JP6758502B2 - スピーカ用の振動板、及び、スピーカ - Google Patents

スピーカ用の振動板、及び、スピーカ Download PDF

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    • H04R7/14Non-planar diaphragms or cones corrugated, pleated or ribbed

Description

この発明は、空気を振動させて音波を放射するスピーカ用の振動板、及び、当該振動板を備えるスピーカに関するものである。
スピーカの音圧周波数特性を改善するために、振動板の剛性を高くすることが従来行われている。例えば特許文献1には、音圧周波数特性を改善するために、振動板本体の裏面に音質調整部材が一体成形されたスピーカ用の振動板が記載されている。特許文献1では、音質調整部材の一方の端部は、振動板本体の外周端部上に位置している。
特開2015―82754号公報
上記特許文献1では、振動板の表面にエッジが貼られている。しかしながらこの場合、振動板の裏面にエッジが貼られる場合と比べると、表面側において振動板から見たときのエッジの高さが高くなる。エッジは、振動板から放射された音波を反射するなど、振動板による音波の放射に干渉する。その干渉は、表面側において振動板から見たときのエッジの高さが高くなるほど、大きくなる。また、振動板の表面にエッジが貼られると、表面側での振動板の面積が見かけ上は減ることになり、音質に影響が出る。したがって、エッジは、振動板の表面ではなく裏面に貼られる方が好ましい。また、音圧周波数特性の改善のための音質調整部材は、その長さが長いほど改善効果が高くなり、好ましい。
しかしながら、上記特許文献1のように裏面において振動板本体の外周端部にまで音質調整部材を設けた場合、振動板の裏面にエッジを貼ろうとしても音質調整部材に干渉してしまうので、エッジを貼ることができない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、振動板の裏面に貼られるエッジに干渉することなく、音圧周波数特性を改善できるスピーカ用の振動板を得ることを目的とする。
この発明に係るスピーカ用の振動板は、内周端部から当該内周端部よりも大径の外周端部まで傾斜して伸びる振動板本体と、振動板本体から立ち上がり、内周端部から外周端部まで連続して設けられた音質調整部材とを備え、音質調整部材は、外周端部において、エッジが設けられる振動板本体の裏面と反対側の、振動板本体の表面にのみ設けられ、外周端部と内周端部との間の部分において、ダストキャップが設けられる振動板本体の表面と反対側の、振動板本体の裏面にのみ設けられていることを特徴とするものである。
また、この発明に係るスピーカは、内周端部から当該内周端部よりも大径の外周端部まで傾斜して伸びる振動板本体と、振動板本体から立ち上がり振動板本体の内周端部から振動板本体の外周端部まで連続して設けられた音質調整部材と、を有する振動板と、振動板本体の外周端部において、振動板本体の裏面に設けられたエッジと、振動板本体の外周端部と振動板本体の内周端部との間の部分で振動板本体の表面に設けられたダストキャップとを備え、音質調整部材は、振動板本体の外周端部において、振動板本体の表面にのみ設けられ、振動板本体の外周端部と振動板本体の内周端部との間の部分において、振動板本体の裏面にのみ設けられていることを特徴とするものである。

この発明によれば、音質調整部材は、振動板本体の内周端部から外周端部まで連続して設けられるとともに、外周端部において振動板本体の表面に設けられるので、振動板の裏面に貼られるエッジに干渉することなく、音圧周波数特性を改善することができる。
実施の形態1に係るスピーカの断面図である。 図2Aは、実施の形態1に係る振動板を表面側から見た際の斜視図であり、図2Bは、実施の形態1に係る振動板を裏面側から見た際の斜視図である。 実施の形態1に係る振動板を用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。 図4Aは、第1参考例の振動板の断面を示す図、図4Bは、当該振動板を用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。 図5Aは、第2参考例の振動板の断面を示す図、図5Bは、当該振動板を用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。 図6Aは、第3参考例の振動板の断面を示す図、図6Bは、当該振動板を用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。 