JP2010163173A - 蓋材及びそれを用いた容器 - Google Patents

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繁 松澤
Mutsuo Minoya
睦男 美濃谷
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光輝 神田
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Abstract

【課題】抜き粉、切り粉の処理を行う必要がなく、かつ開口を得るために加熱を必要としない蓋材を提供することを目的とする。
【解決手段】容器に固定される下蓋20と、下蓋20に剥離可能に積層された上蓋30と、を備え、上蓋30に、剥離の起点となり、かつ上蓋30を貫通する切込み34が形成されている。切込み34の両端が、上蓋30の外周縁OLに繋がっていると、上蓋30の剥離が容易になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に飲料、食品を収容する容器の開口を塞ぐ蓋材に関し、特に上蓋と下蓋とが積層された蓋材に関するものである。
上蓋と下蓋とが積層され、容器内の飲料等の内容物を使用する(飲む)際に、上蓋の全部又は一部を下蓋から剥離する蓋材が知られている。例えば、特許文献1には、下蓋に切り目やミシン目(以下、切り目と総称)を設け、この切り目で囲まれる下蓋の一部を上蓋に強く接着した蓋材が開示されている。特許文献1の蓋材は、上蓋を下蓋から剥離させると、強く接着された下蓋の部分が上蓋の剥離に伴って移動することで、切り目が破断し、蓋材の一部が開口するというものである。
しかし、下蓋に切れ目を設け、その切れ目等で囲まれた部分を上蓋に強接着する蓋材は、開口が大きな場合は有効であるが、小さな開口を開けるのには不向きである。
これに対して、下蓋に予め開口(貫通孔)を設けることが提案されている(特許文献2)。しかし、予め下蓋に開口を設けるための切断を行うと、切断に伴って抜き粉が発生する。この抜き粉を放置すると容器内に抜き粉が混入するおそれがあるので、抜き粉を処理する必要がある。しかし、この処理作業は手間であり、蓋材のコスト上昇を招く。
以上の問題を解決した蓋材が特許文献3に提案されている。この蓋材は、上蓋と下蓋とを、接着層を介して剥離可能に積層してなる蓋材において、下蓋は少なくとも基材層および熱収縮性樹脂層を含み、この下蓋にその表裏面を貫通する一または複数の切込みを設けている。この蓋材は、加熱されると、熱収縮性樹脂に収縮力が付与される。そのため、そのまま切込みにより区画されるフラップが上蓋から剥離してカールするか、あるいは、上蓋を下蓋から剥離すると、切込みにより区画されるフラップがカールする。こうして、フラップがカールすることにより比較的小さな開口を開けるのが容易である。その際に、下蓋には切込みを形成しただけであるため、従来のように抜き粉が生じることはなく、その処理の手間やコストを省くことができる。
特開昭61−287571号公報 特公昭62−12099号公報 特開2007−186217号公報
特許文献3は、比較的小さな開口を設けるのが容易であるとともに、下蓋には切込みを形成しただけなので、従来のような抜き粉が生じることはない。しかし、蓋材を加熱しないと開口が形成されないので、加熱されるのを避けるべき内容物を収容する容器には使えない。内容物を収容する前に蓋材を加熱して開口することもできるが、内容物が下蓋と上蓋の間に形成された剥離層(接着剤)に触れることもあり、清潔感の観点から好ましくない。また、従来のような抜き粉が生じることはないが、下蓋には切込みを形成する際に、切り粉が全く発生しないとは言えない。注意を要するのは、従来のように抜き粉が生じることはない、との認識を持ってしまうと、切り粉が発生してもそれを処理することを怠ってしまうことである。特許文献3の場合、加熱によりフラップがカールする際に、切り粉が容器内に落下する恐れを含んでいる。これを防止するためには、やはり、切り粉を処理する必要がある。
本発明は、以上の背景に基づいてなされたものであり、抜き粉、切り粉の処理を行う必要のない蓋材、この蓋材を用いた容器を提供することを目的とする。
