JP2010171210A - 不揮発性記憶装置、集積回路装置及び電子機器 - Google Patents

不揮発性記憶装置、集積回路装置及び電子機器 Download PDF

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泰信 徳田
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真樹 正田
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Abstract

【課題】加工精度の向上等が可能な不揮発性記憶装置、集積回路装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】不揮発性記憶装置は、電気的に書き換え可能な不揮発性の複数のメモリーセル及び複数のビット線が配置される主記憶回路10と、電気的に書き換え可能な不揮発性の複数の情報メモリーセル及び複数のビット線が配置され、少なくとも主記憶回路10の不良メモリーセルのアドレス情報を記憶する情報記憶回路20と、主記憶回路10の複数のビット線のうちの対応ビット線と情報記憶回路20の複数のビット線のうちの対応ビット線との電気的接続をオン状態又はオフ状態にするための選択トランジスターが配置される選択回路30とを含み、情報記憶回路20は主記憶回路10と選択回路30との間に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、不揮発性記憶装置、集積回路装置及び電子機器等に関する。
電気的に書き換え可能な不揮発性記憶装置では、歩留まりを向上させる目的で、不良メモリーセルを救済するための冗長セルを設けることが行われている。そのためには不良メモリーセルのアドレス情報を予め記憶しておき、起動時にそれを読み出す回路が必要となる。
この課題に対して例えば特許文献1には、正規のメモリーセルと同一構造のメモリーセルに不良アドレス情報を記憶する手法が開示されている。
しかしながらこの手法では、起動時に特別のルーチンが必要でデータのアクセスをすぐに開始できなかったり、回路が大規模化するなどの課題があった。
特開2000−260198号公報
本発明の幾つかの態様によれば、加工精度の向上等が可能な不揮発性記憶装置、集積回路装置及び電子機器を提供できる。
本発明の一態様は、電気的に書き換え可能な不揮発性の複数のメモリーセル及び複数のビット線が配置される主記憶回路と、電気的に書き換え可能な不揮発性の複数の情報メモリーセル及び複数のビット線が配置され、少なくとも前記主記憶回路の不良メモリーセルのアドレス情報を記憶する情報記憶回路と、前記主記憶回路の前記複数のビット線のうちの対応ビット線と前記情報記憶回路の前記複数のビット線のうちの対応ビット線との電気的接続をオン状態又はオフ状態にするための選択トランジスターが配置される選択回路とを含み、前記情報記憶回路は、前記主記憶回路と前記選択回路との間に配置されることを特徴とする不揮発性記憶装置に関係する。
本発明の一態様によれば、情報記憶回路が、主記憶回路と選択回路の間に配置されるため、主記憶回路のメモリーセルと情報記憶回路の情報メモリーセルとを連続して配置することが可能になる。これにより、微細加工の均一性向上や加工不良の防止等を実現できる。またメモリー特性のばらつき低減や書き込まれたデータの安全性の向上等も図れる。
また本発明の一態様では、前記情報記憶回路から前記不良メモリーセルの前記アドレス情報を読み出してラッチする読み出し回路を含み、前記選択回路は、前記情報記憶回路と前記読み出し回路との間に配置されてもよい。
このように選択回路を情報記憶回路と読み出し回路の間に配置すれば、情報記憶回路の情報メモリーセルに記憶された情報を読み出し回路により素早く読み出すことが可能になる。
また本発明の一態様では、前記主記憶回路の前記対応ビット線に沿った方向を第1の方向とし、前記第1の方向に直交する方向を第2の方向とした場合に、前記読み出し回路にラッチされた出力不良アドレス信号を前記第2の方向に引き出すための複数の信号線が、前記選択回路及び前記読み出し回路が形成される領域に前記第2の方向に沿って配線されてもよい。
このようにすれば、選択回路及び読み出し回路の形成領域を有効利用して出力不良アドレス信号を引き出すための複数の信号線を配線できるため、レイアウト効率を向上できる。
また本発明の一態様では、前記主記憶回路の前記第2の方向に配置される周辺回路と、入力アドレス信号と前記読み出し回路からの前記出力不良アドレス信号との一致判定を行う一致判定回路とを含み、前記一致判定回路は、前記周辺回路の前記第1の方向に配置されてもよい。
このようにすれば、周辺回路の第1の方向の領域を有効活用して一致判定回路を配置できるため、効率の良いレイアウト配置を実現できる。
