JP2010155871A - 地盤注入材及びそれを用いた地盤注入工法 - Google Patents

地盤注入材及びそれを用いた地盤注入工法 Download PDF

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【課題】浸透性が向上し、硬化性状が優れる地盤注入工法の提供。
【解決手段】非晶質微粒子シリカ、アルカリ性硬化材、水、及び、(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体からなる増粘抑制剤を含有してなる地盤注入材。アルカリ性硬化材が、非晶質微粒子シリカとアルカリ性硬化材の合計100部中、40部以下であり、(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体からなる増粘抑制剤の使用量が、非晶質微粒子シリカとアルカリ性硬化材の合計100部に対して、0.1〜20部であり、アルカリ性硬化材が、カルシウムを含有してなり、pHが9以上であり、炭酸塩及び/又は重炭酸塩からなる増粘抑制剤を含有し、アクリル酸及び/又はマレイン酸を主要構成単量体とする重合体からなる増粘抑制剤を含有してなる地盤注入材である。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、各種土木工事における地盤改良工事や止水工事で用いられる地盤注入材に関する。
従来、微粉砕セメントやスラグを水に分散させた懸濁液型注入材で地盤の補強や止水を行なう注入工法が用いられている。
しかしながら、地盤の中には、細砂、粘土、又は、岩盤からなるものがある。これらの地盤に生じる亀裂部は、幅が極めて小さいため、浸透性が小さく、注入が不可能となる場合があった。
これらの地盤では、高い浸透性能が要求される。懸濁液型注入材のように材料の粒子が水に溶けずに分散しているものは、その構成粒子の粒子径の大きさにより施工結果が左右される。
注入材の粘度が高いほど、浸透性は悪くなる。注入材は、施工時間の短縮、透水性の改良効果を得るために、強度を高めることが好ましい。粒子径が小さく高濃度のスラリーでも低粘性な注入材が求められている。
このような背景において、粒子径が極めて小さい非晶質微粒子シリカの使用が考えられる。そこで、微粒子シリカをスラリー化し、分散剤、減水剤を混合し、安定的な低粘度を得る方法が提案されている(特許文献1〜4参照)。
特公平05−8136号公報 特許第3451407号公報 特許第2661893号公報 特公平01−35789号公報
これらの特許文献には、微粒子シリカにカルボン酸又はその塩を主要構成単量体単位とする増粘抑制剤を含有する材料も示されている。これらの材料は、いずれもセメント混和材として使用する。これらの材料の微粒子シリカの含有割合は、セメントよりも少ない(特許文献1の第4欄第5行〜第6行、特許文献2の段落[0020]、特許文献3の段落[0012])。これらの材料を、微粒子シリカが主体の地盤注入材に適用することは示されていない。
また、超微粒子セメント又は微粒子消石灰とシリカフュームを混合し、注入材として使用する方法も提案されている(特許文献5及び6参照)。
特許第3129745号公報 特公平05−81632号公報 特開平2008−120892号公報
しかしながら、特許文献5及び6に示されているように、シリカ微粉末をアルカリ性の硬化材と混合してスラリー化した場合、スラリーのpHが高くなり、瞬時に増粘するので、浸透性能を発揮できない等の課題がある。特許文献7に、増粘を抑制する方法が提案されているが、硬化に時間を有し、十分な強度が得られない課題がある。
本発明は、上記のような課題を解決しようとするものである。本発明は、アルカリ性の硬化材を使用した時のシリカスラリーの増粘を抑制し、従来の懸濁液型注入材以上の浸透が可能であり、さらに硬化性状に優れる地盤注入材及びそれを用いた地盤注入工法を提供することを課題とする。
