JP2010156311A - 空調用プロペラファン - Google Patents

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克章 長橋
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秀司 尾原
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Abstract

【課題】空調用プロペラファンにおいて、優れた空力性能及び高強度を維持しつつ、軽量化及び製造コストの低減を図ること。
【解決手段】空調用プロペラファン200は、軸穴を中心部に有する円環状ハブ5と、この円環状ハブ5の外周面に配設され且つ当該円環状ハブ5の軸方向に対して斜めに配設された複数のファンブレード7とを備える。円環状ハブ5とファンブレード7とは樹脂射出成形により一体成形されている。ファンブレード7はその圧力面7aと負圧面との境界部を形成する外周面に開口され且つ射出成形時に形成された中空孔50を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、空調用プロペラファンに係り、特に円環状ハブとファンブレードとを樹脂射出成形により一体成形した空調用プロペラファンに好適なものである。
空調用プロペラファンとして、金属に比べ曲面や板厚分布等の形状自由度が高く、且つ大量生産においては製造コストを低く抑える事ができる、樹脂材料で射出成形された空調用プロペラファンが多く用いられている。
射出成形される空調用プロペラファンの製造コストを低減するには、材料費と成形サイクルタイムの削減が有効である。前者としては軽量化が挙げられ、後者としては冷却時間の低減(すなわち、最大肉厚の低減)、製造工程の低減及びバランス取り工数の削減等が挙げられる。言い換えれば、部品の薄肉化、一体成形による部品点数低減、成形の安定化等が、製造コストを低減する上で有効である。
また、空調用プロペラファンの空力性能の点では、ファンブレードの断面を肉厚形状とし、ファンブレードの前縁側から後縁側に向かって次第に肉厚が薄くなるエアロフォイル形状とすることにより、乱流が抑制され、騒音や効率に対し有利であることが知られている。このような厚肉断面のファンブレードを採用するにあたっては、材料費アップと成形サイクルタイムの増加が問題となる。
さらには、空調用プロペラファンの信頼性の点では、回転中における周囲からの落下物や周辺部品等との接触によってファンブレードが破損することを防止する必要がある。衝撃エネルギーは衝突速度が大きい程大きくなるので、回転体の最外周、すなわちファンブレードの外周側が最も破損しやすい傾向にある。耐衝撃性の向上には、ファンブレードの外周側の肉厚を増加してその強度を高めることが有効であるが、反面、回転中の遠心力が増加し、ファンブレードを支える円環状ハブとの境界周辺の応力が増加するため、回転強度に対しては不利となる。元来、ファンブレードの根元の厚肉化が必要であるが、遠心力は質量m×半径r×回転数ωの関係が成り立つため、耐衝撃性向上のためにファンブレードの外周側の肉厚をアップさせると、これを補うべく、ファンブレードの根元肉厚を更に増加させなければならない。その結果、ファンブレードの最大肉厚が増加し、サイクルタイムの増加、延いては製造コストの増加を招く。
さらには、一般的な静止部品等では成形時にガスを注入することによる中空成形が有効であるが、プロペラファンのような回転体にこれを適用すると、形状が安定しないため、大きな質量アンバランスが生ずる。質量アンバランスが大きくなると、製品の振動や騒音が増加するため、例えば、数kgのプロペラファンでも、質量アンバランス量を1g以下に抑えることが一般的に行われている。
従来のプロペラファンとしては、特開平10−47298号公報(特許文献1)、特開2000−161295号公報(特許文献2)及び特開平10−252692号公報(特許文献3)に示されたものがある。
特開平10−47298号公報 特開2000−161295号公報 特開平10−252692号公報
