JP2010165952A - 据付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体を据付面に容易且つ短時間に据え付けでき、据付位置を微細に調整できる据付構造を提供する。
【解決手段】据付構造1は、振動によって筐体2が倒れることを防止し、筐体を据付面3に据え付ける。据付構造は、筐体を保持する保持部材10と、保持部材と重なりあう部分にて連結部材によって保持部材と連結し、厚み方向に貫通している貫通口を有し、据付面に据え付けられる据付部材30と、貫通口の周方向に回転自在となるように貫通口に嵌合し、回転することで据付面に対する据付部材の据付位置を調整し、据付面に対する筐体の据付位置を調整する調整部材50とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地震などの振動によって筐体が倒れることを防止し、筐体を床などの据付面に据え付ける据付構造に関する。
近年、電気機器や電子機器を有する筐体には、例えば地震などの振動に対して転倒及び倒壊することを防止するために、筐体を床などの据付面に据え付ける据付構造が配設されている。
図5に示すように、据付構造100は、幅方向から平面視した際に略コの字形状を有している。据付構造100は、幅方向から平面視した際に略Lの字形状を有し図示しない筐体を保持する保持部材110と、幅方向から平面視した際に略Lの字形状を有しボルト等の連結部材120によって保持部材110と連結し、例えば図示しない床などの据付面に据え付けられる据付部材130とを有している。
保持部材110は、略L字の一方の辺であり筐体2を保持する保持部110aと、L字の他方の辺であり連結部材120によって据付部材130と連結する連結部110bとを有している。
また据付部材130は、L字の一方の辺であり連結部材120によって連結部110bと連結する連結部130aと、L字の他方の辺であり据付面に配設される配設部130bとを有している。
保持部110aには、筐体を保持部110aに固定する例えばボルト等の固定部材のための貫通口110cが配設されている。貫通口110cは、保持部110aの長さ方向(以下、前後方向)に沿って配設され、それぞれ保持部110aの幅方向(以下、左右方向)において所望な間隔離れている。
また連結部130aには、連結部130aを据付面に固定する図示しない例えばボルト等の固定部材のための貫通口130cが配設されている。貫通口130cは、連結部130aの左右方向に沿って配設され、それぞれ保持部110aの左右方向において所望な間隔離れている。
貫通口110cと貫通口130cとは、長穴である。
筐体が図示しない固定部材などによって保持部110aに保持され、連結部110bと連結部130aが連結部材120によって連結し、連結部130aは固定部材によって据付面に据え付けられる。
このとき筐体は貫通口110cを中心に据付構造100に対して前後方向に移動し、据付構造100は貫通口130cを中心に据付面に対して左右方向に移動する。これにより筐体は、据付位置を前後左右方向に調整されて、据付面に配設される。
例えば特許文献1には、電子機器装置を床面などに固定させる際に、据付作業を前面から行えるようにし、壁面設置を可能にすると共に、据付作業の作業性を向上させる電子機器装置の据付け固定金具構造が開示されている。
特開平10−65351号公報
図5に示す据付構造100において、据付面に対する筐体の据付位置は、筐体と据付構造100とを前後左右方向に移動させ、固定部材で固定することで調整される。しかしながらこのような据付位置を調整する作業は、手間がかかり、時間がかかってしまう。
また貫通口110c,130cは長穴であるために、微細な位置調整が困難となってしまう。
そのため本発明は、上記事情に鑑み、筐体を据付面に容易且つ短時間に据え付けでき、据付位置を微細に調整できる据付構造を提供することを目的とする。
本発明は目的を達成するために、振動によって筐体が倒れることを防止し、前記筐体を据付面に据え付ける据付構造であって、前記筐体を保持する保持部材と、前記保持部材と重なりあう部分にて連結部材によって前記保持部材と連結し、厚み方向に貫通している貫通口を有し、前記据付面に据え付けられる据付部材と、前記貫通口の周方向に回転自在となるように前記貫通口に嵌合し、前記周方向に回転することで前記据付面に対する前記据付部材の据付位置を調整し、前記保持部材と前記据付部材とを介して前記据付面に対する前記筐体の据付位置を調整する調整部材と、を具備することを特徴とする据付構造を提供する。
