報の伝播は、第1手法の場合と同様であるが、上述の通り、「カラー」のラベルの画素から5画素までのみ伝播が行われるので、その範囲(距離)を把握できるように「カラー」のラベルの画素からの距離情報も合わせて伝播される。なお、この距離情報の伝播も第1手法の場合と同様である。
情報の伝播が行われてラベルプレーンのラベルデータが更新されると、次の周辺画素の処理に移行する(ステップS326のNo、S323)。一方、ステップS324において、ラベルがNo.13、14−20のいずれかでない場合には(ステップS324のNo)、やはり、処理が次の周辺画素の処理に移行する。
そして、ステップS323から同様の処理を繰り返し、全ての(前述した8つの)周辺画素について処理が終了した場合には(ステップS326のYes)、該注目画素の処理を終了して、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS327のNo、S321)。
このようにして、順方向に全ての画素の処理が終了すると(ステップS327のYes)、前述した逆方向の処理を順方向と同様に実行する(ステップS328)。
以上のようにして、第2手法による第3ラベリングが行われる。
次に、第3手法について説明する。当該手法では、注目画素の補正対象候補の画素である場合に、ラベルがW、C、M、Yを持っている周辺画素の色情報を注目画素に伝播させて注目画素のラベルを更新する、ものである。また、Wの情報の伝播については、第1手法の場合と同様に、ラベルが「W」の画素から所定距離(一例として、ここでは5画素)内までとする。
図13は、第3手法による第3ラベリングの処理手順を例示したフローチャートである。まず、対象画像の左上の画素を注目画素として選択し(ステップS331)、当該注目画素のその時点のラベルが図2に示したNo.13−28のラベルのいずれかであるかをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS332)。すなわち、補正対象候補の画素であるか否かがチェックされる。その結果、そうでない場合には(ステップS332のNo)、当該注目画素の処理を終了し、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS337のNo、S331)。
一方、ラベルがNo.13−28のいずれかである場合には(ステップS332のYes)、一つの周辺画素を選択し(ステップS333)、当該周辺画素のその時点のラベルが図2に示したNo.1−8、14−28のラベルのいずれかであるかをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS334)。すなわち、色情報として、W、C、M、Yのいずれかを持っているラベルであるか否かがチェックされる。当該チェックの結果、ラベルがNo.1−8、14−28のいずれかであれば(ステップS334のYes)、当該周辺画素のラベル情報を当該注目画素に伝播する(ステップS335)。
色情報の伝播のさせ方は第1手法の場合と同様である。また、伝播される色がWの場合には、上述の通り、「W」のラベルの画素から5画素までのみ伝播が行われるので、その範囲(距離)を把握できるように「W」のラベルの画素からの距離情報も合わせて伝播される。図15は、そのWに関する伝播を説明するための図である。
図15に示す例は、「単色K濃」の領域(グレーの部分)が「白」の領域(白の部分)に接している場合であり、(a)に示すように、「白」の領域にある画素(小さい矩形)はWのラベルを有しており、また、「単色K濃」の領域にある画素(小さい矩形)は、「白」の領域から5画素以内のものについては、Comp_Wのラベルを「白」の領域からの最短距離の情報とともに有している。なお、「白」の領域から5画素以内に入っていない画素については、Wの情報が伝播されないので、K_D_Compのラベルとなっている。
図15の(b)は、(a)における左上9画素の部分を示している。ここで、注目画素が中央の画素の場合、周辺画素にWのラベルのものがあるので、注目画素のラベルはComp_W(1)となる。このように、周辺画素にラベル「W」がある場合には、注目画素の距離情報は(1)とする。
図15の(c)は、(a)におけるグレーの部分の左上9画素の部分を示している。ここで、注目画素が中央の画素の場合、周辺画素にComp_W(1)のラベルのものがあるので、注目画素のラベルはComp_W(2)となる。このように、周辺画素にラベル「Comp_W」がある場合には、注目画素の距離情報は、周辺画素の距離情報の最小値+1とする。
このようにして情報の伝播が行われてラベルプレーンのラベルデータが更新されると、次の周辺画素の処理に移行する(ステップS336のNo、S333)。一方、ステップS334において、ラベルがNo.1−8、14−28のいずれかでない場合には(ステップS334のNo)、やはり、処理が次の周辺画素の処理に移行する。
