JP2010156064A - 埃脱落性リップストップタフタ織物および繊維製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量性と優れた引裂き強力とを有し、かつ付着した埃が脱落しやすい埃脱落性リップストップタフタ織物、および該埃脱落性リップストップタフタ織物を用いてなる繊維製品を提供する。
【解決手段】総繊度が35dtex以下のポリエステルマルチフィラメントAと、総繊度が35dtexより大きいポリエステルマルチフィラメントBとを用いて得られたリップストップタフタ織物であって、カバーファクターCFが1300〜3000の範囲であり、かつ該織物に撥水加工が施されており、かつ該織物の摩擦耐電圧が3000V以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、軽量性と優れた引裂き強力とを有し、かつ付着した埃が脱落しやすい埃脱落性リップストップタフタ織物、および該埃脱落性リップストップタフタ織物を用いてなる繊維製品に関する。
リップストップタフタ織物は細繊度繊維で主として織物を構成し、太繊度繊維を織物の経および/または緯に間欠的に配した織物であり、軽量であるにもかかわらず優れた引裂き強力を有するのでスポーツ衣料用途を中心に使用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、従来のリップストップタフタ織物では、使用の際に埃が付着すると埃が脱落しにくいという問題があった。
特開2008−101295号公報 特許第3886525号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、軽量性と優れた引裂き強力とを有し、かつ付着した埃が脱落しやすい埃脱落性リップストップタフタ織物、および該埃脱落性リップストップタフタ織物を用いてなる繊維製品を提供することにある。
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、リップストップタフタ織物に細繊度の制電性ポリエステル繊維を含ませることにより、軽量性と引裂き強力とを損なわず、織物に付着した埃が脱落しやすい埃脱落性リップストップタフタ織物が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「総繊度が35dtex以下のポリエステルマルチフィラメントAと、総繊度が35dtexより大きいポリエステルマルチフィラメントBとを用いて得られたリップストップタフタ織物であって、下記式で表されるカバーファクターCFが1300〜3000の範囲であり、かつ該織物に撥水加工が施されており、かつ該織物の摩擦耐電圧が3000V以下であることを特徴とする埃脱落性リップストップタフタ織物。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。」が提供される。
その際、下記埃脱落性評価で評価した埃脱落性が80%以上であることが好ましい。
<埃脱落性評価>タテ10cm、ヨコ10cmの大きさに裁断したシートを、同サイズの、表面が平らなステンレス製平板に貼り付けた後、試料をビニールボックス内に配置し、1gの擬似埃(石松子)をエアブラシにて噴霧し均一に飛散させた。飛散5分後に擬似埃が均一に付着した試料を取り出し、デジタルカメラ顕微鏡システム(商品名:NYpixS2スーパーシステム、マイクロネット社製)で100倍に拡大し画面上の擬似埃付着数(n数=3)をカウントする。次いで、シートを貼り付けた該平板を上下逆さにした状態で、高さ5cmより15gのおもりを該平板に落下させ、デジタルカメラ顕微鏡システムで擬似埃付着数を測定した場所と同一の場所での残存擬似埃付着数(n数=3)をカウントする。そして、次式で埃脱落性(%)を求める。
埃脱落性(%)=100−((残存擬似埃付着数)/(擬似埃付着数)×100)
また、前記ポリエステルマルチフィラメントAおよび/またはポリエステルマルチフィラメントBが、制電性ポリエステルを芯部に配した芯鞘型複合ポリエステル繊維であることが好ましい。また、前記ポリエステルマルチフィラメントAおよび/またはポリエステルマルチフィラメントBの単糸繊度が1.0dtex以下であることが好ましい。また、前記ポリエステルマルチフィラメントBが、総繊度が35dtex以下のポリエステルマルチフィラメントを2本以上引きそろえた糸条であることが好ましい。また、前記撥水加工が、フッ素系撥水剤を用いた撥水加工であることが好ましい。また、織物にカレンダー加工が施されていることが好ましい。また、織物の引裂強力が6N以上であることが好ましい。また、織物の通気度が10cc/cm・sec以下であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の埃脱落性リップストップタフタ織物を用いてなる、衣料、寝袋、ふとんカバー、ふとん側地、傘地、およびテント地から群より選択されるいずれかの繊維製品が提供される。
