JP2010156297A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な制御を必要とすることなく、燃料レール内の燃料圧力を適宜下降させ、適切に維持する燃料供給装置を提供する。
【解決手段】燃料供給装置1は、高圧ポンプ10と、燃料レール20と、インジェクタ21と、圧力検出手段22と、リターン通路36、39を有する通路部材35、38と、リターン通路36、39の途中に介在する圧力調整部100と、制御部25とを備える。圧力調整部100は、燃料排出側に設けられた電磁弁部、定残圧弁、および燃料流入側に設けられたオリフィスを有する。圧力調整部100は、リターン通路36、39から高圧ポンプ10への燃料の排出を許容することによって、燃料レール20内の圧力を減圧する。この装置によると、オリフィスによって圧力調整部100に流入する燃料の流量を抑制するので、燃料レール20内の燃料圧力を適宜下降させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下「エンジン」という)に用いられる燃料供給装置に関する。
従来、燃料タンクに貯留された燃料をエンジンへ供給する燃料供給装置には、高圧燃料を圧送する高圧ポンプが設けられる。この高圧ポンプから圧送された高圧燃料は、燃料レールに蓄積され、蓄積された燃料は燃料レールに接続されるインジェクタから噴射されることになる。このように燃料レール内で燃料は高圧に保持されているが、エンジンの運転状態によっては、燃料レール内の圧力を適切な値まで減圧することが要求される。
例えば特許文献1には、燃料レール内の燃料を燃料タンクに排出することによって燃料レール内の圧力を減圧する高圧プレッシャレギュレータを備えた燃料供給装置が開示されている。
特開平10−54318号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される技術では、減圧速度を小さくするために、高圧プレッシャレギュレータの電磁弁を繰り返し開閉するデューティ制御を行っている。そのため、電磁弁の制御構成が複雑になるという問題があった。また、燃料レール内の圧力を適切に維持するための精度の高い閉弁制御が必要になる。
ところで、エンジンの運転状態によっては燃料レール内の圧力を適切な値まで減圧することが要求されることは既に述べたが、燃料レール内の圧力が高すぎると、次のような不具合が生じることが懸念される。
(1)エンジンが停止された場合における燃料レール内の燃料圧力の上昇による不具合
イグニッションOFFなどによりエンジンが停止されると、エンジン冷却水の循環がなくなるため、エンジン停止直後にエンジンルームの温度は一度上昇し、その後、下降していく。そのため、エンジン停止直後からのエンジンルームの温度上昇に伴って、燃料レール内の燃料圧力は上昇を始める。このような燃料レール内の燃料圧力の上昇は、インジェクタから気筒内への燃料漏れを生じさせることにつながる。結果として、気筒内へ漏れ出した燃料が、次回のエンジン始動時に、未燃成分として大気中へ排出されてしまう虞がある。
(2)エンジンの運転中における燃料レール内の圧力の維持による不具合
運転中にアクセルペダルの踏み込みがなくなると、詳しくは、一定数以上のエンジン回転数でありかつアクセル開度が一定以下となった場合、燃料噴射が停止される。このとき、燃料レール内の燃料圧力は維持される。
そのため、その後、アクセルペダルが再び踏み込まれると、燃料噴射量を抑えるべくインジェクタへの通電が制御される。例えば、インジェクタに対し比較的小さな幅のパルス信号を出力するという具合である。ところが、燃料レール内の圧力が維持されているため、インジェクタへの通電を制御したとしても、燃料噴射量が大きくなってしまうことがある。このような必要以上の燃料噴射は、燃費の悪化や加速移行時のショックにつながる虞がある。
また、燃料レール内の圧力が下降しすぎても、次のような不具合が懸念される。
(3)高温再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合
エンジン停止後、例えば数十分というような時間が経過した後にエンジンを再始動する高温再始動時には、ある程度の噴射量が必要になる。したがって、燃料レール内の圧力が下降しすぎると、例えば燃料の飽和蒸気圧近くまで燃料レール内の圧力が下降すると、燃料レール内に燃料蒸気が発生し、インジェクタの噴射量が不足し再始動性能が悪化する虞がある。
(4)アイドルストップ後の再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合
ハイブリッドシステムなどにおけるアイドルストップ後の再始動時にも、上記高温再始動時と同様、ある程度の噴射量と即時始動を可能とするインジェクタの良好な噴霧が必要になる。したがって、この場合も、燃料レール内の圧力が下降しすぎると、再始動性能が悪化する虞がある。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、複雑な制御を必要とすることなく、燃料レール内の圧力を適宜下降させ、適切に維持する燃料供給装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の燃料供給装置は、高圧ポンプと、燃料レールと、インジェクタと、圧力検出手段と、通路部材と、圧力調整部と、電磁弁部と、絞り部と、制御部と、を備える。
高圧ポンプは、プランジャの往復移動によって燃料を加圧可能な加圧室を有する加圧部、前記加圧部にて加圧された燃料を吐出口から吐出する吐出部を有している。
また、燃料レールは、高圧ポンプから吐出された燃料を蓄積する。燃料レールに蓄積された燃料を内燃機関に噴射するのがインジェクタであり、インジェクタは燃料レールに接続されている。さらにまた、燃料レールには、燃料レール内の圧力を検出する圧力検出手段が設けられている。
通路部材は、吐出部の下流側と、吐出部の上流側とを連通し、燃料レールから高圧ポンプへ燃料を戻すリターン通路を有している。なお、吐出部の下流側とあるのは、例えば、吐出部が弁座を備える吐出弁で構成される場合、当該弁座の下流側を意味する。同様に、吐出部の上流側とあるのは、弁座の上流側を意味する。