図7Aは、第4参考例の振動板の断面を示す図、図7Bは、当該振動板を用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。 図8Aは、実施の形態1に係る振動板の変形例を示す断面図、図8Bは、当該変形例を用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。 図9Aは、平面視で音質調整部材が沿う線分を示す図であり、図9Bは、変形例として平面視で音質調整部材が沿う曲線を示す図である。 図2A中のB−B線に沿って切断した音質調整部材の断面を示す図である。 図11A及び図11Bは、振動板から見たときのエッジの高さについて示す図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るスピーカ1の断面図である。
スピーカ1は、略コーン形状の振動板11を有している。振動板11の詳細については、図2A及び図2Bを用いて後述する。振動板11の外周には、図1中のA方向から見た際の平面視が円環状となるエッジ12が設けられている。エッジ12の内周端部12aは、振動板11の裏面に貼り付けられている。内周端部12aを振動板11の裏面に貼ることで、振動板11の表面に貼る場合よりも振動板11から見たときのエッジ12の高さhを抑えることができるので、音波の放射への干渉を抑えることができる。高さhについては、エッジ12の内周端部12aが仮に振動板11の表面に貼り付けられたとした場合のものを図11Aに示し、図1に示す実施の形態1に係るスピーカ1のようにエッジ12の内周端部12aが振動板11の裏面に貼り付けられた場合のものを図11Bに示している。
エッジ12の外周端部12bは、フレーム14に固定されている。なお、振動板11においては、スピーカ1の外部に向けられている面が表面となり、当該表面の裏側の面であってフレーム14及び後述のダンパ21等に対向する面が裏面となる。振動板11の中心部に形成された開口には、円筒形状のボビン15が挿入されて固定されている。ボビン15の外周面には、ボイスコイル16が巻き付けられて固定されている。
ドーム形状のダストキャップ17は、ボビン15の一端部を覆うようにして振動板11の表面に設けられている。ボビン15の他端部は、ポールピース18によって支持されている。ポールピース18にはマグネット19が固定され、また、当該マグネット19をポールピース18とで挟む位置にはヨーク20が設けられている。フレーム14は、ヨーク20に固定され、スピーカ1の全体的な強度を保つ。
ボビン15の外周面には、ダンパ21の内周端部が固定されている。ダンパ21の外周端部は、フレーム14に固定されている。ダンパ21は、図1中のA方向から見た際の平面視が円環状となる部材である。
図2Aは、振動板11を表面側から見た際の斜視図であり、図2Bは、振動板11を裏面側から見た際の斜視図である。
振動板11は、振動板本体100と音質調整部材101とを有する。振動板本体100は、内周端部100aから当該内周端部100aよりも大径の外周端部100bまで傾斜して伸びる、略円錐面状の部材である。振動板本体100は、図1のように切断した場合にその断面がカーブを描く形状となっており、実施の形態1では、当該カーブが内周端部100a側で曲率半径60mm、外周端部100b側で曲率半径200mm、そしてスピーカ1の口径が16cmである場合を例に挙げて説明する。
音質調整部材101は、振動板本体100から立ち上がるリブ状の部材である。図2A及び図2Bから分かるように、音質調整部材101は、内周端部100a及び外周端部100bにおいて振動板本体100の表面に設けられ、それ以外の部分は、振動板本体100の裏面に設けられている。図1の断面に示されるように、音質調整部材101は、内周端部100aから外周端部100bまで連続して設けられて、振動板本体100を径方向に沿って横断している。つまり、図2Aのように表面側から見た場合、音質調整部材101は途中で途切れているように見え、また、図2Bのように裏面側から見た場合、音質調整部材101は内周端部100a及び外周端部100bには設けられていないように見えるが、図1の断面に示されるように、音質調整部材101は、表面から裏面へ又は裏面から表面へと振動板本体100を通過して、内周端部100aから外周端部100bまで途切れることなく連続した部材となっている。
振動板11は、炭素繊維強化液晶ポリマー、環状オレフィン系樹脂又はカーボンナノチューブ等を含む樹脂材料の射出成形によって作られ、振動板本体100と音質調整部材101とが一体成形される。
なお、図2A及び図2Bでは、内周端部100aから外周端部100bまで連続する音質調整部材101を計5個、つまり互いに72度ずつ位置をずらしながら設けた場合を示したが、音質調整部材101の個数は図示例のものに限らず適宜増減させてよい。また、各音質調整部材101の配置間隔は、均等でなくてもよい。