また本発明の一態様では、前記第1の方向の反対方向を第3の方向とした場合に、前記主記憶回路の前記第3の方向に配置されたカラムデコーダーと、前記主記憶回路の前記第3の方向に配置された入出力回路とを含んでもよい。
このようにすれば、情報記憶回路や選択回路が配置されていない領域を有効活用してカラムデコーダーと入出力回路を配置できるため、効率の良いレイアウト配置を実現できる。
また本発明の一態様では、前記主記憶回路の前記対応ビット線と前記選択トランジスターの一方の端子とを接続する接続線が、前記主記憶回路が形成される領域から前記情報記憶回路が形成される領域に配線され、前記情報記憶回路の前記対応ビット線と前記選択トランジスターの他方の端子とが接続されてもよい。
このようにすれば、メモリーセルの連続した配置を損なうことなく、対応ビット線と選択回路とを接続することができる。
また本発明の一態様では、前記接続線は、前記主記憶回路の前記対応ビット線及び前記情報記憶回路の前記対応ビット線を形成する配線層の上層の配線層で形成されてもよい。
このようにすれば、情報記憶回路の領域を通って対応ビット線と選択回路とを接続できるため、接続線の効率の良いレイアウト配線を実現できる。
また本発明の一態様では、前記主記憶回路の上層ビット線が前記接続線として使用されてもよい。
このようにすれば、主記憶回路の上層ビット線を接続線として利用できるため、ビット線の寄生抵抗が低減され、メモリーセルへのアクセス時間を短縮することができる。
また本発明の一態様では、前記主記憶回路は、電気的に書き換え可能な不揮発性の前記複数のメモリーセルが配置されるデータメモリーセルブロックと、前記不良メモリーセルが置き換えられる冗長メモリーセルが配置される冗長メモリーセルブロックとを含み、前記冗長メモリーセルブロックは前記データメモリーセルブロックと前記情報記憶回路との間に配置されてもよい。
このようにすれば、冗長メモリーセルを情報記憶回路側に配置できるため、レイアウト効率を向上できる。
また本発明の他の態様は、上記に記載の不揮発性記憶装置を含む集積回路装置及び電子機器に関係する。
基本的な構成例。 レイアウトの比較のための図。 詳細な構成例の一部。 ラッチ回路の動作のタイミングチャートの一例。 メモリーセルの構造の一例。 出力不良アドレス信号の配線のレイアウトの一例。 詳細な構成例の断面構造の一例。 集積回路装置及び電子機器の一例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.基本的な構成例
図1に本実施形態の基本的な構成例を示す。本実施形態の不揮発性記憶装置は、主記憶回路10、情報記憶回路20及び選択回路30を含む。なお、本実施形態の不揮発性記憶装置は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
主記憶回路10には、電気的に書き換え可能な不揮発性の複数のメモリーセル及び複数のビット線が配置される。情報記憶回路20には、電気的に書き換え可能な不揮発性の複数の情報メモリーセル及び複数のビット線が配置され、少なくとも主記憶回路10の不良メモリーセルのアドレス情報を記憶する。選択回路30には、主記憶回路10の複数のビット線のうちの対応ビット線と情報記憶回路20の複数のビット線のうちの対応ビット線との電気的接続をオン状態又はオフ状態にするための選択トランジスターが配置される。
従来は不良メモリーセルのアドレス情報はヒューズ回路により記憶していた。しかしヒューズ回路を用いる手法では、ヒューズをレーザーにより溶断するためにヒューズのレイアウトパターンを小さくできないこと、他の素子及び配線から離して配置しなければならないことなどの理由により、レイアウト面積が大きくなるという欠点がある。また他の手法として、不良メモリーセルのアドレス情報を別個に設けた不揮発性メモリー回路に記憶する手法があるが、そのための周辺回路が必要となり、やはりレイアウト面積が大きくなるという欠点がある。
そこで本実施形態では、主記憶回路10のメモリーセルと同様の構造を持つ情報メモリーセルを設け、それに不良メモリーセルのアドレス情報を記憶すると共に、主記憶回路10と共通の周辺回路を用いて書き込みができるようにしている。具体的には、製品出荷前の検査時に不良メモリーセルが発見されたときは、そのアドレス情報が上記対応ビット線を介して情報メモリーセルに書き込まれる。この時には選択回路30の選択トランジスターがオン状態となり、主記憶回路10の対応ビット線と情報記憶回路20の対応ビット線とが電気的に接続される。出荷後のシステム起動時には、選択トランジスターがオフ状態となり、後述する読み出し回路により不良アドレス情報が読み出されて、不良メモリーセルが冗長メモリーセルにより置換される。このようにすることで、レイアウト面積の無駄をなくすと共に、システム起動時に高速に不良アドレス情報を読み出すことが可能になる。