特許文献1のプロペラファンでは、ファンブレードの片面全体に別部品で成形した蓋体を溶着し、圧力面側と負圧面側との間に中空部を設けている。このプロペラファンは、軽量化と強度の点では優れているが、大きな蓋体の溶着工程が必要となるため、製造コストがアップする共に、蓋体の溶着不良があった場合には大きな蓋体が飛散するという安全性の問題もある。
また、特許文献2のプロペラファンでは、蓋体とプロペラファン本体とを移動金型にて別々に成形し、金型を移動させた後に再び型合わせ及び再充填させることで、両者を溶着結合させている。このプロペラファンは、蓋体とプロペラファン本体との結合工程が個々の成形工程と連続して行える点で製造工程が短縮されるが、結合工程(金型移動と再充填)が存在するため、サイクルタイムが長くなると共に、金型構造及び成形設備が複雑且つ大掛かりとなるという問題がある。
さらには、特許文献3のプロペラファンでは、ファンブレードの負圧面に網目状リブを設けることで、軽量化と高強度化を実現している。この実現手段は、基本翼断面が比較的一定厚さでかつ薄肉断面である場合には有効な方法であるが、厚肉断面の場合にはリブ自体の重量増加により回転強度が低下するため、厚肉化にも限界がある。また、リブのエッジで渦や乱れが生じやすく、騒音への影響も懸念される。
本発明の目的は、優れた空力性能及び高強度を維持しつつ、軽量化及び製造コストの低減が図れる空調用プロペラファンを提供することにある。
前述の目的を達成するために、本発明では、軸穴を中心部に有する円環状ハブと、この円環状ハブの外周面に配設され且つ当該円環状ハブの軸方向に対して斜めに配設された複数のファンブレードとを備え、前記円環状ハブと前記ファンブレードとは樹脂射出成形により一体成形されている空調用プロペラファンにおいて、前記ファンブレードはその圧力面と負圧面との境界部を形成する外周面に開口され且つ射出成形時に形成された中空孔を有している構成にしたことにある。
係る本発明のより好ましい具体的な構成例は次の通りである。
(1)前記中空孔は直線かつ平行に配置された複数の中空孔で構成されていること。
(2)前記中空孔は当該空調用プロペラファンの半径の50%以上の位置から半径方向外側にのみ延びるように設けられていること。
(3)前記ファンブレードはその前縁側から後縁側に向かって次第に肉厚が薄くなるエアロフォイル形状とされ、前記中空孔は前記ファンブレードの前縁側で且つ前記円環状ハブよりその軸方向外方にのみ位置して設けられていること。
(4)ファンガードを有する吹出口の直下に配置されると共に、前記中空孔は前記ファンブレードの後縁側に設けられていること。
(5)前記中空孔は前記ファンブレードの樹脂材料の比重よりも小さな比重の異種樹脂材料の埋設部材が充填されていること。
(6)前記ファンブレードの半径の50%以上の位置から半径方向外側の一部もしくは全域を覆うエラストマー部材を備え、前記エラストマー部材は、前記ファンブレードと一体に成形されていると共に、前記中空孔の開口を覆うように成形されていること。
係る本発明の空調用プロペラファンによれば、優れた空力性能及び高強度を維持しつつ、軽量化及び製造コストの低減が図れる。
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。各実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の空調用プロペラファン200を図1から図4を用いて説明する。
まず、本実施形態の空調用プロペラファン200を搭載した空調機の室外機100を図1及び図2を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施形態の空調用プロペラファン200を搭載した空調機の室外機100を正面から見た断面図、図2は図1の室外機100を側面から見た断面図である。
室外機100の外郭を形成する筐体300は、正面カバー301、側面カバー302、上面カバー303、ファンガード304、底板305及び脚306を備え、概略矩形状に構成されている。この筐体300は、室外空気の吸込用として側面カバー302の背面側に形成された吸込口と背面全体に形成された吸込口とを有し、室外空気の吹出用として上面カバー303の中央部に形成された吹出口を有している。筐体300の正面側は脱着可能な正面カバー304によって遮蔽されている。