そして、ステップS333から同様の処理を繰り返し、全ての(前述した8つの)周辺画素について処理が終了した場合には(ステップS336のYes)、該注目画素の処理を終了して、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS337のNo、S331)。
このようにして、順方向に全ての画素の処理が終了すると(ステップS337のYes)、前述した逆方向の処理を順方向と同様に実行する(ステップS338)。
以上のようにして、第3手法による第3ラベリングが行われる。
次に、第4手法について説明する。当該手法では、注目画素の補正対象候補の画素である場合に、ラベルがC、M、Yを持っている周辺画素の色情報を注目画素に伝播させて注目画素のラベルを更新する、ものである。また、この情報の伝播については、ラベルが「C」、「M」、又は「Y」の画素から所定距離(一例として、ここでは5画素)内までとする。第4手法では、「単色K濃」の領域で「カラー」の領域から所定範囲内に入る部分を補正対象とする。
図14は、第4手法による第3ラベリングの処理手順を例示したフローチャートである。まず、対象画像の左上の画素を注目画素として選択し(ステップS341)、当該注目画素のその時点のラベルが図2に示したNo.13−20のラベルのいずれかであるかをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS342)。すなわち、補正対象候補の画素であるか否かがチェックされる。その結果、そうでない場合には(ステップS342のNo)、当該注目画素の処理を終了し、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS347のNo、S341)。
一方、ラベルがNo.13−20のいずれかである場合には(ステップS342のYes)、一つの周辺画素を選択し(ステップS343)、当該周辺画素のその時点のラベルが図2に示したNo.2−8、14−20のラベルのいずれかであるかをラベルプレーンを参照してチェックする(ステップS344)。すなわち、色情報として、C、M、Yのいずれかを持っているラベルであるか否かがチェックされる。当該チェックの結果、ラベルがNo.2−8、14−20のいずれかであれば(ステップS344のYes)、当該周辺画素のラベル情報を当該注目画素に伝播する(ステップS345)。
色情報の伝播のさせ方は第1手法の場合と同様であるが、上述の通り、「カラー」のラベルの画素から5画素までのみ伝播が行われるので、その範囲(距離)を把握できるように「カラー」のラベルの画素からの距離情報も合わせて伝播される。なお、この距離情報の伝播は第3手法の場合と同様である。
このようにして情報の伝播が行われてラベルプレーンのラベルデータが更新されると、次の周辺画素の処理に移行する(ステップS346のNo、S343)。一方、ステップS344において、ラベルがNo.2−8、14−20のいずれかでない場合には(ステップS344のNo)、やはり、処理が次の周辺画素の処理に移行する。
そして、ステップS343から同様の処理を繰り返し、全ての(前述した8つの)周辺画素について処理が終了した場合には(ステップS346のYes)、該注目画素の処理を終了して、順方向に次の画素へ処理が移行する(ステップS347のNo、S341)。
このようにして、順方向に全ての画素の処理が終了すると(ステップS347のYes)、前述した逆方向の処理を順方向と同様に実行する(ステップS348)。
以上のようにして、第4手法による第3ラベリングが行われる。
このようにして、第3ラベリングの処理が終了すると、補正対象が最終的に検出されているので、処理が図3のステップS4に移行し、補正処理を実行する。
当該補正処理では、第3ラベリングの結果、ラベルプレーンに保持されているラベル情報に基づいて処理を行う。具体的には、図2に示したNo.14−20のラベルが付されている画素に対して、CMYKのビットマップデータを変更することによりレジずれ対策としての補正を実行する。より具体的には、補正対象となった画素のKプレーンの値(黒の階調値)が最高値の255の場合とそうでない場合に処理を変え、255の場合には、その画素に付されたラベルが有する色情報の色について、ビットマップデータに所定量の階調値(例えば、51)を加え、255でない場合には、その画素に付されたラベルが有する色情報の色に対して用意された変換テーブル30を用いて、その画素の単色Kの色を黒以外の色を含む混色で表現する、いわゆるコンポジットKの表現に変換するようにビットマップデータを変更する。
例えば、補正対象画素のラベルがComp_CMで、Kの階調値が255である場合には、CとMの階調値についてそれぞれ51ずつが加えられ、当該画素のビットマップデータは、CMYKの順に、(0、0、0、255)から(51、51、0、255)に補正される。
