JP2010157885A - 圧電スピーカ - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電スピーカにおいて、低周波数領域及び高周波数領域において音圧を大きくする。
【解決手段】圧電スピーカ1は、圧電振動子2と、圧電振動子2の周囲に設けられ該圧電振動子2を保持するプレート3と、プレート3の外周部を支持するフレーム4とを備える。圧電振動子2は、圧電素子よりなる圧電体21と、圧電体21より大径で圧電体21の表面に同心状に取り付けられた金属板22とを有する。プレート3は、圧電振動子2を弾性的に保持する薄厚部材から成り、外周方向に山部又は谷部、若しくはその両方を有する蛇腹構造とされている。プレート3の蛇腹構造によって圧電振動子2の振幅が大きくなるので、低域及び高域の音圧が大きくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電素子を用いた圧電スピーカに関する。
従来から圧電素子を金属板に張り合わせた圧電振動子を用いた圧電スピーカが知られている。この圧電スピーカはダイナミックスピーカと較べて、薄型で単純な構造であるので、小型化することができ、また、安価であるという特徴がある。しかしながら、このような圧電スピーカは共振周波数付近での音圧は高いが、他の周波数、特に低周波数領域での音圧が小さいという問題がある。本明細書では低周波数領域(以下、低域と記す)とは約1000Hz以下を指し、高周波数領域(以下、高域と記す)とは約1000Hzを越える領域を指すが、低域と高域との間に厳密な境界は無い。
また、圧電振動子を樹脂から成るプレートによって保持することにより、低域での音圧を大きくした圧電スピーカが知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、このような圧電スピーカにおいても、低域での音圧は依然として低い。
特開平9−271096号公報
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであり、低周波数領域及び高周波数領域において、音圧が大きい圧電スピーカを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、圧電素子よりなる圧電体と、前記圧電体より大径で該圧電体の表面に同心状に取り付けられた金属板と、を有する圧電振動子と、前記圧電振動子の周囲に設けられ該圧電振動子を保持するプレートと、前記プレートの外周部を支持するフレームと、を備えた圧電スピーカにおいて、前記プレートは、前記圧電振動子を弾性的に保持する薄厚部材から成り、外周方向に山部又は谷部、若しくはその両方を有する蛇腹構造とされているものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の圧電スピーカにおいて、前記蛇腹構造は、前記プレートのフレーム近傍位置に設けられているものである。
請求項3の発明は、請求項1及び請求項2に記載の圧電スピーカにおいて、前記プレートは、段差形状部を有し、この段差形状部に前記圧電振動子が嵌合されることにより保持されるものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の圧電スピーカにおいて、前記フレームは、断面L字形状部を有し、この断面L字形状部に前記プレートが嵌合されることにより支持されるものである。
請求項5の発明は、請求項4に記載の圧電スピーカにおいて、前記断面L字形状部の一面に切り欠きを有し、この切り欠きに接着剤が充填されることにより前記プレートが接着されているものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の圧電スピーカにおいて、前記金属板及び圧電体は略円板形状であって、前記金属板と圧電体との半径の比が略10:7となっているものである。
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の圧電スピーカにおいて、前記プレートは前記圧電振動子を覆い、これらプレートと圧電振動子の間に空気層を設けたものである。
請求項1の発明によれば、プレートの蛇腹構造によって圧電振動子の振幅が大きくなるので、低域及び高域の音圧が大きくなる。
請求項2の発明によれば、プレートの蛇腹構造によって圧電振動子の高域での振幅が大きくなるので、高域の音圧が大きくなる。
請求項3の発明によれば、圧電振動子がプレートに確実に取り付けられ、また、取り付けられる位置が一定になるので、音圧や共振周波数が安定する。
請求項4の発明によれば、プレートがフレームに確実に取り付けられ、また、取り付けられる位置が一定になるので、音圧や共振周波数が安定する。
請求項5の発明によれば、接着剤の量が一定になるので、プレートがフレームに確実に取り付けられるので、音圧や共振周波数が安定する。