本発明は、容器に固定される下蓋と、下蓋に剥離可能に積層された上蓋と、を備え、上蓋に、剥離の起点となり、かつ上蓋の表裏を貫通する切込みが形成されていることを特徴とする蓋材である。
本発明の蓋材は、上蓋に切込みを入れるので、切り粉が発生したとしても、切り粉は下蓋ではなく上蓋に付着するので、上蓋を剥離したとしても、容器内に切り粉が入ることはない。また、例えばストローで下蓋を貫通させる動作を行ったとしても、この動作に伴って切り粉が容器内に入ることもない。
また、容器に収容されている内容物にアクセスする際には、下蓋を容器から剥ぎ取るか、または内容物が飲料の場合にはストローを下蓋に突き刺して開口させる。したがって、特許文献3のように、開口させるために加熱する必要がない。
本発明の蓋材において、切込みの両端は、上蓋の外周縁に繋がっていることが好ましい。上蓋を必要なところまで剥離させるのを容易にするためである。
また本発明の蓋材において、切込みは、所定方向に形成される第1の切込みと、第1の切込みと所定角度をなして形成される第2の切込みと、第1の切込みと所定角度をなし、かつ第2の切込みと対向する第3の切込みと、から構成することが好ましい。剥離される上蓋の面積を減少させて、剥離に必要な力の低減に寄与するためである。
本発明によれば、開口を有する容器本体と、容器本体の開口を塞ぐ蓋材と、を備える容器であって、蓋材として、以上説明した蓋材を用いる容器が提供される。
本発明によれば、抜き粉、切り粉の処理を行う必要がなく、加えて開口させるために加熱を必要としない蓋材、及びこの蓋材を用いた容器が提供される。
本実施の形態に係る蓋材を示す平面図である。 本実施の形態に係る蓋材を示す部分平面図である。 本実施の形態に係る蓋材の上蓋を部分的に剥離した状態を示す斜視図である。 本実施の形態に係る蓋材の製造手順を示す図である。 本実施の形態に係る蓋材の上蓋シートに切込みを形成する工程を示す図である。 切込みが形成された上蓋シートを示す平面図である。 本実施の形態に係る上蓋シートと下蓋シートとを積層して蓋材シートを作製する工程を示す図である。 本実施の形態に係る蓋材を容器本体に固定する工程を示す図である。 他の実施形態に係る蓋材を示す平面図である。 他の実施形態に係る蓋材を示す平面図である。 他の実施形態に係る蓋材を示す平面図である。 他の実施形態に係る蓋材を示す平面図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における蓋材10を平面視した図であり、図1(a)は蓋材10を上蓋30側から視た図、図1(b)は蓋材10を下蓋20側から視た図である。また、図2は、蓋材10の層構成を示す部分断面図である。なお、本実施の形態において、蓋材10において、上蓋30が配置される側を表、下蓋20が配置される側を裏と定義する。
蓋材10は、図示しない容器に固定される下蓋20と上蓋30とから構成される。下蓋20と上蓋30との積層境界には剥離層40が設けられており、この剥離層40を介して上蓋30を下蓋20から剥離させることができる。剥離を容易にするために、蓋材10は、上蓋30に切込み34を設けている。上蓋30の一部又は全部を剥離した後に、例えば、下蓋20上の剥離されたいずれかの領域にストローを突き刺して、容器の内容物を飲む。
以下、蓋材10の各要素について説明する。
<下蓋20>
下蓋20は、表側から基材層21、接着層22、シーラント層23が順に配列されている。接着層22は、基材層21とシーラント層23とを接合する。
基材層21は、アルミニウムなどの金属箔のほか、合成樹脂フィルム、紙を用いることができる。これら材料を単独で用いてもよいし、複合体として用いてもよい。アルミニウム箔を基材層21に用いる場合、基材層21の厚さは10〜60μmの範囲にすることが好ましい。厚さが10μm未満では強度が不足して、不必要なときに下蓋20に孔があいてしまうおそれがある。厚さが60μmを超えると、後述する切断工程における負荷が大きくなり、切断刃(カッタ)の寿命を短くさせる。また、ストローを突き刺す場合に大きな力が必要となることを避けるために、基材層21の厚さは60μm以下にすることが好ましい。より好ましい厚さは、10〜40μmである。