また本発明は目的を達成するために、前記貫通口は、前記筐体側から前記据付面側に向かって縮径し、前記調整部材は、前記筐体側から前記据付面側に向かって縮径していることを特徴とする上記に記載の据付構造を提供する。
また本発明は目的を達成するために、前記貫通口は、段差部を有する凸形状の断面を有し、前記調整部材は、段差部を有する凸形状の断面を有し、前記調整部材における前記段差部は、前記貫通口における前記段差部に当接することで、前記貫通口からの前記調整部材の抜け落ちを防止していることを特徴とする上記に記載の据付構造を提供する。
また本発明は目的を達成するために、前記調整部材は、前記調整部材の厚み方向に貫通し、前記調整部材の平面方向に沿って形成されている長穴である貫通口と、前記貫通口を貫通し、前記貫通口の長軸方向に沿って前記貫通口内を移動可能で、前記据付部材を前記据付面に固定する固定部材と、を有していることを特徴とする上記に記載の据付構造を提供する。
本発明によれば、筐体を据付面に容易且つ短時間に据え付けでき、据付位置を微細に調整できる据付構造を提供することができる。
図1(a)は、据付構造の斜視図である。図1(b)は、図1(a)に示す状態から調整部材が回転した際の据付構造の斜視図である。 図2(a)は、据付構造を示す図である。図2(b)は、据付構造の概略断面図である。 図3Aは、据付構造によって筐体を据付面に据え付ける状態を示す斜視図である。 図3Bは、据付構造によって筐体を据付面に据え付ける状態を示す斜視図である。 図3Cは、据付構造によって筐体を据付面に据え付ける状態を示す斜視図である。 図3Dは、据付構造によって筐体を据付面に据え付ける状態を示す斜視図である。 図3Dは、据付構造によって筐体を据付面に据え付ける状態を示す断面図である。 図4Aは、貫通口と調整部材の変形例を示す図である。 図4Bは、貫通口と調整部材の変形例を示す図である。 図5は、従来の据付構造の斜視図である。
以下、図1と図2と図3Aと図3Bと図3Cと図3Dと図3Eとを参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1と図2に示すように据付構造1は、幅方向から平面視した際に略コの字形状を有している。据付構造1は、例えば地震などの振動によって筐体2が倒れることを防止し、筐体2を床などの据付面3に据え付ける。この筐体2は、図示しない電気機器や電子機器を有している。
図1に示すように据付構造1は、幅方向から平面視した際に略Lの字形状を有し筐体2を保持する保持部材10と、幅方向から平面視した際に略Lの字形状を有しボルト等の連結部材20によって保持部材10と連結し、据付面3に据え付けられる据付部材30と、据付面3に対する据付部材30の据付位置を調整し、保持部材10と据付部材30とを介して据付面3に対する筐体2の据付位置を調整する調整部材50とを有している。
保持部材10と据付部材30と調整部材50とは、どのような材質で構成されていてもよく、例えば金属材料で構成された金具である。
図2に示すように保持部材10は、略L字の一方の辺であり筐体2を保持する保持部10aと、L字の他方の辺であり連結部材20によって据付部材30と連結する連結部10bとを有している。
つまり保持部材10は、L字の一辺である保持部10aにて筐体2を保持する。
ここで保持部10aと連結部10bとは、一体であっても別体であってもよい。
また図2に示すように据付部材30は、L字の一方の辺であり連結部材20によって連結部10bと連結する連結部30aと、L字の他方の辺であり据付面3に配設される配設部30bとを有している。
つまり据付部材30は、保持部材10のL字の他辺である連結部10bと、自身のL字の一辺である連結部30aにて重なる。据付部材30は、この重なりあう部分(連結部10b,30a)にて連結部材20によって保持部材10と連結する。またこの据付部材30は、L字の他辺である配設部30bにて据付面3に据え付けられる。
ここで連結部30aと配設部30bとは、一体であっても別体であってもよい。