請求項6の発明によれば、共振周波数を小さくすることができるので、低域での音圧が大きくなる。
請求項7の発明によれば、圧電振動子が発する放射音を空気層によって減衰させずに前方へ伝達することができるので、音圧を大きくすることができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る圧電スピーカについて図1乃至図5を参照して説明する。圧電スピーカ1は、圧電振動子2と、圧電振動子2の周囲に設けられ圧電振動子2を保持するプレート3と、プレート3の外周部を支持するフレーム4とを備える。圧電振動子2は、圧電素子よりなる圧電体21と圧電体21より大径で圧電体21の表面に同心状に取り付けられた金属板22とを有する。圧電体21は、例えば、厚みが0.05〜0.1mmのチタン酸ジルコン酸鉛(lead zirconium titanate)である。金属板22は、例えば、厚みが0.05〜0.1mmの42アロイ(ニッケルを42%含む鉄ニッケル系合金)であり、圧電体21と金属板22の厚みは同等にすることが望ましい。圧電体21と金属板22は、例えばエポキシ接着剤によって取り付けられている。圧電体21の表面には、銀電極が設けられリード線(図示せず)が接続されており、電極に信号電圧を加えることにより圧電体21が歪み、その振動を音(空気の振動)として放射する。
プレート3は、圧電振動子2を弾性的に保持する薄厚部材であり、例えば厚みが75〜188μmであるPEI(ポリエーテルイミド)やPEN(ポリエーテルナフタレード)等の樹脂フィルムである。プレート3は、ドーナツ形状であり、中心に圧電振動子2が接着剤によって取り付けられ、また、外周方向に蛇腹構造とされている。この蛇腹構造は、図5(a)に示すように山部と谷部が交互に構成されてもよいし、図5(b)に示すように、山部だけでもよいし、図5(c)に示すように、谷部だけでもよい。
プレート3の蛇腹構造の製造方法の例を、図6を参照して説明する。この例でのプレート3は、樹脂フィルムであり、加熱した金型で成形される。まず、図6(a)に示すように、プレート3を金型Aとゴム材Bとの間に位置させ、金型Aを所定の温度に加熱する。金型Aは蛇腹の形状に加工されている。次に、図6(b)に示すように、プレート3を挟んで金型AをゴムBに押圧する。次に、図6(c)に示すように、金型Aを開いてプレート3を取り外す。プレート3は金型の形状に従って蛇腹構造に成形される。
フレーム4は、例えば樹脂より成っており、プレート3の周囲に設けられ、プレート3を載置される平面を有している。この平面に、プレート3が接着剤によって接着されて取り付けられている。
上記のように構成された本実施形態の圧電スピーカ1が放射音を発する動作について図7を参照して説明する。図7は、プレート3の蛇腹構造が有る場合と無い場合の圧電スピーカ1の音圧を示す。圧電体21に放射音の信号電圧が印加されると、圧電体21は収縮、膨張するが、圧電体21が取り付けられている金属板22は収縮、膨張しないので、圧電振動子2が反曲する。圧電振動子2は、この反曲動作を繰り返して振動し、放射音を発生する。蛇腹構造を有するプレート3では、蛇腹構造のところでプレート3が反曲し易く、また蛇腹構造が反曲することによって外周方向に伸縮し易い。このことにより、図7に示すように、圧電振動子2の振幅が大きくなり、低周波数領域(以下、低域と記す)及び高周波数領域(以下、高域と記す)に渡って、圧電スピーカ1が発する放射音の音圧が大きくなる。
上記の圧電スピーカ1の共振周波数について図8を参照して説明する。図8(a)は、圧電スピーカ1の断面を示し、図8(b)は圧電スピーカ1をモデル化した図を示す。図8(a)において、プレート3は蛇腹構造を省略して示している。圧電スピーカ1は図8(b)に示すように、錘GがばねJによって支持体Pに支持されている振動構造物Qと見なすことができる。この振動構造物Qの共振周波数fは、ばねJのばね定数をk、錘Gの質量をmとすると
f=1/(2π)・(k/m)1/2
によって表される。従って、圧電スピーカ1の共振周波数fは、プレート3のばね定数をk、圧電振動子2の質量をmとすると
=1/(2π)・(k/m1/2
によって表される。そして、プレート3のばね定数kは、プレート3のヤング率をE、プレート3の厚さをh、プレート3の径長さをLとすると、
=E・h/L/4
によって表される。
上記の図7での蛇腹構造無しの圧電スピーカ1は、プレート3の外径が53mmで、プレート3の径長さLが7mmであって、共振周波数fは180Hzであった。一方、蛇腹構造有りの圧電スピーカ1は、プレート3の外径が50mmで、プレート3の径長さLが6mmであった。そして、蛇腹構造無しと蛇腹構造有りの両方の圧電スピーカ1は、共にプレート3のヤング率E、プレート3の厚さをh、圧電振動子2の質量mが同じなので、蛇腹構造有りの圧電スピーカ1の共振周波数fと蛇腹構造無しの圧電スピーカ1の共振周波数fとの比は、