そして本実施形態では、図1に示すようにこのような選択回路30が設けられている。その配置は、情報記憶回路20が主記憶回路10と選択回路30との間に位置するように配置される。具体的には、主記憶回路10の対応ビット線に沿った方向を第1の方向D1とした場合に、主記憶回路10のD1方向側(D1方向の領域)に情報記憶回路20が配置され、情報記憶回路20のD1方向側(D1方向の領域)に選択回路30が配置される。なお情報記憶回路20は主記憶回路10及び選択回路30に隣接して配置されるが、情報記憶回路20と選択回路30との間に他の回路が挿入されてもよい。
このように選択回路30を情報記憶回路20のD1方向側(D1方向の領域)に配置することにより、主記憶回路10のメモリーセルと情報記憶回路20のメモリーセルとを連続して配置することが可能になる。同一構造のメモリーセルが連続して配置されることにより、小さいセルサイズでも微細加工の均一性が向上し、加工不良を防ぐことができるという利点がある。またメモリーセルが隣接して配置されるのでメモリー特性のばらつきが低減され、書き込まれたデータの安全性が高まるという利点がある。さらにメモリーセルアレイの無駄な領域がなくなり、チップ上のエリアを有効活用できるという利点がある。
図2はレイアウトを比較するための図である。図2に示すように選択回路30を主記憶回路10と情報記憶回路20との間に配置した場合には、主記憶回路10のメモリーセルと情報記憶回路20のメモリーセルとは選択回路30によって分離されており、連続して配置することができない。したがって微細加工の均一性が低下して加工不良が生じたり、またメモリー特性のばらつきにより書き込まれたデータの安全性が低下するおそれがある。これらの問題を解決するために、主記憶回路10と選択回路30との間及び選択回路30と情報記憶回路20との間にダミーのメモリーセル(ダミーセル)を配置する場合がある。しかし、このようにしてもダミーセルを配置することによってレイアウト効率が低下するおそれがある。
さらに本構成例の不揮発性記憶装置は、情報記憶回路20から不良メモリーセルのアドレス情報を読み出してラッチする読み出し回路40を含む。選択回路30は、情報記憶回路20と読み出し回路40との間に配置される。具体的には読み出し回路40は選択回路30のD1方向側(D1方向の領域)に配置される。
さらに本構成例の不揮発性記憶装置は、周辺回路50、一致判定回路60、カラムデコーダー70、入出力回路80及びローデコーダー90を含む。周辺回路50はアドレスバッファや動作モード設定のためのロジック回路等を含むことができる。一致判定回路60は、入力アドレス信号AINと読み出し回路40からの出力不良アドレス信号ADとの一致判定を行う。第1の方向D1に直交する方向を第2の方向D2とした場合に、周辺回路50及びローデコーダー90は主記憶回路10の第2の方向(D2方向側又はD2方向の領域)に配置される。一致判定回路60は周辺回路50の第1の方向(D1方向側又はD1方向の領域)に配置される。
第1の方向D1の反対方向を第3の方向D3とした場合に、主記憶回路10の第3の方向(D3方向側又はD3方向の領域)にカラムデコーダー70と入出力回路80とが配置される。入出力回路80は入力データ信号DINを受けて主記憶回路10のメモリーセルに情報を書き込み、またメモリーセルに記憶された情報を読み出して出力データ信号DOUTを出力する。
主記憶回路10は、電気的に書き換え可能な不揮発性の複数のメモリーセルが配置されるデータメモリーセルブロック11と、不良メモリーセルが置き換えられる冗長メモリーセルが配置される冗長メモリーセルブロック12とを含む。冗長メモリーセルブロック12はデータメモリーセルブロック11と情報記憶回路20との間に配置される。
さらに主記憶回路10は、例えば図1に示すように複数のブロックBLK1〜BLKn(nは2以上の整数)に分割することができる。この場合には、1つの入力アドレス信号AINに対してBLK1〜BLKnの各ブロック毎に1個のメモリーセルがアクセスされる。すなわち1つの入力アドレス信号AINに対して、nbitのデータが書き込まれ又は読み出される。
例えばロウ数(行数)が2048、カラム数(列数)が2048である4Mbitの不揮発性記憶装置で16のブロックに分割される場合では、各ブロックは2048行×128列=262144個のメモリーセルで構成される。2048=211、128=2であるから、ロウアドレスは11bit、カラムアドレスは7bitで指定され、このアドレスに対して16bitのデータが書き込まれ又は読み出される。
冗長メモリーセルによる不良メモリーセルの置換は例えば以下のように行われる。製品出荷前の検査時に不良メモリーセルが発見されたときは、その不良メモリーセルを含むロウ(行)に対応するロウアドレス情報が入出力回路80により情報記憶回路20に書き込まれる。この時には選択回路30の選択トランジスターがオン状態となり、主記憶回路10の対応ビット線と情報記憶回路20の対応ビット線とが電気的に接続される。情報記憶回路20に記憶された不良アドレス情報は、不揮発性記憶装置の電源投入後であって通常動作の開始前に、読み出し回路40によって読み出されてラッチ回路に保持される。