上面カバー303の中央には、上方へ突出する円筒状突出部303aが形成されている。この円筒状突出部303aの上下面は開口され、円筒状突出部303aの内側には、室外空気を下方から吸込んで上方へ吹出すように空調用プロペラファン200が配置されている。即ち、円筒状突出部303aは、空調用プロペラファン200のケーシングを兼ねており、下面の開口が吸込口となり、上面の開口が吹出口となる。この吹出口には、格子状のファンガード304が設置されている。
空調用プロペラファン200の直下にファンモータ201が配置されている。ファンモータ201のモータシャフト201aは垂直に上方へ延びて空調用プロペラファン200の軸穴6(図3参照)に挿入され、空調用プロペラファン200はこの回転軸201aに固定されている。ファンモータ201は、板状部材で形成されたモータ取付部材202に固定されて支持されている。
圧縮機等の冷凍サイクル部品401は底板305に載置され、制御基板等を収納した電気品箱403は冷凍サイクル部品401の上方に位置して正面カバー301に載置されている。
概略コ字状に形成された熱交換器400は、筐体300の背面及び両側面の吸込口に沿うように配置されている。なお、筐体300の正面側に熱交換器400を設けない理由は、冷凍サイクル部品401や電気品箱403への工事・メンテナンス等を良好にするためである。
ファンモータ201が駆動され、空調用プロペラファン200が回転されると、室外空気は、矢印900で示すように、筐体300の側面及び背面の吸込口より熱交換器400を通して筐体300内に吸込まれ、熱交換器400と熱交換される。この室外空気は、さらに、空調用プロペラファン200を通って上面カバー303の吹出口から筐体上方に向かって吹出される。
次に、図3及び図4を参照しながら、空調用プロペラファン200を具体的に説明する。図3は図1の空調用プロペラファン200を負圧面7b側から見た斜視図、図4は図3の空調用プロペラファン200を圧力面7a側から見た斜視図である。なお、図3では中空穴50を省略してあり、図4では1枚のファンブレードのみを表し残りのファンブレードを省略してある。
空調用プロペラファン200は、ファンモータ201のモータシャフト201aと締結する軸穴6を中心部に有する樹脂製円環状ハブ5と、この円環状ハブ5の外周面に配設され且つ当該円環状ハブ5の軸方向に対して斜めに配設された複数の樹脂製ファンブレード7とを備えて構成されている。
円環状ハブ5とファンブレード7とは射出成形により樹脂材料で一体成形されている。ファンブレード7は、その前縁側4から後縁側3に向かって次第に肉厚が薄くなるエアロフォイル形状に形成されている。これによって、優れた空力性能を得ることができる。
空調用プロペラファン200は、図3の紙面方向から見て時計回り(図4の紙面方向から見て反時計回り)に回転され、ファンブレードの表側の面が圧力面7aとなり、裏側の面が負圧面7bとなり、空気の流れを生じさせる。この空気の流れは前縁側4から後縁側3に向かって流れる。
空調用プロペラファン200が回転すると、ファンブレード7の質量と回転数から決まる遠心力が発生し、これを支持する部位、即ちファンブレード7と円環ハブ5との境界部に応力が発生する。ファンブレード7は円環ハブ5に対して軸方向に斜めに取り付けられ、ファンブレード7の前縁側4は後縁側3よりも軸方向に大きく迫り出しているため、回転中は前縁側4が水平になる方向に変形力が発生しする。この変形力により、特に前縁側4に応力が集中する。そこで、ファンブレード7の付根側1の特に前縁側の板厚を厚くする必要がある。
このファンブレード7の遠心力は、質量m×半径r×回転数ωで決まるため、ファンブレード7の外縁側2の質量が小さい程、応力を小さくすることができる。しかしながら、質量低減のために外縁側2の肉厚を単に薄くすると、耐衝撃強度が低下してしまう。すなわち、衝撃エネルギーは衝突速度が大きい程大きくなるので、移動速度(π×直径×回転数)が大きな外縁側ほど物の衝突によって壊れやすい。耐衝撃性向上のために外縁側2の肉厚をアップさせると、回転中には付根側1に過大な応力が集中するため、付根側1の肉厚を更にアップさせる必要があり、サイクルタイムが増加してしまう。従って、外縁側2は軽量でかつ高強度な構造が望ましい。