一方、補正対象画素のKの階調値が最高値の255でない場合には、上述の通り、対応する変換テーブル30を用いたコンポジットK表現への変換がなされる。図16は、変換テーブル30を概念的に例示した図である。図16に示すように、本プリンター2には、補正対象領域が隣接する画素の色に応じて、7つの変換テーブル30が用意される。具体的には、隣接する色C、M、Y、CM、MY、CY、及びCMYに対して、それぞれ、変換テーブル30C〜30CMYが後述する手法により生成されてRAM25に保持されている。
変換テーブル30は、「単色K濃」の各濃度の色に対して、その色を混色で表した場合のCMYK各色の濃度階調値を対応づけたテーブルであり、例えば、C用変換テーブル30Cに示すように、左側のCMYKが上記「単色K濃」の各濃度の色を、右側のCMYKが上記混色で表した場合のC各色の濃度階調値を、示している。左側のCMYKは、(0、0、0、K)の値を取り、Kは、前述したa以上255以下の値を取る。例えば、図16に示すように、(0、0、0、203)の「単色K濃」は、Cが(128、114、96、139)となるコンポジットKで表現されることが設定されている。他の色用の変換テーブル30についても同様に、コンポジットKでの表現が設定されている。
そして、各色用の変換テーブル30においては、コンポジットKでの表現がその色以外の色の階調値ができるだけ小さくなるように各色の濃度階調値が設定されている。例えば、C用変換テーブル30Cにおいては、各Cにおいて、Cに比してM、Yの値が小さくなるような各色の値が設定されている。換言すれば、対象色の濃度階調値がそれ以外の色の濃度階調値よりも大きくなるように設定される。
このような変換テーブル30を用いて上記補正処理がなされる。前述したように、補正対象の画素は、図2に示したNo.14−20のラベルが付されているので、Comp_C〜Comp_CMYのいずれかのラベルを有しており、そのラベルにおいて補正対象領域が隣接する画素の色情報を示している_以下の部分に対応する上記変換テーブル30が参照されて、上記コンポジットKへ変更する補正処理がなされる。例えば、補正対象画素がComp_Cのレベルを有し、その各色の階調値が(0、0、0、203)であれば、補正の結果、(128、114、96、139)という各色の階調値になる。
このように、「単色K濃」の補正対象領域に隣接する画素(領域)の色に応じた上述の変換テーブル30を用いて補正を行うことにより、「単色K濃」の領域に付加されるK以外の色のうち、上記隣接する画素(領域)の色以外の色についてはその量(階調値)が少ないので、レジずれが起きた際に上記隣接する領域周辺に現れる濃さが淡くなり、上記隣接する領域からの色の連続性を崩してしまうことを抑えられ、レジずれ対策による画質の劣化を低減させることができる。
次に、上述した各色用の変換テーブル30の生成について説明する。まず、プリンター2の出荷前において製造者によって基準となるプリンターについての変換テーブルである基本テーブルを作成する。基本テーブルは、上記変換テーブル30の元となるものであり、変換テーブル30と同様の対応テーブルとして7つ生成される。すなわち、「単色K濃」の各濃度の色に対して、その色を混色で表した場合のCMYK各色の濃度階調値を対応づけたテーブル((0、0、0、K)−(C)の対応テーブル)を、色C、M、Y、CM、MY、CY、及びCMY用に生成する。
まず、上記基準プリンターから、各色(CMYK)の各濃度値のパッチを印刷したパッチシートを出力し、その出力結果を測色して各パッチのLab値を取得する。そして、その結果に基づいて、当該基準プリンターのCMYKからLabへの色変換テーブルを生成する。当該テーブルは、CMYKで表現された各色について、そのLab値が対応付けられている。
その後、各色の基本テーブル毎に、各(0、0、0、K)に対応させる(C)の値を、すなわちコンポジットKでの表現を、上記生成した色変換テーブルにおいて下記条件を満たすようなCMYK値を選定することによって決定する。当該選定は、当該処理用のプログラムに従ったコンピュータシステムの動作により実行することができる。
その条件(1)は、対象としている色の階調値が最高濃度値の20%以上であることである。ここでは階調値が0−255の256階調で表現されるので、具体的には階調値が51以上であることが条件となる。従って、C用の基本テーブルを生成する際には、上記色変換テーブルの中からCの階調値が51以上のCMYK表現が選択される。また、CM用の基本テーブルの場合には、Cの階調値が51以上かつMの階調値が51以上のCMYK表現が選択される。
条件(2)は、(0、0、0、K)の「K」の階調値以下のK値にすることである。従って、色変換テーブルからそのようなCMYK表現が選択される。