このリターン通路の途中に介在するように設けられているのが圧力調整部である。圧力調整部は、リターン通路からの燃料の排出を許容することによって、燃料レール内の圧力を減圧する。リターン通路の燃料の排出を許容または遮断するのが、圧力調整部の燃料排出側に設けられた電磁弁部である。この電磁弁部は、通電により開閉制御される。電磁弁部への通電は、制御部によって、圧力検出手段により検出される燃料レール内の圧力、および内燃機関の運転状態に応じて制御される。一方、圧力調整部の燃料流入側には、相対的に流路面積の小さな絞り部が設けられている。
この構成によると、燃料は高圧ポンプに戻される途中で圧力調整部を経由するが、圧力調整部の燃料流入側には絞り部が設けられているので、この絞り部において燃料の流量を抑制できる。流量を抑制することによって燃料の減圧速度が小さくなるので、燃料レール内の圧力が急激に下降することがない。
すなわち、絞り部を有する構成としたことにより、燃料レール内の圧力を適宜下降させることができ、従来のようなデューティ制御が不要になる。結果として、複雑な制御が不要になる。
また、燃料レール内の圧力を適宜下降させることができるため、上記(1)エンジンが停止された場合における燃料レール内の燃料圧力の上昇による不具合、および、上記(2)エンジンの運転中における燃料レール内の圧力の維持による不具合を払拭することができる。
また、電磁弁部を適当なタイミングで閉弁制御することにより、燃料レール内の圧力が適切に維持される。結果として、上記(3)高温再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合、および、上記(4)アイドルストップ後の再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合を払拭することができる。
なお、リターン通路は高圧ポンプ内へ接続する。これにより、燃料レールからの戻り燃料の圧力の急激な下降を防ぐことができる。また、燃料レールから燃料タンクへ燃料を戻すための配管が不要となり、簡素な構成とすることができる。一般に、燃料レールから燃料タンクへ燃料を戻すための配管には、フッ素ゴムが用いられる。このフッ素ゴムは、例えばガソリンなどの燃料を透過するため、透過により炭化水素ガス(以下、「HC」という。)が大気中に放出される虞がある。本発明の構成によると、燃料レールから燃料タンクへ燃料を戻すための配管が不要になるので、配管からの燃料透過によるHCの放出を防止することができる。
また、弁装置として、電磁弁を採用しているため、機械式のものと比較して、電磁弁部からの燃料の常時リークを防止することができる。電磁弁部からの燃料の常時リークがないので、燃料レール内の圧力を上昇させるとき、速やかに燃料レール圧を上昇させることができる。
さらにまた、絞り部は圧力調整部の燃料流入側に設けられているので、電磁弁部が開状態のときに、絞り部を通過後に電磁弁部へ流入する燃料の圧力を、絞り部を通過する前と比べて、小さくすることができる。これにより、電磁弁部の剛性を高める必要がなくなり、結果として電磁弁部を含む圧力調整部を小型化できる。
請求項2に記載の燃料供給装置では、前記圧力調整部は、前記電磁弁部と前記絞り部との間に、機械式の定残圧弁を備えている。定残圧弁は、燃料レール内の圧力、つまり絞り部から流入する燃料の圧力が燃料の飽和蒸気圧より大きい所定の定残圧より大きくなると開状態となる。反対に、燃料レール内の圧力が定残圧以下になると、定残圧弁は閉状態となる。
この構成によると、機械式の定残圧弁によって、燃料レール内の圧力は定残圧に維持される。したがって、機械式の定残圧弁が閉弁した後、電磁弁部の閉弁制御を行えばよい。その結果、定残圧となったタイミングで即座に電磁弁部を閉弁する必要がなくなり、制御構成が簡単になる。
請求項3に記載の燃料供給装置では、上述の絞り部および定残圧弁は、定残圧弁部として一体に形成されている。
また、請求項4に記載の燃料供給装置では、圧力調整部において、定残圧弁部は電磁弁部と一体に形成されている。
このようにすれば、当該定残圧弁部を有する圧力調整部を小型化できる。
一方、請求項5に記載の燃料供給装置では、圧力調整部において定残圧弁部を取替え可能とするように、定残圧弁部は電磁弁部と別体に形成されている。このようにすれば、定残圧弁部を取替え可能であるため、減圧速度や定残圧など、必要とされる性能に適した定残圧弁部を適宜選択することができる。
ところで、通常は、エンジンの停止後は通電が行われない。これによると、電磁弁を開弁することができないので、エンジンの停止後は燃料レール内の圧力を下降させることができないことになる。そこで、請求項6に記載の燃料供給装置では、内燃機関の停止後、電磁弁部に対して所定の期間開状態となるよう通電するようにした。このようにすれば、エンジン停止後においても、燃料レール内の圧力を下降させることができる。したがって、エンジン停止後においても、燃料レール内の圧力を定残圧に維持することができる。
請求項7に記載の燃料供給装置では、圧力調整部は、絞り部の燃料流入側にフィルタを備えているので、絞り部に不純物が流入することを防ぐことができる。
請求項8に記載の燃料供給装置では、通路部材は、吐出部の下流側と、高圧ポンプ内の加圧室とを連通するリターン通路を有する。加圧室は、高圧ポンプ内において相対的に高圧に維持されるので、燃料レールとの圧力差が小さい。そのため、リターン通路を高圧ポンプ内の相対的に低圧である他の空間と連通する場合と比較して、リターン通路内に設けられる圧力調整部の電磁弁部を閉弁するために要する付勢力を小さくすることができる。これにより、電磁弁部を構成する付勢部材やコイル等の部品を小型化できるため、電磁弁部を有する圧力調整部を小型化することができる。また、電磁弁部の開閉に係る消費電力を抑えることもできる。
請求項9に記載の燃料供給装置では、圧力調整部は、高圧ポンプと一体に形成される。この構成によると、燃料供給装置を簡素化することができる。
以下、本発明による燃料供給装置を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、燃料供給装置1は、例えば筒内直噴型のガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンのインジェクタ21に燃料を供給するものであって、高圧ポンプ10、燃料レール20、圧力調整部100、および「制御部」としての電子制御装置(以下、「ECU」という)25等を含む構成となっている。なお、本実施形態では、筒内直噴型のガソリンエンジンに用いられるものとする。
高圧ポンプ10は、燃料タンク30から低圧ポンプ31によって燃料通路32を経由して供給される燃料(本実施形態においては、ガソリン)を加圧し、高圧燃料として吐出する。吐出された燃料は、燃料通路69を経由して燃料レール20へ供給される。