上記のように構成されたスピーカ1では、ボビン15にボイスコイル16が固定されているので、ボイスコイル16に音声信号が入力されると、当該音声信号に応じてスピーカ1の中心軸Xに沿ってボイスコイル16と共にボビン15が振動する。振動板11は、ボビン15に固定されているので、ボビン15の振動に伴い振動板11も振動する。振動板11が振動することで、振動板11の周囲の空気が振動して、音波が放射される。
図3は、振動板11を用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。
ここで、図4A〜図7Aに、実施の形態1に係る振動板11の理解を助けるための参考例を示す。図4A〜図7Aでは、フレーム14及びダンパ21等を適宜不図示としている。
図4Aは、第1参考例である振動板11Aの断面を示す図、図4Bは、振動板11Aを用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。
振動板11Aは、振動板本体100と、リブ状の音質調整部材101Aとを有する。つまり、振動板11と振動板11Aとは、音質調整部材の点で異なっている。
音質調整部材101Aは、全ての部分が振動板本体100の裏面に設けられている。音質調整部材101Aは、内周端部100aには設けられていない。つまり、音質調整部材101Aは、内周端部100aから外周端部100bまで連続して設けられてはいない。音質調整部材101Aは、外周端部100bにおいて振動板本体100の裏面に設けられているので、エッジ12は、音質調整部材101Aとの干渉を避けるために、振動板11Aの表面に貼られる。
図4Bを図3と比較すると、図3に比べ図4Bでは7000Hz付近でピークが強く出ていることが分かる。これは、音質調整部材101Aが内周端部100aには設けられておらず、内周端部100aから外周端部100bまで連続して設けられてはいないために、振動板11に比べて振動板11Aでは、音圧周波数特性におけるピーク及びディップに大きく寄与する軸対称振動モードの発生を抑制できていないからである。なお、軸対称振動モードとは、振動板の中心軸を基準とした軸対称の振動モードのことである。
図5Aは、第2参考例である振動板11Bの断面を示す図、図5Bは、振動板11Bを用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。
振動板11Bは、振動板本体100と、リブ状の音質調整部材101Bとを有する。つまり、振動板11,11Aと振動板11Bとは、音質調整部材の点で異なっている。
音質調整部材101Bは、全ての部分が振動板本体100の裏面に設けられている。音質調整部材101Bは、内周端部100a及び外周端部100bには設けられていない。つまり、音質調整部材101Bは、内周端部100aから外周端部100bまで連続して設けられてはいない。図4Aに示す振動板11Aと異なり、外周端部100bにおいて振動板本体100の裏面に音質調整部材101Bが無いことから、エッジ12は、振動板11Bの裏面に貼れるようになっている。
図5Bを図4Bと比較すると、図4Bに比べ図5Bでは2000〜3000Hz付近でピークが強く出ていることが分かる。これは、外周端部100bにおいて音質調整部材101Bが設けられていないため、その分、軸対称振動モードの発生を抑制できていないからである。
図6Aは、第3参考例である振動板11Cの断面を示す図、図6Bは、振動板11Cを用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。
振動板11Cは、振動板本体100と、リブ状の音質調整部材101Cとを有する。つまり、振動板11,11A,11Bと振動板11Cとは、音質調整部材の点で異なっている。
音質調整部材101Cは、全ての部分が振動板本体100の裏面に設けられている。音質調整部材101Cは、内周端部100aから外周端部100bまで連続して設けられている。音質調整部材101Cは、外周端部100bにおいて振動板本体100の裏面に設けられているので、エッジ12は、音質調整部材101Cとの干渉を避けるために、振動板11Cの表面に貼られる。
図6Bを図4Bと比較すると、図4Bに比べ図6Bでは7000Hz付近でのピークが抑えられて、音圧周波数特性が改善されていることが分かる。図6Bに示される音圧周波数特性は、図3に示される音圧周波数特性と同程度のものとなっている。
図7Aは、第4参考例である振動板11Dの断面を示す図、図7Bは、振動板11Dを用いた場合の音圧周波数特性を示すグラフである。
振動板11Dは、振動板本体100と、リブ状の音質調整部材101Dとを有する。つまり、振動板11,11A,11B,11Cと振動板11Dとは、音質調整部材の点で異なっている。