本発明は、非晶質微粒子シリカ、アルカリ性硬化材、水、及び、(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体からなる増粘抑制剤を含有してなる地盤注入材であり、アルカリ性硬化材が、非晶質微粒子シリカとアルカリ性硬化材の合計100部中、40部以下である該地盤注入材であり、(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体からなる増粘抑制剤の使用量が、非晶質微粒子シリカとアルカリ性硬化材の合計100部に対して、0.1〜20部である該地盤注入材であり、アルカリ性硬化材が、カルシウムを含有してなり、pHが9以上である該地盤注入材であり、さらに、炭酸塩及び/又は重炭酸塩からなる増粘抑制剤を含有してなる該地盤注入材であり、さらに、(メタ)アクリル酸及び/又はマレイン酸を主要構成単量体とする重合体からなる増粘抑制剤を含有してなる該地盤注入材であり、該地盤注入材を注入してなる地盤注入工法である。
本発明は、例えば、アルカリ性の硬化材を使用したときのシリカスラリーの増粘を抑制し、浸透性が向上し、硬化性状が優れるために、十分な地盤改良効果が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準である。
本発明で使用する非晶質微粒子シリカは、金属シリコン、フェロシリコン、又はジルコニアを製造する過程で電気炉から発生するフューム(シリカフューム)を捕集する方法により得られるものである。非晶質微粒子シリカとしては、例えば、金属シリコン粉末を分散させたスラリーを高温場に噴射し燃焼、酸化させる方法、並びに、例えば、四塩化ケイ素等のハロゲン化物のように、ガス化したケイ素化合物を火炎中に送り製造する方法等の、いわゆる、乾式法で製造されるもの、又は、例えば、ケイ酸塩水溶液からのゾルゲル法により沈降生成させ製造する方法等の、いわゆる、湿式法で製造されるもの等が挙げられる。その中では、乾式法で製造された微粒子シリカが、凝集(ストラクチャー)が少ない点で、好ましい。
非晶質微粒子シリカのSiO成分は、85%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。非晶質微粒子シリカの平均粒子径は、10μm以下が好ましい。
本発明で使用するアルカリ性硬化材(以下硬化材という)は、カルシウムを含有し、さらにpHが9以上のアルカリ性を呈する無機質粉末であることが好ましい。pHが11以上のアルカリ性を呈する無機質粉末であることがより好ましい。無機質粉末としては、消石灰等のアルカリ性無機質カルシウム塩、普通ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント、注入用に開発されたスラグとセメントを混合した微粒子セメント及び微粒子セメントや普通セメントを分級した分級セメント等の特殊セメント、セメント系水和物等が挙げられ、特に限定されるものではない。
硬化材の粒子径は、非晶質微粒子シリカの粒子とのバランスでより微粉のものが好ましく、平均粒子径は20μm以下がより好ましい。
硬化材の使用量は、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計量100部中、40部以下が好ましく、5〜30部がより好ましい。40部を超えると増粘抑制が十分でなく、浸透性が悪くなる場合がある。
本発明で使用する増粘抑制剤は、(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体からなるものである。(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体は、非晶質微粒子シリカと硬化材混合後の増粘抑制に優れ、さらに硬化遅延が防止できる。(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体は粉体、液体いずれの形態でも使用可能であるが、特に粉体として使用する場合、吸湿を防止するためにフィラーを使用することも可能である。
(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体は、下記単量体(A)および単量体(B)を共重合することにより得られる。
Figure 2010155871