図2に示すように連結部10bは、連結部材20が貫通する貫通口10cを例えば2つ有している。また連結部30aは、連結部材20が貫通し、貫通口10cに対向している貫通口30cを例えば2つ有している。
貫通口10c,30cは、据付構造1の幅方向(連結部10b,30aの幅方向でもある、以下、左右方向と称する)において、それぞれ所望な間隔離れている。貫通口10c,30cは、左右方向において、対称に配設されている。
なお図2に示すように貫通口10c,30cは、据付構造1の高さ方向(連結部10b,30aの長さ方向でもある、以下、高さ方向と称する)に沿って形成されている長穴でもよい。
図1に示すように保持部10aには、筐体2を保持部10aに固定する例えばボルト等の固定部材70のための貫通口10dが2つ配設されている。貫通口10dは、左右方向沿って配設されている長穴であり、それぞれ左右方向において所望な間隔離れている。貫通口10dは、左右方向において、対称に配設されている。
図2と図3Bとに示すように据付部材30は、L字の他辺である配設部30bにて、高さ方向(配設部30bの厚み方向)に貫通している貫通口31を中央に有している。
貫通口31は、筐体2側から据付面3側に向かって縮径している。より詳細には、この貫通口31は、段差部32を有する凸形状の断面を有している。
そのため高さ方向において、筐体2側における貫通口31の径と据付面3側における貫通口31の径は、異なる。より詳細には、貫通口31は、筐体2側に配設される筐体側貫通口31aと、筐体側貫通口31aと連通し、筐体側貫通口31aよりも縮径である据付面側貫通口31bとを有している。
上述した図1と図2とに示すように調整部材50は、この貫通口31の周方向に回転自在となるように貫通口31に嵌合する。嵌合した調整部材50は、貫通口31の周方向に回転することで据付面3に対する据付部材30の据付位置を調整する。これにより調整部材50は、保持部材10と据付部材30とを介して据付面3に対する筐体2の据付位置を調整する。
貫通口31に嵌合する調整部材50は、貫通口31と同様に、筐体2側から据付面3側に向かって縮径している。より詳細には、図2(b)に示すようにこの調整部材50は、段差部51を有する凸形状の断面を有している。
この段差部51は、段差部32に当接することで、貫通口31からの調整部材50の抜け落ちを防止している。
このように調整部材50は、貫通口31の縁に沿って、据付部材30の厚み方向の周方向に回転可能である。言い換えると、貫通口31を有する据付部材30は、調整部材50を段差部32にて回転可能となるように保持している。
また調整部材50は、調整部材50の厚み方向に貫通している貫通口53と、貫通口53を貫通し、据付部材30(配設部30b)を据付面3に固定する固定部材55とを有している。
貫通口53は、調整部材50の平面方向(前後方向と左右方向)に沿って形成されている長穴である。固定部材55は、貫通口53の長軸方向に沿って貫通口53内を移動可能である。固定部材55は、図3Eに示すように据付面3に配設される例えばアンカーナットなどの被固定部材60と締結することで、据付部材30(配設部30b)を据付面3に固定する。
次に図3Aと図3Bと図3Cと図3Dと図3Eとを参照して本実施形態における動作方法について説明する。
図3Aに示すように保持部材10において、固定部材70が貫通口10dを貫通し筐体2と係合する。このとき保持部材10における筐体2の配置位置は、固定部材70が貫通口10dを貫通する貫通位置によって(固定部材70が貫通口10dの長軸方向に移動することによって)、左右方向に調整される。これにより保持部10aは、筐体2の左右方向の配置位置を調整した状態で、筐体2を保持する。
次に図3Bに示すように保持部材10と据付部材30とにおいて、連結部材20は貫通口10c,30cとに係合する。これにより、保持部材10と据付部材30とは、連結部材20によって連結する。
なお貫通口10cと貫通口30cとが長穴である場合、貫通口10cと貫通口30cとを対向させた状態で高さ方向にずらし、連結部材20が貫通口10c,30cとに係合することで、据付構造1の高さ位置が調整される。
次に、図3Cに示すように調整部材50が貫通口31(筐体側貫通口31aと据付面側貫通口31b)に回転可能に嵌合する。このとき段差部51が段差部32に当接するために、調整部材50は貫通口31からの抜けを防止されている。
