JP2010167839A - 姿勢安定化制御装置及び該姿勢安定化制御装置を備えた車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】姿勢制御用のコントローラ103は、センサ群102から供給される路面状況に基づいて、車両の運動及び姿勢を制御するアクチュエータ131〜139の制御量を制御し、路面が悪路になると、姿勢制御のゲインを下げ、トルクを増加させることにより、サスペンションによらず、乗り心地を改善する。悪路の判定は、単位時間あたりの加速度の変動回数の検出、車輪の乗り上げの検出などにより行う。
【選択図】図3
Description
例えば、特許文献1には、ボディの前部に取り付けられた転舵車輪とボディの後部に取り付けられた駆動車輪とを備えた1人用の乗り物において、車両の安定性を保つため、ボディを水平に維持する技術が開示されている。
また、特許文献2には、車両の安定性を向上するため、ホイールベースを可変する技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、車両の旋回性を高めるために、旋回時に乗り物の重心を旋回内輪に移動させ、旋回安定性と乗り心地を向上させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3に開示されている車両は、十分なパワーのサスペンションを配置することが困難であり、悪路走行時等での、乗り心地の改善が望まれている。
また、この発明は、車両の悪路走行時等の乗り心地を、サスペンションによらず、改善することを他の目的とする。
ボディと、前輪と、後輪とを備える車両の姿勢を制御する姿勢制御装置であって、
車両の運動の目標値を設定する目標値設定手段と、
設定された目標値に基づいて、車両の運動及び姿勢を制御するアクチュエータの制御量を制御するための制御信号を生成する制御量演算手段と、
車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記運転状態検出手段により検出された車両の運転状態と前記目標値設定手段により設定された目標値とに基づいて、車両を安定化させるための補正量を演算する補正量演算手段と、
車両の路面状況を検出する路面状況検出手段と、
前記路面状況検出手段で検出された路面状況に基づいて、前記補正量を修正する補正量修正手段と、
前記制御量演算手段で生成された制御量を、前記補正量修正手段で修正された補正量を用いて補正する補正手段と、
前記補正手段により補正された制御量を用いて、アクチュエータを制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
コンピュータを、
車両の運動の目標値を設定する目標値設定手段と、
設定された目標値に基づいて、車両の運動及び姿勢を制御するアクチュエータの制御量を制御するための制御信号を生成する制御量演算手段と、
車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記運転状態検出手段により検出された車両の運転状態と前記目標値設定手段により設定された目標値とに基づいて、車両を安定化させるための補正量を演算する補正量演算手段と、
車両の路面状況を検出する路面状況検出手段と、
前記路面状況検出手段で検出された路面状況に基づいて、前記補正量を修正する補正量修正手段と、
前記制御量演算手段で生成された制御量を、前記補正量修正手段で修正された補正量を用いて補正する補正手段と、
前記補正手段により補正された制御量を用いて、アクチュエータを制御する制御手段と、
として機能させることを特徴とする。
まず、本実施形態に係る車両10について説明する。
本実施形態に係る車両10は、図1(a)に正面、図1(b)、(c)に側面で示すように、一人乗り用であり、ボディ11と、前右輪12と、前左輪13と、後輪14とを備える三輪車である。
速度センサ108は、車軸の回転速度等から、車両10の速度Vを求める。
リーンセンサ109は、前輪右支持機構31及び前輪左支持機構32による高さ方向の制御量(リーン制御量)を測定する。
具体的には、重心位置換算演算部214は、加速度センサの測定値Gxsen、Gysen,Gzsenを(1)式に適用して重心位置CGでのX軸方向(車両進行方向)の加速度Gx、Y軸(車両左右方向)方向の加速度Gy,Z軸方向(車両上下方向)の加速度Gzを求める。
Gxは、Gセンサ105が車両10の重心位置に設置されていた場合に、測定したと予想されるX軸方向の加速度[m/s2]を表す。
