JP2010166122A - 撮像装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】外光、老眼、遠視等の影響を可能な限り排除し、色変換に関する処理を適切にできるようにする。
【解決手段】カメラ100は、表示素子に表示される画像を接眼光学系を介してユーザが観察する覗込み式の電子ビューファインダ110と、色変換処理に関する前記ユーザからの入力操作を受け付ける操作部150と、を備える、システムコントローラ140は、前記ユーザからの入力操作に対応した色変換処理を前記画像に対して行う。
【選択図】図1
【解決手段】カメラ100は、表示素子に表示される画像を接眼光学系を介してユーザが観察する覗込み式の電子ビューファインダ110と、色変換処理に関する前記ユーザからの入力操作を受け付ける操作部150と、を備える、システムコントローラ140は、前記ユーザからの入力操作に対応した色変換処理を前記画像に対して行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像に対して色変換処理を行う撮像装置、及び色変換処理を有する画像処理方法に関する。
特定の色を認識できない(色盲)、あるいは、認識しにくい(色弱)といった色覚特性を持つ人の割合は大きく、例えば、日本人男性の場合、約20人に1人の割合で存在する。このため、カラー画像を扱う機器においては、上記色覚特性を持つ人であってもカラー画像を認識できるよう、カラー画像に対して適切な色変換処理を行う機能を付加することが望まれている。
この点に関し、特許文献1では、テスト画像をディスプレイに表示し、これに対するユーザの認識結果からユーザの色覚特性を判定し、判定結果に応じてカラー画像の色調を補正する技術を開示している。ユーザが認識できない(あるいは、認識しにくい)特定の色を強調する補正をすれば、カラー画像の認識しやすさを向上させることができる。
特開2007-190113公報
上記特許文献1に開示される技術をデジタルカメラ、デジタルビデオカメラに適用する場合、上記テスト画像や色調補正後の画像はカメラの背面パネルに表示されることになる。
しかしながら、背面パネルは外光の影響を受けるため、実際の表示色と異なる色に見えることが多く、正確な色覚特性の判定、適切な色調補正は難しい。また、老眼や遠視の人は画面を遠ざけて見ることが多いため、テスト画像の認識不良が老眼や遠視によるものか色覚特性によるものかの判断が難しく、やはり適切な色調補正は難しい。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、外光、老眼、遠視等の影響を可能な限り排除し、色変換に関する処理を的確にできるようにすることを目的とする。
本発明のある態様に係る撮像装置は、画像を表示する表示素子と接眼光学系を有する電子ビューファインダと、所定の情報を記憶する記憶手段と、色変換処理に関する入力操作を受け付ける入力手段と、前記入力操作に対応した色変換処理を前記画像に対して行う色変換処理手段と、前記電子ビューファインダ、前記入力手段及び前記色変換処理手段を制御する制御手段を備える。
また、本発明のある態様に係る画像処理方法は、被写体の画像を取得する画像取得工程と、前記画像を記憶する記憶工程と、色覚特性に関する情報を取得する情報取得工程と、前記情報に基づいて前記画像に対して色変換処理を行なう色変換工程と、前記色変換処理後の画像をファインダに表示する画像表示工程を備える。
これらの態様によれば、電子ビューファインダの表示素子に表示される画像をユーザが見ながら色変換に関する処理が行われるので、外光、老眼、遠視等の影響を可能な限り排除し、色変換に関する処理を的確に行うことができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係るカメラ100の機能ブロック図である。ここではカメラ100として、静止画撮影用のデジタルスチルカメラを想定しているが、本発明は、動画撮影機能を有するデジタルスチルカメラ、動画撮影機能を主機能とするデジタルビデオカメラにも適用可能である。
カメラ100は、レンズ系101、AF機構102、絞り機構103、シャッタ104、撮像素子105、撮像回路106、A/Dコンバータ107、バッファメモリ108、画像処理部109、電子ビューファインダ(以下、「EVF」という。)110、背面パネル120、記録部130、システムコントローラ140、及び操作部150を備える。