シーラント層23は、蓋材10を容器に固定するために下蓋20に設けられる。シーラント層23は、この目的を達成できればよく、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等からなる公知のシーラント材料を広く適用できる。
接着層22は、基材層21とシーラント層23とを接合できるものであればよく、本発明を限定するものでない。接着層22としては、例えばポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエチレン系接着剤を用いることができる。
<上蓋30>
上蓋30は、下蓋20を覆うことにより、容器の搬送中、陳列中などに外力が加わって下蓋20が破れるのを防ぐともに、下蓋20が汚れるのを防ぐ。したがって、上蓋30は、下蓋20よりも機械的強度が強いことが望まれる。
上蓋30は、表側から基材層31、印刷層32、剥離層33が順に配列されている。
基材層31は、下蓋20の基材層21と同様の材料で構成することができる。下蓋20の基材層21が金属(アルミニウム)箔からなる場合、合成樹脂フィルムからなることが好ましい。外力が加わった際に、合成樹脂フィルムの方が金属(アルミニウム)箔よりも破れにくいからである。合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリエチレンナフタレートフィルム(PENフィルム)、ポリカーボネートフィルム(PCフィルム)、ポリイミドフィルム(PIフィルム)、ポリフェニレンサルファイドフィルム(PPSフィルム)、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることができるが、PETフィルムが好ましい。なお、本実施の形態においては、印刷層32による表示が表側から視認できるようにするために、基材層31は透明なものとするが、不透明なものとしてもよい。
基材層31がPETフィルムから構成される場合、基材層31の厚さは12〜100μmの範囲にすることが好ましい。厚さが12μm未満では、上蓋30を剥離するときに、人の指が引っかかりにくい。厚さが100μmを超えると、切断工程における負荷が大きくなり、切断刃の寿命を短くさせる。より好ましい厚さは、15〜50μmである。
印刷層32は、商品名、商標、内容物の説明、その他の文字、図形を表示する層であるが、本実施形態では、剥離する向きを示す矢印だけを示している。印刷層32の形成方法は限定されず、公知の印刷法を適用することができる。印刷層32は、上蓋30の表側に形成してもよく、また、本発明においては印刷層32を設けなくてもよい。
剥離層33は、上蓋30を下蓋20から剥離する際に機能する。剥離層33は、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂などからなる公知の剥離材から構成される。
上蓋30には、直線状で上蓋30を表裏方向に貫通する切込み34が形成されており、上蓋30はこの切込みにより剥離部30aとタブ30bに区分される。
切込み34は上蓋30を剥離するときの起点となるものであり、図1(a)の矢印の向きに切込み34に指をあてて剥離部30aの縁をつまみあげれば、図3に示すように、剥離部30aを下蓋20から剥離させることができる。剥離部30aは、図3に示すように、一部を剥離してもよいし、全部を剥離してもよい。タブ30bは、下蓋20に付いたまま残る。事前に上蓋30のタブ30bの部分を下向き、つまり図の紙面奥に向かって折り曲げると、剥離部30aの縁を指でつまみやすくなる。
切込み34を設けなくても、上蓋30を剥離することは可能である。例えば、剥離部30aとタブbとが一体の場合でも、タブ30bの先端縁に相当する部分を指でつまみ上げれば、一体の上蓋30を剥離させることができる。しかし、蓋材10全体の厚さが薄いので、当該先端縁で指を切るおそれがある。また、そもそも先端縁から上蓋30を剥離するのが難しい。これに対して、上蓋30の平面内に切込み34を設けておけば、指を切るおそれはないし、指(爪)を切込み34にあてて押し上げれば、剥離部30aの縁近傍を下蓋20から容易に剥離でき、その後、縁近傍の剥離した部分を指でつまみあげれば、剥離部30aを必要なところまで剥離できる。以上の理由により、上蓋30は、切込み34を設けている。