/f=L/L=7/6
となる。従って、共振周波数fは共振周波数fの約1.2倍になり、210Hzや100Hz付近に大きな音圧のピークができている。このような圧電スピーカ1はプレート3の外径を大きくすれば音圧を大きくすることができるが、プレート3の外径が制約されている場合には、上述したように、プレート3のヤング率、厚さ、径長さを変えることによって共振周波数を変え、任意の周波数の領域の音圧を大きくすることができる。
(第1の変形例)
以下、本実施形態の各種変形例について、図9乃至図15を参照して説明する。図9(a)乃至図9(c)は第1の変形例を示す。本変形例においては、蛇腹構造がプレート3のフレーム4近傍位置に設けられている。図10は、蛇腹構造がプレート3の径方向全てにある場合と、フレーム4の近傍のみにある場合の圧電スピーカ1の音圧を示す。この蛇腹構造は、第1の実施形態と同様に、図9(a)に示すように、山部と谷部が交互に構成されてもよいし、図9(b)に示すように、山部だけでもよいし、図9(c)に示すように、谷部だけでもよい。蛇腹構造がフレーム4の近傍のみにある場合には、プレート3の径方向全てにある場合と較べ、高域(3000Hz付近)において音圧がピークになっている範囲が広くなっている。このように、蛇腹構造がプレート3のフレーム4近傍位置に設けられることにより、特に高域での圧電振動子2の振幅が大きくなり、高域の音圧が大きくなる。
(第2の変形例)
図11は第2の変形例を示す。本変形例においては、プレート3は圧電振動子2を保持する部分に段差形状部31を有している。段差形状部31の内径は、圧電振動子2を周囲から嵌合する大きさであり、プレート3は、圧電振動子2を嵌合した状態で圧電振動子2と接着される。このような構成にすることによって、圧電振動子2がプレート3に確実に取り付けられ、また、取り付けられる位置が一定になるので圧電スピーカ1が発する放射音の音圧や共振周波数が安定する。
(第3の変形例)
図12は第3の変形例を示す。本変形例においては、フレーム4はプレート3を支持する部分に断面L字形状部41を有している。断面L字形状部41は、縦方向の断面がL字形状をしており、その部分にプレート3を載置させて嵌合し支持する。L字形状の垂直部分の内径は、プレート3を周囲から嵌合する大きさであり、フレーム4は、プレート3を嵌合した状態でプレート3と接着される。このような構成にすることによって、プレート3がフレーム4に確実に取り付けられ、また、取り付けられる位置が一定になるので圧電スピーカ1が発する放射音の音圧や共振周波数が安定する。
(第4の変形例)
図13は第4の変形例を示す。本変形例においては、フレーム4は第3の変形例の構成に加えて、更にL字形状のプレート3を載置させる一面に切り欠き42を有しており、この切り欠き42に接着剤CがディスペンサDより充填される。塗布された接着剤Cは切り欠き42に堆積し、プレート3が浮き上がることなく貼着することができるので、プレート3がフレーム4に確実に取り付けられ、圧電スピーカ1が発する放射音の音圧や共振周波数が安定する。
(第5の変形例)
図14(a)は、第5の変形例を示す。本変形例では、金属板22及び圧電体21を略円板形状とし、金属板22と圧電体21との半径の比を略10:7としている。図14(b)は、金属板22の直径を一定とし、圧電体21の直径を変えたときの共振周波数の変化を示す。圧電体21と金属板22は円形であり、金属板22の直径は50mmである。圧電体21の直径が35mm付近のときに共振周波数が最も低くなっており、このときの金属板22と圧電体21との半径の比が略10:7になる。金属板22と圧電体21との半径の比は10:6から10:8の間が好ましい。従って、本変形例のような構成にすることにより、圧電スピーカ1の共振周波数が小さくなるので、低域での音圧を大きくすることができる。
(第6の変形例)
図15は第6の変形例を示す。本変形例においては、プレート3は圧電振動子2を覆い、プレート3と圧電振動子2の間に空気層Eを設けている。空気の音響インピーダンスは、金属板22の音響インピーダンスよりはるかに小さい。従って、プレート3によって空気層Eを圧電振動子2の前面に設けることにより、金属板22の音響インピーダンスを緩和することができる。このような構成によって、圧電振動子2が発する放射音を減衰させずに前方へ伝達することができるので、音圧を大きくすることができる。また、特定の周波数で音圧が急激に小さくなるディップを少なくすることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る圧電スピーカ1について図16(a)乃至(c)を参照して説明する。本実施形態では、第1の実施形態に係る圧電スピーカ1が圧電音響装置5に組み込まれている。