レンズ系101は、焦点位置を調節するためのフォーカスレンズ、焦点距離を調節するためのズームレンズ等の各種レンズを備える。AF機構102は、レンズ系101を駆動してフォーカスを調節する。また、レンズ系101がパワーズーム可能なズームレンズ系である場合、AF機構102はズーム調節も行う。絞り機構103は、レンズ系101の光路上に設けられた絞りと、絞りを制御するための制御機構を備える。シャッタ104は、レンズ系101から絞り機構を介して入射する光束が撮像素子105に入射する時間を制御する。
撮像素子105は、レンズ系101からの光束を光電変換によって電気信号に変換する。撮像素子105は、例えば、CCDやCMOS等のイメージセンサによって構成される。撮像回路106は、撮像素子105から伝送される電気信号をアナログ画像信号に変換する。A/Dコンバータ107は、撮像回路106から伝送されるアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。バッファメモリ108はSDRAMによって構成され、A/Dコンバータ107から伝送されるデジタル画像信号や、画像処理部109によって生成されるデジタル画像信号(後述する色変換処理後の画像信号、各種撮影情報・各種設定メニューを含む文字画像の表示に係る画像信号等)を一時的に記憶する。
画像処理部109は、バッファメモリ108に記憶されているデジタル画像信号に対して、後述する色変換処理、画素数の変換処理等の各種画像処理を行い、EVF用画像信号、背面パネル用画像信号、及び記録用画像信号を生成し、バッファメモリ108に一時的に記憶する。なお、デジタル画像信号に対する処理を、以下の説明では適宜、当該信号で表現される「画像」に対する処理として表現する。
EVF110は、覗込み式の電子ビューファインダであり、表示制御部111、EVF用表示素子112、視度調整機構113、及び接眼光学系114を備える。なお、視度調整機構113は必ずしも必要ではない。
EVF用表示素子112は液晶パネルにより構成される。表示制御部111は、画像処理部109から伝送されるEVF用画像信号に基づきEVF用表示素子112を駆動し、EVF用表示素子112にEVF用画像を表示する。なお、以下の説明では、EVF用表示素子112にEVF用画像を表示することを、単に「EVF110に画像を表示する」と表現する。なお、本実施形態で用いられる画像表示素子はLCDに限られない。例えば、画像表示素子として有機ELを用いることもできる。
接眼光学系114は、光軸方向に移動可能なレンズを含む複数のレンズで構成され、EVF用表示素子112に表示される画像を拡大する。ユーザはEVF用表示素子112に表示されるEVF用画像を接眼光学系114を介して観察する。
視度調整機構113は、レンズの少なくとも一つを光軸方向に移動し、接眼光学系114の焦点距離を変更する機構である。ユーザは、視度調節機構113を操作することで、眼の視度に合わせてEVF用表示素子112をきちんと見ることができる。すなわち、ユーザは、ピントが合った状態で、EVF用表示素子112に表示された画像を見ることができる。
背面パネル120は、表示制御部121、及び背面パネル用表示素子122を備える。
背面パネル用表示素子122は液晶パネルにより構成される。表示制御部121は、画像処理部109から伝送される背面パネル用画像信号に基づき背面パネル用表示素子122を駆動し、背面パネル用表示素子122に背面パネル用画像を表示する。なお、以下の説明では、背面パネル用表示素子122に背面パネル用画像を表示することを、単に「背面パネル120に画像を表示する」と表現する。
記録部130は、圧縮伸張部131、インターフェース132、及び記憶媒体133を備える。
圧縮伸張部131は、画像処理部109から伝送される記録用画像信号を、例えば、JPGやMPEG等の方式で圧縮する。また、圧縮伸張部131は、記憶媒体133に記憶されている圧縮された画像信号を伸張してバッファメモリ108に格納する。インターフェース132は、圧縮伸張部131と記憶媒体133との間でデータを送受信する。記憶媒体133は、スマートメディア、SDカード、xDピクチャーカード等のフラッシュメモリ等であり、インターフェース132に対して着脱可能に構成される。
