JP2010169519A - プラズモン励起センサおよびそれを用いたアッセイ法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明平面基板1と、該基板の表面に形成された金属薄膜11と、該金属薄膜の、該基板とは接していないもう一方の表面に形成された、誘電体からなるスペーサ層と、該スペーサ層の、該金属薄膜とは接していないもう一方の表面に固定化された、蛍光色素5により標識されたリガンドとを含むことを特徴とするプラズモン励起センサ。
【選択図】図3
Description
上記リガンドは、シランカップリング剤からなるSAM(自己組織化単分子膜)を介して上記スペーサ層に固定化されていることが好ましく、腫瘍マーカーまたはがん胎児性抗原を認識し結合する1次抗体であってもよい。
工程(a):請求項1〜6のいずれかに記載のプラズモン励起センサに、検体を接触させる工程、
工程(b):該工程(a)を経て得られたプラズモン励起センサに、さらに、該プラズモン励起センサに含まれるリガンドとは同じであっても異なっていてもよいリガンドと蛍光を消光または吸収し得る化合物とのコンジュゲートを反応させる工程、
工程(c):該工程(b)を経て得られたプラズモン励起センサに、上記透明平面基板の、上記金属薄膜を形成していないもう一方の表面から、プリズムを経由してレーザ光を照射し、励起された蛍光色素から発光された蛍光量を測定する工程、および
工程(d):該工程(c)で得られた測定結果から、検体中に含有されるアナライト量を算出する工程。
上記アナライトは、腫瘍マーカーまたはがん胎児性抗原であってもよい。
本発明のキットは、上記アッセイ法に用いられることを特徴とする。
さらに、本発明は、本発明のアッセイ法において、アナライト(標的抗原)と、該アナライトと競合する抗原を予め結合させた2次抗体(リガンド)と消光剤とのコンジュゲートとを競合させることにより、蛍光信号(蛍光シグナル)量と標的抗原量とを比例させることができるプラズモン励起センサを提供することができる。
<プラズモン励起センサ>
本発明のプラズモン励起センサは、透明平面基板と、該基板の表面に形成された金属薄膜と、該金属薄膜の、該基板とは接していないもう一方の表面に形成された、誘電体からなるスペーサ層と、該スペーサ層の、該金属薄膜とは接していないもう一方の表面に固定化された、蛍光色素により標識されたリガンドとを含むことを特徴とするものである。
本発明で用いられる透明平面基板としては、ガラス製であっても、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)などのプラスチック製であってもよく、屈折率〔nd〕が好ましくは1.40〜2.20であり、厚さが好ましくは0.01〜10mm、より好ましくは0.5〜5mmであれば、大きさ(縦×横)は特に限定されない。
酸による洗浄処理としては、0.001〜1Nの塩酸中に、1〜3時間浸漬することが好ましい。
プラズマによる洗浄処理としては、例えば、プラズマドライクリーナー(ヤマト科学(株)製のPDC200)中に、0.1〜30分間浸漬させる方法が挙げられる。
上記「透明平面基板」の一方の表面に形成された金属薄膜としては、好ましくは、金、銀、アルミニウム、銅、および白金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属からなり、より好ましくは金からなることが望ましく、これら金属の合金であってもよい。このような金属種は、酸化に対して安定であり、かつ表面プラズモンによる電場増強が大きくなることから好適である。
「誘電体からなるスペーサ層」は、上記「金属薄膜」による蛍光色素の金属消光を防止することを目的として、該金属薄膜の、上記「透明平面基板」と接していないもう一方の表面に形成したものであって、該誘電体としては、光学的に透明な各種無機物、天然または合成ポリマーを用いることもできるが、化学的安定性、製造安定性および光学的透明性に優れていることから二酸化ケイ素(SiO2)または二酸化チタン(TiO2)を含むことが好ましい。
本発明に係る蛍光色素は、下記「リガンド」に標識するために用いられるものであり、本発明において、所定の励起光を照射する、または電界効果を利用して励起することによって蛍光を発光する物質の総称であり、該「蛍光」は、燐光など各種の発光も含む。