燃料レール20は、高圧ポンプ10から吐出される燃料を蓄積する。燃料レール20には、複数(本形態では4つ)のインジェクタ21が接続されている。また、燃料レール20には、内部の燃料圧力を検出する「圧力検出手段」としての圧力センサ22が設けられている。圧力センサ22は、検出した燃料レール20内の燃料圧力の検出信号をECU25へ入力する。
燃料通路69の途中には、リターン通路36を有する流入側通路部材35が接続されている。また、高圧ポンプ10には、燃料通路69とは別に、リターン通路39を有する流出側通路部材38が接続されている。流入側通路部材35と流出側通路部材38との間には、圧力調整部100が設けられている。圧力調整部100は、ECU25によりその駆動に係る通電が制御される。ECU25の制御により圧力調整部100が開状態になると、燃料通路69、流入側通路部材35、流出側通路部材38、および高圧ポンプ10の加圧室14が連通し、燃料レール20内の燃料を高圧ポンプ10内へ戻すことが可能である。なお、流入側通路部材35および流出側通路部材38が「通路部材」を構成している。
ECU25は、周知のコンピュータで構成されている。ECU25は、燃料レール20内の燃料圧力を検出する圧力センサ22、および図示しない各種センサにより入力されるアクセル開度、エンジン回転数等の検出信号に基づいて、燃料レール20内の燃料圧力を制御する。また、ECU25は、各種入力情報に基づいてインジェクタ21による燃料噴射を制御する。
次に、高圧ポンプ10の構成について説明する。
図1に示すように、高圧ポンプ10は、プランジャ部40、調量弁部50、および、吐出弁部60を備えている。また、高圧ポンプ10は、燃料通路69を経由して燃料レール20と連通している。この高圧ポンプ10の外郭は、図2に示すように、ハウジング11にて構成される。
ハウジング11の一方向(図2中では上方)にカバー12が取り付けられており、カバー12とハウジング11にて燃料室13が形成されている。また、カバー12の反対側には、プランジャ部40が設けられている。そして、プランジャ部40と燃料室13との中間付近に、燃料を加圧可能な加圧室14が形成されている。さらにまた、カバー12とプランジャ部40の配列方向に直交する方向に、調量弁部50および吐出弁部60を有している。燃料室13には、図1に示した低圧ポンプ31によって、燃料タンク30から燃料通路32を経由して燃料が供給される。燃料室13に供給された燃料は、調量弁部50を経由し、加圧室14にて加圧され、吐出弁部60から図1に示した燃料通路69を経由して燃料レール20へ圧送される。
次に、プランジャ部40、調量弁部50、および、吐出弁部60の構成について、順に説明する。
最初にプランジャ部40について説明する。
プランジャ部40は、プランジャ41、プランジャ支持部42、リフター43、および、プランジャスプリング44などを備えている。
プランジャ41は、ハウジング11の内部に形成されたシリンダ15に支持されている。プランジャ支持部42は、シリンダ15の端部に配置されており、シリンダ15と共にプランジャ41を往復移動可能に支持する。プランジャ41は、加圧室14側において、シリンダ15の内径と同様の外径を有し、プランジャ支持部42側では、その径が小さくなっている。
プランジャ41の端部には、有底円筒状のリフター43が配設されている。このリフター43は、図1に示すようにカムシャフト48に取り付けられたカム49にその外面を当接させ、カムシャフト48の回転により、カムプロフィールに応じて軸方向に往復移動する。
リフター43の内側には、プランジャスプリング44が配置されている。プランジャスプリング44は、プランジャ41の戻しバネであり、リフター43をカム面に当接させるよう付勢する。
このようなプランジャ部40の構成により、カムシャフト48の回転に応じたプランジャ41の往復移動が実現され、上記加圧室14の容積変化が作出される。
次に、調量弁部50について説明する。
調量弁部50は、図2に示すように、ハウジング11によって形成される収容部51、収容部51の開口を覆う弁部カバー52、調量弁コネクタ53、および、コネクタハウジング54等を備えている。
収容部51は、略円筒状に形成され、内部に燃料通路55を有している。燃料通路55には、略円筒状のシートボデー56が配置されている。シートボデー56の内部には、調量弁57が配置されている。この調量弁57は、円板状の底部571と円筒状の壁部572とで構成されており、その内部空間には、スプリング58が収容配置されている。
また、調量弁57の底部571には、調量弁ニードル59が当接している。この調量弁ニードル59は、上述した弁部カバー52を貫通し、調量弁コネクタ53の内部まで延びている。調量弁コネクタ53は、調量弁コイル531と当該調量弁コイル531へ通電するための端子532とを有している。調量弁コイル531の内側には、所定位置に保持される調量弁固定コア533、調量弁可動コア534、および、調量弁固定コア533と調量弁可動コア534との間に介在するスプリング535が配置されている。ここで、調量弁可動コア534に溶接固定されるのが、上述した調量弁ニードル59である。つまり、調量弁可動コア534と調量弁ニードル59とは一体になっている。
このような構成により、調量弁コネクタ53の端子532を介して通電が行われると、調量弁コイル531にて発生する磁束によって調量弁固定コア533と調量弁可動コア534との間に磁気吸引力が発生する。その結果、調量弁可動コア534が調量弁固定コア533側へ移動し、これに伴って調量弁ニードル59が、加圧室14から離れる方向へ移動する。このときは、調量弁57の移動が調量弁ニードル59にて規制されない。したがって、調量弁57の底部571がシートボデー56に着座可能となり、調量弁57の着座により、燃料通路55と加圧室14とが遮断される。
一方、調量弁コネクタ53の端子532を介した通電が行われないと、磁気吸引力は発生しないため、スプリング535によって、調量弁可動コア534が調量弁固定コア533から離間する方向へ移動する。これにより、調量弁ニードル59が加圧室14側へ移動する。その結果、調量弁ニードル59によって調量弁57の移動が規制され、調量弁57が加圧室14側へ移動する。このときは、調量弁57の底部571が離座することで、燃料通路55と加圧室14とが連通する。
次に、吐出弁部60について説明する。