本発明によれば、軽量性と優れた引裂き強力とを有し、かつ付着した埃が脱落しやすい埃脱落性リップストップタフタ織物、および該埃脱落性リップストップタフタ織物を用いてなる繊維製品が提供される。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明の織物は、総繊度が35dtex以下(好ましくは15〜35dtex)のポリエステルマルチフィラメントAと、総繊度が35dtexより大きい(好ましくは36〜110dtex)ポリエステルマルチフィラメントBとを用いて得られたリップストップタフタ織物である。
ここで、前記ポリエステルマルチフィラメントAの総繊度が35dtexよりも大きいと織物の軽量性が損われるため好ましくない。また、前記ポリエステルマルチフィラメントBの総繊度が35dtex以下であれば、織物の引裂き強力が低下するため好ましくない。
前記ポリエステルマルチフィラメントAおよびポリエステルマルチフィラメントBを形成するポリマーの種類としてはポリエステル系ポリマーであれば特に限定されず、ポリエチレンテレフタレートやポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸、第3成分を共重合させたポリエステルなどが好ましく例示される。かかるポリエステルとしては、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルでもよい。特に、優れた引裂強力を得る上でポリエチレンテレフタレートが好ましい。
該ポリマー中には、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。
前記ポリエステルマルチフィラメントAおよびポリエステルマルチフィラメントBにおいて、単繊維の横断面形状は特に限定されず、丸、三角、扁平、くびれ付扁平などいずれでもよい。また、繊維形態も特に限定されず、紡績糸、長繊維(マルチフィラメント)いずれでもよい。さらには、仮撚捲縮加工や空気加工が施されていてもさしつかえない。
特に、前記ポリエステルマルチフィラメントAおよび/またはポリエステルマルチフィラメントBが芯成分に制電性ポリエステルが配された芯鞘型複合繊維であると、織物の制電性が向上することにより埃脱落性が向上し好ましい。
その際、前記制電性ポリエステルとしては、芳香族ポリエステル100重量部に対して(a)ポリオキシアルキレン系ポリエーテル0.2〜30重量部および(b)有機イオン性化合物0.05〜10重量部を含有してなる制電性ポリエステルであると、優れた制電性が得られ好ましい。
前記芳香族ポリエステルとしては、二官能性芳香族カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体との反応により得られる重合体を対象とする。
ここでいう二官能性芳香族カルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5―ナフタレンジカルボン酸、2,5―ナフタレンジカルボン酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、4,4′―ビフェニルジカルボン酸、3,3′―ビフェニルジカルボン酸、4,4′―ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′―ビフェニルメタンジカルボン酸、4,4′―ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4′―ビフェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2―ビス(フェノキシ)エタン―4,4′―ジカルボン酸、2,5―アントラセンジカルボン酸、2,6―アントラセンジカルボン酸、4,4′―p―フェニレンジカルボン酸、2,5―ピリジンジカルボン酸、β―ヒドロキシエトキシ安息香酸、p―オキシ安息香酸等をあげることができ、特にテレフタル酸が好ましい。
これらの二官能性芳香族カルボン酸は2種以上併用してもよい。なお、少量であればこれらの二官能性芳香族カルボン酸とともにアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸の如き二官能性脂肪族カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸の如き二官能性脂環族カルボン酸、5―ナトリウムスルホイソフタル酸等を1種または2種以上併用することができる。
また、ジオール化合物としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、2―メチル―1,3―プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコールの如き脂肪族ジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等およびそれらの混合物等を好ましくあげることができる。また、少量であればこれらのジオール化合物と共に両末端または片末端が未封鎖のポリオキシアルキレングリコールを共重合することができる。