Figure 2010155871

金属塩としては、ナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。これらの中では、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。
炭化水素基R3としては、直鎖アルキル、分岐アルキル、不飽和アルキル、シクロアルキル、フェニル、アルキルフェニル等の各基が挙げられる。オキシアルキレン基としては、オキシエチレン、オキシプロピレンオキシド、オキシブチレン等の各基が挙げられる。これらの中では、オキシエチレン基が好ましい。アルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの中では、効果が大きい点で、メトキシポリオキシエチレンメタクリートが好ましい。
(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体の中では、効果が大きい点で、メタクリル酸ナトリウムとメトキシポリオキシエチレンメタクリレートの共重合体が好ましい。
(メタ)アクリル酸ナトリウムとアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体の使用量は、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部に対して、0.1〜20部であることが好ましく、0.5〜15部がより好ましい。メタクリル酸ナトリウムとメトキシポリオキシエチレンメタクリートの共重合体の使用量は、固形分である。0.1部未満では増粘抑制が十分でなく、浸透性が悪くなる場合があり、20部を超えると硬化遅延になる可能性がある。
さらに、本発明では炭酸塩及び/又は重炭酸塩からなる増粘抑制剤を用いることで、さらに増粘を抑制して強度発現を促進することができる。炭酸塩及び/又は重炭酸塩としては、特に限定されるものではないが、炭酸カリウムや炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、重炭酸カリウムや重炭酸ナトリウム等のアルカリ金属重炭酸塩等が挙げられる。これらの中では、溶解度が高く、増粘抑制効果が高い点で、炭酸カリウムが好ましい。
炭酸塩及び/又は重炭酸塩の使用量は、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部に対して、0.2〜40部であることが好ましく、1.0〜30部がより好ましい。0.2部未満では増粘抑制が十分でない場合があり、30部を超えると増粘抑制が十分でなく、強度発現が早過ぎて、注入材の練置きが十分にとれない場合がある。
さらに本発明では(メタ)アクリル酸及び/又はマレイン酸を主要構成単量体とする重合体(以下重合体という)からなる増粘抑制剤を用いることで、さらに増粘を抑制できる。重合体としてはアクリル酸及び/又はマレイン酸を主要構成単量体とするものであれば特に限定されるものではない。重合体としては共重合体を含む。重合体としては、アクリル酸とスルホン酸の共重合体ナトリウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム、オレフインと無水マレイン酸の共重合ナトリウム塩等が挙げられる。重合体の重量平均分子量は80,000以下が好ましく、50,000以下がより好ましい。重量平均分子量の下限は特に限定されないが、通常は250以上が好ましく、1,000以上がより好ましい。重量平均分子量が上記範囲を外れると、増粘抑制効果が認められず、分散性も発揮されない場合がある。なお、本発明における重量平均分子量は、標準物質としてポリアクリル酸ナトリウムを使用して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより得られた分子量をいう。
(メタ)アクリル酸及び/又はマレイン酸を主要構成単量体とする重合体の使用量は、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部に対して、0.05〜30部が好ましく、0.1〜20部がより好ましい。アクリル酸及び/又はマレイン酸を主要構成単量体とする重合体の使用量は、固形分である。0.03部未満では増粘抑制が十分でない場合があり、20部を超えると、凝結遅延が強くなり硬化しない場合がある。
本発明で使用するセメント組成物においては、硬化体の強度向上や密度をコントロールする点で、フィラーを併用することができる。フィラーは、無機系や有機系のものが使用できる。無機系としては、石膏、珪石、石灰石等の骨材、ベントナイト等の粘土鉱物、ゼオライト等のイオン交換体、硫酸塩類、アルカリ金属塩類等が挙げられる。有機系としては、エマルジョン等が挙げられる。エマルジョンとしては、高分子エマルジョンを乾燥して粉末化したもの等が挙げられる。高分子エマルジョンとしては、スチレン−ブタジェン系重合体、ポリアクリレート、酢酸ビニル系重合体、ポリクロロプレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及び、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル重合体等のうち一種又は二種以上をポリマー成分としたもの等が挙げられる。
注入材を懸濁液とする場合の水量はポンプで圧送できれば特に限定されるものではないが、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部に対して、50〜1000部が好ましく、80〜500部がより好ましい。50部未満では、懸濁液の増粘が速くなり浸透性が悪くなる場合があり、1000部を超えると硬化しない場合がある。
本発明で使用する注入材の練り混ぜ方法や注入方法は、特に限定されるものではなく、単管ロット工法、単管ストレーナー工法、二重管単相工法、二重管複相工法及び二重管ダブルパッカー工法等、現在使用されている工法が適用可能である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
非晶質微粒子シリカ80部、硬化材20部、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部に対して、表1に示す増粘抑制剤1.0部、水130部を混合し、懸濁液を作製し、注入材とした。注入材作製直後の粘度と固化状態を測定した。結果を表1に示す。
<使用材料>
非晶質微粒子シリカ:市販品、微粒子シリカ(平均粒子径0.5μm、SiO成分95%以上)
硬化材:市販品、微粒子消石灰(平均粒子径16μm、pH12.3)
増粘抑制剤A:市販品、クエン酸
増粘抑制剤B:市販品、グルコン酸
増粘抑制剤C:市販品、酒石酸
増粘抑制剤D:市販品、ナフタレンスルフォン酸系、花王社製「マイティ150」
増粘抑制剤E:市販品、重合体、アクリル酸、スルホン酸の共重合体ナトリウム塩、重量平均分子量3,000、日本触媒社製「アクアリックGL246」
増粘抑制剤F:市販品、重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、重量平均分子量5,000、日本触媒社 製「アクアリックDL365」
増粘抑制剤G:市販品、メタクリル酸ナトリウムとメトキシポリオキシエチレンメタクリレートの共重合体、花王社製「マイティ21P」
水:水道水
<測定方法>
平均粒子径:レーザー回折散乱式粒度分布測定装置にて測定。試料に超音波をかけて測定した。
粘度の測定:作製直後の懸濁液をB型回転粘度計、音叉型振動式粘度計で測定した。
固化状態の測定(硬化時間):作製した懸濁液をカップに入れてから、コップを傾けてもこぼれなくなるまでの時間を測定した。
Figure 2010155871