吐出弁部60は、ハウジング11にて形成される円筒状の収容部61を有している。この収容部61にて形成される吐出通路611に、吐出用弁部材62、スプリング63、および、係止部64が収容されている。また、吐出通路611の開口部分が、吐出口65となっている。吐出口65とは反対側の収容部61の深部には、吐出用弁座612が形成されている。
吐出用弁部材62は、スプリング63の付勢力により、吐出用弁座612に着座する。これにより、吐出用弁部材62は、加圧室14の燃料の圧力が低いうちは、燃料の吐出を停止する。一方、加圧室14の燃料の圧力が大きくなってスプリング63の付勢力に打ち勝つと、吐出用弁部材62が吐出口65の方向へ移動する。これにより、吐出通路611へ流入した燃料は、吐出口65から吐出される。なお、吐出用弁部材62は、その内部に燃料の通り路となる空間を有している。したがって、吐出用弁部材62が吐出用弁座612から離座することで、吐出用弁部材62の外周部分へ流入した燃料は、吐出用弁部材62の内部空間を経由して、吐出口65から吐出されることになる。吐出口65から吐出された燃料は、図1に示す燃料通路69を経由して燃料レール20に蓄積される。
ここで、高圧ポンプ10の作動について説明する。
図1に示すカム49の駆動により、プランジャ41が上死点から下死点まで移動するとき、調量弁コイル531への通電は停止され、調量弁部50は開弁する。すると、燃料通路55から加圧室14へ燃料が流入する(吸入行程)。プランジャ41が上昇に転じると、加圧室14の燃料は燃料室13へと排出される(戻し行程)。プランジャ41が下死点から上死点まで移動する途中において調量弁コイル531へ通電されると、調量弁57の底部571がシートボデー56に着座する。すると、燃料通路55と加圧室14との連通は遮断され、プランジャ41が上昇することによって加圧室14の燃料圧力は上昇する(加圧行程)。加圧室14の圧力が上昇してスプリング63の付勢力、および、燃料レール20側の圧力による力に打ち勝つと、吐出弁部60が開弁し、加圧室14から吐出通路611および吐出口65を経由して燃料レール20へ燃料が吐出される。
次に、圧力調整部100と高圧ポンプ10との接続について図3に基づいて説明する。なお、図3は、図2中の記号Aで示す方向から見た高圧ポンプ10、圧力調整部100等を示す一部を切り欠いた平面図である。図3に示すように、圧力調整部100は、流出側通路部材38および接続部510を介して高圧ポンプ10に接続される。
流出側通路部材38の反圧力調整部100側には、アイユニオン511が固定されている。アイユニオン511は、その軸方向(図3では、上下両方向)について両端面において開口する貫通孔512を有している。この貫通孔512には、スクリュー521の軸部522が螺入される。また、アイユニオン511の側壁には、貫通孔512とリターン通路39とを連通する連通孔513が形成されている。
スクリュー521は、軸部522と、軸部522の一方の端部に一体に設けられた頭部523とを備えている。軸部522は、高圧ポンプ10のハウジング11に設けられた加圧室14と連通する取付孔16、およびアイユニオン511の貫通孔512に螺入される。
スクリュー521の内部には内部通路524が形成されている。内部通路524は、軸部522の側壁に形成される側壁開口部525、および、軸部522の反頭部523側の先端部に形成される先端開口部526において開口している。側壁開口部525は、軸部522が取付孔16および貫通孔512に螺入されたとき、連通孔513を経由してリターン通路39と連通する位置に形成されている。また、先端開口部526は、取付孔16と連通する通路17を経由して加圧室14と連通する。
したがって、圧力調整部100の内部に形成される内部通路71は、リターン通路39、連通孔513、貫通孔512、側壁開口部525、内部通路524、先端開口部526、取付孔16、および通路17を経由して加圧室14と連通している。
ハウジング11とアイユニオン511との間、およびスクリュー521の頭部523とアイユニオン511との間には、ガスケット528、529が配設されている。ガスケット528、529のシール作用により、貫通孔512の液密性が高められている。
次に、圧力調整部100について説明する。圧力調整部100は、図3に示すようにリターン通路36と39との間に介在している。圧力調整部100は、電磁弁部70および機械式の定残圧弁部110で構成されている。そこで次に、これら電磁弁部70および定残圧弁部110の構成を、図4および図4の部分拡大図である図5に基づいて説明する。
電磁弁部70は、筒部72、リターン用弁ボデー76、ニードル80、可動子84、固定子90、コネクタ95等によって構成されている。電磁弁部70の内部には、内部通路71が形成されている。
筒部72は磁気ステンレス鋼等の磁性材により円筒状に形成され、その内部にリターン用弁ボデー76、ニードル80、および可動子84を収容している。筒部72は、一端にリターン用弁ボデー76を収容する収容部73を有している。この収容部73は、流入側通路部材35に圧入され、溶接固定されている。
収容部73に収容されるリターン用弁ボデー76は、円筒状に形成され、流入側通路部材35側に開口する流入口77を有している。リターン用弁ボデー76は、流入口77に近づくにつれて内径が小さくなる円錐状の内壁78を有している。内壁78は、リターン用弁座79を有している。
ニードル80は、可動子84と一体に形成され、筒部72の内部を軸方向に往復移動可能に収容されている。ニードル80は、流入口77側の先端に、リターン用弁ボデー76のリターン用弁座79に離着座可能なシート部81を有している。ニードル80は、リターン用弁ボデー76との間に燃料が流れる燃料溜まり室82を形成する。この燃料溜まり室82は、内部通路71の一部を構成している。ニードル80が軸方向に移動することにより、シート部81がリターン用弁座79から離座すると、燃料溜まり室82は、流入口77を経由して後述する圧力調整部100の燃料溜まり室106と連通する。
可動子84は、磁気ステンレス鋼等の磁性材で円筒状に形成されている。可動子84は、筒部72の径方向内側に軸方向に往復摺動可能に設置されている。可動子84は、流入口77側において、ニードル80と溶接により固定されている。
固定子90は、円筒状に形成され、内部に内部通路71の一部を構成する通路91が形成されている。通路91は、反流入口77側において、流出側通路部材38のリターン通路39と流出口92を経由して連通している。
