JP2010164396A - 任意波形発生装置及び試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低周波領域におけるオフセット電圧ドリフト、ゲインドリフト、積分直線性誤差等の低周波特性が改善された任意波形発生装置、及び当該装置を備える試験装置を提供する。
【解決手段】任意波形発生装置1は、発生させるべき波形パターンP1の経時変化を示す波形パターンデータを記憶する波形メモリ10と、波形メモリ10から読み出される波形パターンデータをアナログ信号に変換するディジタル/アナログ変換器20と、ディジタル/アナログ変換器20で変換されるアナログ信号に対して所定の処理を施して波形パターンデータに応じた波形を出力する高周波処理回路30と、高周波処理回路30に対して並列に設けられ、ディジタル/アナログ変換器20から出力されるアナログ信号の低周波成分に対し、高周波処理回路30における精度よりも高い精度で所定の処理を行って高周波処理回路30に出力する低周波処理回路40とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、所望の波形パターンを発生する任意波形発生装置、及び当該装置を備える試験装置に関する。
一般的に、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integraton)等の各種半導体デバイス、或いは計測回路、制御回路、伝送回路等の各種回路(以下、これらを総称してDUT(Device Under Test)という)の試験は、DUTに対して所望の波形を有する試験信号を印加し、DUTから出力される信号と予め設定された期待値とが一致するか否か(パス/フェイル)を判定することにより行われる。DUTに印加する所望の波形を有する試験信号を生成するために任意波形発生装置(所謂AWG(Arbitrary Waveform Generator))が用いられる。
図4は、従来の任意波形発生装置の要部構成を示すブロック図である。図4に示す通り、従来の任意波形発生装置100は、波形メモリ101、ディジタル/アナログ変換器(DAC)102、差動/シングル変換アンプ(AMP)103、減衰器(ATT)104、ローパスフィルタ(LFP)105、及びバッファアンプ(AMP)106を備えており、波形メモリ101に記憶された波形パターンデータに応じた波形パターンP100を発生する。
波形メモリ101は、任意波形発生装置1で発生させるべき波形パターンP100の経時変化を規定する波形パターンデータを記憶する。ディジタル/アナログ変換器102は、波形メモリ101から読み出された波形パターンデータを、差動信号のアナログ信号に変換する。ここで、任意波形発生装置1は、周波数が100MHz以上である高周波の波形パターンを低ノイズ、低歪み、高スルーレートで発生させるために、差動信号のアナログ信号を出力するディジタル/アナログ変換器102を備える。
差動/シングル変換アンプ103は、ディジタル/アナログ変換器102から出力される差動信号のアナログ信号をシングルエンド信号のアナログ信号に変換しつつ増幅する。減衰器104は、差動/シングル変換アンプ103から出力されるアナログ信号を減衰させる。ここで、減衰器104は、減衰量が異なる複数の減衰素子とこれら減衰素子の切り替えを行う半導体リレーとを備えており、半導体リレーの切り替えを行うことで減衰量を変えることができる。半導体リレーを備えるのは、高密度実装化を実現するとともに信頼性を確保するためである。
ローパスフィルタ105は、減衰器104から出力される階段状のアナログ信号をスムージングして滑らかにする。ここで、ローパスフィルタ105は、スムージング特性が異なる複数のフィルタとこれらフィルタの切り替えを行う半導体リレーとを備えており、半導体リレーの切り替えを行うことでスムージング特性を変えることができる。バッファアンプ106は、任意波形発生装置1の出力段に設けられており、ローパスフィルタ105から出力されるアナログ信号を外部に出力する。