さらに、ポリエステルが実質的に線状である範囲でトリメリット酸、ピロメリット酸の如きポリカルボン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールの如きポリオールを使用することができる。
具体的な好ましい芳香族ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン―1,2―ビス(フェノキシ)エタン―4,4′―ジカルボキシレート等のほか、ポリエチレンイソフタレート・テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート・イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート・デカンジカルボキシレート等のような共重合ポリエステルをあげることができる。なかでも機械的性質、成形性等のバランスのとれたポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートが特に好ましい。
かかる芳香族ポリエステルは任意の方法によって合成される。例えばポリエチレンテレフタレートついて説明すれば、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルの如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるかまたはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかして、テレフタル酸のグリコールエステルおよび/またはその低重合体を生成させる第1段反応、次いでその生成物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段の反応とによって容易に製造される。
次に、(a)ポリオキシアルキレン系ポリエーテルとしては、ポリエステルに実質的に不溶性のものであれば、単一のオキシアルキレン単位からなるポリオキシアルキレングリコールであっても、二種以上のオキシアルキレン単位からなる共重合ポリオキシアルキレングリコールであってもよい。かかるポリオキシアルキレン系ポリエーテルの具体例としては、分子量が4000以上のポリオキシエチレングリコール、分子量が1000以上のポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、分子量が2000以上のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド共重合体、分子量4000以上のトリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物、分子量3000以上のノニルフェノールエチレンオキサイド付加物、並びにこれらの末端OH基に炭素数が6以上の置換エチレンオキサイドが付加した化合物があげられ、なかでも分子量が10000〜100000のポリオキシエチレングコール、及び分子量が5000〜16000の、ポリオキシエチレングリコールの両末端に炭素数が8〜40のアルキル基置換エチレンオキサイドが付加した化合物が好ましい。
かかるポリオキシアルキレン系ポリエーテル化合物の配合量は、前記芳香族ポリエステル100重量部に対して0.2〜30重量部の範囲であることが好ましい。0.2重量部より少ないときは親水性が不足して充分な制電性を呈することができないおそれがある。一方30重量部より多くしても最早制電性の向上効果は認められず、かえって得られる組成物の機械的性質を損うようになる上、該ポリエーテルがブリードアウトし易くなるため溶融成形時チップのルーダーへのかみこみ性が低下して、成形安定性も悪化するようになるおそれがある。
次に、(b)有機イオン性化合物としては、例えば下記一般式(I)、(II)で示されるスルホン酸金属塩及びスルホン酸第4級ホスホニウム塩を好ましいものとしてあげることができる。
RSOM (I)
式中、Rは炭素原子数3〜30のアルキル基又は炭素原子数7〜40のアリール基、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を示す。上記式(I)においてRがアルキル基のときはアルキル基は直鎖状であっても又は分岐した側鎖を有していてもよい。MはNa、K、Li等のアルカリ金属又はMg、Ca等のアルカリ土類金属であり、なかでもLi、Na、Kが好ましい。かかるスルホン酸金属塩は1種のみを単独で用いても2種以上を混合して使用してもよい。好ましい具体例としてはステアリルスルホン酸ナトリウム、オクチルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、炭素原子数の平均が14であるアルキルスルホン酸ナトリウム混合物、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム混合物、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ハード型、ソフト型)、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム(ハード型、ソフト型)、ドデシルベンゼンスルホン酸マグネシウム(ハード型、ソフト型)等をあげることができる。