通常の読み出し動作、すなわち主記憶回路10に記憶されたデータを読み出す動作では、入力アドレス信号AINと読み出し回路40からの出力不良アドレス信号ADとが一致するか否かを一致判定回路60が判定し、一致しない場合はデータメモリーセルブロック11内のメモリーセルからデータが読み出される。一方、AINとADとが一致する場合は冗長メモリーセルブロック12内の冗長メモリーセルからデータが読み出される。通常の書き込み動作についても同様である。通常の読み出し又は書き込み動作では、選択回路30の選択トランジスターがオフ状態となり、主記憶回路10の対応ビット線と情報記憶回路20の対応ビット線とが電気的に非接続となる。
以上のように、冗長メモリーセルによる不良メモリーセルの置換はロウ(行)単位で行われるが、冗長メモリーセルブロック12は複数行からなる冗長メモリーセル含むことができ、さらに連続する複数行を1単位として置換することもできる。例えば上述した4Mbitの不揮発性記憶装置の場合では、冗長メモリーセルブロック12を32行×2048列の構成であれば、連続する4行を1単位として置換すると、8ロウアドレス分のメモリーセルと置換できることになる。
以上説明したように、図1に示す本実施形態の基本的な構成例によれば、主記憶回路10と情報記憶回路20とのメモリーセルを同一構造にして連続して配置することができる。そうすることにより微細加工の均一性が向上して加工不良を防ぐことができ、またメモリー特性のばらつきが低減されて書き込まれたデータの安全性が高まるという利点がある。さらにメモリーセルアレイの無駄な領域がなくなり、チップ上のエリアを有効活用できるという利点がある
2.詳細な構成例
図3は本実施形態の詳細な構成例の一部、すなわち不良メモリーセルのアドレス情報の1bit分を記憶する部分を抜き出して示したものである。
主記憶回路10は電気的に書き換え可能な不揮発性の複数のメモリーセルMC、複数のワード線WL、複数のソース線SL、複数のビット線BL及び対応ビット線BL1、BL2を含む。
情報記憶回路20は電気的に書き換え可能な不揮発性の複数の情報メモリーセルMC1〜MC4、ワード線WL1、WL2、ソース線SL1、SL2及び対応ビット線BLP1、BLP2を含む。選択回路30は選択トランジスターTS1、TS2を含む。
読み出し回路40はラッチ回路を構成するインバーターINV1、INV2及びラッチ用トランジスターTR1、TR2を含む。
なお、本実施形態の不揮発性記憶装置は図3の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また図3において、MC1〜MC4以外に6個のメモリーセルが示されているが、これらのメモリーセルは実際には使用されず、上述したようにメモリーセルの配置の連続性を保つために設けられている。
情報メモリーセルMC1〜MC4には例えば以下のようにアドレス情報が書き込まれる。MC1及びMC2には同一の情報が書き込まれ、一方、MC3及びMC4にはそれと逆の情報が書き込まれる。例えばMC1、MC2に0が書き込まれる場合には、MC3、MC4には1が書き込まれる。また例えばMC1、MC2に1が書き込まれる場合には、MC3、MC4には0が書き込まれる。このように2つのメモリーセルを1組として用いることにより動作マージンをより大きくすることができる。
情報メモリーセルへの書き込み時にはワード線WL1、WL2が選択され、選択回路30の選択トランジスターTS1、TS2が選択信号SELによりオン状態となり、主記憶回路10の対応ビット線BL1、BL2と情報記憶回路20の対応ビット線BLP1、BLP2とがそれぞれ電気的に接続される。そして入出力回路80により不良メモリーセルのアドレス情報が上記のように書き込まれる。この時には読み出し回路40のラッチ用トランジスターTR1、TR2はオフ状態であり、ラッチ回路を構成するインバーターINV1、INV2と対応ビット線BLP1、BLP2とは電気的に非接続である。
なお、図1の基本的な構成例で説明したように、選択回路30はレイアウト上は情報記憶回路20と読み出し回路40との間に配置される。図3は回路構成を示したものであって、実際のレイアウトの位置関係とは異なる。
図4はラッチ回路の動作のタイミングチャートの一例である。MC1〜MC4に記憶されたアドレス情報は例えば以下のように読み出される。
不揮発性記憶装置の電源投入後、所定のリセット期間が終了するとパワーオンリセット信号XPORがA1に示すようにHレベル(高電位レベル)になる。このXPORの立ち上がりエッジで、ラッチ信号LATがA2に示すようにHレベルになり、図3の読み出し回路40のラッチ用トランジスターTR1、TR2がオン状態になる。
