JP2010167208A - 避難装置 - Google Patents

避難装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010167208A
JP2010167208A JP2009014639A JP2009014639A JP2010167208A JP 2010167208 A JP2010167208 A JP 2010167208A JP 2009014639 A JP2009014639 A JP 2009014639A JP 2009014639 A JP2009014639 A JP 2009014639A JP 2010167208 A JP2010167208 A JP 2010167208A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
evacuation
plate
opening
elevating plate
lowering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009014639A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5236511B2 (ja
Inventor
Tatsuo Shoji
辰夫 庄司
Hideyasu Hosoya
秀靖 細谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Naka Corp
Original Assignee
Naka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Naka Corp filed Critical Naka Corp
Priority to JP2009014639A priority Critical patent/JP5236511B2/ja
Publication of JP2010167208A publication Critical patent/JP2010167208A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5236511B2 publication Critical patent/JP5236511B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Emergency Lowering Means (AREA)

Abstract

【課題】避難者の安全な避難が可能で、かつ、装置全体をコンパクトにすることのできる避難装置を提供することを目的とする。
【解決手段】床面1に開設された避難用開口2を閉塞するとともに、避難者Aの重量を利用して前記避難用開口2の閉塞位置から下方に位置する避難先3に降下する昇降プレート4と、
減速装置5により回転速度が規制されたドラム6に巻き付けられて繰り出し速度が規制されたワイヤ7の繰り出し端を前記昇降プレート4に連結して昇降プレート4の降下速度を制限する緩降装置8と、
避難用開口2と避難先3との間に架設されて前記昇降プレート4をガイドし、昇降プレート4の降下時の横揺れを規制するガイド支柱9とを有して避難装置を構成する。
【選択図】図7