上記構成において、波形メモリ101に記憶されている波形パターンデータの読み出しが開始されると、波形パターンP100の発生が開始される。波形メモリ101から読み出された波形パターンデータは、ディジタル/アナログ変換器102に入力されて差動信号のアナログ信号に変換される。このアナログ信号は、差動/シングル変換アンプ103でシングルエンド信号のアナログ信号に変換された後、減衰器104において所定の減衰量で減衰され、ローパスフィルタ105でスムージングされた後に、バッファアンプ106から波形パターンP100として外部に出力される。尚、従来の任意波形発生装置の詳細については、例えば以下の特許文献1を参照されたい。
特開2008−157769号公報
ところで、一般的に、動作周波数が100MHz以上である高速のオペアンプは、高速動作を追求するが故に低周波特性(例えば、周波数が1kHz以下の低周波領域における特性)が悪い。このため、高速のオペアンプを備える差動/シングル変換アンプ103やバッファアンプ106の低周波特性も悪くなってしまう。尚、ここにいう低周波特性とは、ゲインエラー、オフセットエラーの初期値の意味ではなく、温度変化によるオフセット電圧ドリフトや低周波領域におけるゲインドリフトを意味し、積分直線性誤差も含む。また、減衰器104やローパスフィルタ105に設けられる半導体リレーについても、高速のオペアンプ以上に温度特性が悪い。
従来の任意波形発生装置1は、主として高周波特性及び広帯域特性を向上させるべく開発が進められており、低周波特性については余り重要視されていなかった。しかしながら、近年においては、任意波形発生装置1の性能を向上させる必要から、高周波特性及び広帯域特性についてはもちろんのこと、低周波特性の向上も要求されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、低周波領域におけるオフセット電圧ドリフト、ゲインドリフト、積分直線性誤差等の低周波特性が改善された任意波形発生装置、及び当該装置を備える試験装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の任意波形発生装置は、発生させるべき波形(P1)の経時変化を示すデータを記憶する記憶部(10)と、当該記憶部から読み出されるデータをアナログ信号に変換する変換部(20)と、当該変換部で変換されるアナログ信号に対して所定の処理を施して前記データに応じた波形を出力する第1処理部(30)とを備える任意波形発生装置(1)において、前記第1処理部に対して並列に設けられ、前記変換部から出力されるアナログ信号の低周波成分に対し、前記第1処理部における精度よりも高い精度で所定の処理を行って前記第1処理部に出力する第2処理部(40)を備えることを特徴としている。
この発明によると、記憶部から読み出されたデータに基づいて変換部から出力されるアナログ信号に対し、第1処理部で所定の所定が行われるとともに、その低周波成分に対して第2処理部で第1処理部よりも高い精度で所定の処理が行われ、これら第1処理部及び第2処理部で処理された信号が合成されて波形として出力される。
また、本発明の任意波形発生装置は、前記アナログ信号の低周波成分とは、前記アナログ信号に含まれる周波数成分のうち、前記第1処理部の周波数特性と前記第2処理部の周波数特性とが交差する周波数以下の周波数成分であることを特徴としている。
また、本発明の任意波形発生装置は、前記第1処理部が、前記変換部から出力されるアナログ信号に対し、増幅を行う第1増幅器(31)、減衰を行う第1減衰器(32)、及びフィルタ処理を行う第1フィルタ(33)の少なくとも1つを備えており、前記第2処理部が、前記変換部から出力されるアナログ信号の低周波成分に対し、前記第1増幅器よりも高い精度で増幅を行う第2増幅器(41)、及び前記第1減衰器よりも高い精度で減衰を行う第2減衰器(42)の少なくとも一方を備えることを特徴としている。
また、本発明の任意波形発生装置は、前記第1処理部が、所定の処理を施したアナログ信号と前記第2処理部で処理された信号とを加算しつつ増幅して外部に出力する第1アンプ(34)を備えており、前記第2処理部が、所定の処理を施したアナログ信号と前記第1アンプから帰還される信号との差分を増幅して前記第1アンプに出力する第2アンプ(43)を備えることを特徴としている。
