JP2010158638A - ペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置 - Google Patents

ペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置 Download PDF

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【課題】ペットボトルの洗浄破砕に伴って生じる汚水を処理し、不都合なく再度洗浄に利用できるペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置を提供する。
【解決手段】ペットボトルが洗浄水とともに供給され水と混在して破砕されるバッチ式の洗浄破砕装置に、破砕されたペットボトルチップが水とともに流送されて水が排除されてから遠心分離機に掛けられる脱水装置と、こうしてペットボトルチップから分離された汚水が送られ振動により水中のゴミが除去される振動分離装置と、さらに送られた汚水が濾過される活性炭吸着塔と、ここでの活性炭での処理水が送られるとともに、途中で消失した不足分の清水が補充される濾過水貯水タンクと、濾過水貯水タンクで補充水と混和された洗浄水を洗浄破砕装置に供給する濾過水移送ポンプとを循環して配置してなり、脱水装置では、脱水されたペットボトルチップを搬出側の袋詰め装置に圧送パイプで送る風圧送り装置が具備されている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、分別回収されたペットボトルを再生するために破砕とともに洗浄するペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置に関する。
使用済みのペットボトルは、材質としてのPETの価値から選別して回収され、破砕して細かくしたペットボトルチップの形態を経て再生製品に加工されるが、ペットボトルには飲料水の飲み残し等が入っていたり、飲み残しがないまでもその成分等が付着しているので、不都合のない再生製品を得るために、破砕の段階でこれらの汚れも除去される。そのためペットボトルの洗浄破砕装置が開発され、運転には洗浄破砕装置にペットボトルとともに洗浄水が同時に供給される。
洗浄破砕装置は、一般的にバッチ式であって、高速回転体(ハンマー)が内蔵される密閉室にペットボトルを洗浄水と混在させ、高速回転体との衝突でペットボトルを破砕させ、その際に発生する激しい渦流によりきつい汚れであっても除去できるようにしたもので、洗浄水はこの時に汚れるが、その汚水は重力による排水とともに遠心分離機により脱水され、汚れのない状態にペットボトルチップが分離されリサイクルのために発送される。
しかしながら、従来、脱水した汚水を濾過してたれ流していたので、汚れが一定基準に達しやすく公害の問題となっていた。また、規制を逃れるために清水で薄めてから排出していたので、根本的な問題の解決にならず、また、多量の清水を必要としコスト高となるという問題があった。
この発明は、上記のような実情に鑑みて、ペットボトルの洗浄破砕に伴って生じる汚水を処理し、不都合なく再度洗浄に利用できるペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置を提供することを課題とした。
上記の課題を解決するために、この発明は、ペットボトルが洗浄水とともに供給され水と混在して破砕されるバッチ式の洗浄破砕装置に、破砕されたペットボトルチップが水とともに流送されて水が排除されてから遠心分離機に掛けられる脱水装置と、こうしてペットボトルチップから分離された汚水が送られ振動により水中のゴミが除去される振動分離装置と、さらに送られた汚水が濾過される活性炭吸着塔と、ここでの活性炭での処理水が送られるとともに、途中で消失した不足分の清水が補充される濾過水貯水タンクと、濾過水貯水タンクで補充水と混和された洗浄水を洗浄破砕装置に供給する濾過水移送ポンプとを循環して配置してなり、脱水装置では、脱水されたペットボトルチップを搬出側の袋詰め装置に圧送パイプで送る風圧送り装置が具備されていることを特徴とするペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置を提供する。
ペットボトルの洗浄破砕装置への給水装置を上記のように構成したから、バッチ式の洗浄破砕装置に後続する脱水装置において生じた汚水が、振動分離装置によりゴミが除去され、活性炭吸着塔ではさらに細かな粒子の汚れが除去されるとともに活性が付与され、濾過水貯水タンクではそれまでに失った量が清水で補充され、混和された汚れのない洗浄水が洗浄破砕装置に供給される。
上記に加えて、脱水装置と振動分離装置との間に第1ピットを介在させ、第1ピットは、フロート式ポンプにより比較的大きな破砕屑等を沈下させ、混ざりが少なく上澄みとなる汚水が振動分離装置に送るように構成されていると、特に汚れが除去される。
さらに加えて、振動分離装置と活性炭吸着塔との間に第2ピットを介在させ、第2ピットは、振動分離装置により滓を取り除いた水が濾過ポンプによりさらに滓や汚れが除去されてから、フロート式ポンプにより活性炭吸着塔に送られるように構成してあると、汚れの除去が一層確実となる。
以上説明したように、この発明によれば、ペットボトルの洗浄破砕に伴って生じる汚水がきれいに処理され、循環週に消散した水の量だけの補充がなされるので、水の消費量が大幅に少なくなり、従来に比して、給水の負担が格段に軽減され、汚れの除去が確実であって清水と同じに不都合なく再度洗浄に利用できるため、ペットボトルの破砕処理がコスト的に有利となるという優れた効果がある。
加えて、請求項2,3によれば、汚れをさらに確実に除去できる。
