JP2009196504A - サスペンション制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ショックアブソーバの減衰力可変機構などの装置を有しない場合であっても、車両におけるサスペンションの制御を行うことができるサスペンション制御装置を提供する。
【解決手段】 サスペンション制御ECU1は、ばね上加速度、ばね下加速度、ショックアブソーバのストローク量、車速、および舵角に基づいてサスペンションの要求制御量を算出し、ブレーキECU2に送信する。ブレーキECU2は、サスペンション制御ECU1から送信されたサスペンションの要求制御量に基づいて、このサスペンション要求制御量を達成する必要ブレーキ力を算出する。さらに、必要ブレーキ力の制限を付与した指令ぶれ気力を算出し、指令ブレーキ力に基づいてブレーキアクチュエータ8を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 サスペンション制御ECU1は、ばね上加速度、ばね下加速度、ショックアブソーバのストローク量、車速、および舵角に基づいてサスペンションの要求制御量を算出し、ブレーキECU2に送信する。ブレーキECU2は、サスペンション制御ECU1から送信されたサスペンションの要求制御量に基づいて、このサスペンション要求制御量を達成する必要ブレーキ力を算出する。さらに、必要ブレーキ力の制限を付与した指令ぶれ気力を算出し、指令ブレーキ力に基づいてブレーキアクチュエータ8を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、サスペンション制御装置に係り、特に、アクティブサスペンションなどの動的な制御機構によることなくサスペンション制御を行うことができるサスペンション制御装置に関する。
車両における乗り心地感の低下の防止等を目的として設けられたサスペンション装置として、いわゆるアクティブサスペンションなどのアクティブ制御機構を備えるものが知られている。また、この種のアクティブサスペンションとして、サスペンションの特性をハードとソフトの2段階に設定し、車両にブレーキをかけた際にはハードとし、ブレーキ解除を行った際にはソフトに戻す制御を行う電子制御サスペンション装置がある(たとえば、特許文献1参照)。
特許3270646号公報
しかし、上記特許文献1に開示された電子制御サスペンションでは、サスペンション特性をハードとソフトとの変更は、ショックアブソーバにおける減衰力可変機構やアクティブ機構による必要がある。このため、減衰力可変機構やアクティブ機構を有しない場合には、サスペンションの制御を行うことができないという問題があった。
そこで、本発明の課題は、ショックアブソーバの減衰力可変機構などの装置を有しない場合であっても、車両におけるサスペンションの制御を行うことができるサスペンション制御装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係るサスペンション制御装置は、車両に搭載され、車両の走行中における振動を低減させる制御を行うサスペンション制御装置において、車両の振動を抑制するサスペンションの要求制御量を算出するサスペンション制御量算出部と、サスペンション制御量算出部で算出されたサスペンションの要求制御量を達成するブレーキ力を算出するブレーキ力算出手段と、を備えるものである。
本発明に係るサスペンション制御装置は、サスペンションの要求制御量を達成するブレーキ力を算出するブレーキ力算出手段を備えている。このブレーキ力算出手段で算出されたブレーキ力によって車両を制動することにより、サスペンションの要求制御量を車両に付与することができる。したがって、ショックアブソーバの減衰力可変機構などの装置を有しない場合であっても、車両におけるサスペンションの制御を行うことができる。
ここで、車両におけるサスペンションに設けられたショックアブソーバのストローク量を検出するストローク検出手段と、ショックアブソーバよりも上方の加速度であるばね上加速度を検出するばね上加速度検出手段と、ショックアブソーバよりも下方の加速度であるばね上加速度を検出するばね下加速度検出手段と、を備え、サスペンション制御量算出部は、ショックアブソーバのストローク量並びにばね上加速度およびばね下加速度に基づいて、サスペンションの要求制御量を算出する態様とすることができる。
このように、ショックアブソーバのストローク量並びにばね上加速度およびばね下加速度に基づいて、サスペンションの要求制御量を算出することにより、サスペンションの要求制御量を精度よく求めることができる。