条件(3)は、対応するLab表現においてLab3次元空間のL軸近傍に位置する色であることである。これは、CMYK表現におけるK軸が当該L軸に近いことによる条件であり、このため、a値及びb値が所定の値(L軸近傍となるような比較的小さな値)より小さくなるCMYK表現が選択される。
条件(4)は、色変換テーブルにおいて(0、0、0、K)に対応付けられるLab表現のL値に近い色とすることである。これは、明度を同等とするためのものであり、当該L値に近いL値が対応付けられるCMYK表現が選択される。
条件(5)は、CMYK表現(C)での総量がハードウェアの規定以下であることである。すなわち、プリンターの機構上塗ることのできる最大量を超えないことが条件とされ、そのようなCMYK表現が選択される。
以上5つの条件を全て満たすようなCMYK表現が上記プログラムによって選択され、2以上の表現が選択された場合には、更に、以下の条件を用いて、それらの中から一つの表現を選定する。
その条件(6)は、Cの(階調値の)総量が最も少ないことである。条件(7)は、Cのうちのいずれかの色の値が最も小さいことである。条件(8)は、Cの表現がL軸に最も近いことである。条件(9)は、Cの表現で上記L値が最も近いことである。条件(10)は、Cの表現で色相角がK軸に最も近いことである。条件(11)は、Kの値が最大であることである。
以上の追加条件を順次適用して一つのCが決定した時点で選定処理を終了する。なお、条件(6)〜(11)の適用順序は変更しても構わない。
以上のようにして各色用の基本テーブルが生成されると、これら基本テーブルはROM26に格納されて出荷される。
その後、プリンター2内において、所定タイミングで上記基本テーブルに基づいて上述した変換テーブル30を生成する。ここで、所定タイミングとは、プリンター2の出力色の測色が行われるタイミングであり、電源が投入された際、消耗品が交換された際、所定枚数の印刷が実行された際などである。
このような所定タイミングになると、コントローラー21では、CPU24がROM26に格納される変換テーブル30生成用のプログラムに従って処理を実行し、生成した前記7つの変換テーブル30をRAM25に格納する。
当該変換テーブル生成処理では、前述した基本テーブル、基準プリンターの各色の最高濃度値(CMYKについて、それぞれ、DBCBMBYBK)、プリンター2の各色の最高濃度値(CMYKについて、それぞれ、DACAMAYAK)に基づいて以下のように変換テーブル30が生成される。
まず、当該処理で使用される上記最高濃度値は、各色の濃度階調値を255(最高値)とした場合に実際に出力される濃度であり、基準プリンターにおいては事前に測色されたものがROM26に格納されており、プリンター2においては上述した所定タイミングで測色されたものが用いられる。
そして、生成する各色用の変換テーブル30毎に、同じ色用の上記基本テーブルについてCの値を当該プリンター2の機体の濃度特性(最高濃度値)に合わせて修正することにより生成する。具体的には、下記(1)式〜(4)式を用いて、各変換テーブル30の各(0、0、0、K)に対応付ける(C)の値を決定する。
=K+(DBK/DAK)×(K−K) (1)
=(DBC/DAC)×C (2)
=(DBM/DAM)×M (3)
=(DBY/DAY)×Y (4)
このようにして各色変換テーブル30の各(0、0、0、K)に対する各(C)の値が決定するが、決定された値が、対象としている色の階調値について51(最高値の20%)未満である場合には、その値を51に変更し、それに合わせて他の色の階調値も変更する処理を行う。C用の変換テーブル30Cにおいて、Cの値が51未満である場合には、Cを51に引き上げて変更しMの値も変更する。
具体的には、Cを51に引き上げる場合には、下記(5)式〜(8)式を用いて、変更後の各値(M)を求める。
P=51/C((2)式で求めたC) (5)
=K+P×(DBK/DAK)×(K−K) (6)
=P×(DBM/DAM)×M (7)
=P×(DBY/DAY)×Y (8)
なお、他の色用の変換テーブル30についてもその色が51未満である場合には同様に変更処理を行う。
以上のようにして各変換テーブル30が生成されて保持されるが、上記(1)式〜(4)式を用いることにより、単色KをコンポジットKで表現する際の各色の実際の濃度変化量が基準プリンターにおける場合と同じになるように、各色の階調値が決定されるので、プリンター2においても適切なコンポジットKでの表現が可能となる。また、上記(5)式〜(8)式の処理により、対象色についての最低階調値が確保されて白抜け防止の効果が担保されると共に色のバランスも保つことができる。
このように各色用の変換テーブル30は、基本テーブルに基づいて機体毎に機体の測色結果から動的に生成されて保持される。