RSOPR (II)
式中、Rは上記式(I)におけるRの定義と同じであり、R1 、R2 、R3 及びR4 はアルキル基又はアリール基でなかでも低級アルキル基、フェニル基又はベンジル基が好ましい。かかるスルホン酸第4級ホスホニウム塩は1種のみを単独で用いても2種以上を混合して使用してもよい。好ましい具体例としては炭素原子数の平均が14であるアルキルスルホン酸テトラブチルホスホニウム、炭素原子数の平均が14であるアルキルスルホン酸テトラフェニルホスホニウム、炭素原子数の平均が14であるアルキルスルホン酸ブチルトリフェニルホスホニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム(ハード型、ソフト型)、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラフェニルホスホニウム(ハード型、ソフト型)、ドデシルベンゼンスルホン酸ベンジルトリフェニルホスホニウム(ハード型、ソフト型)等をあげることができる。
かかる有機のイオン性化合物は1種でも、2種以上併用してもよく、その配合量は、芳香族ポリエステル100重量部に対して0.05〜10重量部の範囲が好ましい。0.05重量部未満では制電性向上の効果が小さく、10重量部を越えると組成物の機械的性質を損なうようになる上、該イオン性化合物もブリードアウトし易くなるため、溶融成形時のチップのルーダーかみこみ性が低下して、成形安定性も悪化するようになる。
前記芯鞘型複合繊維の鞘成分としては、前記の芳香族ポリエステル(特に好ましくはポリエチレンテレフタレート)が好適である。該芳香族ポリエステルに艶消し剤を含ませる場合は、ポリエステル重量に対して10wt%以下とするのが好ましい。艶消し剤が10wt%を超えると芯鞘型複合繊維の紡糸性が悪化するおそれがある。なお、前記芯鞘型複合繊維の芯成分および/または鞘成分には、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて着色防止剤、熱安定剤、難燃剤、蛍光増白剤、着色剤抗菌剤、マイナスイオン発生剤等を添加してもよい。
さらに、前記芯成分と鞘成分との面積比は(芯成分:鞘成分)10:90〜65:35の範囲にすることが好ましい。芯成分の面積比が10:90より小さい場合には芯成分による制電性能の発現が不十分になり、65:35よりも大きくなる場合は、10%以上のアルカリ減量を施した場合に、部分的に芯部の制電性ポリエステルが溶出し、制電性能が低下するおそれがある。
前記ポリエステルマルチフィラメントAおよび/またはポリエステルマルチフィラメントB(好ましくは前記ポリエステルマルチフィラメントAおよびポリエステルマルチフィラメントB)において単糸繊度が小さいほど織物表面が平滑となり埃脱落性が向上し好ましい。その際、単糸繊度が1.0dtex以下(好ましくは0.00001〜1.0dtex)であることが好ましい。該単糸繊度が1.0dtexよりも大きいと埃脱落性が低下するおそれがある。
また、前記ポリエステルマルチフィラメントBが、総繊度が35dtex以下のポリエステルマルチフィラメントを2本以上引きそろえた糸条であることが好ましい。
本発明の織物は、前記のポリエステルマルチフィラメントAとポリエステルマルチフィラメントBとを用いて得られたリップストップタフタ織物である。
ここで、前記のポリエステルマルチフィラメントAとポリエステルマルチフィラメントBとの構成比率が経方向および/または緯方向において、(ポリエステルマルチフィラメントA/ポリエステルマルチフィラメントB)3/2〜50/1(本数比)であることが好ましい。ポリエステルマルチフィラメントAの比率が該範囲よりも小さいと織物の軽量性が損われるおそれがある。逆に、ポリエステルマルチフィラメントBの比率が該範囲よりも小さいと織物の引裂強力が低下するおそれがある。
また、本発明において織物のカバーファクターCFが1300〜3000の範囲内であることが肝要である。該カバーファクターCFが1300よりも小さいと埃が織物の空隙に入り込んで埃脱落性が低下するおそれがある。逆に、該カバーファクターCFが3000よりも大きいと織物の引裂強力が低下するおそれがある。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である