また、ブレーキ力算出手段で算出されたブレーキ力によって車両挙動の変化量が所定のしきい値を超える場合に、ブレーキ力を制限するブレーキ力制限手段を備える態様とすることができる。
このように、車両挙動の変化量が所定のしきい値を超える場合に、ブレーキ力を制限することにより、サスペンション制御よりも車両の挙動変化に対する制動力を優先することができる。このため、安定した走行を可能としながら、サスペンション制御を行うことができる。
本発明に係るサスペンション制御装置によれば、ショックアブソーバの減衰力可変機構などの装置を有しない場合であっても、車両におけるサスペンションの制御を行うことができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
図1は本発明の第1の実施形態に係るサスペンション制御装置のブロック構成図である。図1に示すように、本実施形態に係るサスペンション制御装置は、サスペンション制御ECU(Electronic Control Unit)1およびブレーキECU2を備えている。これらのサスペンション制御ECU1およびブレーキECU2は、互いに接続されている。
また、サスペンション制御ECU1には、ばね上加速度センサ3、ばね下加速度センサ4、ストロークセンサ5、車輪速センサ6、および舵角センサ7が接続されている。一方、ブレーキECU2には、ブレーキアクチュエータ8が接続されている。さらに、ブレーキECU2は、必要ブレーキ力演算部11およびブレーキ力制限部12を備えている。
ばね上加速度センサ3は、たとえば車体におけるショックアブソーバよりも上方位置に取り付けられおり、ショックアブソーバよりも上方の加速度であるばね上加速度を検出している。ショックアブソーバは、車両におけるサスペンションに設けられている。ばね上加速度センサ3は、検出したばね上加速度をサスペンション制御ECU1に送信する。
ばね下加速度センサ4は、たとえば車体におけるショックアブソーバよりも下方位置に取り付けられおり、ショックアブソーバよりも下方の加速度であるばね下加速度を検出している。ばね下加速度センサ4は、検出したばね下加速度をサスペンション制御ECU1に送信する。
ストロークセンサ5は、ショックアブソーバに取り付けられており、ショックアブソーバのストローク量を検出している。ストロークセンサ5は、検出したショックアブソーバのストローク量をサスペンション制御ECU1に送信する。
車輪速センサ6は、車両における車輪に設けられており、車輪速を検出している。車輪速センサ6は、検出した車輪速をサスペンション制御ECU1に送信する。サスペンション制御ECU1では、送信された車輪速に基づいて、車両の車速を取得する。舵角センサ7は、たとえば車両のステアリングシャフトに取り付けられており、車両の舵角を検出している。舵角センサ7は、検出した舵角をサスペンション制御ECU1に送信する。
サスペンション制御ECU1では、ばね上加速度、ばね下加速度、ショックアブソーバのストローク量、車速、および舵角に基づいてサスペンションの要求制御量を算出する。サスペンション制御ECU1は、算出したサスペンションの要求制御量をブレーキECU2における必要ブレーキ力演算部11に送信する。
必要ブレーキ力演算部11は、サスペンション制御ECU1から送信されたサスペンションの要求制御量に基づいて、このサスペンション要求制御量を達成する必要ブレーキ力を演算によって算出する。必要ブレーキ力演算部11は、算出した必要ブレーキ力をブレーキ力制限部12に出力する。
ブレーキ力制限部12は、必要ブレーキ力演算部11から出力された必要ブレーキ力に対して制限を付与した指令ブレーキ力を算出する。ブレーキ力制限部12では、ブレーキ力によって車両減速やヨー方向の挙動変化の影響が出ない程度のブレーキ力やブレーキの出力時間を制限する。また、必要ブレーキ力が負となる場合には、要求サスペンション能力をブレーキで実現することができなくなるので、その場合には、ブレーキ制御を行わないようにする。ブレーキ力制限部12は、算出した指令ブレーキ力に基づいてブレーキアクチュエータ8を制御する。
次に、本実施形態に係るサスペンション制御装置の処理手順について説明する。図2は、サスペンション制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
図2に示すように、サスペンション制御装置では、最初に、サスペンション制御ECU1において、車両情報を取得する(S1)。ここでは、車両情報として、ばね上加速度センサ3から送信されるばね上加速度、ばね下加速度センサ4から送信されるばね下加速度、ストロークセンサ5から送信されるショックアブソーバのストローク量を取得する。さらには、車輪速センサ6から送信される車輪速に基づいて算出した車両の車速および舵角センサ7から送信される車両の舵角を取得する。