続いてインバーターINV1、INV2の電源VDがA3に示すように所定の電圧まで上昇すると、A4に示すように対応ビット線BLP1、BLP2の信号がラッチされてラッチ出力信号LQが確定する。その後ラッチ信号LATがA5に示すようにLレベル(低電位レベル)になり通常動作が開始すると、ラッチ用トランジスターTR1、TR2がオフ状態になりインバーターINV1、INV2は対応ビット線BLP1、BLP2と電気的に非接続となるが、読み出された情報はラッチ回路にそのまま保持される。この読み出し期間中は選択回路30の選択トランジスターTS1、TS2はオフ状態となり、対応ビット線BL1、BL2と対応ビット線BLP1、BLP2とは電気的に非接続となる。
図3に示す詳細な構成例によれば、情報メモリーセルMC1〜MC4に記憶されたアドレス情報は入出力回路80を介して読み出されるのではなく、上述したように電源投入後のラッチ信号によって読み出し回路40内にラッチされる。この時に情報記憶回路20の対応ビット線と主記憶回路10の対応ビット線とは、選択トランジスターTS1、TS2がオフ状態になることで電気的に非接続とすることができるから、主記憶回路10の対応ビット線の寄生容量の影響を排除できる。したがって情報メモリーセルに記憶された情報を素早く読み出すことができるから、電源投入後短時間で通常動作を開始することができる。
本構成例の電気的に書き換え可能な不揮発性メモリーセルとしては種々の構造のものを用いることができる。例えばMONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Semiconductor)型、フローティングゲート型、強誘電体型(FRAM:Ferroelectric RAM)、相変化型(PCM:Phase Change Memory)、磁気抵抗型(MRAM:Magnetoresistive RAM)などを用いることができるし、これら以外の構造を有するメモリーセルであってもよい。また、OTP(One Time PROM)すなわち1回限り書き換え可能なものであってもよいし、MTP(Multiple Time PROM)すなわち複数回書き換え可能なものであってもよい。
図5は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリーセルの構造の一例として、MONOS型を示したものである。なお、本実施形態のメモリーセルは図5に示す構造に限定されるものではない。
図5に示すメモリーセルは、半導体層510、ソースドレイン領域520、第1のゲート絶縁層530、ゲート電荷蓄積層540、第2のゲート絶縁層550、ゲート導電層560及び絶縁層570を有する。ソースドレイン領域520の一方はソース線SLに接続され、他方はビット線BLに接続される。また、ゲート導電層560はワード線WLに接続される。
ゲート電荷蓄積層540は例えば窒化シリコン層(Si層)で形成され、ゲート導電層560は例えばポリシリコン層で形成され、第1、第2のゲート絶縁層530、550及び絶縁層570は例えば酸化シリコン層(SiO層)で形成される。
3.信号線のレイアウト配線
図6に本実施形態における読み出し回路40から一致判定回路60へ出力不良アドレス信号ADを引き出すための複数の信号線のレイアウトの一例を示す。図6では、読み出し回路40にラッチされた出力不良アドレス信号ADをD2方向に引き出すための複数の信号線が、選択回路30及び読み出し回路40が形成される領域にD2方向に沿って配線される。
読み出し回路40により情報記憶回路20から読み出された不良メモリーセルのアドレス情報は、上述したように読み出し回路40に含まれるラッチ回路に保持される。この保持されたアドレス情報はD2方向に引き出すための複数の信号線を介して一致判定回路60に供給される。
ここでm(mは自然数)ロウアドレス分の冗長メモリーセルが設けられているとした場合には、mセットのアドレス情報AD1〜ADmが必要になる。さらにそれぞれのアドレス情報がi(iは自然数)bitの情報である場合には、上記の信号線は全部でm×i本必要である。
例えば上述した4Mbitの不揮発性記憶装置の場合で、冗長メモリーセルブロック12を32行×2048列の構成とし、連続する4行を1単位として置換する場合にはm=8となる。また4行単位で置換するから2048/4=2より不良メモリーセルのアドレス情報は9bit必要である。さらに冗長メモリーセルの使用・不使用を識別するための1bitを加えるとi=10となるから、全部で8×10=80本の信号線が必要となる。
上記m×i本の信号線が、選択回路30及び読み出し回路40が形成される領域に、どのように配線されるかを、図6を用いて以下に説明する。