また、本発明の織物には撥水加工が施されている。撥水加工が施されていない場合は、埃脱落性が低下するおそれがあり好ましくない。あお、かかる撥水加工としては通常のものでよい。例えば、特許第3133227号公報や特公平4−5786号公報に記載された方法が好適である。すなわち、撥水剤として市販のふっ素系撥水剤(例えば、旭硝子(株)製、アサヒガードLS−317)を使用し、必要に応じてメラミン樹脂、触媒を混合して撥水剤の濃度が3〜15重量%程度の加工剤とし、ピックアップ率50〜90%程度で、該加工剤を用いて織物の表面を処理する方法である。加工剤で織物の表面を処理する方法としては、パッド法、スプレー法などが例示され、なかでも、加工剤を織物内部まで浸透させる上でパッド法が最も好ましい。なお、前記ピックアップ率とは、加工剤の織物(加工剤付与前)重量に対する重量割合(%)である。
また、本発明の織物において、摩擦耐電圧が3000V以下(特に好ましくは1000V以下)であることが肝要である。このように摩擦耐電圧が小さいと埃脱落性が向上する。該摩擦耐電圧が3000Vよりも大きいと、静電気により埃が脱落しないおそれがある。なお、摩擦耐電圧を3000V以下とする方法としては、後加工により織物に制電加工を施す方法でもよいが、前記のような制電性ポリエステルを芯部に配した芯鞘型複合ポリエステル繊維を、前記ポリエステルマルチフィラメントAおよび/またはポリエステルマルチフィラメントB(好ましくはポリエステルマルチフィラメントAおよびポリエステルマルチフィラメントB)として用いると、洗濯耐久性よく優れた制電性(低摩擦耐電圧)が得られ好ましい。
本発明の織物は、例えば以下の方法により製造することができる。すなわち、前記のポリエステルマルチフィラメントAおよびポリエステルマルチフィラメントBを用いて前記のカバーファクターCFを有するリップストップタフタ織物を製織する。ここで、リップストップタフタ織物とは、細繊度フィラメントで織物のベースを構成し、太繊度フィラメントを経および/または緯(好ましくは経および緯)に配したタフタ織物である。その際、織機は通常のウオータージェットルームやエアージェットルームでよい。
次いで、前記のような撥水加工を施し、必要に応じて制電加工を施すことにより、摩擦耐電圧が3000V以下の織物を得る。
また、本発明の目的が損なわれない範囲内であれば、撥水加工の前または後において、常法のアルカリ減量加工、染色仕上げ加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるいは抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
特に、シリコン系樹脂を織物に付与すると織物の引裂強力が向上し好ましい。ただし、シリコン系樹脂の付着量が多すぎると、埃脱落率が低下するので、シリコン系樹脂の付着量としては、織物重量に対して0〜3重量%(好ましくは0.5〜2.5重量%)であることが好ましい。
また、織物表面を平滑にする上で、織物にカレンダー加工を施すことは好ましいことである。その際、カレンダー加工の条件としては、温度130℃以上(より好ましくは140〜195℃)、線圧200〜20000N/cmの範囲内であることが好ましい。かかるカレンダー加工により織物表面が平滑になり、埃脱落性が向上し好ましい。また、織物にカレンダー加工を施すと、前記のような制電性ポリエステルを芯部に配した芯鞘型複合ポリエステル繊維を、前記ポリエステルマルチフィラメントAおよび/またはポリエステルマルチフィラメントBに用いている場合、芯部に含まれる制電剤がカレンダー加工の熱により繊維表面にブリードアウトし優れた制電性が得られ好ましい。なお、カレンダー加工の条件としては、温度130℃以上(より好ましくは140〜195℃)、線圧200〜20000N/cmの範囲内であることが好ましい。
かくして得られた埃脱落性リップストップタフタ織物は、軽量性、引裂き強力、および埃脱落性に優れる。ここで、埃脱落性としては、下記埃脱落性評価で評価した埃脱落性が80%以上であることが好ましい。
<埃脱落性評価>タテ10cm、ヨコ10cmの大きさに裁断したシートを、同サイズの、表面が平らなステンレス製平板に貼り付けた後、試料をビニールボックス内に配置し、1gの擬似埃(石松子)をエアブラシにて噴霧し均一に飛散させた。飛散5分後に擬似埃が均一に付着した試料を取り出し、デジタルカメラ顕微鏡システム(商品名:NYpixS2スーパーシステム、マイクロネット社製)で100倍に拡大し画面上の擬似埃付着数(n数=3)をカウントする。次いで、シートを貼り付けた該平板を上下逆さにした状態で、高さ5cmより15gのおもりを該平板に落下させ、デジタルカメラ顕微鏡システムで擬似埃付着数を測定した場所と同一の場所での残存擬似埃付着数(n数=3)をカウントする。そして、次式で埃脱落性(%)を求める。
埃脱落性(%)=100−((残存擬似埃付着数)/(擬似埃付着数)×100)
