JP2010156281A - Dpfの再生制御装置 - Google Patents

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Kazuki Nishizawa
和樹 西澤
Taido Aoki
泰道 青木
Kazunari Ide
和成 井手
Hisashi Takayanagi
恒 高柳
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Abstract

【課題】DPFの強制再生中に、DOCの活性状態が十分でなくなる場合、および、エンジン負荷が急減してDPFに堆積されたPMが異常燃焼する可能性がある場合を早期に判定して該強制再生を中断し、強制再生の効率化および再生精度の向上を図るDPFの再生制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】排気通路に備えDPFに堆積したPMを燃焼除去するDPFの再生制御装置において、強制再生中に、エンジンが予め設定された第1運転領域に入る変化をしたときには即時に強制再生を中断する第1中断手段92と、予め設定された第2運転領域に入る変化をしたときには該第2運転領域内の運転が一定時間継続したときに強制再生を中断する第2中断手段102とを備え、前記強制再生中のエンジン運転条件の変化をみて第1中断手段92と第2中断手段102との一方が選択されて強制再生が中断される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの排気通路に排ガス中のPM(粒子状物質)を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)を備えるとともに該DPFに捕集したPMを燃焼除去してDPFを強制再生するDPFの再生制御装置に関するものであり、特に、その強制再生中に、エンジンの運転状態が所定の運転領域に入るような変化があった場合に強制再生を中断させるDPFの再生制御装置に関する。
ディーゼルエンジンから排出される黒煙の対策として、排気中に含まれるPMをDPFによって捕集し除去する技術が知られている。
運転中にこのDPFにPMが堆積していき、やがてその堆積量が許容値を上回ると、目詰まりが生じて排圧を上昇させて運転性に悪影響を及ぼすため、堆積したPMを除去して強制的に再生する必要がある。
DPFの強制再生の実施にあたっては、DPFに流入するガス温度を高温に保つ必要があり、ガス温度上昇のために吸気スロットルバルブや、排気スロットルバルブの開度を小さくして、吸気ガス量の減少、タイミングを変えた燃料噴射、または排ガス後処理装置(DOC(ディーゼル酸化触媒)+DPF)への燃料(軽油)供給、すなわち、DOCの上流側への燃料の添加または燃焼室内へのポスト噴射等が行われている。
例えば、DPFの強制再生の実施時には、図3に示すように、強制再生の開始(t1)後に燃焼室内への主噴射後にアーリーポトス噴射を実施して、DOCが十分酸化燃焼させることができる温度にまで高めて活性化し(DOC昇温ステージA)、その後(t2以降)、燃焼室内に燃焼に寄与しないタイミングでレイトポスト噴射を実施して、DPFの前段のDOCにて燃料が酸化されて発生する酸化熱で、DPFに流入する排ガス温度を上昇せしめて、DPFでPMが燃焼を開始する500〜650℃まで昇温させて、PMを燃焼除去する(DPF入口温度制御ステージB)ように制御される。
しかし、DOCが十分活性を持つ温度に達していない状態で、DOC昇温ステージAから前記DPF入口温度制御ステージBへ進んで、レイトポスト噴射を行うと、燃料が酸化燃焼されずDPF入口温度を昇温できない。
すなわち、触媒活性が低下して酸化触媒に必要な昇温機能が得られず、後段に設置されたDPFの再生処理が実施できなくなるおそれがある。更に後段へのHCの排出や、低温では燃料のミスト化やSOF成分の割合が多くなる懸念がありDOC入口部の閉塞のおそれがある。
このため、DOC昇温ステージAにおいて、DOCが十分活性しない状態でDPF入口温度制御ステージBへ進んでレイトポスト噴射をしないようにする必要がある。