図6に示すようにアドレス情報AD1〜ADmがD4方向に向かって順番にラッチされているものとする。各アドレス情報はibitであるから、例えば第1のアドレス情報AD1をラッチするために、i個のラッチ回路が設けられ、その出力ノードN1〜Niが設けられている。各出力ノードN1〜Niは信号線L1〜Liにそれぞれ接続され、信号線L1〜Liは選択回路30及び読み出し回路40が形成される領域内でD1及びD3方向に延長されている。さらに信号線L1〜LiはコンタクトホールJ1〜Jiを介して上層の直交する信号線M1〜Miとそれぞれ接続される。信号線M1〜Miは出力不良アドレス信号ADをD2方向に引き出すための複数の信号線であって、D2方向に沿って配線されている。このようにして第1のアドレス情報AD1のibitの信号AD1−1〜AD1−iがD2方向に出力される。第2のアドレス情報AD2についても同様にAD2−1〜AD2−iがD2方向に出力され、以下同様にしてADm−1〜ADm−iまでの信号がD2方向に出力される。
以上のようにして、出力不良アドレス信号ADをD2方向に引き出すための複数の信号線が、選択回路30及び読み出し回路40が形成される領域にD2方向に沿って配線される。
具体的には、例えば信号線L1〜Liは第3層の金属配線層で形成され、信号線M1〜Miは第4層の金属配線層で形成される。選択回路30及び読み出し回路40の内部信号線は第1層から第3層までの金属配線層で形成されるから、信号線M1〜Miを効率的に配置することができる。AD2〜ADmについても同様に信号線を効率的に配置することができる。
以上説明したように、図6に示す本構成例のレイアウトによれば、出力不良アドレス信号ADを引き出すためのm×i本の信号線を選択回路30及び読み出し回路40が形成される領域に配線することができるから、効率の良いレイアウト配置が可能になる。
4.接続線の形成
上述したように、本実施形態では情報記憶回路20が主記憶回路10と選択回路30との間に配置される。そのため主記憶回路10の対応ビット線と選択回路30の選択トランジスターとを接続するための接続線を、主記憶回路10が形成される領域から情報記憶回路20の領域に設ける必要がある。以下に、この接続線について具体的に説明する。
図7に本構成例における主記憶回路10、情報記憶回路20及び選択回路30のD1、D3方向の断面構造の一例を示す。図7は主記憶回路10が含む複数のメモリーセルMC、情報記憶回路20が含む情報メモリーセルMC1、MC2、複数のダミーセルDC及び選択回路30が含む選択トランジスターTS1を示す。さらに図7は複数のワード線WL、複数のソース線SL、対応ビット線BL1、BLP1及び接続線(広義には上層ビット線)BLA1を示す。なお、図7の各符号は図3の各符号と対応しており、同一の符号が付されたものは同一のものを示す。
ダミーセルDCはメモリーセルと同一構造のセルであって、メモリーセルアレイの周囲を取り囲むように配置されるが、情報の記憶には使用されない。ダミーセルDCのビット線は主記憶回路10のビット線BLとは接続されない。ダミーセルDCを設けることによりメモリーセルの微細加工の均一性が向上し、加工不良を防ぐことができる。
接続線(広義には上層ビット線)BLA1は主記憶回路10が形成される領域から情報記憶回路20が形成される領域に配線され、主記憶回路10の対応ビット線BL1と選択トランジスターTS1の一方の端子とを接続する。また、情報記憶回路20の対応ビット線BLP1と選択トランジスターTS1の他方の端子とが接続される。接続線(広義には上層ビット線)BLA1は主記憶回路10の対応ビット線BL1及び情報記憶回路20の対応ビット線BLP1を形成する配線層の上層の配線層で形成される。具体的には、例えば主記憶回路10の上層ビット線が接続線BLA1として使用される。
より具体的には、例えばソース線SLは第1層の金属配線層で形成され、対応ビット線BL1、BLP1は第2層の金属配線層で形成され、接続線(広義には上層ビット線)BLA1は第3層の金属配線層で形成される。さらに主記憶回路10の対応ビット線以外のビット線BL、すなわち情報メモリーセルと電気的に接続されないビット線についても、上層ビット線が第3層の金属配線層で形成される。
図3で説明したように、情報メモリーセルMC1、MC2に情報を書き込む時はワード線WL1、WL2が選択され、選択回路30の選択トランジスターTS1が選択信号SELによりオン状態となる。主記憶回路10の対応ビット線BL1と情報記憶回路20の対応ビット線BLP1とが接続線(広義には上層ビット線)BLA1及び選択トランジスターTS1を介して電気的に接続され、入出力回路80によりMC1、MC2に情報が書き込まれる。一方、MC1、MC2に記憶された情報を読み出す時は、選択トランジスターTS1はオフ状態となり、対応ビット線BL1とBLP1とは電気的に非接続となる。そして図7では示していないがビット線BLP1は読み出し回路40内のラッチ用トランジスターTR1を介してラッチ回路と電気的に接続され、読み出された情報がラッチ回路に保持される。