また、本発明の任意波形発生装置は、前記第2処理部に設けられる前記第2アンプが、前記所定の処理を施したアナログ信号と前記第1アンプから帰還される信号との差分の低周波成分に対し、前記第1処理部に設けられる前記第1アンプよりも高い精度で増幅を行うことを特徴としている。
本発明の試験装置は、被試験対象(70)に試験信号を印加して得られる信号に基づいて前記被試験対象の試験を行う試験装置(2)において、前記被試験対象に印加する試験信号を生成するために用いられる試験パターンとして前記波形を発生する上記の何れかに記載の任意波形発生装置を備えることを特徴としている。
この発明によれば、記憶部から読み出したデータを変換部でアナログ信号に変換し、このアナログ信号に対し、所定の処理を第1処理部で行うとともに、その低周波成分に対する所定の処理を第2処理部において第1処理部よりも高い精度で行い、これら第1処理部及び第2処理部で処理された信号を合成して波形として出力している。このため、低周波領域におけるオフセット電圧ドリフト、ゲインドリフト、積分直線性誤差等の低周波特性を改善することができるという効果がある。
本発明の一実施形態による任意波形発生装置の要部構成を示すブロック図である。 高周波処理回路30及び低周波処理回路40の周波数特性を示す図である。 本発明の一実施形態による試験装置の概略構成図である。 従来の任意波形発生装置の要部構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による任意波形発生装置及び試験装置について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による任意波形発生装置の要部構成を示すブロック図である。図1に示す通り、本実施形態の任意波形発生装置1は、波形メモリ10(記憶部)、ディジタル/アナログ変換器(DAC)20(変換部)、高周波処理回路30(第1処理部)、及び低周波処理回路40(第2処理部)を備えており、波形メモリ10に記憶された波形パターンデータに応じた波形パターンP1を発生する。
波形メモリ10は、任意波形発生装置1で発生させるべき波形パターンP1の経時変化を規定する波形パターンデータを記憶する。ディジタル/アナログ変換器20は、波形メモリ10から読み出された波形パターンデータを、差動信号のアナログ信号に変換する。ここで、任意波形発生装置1は、周波数が100MHz以上である高周波の波形パターンP1を低ノイズ、低歪み、高スルーレートで発生させるために、差動信号のアナログ信号を出力するディジタル/アナログ変換器20を備える。
高周波処理回路30は、差動/シングル変換アンプ(AMP)31(第1増幅器)、減衰器(ATT)32(第1減衰器)、ローパスフィルタ(LFP)33(第1フィルタ)、及びバッファアンプ(AMP)34(第1アンプ)を備えており、ディジタル/アナログ変換器20から出力されるアナログ信号に対して所定の処理を施して波形メモリ10に記憶された波形パターンデータに応じた波形パターンP1を出力する。ここで、高周波処理回路30で行われる上記の処理の処理とは、例えば増幅処理、減衰処理、フィルタ処理等である。
差動/シングル変換アンプ31は、ディジタル/アナログ変換器20から出力される差動信号のアナログ信号をシングルエンド信号のアナログ信号に変換しつつ増幅する。減衰器32は、差動/シングル変換アンプ31から出力されるアナログ信号を減衰させる。ここで、減衰器32は、減衰量が異なる複数の減衰素子とこれら減衰素子の切り替えを行う半導体リレーとを備えており、半導体リレーの切り替えを行うことで減衰量を変えることができる。半導体リレーを備えるのは、高密度実装化を実現するとともに信頼性を確保するためである。
ローパスフィルタ33は、減衰器32から出力される階段状のアナログ信号をスムージングして滑らかにする。ここで、ローパスフィルタ33は、スムージング特性が異なる複数のフィルタとこれらフィルタの切り替えを行う半導体リレーとを備えており、半導体リレーの切り替えを行うことでスムージング特性を変えることができる。バッファアンプ34は、高周波処理回路30の出力段に設けられており、ローパスフィルタ33から出力されるアナログ信号と低周波処理回路40から出力される信号とを加算しつつ増幅して波形パターンP1を出力する。