また、図3の点線Cで示すようにDPF入口温度制御ステージBへ進んだ後においてエンジン運転状態が低負荷に変わるとDOC温度が下がり活性が低下してしまった場合においても、DPF入口温度制御ステージBにおけるレイトポスト噴射を継続し続けることがないように、DOCの活性が不十分の場合には強制再生を中断する必要がある。
また、DPF入口温度制御ステージBに突入後に、エンジン負荷の急減少(排ガス量の低下)が起こると、図3の点線D(DPF出口温度)で示すように、DPFフィルタでPM燃焼により発生した熱が蓄積してDPF内部が異常昇温し、フィルタ自体の熱溶損やクラックによる破損、またはフィルタに触媒が担持されていればその触媒が熱劣化のおそれがあるので、異常昇温を避けるために、負荷の急減少が起こるような運転中の排ガス量を絞るような強制再生を実施できなくするか、強制再生を開始するPM堆積量の閾値量を著しく少なくして、異常昇温した時の温度を抑えるようにしなければならない。
一方、急負荷低減時の異常昇温を回避する技術として、例えば、特許文献1(特許第4075573号公報)が知られている。
特許文献1には、パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートの急速燃焼の可能性があると判断した時に、内燃機関とその負荷との断接を行うクラッチの切断時に、内燃機関の回転を通常時よりも緩い速度で徐々にクラッチ切断後の回転数に切り替える制御行うことが示されている。そして、十分にパティキュレートフィルタに流入するガス量を確保してパティキュレートの異常昇温が防止されることが示されている。
特許第4075573号公報
しかし、前記特許文献1の技術は強制再生中に限ったものではない上に、クラッチの切断時の作動だけを対象とし、しかもエンジン回転数をゆっくり下げる制御であるため、クラッチの切断時以外の急激な低負荷への変化時には適用できない。
また、前記したようにDOCが十分活性を持たない温度状態で、DPF入口温度制御ステージBを開始して、レイトポスト噴射を行うと、燃料が酸化燃焼されずDPF入口温度を昇温できない。
すなわち、触媒活性が低下して酸化触媒に必要な昇温機能が得られず、後段に設置されたDPFの再生処理が実施できなくなるおそれがある。更に後段へのHCの排出や、低温では燃料のミスト化やSOF成分の割合が多くなる懸念がありDOC入口部の閉塞のおそれがあるため、このようなDOCの未活性時に強制再生を中断することが必要である。
さらに、前記したようにエンジン負荷の急減少(排ガス量の低下)が起こると、DPFフィルタでPM燃焼により発生した熱が蓄積してDPF内部が異常昇温し、フィルタ自体が熱溶損やクラックによる破損、またはフィルタに触媒が担持されていればその触媒が熱劣化するおそれがあるので、負荷の急減少が起こるような運転中の強制再生を実施できなくすることが必要である。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、DPFの強制再生中に、DOCの活性状態が十分でない場合、および、エンジン負荷が急減してDPFに堆積されたPMが異常燃焼の可能性がある場合を早期に判定して該強制再生を中断し、再生時間の増大や昇温効率低下による燃費低下や、DPF異常昇温による破損やHCのリーク、DOC入口部の閉塞などのトラブルを回避するDPFの再生制御装置を提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するもので、ディーゼルエンジンの排気通路に排ガス中のPM(粒子状物質)を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)を備えるとともに該DPFに捕集したPMを燃焼除去してDPFを強制再生するDPFの再生制御装置において、強制再生中に、エンジンが予め設定された第1運転領域に入る変化をしたときには即時に強制再生を中断する第1中断手段と、予め設定された第2運転領域に入る変化をしたときには該第2運転領域内の運転が一定時間継続したときに強制再生を中断する第2中断手段とを備え、前記強制再生中のエンジン運転条件の変化に対して前記第1中断手段と第2中断手段との一方が選択されて強制再生が中断されることを特徴とする。