システムコントローラ140は、カメラ100内の各部を統括的に制御する。システムコントローラ140は、例えば、CPU、RAM、フラッシュメモリ等を備える。
システムコントローラ140はフラッシュメモリに格納されているプログラムをRAMに読み込み、CPUが実行することでカメラ100全体の制御を行う。例えば、システムコントローラ140は、AF機構102を制御することでレンズ系101を制御し、フォーカス調整、ズーミングを行う。また、システムコントローラ140は、絞り機構103による絞り調整を行い、シャッタ104を駆動してシャッタ速度を制御する。
また、システムコントローラ140には、レリーズボタンを含む複数のボタン、ダイヤルで構成される操作部150が接続されており、操作部150へのユーザからの入力操作を受けて、その入力に応じた制御を行う。
特に、システムコントローラ140は画像処理部109を制御する。画像処理部109では、ユーザの色覚特性に応じた色変換処理が行われる。なお、ここでのユーザは、特定の色を識別できない(色盲)、あるいは、識別しにくい(色弱)といった色覚特性を持つユーザである。このようなユーザあっても、画像処理部109における色変換処理により、カラー画像を認識できるようになる。なお、色変換処理では、EVF110に表示される画像を、ユーザが覗き込んで見ることが要求される。そのため、色変換処理では、外光の影響を受けないようにすることができる。また、ユーザが老眼や遠視であっても色変換に関する処理を適切に行えるようにする。
図2はシステムコントローラ140によって実行される視度調整・色変換に関する処理のプログラムの内容を示したフローチャートを示している。これを参照しながらその内容について詳しく説明する。なお、この処理はリアルタイムで行なうことができる。
この処理は、ユーザが所定の入力操作を操作部150に対して行ったときに開始される。所定の入力操作とは、例えば、ユーザが操作部150を操作して設定メニューをEVF110あるいは背面パネル120に表示させ、その中に含まれる色変換に関する項目を選択する操作である。この処理はユーザがEVF110を覗き込んだ状態で行うことを想定しているので、EVF110を覗き込むようユーザに促すメッセージ、画像を背面パネル120に表示するようにしてもよい。
システムコントローラ140は、まず、ステップS10で、この処理を開始する直前にEVF110に表示されていた画像(スルー画像、撮影画像、文字画像等)を色変換前画像として記憶する。
次に、ステップS11からS14において視度調整に関する処理が行われる。これは、EVF110の視度調整が完了していないと、EVF110に表示される画像をユーザがはっきり見ることができず、ユーザが色変換手順を適切に選択し、また、色変換処理が適切に行われたかを正しく判断するのが難しいからである。なお、ステップS11からS14までの処理を備えている方がより好ましいが、必ず必要というものではない。
ステップS11では、視度調整に関する確認メッセージがEVF110に表示され、操作部150に対するユーザからの入力操作が受け付け可能になる。確認メッセージは、例えば、図3に示すような内容であり、視度調整済みであることを示す「調整済」と視度調整が未調整であることを示す「未調整」がある。これらのメッセージのいずれかを、ユーザが操作部150を操作することによって選択することができる。
ステップS12では、操作部150に対するユーザからの入力操作に基づき、「調整済」、「未調整」のうちいずれが選択されたが判断される。「調整済」が選択された場合はステップS15以降に処理が進み、「未調整」が選択された場合はステップS13に処理が進む。ステップS13の処理では、視度調整が行われる。
ステップS13では、EVF110に視度調整用画像が表示され、操作部150に対するユーザからの入力操作が受け付け可能になる。視度調整用画像はピントが合っているかどうかをユーザが判断するのに適した画像であり、例えば、図4に示すような交差する複数の線で構成される画像が用いられる。視度調整用画像は、ユーザの色覚特性に関係なく視度調整を行えるよう、輝度情報のみから構成される。ユーザは視度調整用画像を見ながら視度調整機構113を操作し、視度調整用画像にピントを合わせる。EVF110の視度調整が完了した場合は、ユーザが操作部150を操作し、視度調整用画像と併せてEVF110に表示される「OK」を選択する。