非磁性部材93は、固定子90と筒部72との間に配置され、筒部72と固定子90との磁気的短絡を防止する。
固定子90の内部には、円筒状に形成されたアジャストパイプ88が圧入固定されている。アジャストパイプ88の流入口77側には、スプリング87が配置されている。スプリング87は、一端がアジャストパイプ88に係止され、他端が可動子84に係止されている。このような構成により、可動子84は、スプリング87によって、流入口77側に付勢される。なお、アジャストパイプ88の圧入量を調整することにより、可動子84を流入口77側へ付勢するスプリング87の荷重が変更される。
コネクタ95は、樹脂製であり、コイル96、スプール97、および端子98を有する。コイル96は、スプール97に巻回されて、コイル96の外周に設けられるコイルカバー99と共にコネクタ95に埋設されている。端子98は、コイル96と電気的に接続している。
これにより、コネクタ95の端子98を介してコイル96へ通電が行われると、コイル96に発生する磁束によって、可動子84と固定子90との間に磁気的吸引力が発生する。この磁気的吸引力により、スプリング87の付勢力に抗し、可動子84が固定子90側へ移動する。これに伴って、ニードル80が、リターン用弁ボデー76から離れる方向へ移動する。その結果、シート部81がリターン用弁座79から離座する。すると、流入口77と燃料溜まり室82とは連通し、流入口77から内部通路71を経由して流出口92への燃料の流れが許容される。
反対に、コネクタ95の端子98を介した通電が行われないと、磁気吸引力は発生しないため、スプリング87の付勢力によって、可動子84が固定子90から離れる方向へ移動する。これに伴って、ニードル80がリターン用弁ボデー76側へ移動する。その結果、シート部81がリターン用弁座79に着座する。すると、流入口77と燃料溜まり室82との連通は遮断され、流入口77から流出口92への燃料の流れは遮断される。
一方、定残圧弁部110は、図4に示すように、収容部73の燃料流入側に配置される。定残圧弁部110は、燃料フィルタ118、「絞り部」としてのオリフィス120、および定残圧弁111を有している。
定残圧弁部110の本体部112は筒状に形成されている。本体部112の燃料流入側の先端部101には、燃料フィルタ118が配置されている。この燃料フィルタ118の下流側には、流路面積が相対的に小さなオリフィス120が形成されている。これにより、オリフィス120の下流側への燃料の流量は抑制される。
このオリフィス120の下流側には、燃料通路103、104が形成されている。上流側の燃料通路103に続く下流側の燃料通路104は、その径が、上流側の燃料通路103の径よりも大きくなっている。また、燃料通路103と燃料通路104との連結部分には弁座116が形成されている。
ここで、下流側の燃料通路104には、定残圧弁111が配置される。定残圧弁111は、図4に示すように、定残圧用弁体113、スプリング117、および、係止部107を有している。
定残圧用弁体113は、球状の先端部115、および、本体部114を備えている。スプリング117は、一端を係止部107に係止され、他端を本体部114に係止されている。これにより、本体部114が上流側の燃料通路103側へ付勢されており、球状の先端部115が弁座116に当接するようになっている。また、係止部107には、その中心部を貫通する燃料通路105が形成されている。
定残圧用弁体113は、通常時には弁座116から離座している。このとき、燃料通路103、104、105、および燃料溜まり室106が連通する。一方、図1に示した燃料レール20内の燃料圧力が所定の圧力である定残圧以下になると、定残圧用弁体113はスプリング117の付勢力によって弁座116へ着座するようになっている。すなわち、定残圧以下で定残圧弁111が閉弁するように、スプリング117による付勢力が調整されている。本形態では、この定残圧は、エンジンのアイドル運転時における燃料レール20の圧力以下で、かつ、燃料の飽和蒸気圧以上に設定している。
このような構成による本形態の燃料供給装置は、次のように作動する。
ECU25の制御により、圧力調整部100の電磁弁部70においてコイル96が通電されると、上述した通り、電磁弁部70の燃料溜まり室82は、流入口77を経由して定残圧弁部110の燃料溜まり室106と連通する。ここで、定残圧弁111は開弁し、燃料流入口102と燃料溜まり室106とが連通し、流入側通路部材35に形成されるリターン通路36と、内部通路71とが連通する。
したがって、通常時はコイル96へ通電することにより、燃料レール20と加圧室14とが連通する。このとき、燃料レール20の燃料が加圧室14に戻され、燃料レール20の燃料圧力が低下する。
次に、上述した本形態の燃料供給装置において奏される効果について説明する。
図6は、燃料レール20内の圧力の推移を示す説明図である。ここでは、時刻t1において、エンジンが停止されたものとして説明する。なお、本形態においては、エンジンの停止後、電磁弁部70に対して所定の期間通電するものとする。
エンジンの停止直前はアイドル運転となるのが一般的であるため、エンジン停止時(時刻t1)では、燃料レール20内の圧力は、記号Aで示すアイドル運転時の圧力(以下「アイドル圧A」という)となっている。
このとき、記号Bで示す定残圧(以下「定残圧B」と記述する)が設定されている場合、時刻t1において電磁弁部70を開弁すると、定残圧弁111も開弁する。したがって、図6中に記号Dで示すように、燃料レール20内の圧力は下降していく。なお、このときの「傾き」が、上述したオリフィス120の流路面積にて決まってくる(図5参照)。そして、時刻t2で燃料レール20内の圧力が定残圧Bになると、定残圧弁111は閉弁する。これにより、たとえ時刻t2で電磁弁部70が開状態であったとしても、記号Eで示すように、燃料レール20の圧力は一定、すなわち定残圧Bに維持される。その後、燃料レール20が冷えていくと、燃料レール20内の圧力は徐々に低下していくことになり、時刻t3において記号Cで示す飽和蒸気圧(以下「飽和蒸気圧C」という)に近いものとなる。
従来は、前述の「傾き」で燃料レール20の圧力を適宜下降させるために、電磁弁をデューティ制御する必要があった。この場合、制御が複雑になる虞がある。
これに対し、本形態では、オリフィス120を有する構成としたことにより、上述のように燃料レール20内の圧力をオリフィス120によって決まる「傾き」で適宜下降させることができる。これにより、デューティ制御が不要となり、結果として、複雑な制御が不要になるという効果を奏する。