かかる発明によれば、強制再生中に、エンジンが予め設定された第1運転領域に入る変化をしたときに即時に強制再生を中断する第1中断手段を備えるため、すなわち、負荷急減時のようなDPF内のPMに供給される排ガス量が急激に減少してPMが異常燃焼して、異常昇温する恐れがある運転領域に突入したと判定したような場合に、即座に強制再生を中断することができるため、DPF内部が異常昇温し、フィルタ自体の熱溶損やクラックによる破損を回避し、またはフィルタに触媒が担持されていればその触媒が熱劣化をすることを回避できる。
このように中断制御によって異常昇温のリスクが低減し、強制再生までに補足できるPM堆積量を増大することができ、再生インターバルを伸ばすことができ燃費を低減できる。
また、予め設定された第2運転領域に入る変化をしたときには該第2運転領域内の運転が一定時間継続したときに強制再生を中断する第2中断手段を備えるため、すなわち、DPFの前段に配置されたDOCの活性が十分に行われないような運転状態が継続したときに、強制再生を中断することができるため、レイトポスト噴射が不必要に噴射されることがなく、後段へのHCの排出や、低温では燃料のミスト化やSOF成分の割合が多くなる懸念がありDOC入口部の閉塞のおそれがあるがこのような弊害が回避される。
またDPF入口温度制御ステージBに入れるかどうかの可否判断にも適用できる。
また、本発明において好ましくは、前記第1中断手段と第2中断手段とのそれぞれの前記運転領域がエンジン回転数とエンジン負荷もしくは燃料噴射量とをパラメータとする共通の運転領域マップに設定され、該共通の運転領域マップに基づいて前記第1中断手段と第2中断手段とが選択されて実施される。
このように共通の運転領域マップに第1運転領域と第2運転領域とがそれぞれ設定されるため、制御ロジックが簡潔化されて再生制御装置が簡単化される。
また、強制再生の中断条件を排ガス温度の検出値に基づかずにエンジンの運転状態に基づき予め設定したマップによって判定するため、排ガス温度に変化が出る以前の早期の段階で中断すべき傾向を把握でき、前記したようなDPF内部の異常昇温によるフィルタ自体の熱溶損やクラックによる破損、またはフィルタに触媒が担持されていればその触媒が熱劣化のおそれを早期に回避できる。
また、本発明において好ましくは、前記第1運転領域はアイドリング状態を含む低回転低負荷運転状態であるとよく、アイドリング状態を含む低回転低負荷運転状態に突入した時には、即座に強制再生を中断することができ、排ガス量が低下するような負荷の急減少時のDPF内でのPMの異常燃焼が防止される。
また、本発明において好ましくは、前記第2運転領域は全負荷の50%以下の低中負荷領域であるとよい。このような低中負荷領域の運転が一定時間継続したときに、強制再生を中断するので、すなわち、DPFの前段に配置されたDOCは、全負荷の50%以下の低中負荷領域の運転が一定時間以上継続すると温度が低下する恐れがあるため、このような運転状態が継続したときに、強制再生を中断して、DOCの触媒活性機能の低下によって、後段に設置されたDPFの再生処理が実施できなくなるおそれを回避する。また、レイトポスト噴射の中止によってHCのリークやDOC入口部の閉塞の防止や燃費を向上できる。
また、本発明において好ましくは、前記第2運転領域は前記DPFの上流側に設けられたDOC(ディーゼル酸化触媒)の入口温度または出口温度のうち低い方の温度がDOCの活性判定温度に達しない運転領域である。
このように、エンジンの回転数、負荷によって設定される運転領域ではなく、DOCの出口、または入口の温度のうち低い方が一定温度、例えば300℃(DOCの活性判定温度)に達しない運転領域での運転状態が一定時間以上継続すると、DPFへの排ガス温度が低下するおそれがあるため、強制再生を中断して、DOCの触媒活性機能の低下によって、後段に設置されたDPFの再生処理が実施できなくなるおそれを回避する。また、レイトポスト噴射の中止によってHCのリークやDOC入口部の閉塞の防止や燃費を向上できる。