Description

本発明は避難装置に関するものである。
火災時等の非常時に階下に避難するための避難装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来例において、避難装置は上階に固定される主滑車に巻き付けられる主ロープに吊り座椅子を吊り下げて形成される。
特開昭59-118169号公報
しかし、上述した従来例において、座椅子は容積を取るために、避難装置を使用しない場合には邪魔で、避難装置自体も大型化するという欠点がある。この問題は、座椅子をプレート状のものに代えることにより解消することができるが、この場合、ロープに固定されただけのプレート体は揺れが激しく、利用者の安全な避難が困難になる。
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、避難者の安全な避難が可能で、かつ、装置全体をコンパクトにすることのできる避難装置を提供することを目的とする。
避難装置は、床面1に開設された避難用開口2からその下方に位置する避難先3まで避難者Aを移動させるための昇降プレート4を有する。避難者Aが昇降プレート4に搭乗すると、昇降プレート4は避難者Aの重量により避難先3に向けて降下する。
昇降プレート4の降下速度は緩降装置8により減速され、かつ、昇降プレート4はガイド支柱9にガイドされて降下時の不用意な揺れ等が発生することがないために、昇降プレート4には、降下時の揺れに備えた柵、着座部材を設ける必要がなく、装置をコンパクトに構成することができる上に、避難者Aの安全な避難も可能になる。
昇降プレート4は不使用時に避難用開口2を閉塞しており、集合住宅においてはプライバシーの侵害に繋がるような不要な開口部が床面1に発生してしまうことを防止する。また、このように避難者Aが搭乗する昇降プレート4自体を避難用開口2の閉塞手段として用いることにより、別途閉塞手段を設ける必要がなく、装置をコンパクトにすることができるとともに、動作信頼性が向上する。避難用開口2の昇降プレート4による閉塞は、避難用開口2の開口広さに対して昇降プレート4の広さをほぼ合致させたり、あるいは昇降プレート4の底面に避難用開口2の開口広さよりも大きい広さの底板を設けて実現することができる。
ガイド支柱9は架設状態で上下端が容易に水平変位することなく、昇降プレート4の降下姿勢、経路をガイドして降下時の昇降プレート4の揺れを規制できれば足り、避難用開口2を開設する床面1および避難先3に上下端が強固に固定されたもの以外、下端のみが避難先3に強固に固定されて避難先3上に立設されて上端が上記床面1に水平移動不能に支持されたもの、あるいは、上記床面1側から吊り下げられ、下端が避難先3に水平移動不能に支持されたものであってもよい。このガイド支柱9は、上述した昇降プレート4を水平方向の平面上における避難用開口2の閉塞位置にガイドするものとしても機能する。
また、ガイド支柱9は、避難装置の不使用時においても架設状態が維持されるもの以外、避難装置の使用時においてのみ上記床面1側から伸長、降下するものであってもよい。
緩降装置8は、ドラム6からの繰り出し速度が制限されたワイヤ7により昇降プレート4を吊り下げることによって昇降プレート4の落下速度を制限するもので、ワイヤ7の繰り出し速度の制限は、減速装置5を使用してドラム6の回転速度を制限することにより行われる。減速装置5は、機械的摩耗式、ディスクダンパ等の流体抵抗式、あるいはこれらを併用したブレーキとして構成することが可能であり、さらに、ドラム6の回転数が所定の回転数以上になったときに動作する遠心式ブレーキ等の自動ブレーキとして構成することもできる。
また、避難用開口2を閉塞する閉塞位置からの昇降プレート4の降下を規制するストッパ10を設けることができる。これによれば、避難者Aは昇降プレート4に搭乗した後、降下に対する心構えをしてからストッパ10を解除操作することで安心して避難することができる。また、ストッパ10は、避難者Aを乗せた際の昇降プレート4の降下速度、特に降下初速が十分に低く設定されていない場合において床面1から昇降プレート4への避難者Aの安全な乗り移りのためにも、あるいは、避難時以外において誤って昇降プレート4に乗ってしまったときの昇降プレート4の不要な降下動作を規制するためにも望ましい。すなわち、ストッパ10は昇降プレート4による避難用開口2の閉塞状態を維持するものとしても機能する。
この場合、ストッパ10を、ガイド支柱9、または昇降プレート4のいずれか一方に配置されるストッパ部材10aと、他方に形成される被係止部10bとを有して形成することができる。
上記ワイヤ7には、重錘11を使用して昇降プレート4を上方に引き上げる方向の張力を与えることができる。重錘11は昇降プレート4に避難者Aが搭乗していない状態では昇降プレート4を上昇駆動することができ、搭乗状態では降下動作に影響を与えない値に設定される。このように、ワイヤ7に初期張力を与えると、避難者Aが避難先3に達して昇降プレート4から降りると、昇降プレート4は自動的に避難用開口2を閉塞する位置に復帰することから、床面1上に残された他の避難者Aが続いて避難することができる。