「リガンド」とは、検体中に含有されるアナライトを特異的に認識し(または、認識され)結合し得る分子または分子断片であって、このような「分子」または「分子断片」としては、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよいDNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等、またはヌクレオシド、ヌクレオチドおよびそれらの修飾分子)、タンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチド等)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む。)、糖質(オリゴ糖、多糖類、糖鎖等)、脂質、またはこれらの修飾分子、複合体などであれば、特に限定されない。
「蛍光色素により標識されたリガンド」とは、上記「蛍光色素」を、このような「リガンド」に標識したものである。
本発明のアッセイ法は、下記工程(a)〜(d)を含むことを特徴とするものである。
工程(a):本発明のプラズモン励起センサに、検体を接触させる工程、
工程(b):該工程(a)を経て得られたプラズモン励起センサに、さらに、該プラズモン励起センサに含まれるリガンドとは同じであっても異なっていてもよいリガンドと蛍光を消光または吸収し得る化合物とのコンジュゲートを反応させる工程、
工程(c):該工程(b)を経て得られたプラズモン励起センサに、上記透明平面基板の、上記金属薄膜を形成していないもう一方の表面から、プリズムを経由してレーザ光を照射し、励起された蛍光色素から発光された蛍光量を測定する工程、および
工程(d):該工程(c)で得られた測定結果から、検体中に含有されるアナライト量を算出する工程。
工程(a)とは、本発明のプラズモン励起センサに、検体を接触させる工程である。
「検体」としては、例えば、血液(血清・血漿)、尿、鼻孔液、唾液、便、体腔液(髄液、腹水、胸水等)などが挙げられ、所望の溶媒、緩衝液等に適宜希釈して用いてもよい。これら検体のうち、血液、血清、血漿、尿、鼻孔液および唾液が好ましい。
送液の総量、すなわち流路の容積としては、通常0.001〜20mL、好ましくは0.1〜1mLである。
送液の流速は、通常1〜2,000μL/min、好ましくは5〜500μL/minである。
洗浄工程とは、下記工程(b)の前および/または後に含まれることが好ましく、上記工程(a)で得られたプラズモン励起センサの表面、および/または下記工程(b)で得られたプラズモン励起センサの表面を洗浄する工程である。
洗浄液を循環させる時間は、通常0.5〜180分間、好ましくは5〜60分間である。
工程(b)とは、上記工程(a)、好ましくは上記洗浄工程を経て得られたプラズモン励起センサに、さらに、該プラズモン励起センサに含まれるリガンドとは同じであっても異なっていてもよいリガンドと蛍光を消光または吸収し得る化合物とのコンジュゲートを反応させる工程である。
態様(II):2次抗体は、検体中に含有されるアナライト(標的抗原)と競合するアナライト(競合抗原;ただし、標的抗原とは異なるものである。)を予め結合した抗体である。検体中に含有される競合抗原は0種または1種以上であるから、2次抗体自体を必要としないか、または1種以上の2次抗体を必要とする。
上記1次抗体が抗AFPモノクローナル抗体である場合、態様(II)の2次抗体としては、抗AFPポリクローナル抗体、または該抗AFPモノクローナル抗体が認識しないエピトープを認識し結合することができる抗AFPモノクローナル抗体を必要とする。
また、工程(b)と下記工程(c)との間に、上記洗浄工程を含むことが好ましい。
工程(c)とは、上記工程(b)、好ましくは上記洗浄工程を経て得られたプラズモン励起センサに、上記金属薄膜を形成していない上記透明平面基板の片面から、プリズムを経由してレーザ光を照射し、励起された蛍光色素から発光された蛍光量を測定する工程である。
レーザ光の照射により、全反射減衰条件(ATR)において、金属薄膜の表面に表面プラズモンが発生する。表面プラズモンの電場増強効果により、照射したフォトン量の数十〜数百倍に増えたフォトンにより蛍光色素を励起する。なお、該電場増強効果によるフォトン増加量は、基板となるガラスの屈折率、金属薄膜の金属種および膜厚に依存するが、通常、金では約10〜20倍の増加量となる。