以上ではMC1、MC2について説明したが、図7に示していないMC3、MC4についても同様に、接続線(広義には上層ビット線)BLA2を介して対応ビット線BL2と選択トランジスターTS2の一方の端子とが接続される。また、同様にBLA2は主記憶回路10の対応ビット線BL2及び情報記憶回路20の対応ビット線BLP2を形成する配線層の上層の配線層で形成される。具体的には、例えば主記憶回路10の上層ビット線が接続線BLA2として使用される。
このように接続線(広義には上層ビット線)を設けることにより、情報記憶回路20の上を通って主記憶回路10の対応ビット線と選択回路30とを接続することが可能となる。すなわち主記憶回路10及び情報記憶回路20のメモリーセルの連続した配置を損なうことなく、上記対応ビット線と選択回路30とを接続することができる。さらに主記憶回路10においてビット線が上層及び下層からなる2本のビット線で形成されることにより、ビット線の寄生抵抗が低減され、メモリーセルへのアクセス時間が短縮されるという利点がある。
以上説明したように、図3から図7に示す本実施形態の詳細な構成例によれば、情報メモリーセルMC1〜MC4に記憶されたアドレス情報は電源投入後のラッチ信号によって読み出し回路40内に素早くラッチされるから、電源投入後短時間で通常動作を開始することができる。また出力不良アドレス信号を引き出すための多数本の信号線を、選択回路30及び読み出し回路40が形成される領域に配線することができるから、効率の良いチップレイアウトが可能になる。
また接続線(広義には上層ビット線)を設けることにより、情報記憶回路20が形成される領域を通って主記憶回路10のビット線と選択回路30を接続することが可能となる。こうすることにより、主記憶回路10と情報記憶回路20とのメモリーセルを同一構造にして連続して配置することができる。
さらに主記憶回路10においてビット線が上層及び下層からなる2本のビット線で形成されることにより、ビット線の寄生抵抗が低減されメモリーセルへのアクセス時間が短縮されるという利点がある。
5.集積回路装置及び電子機器
図8に本実施形態の不揮発性記憶装置を含む集積回路装置及び電子機器の一例を示す。図8に示す集積回路装置200は不揮発性記憶装置100、ドライバー110、制御回路120を含む。不揮発性記憶装置100は、制御回路120からの制御信号に基づいて、表示特性制御パラメーターを読み出してドライバー110に出力する。ドライバー110は表示特性制御パラメーターに基づいて階調補正などを行って、電気光学パネル210を駆動する。このようにすることにより、電気光学パネル210に最適な表示特性で画像を表示することができる。なお、電気光学パネル120は液晶パネルであってもよいし、例えば有機EL(Electro Luminescence)や無機ELなどの発光素子を用いたパネルであってもよい。
図8に示す電子機器300は例えば携帯型情報端末であって、集積回路装置200、電気光学パネル210、送受信回路220、CPU230、RAM240、操作入力部250、アンテナ260を含む。送受信回路220はアンテナ260で受信した信号を復調してCPU230に出力し、またCPU230からのデータを変調してアンテナ260から送信する。CPU230は操作入力部250からの操作情報に基づいて、送受信回路220及びRAM240とデータをやりとりし、必要なデータ処理を行う。なお、本実施形態の電子機器は携帯型情報端末には限定されず、携帯電話機、PDAなどであってもよい。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また集積回路装置及び電子機器の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
AIN 入力アドレス信号、AD 出力不良アドレス信号、DIN 入力データ信号、
DOUT 出力データ信号、BLK1〜BLKn 第1〜第nのブロック、
10 主記憶回路、11 データメモリーセルブロック、
12 冗長メモリーセルブロック、20 情報記憶回路、30 選択回路、
40 読み出し回路、50 周辺回路、60 一致判定回路、70 カラムデコーダー、
80 入出力回路、90 ローデコーダー、100 不揮発性記憶装置、
110 ドライバー、120 制御回路、200 集積回路装置、
210 電気光学パネル、220 送受信回路、230 CPU、240 RAM、
250 操作入力部、260 アンテナ、300 電子機器、510 半導体層、
520 ソースドレイン領域、530 第1のゲート絶縁層、
540 ゲート電荷蓄積層、550 第2のゲート絶縁層、560 ゲート導電層、
570 絶縁層

Claims (11)