また、織物の目付としては軽量性の点で60g/m以下(より好ましくは20〜50g/mであることが好ましい。また、織物の引裂強力としては経方向および/または緯方向(好ましくは経方向および緯方向)において6N以上(より好ましくは7〜20N)であることが好ましい。また、織物の通気度が10cc/cm・sec以下(より好ましくは0.1〜10cc/cm・sec)であると、防風性に優れ好ましい。
次に、本発明の繊維製品は前記の埃脱落性リップストップタフタ織物を用いてなる、衣料、寝袋、ふとんカバー、ふとん側地、傘地、およびテント地から群より選択されるいずれかの繊維製品である。かかる繊維製品は前記の埃脱落性リップストップタフタ織物を用いているので、軽量性と優れた引裂き強力とを有し、かつ付着した埃が脱落しやすいという優れた特徴を有する。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)固有粘度
オルソ−クロルフェノールに溶解し、ウベローデ粘度管を用い、35℃で測定した。
(2)複屈折率
光学顕微鏡とコンペンセーターを用いて、繊維の表面に観察される偏光のリターデーションから求めた。
(3)捲縮率
仮撚加工糸サンプルに0.044cN/dtexの張力を掛けてカセ枠に巻き取り、約3300dtexのカセを作成した。該カセの一端に、0.0177cN/dtexおよび0.177cN/dtexの2個の荷重を負荷し、1分間経過後の長さS0(cm)を測定した。次いで、0.177cN/dtexの荷重を除去した状態で、100℃の沸水中にて20分間処理した。沸水処理後0.0177cN/dtexの荷重を除去し、24時間自由な状態で自然乾燥し、再び0.0177cN/dtexおよび0.177cN/dtexの荷重を負荷し、1分間経過後の長さを測定しS1(cm)とした。次いで、0.177cN/dtexの荷重を除去し、1分間経過後の長さを測定しS2とし、次の算式で捲縮率を算出し、10回の測定値の平均値で表した。
捲縮率(%)=[(S1−S2)/S0]×100
(4)通気度
JIS L1096−8.27.1A法により測定した。
(5)カバーファクターCF
下記式によりカバーファクターCFを算出した。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である
(6)引裂強力
JIS1096 D法により、織物の経方向と緯方向について引裂強力を測定した。経方向または緯方向において6N以上であれば合格とする。
(7)摩擦帯電圧測定法
L1094帯電性試験方法B法(摩擦帯電圧測定法)に従い、試験片を回転させながら摩擦布で摩擦し、発生した帯電圧を測定した。
(8)撥水性
JIS L1092−6.2(スプレー法)により測定した。
(9)埃脱落性
タテ10cm、ヨコ10cmの大きさに裁断したシートを、同サイズの、表面が平らなステンレス製平板に貼り付けた後、試料をビニールボックス内に配置し、1gの擬似埃(石松子)をエアブラシにて噴霧し均一に飛散させた。飛散5分後に擬似埃が均一に付着した試料を取り出し、デジタルカメラ顕微鏡システム(商品名:NYpixS2スーパーシステム、マイクロネット社製)で100倍に拡大し画面上の擬似埃付着数(n数=3)をカウントする。次いで、シートを貼り付けた該平板を上下逆さにした状態で、高さ5cmより15gのおもりを該平板に落下させ、デジタルカメラ顕微鏡システムで擬似埃付着数を測定した場所と同一の場所での残存擬似埃付着数(n数=3)をカウントした。そして、次式で埃脱落性(%)を求めた。80%以上を合格とする。
埃脱落性(%)=100−((残存擬似埃付着数)/(擬似埃付着数)×100)
(10)目付
JIS L 1096により目付を測定した。軽量性の点で60g/m以下を合格とする。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレートを解重合して得られたリサイクルされたテレフタル酸ジメチルをエステル交換反応に使用した固有粘度0.64のポリエチレンテレフタレートペレットを140℃で5時間乾燥した後、吐出孔72ホールが同心円状に配列してある紡糸口金から、ポリマー吐出温度298℃とし、単一吐出孔でのポリマー吐出平均線速度が14.7cm/secとなるようとなるように押し出して、紡糸口金直下に設けた50〜290℃の雰囲気温度に保持した長さ3cmの保温領域を通過させて温度20℃、平均風速0.4m/secの冷却風により溶融マルチフィラメントを急冷して固体マルチフィラメントに変え、紡糸口金から600mmの位置にてオイリングノズルによるオイリングを行うと同時にマルチフィラメントの糸条を集束させて2800m/minの速度で紡糸捲き取りを行い繊度35dtex、フィラメント数72、伸度115%の部分的未延伸ポリエステルマルチフィラメントを得た。得られた部分的未延伸ポリエステル繊維を余熱温度90℃、熱セット温度200℃で1.56倍の延伸処理をおこない、繊度22dtex、フィラメント数72、単糸繊度0.31デシテックス、伸度30%のポリエステルマルチフィラメント1を得た。