また、上記昇降プレート4は、上述したように、避難用開口2を下方から覆って閉塞するための蓋体12を備えることができる。昇降プレート4による避難用開口2の閉塞を、下方から避難用開口2を覆って実現することで、上述した重錘11による昇降プレート4の上昇駆動を利用して避難用開口2の自動閉塞を行うことができる。この場合、蓋体12は、昇降プレート4の上昇駆動ストロークを避難用開口2の閉塞位置までに制限するものとしても活用することが可能で、これによれば別途昇降プレート4の上昇駆動ストロークを制限するための部材が必要ないために構造が簡易になる。また、昇降プレート4の上昇駆動ストロークを制限する部材を別途設けた場合には、蓋体12の強度等について避難用開口2の閉塞のみを条件にして決定することができ、昇降プレート4の軽量化等を図れる。
また、上述した重錘11を使用した初期張力の付与は、重錘11により張力を与えられた復帰用ワイヤ7’をドラム6に巻き付けることにより実現することができる。復帰用ワイヤ7’は、上記ワイヤ7の一部として構成することも、あるいは上記ワイヤ7とは別体に構成することも可能であり、上記ワイヤ7と復帰用ワイヤ7’とを別体で構成すると、復帰用ワイヤ7’の巻回径を上記ワイヤ7の巻回径と異ならせることができるために、設計の自由度が高まる。これに対し、復帰用ワイヤ7’を上記ワイヤ7の一部として構成する場合、すなわち、重錘11により初期張力を与えられたワイヤ7を適数巻きドラム6に巻回し、反対端を昇降プレート4が連結される繰り出し端とするように構成すると、ドラム6に別途ワイヤ7巻回輪を構成することがなくなる上に、ワイヤ7も一本で済むために構造が簡単になる。
さらに、重錘11は、直接ワイヤ7に連結することも可能であるが、動滑車14を介して張力を付加すると、重錘11の移動距離を昇降プレート4の昇降距離の半分にすることができる。また、重錘11は適宜位置に配置することができるが、ガイド支柱9を中空筒形状に形成してその中空部に上下移動自在に収容して重錘11の外部への露出を防止することが望ましい。
加えて、避難装置は、特に集合住宅等のベランダ13の床面1に避難用開口2を設け、下階のベランダ13を上階のベランダ13からの避難先3として構成することができる。この場合、昇降プレート4の上述した蓋体12を除く全高をベランダ13の床スラブ厚寸法以下に設定し、床スラブに開設した避難用開口2内のスペースを利用して不使用の昇降プレート4を収納すると、不使用時に場所をとることがなく、目立たない上に、いたずらを防ぐこともできる。上述したように昇降プレート4を避難用開口2の閉塞手段としても機能させることにより、別途独立した閉塞手段を設ける場合に比して厚さ寸法をより少なく抑えることができる。また、ベランダ13に開設した避難用開口2に枠状のケース15を嵌合させて固定し、該ケース15に、上述したドラム6、および避難用開口2を上方から閉塞する上蓋15aを固定、連結した避難装置を構成すると、施工作業性が向上する。
なお、上述したようにストッパ10を設けた場合、ストッパ10を昇降プレート4の避難用開口2閉塞位置への復帰により作動状態に自動復帰させることも可能で、これによればストッパ10の掛け直し操作が不要となるために、使い勝手が向上する。この場合、ストッパ部材10aは、ガイド支柱9側に設けられる場合を例に取ると、昇降プレート4側に付勢され、昇降プレート4が上方ストローク終端位置に復帰すると、付勢力により昇降プレート4に形成された被係止部10bに係止し、昇降プレート4の降下が規制される。このように付勢力を利用してストッパ10を構成すると、簡単な構造で動作信頼性を高めることができる。さらに、昇降プレート4に、踏み込み操作によりストッパ10を解除するストッパ解除ペダル16を装着すると、踏み込み操作によりストッパ10の解除操作を行うことができるため、力のない老人等であっても容易に操作することができる。
また、上述した昇降プレート4には、起立状態で避難者Aに手掛けを提供するハンドル17を装着することも可能である。ハンドル17は避難装置を使用しないときには、昇降プレート4に対して倒伏姿勢で装着することが可能で、この場合、不使用時の装置の小型化が図られる。ハンドル17は、伸縮操作自在な脚17aの上端にハンドル本体17bを固定してT字形状に形成することが可能であり、このように構成すると、使用時におけるハンドル本体17bの位置を昇降プレート4から高い位置に設定することが可能になるために、避難者Aは立った姿勢で安全に下階に避難することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、避難者の安全な避難が可能で、かつ、装置全体をコンパクトにすることができる。
本発明を示す図で、(a)は家屋のベランダを示す図、(b)は避難装置の上蓋を開放した状態を示す図である。 避難装置を示す断面図である。 図2の要部を示す図で、(a)は断面図、(b)はローラを示す断面図、(c)は、緩降装置を示す(a)の3c方向矢視図である。 ストッパを示す図で、(a)は作動状態を示す図、(b)はストッパ解除状態を示す図である。 昇降プレートを示す斜視図である。 避難先に到達した昇降プレートを示す斜視図である。 避難方法を示す斜視図である。 緩降装置を示す図で、(a)は上方ストローク終端位置にある状態を示す図、(b)は(a)から降下した状態を示す図である。 避難用開口を下階側から見た状態示す斜視図で、(a)は避難用開口が閉塞されている状態を示す斜視図、(b)は避難時に避難用開口が開放された状態を示す斜視図である。
図1、2に本発明の実施の形態を示す。この実施の形態において避難装置は、非常時に上階のベランダ13から下階のベランダ13(避難先3)に避難するために設置され、上階のベランダ13の床スラブに開設される避難用開口2内に嵌合固定されるケース15と、ケース15内の空間を利用して収納される昇降プレート4と、下階の床スラブ上に立設されるガイド支柱9とを有する。