次に、サスペンション制御ECU1において、サスペンションの要求制御量を算出する(S2)。ここでは、ばね上加速度、ばね下加速度、ショックアブソーバのストローク量を用いて、スカイフック理論に基づいて、車両の4輪に対するそれぞれのサスペンションの要求基準値を算出する。また、ここで算出したサスペンションの要求基準値に対して、車速および舵角を加味して、車両の4輪に対するそれぞれのサスペンションの要求制御量を算出する。
続いて、ブレーキECU2において、必要ブレーキ力を算出する(S3)。必要ブレーキ力は、サスペンション制御ECU1から送信されるサスペンションの要求制御量に基づいて算出される。ここで、サスペンションの要求制御量と必要ブレーキ力との関係について説明する。
いま、図3に示すように、前輪FWにフロントアッパアーム取付位置A1〜A3およびフロントロアアーム取付位置B1〜B3が設定され、後輪RWにリアアッパアーム取付位置C1〜C3およびリアロアアーム取付位置D1〜D3が設定されている。ここで、前輪FWと後輪RWとの間に、フロント発生モーメント中心Ofおよびリア発生モーメント中心Orが存在する。このとき、右前輪側のサスペンション発生力Fsf_Rは、右前輪ブレーキ力Fbf_Rおよび右後輪ブレーキ力Fbr_Rを用いて、下記(1)式によって表される。
また、左前輪側のサスペンション発生力Fsf_Lは、左前輪ブレーキ力Fbf_Lおよび左後輪ブレーキ力Fbr_Lを用いて、下記(2)式によって表される。さらに、右後輪側のサスペンション発生力Fsr_Rは、右前輪ブレーキ力Fbf_Rおよび右後輪ブレーキ力Fbr_Rを用いて、下記(3)式によって表される。そして、左後輪側のサスペンション発生力Fsf_Lは、左前輪ブレーキ力Fbf_Lおよび左後輪ブレーキ力Fbr_Lを用いて、下記(4)式によって表される。
Fsf_R=Mf_R/Lf1+Mr_R/Lr1
=Fbf_R*hf/Lf1+Fbr_R*hr/Lr1・・・(1)
Fsf_L=Mf_L/Lf1+Mr_L/Lr1
=Fbf_L*hf/Lf1+Fbr_L*hr/Lr1・・・(2)
Fsr_R=Mf_R/Lf2+Mr_R/Lr2
=Fbf_R*hf/Lf2+Fbr_R*hr/Lr2・・・(3)
Fsr_L=Mf_L/Lf2+Mr_L/Lr2
=Fbf_L*hf/Lf2+Fbr_L*hr/Lr2・・・(4)
ここで、Mf_R:右フロント発生モーメント
Mf_L:左フロント発生モーメント
Mr_R:右リア発生モーメント
Mr_L:左リア発生モーメント
hf:フロントモーメント中心高さ
hr:リアモーメント中心高さ
Lf1:フロントモーメント中心−前輪軸距離
Lf2:フロントモーメント中心−後輪軸距離
Lr1:リアモーメント中心−前輪軸距離
Lr2:リアモーメント中心−前輪軸距離
=Fbf_R*hf/Lf1+Fbr_R*hr/Lr1・・・(1)
Fsf_L=Mf_L/Lf1+Mr_L/Lr1
=Fbf_L*hf/Lf1+Fbr_L*hr/Lr1・・・(2)
Fsr_R=Mf_R/Lf2+Mr_R/Lr2
=Fbf_R*hf/Lf2+Fbr_R*hr/Lr2・・・(3)
Fsr_L=Mf_L/Lf2+Mr_L/Lr2
=Fbf_L*hf/Lf2+Fbr_L*hr/Lr2・・・(4)
ここで、Mf_R:右フロント発生モーメント
Mf_L:左フロント発生モーメント
Mr_R:右リア発生モーメント
Mr_L:左リア発生モーメント
hf:フロントモーメント中心高さ
hr:リアモーメント中心高さ
Lf1:フロントモーメント中心−前輪軸距離
Lf2:フロントモーメント中心−後輪軸距離
Lr1:リアモーメント中心−前輪軸距離
Lr2:リアモーメント中心−前輪軸距離
上記(1)式〜(4)式について、それぞれ右前輪ブレーキ力Fbf_R、左前輪ブレーキ力Fbf_L、右後輪ブレーキ力Fbr_R、左後輪ブレーキ力Fbr_Lについて解くと、それぞれ下記(5)式〜(8)式が得られる。
Fbf_R=1/(αδ―βγ)*(δ*Fsf_R−β*Fsr_R)・・・(5)
Fbf_L=1/(αδ―βγ)*(δ*Fsf_L−β*Fsr_L)・・・(6)
Fbr_R=1/(αδ―βγ)*(−γ*Fsf_R+α*Fsr_R)・・・(7)
Fbr_L=1/(αδ―βγ)*(−γ*Fsf_L+α*Fsr_L)・・・(8)
ここで、α:hf/Lf1
β:hr/Lr1
γ:hf/Lf2
δ:hf/Lr2