Gyは、Gセンサ105が車両10の重心位置に設置されていた場合に、測定したと予想されるY軸方向の加速度[m/s2]を表す。
Gzは、Gセンサ105が車両10の重心位置CGに設置されていた場合に、測定したと予想されるZ軸方向の加速度[m/s2]を表す。
Gysenは、Gセンサ105のY軸方向の加速度の測定値[m/s2]を表す。
Gzsenは、Gセンサ105のZ軸方向の加速度の測定値[m/s2]を表す。
rollsenは、レートセンサ106が検出したロール[m/s]を表す。
pitchsenは、レートセンサ106が検出したピッチ[m/s]を表す。
路面の傾きを求めるため、傾斜角推定演算部215は、まず、レートセンサ106の出力から、傾斜による影響を補正したロールroll、ピッチpitch、ヨーyawを次式(2)に従って求める。
roll=rollsen・cosθx1+yawsen・sinθx1
pitch=pitchsen・cosθy1+yawsen・sinθy1
yaw=yawsen・cosθx1・cosy1+rollsen・sinθx1+pitchsen・sinθy1
・・・(2)
θxsは、ホイールベースθsのX軸方向成分であり、ホイールベースセンサ107により検出されたホイールベースθsに基づいて、図9(a)に示すマップにより求められる。
θxLは、リーン制御(支持機構31、32によりボディ11が前後方向に傾く)によるθx角であり、図9(b)に示すマップにより求められる。また、θyLは、リーン制御によるθy角であり、図9(c)に示すマップによる定まる。図9(b)、(c)において、θLRは、前輪右支持機構31のリーン制御量[mm]、θLLは前輪左支持機構32のリーン制御量[mm]であり、リーンセンサ109により求められる。
θxt=[asin((Gx−Gx^−Kα0・|yaw・V|)/1G)]−Kαx・|LENactR−LENactL|
θyt=[asin((Gy−Gy^)/1G)]−sign(θyt)・Kαy・|LeNactR−LENactL|
signは、θytの符号を表す。
θytの符号は、θyt>0ならば+、θyt<0ならば−である。
従って、
Gx=1G・sinθxt+Gx^ と、
Gy=1G・sinθyt+Gy^
が成立する。
θxt=asin(Gx−Gx^)/1G
θyt=asin(Gy−Gy^)/1G と近似できる。
Gx^=d(V)/dt、
dy^=−yaw・V が成立する。
ここで、Vは、車両10の速度であり、速度センサ108により測定され、例えば、前右輪12の速度VfRと前左輪13の速度VfLの平均値で表すことが可能である。
このようにして、傾斜角推定演算部215は、Gセンサ105の出力を重心位置CGに換算した値Gx,Gyと、車速度Vと、レートセンサ106の値から、車両10の重心位置CGの傾き(傾斜角)θxt、θytを求める。
ここで、次式が成立する。
θxt=θx+(θxs)+θxL+θxgx+θxε+θxv=θxv
θyt=θy+ +θyL+θvgy+θvε+θyv=θyv
θxLは前後(X軸)方向の路面の傾斜角、θyは左右(Y軸)方向の路面の傾斜角である。
θxsは、ホイールベースθsに依存する前後方向の角度であり、図9(a)の特性図で求められる。なお、マップの作成手法によっては、θxLに含めることにより、この項は不要となる。
θxは、前輪に対するボディのZ軸方向の位置(高さ)により定まる値であり、図9(b)の特性図で得られる。すなわち、リーン制御量[mm]の前後方向の傾き角度を示す値であり、前右輪12に対するボディ11の基準位置からの制御量θLRと前左輪13に対するボディ11の基準位置からの制御量θLLとの平均値((θLR+θLL)/2)である。
さらに、θygyは、Gy,すなわち、車両10のY軸方向の加速度Gyによるθy角であり、重心位置換算演算部214で求めた加速度Gyを図9(e)に示すマップに適用して得られる。
なお、θxv、θyvは、それぞれ、全傾斜のうち路面の傾斜分を除外した車両10単独での傾斜分である。従って、次式が成立する。
θx=θxt−θxv θy=θyt−θyv
しかし、本実施形態では、車両10の安定性を高めるために、これに補正を加え、車両10の転倒安定余裕をアクティブに大きくする制御を行う。このため、目標安定余裕度演算部218と実安定余裕度演算部219が配置されている。
なお、図11の各角度、θr、θfR、θfLは、姿勢制御量θsによって変化する。このため、これらの角は、図12に例示するマップにより求めることができる。