以上の高周波処理回路30に設けられる差動/シングル変換アンプ31、減衰器32、ローパスフィルタ33、及びバッファアンプ34は、周波数が100MHz以上である高周波の波形パターンP1を低ノイズ、低歪み、高スルーレートで発生させるべく、高周波特性が極力優れるように設計されている。つまり、低周波特性を多少犠牲にしても高周波特性が優れるように設計されている。
低周波処理回路40は、差動/シングル変換アンプ(DC AMP)41(第2増幅器)、減衰器(DC ATT)42(第2減衰器)、及びフィードバックアンプ(AMP)43(第2アンプ)を備えており、ディジタル/アナログ変換器20から出力されるアナログ信号の低周波成分に対して所定の処理を施して高周波処理回路30のバッファアンプ34に出力する。ここで、低周波処理回路40で行われる上記の処理の処理とは、例えば増幅処理、減衰処理等である。この低周波処理回路40は、高周波処理回路30の低周波特性を補うために設けられる。
差動/シングル変換アンプ41は、高入力インピーダンスであって、ディジタル/アナログ変換器20から出力される差動信号のアナログ信号をシングルエンド信号のアナログ信号に変換しつつ増幅する。この差動/シングル変換アンプ41は、低周波特性が優れており、ディジタル/アナログ変換器20から出力されるアナログ信号の低周波成分を、高周波処理回路30に設けられる差動/シングル変換アンプ31よりも高い精度(例えば、10倍の精度)で増幅する。
減衰器42は、差動/シングル変換アンプ41から出力されるアナログ信号を減衰させる。この減衰器42は、半導体リレーを使用しないモノリシックICの形態で実現され、低周波特性に優れており、差動/シングル変換アンプ41から出力されるアナログ信号の低周波成分を、高周波処理回路30に設けられる減衰器42よりも高い精度(例えば、10倍の精度)で減衰する。尚、減衰器42の減衰率は、減衰器32の減衰率と同程度に設定される。
フィードバックアンプ43は、低周波処理回路40の出力段に設けられており、減衰器42から出力される信号と高周波処理回路30のバッファアンプ34から出力される波形パターンP1との差分の低周波成分を増幅した信号を、高周波処理回路30のバッファアンプ34に出力する。このフィードバックアンプ43は、低周波特性が優れており、上記の差分の低周波成分を増幅した信号を、高周波処理回路30に設けられるバッファアンプ34よりも高い精度(例えば、10倍の精度)で増幅する。
以上の低周波処理回路40に設けられる差動/シングル変換アンプ41、減衰器42、及びバッファアンプ43には、半導体リレーが一切使用されていない。また、低周波処理回路40では、高周波処理回路30に設けられたローパスフィルタ33に相当するものが省略されている。これは、低周波処理回路40を介するアナログ信号の周波数が低いためである。
ここで、低周波処理回路40で処理されるアナログ信号の低周波成分について説明する。図2は、高周波処理回路30及び低周波処理回路40の周波数特性を示す図である。図2に示す通り、高周波処理回路30は、全体的にゲインが低いものの、低周波領域(例えば、周波数が1kHz以下の領域)から高周波領域(周波数が100MHz以上の領域)に亘る広い周波数領域である程度のゲインが得られる周波数特性C1を有する。これに対し、低周波処理回路40は、低周波領域では高周波処理回路30よりもゲインが高いものの、周波種が高くなるにつれて急激にゲインが低下し、高周波領域では殆どゲインが得られない周波数特性C2を有する。
低周波処理回路40が処理を行うアナログ信号の周波数成分とは、ディジタル/アナログ変換器20から出力されるアナログ信号に含まれる周波数成分のうち、高周波処理回路30の特性C1と低周波処理回路40の周波数特性C2とが交差する周波数(クロスオーバー周波数)f以下の周波数成分をいう。尚、任意波形発生装置1に対しては、上記の周波数fよりも低い周波数領域である周波数が1kHz以下の領域の特性改善が要求されることが多い。このため、アナログ信号に含まれる周波数成分のうち、1kHz以下の周波数成分に対して処理が行われるように、低周波処理回路40を設計するのが好ましい。