以上説明したようにしてレジずれ対策としての補正処理がなされる。図17は、補正処理の結果を説明するための図である。図17は、前述した第3ラベリングにおいて、第1手法、第3手法で処理がなされた場合について例示している。図17の(a)は、単色KでKの階調値が255(黒色)の画素が16個連なっており、その左端で「W」のラベルの画素と接し、右端で「M」のラベルの画素と接している場合である。この場合、前述した第3ラベリングの処理で、右側11個の画素についてはComp_Mのラベルをもち、図中のAで示す左側5個の画素についてはComp_WMのラベルをもっている。そして、上述した補正処理に基づき、Comp_Mの画素についてはMの階調値が51増やされ、Comp_WMの画素については補正がなされない。
図17の(b)は、同様に、単色KでKの階調値が255(黒色)の画素が16個連なっており、その左端で「C」のラベルの画素と接し、右端で「M」のラベルの画素と接している場合である。この場合、前述した第3ラベリングの処理で、全画素についてはComp_CMのラベルをもち、上述した補正処理に基づき、C及びMの階調値が51増やされる。
図17の(c)は、単色KでKの階調値が255でない(グレー色の)画素が16個連なっており、その左端で「W」のラベルの画素と接し、右端で「M」のラベルの画素と接している場合である。この場合、前述した第3ラベリングの処理で、右側11個の画素についてはComp_Mのラベルをもち、図中のBで示す左側5個の画素についてはComp_WMのラベルをもっている。そして、上述した補正処理に基づき、Comp_Mの画素についてはコンポジットKの表現に変更され、Comp_WMの画素については補正がなされない。
図17の(d)は、同様に、単色KでKの階調値が255でない(グレー色の)の画素が16個連なっており、その左端で「C」のラベルの画素と接し、右端で「M」のラベルの画素と接している場合である。この場合、前述した第3ラベリングの処理で、全画素についてはComp_CMのラベルをもち、上述した補正処理に基づき、コンポジットKの表現に変更される。
図18は、更に、補正処理の結果を説明するための図である。図18は、前述した第3ラベリングにおいて、第2手法、第4手法で処理がなされた場合について例示している。図18の(a)は、図17の(a)の場合と同様の画素の状態であるが、前述した第3ラベリングの処理で、右側5個の画素についてのみ補正対象となってComp_Mのラベルをもち、上述した補正処理に基づき、Comp_Mの画素についてはMの階調値が51増やされる。
図18の(b)は、図17の(b)の場合と同様の画素の状態であるが、右側5個の画素及び左側5個の画素についてのみ補正対象となって、それぞれ、Comp_M、Comp_Cのラベルをもち、上述した補正処理に基づき、Comp_Mの画素についてはMの階調値が51増やされ、Comp_Cの画素についてはCの階調値が51増やされる。
図18の(c)は、図17の(c)の場合と同様の画素の状態であるが、右側5個の画素についてのみ補正対象となってComp_Mのラベルをもち、上述した補正処理に基づき、これらの画素がコンポジットKの表現に変更される。
図18の(d)は、図17の(d)の場合と同様の画素の状態であるが、右側5個の画素及び左側5個の画素についてのみ補正対象となって、それぞれ、Comp_M、Comp_Cのラベルをもち、上述した補正処理に基づき、これら補正対象の画素がコンポジットKの表現に変更される。
なお、上述の補正では、補正対象が黒色(階調値が255)の場合に、各色の階調値を一律(ここでは51)に増加させたが、補正対象画素の位置によりその増加量を変化させても良い。例えば、「カラー」の画素に接している画素について増加量を最大の51とし、「カラー」の画素から離れるに従ってその増加量を減少させていくようにすることができる。
このようにして、補正処理がなされ、本プリンター2によるレジずれ対策としての補正の処理が完了する。
当該処理により、「カラー」の領域に接している「単色K濃」の領域に補正がなされることになり、補正後のビットマップデータで前述したように印刷処理がなされるので、文字などの周囲に現れる虞のある白抜けを有効に防止することができるようになる。
なお、上述の説明では、ラベルデータの生成処理を第1ラベリングから第3ラベリングまでの3段階に分けて行ったが、それらをまとめて、前述した画素毎の順方向及び逆方向の1往復の処理で行うようにすることもできる。
以上説明したように、本実施の形態例に係るプリンター2では、画素単位で補正対象が判断され、かつ、各画素にラベル情報を持たせてその情報を周囲の画素に伝播する方法で補正対象と補正内容を決定するので、レジずれ対策としての補正処理を確実にかつ効率的に行うことができる。また、伝播されるラベル情報には、補正対象領域が接する領域の色情報が含まれるので、適切で無駄のない補正を行うことができる。さらに、伝播されるラベル情報には、補正対象領域が接する領域からの距離情報が含まれるため、より適切な領域のみに補正範囲を特定でき効率的な補正を可能にすることができる。