転倒安定余裕度Sfasm1*(i=1)について:
fd1*=m*(Gx*)・cos(θr/2)・cosθx+(Gy*)・sin(θr/2)・cosθy
転倒安定余裕度Sfasm2*(i=2)について:
fd2*=m*(Gx*)*cos(θr/2)*cosθx−(Gy*)*sin(θr/2)*cosθy
転倒安定余裕度Sfasm3*(i=3)について:
fd3*=m・(−Gy*)・cos(θy)
Gx*は、重心における車両のX軸方向の目標加速度、
Gy*は、重心における車両のY軸方向の目標加速度、
θrは、前右輪12と後輪14を結ぶ線と、前左輪13と後輪14を結ぶ線との成す角、
θx、θyは、路面のX軸方向及びY軸方向の傾斜角である。
これらの角度は、図10に示すように、ボディを支える3つの車輪12〜14と重心CGとを結ぶラインとの交差角であり、θ11*、θ12*、θ13*は、車輪13と14と重心とを結ぶ3辺が形成する角度であり、θ21*、θ22*、θ23*は、車輪12と14と重心とを結ぶ3辺が形成する角度であり、θ31*、θ32*、θ33*は、車輪12と13と重心とを結ぶ3辺が形成する角度である。
fri*=√{fdi*2+fgi*2)}
この角度も、車輪12〜14が形成する三角形の各辺(i=1〜3)について求める。
まず、θi1*〜θi3*を、図13(a)〜(c)に示すθsマップで求める。
また、角度θIi1*とθIi2*とは、車輪と重心点CGとの結ぶ脚の長さLi1,Li2によっても変化する。このため、脚の長さLi1,Li2を図15に示す姿勢制御量θsに対するマップにより求める。
さらに、正面から見たときに、車輪と重心とが形成する三角形の角度は、リーン制御量によっても変化する。そこで、θ3i、L31,L32を、図16と図17とにより求める。
θIi*演算部402は、θIi1*、θIi2を次式に従って求める。
θIi0=−θri*+θi2
θIi1*=π/2−θIi0*−θfi*
θIi2=θi1−θIi1*
Sfasmi*=min(θIi*)・||fri*||
すなわち、転倒安定余裕度Sfasmi*をθIi*のうちの最小のものとfrii*のノルムとを乗算して求める。
そして、図19に示すように、その方向における重心からの力が、フラットな路面で静止状態で立っている重力方向角(路面に垂直な方向)に一致するように、換言すると、角度friを0に修正するように、各モータ131〜139が動作すべき量に対応する制御量を補正量として求めて設定する。
具体的には、(π/2−θi2)−θIi1*が最大となるSfasmi*を求め、その内容に従って、補正量を求める。
これにより、まず、前右輪12と前左輪13のリーンを下げる補正が設定される。その量は、Sfasm*が大きくなるに従って、小さくなる。また、全ての車輪12〜14にブレーキをかける。ブレーキの程度は、Sfasm*が大きくなるに従って、小さくなる。
以上の処理が実行できない場合には、姿勢制御量(ホイールベース)θsを大きくし、重心を低下させる。以上の処理ができない場合には、車両10の加速度を低下させる。
なお、警報は、Sfasm*が最小値よりも小さければ行う。
fd1=m・{(Gx1−KG・sinθxt)・cos(θr/2)・cosθxt+(Gy1−KG・sin(θyt)・sin(θr/2)・cosθyt}=(x方向の成分)+(y方向の成分)、
fg1=m・{(Gz/((cosθxt)・(cosyt))} を求める。
fd2=m・{(Gx1−KG・sinθxt)・cos(θr/2)・cosθxt−(Gy1−KG・sinθyt)・sin(θr/2)・cosθyt}、
fg2=m・{(Gz/((cosθxt)・(cosyt))} を求める。
fd3=m・{−(Gy1−KG・sinθyt)・cosθyt}、
fg2=m・{(Gz/((cosθxt)・(cosyt))} を求める。
また、Gx1=Gx−Kclx・Gx^、Gy1=Gy−Kcly・Gy^である。
ここで、Gxは、重心換算GセンサのX軸方向の値、Gyは、重心換算GセンサのY軸方向の値、Gx^は、車両前後方向のG(=dV/dt)、Gy^は、車両左右¥方向のG(=yaw・V)であり、Kclx、Kclyは所定の係数であり、固定値でも、姿勢制御量θsに従って変化させる等してもよい。
さらに、fri=√{fdi2+fgi2)}を求める。
θIi演算部412は、θIi1、θIi2を次式に従って求める。
θIi0=−θri+θi2
θIi1=π/2−θIi0−θfi
θIi2=θi1−θIi1