表1に示されるように、本発明の組成範囲にある増粘抑制剤Gを用いた実験No.1−8の実施例の注入材は、粘度が低く、増粘を抑制し、1日で固化していることが確認された。
表2に示す量の非晶質微粒子シリカと硬化材、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部、表2に示す量の増粘抑制剤Gと水を使用して懸濁液を作製し、粘度、固化状態の測定を行なったこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
Figure 2010155871

表2に示されるように、増粘抑制剤の使用量が、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部に対して、0.1〜20部の場合に、増粘抑制効果があり、固化状態も良好であることが確認された。これに対して、非晶質微粒子シリカと硬化材のみを混合し、増粘抑制剤を混合しない場合には、固化状態は良好であるが、粘度が高く傾向がある。増粘抑制剤の使用量が多いと、増粘抑制効果は飽和し、固化状態が悪くなる傾向がある。
表3に示す量の非晶質微粒子シリカと硬化材、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部、増粘抑制剤Gと表3に示す増粘抑制剤と水を使用して懸濁液を作製し、粘度、固化状態の測定を行なったこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
増粘抑制剤I:炭酸塩、米山化学社製、炭酸カリウム
増粘抑制剤H:重合体、オレフインと無水マレイン酸ナトリウム塩の共重合体、日本ゼオン社製「クインフロー」
Figure 2010155871

表3に示されるように、メタクリル酸ナトリウムとメトキシポリオキシエチレンメタクリレートの共重合体に、炭酸塩や、アクリル酸又はマレイン酸を主要構成単量体とする重合体を併用する場合に、増粘抑制効果がより向上することが確認された。
表4に示す量の非晶質微粒子シリカと硬化材、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部、表4に示す量の増粘抑制剤Gと水130部を使用して懸濁液を作製し、浸透長さの測定を行なったこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
<測定方法>
浸透長さ:直径5cmの土木学会基準ビニル袋に豊浦硅砂を20cmになるように充填し、作製した注入材200mlを上部面より静かに注ぎ入れ自然浸透させ、珪砂への浸透長さを測定した。
Figure 2010155871

表4に示されるように、硬化材が、非晶質微粒子シリカと硬化材の合計100部中、40部以下である注入材は、浸透長さが長く、優れた浸透性を有することが確認された。
実施例から以下のことが判る。本発明は、アルカリ性の硬化材を使用すると、地盤注入材の増粘を抑制する。本発明の地盤注入材は、従来の懸濁液型注入材より浸透性が向上し、強度発現性や硬化性状に優れる。
本発明は、地盤改良工事や止水工事で用いる地盤注入材として有用である。

Claims (7)

  1. 非晶質微粒子シリカ、アルカリ性硬化材、水、及び、(メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体からなる増粘抑制剤を含有してなる地盤注入材。
  2. アルカリ性硬化材の使用量が、非晶質微粒子シリカとアルカリ性硬化材の合計100部中、40部以下である請求項1に記載の地盤注入材。
  3. (メタ)アクリル酸金属塩とアルコキシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの共重合体からなる増粘抑制剤の使用量が、非晶質微粒子シリカとアルカリ性硬化材の合計100部に対して、0.1〜20部である請求項1又は2に記載の地盤注入材。
  4. アルカリ性硬化材が、カルシウムを含有してなり、pHが9以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の地盤注入材。
  5. さらに、炭酸塩及び/又は重炭酸塩からなる増粘抑制剤を含有してなる請求項1〜4のいずれか一項に記載の地盤注入材。
  6. さらに、(メタ)アクリル酸及び/又はマレイン酸を主要構成単量体とする重合体からなる増粘抑制剤を含有してなる請求項1〜5のいずれか一項に記載の地盤注入材。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の地盤注入材を注入してなる地盤注入工法。
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