ステップS14では、操作部150に対するユーザからの入力操作に基づき、「OK」が選択されたかが判断される。「OK」が選択された場合はステップS15以降に処理が進み、「OK」が選択されていない場合はステップS13に戻る。
視度調整に関する処理が完了したら、システムコントローラ140は次に色変換に関する処理を行う。
ステップS15では、色変換手順のメニューがEVF110に表示され、操作部150に対するユーザからの入力操作が受け付け可能となる。メニューには、色変換手順として、例えば、図5に示すように「手動調整」、「プリセット」、及び「自動判定」がある。ユーザは、操作部150を操作することによりいずれか一つの手順を選択する。
ステップS16では、いずれの色変換手順が選択されたが判断される。「手動調整」が選択された場合はステップS21へ処理が進み、「プリセット」が選択された場合はステップS22処理が進み、「自動判定」が選択された場合はステップS23へ処理が進む。
「手動調整」が選択されると、ステップS21に処理が進む。ステップS21では、手動調整画面がEVF110に表示され、操作部150に対するユーザからの入力操作が受け付け可能になる。手動調整画面は、色相、彩度、明度(以下、これらを総称して「色変換パラメータ」という。)が現在どのような設定値になっているかが表示される。色変換パラメータの表示例としては、例えば、図6に示すような画面がある。図6では、色変換パラメータは、スライドバー201により視覚的に表示される。ユーザは、操作部150を操作してスライドバー201上に配置されるスライダ202を移動させることにより、色変換パラメータを個別に変更することができる。
このとき、変更途中の色変換パラメータに基づき、色変換前の画像に対して色変換処理が行われる。色変換処理後の画像は背景としてEVF110に表示され、ユーザが逐次確認できるようになっている。なお、画面には画像に併せて「次へ」が表示される。ユーザが操作部150を操作し、この「次へ」を選択すると色変換パラメータが確定され、ステップS31に処理が進む。
ステップS31では、確定された色変換パラメータに基づき、画像処理部109において色変換前画像に対して色変換処理が行われ、色変換後の画像が得られる。
ステップS32では、EVF110に色変換後画像が表示され、操作部150に対するユーザからの入力操作が受け付け可能になる。
図7は色変換後画像の例であり、「OK」、「元色確認」、「再調整」が併せてEVF110に表示される。ユーザはEVF110に表示される色変換後の画像を見ることで、所望の色変換が行われたか確認する。このとき、画像の確認は、ユーザがEVF110を覗き込んだ状態で行われるので、外光、老眼、遠視の影響が可能な限り排除される。その結果、ユーザは所望の色変換が行われたかの判断を的確に行うことができる。ユーザは、操作部150を操作し、所望の色変換が行われた場合は「OK」を選択し、所望の色変換が行われていない場合は「再調整」を選択する。
このとき、ユーザが「元色確認」を選択すると、図8に示す元色確認画面がEVF110に表示され、操作部150に対するユーザの入力操作が受け付け可能になる。図8は、ユーザが第3色盲である場合の表示例である。第3色盲の場合は青を認識できないので、海や空の色は赤で表示されている。同時に、海や空には、元色情報が青であることがわかるように、文字と矢印が表示されている。また、雲や波、岩場についても必要に応じて色変換を行なっても良い。この場合、図8に示すように、これらの部分にも、元色情報と矢印を表示すればよい。
このように、元色確認画面には、色変換後の画像上に元の色の名前が文字情報として表示されるので、ユーザは色変換前の色が何色だったかを大まかに把握することができる。なお、画面には画像に併せて「戻る」が表示される。ユーザが操作部150を操作し、この「戻る」を選択すると図7に示した画面が再び表示される。
ステップS33では、操作部150に対するユーザからの入力操作が判断され、「OK」が選択された場合はステップS40に処理が進み、「再調整」が選択された場合はステップS21に戻る。ステップS21では、色の再調整が行われる。
一方、「プリセット」が選択されると、処理がステップS22に進む。この場合は、予め用意されている色覚特性の一覧が表示される。ユーザが自分の色覚特性に対応するものを選択すると、これに対応する色変換処理が行われる。