以後、圧電スピーカ1を組み込んだ圧電音響装置5について説明する。本実施形態に係る圧電音響装置5は、圧電振動子2、プレート3及びフレーム4を有する圧電スピーカ1と、圧電スピーカ1が発した放射音と共鳴する共鳴器6と、放射音を前方に反射する反射板7と、それらを保持する筐体72とを備えている。フレーム4は、一方が開口した有底の筒体であり、プレート3の周囲を筒体の内壁に設けられた断面L字形状部41で支持し、プレート3と底面との間に後気室81を形成している。共鳴器6は、キャップ形状であって中央に音孔61を有し、フレーム4の開口を覆うように設けられ、プレート3との間に前気室82を形成している。後気室81と前気室82は、圧電振動子2が発する放射音を反響させて音圧を大きくする。反射板7は、外周縁部71が前方に立ち上がっている。
上記のように構成された本実施形態の圧電音響装置5の動作について次に説明する。図17は、共鳴器6が有る場合と無い場合の圧電音響装置5の各周波数での音圧を示し、図18は共鳴器6の構造とその共振周波数の算出式を示す。図17の共鳴器6有りのデータは、前気室82の共振周波数fcavが3000Hzになるように共鳴器6が構成されたときのデータである。前気室82の共振周波数fcavは、音孔の半径をa、音孔の長さをl、前気室82の直径をd、前気室82の高さをh、音孔の面積をS、前気室82の容積をV、音孔の数をn、音速をcとすると、
cav=C/2π×(S/V(l+1.3a))1/2
=C/2π×(4na/dh(l+1.3a))1/2
となる。共鳴器6の構成を変えることにより、共鳴器6の共振周波数を調整することができる。図17のデータでは、共鳴器6有りの場合は、無しの場合に較べて、約1000〜4000Hzの範囲で音圧が大きくなっている。第1の実施形態での圧電スピーカ1が組み込まれているので、低域及び高域の音圧は大きいが、更にこのような構成にすることにより、共鳴器6によって任意の周波数の音圧を大きくすることができる。
(第1の変形例)
以下、本実施形態の各種変形例について、図19乃至図23を参照して説明する。図19は第1の変形例を示す。本変形例においては、反射板7の外周縁部71が略エクスポーネンシャルカーブを持って前方に立ち上がった形状を成している。このエクスポーネンシャルカーブの部分では放射音が共鳴し難い。通常、反射板7が略長方形や略楕円形をしていると、反射板7の長手方向と短手方向とでの放射音の指向性が異なるが、上記の構成のように反射板7の外周縁部71を略エクスポーネンシャルカーブにすることによって、放射音が外周縁部で共鳴し難くなり反射板7の長手方向と短手方向とでの放射音の指向性の差を小さくすることができる。このとき、更に、共鳴器6の音孔61を、圧電音響装置5の前後方向において、フレーム4の開口位置と反射板7の外周縁部の上端位置との間に設けることにより、放射音の指向性の差を小さくすることができる。
(第2の変形例)
図20は第2の変形例を示す。本変形例においては、圧電音響装置5は共鳴器6の前方に放射音の指向性を調整する板状のホーンキャップ91を備えている。ホーンキャップ91は共鳴器6の方向に湾曲しており、反射板7に設けられた支柱91aによって支持されている。図21は、ホーンキャップ91を付けたときの放射音の指向性を示す。圧電音響装置5の前方方向を90°、前方方向と垂直な方向を0°としたときの15°、45°及び90°の方向の音圧を示している。このように、ホーンキャップ91を付けることにより放射音の伝達方向が広くなるので、15°と90°の方向の音圧の差が小さくなり、指向性を鈍くすることができる。更に、支柱91aの長さを変えることによって、指向性を変えることができ、短くすると指向性が鈍くなり、長くすると指向性が鋭くなる。
(第3の変形例)
図22は第3の変形例を示す。本変形例においては、圧電音響装置5は反射板7の前面空間と後気室81とを繋ぐダクト92を備え、このダクト92によって圧電音響装置5の共振周波数を調整する。ダクト92は、フレーム4の筒体の側面から反射板7の底面にかけて設けられており、複数設けてもよい。ダクト92は後気室81で反響している放射音を反射板7の前方に放出する。このダクト92の断面積と長さを変えることによってダクト92の共振周波数を変えることができる。ダクト92の共振周波数fはダクト92の断面積をD、ダクトの長さをL、後気室81の容積をVc、とし、r=(D/π)1/2とすると、
=160(D/Vc/(L+r))1/2
となる。
図23は、ダクト92が有る場合と無い場合の圧電音響装置5の音圧の例を示し、グラフの一部は拡大して示している。ダクト92がある場合は、ダクト92の断面積が異なる3つのデータを示す。ダクト92の形状は、圧電音響装置5の形状によって制約されており、おおよその形状が決まるので、このダクト92の共振周波数は、主に低域になる。図23での例においても低域の音圧が大きくなっている。また、ダクト92の断面積の大きさによって音圧のピーク周波数が変っており、断面積が大きい程、高域側にピーク周波数が移動している。圧電音響装置5を、このような構成にすることにより、低域に共振周波数を設けることができるので、低域での音圧のピーク周波数を変えることができる。