また、補正対象領域が黒の最高濃度でない場合に、当該領域が隣接する色に応じて生成された変換テーブル30により、混色で表現されるように補正されるので、レジずれが発生した際に当該領域の周辺に不具合な色が現れてしまうことを防ぐことができる。従って、画質の劣化を抑えたレジずれ対策が可能となる。さらに、当該各色用の変換テーブル30は、上述のように基本テーブルから当該機体の特性に即したものが動的に生成されるので、当該プリンター2の機体用に予め設計しておく必要がなく、テーブル設計の手間を省くことができるので効率的である。
また、3段階で行われるラベリングの各処理では、それぞれ、概ねラベルプレーンのみをアクセスすればよいので、効率的に処理を行うことができる。
また、Kの色のみを有し、階調値が所定の値以上の濃いグレーの画素を補正対象候補とし、当該画素の周囲に、又は、当該画素と同一の階調値を有する画素が当該画素から連なる領域に、Kの色のみを有し階調値が当該画素の階調値から若干変化している画素が存在する場合には、当該画素を補正対象からはずすので、グラデーションを含む領域には補正がなされない。従って、グラデーションを含むような領域に、補正によって新たな色を追加して本来の画質を劣化させてしまうことを防ぐことができる。
また、上述した白色の領域からの距離情報の伝播により、また、白以外の「カラー」の領域と隣接する所定巾の領域を補正対象とすることにより、白色の領域と接する部分について補正を実行しないようにできるので、補正を行うことにより、レジずれの際に当該白の領域に接する部分に本来存在しない色が発生してしまうことを防ぐことができる。
また、補正の際に、補正対象領域の階調値が255(真っ黒)でない場合には、本来の単色Kの色をコンポジットKの表現に置き換える補正を行うので、補正によって色合いが変わってしまうことを防ぐことができる。
なお、上記実施の形態例では、ホストコンピューター1側で生成されプリンター2へPDLの形式で印刷データが送信され、プリンター2側でビットマップデータの生成及びその補正処理を行ったが、当該ビットマップデータの生成及びその補正処理までをホストコンピューター1側で実行するようにしてもよい。この場合、プリンタードライバー11が上述と同様の方法でレジずれ対策としての補正処理を実行し、補正後のビットマップデータを印刷データに含めてプリンター2に送信するようにする。また、上述した変換テーブル30については、プリンター2で同様に生成され、生成されたものがホストコンピューター1側に送信されて保持される。
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
1 ホストコンピューター、 2 プリンター、 11 プリンタードライバー、 21 コントローラー、 22 エンジン、 23 I/F、 24 CPU、 25 RAM、 26 ROM、 27 エンジンI/F、 30 変換テーブル

Claims (6)

  1. 画像形成に複数の色の色材を用いる画像形成装置であって、
    対象画像において、黒色の前記色材で形成される領域であって他の色の前記色材を用いない第1領域が、前記他の色の色材で形成される領域であって前記黒色の色材を用いない第2領域に隣接している場合に、前記第1領域を、前記第2領域の前記他の色に応じて生成された変換情報に基づいて、前記他の色を含む前記色材で形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1において、
    前記変換情報は、黒色の単色を混色で表現する場合の各色の濃度階調値を有し、前記第2領域の前記他の色毎に用意され、当該用意された対象の色の前記濃度階調値が当該対象色以外の色の前記濃度階調値よりも大きくなるように設定される
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1乃至請求項2において、
    前記変換情報は、基準となる画像形成装置に対して予め生成された基準情報に基づいて、前記画像形成装置から出力される各色の最高濃度値に基づいて生成される
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2において、
    前記対象色の濃度階調値が予め定められた値以上になるように設定される
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 画像形成に複数の色の色材を用いる画像形成装置における画像形成方法であって、
    対象画像において、黒色の前記色材で形成される領域であって他の色の前記色材を用いない第1領域が、前記他の色の色材で形成される領域であって前記黒色の色材を用いない第2領域に隣接している場合に、前記第1領域を、前記第2領域の前記他の色に応じて生成された変換情報に基づいて、前記他の色を含む前記色材で形成する
    ことを特徴とする画像形成方法。
  6. 画像形成に複数の色の色材を用いる画像形成装置用の印刷データを生成する処理を前記画像形成装置のホスト装置に実行させる印刷データ生成プログラムであって、