「レーザ光」の光源としては、例えば、波長400〜840nm、入射光量として1mW程度のレーザ光を照射できるLED、波長230〜800nm(金属薄膜に用いる金属種によって共鳴波長が決まる。)、0.01〜100mWのレーザ光を照射できる半導体レーザ(LD)などが挙げられる。これら光源のうち、SPRではLED、LDともに用いることができるが、SPFSでは蛍光色素を励起するために高エネルギーが必要であり、高感度の観点から、LDが好ましい。
「減光(ND)フィルタ」(または、中性濃度フィルタ)は、入射レーザ光量を調節することを目的とするものである。特に、ダイナミックレンジの狭い検出器を使用するときには精度の高い測定を実施する上で用いることが好ましい。
「カットフィルタ」は、外光(装置外の照明光)、励起光(励起光の透過成分)、迷光(各所での励起光の散乱成分)、プラズモンの散乱光(励起光を起源とし、プラズモン励起センサ表面上の構造体または付着物などの影響で発生する散乱光)、酵素蛍光基質の自家蛍光、などの各種ノイズ光を除去するフィルタであって、例えば、干渉フィルタ、色フィルタなどが挙げられる。
工程(d)とは、上記工程(c)で得られた測定結果から、検体中に含有されるアナライト量を算出する工程である。
アッセイS/N比=|(アッセイ蛍光シグナル)−(ブランク蛍光シグナル)|/(初期ノイズ)
本発明の装置は、上記工程(c)に用いられることを特徴とするものである。
すなわち、本発明の装置は、本発明のプラズモン励起センサを用いて、本発明のアッセイ法を実施するためのものである。
「送液ポンプ」としては、例えば、送液が微量な場合に好適なマイクロポンプ、送り精度が高く脈動が少なく好ましいが循環することができないシリンジポンプ、簡易で取り扱い性に優れるが微量送液が困難な場合があるチューブポンプなどが挙げられる。
本発明のキットは、本発明のアッセイ法に用いられることを特徴とするものであって、本発明のアッセイ法を実施するにあたり、検体、1次抗体および2次抗体以外に必要とされるすべてのものを含むことが好ましい。
BHQ−2ならびにBHQ−3(バイオサーチテクノロジーズ ジャパンBTJ(株)製/(株)日本バイオサービス製)およびDABCYL(Integrated DNA Technologies社製)を、それぞれ抗αフェトプロテイン(AFP)モノクローナル抗体(1D5、2.5mg/mL、(株)日本医学臨床検査研究所製)に固定化した。
具体的には、消光剤のカルボキシル基と抗体のアミノ基とをアミノカップリング法により反応させた。
BHQ−2、BHQ−3(バイオサーチテクノロジーズ ジャパンBTJ(株)製/(株)日本バイオサービス製)およびDABCYL(Integrated DNA Technologies社製)を、2次抗体として抗αフェトプロテイン(AFP)モノクローナル抗体(1D5、2.5mg/mL、(株)日本医学臨床検査研究所製)にそれぞれアミノカップリング法により固定化した。さらに過剰量のAFPを混合し、消光剤を固定化した2次抗体に複合化した後、遠心分離およびクロマトグラフィーを用いて精製した。
蛍光色素(Cy3(登録商標)、Cy5(登録商標)、Alexa Fluor(登録商標)633,647またはTRITC)により、リガンドとして1次抗体である抗αフェトプロテイン(AFP)モノクローナル抗体(6D2、2.5mg/mL、(株)日本医学臨床検査研究所製)をアミノカップリング法により標識した。標識されなかった1次抗体を除去するため、さらに遠心分離およびクロマトグラフィーを用いて精製した。
AFP(抗原)が微量な領域(pmol/L〜fmol/L)でSPFSを用いてアッセイを行う。
屈折率〔nd〕1.52、厚さ1mmで外形が20mm×20mmのガラス製の透明平面基板(SCHOTT AG社製のBK7)をプラズマ洗浄し、該基板の片面にクロム薄膜をスパッタリング法により形成した後、その表面にさら金薄膜をスパッタリング法により形成した。クロム薄膜の厚さは2nm、金薄膜の厚さは48nmであった。
ここで、光源としてLDレーザを用いて、波長633nmのレーザ光を照射し、光学フィルタとして減光フィルタ(中性濃度フィルタ)を用いてフォトン量を調節し、シグマ光機(株)製の60度プリズムを通して、流路に固定されているリガンド固定化前のプラズモン励起センサに照射し、表面プラズモンの測定を開始した。
工程(a):送液をPBSに代え、AFPを20ng/mL含むPBSを5mL添加し、30分間循環させた。
洗浄工程:Tween20を0.05重量%含むPBSを送液として20分間循環させることによって洗浄した。