また、DOCの出口または入口の温度に基づいて判定するので、DOCの活性状態を確実に判定でき、強制再生の中断制御を精度良く確実に行うことができる。
また、本発明において好ましくは、前記第1運転領域と第2運転領域とが重なる運転領域に入る変化をしたときには前記第1中断手段を優先して実施するとよい。このように第1中断手段を優先するため、負荷の急減少時のDPF内でのPMの異常燃焼の回避を優先させて、DPF内部が異常昇温し、フィルタ自体が熱溶損またはフィルタに担持されている触媒の熱劣化を確実に防止できる。
なお第一中断手段又は第2中断手段における、再生の中断手段については、単に吸気スロットルバルブや、排気スロットルバルブの制御をやめたり、タイミングを変えた燃料噴射をやめたり、レイトポストの噴射を中止したり、さまざまな組合せを取ることができる。
本発明によれば、DPFの強制再生中に、DOCの活性状態が十分でない場合、および、エンジン負荷が急減してDPFに堆積されたPMが異常燃焼の可能性がある場合を早期に判定して該強制再生を中断し、再生時間の増大や昇温効率低下による燃費低下や、DPF異常昇温による破損やHCのリーク、DOC入口部の閉塞などのトラブルを回避するDPFの再生制御装置を提供することができる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、ディーゼルエンジン(以下エンジン1という)の排気通路2にDOC(ディーゼル酸化触媒)3と該DOC3の下流側にPM(粒子状物質)を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)5とからなる排ガス後処理装置6を備えた全体構成を示す。
図1において、エンジン1は、排気タービン13とこれに同軸駆動されるコンプレッサ15を有する排気ターボ過給機17を備えており、該排気ターボ過給機17のコンプレッサ15から吐出された空気は空気管19を通って吸気スロットルバルブ23で吸気流量が制御された後、シリンダ毎に設けられた吸気ポート27からエンジン1の燃焼室29内に吸入される。
エンジン1においては、燃料の噴射時期及び噴射量がエンジン制御手段31によって制御されており、かかる噴射時期及び噴射量にてシリンダ毎に設けられた燃料噴射装置の燃料噴射弁33から燃焼室29内に噴射される。
また、排気通路2の途中から、EGR(排ガス再循環)管39が分岐されて、排ガスの一部(EGRガス)がEGR管39を通り、EGRクーラ41降温され、吸気スロットルバルブ23の下流部位にEGRバルブ45を介して投入されるようになっている。
エンジン1の燃焼室29で燃焼された燃焼ガス即ち排ガス47は、シリンダ毎に設けられた排気ポート49が集合した排気マニホールド及び排気通路2を通って、前記排気ターボ過給機17の排気タービン13を駆動してコンプレッサ15の動力源となった後、排気通路2を通って排ガス後処理装置6のDOC3に入る。
また、DPF5の再生制御装置9には、吸気スロットルバルブ23の開度信号、エアフローセンサ55の信号、DOC3の入口の排ガス温度センサ56、DOC3の出口の温度センサ、すなわち、DPF5の入り口の排ガス温度センサ57からの温度信号、およびDPF5の入口圧力センサ59と出口圧力センサ61の圧力信号に基づく差圧センサ63からの差圧信号、さらにエンジン回転数信号、エンジン負荷信号または燃料噴射量信号がそれぞれ入力されている。
DPFの再生制御装置9は、エンジン制御手段31と、強制再生を中断する強制再生中断手段80とを有し、該強制再生中断手段80には、第1中断手段92と第2中断手段102と中断手段選定部112とが設けられている。