ケース15は、金属製の板材の複数を溶接固定して平面視矩形の略筒状に形成され、上下端部にはそれぞれ外側に向かって張り出すフランジ15b、15cが形成される。ケース15の上方開放部、すなわち床スラブの避難用開口2の上端は、ケース15に対して枢軸15d周りに回転自在に連結される上蓋15aにより閉塞されており、図1(b)に示すように、非常時に上蓋15aを開放すると、内部の昇降プレート4が現れる。ケース15上端部のフランジ15bは上蓋15aを閉じたときにその周縁を裏面側から支持する。また、ケース15下端部のフランジ15cはベランダ13の床スラブの裏面に乗り上げ、例えばフランジ15c外周において生じるおそれがある不陸を適宜吸収できる程度にフランジ15cの裏面が床スラブから離隔する。なお、図2において18と19は上蓋15aがみだりに開かないように閉じた姿勢に仮保持するためのロック手段と被ロック手段、20は、上蓋15aを閉じるときの取手としても使用可能で、誤って人が乗ってしまったときの上蓋15aの変形を防止するための補強部材である。
ガイド支柱9は適宜の座屈強度を有する中空パイプ体であり、例えばアルミニウムを押し出し成型して形成される。図2、図3に示すように、このガイド支柱9の上端は固定金具21を使用してケース15の内壁の上端部に固定される。また、ガイド支柱9の下端はアンカー部材9aを使用して下階のベランダ13の床スラブに固定される。
上記昇降プレート4は枠状基部4aの上面に平板状のステージプレート4bを固定して形成される。図3に示すように、枠状基部4aの前端部(以下、本明細書において、ガイド支柱9が設けられる側を「前方」とする。)にはガイド支柱9の四隅部に当接するローラ22が支軸22a周りに空転自在に装着されており、昇降プレート4は、このローラ22を転動させながらガイド支柱9に沿って昇降動作することができる。昇降プレート4の上下のストローク終端を決定するために、ガイド支柱9の上端部には上部ストローク規制ストッパ23aが、下端部には下部ストローク規制ストッパ23bが固定される。
上述したように枠状基部4aにステージプレート4bを固定したときの平面視における大きさは、ケース15の開口よりもひとまわり小さくなるように設定される。また、上記ステージプレート4bの上面にはストッパ10とハンドル17とが固定され、これらを実装したときにおけるこれらの上端から枠状基部4aの下端までの高さ寸法は、ケース15の高さ寸法に比して低背となるように設定される。
図4に示すように、上記ストッパ10は、先端にフック部10cを備えて枢軸10d周りに回転自在なストッパ部材10aと、ガイド支柱9の上端部に開設された係止孔(被係止部10b)とを有する。図4(a)に示すように、被係止部10bは昇降プレート4がケース15内の空間を利用して収納されている状態でストッパ部材10aのフック部10cが係止する位置に設けられる。
また、昇降プレート4のステージプレート4b上にはストッパ解除ペダル16が装着される。ストッパ解除ペダル16は、枢軸16a周りに揺動自在であり、スプリング16bにより前端が上方に移動する方向、すなわち図4において時計回りに付勢される。このストッパ解除ペダル16の側壁には長孔16cが開設されて上記ストッパ部材10aから突設される軸部10eが移動自在に挿入され、ステージプレート4b、ストッパ部材10a、及びストッパ解除ペダル16はステージプレート4bを固定リンクとするリンク装置を構成する。
したがってこの実施の形態において、ストッパ部材10aはストッパ解除ペダル16の付勢力によりフック部10cがガイド支柱9の側壁に圧接する方向に付勢され、図4(a)に示すように、昇降プレート4が上方ストローク終端、すなわちケース15の内部空間を利用して収納された状態で、ガイド支柱9の被係止部10bに係止する。係止状態において、ストッパ解除ペダル16の前端縁はフック部10cの後端縁に当接しており、昇降プレート4の荷重によりストッパ部材10aに発生する図4(a)において時計回り、すなわち係止解除方向の操作力に抗してフック部10cの係止状態が維持される。
この結果、昇降プレート4は上方ストローク終端位置に保持され、この状態から図4(b)に示すように、避難者Aが昇降プレート4に乗ってストッパ解除ペダル16を反時計回りに回転するように踏み込むと、ストッパ部材10aはガイド支柱9との係止解除方向に回転し、支持を失った昇降プレート4は自重により落下する。
また、ストッパ解除ペダル16への操作力を解除すると、ストッパ解除ペダル16とストッパ部材10aには原位置への復帰力が発生し、これに伴ってストッパ部材10aのフック部10cはガイド支柱9の壁面に圧接する。この状態で昇降プレート4が上昇すると、フック部10cが被係止部10bに正対する位置、すなわち上方ストローク終端位置においてフック部10cが被係止部10bに弾発係止し、自動的に作動状態に移行する。
さらに、上記ハンドル17は、図5、図6に示すように、脚17aの一端にハンドル本体17bを固定してT字形状に形成される。このハンドル17は、脚17aの下端に開設された貫通長孔17cに取付杆24を挿通させて昇降プレート4に装着され、図5に示す倒伏姿勢と、図6に示す起立姿勢との間を遷移できる。昇降プレート4には脚挿通孔4cが開設されており、ハンドル17の起立操作は、図5に示すように、取付杆24が貫通長孔17cの下端に位置する姿勢で脚17aを起立させた後、図6に示すように、脚17aの下端を脚挿通孔4cに落とし込むことにより行うことができる。