そこで、本実施形態では、ファンブレード7は中空孔50を設けている。この中空穴50は、射出成形時に形成され、ファンブレード7の圧力面7aと負圧面7bとの境界部を形成する外周面8に開口されている。この中空穴50によって、強度と空力性能を殆ど低下させることなく、重量のみを低減させることができる。
さらに、この中空穴50は直線かつ平行に配置された複数の中空孔で構成されている。係る構成によって、一方向のスライド金型で複数の中空穴50を成形できることとなり、ファンブレード7と円環ハブ7とを一体成形する際に中空孔50も同時に成形できる。本実施形態の中空穴50を有する空調用プロペラファン200は、ガスの注入による中空成形品に比べて形状が安定するため、バランス取りの工数も増大することがない。このような構成とすることで、強度と空力性能に優れた空調用プロペラファンを低コストで提供することができる。
(第2〜第6実施形態)
次に、本発明の第2〜第6実施形態について図5〜図9を用いて説明する。この第2〜第6実施形態は、以下に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一である。
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態の空調用プロペラファン200の斜視図であり、図4に対応する図である。
この第2実施形態では、中空孔50は空調用プロペラファン200の半径の50%以上の位置から半径方向外側にのみ延びるように設けられている。空力性能向上や騒音低減のため、ファンブレード7は曲面で構成されているが、肉厚の厚さによっては、中空孔50がファンブレード7の根元側1にまで直線的に形成できないケースがある。前述の通り、遠心力の大きさは外周側の質量ほど寄与が大きいため、そこで、この第2実施形態では、ファンブレード7の外縁側2のみに直線状の中空穴50を複数設けたものであり、これによっても中空穴50の効果が得られ、強度と空力性能に優れた空調用プロペラファンを低コストで提供することができ、且つ第1実施形態よりも形状の自由度が高い。
(第3実施形態)
図6は本発明の第3実施形態の空調用プロペラファンの斜視図であり、図4に対応する図である。
前述の通り、遠心力による応力は前縁側4の質量の寄与が大きいため、第3実施形態では、中空孔50はファンブレード7の前縁側4で且つ円環状ハブ5よりその軸方向外方にのみに中空孔50を設けたものである。外縁側2に露出する中空孔50の数が少なくできるため、中空孔50による騒音への影響を少なくすることができる。
(第4実施形態)
図7は本発明の第4実施形態の空調用プロペラファンの斜視図であり、図4に対応する図である。
第1実施形態に示す空調機の室外機100に空調用プロペラファン200が使用される場合、石や氷などの異物が吹出し口のファンガード304より落下し、空調用プロペラファン200を破損させるおそれがある。特に、冬期の雨天において暖房運転すると、室外機100の吹出し風の温度は零度以下になる場合も多く、ファンガード304に付着した雨水が凍り、空調用プロペラファン200に氷が落下することがある。空調用プロペラファン200が停止中もしくは低速回転中であれば問題はないが、高速回転中である場合には、特に周速の大きいファンブレード7の外周側が破損しやすい。そして、上方からの異物の自由落下に対しては、ファンガード304と空調用プロペラファン200との距離から衝突時の自由落下速度が決まり、更に空調用プロペラファン200の回転数とファンブレード7の枚数から通過時間(1枚のファンブレード7が通過してから次のファンブレード7が通過するまでの時間)がわかるので、異物が衝突できる領域が幾何学的に限定できる。具体的には後縁側3に限定できる場合が多く、特に周速が大きな外周側で破損が起こりやすい。そこで、この第4実施形態では、後縁側3に厚肉部51を設けた上で、遠心力低減(回転強度アップ)や材料費低減のために、後縁側3の外周部に中空孔50を設けている。このような構成でも、強度と空力性能に優れた空調用プロペラファンを低コストで提供することができる。
(第5実施形態)
図7は本発明の第5実施形態の空調用プロペラファンの斜視図であり、図4に対応する図である。
この第5実施形態では、中空孔50にファンブレード7の比重よりも小さな比重の異種材料の埋設部材52を充填することで、騒音への影響を最小限に抑えている。充填材料は、比重の小さな樹脂、例えば非強化材料や発泡樹脂等を射出成形によって再充填すれば、接着工程は不要である。このような構成でも、強度と空力性能に優れた空調用プロペラファンを低コストで提供することができる。