  1. 電気的に書き換え可能な不揮発性の複数のメモリーセル及び複数のビット線が配置される主記憶回路と、
    電気的に書き換え可能な不揮発性の複数の情報メモリーセル及び複数のビット線が配置され、少なくとも前記主記憶回路の不良メモリーセルのアドレス情報を記憶する情報記憶回路と、
    前記主記憶回路の前記複数のビット線のうちの対応ビット線と前記情報記憶回路の前記複数のビット線のうちの対応ビット線との電気的接続をオン状態又はオフ状態にするための選択トランジスターが配置される選択回路とを含み、
    前記情報記憶回路は、前記主記憶回路と前記選択回路との間に配置されることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  2. 請求項1において、
    前記情報記憶回路から前記不良メモリーセルの前記アドレス情報を読み出してラッチする読み出し回路を含み、
    前記選択回路は、前記情報記憶回路と前記読み出し回路との間に配置されることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  3. 請求項2において、
    前記主記憶回路の前記対応ビット線に沿った方向を第1の方向とし、
    前記第1の方向に直交する方向を第2の方向とした場合に、
    前記読み出し回路にラッチされた出力不良アドレス信号を前記第2の方向に引き出すための複数の信号線が、前記選択回路及び前記読み出し回路が形成される領域に前記第2の方向に沿って配線されることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  4. 請求項3において、
    前記主記憶回路の前記第2の方向に配置される周辺回路と、
    入力アドレス信号と前記読み出し回路からの前記出力不良アドレス信号との一致判定を行う一致判定回路とを含み、
    前記一致判定回路は、前記周辺回路の前記第1の方向に配置されることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記第1の方向の反対方向を第3の方向とした場合に、
    前記主記憶回路の前記第3の方向に配置されたカラムデコーダーと、
    前記主記憶回路の前記第3の方向に配置された入出力回路とを含むことを特徴とする不揮発性記憶装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記主記憶回路の前記対応ビット線と前記選択トランジスターの一方の端子とを接続する接続線が、前記主記憶回路が形成される領域から前記情報記憶回路が形成される領域に配線され、
    前記情報記憶回路の前記対応ビット線と前記選択トランジスターの他方の端子とが接続されることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  7. 請求項6において、
    前記接続線は、前記主記憶回路の前記対応ビット線及び前記情報記憶回路の前記対応ビット線を形成する配線層の上層の配線層で形成されることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  8. 請求項7において、
    前記主記憶回路の上層ビット線が前記接続線として使用されることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記主記憶回路は、
    電気的に書き換え可能な不揮発性の前記複数のメモリーセルが配置されるデータメモリーセルブロックと、
    前記不良メモリーセルが置き換えられる冗長メモリーセルが配置される冗長メモリーセルブロックとを含み、
    前記冗長メモリーセルブロックは前記データメモリーセルブロックと前記情報記憶回路との間に配置されることを特徴とする不揮発性記憶装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の不揮発性記憶装置を含むことを特徴とする集積回路装置。
  11. 請求項10に記載の集積回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
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JP2016512646A (ja) * 2012-11-19 2016-04-28 クアルコム,インコーポレイテッド 構成情報を記憶するための予備セクタを有するメモリセルアレイ
JP2020194610A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 富士通セミコンダクターメモリソリューション株式会社 半導体記憶装置

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