具体的には、図9に示す色覚特性の一覧がEVF110に表示され、操作部150に対するユーザからの入力操作が受け付け可能になる。この一覧には、第1〜第3色盲、第1〜第3色弱、白内障(強度、低度)が含まれるが、色覚特性の種類はこれに限定されない。ユーザは、操作部150を操作することにより、いずれかの色覚特性を選択する。
いずれかの色覚特性が選択されたらステップS31に処理が進む。ステップS31では、選択された色覚特性に応じた色変換処理が色変換前画像に対して行われ、色変換後の画像が得られる。なお、色覚特性に応じた色変換処理の内容は、予めフラッシュメモリ等に記憶されている。
色変換処理では、選択された色覚特性のもとでカラー画像を見やすくするための処理が行われる。色変換処理は、例えば、選択された色覚特性のもとで認識しにくい特定の色を強調する処理、当該特定の色以外の色を弱める処理、区別しにくい色の領域が隣接している場合に境界部を認識可能な色で強調する処理、当該特定の色を別の識別可能な色に置き換える処理等を含んでいる。色変換処理では、これらの処理が単独、あるいは必要に応じて組み合せて用いられる。
図10の(A)、(B)は色変換処理前後の画像の例である。ユーザの色覚特性が第1色盲の場合、濃い赤は黒に見えるため、図10の(A)に示すように黒の背景に濃い赤の文字が描かれていると、文字を認識することが難しい。しかしながら、ステップS22で第1色盲が選択されていれば、濃い赤をオレンジ色、薄い赤等に変換する色変換処理が色変換前の画像に対して行われる。その結果、第1色盲のユーザでも文字を認識することのできる色変換後の画像が生成される。
色変換処理後の処理は手動調整の場合と同じである。つまり、色変換後画像がEVF110に表示され(ステップS32)、所望の色変換が行われたかが操作部150に対するユーザからの入力操作に基づき判断され(ステップS33)、所望の色変換が行われた場合はステップS40に処理が進む。これに対し、再調整が必要な場合はステップS21に処理が進み、ユーザが色変換パラメータを任意に再調整(手動調整)できるようになる。
一方、「自動判定」が選択された場合、ステップS23に処理が進む。ステップS23では、色覚特性判定用のカラーパターンが表示され、このカラーパターンに対するユーザの認識状態からユーザの色覚特性について判定が行なわれ、判定された色覚特性に応じた色変換処理が行われる。
具体的には、予め用意してある複数のカラーパターンが一枚ずつEVF110に順次表示され、操作部150に対するユーザからの入力操作が受け付け可能になる。
色覚特性判定に用いられるカラーパターンは、色覚特性によって認識特性が異なるカラーパターンである。このカラーパターンは、特定の色覚特性を持つ人が認識しにくいパターンや、色覚特性に応じて異なるように認識されるパターンを含んでいる。EVF110には、図11に示すように、ユーザへの質問がカラーパターンと併せて表示される。ユーザは、操作部150を操作することにより、質問に対する回答を入力する。質問に対する回答が全て入力されると、ステップS24に処理が進む。なお、回答内容には、複数のカラーパターンについての情報が含まれている。
ステップS24では、ユーザの回答内容からカラーパターンに対するユーザの認識状態が判断され、これに基づきユーザの色覚特性が判定される。
ユーザの色覚特性が判定されると、ステップS31に処理が進む。ステップS31では、判定された色覚特性に応じた色変換処理が色変換前の画像に対して行われ、色変換後の画像が得られる。なお、色覚特性に応じた色変換処理内容は、予めフラッシュメモリ等に記憶されている。
色変換処理後の処理は手動調整の場合と同じである。つまり、色変換後画像がEVF110に表示され(ステップS32)、所望の色変換が行われたかが操作部150に対するユーザからの入力操作に基づき判断され(ステップS33)、所望の色変換が行われた場合はステップS40に処理が進む。これに対し、再調整が必要な場合はステップS21に処理が進み、ユーザが色変換パラメータを任意に再調整(手動調整)できるようになる。
ステップS40では、画像処理部109において、ステップS31で行ったのと同じ色変換処理が背面パネル用画像、保存用画像に対して行われる。そして、色変換後の背面パネル用画像、保存用画像が生成される。背面パネル用画像は背面パネル120に表示され、保存用画像は必要に応じて記憶媒体133に記憶される。