上記構成において、波形メモリ10に記憶されている波形パターンデータの読み出しが開始されると、波形パターンP1の発生が開始される。波形メモリ10から読み出された波形パターンデータは、ディジタル/アナログ変換器20に入力されて差動信号のアナログ信号に変換される。このアナログ信号は、高周波処理回路30に設けられた差動/シングル変換アンプ31及び低周波処理回路40に設けられた差動/シングル変換アンプ41にそれぞれ入力される。
高周波処理回路30の差動/シングル変換アンプ31に入力された差動信号のアナログ信号は、シングルエンド信号のアナログ信号に変換されつつ増幅た後、減衰器32において所定の減衰量で減衰され、ローパスフィルタ33でスムージングされた後に、バッファアンプ34に入力されて波形パターンP1として出力される。これに対し、低周波処理回路40の差動/シングル変換アンプ41に入力された差動信号のアナログ信号は、その低周波成分のみがシングルエンド信号のアナログ信号に変換されつつ増幅た後、減衰器42において所定の減衰量で減衰され、フィードバックアンプ43に入力される。
フィードバックアンプ43には、高周波処理回路30に設けられたバッファアンプ34から出力される波形パターンP1が負帰還される。このため、バッファアンプ34から負帰還された波形パターンP1と減衰器42から出力される信号との差分が求められてその低周波成分が増幅されて高周波処理回路30に設けられたバッファアンプ34に出力される。すると、バッファアンプ34では、ローパスフィルタ33から出力されるアナログ信号と低周波処理回路40のフィードバックアンプ43から出力される信号とが加算されつつ増幅されて波形パターンP1として出力される。
以上の通り、本実施形態では、ディジタル/アナログ変換器20から出力されるアナログ信号に対し、高周波特性が優れるように設計された高周波処理回路30で処理を行うとともに、その低周波成分に対して高周波処理回路30よりも高い精度で処理を行うことができる低周波処理回路40で処理を行い、これら高周波処理回路30及び低周波処理回路40で処理された信号を加算して波形パターンP1として出力している。このため、任意波形発生装置1の低周波領域におけるオフセット電圧ドリフト、ゲインドリフト、積分直線性誤差等の低周波特性を改善することができる。
次に、以上説明した任意波形発生装置1を備える試験装置について説明する。図3は、本発明の一実施形態による試験装置の概略構成図である。尚、図3に示す試験装置2は、IC、LSI、SOC(System On a Chip:システムLSIとも呼ばれる)等の半導体デバイスをDUTとして試験する所謂半導体試験装置である。図3に示す通り、本実施形態の試験装置2は、本体50とテストヘッド60とを備える。テストヘッド60にはパフォーマンスボード61が載置され、パフォーマンスボード61上に被試験対象のDUT70が載置される。
本体50は、制御コンピュータ51を介して設定された試験工程を遂行する制御部52を備える。テストヘッド60には、DUT70に印加する試験信号を生成するために用いられる試験パターン等の各種パターンを発生するパターン発生カード62、DUT70に対するインターフェイスとして機能するピンエレクトロニクスカード63等の各種カードが設けられている。尚、前述した任意波形発生装置1は、パターン発生カード62に形成されている。
制御部52からの制御指示に基づいてパターン発生カード62から出力された試験パターンは、タイミングが規定された後にピンエレクトロニクスカード63に入力される。するとピンエレクトロニクスカード63に設けられたドライバ(図示省略)で、試験パターンに応じた試験信号が生成される。この試験信号は、パフォーマンスボード61を介してDUT70に印加される。そして、DUT70から出力される信号がテストヘッド60内に入力されて所定の期待値と比較されてパス/フェイルが判定される。このようにして、DUT70の試験が行われる。