また、本形態では、機械式の定残圧弁111によって、燃料レール20内の圧力は上述のように定残圧Bに維持される。したがって、機械式の定残圧弁111が閉弁した後、電磁弁部70の閉弁制御を行えばよい。その結果、定残圧Bとなったタイミングで即座に電磁弁部70を閉弁する必要がなくなり、制御構成が簡単になるという効果を奏する。
ところで、仮に定残圧弁111がない場合、図6中に記号Fの二点鎖線で示すように、燃料レール20内の圧力はエンジン停止時(時刻t1)からエンジンルーム内温度の上昇に伴って上昇する。具体的には、図7に示すように、時刻t1でエンジン回転数が「0」になると、エンジンルームが高温となっていることから、記号Gで示すように燃料レール20の温度が一旦上昇し(時刻t1から時刻t4)、当該温度がある程度維持された後(時刻t4から時刻t5)、下降する(時刻t5以降)。これに伴い、記号Hで示すように、燃料レール20内の圧力も同様に推移する。このため、インジェクタ21からの燃料漏れも相対的に大きなものとなる。記号Iで示すごとくである。
これに対し、本形態では、燃料レール20の温度が上昇したとしても、燃料レール20内の圧力は、図6中に記号Jで示すように、定残圧弁111および電磁弁部70によって下降させることができる。これにより、記号Kで示すように、インジェクタ21からの燃料漏れが抑えられる。具体的には、記号Rで示す部分の余分な燃料漏れを抑制できる。
また、本形態では、アクセルペダルの踏み込み具合による燃料カット制御時においても効果を奏する。
図8は、エンジンの運転中にアクセルペダルの踏み込みを中断し、燃料カット制御を実施した後、アイドル運転状態などへ移行し、再び燃料供給を開始する減速復帰時におけるインジェクタ21(図1参照)からの燃料噴射量を示す説明図である。
図8中の時刻s1で、アクセルペダルの踏み込みが中断されると、スロットル開度が所定値より小さくなる。このとき、エンジン回転数が所定値以上である場合、燃料噴射が停止される。その後、例えばエンジン回転数が所定値を下回ると、アイドリング状態に移行する(時刻s2)。
このとき、図8に示すように、燃料カットが行われる時刻s1から時刻s2までの期間では、インジェクタ21へ出力されるECU25の駆動パルス幅は「0」となる。その後、時刻s2からは、インジェクタ21の噴射状態をアイドル運転に適したものにするため、記号Lで示すような相対的に小さな幅の駆動パルスがインジェクタ21へ出力される。
仮に定残圧弁111および電磁弁部70がないとすると、時刻s1から時刻s2までの期間はインジェクタ21からの噴射が行われないため、燃料レール20の圧力は、記号Mの破線で示すように、燃料カット直前(時刻s1)の圧力に保持される。そのため、時刻s2において、インジェクタ21の駆動パルス幅を小さくしたとしても、燃料レール20の圧力により、記号Nの破線で示すように、必要以上の燃料が噴射されてしまう。
この点、本形態では、定残圧弁111および電磁弁部70の作用により、燃料カット時(図8中の時刻s1)から、記号Oで示すように燃料レール20内の圧力を下降させることができ、時刻s2におけるインジェクタ21からの燃料噴射量を、記号Pで示すように、アイドリング状態に応じた燃料噴射量とすることができる。その結果、減速復帰時の過剰噴射を抑制することができ、燃費の悪化を抑制可能であると共に、過剰噴射によって運転者に違和感を与えることがない。
結果として、本形態では、定残圧弁111および電磁弁部70の作用により、上述の(1)エンジンが停止された場合における燃料レール内の燃料圧力の上昇による不具合、および、上述の(2)エンジンの運転中における燃料レール内の圧力の維持による不具合、を払拭することができる。
さらにまた、本形態では、高温始動時やアイドルストップの後のエンジン再始動においても効果を奏する。
つまり、本形態では、図6に示すように、時刻t2から、定残圧Bが維持されて、その後、時刻t3までは、燃料レール20の圧力が飽和蒸気圧以上に維持される。例えば、エンジン停止後、30分〜1時間という期間、燃料レール20内の圧力が維持されるという具合である。これにより、高温再始動時の再始動性能の悪化を抑制することができる。また、信号待ちなどによって一時的にエンジンを停止させるアイドルストップシステムにおいて、アイドルストップ後の再始動時にも、上記高温再始動時と同様、再始動性能の悪化を抑制することができる。
結果として、本形態では、上記(3)高温再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合、および、上記(4)アイドルストップ後の再始動時における燃料レール内の圧力の下降による不具合を払拭することができる。
また、本形態では、燃料レール20からの戻り燃料は、高圧ポンプ10の加圧室14に戻される。高圧ポンプ10内の圧力は、概ね大気圧である燃料タンク30の圧力よりも高く維持されているため、燃料レール20からの戻り燃料の圧力の急激な低下を防ぐことができる。また、燃料レール20から燃料タンク30へ燃料を戻すための配管が不要となり、簡素な構成で燃料レール20内の燃料圧力を制御することができる。燃料レール20から燃料タンク30へ燃料を戻すための配管には、フッ素ゴムを用いるのが一般的である。このフッ素ゴムは、例えばガソリンなどの燃料を透過するため、透過により炭化水素ガス(以下、「HC」という。)が大気中に放出される虞があるが、燃料レール20から燃料タンク30へ燃料を戻すための配管が不要になるため、配管からの燃料透過によるHCの放出を防止することができる。
さらにまた、本形態では、燃料レール20の圧力を制御する弁装置として、電磁弁部70を採用している。ここで、図9に基づいて、エンジン始動における燃料レール20内の燃料圧力の上昇特性について説明する。図9(a)は、燃料レール20の圧力を調整する弁装置に電磁弁を用いた場合、図9(b)は、燃料レール20の圧力を調整する弁装置に機械式弁を用いた場合を説明するものである。図5では、横軸が時間を示し、縦軸が燃料レール圧を示している。図9(a)に示すように、燃料レール20の圧力を制御する弁装置として本実施形態の電磁弁部70を採用した場合、弁装置からの常時リークによる燃料レール20の圧力低下がない。一方、図9(b)に示すように、燃料レールの圧力を制御する弁装置として機械式弁を採用した場合、弁装置からの常時リークによって、吸入行程および戻し行程において燃料レール20の圧力が低下する。したがって、本形態のように、燃料レールの圧力を調整する弁装置として電磁弁部70を採用した場合、機械式弁を採用した場合と比較して、速やかに燃料レール20の圧力を上昇させることができる。これは、特にエンジン回転数が遅い場合、例えばエンジン始動時、において大きな効果を奏する。