また、脚17aはテレスコープ状に伸縮操作可能であり、ハンドル17の使用は、図6に示すように、脚17aを引き起こして起立させた後、伸長させて行われる。図7に示すように、ハンドル17は伸長状態においてハンドル本体17bが避難者Aの概ね腰の高さに位置し、避難者Aはこの状態でハンドル本体17bを握ることにより身体を支えることができる。
ストッパ10が解除されたときの昇降プレート4の降下速度を低減させるために、避難装置には緩降装置8が設けられる。図3、図8に示すように、緩降装置8は、ガイド支柱9の上端部に保持されるドラム6と、一端が昇降プレート4のローラ22の支軸22aに、他端がガイド支柱9の中空内壁の固定点9bに固定され、中間部が上記ドラム6に適数回巻き付けられるワイヤ7とを有する。
ドラム6の回転速度は、ドラム6に対して空転不能な回転軸6aの両端を各々減速装置5に連結することにより所定速度以下に制限される。この実施の形態において、減速装置5にはオイルの粘性を利用して抵抗トルクを発生させるディスクダンパが使用される。
さらに、上記ドラム6に昇降プレート4を引き上げる方向の初期回転力を与えるために、ドラム6とガイド支柱9への固定点9bとの間に重錘11が吊り下げられる。重錘11の上端には動滑車14が固定され、この動滑車14をワイヤ7の上記箇所に乗せると、重錘11の荷重によってワイヤ7はドラム6からワイヤ7を繰り出す方向の張力が与えられる。
重錘11の重量は、上述した張力が昇降プレート4の重量による張力に比してやや大きくなるように設定される。この重量の重錘11をドラム6とガイド支柱9への固定点9bとの間に作用させることにより、別途ドラム6に復帰用ワイヤ7’を巻き付けた状態と同様に、ドラム6には、張力の差とドラム6の径の積に等しい大きさで、昇降プレート4を引き上げる方向の回転力が与えられる。
したがってこの実施の形態において、ケース15の上蓋15aを開けた後、ハンドル17をセットして昇降プレート4に乗り移り、次いでストッパ解除ペダル16を踏み込むと、ストッパ10が解除されて昇降プレート4の降下が開始する。昇降プレート4の降下に際して、降下速度が緩降装置8により低減されるとともに、昇降プレート4の揺れがガイド支柱9のガイドにより規制され、かつ、避難者Aはハンドル17を握ることにより安定した姿勢をとることができるために、降下の安全を確保できる。
昇降プレート4が下階のベランダ13への安全な避難が可能な高さまで降下すると、昇降プレート4はガイド支柱9に形成された下部ストローク規制ストッパ23bに当接して降下動作が停止する。ガイド支柱9の下端近傍に位置していた重錘11は昇降プレート4の降下に伴って降下量の半分に相当する距離だけ上昇し、下方ストローク終端位置において避難者Aが昇降プレート4から降りると、重錘11の作用により昇降プレート4は上方に移動する。
昇降プレート4が上部ストローク姿勢ストッパ10に当接する上方ストローク終端に達すると、上述したようにストッパ10が作動し、上階に残された他の避難者Aが避難することができる。
また、上述した昇降プレート4は、図3、図9に示すように、避難用開口2を下階側から閉塞する下蓋(蓋体12)を備える。下蓋12は金属製の板材であり、避難用開口2の開口広さよりもひとまわり大きく、外周縁がケース15下端部のフランジ15cの外周縁に重なる程度の広さに形成される。この下蓋12は枠状基部4aの下面に固定され、昇降プレート4がガイド支柱9に形成された上部ストローク規制ストッパ23aに当接する上方ストローク終端位置において、ケース15下端部のフランジ15cの裏面に対して周縁部の表面が当接する。なお、図9において12aはガイド支柱9が挿通される支柱挿通孔である。
したがって避難装置を使用しないときには、重錘11の作用により昇降プレート4は上昇位置をとり、ストッパ10が作動して当該位置に保持される。この状態で昇降プレート4はケース15内の空間を利用して収納され、上蓋15aを閉じれば、上蓋15aの表面がベランダ13の床面1にほぼ一致して避難装置があまり目立つことなく、ベランダ13の外観が良好に保たれる。また、このような収納時において昇降プレート4は下蓋12によって避難用開口2を下階側から閉塞しており、下階側のベランダ13において居住者が上方を見上げたときにおける外観も良好に保たれる。
避難時には、昇降プレート4の下降に伴って下蓋12がケース15のフランジ15c裏面から離隔し、避難と同時に下蓋12が確実に開かれる。開いた下蓋12は昇降プレート4とともに下降するため、避難の邪魔にならない避難者Aの下方に常に位置し、昇降プレート4が下方ストローク終端に移動したときには、下階のベランダ13の床面に近接する位置をとる。
なお、以上においてはケース15下端のフランジ15cが床スラブの裏面に乗り上げ、このフランジ15cに対してさらに下蓋12が下方から重なる場合を示したが、例えば避難用開口2の下端部を拡幅させ、フランジ15cを床スラブの裏面よりもやや高い位置に潜り込ませるように配置し、さらに、このフランジ15cに下方から下蓋12を重ねたときに、下蓋12の裏面が床スラブの裏面と面一になるようにすることも可能である。
1 床面
2 避難用開口
3 避難先
4 昇降プレート
5 減速装置
6 ドラム
7 ワイヤ
8 緩降装置
9 ガイド支柱
10 ストッパ
11 重錘
12 蓋体
13 ベランダ
A 避難者