Sfasmi=min(θIi)・||fri||
なお、警報は、Sfasmが最小値よりも小さければ行う。
なお、警報は、Sfasmが最小値よりも小さければ行う。
まず、車両10の姿勢の補正は、基本的には、コントローラ103とリーン右ECU114とリーン左ECU115によるリーンの制御で行う。
LENradref2 = [kcl・((π/2-θ22)-θI21)] = [kcl・((π/2-θ23)-θI22)]
LENradref3 = [kcl・((π/2-θ32)-θI31)]/2 = [kcl・((π/2-θ23)-θI22)]/2
LENradref1* = -kcl・((π/2-θ12)-θI11*) = kcl・((π/2-θ13)-θI12*)
LENradref2* = [kcl・((π/2-θ22)-θI21*)] = [kcl・((π/2-θ23)-θI22*)]
LENradref3*=[kcl・((π/2-θ32)-θI31*)]/2 = [kcl・((π/2-θ23)-θI22*)]/2
一方、車モードでは、係数kclは、図23に示す係数マップで、重力の影響を除去したY(横)軸方向の加速度θy^の絶対値に基づいて定まる。この例では、係数kclは、加速度θy^の絶対値の増加に伴って一定値→線形に増加→一定値という増加関数の形態をとる。
i)リーン制御量(rad):ΣLENradrefi(i=1,2,3),ΣLENradrefi*(i=1,2,3)即ち、1,2、3面の制御角の加算値を最終制御角とする。
ii)LENradrefi(1,2,3)のうちの最大値を最終制御角とする。
まず、最小であると判定されたSfasmのFRとFLの符号から、リーン量が同相か同相でないかを判別する。
FRの移動方向とFLの移動方向(姿勢制御のためのリーン右制御モータ134とリーン左制御モータ135の回転方向)とが同一の場合には、同相となる。
同様に、目標安定余裕について、LEnrefi*=θs・tan(ΣLENradrefi*)mm(前後傾斜mm)とする。
さらに、目標安定余裕度について、次式に従って、制御角の和(ΣLENradrefi*)[rad]を左右の傾斜[mm]に変換する。LEnrefi*=Td・tan(ΣLENradrefi*)mm
ここで、トレッドTdは、前右輪12の中心と、前左輪13の中心の間の距離である。
リーン右の、実値にも基づくリーン量:
LENref1=K0・K10・(L23・tan(LENradref2))+K1・K11・(L33・tan(LENradref3))/2
リーン左の、実値にも基づくリーン量:
LENref2=K0・K20・(L13・tan(LENradref2))+K1・K21・(−L33・tan(LENradref3))/2
リーン右の、目標値にも基づくリーン量:
LENref1*=K0・K10・(L23・tan(LENradref2))+K1・K11・(L33・tan(LENradref3*))/2
リーン左の、目標にも基づくリーン量:
LENref2*=K0・K20・(L13・tan(LENradref2))+K1・K21・(−L33・tan(LENradref3*))/2
ここで、K10は、例えば、図24(a)に示す上下限値で定まる。また、K11は、図24(b)に示す上下限値で定まる。
PD制御出力=LENrefin+Kd・(LENrefin−LENrefi(n−4))/(4/Ts)
即ち、
現在(t=n)のタイミングで、上述の手法で求めたLENrefi=LENrefinと、4動作クロック前のタイミング(t=n−4)でのLENrefi=LENrefi(n−4)との差を4クロック時間4・Tsで割った値に係数Kdを乗算したD項(微分項)に、LENrefin(P(比例)項)を加算した値となる。
LENref1n+Kd・(LENref1n−LENref1(n−4))/(4/Ts)
LENref2n+Kd・(LENref2n−LENref2(n−4))/(4/Ts)
LENref1n*+Kd・(LENref1n*−LENref1(n−4)*)/(4/Ts)
LENref2n*+Kd・(LENref2n*−LENref2(n−4)*)/(4/Ts)
の4つとなる。
また、荷重制御補正量演算部220は、加重の大きさに応じて、補正量を設定する。
具体的には、調停処理部222は、例えば、図28に示すような構成を有し、前後制御量演算部216、左右制御量演算部217が出力する、各制御量に、目標安定余裕度演算部218が生成した補正量と、実安定余裕度演算部219が生成した補正量と、荷重制御補正量演算部220が生成した補正量とを加算して、出力部223に出力する。