さらにまた、本形態では、オリフィス120は圧力調整部100の燃料流入側に設けられているので、電磁弁部70の開弁時、オリフィス120を通過後に電磁弁部70へ流入する燃料の圧力を、オリフィス120を通過する前と比べて、小さくすることができる。これにより、電磁弁部70の剛性を高める必要がなくなり、結果として電磁弁部70を含む圧力調整部100を小型化することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の圧力調整部の拡大断面図を図10に示す。第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第1実施形態では、圧力調整部100において、定残圧弁部110は電磁弁部70と一体に形成されていたが、本形態では電磁弁部70と定残圧弁部210とは取替え可能に別体で形成されている。
本形態の圧力調整部200の本体部208は筒状に形成されている。本体部208の燃料流入側には、流入側通路部材235が溶接固定されている。流入側通路部材235は燃料レール20に連通し、リターン通路236を形成する。本体部208の反燃料流入側には、定残圧弁部210と電磁弁部70の収容部273とが圧入されている。
上記形態と同様、定残圧弁部210の本体部212は、筒状に形成されている。本体部212には、燃料フィルタ118、オリフィス120、定残圧用弁体113、スプリング117、および係止部107等を備えている。定残圧用弁体113は、球状の先端部115、および本体部114を有している。係止部107には、その中心部を貫通する燃料通路105が形成されている。
本形態においても、オリフィス120、定残圧弁211、および電磁弁部70の機能により、第1実施形態と同様の効果が奏される。加えて、本形態によると、定残圧弁部210を取替え可能であるため、図6中の記号Dで示す部分の「傾き」に相当する減圧速度や定残圧など、必要とされる性能に適した定残圧弁部210を適宜容易に選択することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態の圧力調整部の拡大断面図を図11に示す。第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本形態では、圧力調整部300は、電磁弁部70とオリフィス部310を備え、定残圧弁を備えない。オリフィス部310は電磁弁部70の収容部73の燃料流入側に配置されている。オリフィス部310の燃料流入側には燃料フィルタ118が配置され、その下流にはオリフィス120が形成されている。このオリフィス120の下流には、燃料通路303、304が形成されている。
本形態によると、燃料レール20内の圧力を定残圧に維持するためには、電磁弁部70をタイミングよく閉弁する必要がある。すなわち、第1実施形態に示す図6において、電磁弁部70を時刻t1において開弁し、時刻t2において閉弁する必要がある。
しかしながら、本形態では、オリフィス120を有しているため、デューティ制御が必要なくなるという点で、十分な効果が奏される。
(第4実施形態)
第4実施形態は、上述の圧力調整部を、高圧ポンプに一体に構成したものである。本形態の高圧ポンプの切り欠き断面図を図12に示す。第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本形態では、圧力調整部400が高圧ポンプ410と一体に形成されている。
高圧ポンプ410のハウジング411には、吐出弁部60の吐出通路611と連通するリターン通路436、加圧室14と連通するリターン通路439、およびリターン通路436とリターン通路439とを連通する挿入部418が形成されている。挿入部418は、ハウジング411の外部へ開口しており、この開口に圧力調整部400が挿入され、ハウジング411に組み付けられている。そして、圧力調整部400の電磁弁部470の固定子90の反流入口77側の端部には、シールキャップ494が設けられている。このシールキャップ494は、高圧燃料をシール可能に封止している。なお、本実施形態においては、ハウジング411が「通路部材」を構成している。
電磁弁部470の流入口77は、定残圧弁部110を経由してリターン通路436と連通している。また、筒部72には、電磁弁部470の内部に形成された内部通路471とリターン通路439とを連通する連通路474が形成されている。
このような構成により、ECU25の制御により、圧力調整部400の電磁弁部470においてコイル96が通電されると、第1実施形態において述べた通り、電磁弁部470の燃料溜まり室82は、流入口77を経由して定残圧弁部110の燃料溜まり室106と連通する。ここで、定残圧弁111が開弁すると、燃料流入口102と燃料溜まり室106とが連通し、リターン通路436と、内部通路471とが連通する。
なお、リターン通路436は、燃料レール20と連通する吐出用弁座612よりも下流側の吐出通路611と連通している。また、内部通路471は、連通路474およびリターン通路439を経由して加圧室14と連通している。したがって、コイル96へ通電されているとき、燃料レール20と加圧室14とが連通する。このとき、燃料レール20の燃料圧力が加圧室14の燃料圧力よりも高いと、燃料レール20の燃料が加圧室14に戻され、燃料レール20の燃料圧力が低下する。
本形態においても、オリフィス120、定残圧弁111、および電磁弁部470の機能により、第1実施形態と同様の効果が奏される。加えて、本形態によると、圧力調整部400が高圧ポンプ410と一体に形成されているので、高圧ポンプと別途に圧力調整部を設けた場合と比較して、高圧ポンプ10と圧力調整部100との接続に要する部品が不要になるため(図3参照)、部品点数を低減することができる。
(他の実施形態)
上記複数の実施形態では、燃料レールからの戻り燃料を高圧ポンプの加圧室に戻すように構成したが、他の実施形態においては、高圧ポンプ内の他の空間、例えば燃料室、に戻すように構成してもよい。高圧ポンプ内の圧力は、概ね大気圧である燃料タンクの圧力よりも高く維持されているため、燃料レールからの戻り燃料の圧力の急激な低下を防ぐことができる。また、燃料タンクへ燃料を戻すための配管が不要となることによる効果は、上記複数の実施形態と同様である。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、種々の形態で実施可能である。