なお、保存用画像を記憶媒体133に保存する際、ユーザによっては色変換後の保存用画像だけでなく、色変換前の保存用画像も保存したい場合がある。
このため、保存用画像に対して色変換処理が行われる場合は、色変換前の保存用画像は破棄されず、バッファメモリ108に残しておく処理が行われる。また、図12に示すようなメニューがEVF110または背面パネル120に表示され、操作部150に対するユーザからの入力操作が受け付け可能になる。このようにすることで、ユーザは、記憶媒体133に保存する画像として、色変換前の保存用画像、色変換後の保存用画像、または両方の画像を選択できる。
上記処理を実行した後は、再度上記処理が実行されるまで、画像処理部109において、ステップS31で行ったのと同じ色変換処理がEVF用画像、背面パネル用画像、保存用画像に対して行われる。
続いて上記視度調整・色変換に関する処理を行うことによる作用効果について説明する。
上記処理によれば、EVF110に表示される画像をユーザが見ながら色変換に関する処理が行われる。このとき、ユーザはEVF110を覗き込むことになるので、外光、老眼、遠視等の影響を可能な限り排除し、色変換に関する処理(色変換手順の選択、色変換後画像の確認等)を的確に行うことができる。
また、上記処理では、色覚特性判定用のカラーパターンを用いてユーザの色覚特性を判定し、判定された色覚特性に対応する色変換処理を行うことができる。これによれば、ユーザに細かな調整作業を要求することなく、また、ユーザが自分の色覚特性を把握できていない場合であっても、ユーザの色覚特性に対応する色変換処理を容易かつ適切に行うことができる。カラーパターンはEVF110に表示されるので、外光、老眼、近視等の影響を受けることなく、ユーザの色覚特性の判定を正確に行うことができる。
また、予め用意されている色覚特性の一覧からユーザが自分の色覚特性に対応するものを選択し、選択された色覚特性に対応する色変換処理を行うことができる。これによれば、ユーザの負担を軽減しつつ、ユーザの色覚特性に対応する色変換処理を容易かつ適切に行うことができる。
また、ユーザの色覚特性は幾つかの特性に分類できるが、同じ特性に分類された場合でも色の見え方には個人差があり、また、ユーザによって色の好みに違いがある。上記処理では、色変換後の画像の色を再調整(手動調整)できるようにしたことで、より細かな色調整が可能になるので、色変換後画像の色をユーザが求めている色にさらに近づけることができる。また、この機能を使って、正常色覚者が自分の好きな色に調整することもできる。
また、上記処理ではEVF110の視度調整を行った後に色変換に関する処理が行われるので、色変換手順の選択や色変換後画像の確認をピントが合った状態で行うことができる。これにより、色変換に関する処理を適切に行うことができる。また、視度調整には輝度情報のみの画像が用いられるので、ユーザの色覚特性に影響されずEVF110の視度調整を正しく行うことができる。
また、保存用画像を記憶媒体133に保存する際、保存用画像として色変換前の保存用画像と色変換後の保存用画像のいずれか、あるいは、それら両方を選択し、選択した保存用画像を記憶媒体133に保存するようにした。これにより、色変換後の画像だけでなく、色変換前の画像も保存したいといったニーズに応えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例を示したものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100…カメラ
109…画像処理部
110…EVF
120…背面パネル
130…記憶部
140…システムコントローラ
150…操作部
109…画像処理部
110…EVF
120…背面パネル
130…記憶部
140…システムコントローラ
150…操作部
Claims (19)
- 画像を表示する表示素子と接眼光学系を有する電子ビューファインダと、
所定の情報を記憶する記憶手段と、
色変換処理に関する入力操作を受け付ける入力手段と、
前記入力操作に対応した色変換処理を前記画像に対して行う色変換処理手段と、
前記電子ビューファインダ、前記入力手段及び前記色変換処理手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 前記記憶手段は、前記所定の情報として、色覚特性に応じて認識特性の異なるカラーパターンと色覚特性の一覧の少なくとも1つを記憶し、