まず、図29に示すように、上述の説明で得られた制御量LENrefiが入力する。
次に、kfbマップ261を用いて、√(θx^2+θy^2)に対応する値fkbを求め、これを乗算器271により、LENrefiに乗算する。
ここで、kfbマップは、加速度センサの出力に基づいて、車両が移動中で加速度がある場合には、係数kfbが0.5となり、停止中は、1となるように、設定されている、但し、一定の操作が行われた乗降モードの時には、0.7に設定し、通常時よりも係数を小さくする。これは、ドライバ19の乗降時に、姿勢安定化制御による車両の移動や動きを抑えるためである。
ここで、kfb2マップ262は、例えば、kfbマップ261に置換して配置される。加速度センサの出力に基づいて、車両が移動中で加速度がある場合には、係数kfbが0.5となり、停止中は、1となるように、設定されている、但し、一定の操作が行われた乗降モードの時には、0.7に設定し、通常時よりも係数を小さくする。これは、ドライバ19の乗降時に、姿勢安定化制御による車両の移動や動きを抑えるためである。
このよう処理を行って、最終的なリーンの制御量を出力する。
悪路走行、段差乗り上げ時などでは、位置制御のゲインを下げ、トルク制御のゲインをあげて乗員の乗り心地を良くする処理を行う。
この制御機能は、図30に示すように、リーン制御量と、リーントルク制御指令、リーン実トルク、悪路判定レベルが入力され、加算機311、Km変換器312、乗算機313、Kn変換器314、乗算機315を備える。
これにより、転倒などが起こらず、安定して車両10の運行が可能となる。
目標値に従って動作したときの車両10の安定余裕度(目標安定余裕度)を求めて、この安定余裕度が増加するように、補正値を求め、さらに、車両10の実際の状況による車両の安定余裕度(実安定余裕度)を求めて、この安定余裕度が増加するように、補正値を求め、これらの補正値により、制御量を補正する。このため、車両10が不安定になりにくく、転倒が起こりにくい。また、リアルタイムの状況に対応して制御が可能となる。
このような処理を行うことにより、乗り上げによる、乗り心地が良くない状態を改善することが可能となる。
図34の例では、コントローラ103からは、リーン位置制御指令とリーントルク制御指令が補正システムに供給される。リーン位置制御指令は、リーン右制御モータ134又はリーン左制御モータ135の回転量[deg]を指示し、一方、リーン実位置は、レゾルバ等の回転角検出器で検出されたリーン右制御モータ134又はリーン左制御モータ135の実際の回転角を表す。
Tdr=(Td/2)・cosθy+(h・tanθy)・cosθy
TdL=(Td/2)・cosθy−(h・tanθy)・cosθy
Wfr*=Wfm・TdLm/Tdm+Wfm・(Gx^・cosθy/g)・(hm/Tdm)
WfL*=Wfm・Tdrm/Tdm−Wfm・(Gx^・cosθy/g)・(hm/Tdm)
また、図34のリーン位置とリーントルクとの配分を制御回路に関しても、コントローラ103に限定されず、任意の構成の姿勢安定化制御システムに適用可能である。
11 ボディ
12 前右輪
13 前左輪
14 後輪
19 ドライバ
21 シート
23 アームレスト
24 アームレスト
25 グリップ操作装置
26 グリップ操作装置
31 前輪右支持機構
32 前輪左支持機構
33 後輪支持機構
34 ステアリング部
100 制御システム
101 操作部
102 センサ群
103 コントローラ
105 Gセンサ
106 レートセンサ
107 ホイールベースセンサ
108 速度センサ
109 リーンセンサ
111 前輪右駆動ECU
112 前輪左駆動ECU
113 ステアリングECU
114 リーン右ECU
115 リーン左ECU
116 姿勢制御ECU
117 ブレーキ前右制御ECU
118 ブレーキ前左制御ECU
119 ブレーキ後制御ECU
121〜129Hブリッジ回路(3相ブリッジ回路)
131〜139 モータ
201 プロセッサ
202 不揮発性メモリ
203 RAM
204 入出力部
211 入力部
212 前後運動目標値演算部
213 左右運動目標値演算部
214 重心位置換算演算部
215 傾斜角推定演算部
216 前後制御量演算部
217 左右制御量演算部
218 目標安定余裕度演算部
219 実安定余裕度演算部
220 荷重制御補正量演算部
221 加算器
222 調停処理部