次に図3Dに示すように固定部材55は、貫通口53に挿入される。このとき調整部材50は、固定部材55が据付面3に配設されている被固定部材60に対向するように、貫通口31の周方向に回転する。固定部材55は、被固定部材60に対向すると、図3Eに示すように被固定部材60と締結する。
このとき、固定部材55は、貫通口31の長軸方向に沿って移動して、被固定部材60に対向し、被固定部材60と締結してもよい。
これにより据付部材30は、調整部材50によって据付面3に対する据付位置を調整され、固定部材55によって据付面3に固定される。
なお調整部材50が貫通口31に対して回転することで、左右方向と前後方向とにおける、据付面3に対する据付部材30(据付構造1)の据付位置が調整され、据付構造1における据付部材30と保持部材10とを介して据付面3に対する筐体2の据付位置が調整される。
また据付面3に対する据付部材30(配設部30b)の固定位置は、固定部材55が貫通口53を貫通する貫通口53の長軸方向に沿って移動して被固定部材60と締結することで、左右方向と前後方向とに調整される。
このように本実施形態では、貫通口31に対して調整部材50を回転させ、回転させた後に固定部材55と被固定部材60とを締結させることで、筐体2を据付面3に容易且つ短時間に据え付けでき、据付位置を微細に調整することができる。
また本実施形態では、調整部材50を貫通口31に対して全周に渡って回転させることができるために、据付面3に対する筐体2の据付位置を広範囲に確保することができる。
また本実施形態では、固定部材70によって筐体2を保持部10aに固定した後において、貫通口31に対して調整部材50を回転させ、回転させた後に固定部材55と被固定部材60とを締結させることで、筐体2と保持部10aとの固定を解除することなく、筐体2の据付位置を調整することができる。
また本実施形態では、貫通口31に対して調整部材50を回転させ後に固定部材55と被固定部材60とを締結するために、締結の忘れを防止することができる。
また本実施形態では、貫通口31の断面形状を段差部32を有する凸形状とし、調整部材50の断面形状を段差部51を有する凸形状とし、段差部51を段差部32に当接させることで、貫通口31からの調整部材50の抜け落ちを容易に防止することができる。
また本実施形態では、固定部材55を貫通口53の長軸方向に沿って貫通口53内を移動させることができるために、据付構造1を据付面3に据え付けるための自由度をより広く確保することができる。
なお段差部32,51は、段差部51が貫通口31からの調整部材50の抜け落ちを防止できれば、図4Aに示すように曲面を有していてもよい。また貫通口31と調整部材50とは、凸形状の断面に限定することなく、図4Bに示すように高さ方向において、筐体2側から据付面3側に向かって縮径し、曲面を有していてもよい。
なお本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
1…据付構造、2…筐体、3…据付面、10…保持部材、10a…保持部、10b…連結部、10c…貫通口、10d…貫通口、20…連結部材、30…据付部材、30a…連結部、30b…配設部、30c…貫通口、31…貫通口、31a…筐体側貫通口、31b…据付面側貫通口、32…段差部、50…調整部材、51…段差部、53…貫通口、55…固定部材、60…被固定部材、70…固定部材。

Claims (1)

  1. 振動によって筐体が倒れることを防止し、前記筐体を据付面に据え付ける据付構造であって、
    前記筐体を保持する保持部材と、
    前記保持部材と重なりあう部分にて連結部材によって前記保持部材と連結し、厚み方向に貫通している貫通口を有し、前記据付面に据え付けられる据付部材と、
    前記貫通口の周方向に回転自在となるように前記貫通口に嵌合し、前記周方向に回転することで前記据付面に対する前記据付部材の据付位置を調整し、前記保持部材と前記据付部材とを介して前記据付面に対する前記筐体の据付位置を調整する調整部材と、
    を具備することを特徴とする据付構造。
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