前記制御手段は、前記カラーパターンまたは前記色覚特性の一覧に対する入力操作に基づいて色覚特性を判定する機能を有し、
前記色変換処理手段は、前記色変換処理として前記色覚特性の判定結果に対応する色変換処理を前記画像に対して行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記記憶手段は、前記所定の情報として、色相、彩度、明度の情報を少なくとも記憶し、
前記色変換処理手段は、前記色変換処理として、前記色相、前記彩度、前記明度の少なくとも1つに対する入力操作に基づいて色変換処理を前記画像に対して行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記色変換処理手段は、前記色変換処理後の前記画像の色を再調整する機能を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の撮像装置。
- 前記色変換処理手段は、スルー画像、撮影画像および文字画像の少なくとも1つに対して前記色変換処理を行う機能を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の撮像装置。
- 前記電子ビューファインダは、前記接眼光学系の焦点距離を変更する視度調整機構を有する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の撮像装置。 - 前記記憶手段は、視度調整用画像を記憶していることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
- 前記視度調整用画像は、輝度情報のみの画像であることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
- 前記記憶手段は、前記色変換処理が行われる前の前記画像および前記色変換処理が行われた後の前記画像の少なくとも一方を記憶することを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の撮像装置。
- 被写体の画像を取得する画像取得工程と、
前記画像を記憶する記憶工程と、
色覚特性に関する情報を取得する情報取得工程と、
前記情報に基づいて前記画像に対して色変換処理を行なう色変換工程と、
前記色変換処理後の画像をファインダに表示する画像表示工程を備えることを特徴とする画像処理方法。 - 前記情報取得工程において、色覚特性に応じて認識特性の異なるカラーパターンを表示し、前記情報を取得することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
- 前記情報取得工程において、色覚特性の一覧を表示し、前記情報を取得することを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
- 前記情報取得工程において、色相、彩度、明度の情報を表示し、前記色変換処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
- 前記色変換工程は、前記色変換処理後の前記画像の色を再調整する工程を有することを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
- 前記色変換工程は、スルー画像、撮影画像および文字画像の少なくとも1つに対して前記色変換処理を行うことを特徴とする請求項10から14のいずれか一つに記載の画像処理方法。
- 更に、視度を調整する調整工程を有することを特徴とする請求項10から15のいずれか一つに記載の画像処理方法。
- 前記調整工程において、視度調整用画像を表示することを特徴とする請求項16に記載の画像処理方法。
- 前記視度調整用画像が輝度情報のみの画像であることを特徴とする請求項17に記載の画像処理方法。
- 前記記憶工程は、前記色変換処理が行われる前の前記画像および前記色変換処理が行われた後の前記画像の少なくとも一方を記憶する工程を含むことを特徴とする請求項10から18のいずれか一つに記載の画像処理方法。
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