Claims (4)

  1. 床面に開設された避難用開口を閉塞するとともに、避難者の重量を利用して前記避難用開口の閉塞位置から下方に位置する避難先に降下する昇降プレートと、
    減速装置により回転速度が規制されたドラムに巻き付けられて繰り出し速度が規制されたワイヤの繰り出し端を前記昇降プレートに連結して昇降プレートの降下速度を制限する緩降装置と、
    避難用開口と避難先との間に架設されて前記昇降プレートをガイドし、昇降プレートの降下時の横揺れを規制するガイド支柱とを有する避難装置。
  2. 前記昇降プレートの避難用開口の閉塞位置からの降下を作動状態において規制するストッパを有する請求項1記載の避難装置。
  3. 前記ワイヤには昇降プレートを引き上げる方向の初期張力が重錘により与えられ、
    前記昇降プレートは、引き上げ方向の移動により避難用開口を下方から覆って閉塞する蓋体を備える請求項1または2記載の避難装置。
  4. 前記避難用開口は家屋のベランダの床面に開設され、
    前記昇降プレートは、少なくとも避難用開口を下方から覆って閉塞する蓋体を除いて、不使用時に避難用開口に収容される請求項1ないし3のいずれかに記載の避難装置。
JP2009014639A 2009-01-26 2009-01-26 避難装置 Active JP5236511B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009014639A JP5236511B2 (ja) 2009-01-26 2009-01-26 避難装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009014639A JP5236511B2 (ja) 2009-01-26 2009-01-26 避難装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010167208A true JP2010167208A (ja) 2010-08-05
JP5236511B2 JP5236511B2 (ja) 2013-07-17