この発明のペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置を示すその要部の模式的平面図である。 図1に示す要部を二点鎖線の枠内として省略してペットボトルの洗浄破砕工程を全体的に示す模式的平面図である。 この発明に係るペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置を工程順に示すブロック図である。
洗浄破砕装置には、ペットボトルとともに洗浄水が供給されるが、これに最初に使用される清水および後でその循環水に補充される清水に、水道水、井戸水(軟水がよい)等が使用されるが、特に水道水であると、その使用量の削減が重要となる。
図1はこの発明の要部の実施例を示し、図2はその要部を二点鎖線の枠内で省略してこの発明を全体的に示した。まず、主に図1について説明する。
ペットボトルの洗浄破砕機への循環型給水装置は、洗浄破砕装置1に、脱水装置2、第1ピット3、振動分離装置4、第2ピット5、活性炭吸着塔6、濾過水貯水タンク7、濾過水移送ポンプ8等が循環してなり、洗浄破砕装置1からこの順番に洗浄水(図1において矢印参照)が移動して処理され、最後に濾過水貯水タンク7から処理水が清水と混和されて洗浄破砕装置1に供給される。
洗浄破砕装置1は、ペットボトルと水とを混在させて破砕するようにしてあって、高速回転体が回転する胴体2の中の密室で洗浄水(初は清水、その後は循環水)とともにペットボトルが投入され、高速回転体との衝突でペットボトルが破砕されるとともに、それに付着している飲料成分が洗浄水により除去される。胴体2の中でこのように細分化されたペットボトルのペットボトルチップは飲料成分を含む洗浄水とともに、次の脱水装置2に送られる。
脱水装置2は、流入口9においてペットボトルチップから汚水を重力で流出させるようにしてあるが、残りとしてペットボトルチップの表面に付着いている汚水を除去するための遠心分離機10を備えたもので、ここで除去された汚水は、第1ピット3に送られ、そこにおいてフロート式ポンプ16により比較的大きな破砕屑等を沈下させ、混ざりが少なく上澄みとなる汚水が振動分離装置4に送られる。振動分離装置4により滓を取り除いた水は、第2ピット5に送られ、そこにおいては、濾過ポンプによりさらに滓や汚れが除去されてから、フロート式ポンプ17により活性炭吸着塔6に送られる。
一方、遠心分離機10で脱水されたペットボトルチップは、送風機を備えた風圧装置14で圧送パイプ12を通し、搬送側に備えられる袋詰め装置13,13(図2)に送られる。袋詰め装置13は、サイクロンの原理を応用したもので、袋口が嵌まる筒体から風圧を除いてペットボトルチップが排出されるようになっている。
また、活性炭吸着塔6は、活性炭の層に水を通すことによりそれに汚れを吸着させるので、新しい水と同じ程度の処理水となる。また、活性炭により水に活性が付与されるので、汚れを強力に除去する能力も付与されることになる。このようにして清浄化された処理水は、濾過水貯水タンク7に送られる。
濾過水貯水タンク7は、例えば2mの容量であって、処理水の他に新しい清水も供給されるようになっており、貯水量が基準量の1mを切ると、それがフロートにより検知され、容量に達するまで新しい清水が補給される仕組みとなっている。処理水は清水と回転羽根により攪拌される。なお、濾過水貯水タンク7には最初は新しい清水のみが全量投入されて運転が開始され、最初に供給された水が途中で消滅した量が減量分として補充されることになる。
次に、主に図2について、洗浄破砕装置1に至るまでの前工程について説明する。
プラスチックのボトル類は、投入口22から投入コンベア23により手選別コンベア25に送られ、そこにおいて作業員によりペットボトルが選別され、ここでは他のプラスチックボトルを排除し、また、ペットボトルであっても汚れが酷いときにはこれも排除される。
次に、手選別されたペットボトルは、金属検出コンベア27に乗せられ、金属類がはいっているペットボトルが検出機28に掛けられて排除され、純粋にPETからなるボトルのみが前記したバッチ式の洗浄破砕装置1に供給され、前記したように洗浄と破砕が行われ、洗浄水が循環して使用される。
ちなみに、バッチ式洗浄法を500ミリリットルのボトルについて説明する。公共下水道への排水基準は、BOD(生物化学的酸素要求量)で600mg/Lである。この値ぎりぎりで放流することがリスクがあるので、その半分の300mg/L(目標排水濃度)で排水することを考える。
ペットボトル1本あたりのBOD成分は約1.6mgである。これは、5.3×10−6mの水で洗浄したとき、洗浄水のBOD値が前記目標排水濃度の300mg/Lとなる数値である。
1.6mg÷300mg/L=5.3×10−6m
逆に、1mの水では約19万本のペットボトルが洗浄できる。
これは、300mg/L÷1.6mg≒19万本
しかし、これではペットボトルチップにも僅かな確率で300mg/Lの水が付着していることになり、さらに、すすぎをする必要がある。ほゞ同量の水で洗浄したとすると、普通のすすぎで1/100になるので、最終的なすすぎ水でBOD値を3.0mg/L以下にするためには、少なくとも1回のすすぎが必要である。もっとも、これはどの程度のすすぎが必要かは、求められる製品の品質による。したがって、2mの水で約19万本のペットボトルが洗浄可能である。
本発明は、ペットボトルの洗浄破砕に伴って生じる汚水を処理し、不都合なく再度洗浄に利用できるペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置に利用することができる。
1 洗浄破砕装置
2 脱水装置
3 第1ピット
4 振動分離装置
5 第2ピット
6 活性炭吸着塔
7 濾過水移送ポンプ
8 濾過水移送ポンプ
10 遠心分離機
11 風圧送り装置
12 圧送パイプ
16,17 フロート式ポンプ