音質調整部材101Dは、全ての部分が振動板本体100の表面に設けられている。音質調整部材101Dは、内周端部100aから外周端部100bまで連続して設けられている。図6Aに示す振動板11Cと異なり、外周端部100bにおいて振動板本体100の裏面に音質調整部材101Dが無いことから、エッジ12は、振動板11Dの裏面に貼れるようになっている。
図7Bを図4Bと比較すると、図4Bに比べ図7Bでは7000Hz付近でのピークが抑えられて、音圧周波数特性が改善されていることが分かる。図7Bに示される音圧周波数特性は、図3に示される音圧周波数特性と同程度のものとなっている。
なお、図7Aに示す音質調整部材101Dは、ダストキャップ17と音質調整部材101Dとが干渉し合わないような工夫が求められる。
以上のように、振動板本体100に設ける音質調整部材は、できるだけ長く連続して設けられていると、音圧周波数特性の改善効果が高いことが分かる。つまり、振動板本体100に設ける音質調整部材は、振動板本体100の内周端部100aから外周端部100bまで連続して設けられていると、音圧周波数特性の改善効果が高いことが分かる。また、その際、内周端部100aから外周端部100bまで音質調整部材が連続して設けられていれば、図1,2A,2Bに示す音質調整部材101のように途中で表面から裏面へ又は裏面から表面へと振動板本体100を通過したとしても、図6A,7Aに示す音質調整部材101C,101Dと同程度の音圧周波数特性の改善効果を得られることが分かる。
なお、図1に示すように、音質調整部材101が内周端部100aにおいて振動板本体100の表面に設けられていると、振動板11の振幅が大きくても音質調整部材101とダンパ21との接触を避けることができ、好ましい。しかしながら、考えられる振動板11の最大振幅が、そもそもダンパ21と接触しない程度の場合は、図8Aのように内周端部100aにおいて音質調整部材101を裏面に設けてもよい。図8Bは、このときの音圧周波数特性を示すグラフである。図8Aのような音質調整部材101であっても、振動板本体100の内周端部100aから外周端部100bまで連続して設けられていることに変わりないので、音圧周波数特性としては図3と同程度のものとなる。
また、図2A及び図2Bでは、音質調整部材101が、内周端部100aと外周端部100bとをつなぐ線分に沿って設けられるようにした。当該線分は、図9Aのように振動板11の平面視で、図中の点線L1が該当する。しかしながら、図9Bのように振動板11の平面視で、図中の点線L2のような曲線に沿って、音質調整部材101が設けられるようにしてもよい。要は、音質調整部材101は、内周端部100aと外周端部100bとをつなぐ線に沿って連続して設けられていればよい。
また、音質調整部材101のうち振動板本体100の表面に設けられている部分は、ユーザが触れて破損するなどの可能性はあるが、音圧周波数特性の改善という観点では、図1及び図8Aに示す音質調整部材101のうち内周端部100aと外周端部100bとの間の部分を、振動板本体100の裏面に代えて適宜表面に設けるようにしてもよい。その際、ダストキャップ17との干渉を避けるため、ダストキャップ17が設けられる位置でのみ、音質調整部材101を振動板本体100の裏面に設けるようにするとよい。
また、音質調整部材101が振動板本体100から立ち上がる高さは、音質調整部材101の全部分で一様でも、部分ごとに異なっていてもよい。立ち上がる高さが低すぎると、剛性の向上が期待できないので、音圧周波数特性の改善効果は小さくなるが、高すぎると、音質調整部材101の質量が増加して出力音圧が小さくなることが考えられる。
既に述べたように、振動板本体100の表面にある音質調整部材101の部分は、スピーカ1の外部へ向けて凸となることから、ユーザが触れて破損するなどの可能性がある。また、音質調整部材101のような細長く狭い形状を射出成形により成形する場合、成形時のガス逃げ不良による充填不足、又は、樹脂詰まり等が発生するため、金型を入れ子構造にする必要がある。しかしながら、振動板本体100の裏面の音質調整部材101の部分を成形する金型に加え、振動板本体100の表面の音質調整部材101の部分を成形する金型も入れ子構造にするとなると、金型の構造が複雑化し、金型の製造が難しくなる。
したがって、振動板本体100の表面の音質調整部材101の部分は、なるべく高さを抑えることが好ましい。なお、その際、単純に高さを低くするだけでなく、幅を厚くすることで、剛性の低下を抑え、高さを低くする前と同等の音圧周波数特性の改善効果を得ることができる。例えば、図10に示す音質調整部材101の断面形状において、振動板本体100と接する幅方向の長さWが、振動板本体100から立ち上がる高さ方向の長さHに対して60〜100%程度となるようにする。図10に示す断面は、図2Aを参照すると、音質調整部材101のうち振動板本体100の表面に設けられた部分を、当該部分の内周端部から外周端部へ向かう方向Cに対して垂直な面で切断した際のものであり、図2A中のB−B線が切断線となる。