以上、本発明の一実施形態による任意波形発生装置及び試験装置について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、差動/シングル変換アンプ31、減衰器32、ローパスフィルタ33、及びバッファアンプ34を備える高周波処理回路30を例に挙げて説明したが、差動/シングル変換アンプ31とバッファアンプ34との間に、バンドパスフィルタや他のアンプ等を備える構成であっても良い。低周波処理回路40についても同様に、差動/シングル変換アンプ41とフィードバックアンプ43との間に、バンドパスフィルタや他のアンプ等を備える構成であっても良い。
また、図3では、任意波形発生装置1が形成されたパターン発生カード62がテストヘッド60内に設けられている試験装置2を例に挙げて説明した。しかしながら、このパターン発生カード62の機能が本体50に設けられていても良い。更に、上記実施形態では、試験装置の一例として、半導体デバイスをDUTとして試験する半導体試験装置を説明したが、本発明の試験装置は、計測回路、制御回路、伝送回路等の各種回路を試験する試験装置にも適用することができる。
1 任意波形発生装置
2 試験装置
10 波形メモリ
20 ディジタル/アナログ変換器
30 高周波処理回路
31 差動/シングル変換アンプ
32 減衰器
33 ローパスフィルタ
34 バッファアンプ
40 低周波処理回路
41 差動/シングル変換アンプ
42 減衰器
43 フィードバックアンプ
70 DUT
P1 試験パターン

Claims (6)

  1. 発生させるべき波形の経時変化を示すデータを記憶する記憶部と、当該記憶部から読み出されるデータをアナログ信号に変換する変換部と、当該変換部で変換されるアナログ信号に対して所定の処理を施して前記データに応じた波形を出力する第1処理部とを備える任意波形発生装置において、
    前記第1処理部に対して並列に設けられ、前記変換部から出力されるアナログ信号の低周波成分に対し、前記第1処理部における精度よりも高い精度で所定の処理を行って前記第1処理部に出力する第2処理部を備えることを特徴とする任意波形発生装置。
  2. 前記アナログ信号の低周波成分とは、前記アナログ信号に含まれる周波数成分のうち、前記第1処理部の周波数特性と前記第2処理部の周波数特性とが交差する周波数以下の周波数成分であることを特徴とする請求項1記載の任意波形発生装置。
  3. 前記第1処理部は、前記変換部から出力されるアナログ信号に対し、増幅を行う第1増幅器、減衰を行う第1減衰器、及びフィルタ処理を行う第1フィルタの少なくとも1つを備えており、
    前記第2処理部は、前記変換部から出力されるアナログ信号の低周波成分に対し、前記第1増幅器よりも高い精度で増幅を行う第2増幅器、及び前記第1減衰器よりも高い精度で減衰を行う第2減衰器の少なくとも一方を備える
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の任意波形発生装置。
  4. 前記第1処理部は、所定の処理を施したアナログ信号と前記第2処理部で処理された信号とを加算しつつ増幅して外部に出力する第1アンプを備えており、
    前記第2処理部は、所定の処理を施したアナログ信号と前記第1アンプから帰還される信号との差分を増幅して前記第1アンプに出力する第2アンプを備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の任意波形発生装置。
  5. 前記第2処理部に設けられる前記第2アンプは、前記所定の処理を施したアナログ信号と前記第1アンプから帰還される信号との差分の低周波成分に対し、前記第1処理部に設けられる前記第1アンプよりも高い精度で増幅を行うことを特徴とする請求項4記載の任意波形発生装置。
  6. 被試験対象に試験信号を印加して得られる信号に基づいて前記被試験対象の試験を行う試験装置において、
    前記被試験対象に印加する試験信号を生成するために用いられる試験パターンとして前記波形を発生する請求項1から請求項5の何れか一項に記載の任意波形発生装置を備えることを特徴とする試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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