切込み34は、平面方向において、その両端が上蓋30の外周縁を貫通している。したがって、一つの切込み34を設けるだけで、剥離部30aの縁をつまみあげることにより、容易に剥離部30aを剥離させることができる。ただし、本発明の切込み34はこれに限らない。また、切込み34は、直線状に限らず、様々な形状とすることができる。この点については後述する。また切込み34は、切断刃を押し当てながら切断線に沿って移動させることにより形成できる。この方法によれば、切込み34は連続的なものになるが、ミシン目のように断続的な切込みであっても本発明はかまわない。
以上説明した下蓋20と上蓋30とが接着層40により接合され、蓋材10が構成される。接着層40は、接着層22と同様の接着剤により構成すればよい。
次に、蓋材10の製造手順を図4〜図7を参照しつつ説明する。なお、ここでは基材層21としてアルミニウム箔を、また基材層31としてPETフィルムを用いる例について説明する。
下蓋20については、基材層21となるシート状のアルミニウム箔シート121の裏面に接着層122を形成し、次いで、接着層122の裏面にシーラント層23となるシート状のシーラントフィルム123を積層させる。接着層122の形成、シーラントフィルム123の積層は、一連の工程で連続的に行うことができる。これで、下蓋20を構成する下蓋シート120ができあがる。下蓋シート120は、巻き取られて下蓋シート巻回体120Tとなる。
一方、上蓋30については、基材層31となるシート状のPETフィルム131の裏面に印刷層132を形成する。印刷層132の形成の際に、PETフィルム131の幅方向の両縁の近傍に、ピッチマークPMを同時に印刷する。次いで印刷層132の裏面に剥離層133を形成する。印刷層132の形成、剥離層133の形成は、一連の工程で連続的に行うことができる。剥離層133の形成が終わった後に、切込み34を形成する。これで、上蓋シート130ができあがる。上蓋シート130は、巻き取られて上蓋シート巻回体130Tとなる。
次に、多数の上蓋相当部30cが印刷、区画された上蓋シート130に切込み34を形成する。切込み34は、図5のようにして形成することができる。
上蓋シート巻回体130Tから連続的に引出される上蓋シート130は、ローラR1〜R7により張力が付与されながら、工程ラインを走行する。
工程ライン上には、切込み34を形成するための切断ローラ50が配置される。切断ローラ50は、上蓋シート130の走行速度に同期して、回転速度が制御される。切断ローラ50の外周面には、切込み34を形成するためのカッタ51が設けられている。複数のカッタ51は、切断ローラ50の回転軸方向に沿って、また、切断ローラ50の周方向に沿って配列されている。カッタ51は、切込み34に対応して、直線状の刃先を有している。
工程ライン上には、ピッチマークPMを検出するセンサ52が設けられており、上蓋シート130を走行させながら、センサ52でピッチマークPMを検出する。上蓋シート130の所定位置にカッタ51による切込み34が入るように、センサ52で検出されたピッチマークPMの間隔に応じて、ローラR5の上下方向の位置を調整する。
上蓋シート130は、工程ラインの中で切断ローラ50を通過することにより、表面に切込み34が形成される。切込み34が形成された上蓋シート130の平面図を図6に示すが、上蓋シート130には、上蓋相当部30cの外周縁OLを貫通して切込み34が形成される。切込み34が形成された上蓋シート130は、巻き取られて上蓋シート巻回体130Tとなる。
下蓋シート巻回体120T及び上蓋シート巻回体130Tは、図7に示されるように、各々別の巻出し装置60、61に装着される。巻出し装置60に装着された下蓋シート巻回体120Tから下蓋シート120を所定速度で引き出す。また、巻出し装置61に装着された上蓋シート巻回体130Tから上蓋シート130を所定速度で引き出す。引出された下蓋シート120と上蓋シート130は、接着剤吐出装置62の下で、吐出される接着剤Bを挟みながら貼り合わされて、蓋材シート110となる。蓋材シート110は、複数のローラRを通過した後に、巻取り装置63で巻き取られ、蓋材シート巻回体110Tとなる。
次に、容器100へ蓋材10を固定するには、以下のように行うことができる。