本発明の第1実施形態の燃料供給装置を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の高圧ポンプを示す断面図である。 本発明の第1実施形態の高圧ポンプと圧力調整部との接続を示す一部切り欠き平面図である。 本発明の第1実施形態の圧力調整部を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の定残圧弁部を示す部分拡大断面図である。 燃料レール内の圧力の推移を示す平面図である。 燃料レールの温度上昇によるインジェクタからの燃料漏れを示す説明図である。 燃料カット後の減速復帰時におけるインジェクタからの燃料噴射量を示す説明図である。 本発明の第1実施形態の電磁弁部の特性を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の圧力調整部を示す断面図である。 本発明の第3実施形態の圧力調整部を示す断面図である。 本発明の第4実施形態の高圧ポンプを示す一部切り欠き平面図である。
符号の説明
1:燃料供給装置、10:高圧ポンプ(高圧ポンプ)、11:ハウジング、12:カバー、13:燃料室、14:加圧室(加圧室)、16:取付孔、20:燃料レール(燃料レール)、21:インジェクタ(インジェクタ)、22:圧力センサ(圧力検出手段)、25:ECU(制御部)、30:燃料タンク、31:低圧ポンプ、32:燃料通路、35:流入側通路部材(通路部材)、36:リターン通路、38:流出側通路部材(通路部材)、39:リターン通路、40:プランジャ部(加圧部)、41:プランジャ(プランジャ)、50:調量弁部、60:吐出弁部(吐出部)、61:収容部、611:吐出通路、612:吐出用弁座、62:吐出用弁部材、65:吐出口(吐出口)、69:燃料通路、70:電磁弁部、71:内部通路、72:筒部、73:収容部、76:リターン用弁ボデー、77:流入口、78:内壁、79:リターン用弁座、80:ニードル、81:シート部、82:燃料溜り室、84:可動子、87:スプリング、88:アジャストパイプ、90:固定子、91:通路、92:流出口、93:非磁性部材、95:コネクタ、96:コイル、97:スプール、98:端子、99:コイルカバー、100:圧力調整部、101:先端部、102:燃料流入口、103、104、105:燃料通路、106:燃料溜まり室、107:係止部、110:定残圧弁部、111:定残圧弁、112:本体部、113:定残圧用弁体、114:本体部、115:先端部、116:弁座、117:スプリング、118:燃料フィルタ(フィルタ)、120:オリフィス(絞り部)、200:圧力調整部、210:定残圧弁部、211:定残圧弁、235:流入側通路部材(通路部材)、300:圧力調整部、310:オリフィス部、400:圧力調整部、410:高圧ポンプ、436:リターン通路、439:リターン通路、470:電磁弁部、471:燃料通路、474:連通路、494:シールキャップ、510:接続部

Claims (9)

  1. プランジャの往復移動によって燃料を加圧可能な加圧室を有する加圧部、および前記加圧部にて加圧された燃料を吐出口から吐出する吐出部を有する高圧ポンプと、
    前記高圧ポンプから吐出された燃料を蓄積する燃料レールと、
    前記燃料レールに接続され、前記燃料レールに蓄積された燃料を内燃機関に噴射するインジェクタと、
    前記燃料レール内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記吐出部の下流側と前記吐出部の上流側とを連通し、前記燃料レールから前記高圧ポンプへ燃料を戻すリターン通路を有する通路部材と、
    前記リターン通路の途中に介在し、前記燃料レール内の圧力を減圧するために当該リターン通路の燃料の排出を許容または遮断する圧力調整部と、
    前記圧力調整部の燃料排出側に設けられ、通電により開閉制御される電磁弁部と、
    前記圧力調整部の燃料流入側に設けられる相対的に流路面積の小さな絞り部と、
    前記圧力検出手段により検出される前記燃料レール内の圧力、および前記内燃機関の運転状態に応じて前記電磁弁部への通電を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記圧力調整部は、前記電磁弁部と前記絞り部との間に設けられ、前記絞り部から流入
    する燃料の圧力が当該燃料の飽和蒸気圧より大きい所定の定残圧より大きくなると開状態となり、前記絞り部から流入する燃料の圧力が前記定残圧以下になると閉状態となる、機械式の定残圧弁を備えることを特徴とする請求項1記載の燃料供給装置。
  3. 前記圧力調整部において、前記絞り部は、定残圧弁部として前記定残圧弁と一体に形成されることを特徴とする請求項2記載の燃料供給装置。
  4. 前記圧力調整部において、前記定残圧弁部は、前記電磁弁部と一体に形成されることを特徴とする請求項3記載の燃料供給装置。
  5. 前記圧力調整部において、前記定残圧弁部を取替え可能とするように、前記定残圧弁部は前記電磁弁部とは別体に形成されることを特徴とする請求項3記載の燃料供給装置。
  6. 前記燃料レール内の圧力が前記定残圧に移行するように、前記内燃機関の停止後、前記電磁弁部に対して所定の期間開状態となるよう通電することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の燃料供給装置。
  7. 前記圧力調整部は、前記絞り部の燃料流入側にフィルタを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の燃料供給装置。
  8. 前記リターン通路は、前記吐出部の下流側と、前記高圧ポンプ内の前記加圧室とを連通することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の燃料供給装置。
  9. 前記圧力調整部は、前記高圧ポンプと一体に形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の燃料供給装置。
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