Claims (3)

  1. ペットボトルが洗浄水とともに供給され水と混在して破砕されるバッチ式の洗浄破砕装置に、ここで破砕されたペットボトルチップが水とともに流送されて水が排除されてから遠心分離機に掛けられる脱水装置と、こうしてペットボトルチップから分離された汚水が送られ振動により水中のゴミが除去される振動分離装置と、さらに送られた汚水が濾過される活性炭吸着塔と、ここでの活性炭での処理水が送られるとともに、途中で消失した不足分の清水が補充される濾過水貯水タンクと、濾過水貯水タンクで補充水と混和された洗浄水を洗浄破砕装置に供給する濾過水移送ポンプとを循環して配置してなり、脱水装置では、脱水されたペットボトルチップを搬出側の袋詰め装置に圧送パイプで送る風圧送り装置が具備されていることを特徴とするペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置。
  2. 脱水装置と振動分離装置との間に第1ピットを介在させ、第1ピットは、フロート式ポンプにより比較的大きな破砕屑等を沈下させ、混ざりが少なく上澄みとなる汚水が振動分離装置に送るように構成されていることを特徴とする請求項1記載のペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置。
  3. 振動分離装置と活性炭吸着塔との間に第2ピットを介在させ、第2ピットは、振動分離装置により滓を取り除いた水が濾過ポンプによりさらに滓や汚れが除去されてから、フロート式ポンプにより活性炭吸着塔に送られるように構成してあることを特徴とする2記載のペットボトルの洗浄破砕装置への循環型給水装置。








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