    対象画像において、黒色の前記色材で形成される領域であって他の色の前記色材を用いない第1領域が、前記他の色の色材で形成される領域であって前記黒色の色材を用いない第2領域に隣接している場合に、前記第1領域が、前記第2領域の前記他の色に応じて生成された変換情報に基づいて、前記他の色を含む前記色材で形成される前記印刷データとする、処理を前記ホスト装置に実行させる
    ことを特徴とする印刷データ生成プログラム。
JP2009012168A 2009-01-22 2009-01-22 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム Withdrawn JP2010171715A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009012168A JP2010171715A (ja) 2009-01-22 2009-01-22 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム
US12/686,969 US8363293B2 (en) 2009-01-22 2010-01-13 Image formation with misregistration correction using conversion information generated from remaining colors and gradation values of adjacent region

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009012168A JP2010171715A (ja) 2009-01-22 2009-01-22 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010171715A true JP2010171715A (ja) 2010-08-05

Family

ID=42336733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009012168A Withdrawn JP2010171715A (ja) 2009-01-22 2009-01-22 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8363293B2 (ja)
JP (1) JP2010171715A (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL93607A (en) * 1990-03-02 1997-09-30 Scitex Corp Ltd Method and system for preparing polychromatic printing plates
JP3377302B2 (ja) 1994-07-21 2003-02-17 株式会社リコー カラー画像形成装置
JP3852234B2 (ja) 1999-02-09 2006-11-29 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置および画像処理方法
JP4032637B2 (ja) 2000-11-22 2008-01-16 富士ゼロックス株式会社 トラッピング処理装置および方法
JP4324359B2 (ja) 2002-10-04 2009-09-02 株式会社リコー 画像処理装置および画像処理方法
JP4251170B2 (ja) * 2005-09-22 2009-04-08 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録した記録媒体、画像処理装置、および画像処理方法
US8149457B2 (en) * 2007-10-23 2012-04-03 Seiko Epson Corporation Image forming apparatus, image forming method, and computer readable medium recording a printing data generation program
US20090109456A1 (en) * 2007-10-31 2009-04-30 Seiko Epson Corporation Image Forming Apparatus, Image Forming Method, and Computer Readable Medium Recording a Printing Data Generation Program