DPF5の強制再生時には、再生制御装置9によって、図3に示すように、まず、t1時点で強制再生の制御が開始されると、DOC3を活性化するためのDOC昇温ステージAを行う。このDOC昇温ステージAでは吸気スロットルバルブ23を絞り、さらに、エンジン制御手段31によって燃焼室29内への主噴射後にアーリーポトス噴射を実施するようになっている。燃焼室29内への噴射でなくDOC3の上流側の排気通路2に噴射してもよい。
そして、DOC3の入口の排ガス温度センサ56によって、DOC3の入口温度が250〜300℃に達すると十分活性を有すると判定して、t2時点で次のDPF5に堆積しているPMを燃焼除去する制御するためのDPF入口温度制御ステージBへ進む。
このDPF入口温度制御ステージBでは、エンジン制御手段31によってアーリーポトス噴射後の燃焼に寄与しないクランク角において、レイトポスト噴射を実施する。燃焼室29内への噴射でなくDOC3の上流側の排気通路2に噴射してもよい。
そして、活性化されたDOC3でDPF5に流入する排ガス温度を上昇せしめて、DPF5でPMが燃焼する500〜650℃の温度まで昇温して、PMを燃焼除去する。
以上のような強制再生制御の実施中において、一定の条件のもとに強制再生中断手段80によって、強制再生が中断される。
強制再生の中断制御について図2の制御ブロック図を参照して説明する。エンジン回転数とエンジン負荷もしくは燃料噴射量とを基に異常昇温領域マップ90を用いて現在の実エンジンの運転状態が強制再生中の運転状態から異常昇温領域(第1運転領域)に突入したか否かを判定する。
異常昇温領域マップ90は、図4に示すように、横軸にエンジン回転数を取り、縦軸にエンジン負荷もしくは燃料噴射量を取り、Yの領域が異常昇温領域として予め設定されている。このY領域は、アイドル状態を含む低負荷低回転領域に設定されている。
そして、強制再生中にエンジンの運転条件がY領域内に領域外から変化して突入した場合には、その領域内の継続時間T1を第1中断手段92のT1カウント部94でカウントする。すなわち、Y領域内に突入する変化をした場合には、突入後に該領域内の継続時間T1が判定基準時間T1S以上になるか否かを継続時間判定部96で判定して、判定基準時間T1S以上Y領域内の運転が継続された場合にはYes信号を出力し、未満の場合にはNO信号を出力する。
また、現在の実エンジンの運転状態が強制再生中の運転状態から強制再生不可領域(第2運転領域)に突入したか否かを、強制再生不可領域マップ100を用いて判定する。
強制再生不可領域マップ100は、図4のX+Yの領域であり、強制再生不可領域として予め設定されている。このX領域は、低回転で全負荷の50%程度以下の負荷領域に設定されている。また、Y領域は、前記のようにアイドル状態を含む低負荷低回転領域に設定されている。
そして、強制再生不可領域のX+Yに領域内に領域外から突入した場合には、その領域内の継続時間T2を第2中断手段102のT2カウント部104でカウントする。すなわち、X+Yの領域内に突入する変化をした場合には、突入後に該領域内の継続時間T2が判定基準時間T2S以上になるか否かを継続時間判定部106で判定して、判定基準時間T2S以上の場合にはYes信号を出力し、未満の場合にはNO信号を出力する。
このように強制再生不可領域マップ100と異常昇温領域マップ90とは、共通の座標軸、すなわち共通のパラメータによって構成された1つの運転領域マップ110として設定されるため、制御ロジックが簡潔化される。
第1中断手段92は、DPF5の異常昇温に対する制御中断であるため、T1Sの判定基準時間はY領域に突入したと判定したときには、即座に中断するように極めて短時間(例えば、0〜2秒)に設定されている。
一方、第2中断手段102は、DOC3の不活性を、エンジン回転数を基に判定して中断制御する場合には、即座に中断すると再度再生開始するまで一定の条件を要し、再生が効率的に行われず、また頻繁に中断するおそれもあり効率的でないため、またエンジン回転数がすぐにDOCの不活性状態に結びつかないため、T2Sの判定基準時間は、T1Sに比べて長い時間(例えば、30〜60秒)に設定されている。