なお、幅を厚くすることにより、たとえ音質調整部材101の質量が増加したとしても、図1及び図8Aのように音質調整部材101が、内周端部100a及び外周端部100b以外では振動板本体100の裏面にある場合、振動板本体100の表面にある音質調整部材101の部分が音質調整部材101の全部分に占める割合は、断面積ベースで10%程度なので、質量増加による出力音圧の低下はあまり生じない。
以上のように、この実施の形態1に係るスピーカ1によれば、振動板11には内周端部100aから外周端部100bまで連続して音質調整部材101が設けられており、エッジ12が貼られる外周端部100bにおいては、音質調整部材101が振動板本体100の表面に設けられている。これにより、振動板11の裏面に貼られるエッジ12に干渉することなく、音圧周波数特性を改善することができる。
また、音質調整部材101は、内周端部100aにおいて振動板本体100の表面に設けられていることとした。このようにすると、音質調整部材101がダンパ21と接触する可能性を低減できる。
また、音質調整部材101のうち振動板本体100の表面に設けられた部分は、振動板本体100と接する幅方向の長さWが振動板本体100から立ち上がる高さ方向の長さHに対して60〜100%となることとした。このようにすると、音質調整部材101が破損しにくく、また、射出成形で用いる金型の製造も容易となる。
なお、振動板11の形状は、上記で例示したものに限らない。つまり、振動板11の形状は、パラカーブド形状、ストレート形状又はパラボリック形状といった種々の形状であってよい。また、振動板11の曲率及びスピーカ1の口径についても上記した数値に限らない。スピーカ1の口径が例えば10cm又は15cmであっても上記と同様の効果が得られる。
また、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
以上のように、この発明に係るスピーカ用の振動板は、振動板の裏面に貼られるエッジに干渉することなく、音圧周波数特性を改善できるので、優れた音質を要求されるスピーカに対して用いるのに特に適している。
1 スピーカ、11,11A〜11D 振動板、12 エッジ、12a 内周端部、12b 外周端部、14 フレーム、15 ボビン、16 ボイスコイル、17 ダストキャップ、18 ポールピース、19 マグネット、20 ヨーク、21 ダンパ、100 振動板本体、100a 内周端部、100b 外周端部、101,101A〜101D 音質調整部材。

Claims (4)

  1. 内周端部から当該内周端部よりも大径の外周端部まで傾斜して伸びる振動板本体と、
    前記振動板本体から立ち上がり、前記内周端部から前記外周端部まで連続して設けられた音質調整部材とを備え、
    前記音質調整部材は、前記外周端部において、エッジが設けられる前記振動板本体の裏面と反対側の、前記振動板本体の表面にのみ設けられ、
    前記外周端部と前記内周端部との間の部分において、ダストキャップが設けられる前記振動板本体の表面と反対側の、前記振動板本体の裏面にのみ設けられていることを特徴とするスピーカ用の振動板。
  2. 前記音質調整部材は、前記内周端部において、ダンパが設けられる前記振動板本体の裏面側と反対側の、前記振動板本体の表面にのみ設けられていることを特徴とする請求項1記載のスピーカ用の振動板。
  3. 前記音質調整部材のうち前記振動板本体の表面に設けられた部分は、前記振動板本体と接する幅方向の長さが前記振動板本体から立ち上がる高さ方向の長さに対して60〜100%となることを特徴とする請求項1または請求項2記載のスピーカ用の振動板。
  4. 内周端部から当該内周端部よりも大径の外周端部まで傾斜して伸びる振動板本体と、前記振動板本体から立ち上がり前記振動板本体の内周端部から前記振動板本体の外周端部まで連続して設けられた音質調整部材と、を有する振動板と、
    前記振動板本体の外周端部において、前記振動板本体の裏面に設けられたエッジと、
    前記振動板本体の外周端部と前記振動板本体の内周端部との間の部分で前記振動板本体の表面に設けられたダストキャップとを備え、
    前記音質調整部材は、前記振動板本体の外周端部において、前記振動板本体の表面にのみ設けられ、
    前記振動板本体の外周端部と前記振動板本体の内周端部との間の部分において、前記振動板本体の裏面にのみ設けられていることを特徴とするスピーカ。
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