図8に示されるように、進行方向及び幅方向に複数整列されたコップ状の容器本体101がコンベア(図示せず)上を搬送される。容器本体101の材質は特に限定されず、ガラス、紙、金属、合成樹脂を用いることができる。容器本体101の内部に収められる収容物も特に限定されず、飲料、食品、薬品、芳香剤、消臭剤を内容物とすることができる。
蓋材シート巻回体110Tから巻き出された蓋材シート110を、整列して搬送される容器本体101の上部開口と対向して走行させる。蓋材シート110は、容器本体101の搬送速度と同じ速度で走行される。容器本体101の上部開口に蓋材シート110が対向して走行される過程で、蓋材シート110は容器本体101の上部に固定される。つまり、蓋材シート110の表側に配置されているヒータ70、71により蓋材シート110を加熱して、シーラントフィルム123を溶融させる。ヒータ70、71を通過してシーラントフィルム123が冷却されると、溶融部分が硬化することにより、容器本体101の上縁に蓋材シート110が固定される。
ヒータ70、71の下流には、蓋材10の外形に対応する刃先を有するカッタ72が、搬送される容器本体101に対応して配置されている。容器本体101がカッタ72に対する切断位置まで搬送されると、カッタ72を昇降させて、蓋材シート110から蓋材10に相当する部分を切り抜く。そうすると、容器本体101の上部開口を蓋材10が塞ぐ容器100が完成し、市場に流通される。
容器100に収容されているのが飲料だとすると、消費者がその飲料を飲むときには、指で剥離部30aの縁をつまみあげて、剥離部30aを下蓋20から剥離させる。下蓋20は、このときまで上蓋30で覆われている。したがって、流通以降に下蓋20が不測に破れ、あるいは汚れるのが防止される。上蓋30を剥離することにより露出した下蓋20の表面が清潔であることは、消費者にとって自明であるから、ストローを下蓋20に貫通させて、消費者は安心して飲料を飲むことができる。
蓋材10は、上蓋30に切込み34が形成されている。この切込み34が形成されたときに、切り粉が発生するおそれがある。しかし、切り粉が発生し、かつそれを処理することなく放置したとしても、切り粉は下蓋20ではなく上蓋30に付着しているので、上蓋30を剥離したとしても、容器本体101内に切り粉が入ることはない。また、ストローを下蓋20に貫通させるときにも、切り粉が容器本体101内に入ることはない。以上のように、下蓋20に切込みを入れない蓋材10によれば、切り粉が容器本体101内に入る心配がない。
蓋材10は、消費者、使用者が自発的に下蓋20を貫通させて内容物にアクセスすることを前提としており、内容物にアクセスするために、加熱する必要がないことはもちろんである。
以上説明した蓋材10は、直線状の切込み34を形成したが、本発明の切込みはこれに限らず、種々の形態を採用できる。以下、図9〜図12を参照して本発明に包含される切込みの形態を示す。
図9に示す蓋材150は、下蓋160と上蓋170とからなり、上蓋170に波形の切込み171を形成して、上蓋170を剥離部170aとタブ170bとに区分している。このように本発明の蓋材の切込みは、直線状に限らず、曲線であっても良く、直線と曲線の組合せからなる切込み、のこ刃状の切込み等を広く包含する。
蓋材150のように、波状の切込み171を形成すると、剥離部170aの切込み171に臨む縁に、剥離する向き(図中、左向き)と逆の向き(図中、右向き)に突出部171aが形成される。突出部171aは、直線状の切込み34よりも、指でつまみあげるのに便利である。
次に、図10に示す蓋材180は、下蓋190と上蓋200とからなり、上蓋200に波形の切込み201(第1の切込み)を入れて、上蓋200を剥離部200aとタブ200bとに区分している。上蓋200は、さらに波形の切込み202(第2の切込み)、203(第3の切込み)を形成している。このように本発明は、一つに限らず、複数の切込みを設けることを許容する。なお、切り込みは、この例では波形であるが、他の形態であっても構わない。