αδ−βγ:(hf)2/(Lf1*Lf2)−(hr)2/(Lr1*Lr2)
Fbf_L=1/(αδ―βγ)*(δ*Fsf_L−β*Fsr_L)・・・(6)
Fbr_R=1/(αδ―βγ)*(−γ*Fsf_R+α*Fsr_R)・・・(7)
Fbr_L=1/(αδ―βγ)*(−γ*Fsf_L+α*Fsr_L)・・・(8)
ここで、α:hf/Lf1
β:hr/Lr1
γ:hf/Lf2
δ:hf/Lr2
αδ−βγ:(hf)2/(Lf1*Lf2)−(hr)2/(Lr1*Lr2)
これらの(5)式〜(8)式に対して、サスペンション制御ECU1から送信された車両の4輪に対するそれぞれのサスペンションの要求制御量を、それぞれ右前輪側のサスペンション発生力Fsf_R、左前輪側のサスペンション発生力Fsf_L、右後輪側のサスペンション発生力Fsr_R、左後輪側のサスペンション発生力Fsr_Lとして代入する。こうして、(5)式〜(8)式によって、必要ブレーキ力としての右前輪ブレーキ力Fbf_R、左前輪ブレーキ力Fbf_L、右後輪ブレーキ力Fbr_R、左後輪ブレーキ力Fbr_Lを算出する。
こうして必要ブレーキ力を算出したら、指令ブレーキ力を求める(S4)。指令ブレーキ力を求める際には、必要ブレーキ力を付与した場合に、車両挙動としての車両減速やヨー方向の挙動変化に大きな影響がでないか否かを判断する。車両減速やヨー方向の挙動変化への影響が大きいか否かのしきい値については、適宜設定することができる。その判断により、車両減速やヨー方向の挙動変化に大きな影響がでると判断した場合に、その影響を少なくする程度まで必要ブレーキ力や出力時間を制限する指令ブレーキ力を求める。たとえば、必要ブレーキ力によってブレーキアクチュエータ8を制御した場合に、所定のしきい値以上の減速度が生じる場合や所定のしきい値以上のヨー方向の挙動変化が生じる場合に、必要ブレーキ力を制限する。
また、ブレーキ力を付与してもサスペンションの必要制御量を満たすことができない。このため、指令ブレーキ力を求める際に、必要ブレーキ力の正負を判断し、必要ブレーキ力が負である場合には、ブレーキの制御を行わない。その他、指令ブレーキ力を求める際に、車両の状態によって制御を停止したり、制御が禁止状態にあるか否かの判定を行ったりして、適宜指令ブレーキ力を求める。
その後、求めた指令ブレーキ力に基づいて、ブレーキアクチュエータ8の制御を行う(S5)。こうして、サスペンション制御装置における処理を終了する。
このように、本実施形態に係るサスペンション制御装置では、サスペンション制御ECU1で求めたサスペンションの要求制御量に応じて必要ブレーキ力を算出している。このため、ショックアブソーバの減衰力可変機構などの装置を有しない場合であっても、車両におけるサスペンションの制御を行うことができる。また、サスペンションの必要制御量に基づく必要ブレーキ力を付与した場合に、車両挙動としての車両減速やヨー方向の挙動変化に大きな影響がでる場合には、必要ブレーキ力を制限した指令ブレーキ力によってブレーキ力を付与するようにしている。このため、安定した走行を可能としながら、サスペンション制御を行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係るサスペンション制御装置では、上記第1の実施形態と比較して、ブレーキECUに代えて、制駆動力制御ECUを備える点が主に異なっている。また、本実施形態に係る車両は、4輪の駆動力をそれぞれ独立して調整可能とされている。図4は、本実施形態に係るサスペンション制御装置のブロック構成図である。
図4に示すように、本実施形態に係るサスペンション制御装置における制駆動力制御ECU20は、必要ブレーキ力演算部11、ブレーキ力制限部12のほかに、補正駆動力演算部13を備えている。また、制駆動力制御ECU20には、駆動力調整手段9が接続されている。この駆動力調整手段9は、具体的に、4輪それぞれに駆動モータが設けられた電気自動車である場合には、各モータに供給する電流を調整する電流調整手段とすることができる。また、駆動源から供給される駆動力を分配する分配手段を備える場合には、その駆動源から供給される駆動力および分配手段による分配割合を調整するものとすることができる。その他の点は、上記第1の実施形態と同様の構成を有している。
本実施形態に係るサスペンション制御装置では、サスペンション制御ECU1における処理は、上記第1の実施形態と同様である。また、制駆動力制御ECU20における必要ブレーキ力演算部11における処理も上記第1の実施形態と同様である。また、ブレーキ力制限部12では、指令ブレーキ力を求め、求めた指令ブレーキ力をブレーキアクチュエータ8に送信する手順は上記第1の実施形態と同様であるが、求めた指令ブレーキ力を補正駆動力演算部13に出力する点において異なる。