US20090109507A1 (en) * 2007-10-31 2009-04-30 Seiko Epson Corporation Image Forming Apparatus, Image Forming Method, and Computer Readable Medium Recording a Printing Data Generation Program

Also Published As

Publication number Publication date
US8363293B2 (en) 2013-01-29
US20100182622A1 (en) 2010-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9979860B2 (en) Image forming apparatus, non-transitory computer-readable storage medium storing color-conversion control program, and color-conversion control method
JP2008141623A (ja) 画像形成装置及びその制御方法、コンピュータプログラム、記憶媒体
JP2008244644A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及び画像形成プログラム
JP2010113070A (ja) 画像形成装置及び制御方法
JP2009290612A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像形成装置
JP3902919B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP4793246B2 (ja) 画像形成装置
US20090109507A1 (en) Image Forming Apparatus, Image Forming Method, and Computer Readable Medium Recording a Printing Data Generation Program
JP2009253956A (ja) 画像処理装置
JP2010166238A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム
US9299016B2 (en) Misregistration correcting method and apparatus for use in image processing apparatus
JP4687593B2 (ja) 画像処理装置およびプログラム
JP6236971B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、及び画像処理プログラム
JP2010171715A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム
JP2022052350A (ja) 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及びプログラム
JP2010167674A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム
US8149457B2 (en) Image forming apparatus, image forming method, and computer readable medium recording a printing data generation program
JP6209894B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、及び画像処理プログラム
JP5966295B2 (ja) 画像処理装置及び画像形成装置
JP7339774B2 (ja) 画像形成装置とその制御方法、及びプログラム
JP5885489B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラム
JP2009135886A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及び印刷データ生成プログラム
JP5093133B2 (ja) 色変換装置、色変換方法、及び色変換プログラム
JP2007300390A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP2006192729A (ja) 画像形成装置及び画像形成装置データ処理方式

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111118

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20120308