また、テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸ジメチルに対して0.066モル%)および整色剤として酢酸コバルト4水塩0.013部(テレフタル酸ジメチルに対して0.01モル%)をエステル交換反応缶に仕込み、この反応物を窒素ガス雰囲気下で4時間かけて140℃から220℃まで昇温し、反応缶中に生成するメタノールを系外に留去しながらエステル交換反応させた。エステル交換反応終了後、反応混合物に安定剤としてリン酸トリメチル0.058部(テレフタル酸ジメチルに対して0.080モル%)、および消泡剤としてジメチルポリシロキサンを0.024部加えた。次に、10分後に、反応混合物に三酸化アンチモン0.041部(テレフタル酸ジメチルに対して0.027モル%)を添加し、同時に過剰のエチレングリコールを留去しながら240℃まで昇温し、その後、反応混合物を重合反応缶に移した。次いで1時間40分かけて760mmHgから1mmHgまで減圧するとともに240℃から280℃まで昇温して重縮合反応せしめた後、下記化学式
Figure 2010156064
(ただし、jは18〜28の整数で平均21、Pは平均値として100、mは平均値として5である)で表される水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテルを4部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを2部、真空下で添加し、さらに240分間重縮合反応せしめ、次いで酸化防止剤としてチバカイギー社製イルガノックス1010を0.4部真空下で添加し、その後さらに30分間重縮合反応を行なった。重合反応工程で、制電剤を添加し、芯成分用ポリマー(チップ)を得た。このポリマーの固有粘度は0.657、軟化点258℃、得られたチップを常法により乾燥した。
一方、常法により通常のポリエチレンテレフタレートからなるポリマー(固有粘度0.60)を得て鞘成分用ポリマー(チップ)とした。
次いで、前記芯成分用ポリマーと鞘成分用ポリマーとを乾燥させた後、紡糸設備にて各々常法で溶融し、スピンブロックを通して、スピンパックに導入した。該スピンパックに組み込まれた円形吐出孔を72個穿設した紡糸口金から、通常のクロスフロー型紡糸筒からの冷却風で冷却・固化し、紡糸油剤を付与しつつ一つの糸条として集束し、3000m/minの速度で引き取り、複屈折率0.035の50dtex/36フィラメントのポリエステル未延伸糸を得た。
該ポリエステル未延伸糸を、帝人製機製216錘建HTS−15Vに掛け、前段、後段とで、孔径1.8mmの圧空吹き出し孔を有するインターレースノズルを通過させつつ60nL/minの流量で交絡度が50個/mとなるように空気交絡を施し、延伸倍率1.60、第1ヒーター(非接触タイプ)温度250℃の条件に設定し、直径60mm、厚み9mmのウレタンディスクを仮撚ディスクとして、走行角43度で仮撚数×(仮撚糸繊度(dtex))1/2が26000近傍となるように延伸仮撚を行い、速度800m/minでチーズ形状に巻き取り、33dtex/36フィラメントの制電複合繊維ポリエステルマルチフィラメント2(捲縮率17%)を得た。
また、上記ポリエステルフィラメント2と同じ方法で56dtex/72フィラメントの制電複合繊維ポリエステルフィラメント3(捲縮率19%)を得た。
次いで、前記ポリエステルマルチフィラメント1を経糸に配し(2本引揃え糸:単独糸=2:14の比率)、緯糸に前記ポリエステルマルチフィラメント2、前記ポリエステルマルチフィラメント3を14:2の本数比で配して、通常のウォータージェットルーム織機を使用してリップストップタフタ組織の織物を織成した。
そして、該織物に通常の染色仕上げ加工を行い、下記の処理液(加工剤)をパッドし、ピックアップ率70%で搾液し、130℃で3分間乾燥後170℃で45秒間熱処理を行った後、ロール温度160℃の条件でカレンダー加工を行った。
<加工剤組成>
・ふっ素系撥水剤 10.0wt%
(旭硝子(株)製、アサヒガードLS−317)
・メラミン樹脂 0.3wt%
(住友化学(株)製、スミテックスレジンM−3)
・触媒 0.3wt%
(住友化学(株)製、スミテックスアクセレレータACX)
・水 89.4wt%
得られた織物は、カバーファクターCFが1680で、引裂強力が経8.1N、緯8.5N、通気度は0.2cc/cm・sec、摩擦帯電圧が800V、目付が48g/m、撥水性5級であった。この織物の埃脱落性は95%と大変優れたものであった。
次いで、該織物を用いて衣料を得て着用したところ、軽量性と優れた引裂き強力とを有し、かつ付着した埃が脱落しやすいものであった。
[実施例2]
実施例1のポリエステルマルチフィラメント2の部分にポリエステルマルチフィラメント1を用いた以外は実施例1と同様に実施した。