ただし、ブレーキ力制限部12において、必要ブレーキ力が大きすぎてヨー方向の挙動変化が所定のしきい値を超え、必要ブレーキ力を制限した指令ブレーキ力とする場合があるが、この場合のしきい値を上記第1の実施形態よりも大きくすることができる。ある車輪にブレーキ力を掛けた際にヨーモーメントが発生する場合、ブレーキによって発生するヨーモーメントを予測し、ブレーキをかけていない車輪に対して駆動力調整手段9によって駆動力を掛けることにより、ヨーモーメントを打ち消すことができる。
かかる原理を用いて、本実施形態に係るサスペンション制御装置では、補正駆動力演算部13において、ブレーキ力制限部12から出力される指令ブレーキ力に基づいて、ブレーキによって発生するヨーモーメントを予測する。この予測したヨーモーメントを打ち消すように、ブレーキを掛けていない車輪に対して駆動力を掛けることにより、ヨーモーメントを打ち消すことができる。補正駆動力演算部13では、ブレーキ力制限部12から出力される指令ブレーキ力に基づいて、このような駆動力を指令駆動力として算出する。そして、算出した指令駆動力に基づいて駆動力調整手段9を調整する。
このように、所定の車輪にブレーキ力を掛けることによってヨーモーメントが発生してしまう場合に、ヨーモーメントを打ち消す駆動力を他の車輪に掛ける制御を行うことによって、所定の車輪に対して大きなブレーキ力を掛けることができる。したがって、ヨー方向の挙動変化に対するしきい値を高く設定することができるので、サスペンション制御を行う際の制御性を向上させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、指令ブレーキ力によってブレーキアクチュエータ8を制御することのみでサスペンション制御を行っているが、ショックアブソーバの減衰力可変機構やアクティブ機構と併用してサスペンション制御を行う態様とすることもできる。
1…サスペンション制御ECU、2…ブレーキECU、3…上加速度センサ、4…下加速度センサ、5…ストロークセンサ、6…車輪速センサ、7…舵角センサ、8…ブレーキアクチュエータ、9…駆動力調整手段、11…必要ブレーキ力演算部、12…ブレーキ力制限部、13…補正駆動力演算部、20…制駆動力制御ECU。
Claims (3)
- 車両に搭載され、前記車両の走行中における振動を低減させる制御を行うサスペンション制御装置において、
前記車両の振動を抑制するサスペンションの要求制御量を算出するサスペンション制御量算出部と、
前記サスペンション制御量算出部で算出されたサスペンションの要求制御量を達成するブレーキ力を算出するブレーキ力算出手段と、
前記ブレーキ力算出手段で算出されたブレーキ力に応じて、ブレーキアクチュエータを制御するブレーキアクチュエータ制御手段と、
を備えることを特徴とするサスペンション制御装置。 - 前記車両におけるサスペンションに設けられたショックアブソーバのストローク量を検出するストローク検出手段と、
前記ショックアブソーバよりも上方の加速度であるばね上加速度を検出するばね上加速度検出手段と、
前記ショックアブソーバよりも下方の加速度であるばね上加速度を検出するばね下加速度検出手段と、を備え、
前記サスペンション制御量算出部は、前記ショックアブソーバのストローク量並びに前記ばね上加速度および前記ばね下加速度に基づいて、前記サスペンションの要求制御量を算出する請求項1に記載のサスペンション制御装置。 - 前記ブレーキ力算出手段で算出されたブレーキ力によって車両挙動の変化量が所定のしきい値を超える場合に、前記ブレーキ力を制限するブレーキ力制限手段を備える請求項1または請求項2に記載のサスペンション制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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US20150032333A1 (en) * | 2012-02-24 | 2015-01-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle behavior control apparatus |
-
2008
- 2008-02-21 JP JP2008040468A patent/JP2009196504A/ja active Pending
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