切込み202と切込み203とは、互いに対向して配置される。また、切込み202と切込み201、また、切込み203と切込み201は、各々所定角度をなして形成されている。このような3つの切込み201〜203を設けて、切込み201に臨む剥離部200aの縁を摘み上げると、切込み202、203よりも外周側の三日月状の部分は、剥離されることなく下蓋190に付いたまま留まる。つまり、蓋材180は、3つの切込み201〜203を設けることにより、剥離される剥離部200aの面積を小さくできる。このように、蓋材180は、剥離部200aをつまみあげて剥離するのに必要な力が少なくてすむので、消費者にとって便利である。
剥離するのに必要な力をより少なくするためには、図11に示す蓋材210が有効である。蓋材210は、下蓋220と上蓋230とからなり、上蓋230に直線状の切込み231(第1の切込み)を入れて、上蓋230を剥離部230aとタブ230bとに区分している。上蓋230は、さらにL字状の切込み232(第2の切込み)、233(第3の切込み)を形成している。
蓋材210は、剥離する向き(図中、矢印の向き)と平行をなす切込み232、233の辺同士の間隔が、図10の蓋材180に比べて狭く設定されているために、この間の剥離部230aの面積が小さい。したがって、図10の蓋材180よりもさらに剥離部230aをつまみあげて剥離するのに必要な力が少なくてすむ。なお、蓋材210の変形類似例として、図12に示すように、切込み231の一端と切込み232の一端がつながり、切込み231の他端と切込み233の一端がつながる形態もある。
以上、本発明の実施形態を説明したが、蓋材の平面形状は蓋材10(150、180、210)のように略円形に限らず、三角形、四角形等の多角形、異形形状等如何なる形状にも適用することができる。
また、本発明の蓋材は、下蓋と、下蓋に剥離可能に積層された上蓋とを備えていれば足り、下蓋、上蓋は、図2に示した積層構造以外の構造であってもよい。
さらに、タブ30b(170b、200b、230b)は任意であり、これに相当するものがない蓋材にも本発明を適用できる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
10,150,180,210…蓋材、
20,160,190,220…下蓋、
30,170,200,230…上蓋、
30a,170a,200a,230a…剥離部、
30b,170b,200b,230b…タブ、
34,171,201,231…切込み、
100…容器、101…容器本体、
OL…外周縁

Claims (4)

  1. 容器に固定される下蓋と、
    前記下蓋に剥離可能に積層された上蓋と、を備え、
    前記上蓋に、剥離の起点となり、かつ前記上蓋の表裏を貫通する切込みが形成されていることを特徴とする蓋材。
  2. 前記切込みの両端が、前記上蓋の外周縁を貫通していることを特徴とする請求項1に記載の蓋材。
  3. 前記切込みは、
    所定方向に形成される第1の切込みと、
    前記第1の切込みと所定角度をなして形成される第2の切込みと、
    前記第1の切込みと所定角度をなし、かつ前記第2の切込みと対向する第3の切込みと、
    からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の蓋材。
  4. 開口を有する容器本体と、
    前記容器本体の開口を塞ぐ蓋材と、を備える容器であって、
    前記蓋材は、請求項1〜3のいずれかに記載の蓋材からなることを特徴とする容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011121617A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Dainippon Printing Co Ltd シール蓋
JP2019059500A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 凸版印刷株式会社 容器の蓋、容器の蓋材、および、包装体の製造方法

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JP2011121617A (ja) * 2009-12-11 2011-06-23 Dainippon Printing Co Ltd シール蓋
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