223 出力部
401 指令状態演算部
402 θIi*演算部
403 min(θi*)・||fri*||演算部
404 目標安定余裕補正量演算部
411 実状態演算部
412 θIi演算部
413 min(θi)・||fri||演算部
414 実安定余裕補正量演算部
Claims (8)
- ボディと、前輪と、後輪とを備える車両の姿勢を制御する姿勢制御装置において、
車両の運動の目標値を設定する目標値設定手段と、
設定された目標値に基づいて、車両の運動及び姿勢を制御するアクチュエータの制御量を制御するための制御信号を生成する制御量演算手段と、
車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記運転状態検出手段により検出された車両の運転状態と前記目標値設定手段により設定された目標値とに基づいて、車両を安定化させるための補正量を演算する補正量演算手段と、
車両の路面状況を検出する路面状況検出手段と、
前記路面状況検出手段で検出された路面状況に基づいて、前記補正量を修正する補正量修正手段と、
前記制御量演算手段で生成された制御量を、前記補正量修正手段で修正された補正量を用いて補正する補正手段と、
前記補正手段により補正された制御量を用いて、アクチュエータを制御する制御手段と、
を備える姿勢安定化制御装置。 - 前記補正量修正手段は、前記路面状況検出手段が路面が所定の悪路であることを検出したとき、又は、車両が段差に乗り上げたことを検出したときに、前記制御手段による姿勢制御のゲインを小さくするように、前記補正量を修正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の姿勢安定化制御装置。 - 前記補正量修正手段は、前記路面状況検出手段が路面が所定の悪路であることを検出したときに、前記アクチュエータの位置制御量を小さく、トルクを大きくするように、前記補正量を修正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の姿勢安定化制御装置。 - 前記補正量修正手段は、前記路面状況検出手段が、車両が段差に乗り上げたことを検出したときに、一定時間、前記アクチュエータの位置制御量を小さく、トルクを大きくするように、前記補正量を修正し、その後、元の状態に復帰させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の姿勢安定化制御装置。 - 前記制御手段は、アクチュエータにより前記ボディを鉛直方向に上下する手段を備え、
前記補正量修正手段は、前記路面状況検出手段が路面が所定の悪路であることを検出したとき、又は、車両が段差に乗り上げたことを検出したときに、前記制御手段によるボディの上下方向への移動の移動量を小さくし、アクチュエータのトルクを大きくするように、前記補正量を修正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の姿勢安定化制御装置。 - 前記前輪は、右前輪と左前輪を含み、
前記アクチュエータは、右前輪を基準とするボディの高さ、左前輪を基準とするボディの高さ、前輪と後輪との間隔を制御するアクチュエータを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の姿勢安定化制御装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の姿勢安定化制御装置を備える車両。
- コンピュータを、
車両の運動の目標値を設定する目標値設定手段、
設定された目標値に基づいて、車両の運動及び姿勢を制御するアクチュエータの制御量を制御するための制御信号を生成する制御量演算手段、
車両の運転状態を検出する運転状態検出手段、
前記運転状態検出手段により検出された車両の運転状態と前記目標値設定手段により設定された目標値とに基づいて、車両を安定化させるための補正量を演算する補正量演算手段、
車両の路面状況を検出する路面状況検出手段と、
前記路面状況検出手段で検出された路面状況に基づいて、前記補正量を修正する補正量修正手段、
前記制御量演算手段で生成された制御量を、前記補正量修正手段で修正された補正量を用いて補正する補正手段と、
前記補正手段により補正された制御量を用いて、アクチュエータを制御する制御手段、
として機能させるコンピュータプログラム。
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