また、後述するように、第2中断手段102が、DOC3の不活性を、DOC入口温度又は出口温度を基に判定して中断制御を行う場合には、DOCの不活性状態がすぐに分かるため、T2Sの判定基準時間は、前記エンジン回転数による判定に比べて短く、且つT1Sに比べて同じか長い時間(例えば、0〜10秒)に設定されている。
そして、中断手段選定部112によって、第1中断手段92と第2中断手段102とが、共に中断Yesの判定の場合には、第1中断手段92よる中断を優先して処理するようになっている。
すなわち、図4のX領域とY領域とが重なる領域においては、第1中断手段よる中断制御を優先して、DPF5の異常昇温を回避するようになっている。第1中断手段92を優先するため、負荷の急減少時のDPF5内でのPMの異常燃焼の回避を優先させて、DPF内部が異常昇温し、フィルタ自体が熱溶損またはフィルタに担持されている触媒の熱劣化を確実に防止できるようになっている。
また、第1中断手段92が中断Yesで、第2中断手段102が中断NOの判定の場合には、第1中断手段92によって中断が実施され、逆に、第1中断手段92が中断NOで、第2中断手段102が中断Yesの判定の場合には、第2中断手段102によって中断が実施される。
第1中断手段92、第2中断手段102における再生中断は、吸気スロットルバルブ23の制御をオフにして開度の全開と、エンジン制御手段31によってアーリーポスト噴射、およびレイトポスト噴射の停止とを組み合わせて行う。第1中断手段92による中断は、DPF5内の異常昇温を防止するため、吸気スロットルバルブ23の全開、アーリーポスト噴射の停止、レイトポスト噴射の停止を組合わせて一部実施したり、すべて実施することで迅速な対応を行うようになっている。
尚、いずれの手段もNOの場合は、再生が再開されることとなる。
また、前記第2中断手段102の他の例として、エンジン回転数と負荷とによる強制再生不可領域マップ100を用いずに、DOC3の入口の排ガス温度センサ56、DOC3の出口の温度センサ、すなわち、DPF5の入り口の排ガス温度センサ57からの温度信号によって、DOC3の入口温度をまたは出口温度を検出して、そのうち低い方の温度が一定温度、すなわちDOC3が活性していると判定できる温度、例えば300度に達しているか、否かによって判定する。
達していない運転状態が一定時間以上継続した場合には、DPF5への排ガス温度が低下する恐れがあるため、強制再生を中断するようにする。
このように、強制再生の中断をエンジン回転数と負荷とによらずに排ガス温度の検出値に基づいて判定するので、中断制御を精度良く確実に行うことができる。
以上のように本実施形態によると、強制再生中に、エンジンが予め設定された第1運転領域Yに入る変化をしたときに即時に強制再生を中断する第1中断手段92を備えるため、DPF5内のPMに供給される排ガス量が急激に減少してPMが異常燃焼して、異常昇温する恐れがある運転領域に突入したと判定した場合には、即座に強制再生の中断により排ガス量を増大させることができ、これによって、DPF5内部が異常昇温し、フィルタ自体の熱溶損を回避し、またはフィルタに触媒が担持されていればその触媒が熱劣化をすることを回避できる。さらに、強制再生までに補足できるPM堆積量を増大することができ、再生インターバルを伸ばすことができ燃費を低減できる。
また、DPFの前段に配置されたDOCの活性が十分に行われないような運転状態が継続したときに、強制再生の中断を第2中断手段102によって行われるため、DOCの触媒活性機能の低下が回避されて、排ガスが昇温されず後段に設置されたDPFの再生処理が実施できなくなるおそれが防止される。さらに、レイトポスト噴射燃料のDOCおよびDPFを通過(スリップ)して排出されるHC排出量増大、及び燃費の悪化を抑制できる。
また、強制再生の中断条件を排ガス温度の検出値に基づかずにエンジンの運転状態に基づき予め設定したマップによって判定するため、排ガス温度に変化が出る以前の早期の段階で中断すべき傾向を把握でき、前記したようなDPF5内部の異常昇温によるフィルタ自体の熱溶損やクラックによる破損を回避し、またはフィルタに触媒が担持されていればその触媒が熱劣化をすることを回避できる。