Family

ID=42699870

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009014639A Active JP5236511B2 (ja) 2009-01-26 2009-01-26 避難装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5236511B2 (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010051473A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Naka Ind Ltd 避難装置
KR101040100B1 (ko) * 2011-03-17 2011-06-09 신재학 비상 탈출 장치
KR200464759Y1 (ko) * 2011-05-04 2013-01-16 (주)반초기업 슬립형 하향식 피난구
JP2014207940A (ja) * 2013-04-16 2014-11-06 ナカ工業株式会社 避難装置
JP2014207939A (ja) * 2013-04-16 2014-11-06 ナカ工業株式会社 避難装置
JP2017164543A (ja) * 2017-05-30 2017-09-21 ナカ工業株式会社 避難装置
KR102119351B1 (ko) * 2019-10-29 2020-06-04 나판주 무동력 비상탈출장치
KR102135003B1 (ko) * 2019-10-29 2020-07-16 나판주 안전 비상탈출장치
KR102165781B1 (ko) * 2020-02-19 2020-10-14 주식회사 아세아방재 장애인용 무동력 피난기
KR102169896B1 (ko) * 2020-03-11 2020-10-26 나판주 안전 대피장치
KR102169895B1 (ko) * 2020-03-12 2020-10-26 나판주 안전 피난장치
WO2020226144A1 (ja) * 2019-05-08 2020-11-12 ナカ工業株式会社 避難装置
WO2021086003A1 (ko) * 2019-10-29 2021-05-06 나판주 무동력 비상탈출장치
KR20210114329A (ko) * 2019-05-08 2021-09-23 나카 고교 가부시키가이샤 피난 장치
KR102360863B1 (ko) * 2021-01-15 2022-02-15 주식회사 집풀엔지니어링 하향식 피난장치
KR102393170B1 (ko) * 2021-05-06 2022-05-02 (주)디딤돌 비상 탈출용 승강기
KR102393184B1 (ko) * 2021-05-06 2022-05-02 (주)디딤돌 비상 탈출용 승강기
WO2023229284A1 (ko) * 2022-05-27 2023-11-30 주식회사 아세아방재 비상탈출장치용 승강 구동 어셈블리

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110124220B (zh) * 2019-05-27 2020-12-15 浙江喜悦健康管理咨询有限公司 一种高楼缓降救生舱
CN110180097B (zh) * 2019-07-02 2020-11-24 新东港控股集团有限公司 一种用于高楼火灾应急逃生的可调节装置
KR102169897B1 (ko) * 2020-03-10 2020-10-26 나판주 재난 대피장치
KR102477107B1 (ko) * 2021-09-13 2022-12-13 이기수 중량축을 이용한 비상탈출장치
KR102495835B1 (ko) * 2021-09-13 2023-02-06 주식회사 아세아방재 무게추 내장형 비상탈출장치

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01305970A (ja) * 1988-06-02 1989-12-11 Shohei Akiba 無電源降下装置
JP2001190701A (ja) * 1999-10-28 2001-07-17 Takeuchi Seiko Kk 緊急脱出用ベランダ装置
JP2003265633A (ja) * 2002-03-15 2003-09-24 Matsumoto Kiko Kk 避難装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01305970A (ja) * 1988-06-02 1989-12-11 Shohei Akiba 無電源降下装置
JP2001190701A (ja) * 1999-10-28 2001-07-17 Takeuchi Seiko Kk 緊急脱出用ベランダ装置
JP2003265633A (ja) * 2002-03-15 2003-09-24 Matsumoto Kiko Kk 避難装置