なお、本発明は、上記各種実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記の実施形態では、プレート3は圧電振動子2の全周囲に設けられて圧電振動子2を保持している構成としているが、圧電振動子2の周囲の一部だけに設けられた構成としてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る圧電スピーカの構成図。 同圧電スピーカの断面図。 同圧電スピーカの圧電振動子の構成図。 (a)は同圧電スピーカの圧電振動子とプレートの分解斜視図、(b)は圧電振動子とプレートの斜視図。 (a)乃至(c)は同圧電スピーカのプレートの断面図。 (a)乃至(c)は同圧電スピーカのプレートの製造方法を時系列に示す図。 同圧電スピーカにおいて、プレートの蛇腹構造が有る場合と無い場合の音圧の変動を示すグラフ。 (a)は同圧電スピーカの断面図、(b)同圧電スピーカのモデル図。 (a)乃至(c)は第1の変形例におけるプレートの断面図。 同プレートにおける音圧の変動を示すグラフ。 (a)及び(b)は第2の変形例におけるプレートの断面図。 第3の変形例におけるプレートとフレームの断面図。 (a)は第4の変形例におけるフレームの部分断面図、(b)は同フレームに接着剤が充填されるときの断面図、(c)は同フレームに接着剤が充填されたときの平面図。 (a)は第5の変形例における圧電振動子の構成図、(b)は圧電体の径を変化させたときの共振周波数の変動を示すグラフ。 第6の変形例における圧電スピーカの断面図。 (a)は第2の実施形態に係る圧電音響装置の構成図、(b)は同圧電音響装置の断面図、(c)は同圧電音響装置の分解斜視図。 同圧電音響装置における音圧の変動を示すグラフ。 同圧電音響装置における共鳴器の構造とその共振周波数の算出式を示す図。 (a)は第1の変形例における圧電音響装置の構成図、(b)は同圧電音響装置の断面図。 (a)は第2の変形例における圧電音響装置の構成図、(b)は同圧電音響装置の断面図。 同圧電音響装置における放射音の指向性を示すグラフ。 第3の変形例における圧電音響装置の断面図。 同圧電音響装置において、ダクトが有る場合と無い場合の音圧の変動を示すグラフ。
符号の説明
1 圧電スピーカ
2 圧電振動子
21 圧電体
22 金属板
3 プレート
31 段差形状部
4 フレーム
41 断面L字形状部
42 切り欠き

Claims (7)

  1. 圧電素子よりなる圧電体と、前記圧電体より大径で該圧電体の表面に同心状に取り付けられた金属板と、を有する圧電振動子と、
    前記圧電振動子の周囲に設けられ該圧電振動子を保持するプレートと、
    前記プレートの外周部を支持するフレームと、を備えた圧電スピーカにおいて、
    前記プレートは、前記圧電振動子を弾性的に保持する薄厚部材から成り、外周方向に山部又は谷部、若しくはその両方を有する蛇腹構造とされていることを特徴とする圧電スピーカ。
  2. 前記蛇腹構造は、前記プレートのフレーム近傍位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧電スピーカ。
  3. 前記プレートは、段差形状部を有し、この段差形状部に前記圧電振動子が嵌合されることにより保持されることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の圧電スピーカ。
  4. 前記フレームは、断面L字形状部を有し、この断面L字形状部に前記プレートが嵌合されることにより支持されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の圧電スピーカ。
  5. 前記断面L字形状部の一面に切り欠きを有し、この切り欠きに接着剤が充填されることにより前記プレートが接着されていることを特徴とする請求項4に記載の圧電スピーカ。
  6. 前記金属板及び圧電体は略円板形状であって、前記金属板と圧電体との半径の比が略10:7となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の圧電スピーカ。
  7. 前記プレートは前記圧電振動子を覆い、これらプレートと圧電振動子の間に空気層を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の圧電スピーカ。

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