このように中断制御によって異常昇温のリスクが低減し、強制再生までに補足できるPM堆積量を増大することができ、再生インターバルを伸ばすことができ燃費を低減できる。
すなわち、排ガス温度に基づく制御に比べて応答遅れを回避して、早い段階での強制再生の中断を判定して早期の対応が可能になる。
また、強制再生の中断条件を排ガス温度の検出値に基づいて、DOC3の入口温度、または出口温度のうち低い方の温度が一定温度、すなわちDOC3が活性していると判定できる温度、例えば300度に達しているか、否かによって判定するため、活性状態を確実に判定でき、さらに強制再生の中断制御を精度良くかく確実に行うことができる。
本発明によれば、DPFの強制再生中に、DOCの活性状態が十分でない場合、および、エンジン負荷が急減してDPFに堆積されたPMが異常燃焼の可能性がある場合を早期に判定して該強制再生を中断して、強制再生の効率化および再生精度の向上を図ることができるので、ディーゼルエンジンのDPFの再生制御装置に適する。
排気通路にDOC及びDPFを備えたディーゼルエンジンの全体構成図である。 DPFの再生制御装置の構成ブロック図である。 強制再生時のDPF入口、出口温度、DOC入口温度の変化の概要を示す説明図である。 運転領域マップ示す説明図である。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
2 排気通路
3 DOC(ディーゼル酸化触媒)
5 DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)
6 排ガス後処理制御装置
9 DPFの再生制御装置
23 スロットルバルブ
31 エンジン制御装置
33 燃料噴射弁
55 エアフローセンサ
56,57 排ガス温度センサ
63 差圧センサ
80 強制再生中断手段
90 異常昇温領域マップ
92 第1中断手段
100 強制再生不可領域マップ
102 第2中断手段
110 運転領域マップ
112 中断手段選定部

Claims (6)

  1. ディーゼルエンジンの排気通路に排ガス中のPM(粒子状物質)を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)を備えるとともに該DPFに捕集したPMを燃焼除去してDPFを強制再生するDPFの再生制御装置において、
    強制再生中に、エンジンが予め設定された第1運転領域に入る変化をしたときには即時に強制再生を中断する第1中断手段と、予め設定された第2運転領域に入る変化をしたときには該第2運転領域内の運転が一定時間継続したときに強制再生を中断する第2中断手段とを備え、前記強制再生中のエンジン運転条件の変化に対して前記第1中断手段と第2中断手段との一方が選択されて強制再生が中断されることを特徴とするDPFの再生制御装置。
  2. 前記第1中断手段と第2中断手段とのそれぞれの前記運転領域がエンジン回転数とエンジン負荷もしくは燃料噴射量とをパラメータとする共通の運転領域マップに設定され、該共通の運転領域マップに基づいて前記第1中断手段と第2中断手段とが選択されて実施されることを特徴とする請求項1記載のDPFの再生制御装置。
  3. 前記第1運転領域はアイドリング状態を含む低回転低負荷運転状態であることを特徴とする請求項1または2記載のDPFの再生制御装置。
  4. 前記第2運転領域は全負荷の50%以下の低中負荷領域であることを特徴とする請求項1または2記載のDPFの再生制御装置。
  5. 前記第2運転領域は前記DPFの上流側に設けられたDOC(ディーゼル酸化触媒)の入口温度または出口温度のうち低い方の温度がDOCの活性判定温度に達しない運転領域であることを特徴とする請求項1記載のDPFの再生制御装置。
  6. 前記第1運転領域と第2運転領域とが重なる運転領域に入る変化をしたときには前記第1中断手段を優先して実施することを特徴とする請求項1記載のDPFの再生制御装置。
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