(第6実施形態)
図8は本発明の第6実施形態の空調用プロペラファンの斜視図であり、図4に対応する図である。
この第6実施形態では、ファンブレード7の外縁側2の領域を、柔軟性を有する樹脂、例えばエラストマー樹脂53で被覆している。中空孔50の開口部が露出しないので、騒音への影響を最小限に抑えると同時に、衝撃に対しても緩衝材の役目を果たし、耐衝撃性も向上することができる。特にエラストマーを用いている理由は、2色成形による接着工程の省略で製造コスト低減が比較的容易にできる点と、接着不良による飛散防止の安全性を加味したものである。このような構成でも、強度と空力性能に優れた空調用プロペラファンを低コストで提供することができる。
本発明の第1実施形態の空調用プロペラファンを搭載した空調機の室外機を正面から見た断面図。 図1の室外機を側面から見た断面図。 図1の空調用プロペラファンを負圧面側から見た斜視図。 図3の空調用プロペラファンを圧力面側から見た斜視図。 本発明の第2実施形態の空調用プロペラファンの斜視図。 本発明の第3実施形態の空調用プロペラファンの斜視図。 本発明の第4実施形態の空調用プロペラファンの斜視図。 本発明の第5実施形態の空調用プロペラファンの斜視図。 本発明の第6実施形態の空調用プロペラファンの斜視図。
1…ファンブレードの付根側、2…ファンブレードの外縁側、3…ファンブレードの後縁側、4…ファンブレードの前縁側、5…円環状ハブ、6…軸穴、7…ファンブレード、7a…ファンブレードの圧力面、7b…ファンブレードの負圧面、8…ファンブレードの外周面、50…中空孔、51…後縁側の肉厚アップ部、52…充填材料、100…室外機、200…空調用プロペラファン、201…ファンモータ、201a…モータシャフト、202…モータ取付部材、300…筐体、301…正面カバー、302…側面カバー、303…上面カバー、304…ファンガード、305…底板、306…脚、400…熱交換器、401…冷凍サイクル部品、403…電気品箱、900…室外空気の流れ。

Claims (7)

  1. 軸穴を中心部に有する円環状ハブと、この円環状ハブの外周面に配設され且つ当該円環状ハブの軸方向に対して斜めに配設された複数のファンブレードとを備え、
    前記円環状ハブと前記ファンブレードとは樹脂射出成形により一体成形されている空調用プロペラファンにおいて、
    前記ファンブレードはその圧力面と負圧面との境界部を形成する外周面に開口され且つ射出成形時に形成された中空孔を有している
    ことを特徴とする空調用プロペラファン。
  2. 請求項1において、前記中空孔は直線かつ平行に配置された複数の中空孔で構成されていることを特徴とする空調用プロペラファン。
  3. 請求項1または2において、前記中空孔は当該空調用プロペラファンの半径の50%以上の位置から半径方向外側にのみ延びるように設けられていることを特徴とする空調用プロペラファン。
  4. 請求項1または2において、前記ファンブレードはその前縁側から後縁側に向かって次第に肉厚が薄くなるエアロフォイル形状とされ、前記中空孔は前記ファンブレードの前縁側で且つ前記円環状ハブよりその軸方向外方にのみ位置して設けられていることを特徴とする空調用プロペラファン。
  5. 請求項1において、ファンガードを有する吹出口の直下に配置されると共に、前記中空孔は前記ファンブレードの後縁側に設けられていることを特徴とする空調用プロペラファン。
  6. 請求項1から5の何れかにおいて、前記中空孔は前記ファンブレードの樹脂材料の比重よりも小さな比重の異種樹脂材料の埋設部材が充填されていることを特徴とする空調用プロペラファン。
  7. 請求項1から6の何れかにおいて、前記ファンブレードの半径の50%以上の位置から半径方向外側の一部もしくは全域を覆うエラストマー部材を備え、前記エラストマー部材は、前記ファンブレードと一体に成形されていると共に、前記中空孔の開口を覆うように成形されていることを特徴とする空調用プロペラファン。
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