得られた織物は、カバーファクターCFが1650で、引裂強力が経8.1N、緯8.2N、通気度は0.2cc/cm・sec、摩擦帯電圧が2500V、目付が41g/m、撥水性5級であった。この織物の埃脱落性は90%と大変優れたものであった。
[比較例1]
実施例2において、ポリエステルマルチフィラメント3の部分にポリエステルマルチフィラメント1を2本引揃えにて用いた以外は実施例2と同様に実施した。
得られた織物は、カバーファクターCFが1700で、引裂強力が経7.4N、緯7.8N、通気度は0.1cc/cm・sec、摩擦帯電圧が4800V、目付が42g/m、撥水性5級であった。この織物の埃脱落性は75%と劣るものであった。
本発明によれば、軽量性と優れた引裂き強力とを有し、かつ付着した埃が脱落しやすい埃脱落性リップストップタフタ織物、および該埃脱落性リップストップタフタ織物を用いてなる繊維製品が得られ、その工業的価値は極めて大である。

Claims (11)

  1. 総繊度が35dtex以下のポリエステルマルチフィラメントAと、総繊度が35dtexより大きいポリエステルマルチフィラメントBとを用いて得られたリップストップタフタ織物であって、
    下記式で表されるカバーファクターCFが1300〜3000の範囲であり、かつ該織物に撥水加工が施されており、かつ該織物の摩擦耐電圧が3000V以下であることを特徴とする埃脱落性リップストップタフタ織物。
    CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
    ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
  2. 下記埃脱落性評価で評価した埃脱落性が80%以上である、請求項1に記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
    <埃脱落性評価>タテ10cm、ヨコ10cmの大きさに裁断したシートを、同サイズの、表面が平らなステンレス製平板に貼り付けた後、試料をビニールボックス内に配置し、1gの擬似埃(石松子)をエアブラシにて噴霧し均一に飛散させた。飛散5分後に擬似埃が均一に付着した試料を取り出し、デジタルカメラ顕微鏡システム(商品名:NYpixS2スーパーシステム、マイクロネット社製)で100倍に拡大し画面上の擬似埃付着数(n数=3)をカウントする。次いで、シートを貼り付けた該平板を上下逆さにした状態で、高さ5cmより15gのおもりを該平板に落下させ、デジタルカメラ顕微鏡システムで擬似埃付着数を測定した場所と同一の場所での残存擬似埃付着数(n数=3)をカウントする。そして、次式で埃脱落性(%)を求める。
    埃脱落性(%)=100−((残存擬似埃付着数)/(擬似埃付着数)×100)
  3. 前記ポリエステルマルチフィラメントAおよび/またはポリエステルマルチフィラメントBが、制電性ポリエステルを芯部に配した芯鞘型複合ポリエステル繊維である、請求項1または請求項2に記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
  4. 前記ポリエステルマルチフィラメントAおよび/またはポリエステルマルチフィラメントBの単糸繊度が1.0dtex以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
  5. 前記ポリエステルマルチフィラメントBが、総繊度が35dtex以下のポリエステルマルチフィラメントを2本以上引きそろえた糸条である、請求項1〜3のいずれかに記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
  6. 前記撥水加工が、フッ素系撥水剤を用いた撥水加工である、請求項1〜5のいずれかに記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
  7. 織物にカレンダー加工が施されている、請求項1〜6のいずれかに記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
  8. 織物の引裂強力が6N以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
  9. 織物の通気度が10cc/cm・sec以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
  10. 織物の目付が60g/m以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の埃脱落性リップストップタフタ織物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の埃脱落性リップストップタフタ織物を用いてなる、衣料、寝袋、ふとんカバー、ふとん側地、傘地、およびテント地から群より選択されるいずれかの繊維製品。
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