また、本発明のプラズモン励起センサにおけるアッセイ測定開始前のブランクの蛍光シグナルおよび比較サンプルのアッセイ開始前のブランクの蛍光シグナルを「ブランク蛍光シグナル」とし、「アッセイ蛍光シグナル」と「ブランク蛍光シグナル」との関係から、以下の式でS/N比を評価した。すなわち、抗原量に比例する2次抗体量により変化するアッセイ蛍光シグナルの数値の絶対値が大きく、また初期ノイズに対して数値的に充分大きいことがアッセイシグナルの信頼性が高いことになる。
得られた結果を表3に示す。
実施例1において、蛍光色素をAlexa Fluor(登録商標)647に変更した以外は実施例1と同様にして本発明のプラズモン励起センサを作製し、アッセイ法を実施した。得られた結果を表3に示す。
実施例1において、蛍光色素をAlexa Fluor(登録商標)633に変更した以外は実施例1と同様にして本発明のプラズモン励起センサを作製し、アッセイ法を実施した。得られた結果を表3に示す。
実施例1において、金属種を銀に、金属薄膜の厚さを45nmとし、蛍光色素をTRITCに、レーザ光の波長を532nmとした以外は実施例1と同様にして本発明のプラズモン励起センサを作製し、アッセイ法を実施した。得られた結果を表3に示す。
実施例4において、金属種をアルミニウムに、金属薄膜の厚さを15nmとした以外は実施例4と同様にして本発明のプラズモン励起センサを作製し、アッセイ法を実施した。得られた結果を表3に示す。
実施例5において、金属薄膜の厚さを20nmとした以外は実施例5と同様にして本発明のプラズモン励起センサを作製し、アッセイ法を実施した。得られた結果を表3に示す。
実施例6において、蛍光色素をCy3(登録商標)に変更した以外は実施例6と同様にして本発明のプラズモン励起センサを作製し、アッセイ法を実施した。得られた結果を表3に示す。
(プラズモン励起センサの作製)
屈折率〔nd〕1.52、厚さ1mmで外形が20mm×20mmのガラス製の透明平面基板(SCHOTT AG社製のBK7)をプラズマ洗浄し、該基板の片面にクロム薄膜をスパッタリング法により形成した後、その表面にさら金薄膜をスパッタリング法により形成した。クロム薄膜の厚さは2nm、金薄膜の厚さは48nmであった。
送液をPBSに代え、AFPを10ng/mL含むPBS溶液を5mL添加し、30分間循環させた。
消光剤を標識しない2次抗体(1,000ng/mLとなるように調製したPBS溶液)を2.5mL添加し、30分間循環させた。
共鳴角を最適にしてCCDから観察したときのシグナル値を計測しアッセイシグナルとした。なお、AFPを0ng/mL時のSPFS測定シグナルをブランクシグナルとした。アッセイ評価としては実施例1と同様のアッセイS/N比を算出することで評価した。得られた結果を表3に示す。
比較例1において、金属種をアルミニウムに、金属薄膜の厚さを20nmとして、蛍光色素をCy3(登録商標)に変更した以外は比較例1と同様にしてアッセイ法を実施した。得られた結果を表3に示す。
実施例1で作製したプラズモン励起センサを用いて、作製例2で得られた消光剤が標識された2次抗体をAFPと複合体させたコンジュゲートを用いた以外は実施例1と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
実施例2で作製したプラズモン励起センサを用いて、作製例2で得られた消光剤が標識された2次抗体をAFPと複合体させたコンジュゲートを用いた以外は実施例2と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
実施例3で作製したプラズモン励起センサを用いて、作製例2で得られた消光剤が標識された2次抗体をAFPと複合体させたコンジュゲートを用いた以外は実施例3と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
実施例4で作製したプラズモン励起センサを用いて、作製例2で得られた消光剤が標識された2次抗体をAFPと複合体させたコンジュゲートを用いた以外は実施例4と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
実施例5で作製したプラズモン励起センサを用いて、作製例2で得られた消光剤が標識された2次抗体をAFPと複合体させたコンジュゲートを用いた以外は実施例5と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