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010051473A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Naka Ind Ltd 避難装置
KR101040100B1 (ko) * 2011-03-17 2011-06-09 신재학 비상 탈출 장치
KR200464759Y1 (ko) * 2011-05-04 2013-01-16 (주)반초기업 슬립형 하향식 피난구
JP2014207940A (ja) * 2013-04-16 2014-11-06 ナカ工業株式会社 避難装置
JP2014207939A (ja) * 2013-04-16 2014-11-06 ナカ工業株式会社 避難装置
JP2017164543A (ja) * 2017-05-30 2017-09-21 ナカ工業株式会社 避難装置
CN113825546A (zh) * 2019-05-08 2021-12-21 纳咖工业株式会社 避难装置
KR102417935B1 (ko) 2019-05-08 2022-07-06 나카 고교 가부시키가이샤 피난 장치
WO2020226144A1 (ja) * 2019-05-08 2020-11-12 ナカ工業株式会社 避難装置
KR20210090552A (ko) * 2019-05-08 2021-07-20 나카 고교 가부시키가이샤 피난 장치
KR20210114329A (ko) * 2019-05-08 2021-09-23 나카 고교 가부시키가이샤 피난 장치
KR102417933B1 (ko) 2019-05-08 2022-07-06 나카 고교 가부시키가이샤 피난 장치
KR102135003B1 (ko) * 2019-10-29 2020-07-16 나판주 안전 비상탈출장치
WO2021086003A1 (ko) * 2019-10-29 2021-05-06 나판주 무동력 비상탈출장치
KR102119351B1 (ko) * 2019-10-29 2020-06-04 나판주 무동력 비상탈출장치
KR102165781B1 (ko) * 2020-02-19 2020-10-14 주식회사 아세아방재 장애인용 무동력 피난기
KR102169896B1 (ko) * 2020-03-11 2020-10-26 나판주 안전 대피장치
KR102169895B1 (ko) * 2020-03-12 2020-10-26 나판주 안전 피난장치
KR102360863B1 (ko) * 2021-01-15 2022-02-15 주식회사 집풀엔지니어링 하향식 피난장치
KR102393184B1 (ko) * 2021-05-06 2022-05-02 (주)디딤돌 비상 탈출용 승강기
KR102393170B1 (ko) * 2021-05-06 2022-05-02 (주)디딤돌 비상 탈출용 승강기
WO2023229284A1 (ko) * 2022-05-27 2023-11-30 주식회사 아세아방재 비상탈출장치용 승강 구동 어셈블리

Also Published As

Publication number Publication date
JP5236511B2 (ja) 2013-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5236511B2 (ja) 避難装置
JP2010051473A (ja) 避難装置
JP4704772B2 (ja) ブラインド
KR100930544B1 (ko) 방화 구획용 스크린 셔터
KR101065487B1 (ko) 피난용 사다리
JP2008285907A (ja) ドラフトチャンバー昇降扉の落下防止機構
JP4666635B2 (ja) 避難装置
KR101131484B1 (ko) 긴급대피용 피난장치
JP4298415B2 (ja) 無人開口避難装置
JP4788337B2 (ja) エレベータ用防火防煙シャッター装置及びそれを備えたエレベータ装置
JP3091889B2 (ja) 避難装置の梯子取付構造
KR101496969B1 (ko) 건물용 비상탈출장치
KR20120007787U (ko) 슬립형 하향식 피난구
JP5148105B2 (ja) 避難装置
JP2003265633A (ja) 避難装置
KR102477107B1 (ko) 중량축을 이용한 비상탈출장치
JP2587298Y2 (ja) 避難梯子装置
KR102603237B1 (ko) 비상탈출 사다리용 완강 어셈블리 및 이를 이용한 비상탈출 사다리 장치
KR102555218B1 (ko) 피난 기능을 구비한 건축용 안전 난간
KR20110046063A (ko) 수직형 비상탈출용 대피트랩
KR20080073385A (ko) 탈출용 윈치
JPS5929735Y2 (ja) 建物用避難装置
KR20140107877A (ko) 비상탈출장치
JP3194110B2 (ja) 避難装置
JP3220731B2 (ja) 二重天井用避難装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121127

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20121127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130326

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5236511

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3