実施例6で作製したプラズモン励起センサを用いて、作製例2で得られた消光剤が標識された2次抗体と複合体させたコンジュゲートを用いた以外は実施例6と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
実施例7で作製したプラズモン励起センサを用いて、作製例2で得られた消光剤が標識された2次抗体をAFPと複合体させたコンジュゲートを用いた以外は実施例7と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
比較例1で作製したプラズモン励起センサを用いて、消光剤を標識しない2次抗体をAFPと複合体化させたコンジュゲートを用いた以外は比較例1と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
比較例2で作製したププラズモン励起センサを用いて、消光剤を標識しない2次抗体をAFPと複合体化させたコンジュゲートを用いた以外は比較例2と同様の操作で競合イムノアッセイ法を実施した。得られた結果を表4に示す。
2・・・1次抗体
3・・・検体中に含有される標的抗原
4・・・2次抗体
5・・・蛍光色素
6・・・2次抗体に固定化されている消光色素
7・・・検体中に含有される標的抗原3とは異なる抗原であって、該標的抗原3と競合する抗原
11・・・透明平面基板の一方の表面に形成された金属薄膜
13・・・表面プラズモンにより励起された蛍光色素が発した蛍光
Claims (13)
- 透明平面基板と、
該基板の表面に形成された金属薄膜と、
該金属薄膜の、該基板とは接していないもう一方の表面に形成された、誘電体からなるスペーサ層と、
該スペーサ層の、該金属薄膜とは接していないもう一方の表面に固定化された、蛍光色素により標識されたリガンドと
を含むことを特徴とするプラズモン励起センサ。 - 上記金属薄膜が、金、銀、アルミニウム、銅および白金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属から形成されている請求項1に記載のプラズモン励起センサ。
- 上記金属が、金からなる請求項2に記載のプラズモン励起センサ。
- 上記誘電体が、二酸化ケイ素(SiO4)または二酸化チタン(TiO2)層を含む請求項1〜3のいずれかに記載のプラズモン励起センサ。
- 上記リガンドが、シランカップリング剤からなるSAM(自己組織化単分子膜)を介して上記スペーサ層に固定化されている請求項1〜4のいずれかに記載のプラズモン励起センサ。
- 上記リガンドが、腫瘍マーカーまたはがん胎児性抗原を認識し結合する1次抗体である請求項1〜5のいずれかに記載のプラズモン励起センサ。
- 下記工程(a)〜(d)を含むことを特徴とするアッセイ法。
工程(a):請求項1〜6のいずれかに記載のプラズモン励起センサに、検体を接触させる工程、
工程(b):該工程(a)を経て得られたプラズモン励起センサに、さらに、該プラズモン励起センサに含まれるリガンドとは同じであっても異なっていてもよいリガンドと蛍光を消光または吸収し得る化合物とのコンジュゲートを反応させる工程、
工程(c):該工程(b)を経て得られたプラズモン励起センサに、上記透明平面基板の、上記金属薄膜を形成していないもう一方の表面から、プリズムを経由してレーザ光を照射し、励起された蛍光色素から発光された蛍光量を測定する工程、および
工程(d):該工程(c)で得られた測定結果から、検体中に含有されるアナライト量を算出する工程。 - 上記アナライトに、上記コンジュゲートが結合する請求項7に記載のアッセイ法。
- 上記アナライトとは異なるアナライトであって、上記アナライトと競合するアナライトが、上記コンジュゲートと予め結合している請求項7に記載のアッセイ法。
- 上記検体が、血液、血清、血漿、尿、鼻孔液および唾液からなる群から選択される少なくとも1種の体液である請求項7〜9のいずれかに記載のアッセイ法。
- 上記アナライトが、腫瘍マーカーまたはがん胎児性抗原である請求項7〜10のいずれかに記載のアッセイ法。
- 請求項7に記載の工程(c)に用いられることを特徴とする装置。
- 請求項7〜11のいずれかに記載のアッセイ法に用いられることを特徴とするキット。
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