JP5717441B2 - 注入材 - Google Patents

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本発明は、軟弱な地盤等を強固なものに改質するための1剤型注入材に関する。
地盤や岩盤等を強固なものに改質するため注入材が使用されている。シルト、砂、粘土等の間隙の微小な浸透係数の低い地盤や微小亀裂が入った岩盤を固結させるためには、当該間隙を通過できる大きさの粒子から構成される注入材が適している。しかし、粒径を規定しても、注入材に凝集し易い粒子や高粘性成分が使用されていると、凝集体を形成して目詰まりを起こしたり、注入材粒子成分が注入箇所付近の地盤に付着し、注入材のスムーズな間隙通過ができないため、注入液の浸透性が著しく低下する。特に1剤型の注入材では可使時間の制約も強く、注入液中に固結体を容易に形成し、浸透性低下に加えて対象地盤が所望の強度まで得られないといったことも起こる。このため注入材の構成成分にも十分留意する必要がある。浸透係数の低い地盤への浸透性を高めた1剤型の注入材として、超微粒を主体とするポルトランドセメントとスラグに、石膏と可溶性硫酸塩を凝結調整剤として加えた注入材(例えば、特許文献1参照。)が知られている。また高浸透性を得る手段としてシリカを注入成分に使用することが多く見られる。例えば、微細土壌深部まで浸透できるものとしてシリカヒューム、シリカゲル、沈降シリカ等の概ね粒径10μm以下の非晶質シリカと全粒径が50μm以下のマイクロセメント及び特定の減水剤を用いた注入グラウト(例えば、特許文献2参照。)、速硬化成分としてシリカゾルを用い超微粒主体のポルトランドセメントを主硬化成分としてシリカゾルを用いたもの(例えば、特許文献3参照。)、また、シリカ微粒に硬化成分としてセメント等を用い、さらに特定の増粘化抑制剤を用い低粘化処理して浸透性を高めた注入材(例えば、特許文献4参照。)等が知られている。このように、原料粒子の大きさのみならず、成分的に凝集化や早期固結化又は高粘化を抑制することで低浸透性の地盤に対しても高い浸透性を確保することが行われている。
しかしながら、凝結を遅延化させたり粘性を低下させても、高い浸透性の確保は容易であるが、地盤表層に近い領域では注入材有効成分が十分留まらずに沈降したり、注入管口から水平方向領域への浸透拡散が広がり難かった。その結果不均一な固結状態になりやすく、強固な地盤を対象領域全般にわたって安定して得るのは困難であった。一方で、2剤型注入材で良く使用されるカルシウムアルミネート等の凝結促進成分を加えると1剤型注入材では可視時間の制約が特に強くなり、前述のように浸透途中で凝結するとこれが目詰まりを起こし、深部や注入管口から隔たった水平方向へは注入成分が十分到達できないことがあり、強度的に不均質地盤の形成要因となるが、その調整は容易でなかった。
特開2004−231884号公報 特表平9−506327号公報 特開平10−231481号公報 特開2008−120892号公報
本発明は、浸透係数の低い地盤等に対しても高い浸透性で注入でき、一方で注入管口近傍から離れるに従って注入材有効成分が急激に希薄化して、固結化不足や強度不足を起こすこともなく、所望の対象部位全体をより均一に固結化でき、斑なく均質堅牢な地盤構造を得ることができる1材型のセメント系注入材を提供する。
本発明者等は、課題解決のため鋭意検討を重ねた結果、微粒化したセメント−スラグ系地盤注入材において、特定の構造のシリカを配合することによって、浸透性の阻害要因となる高粘性化や凝集化等を起こすことなく、地盤表層部から深部まで斑無く注入液が浸透し、かつ地盤表層部近傍での注入有効成分希薄化による固化不足も起こらず、該領域全体に均質な固結化状態を形成できたことから本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の(1)〜(3)で表される注入材である。(1)セメントクリンカ粉末、スラグ粉末、石膏類及び非晶質シリカを含む微粉末混合物を含有してなる水性スラリーからなり、全無機粒子90体積%以上が粒径10.5μm以下の粒子であり、且つ45体積以下が粒径2.2μm以下の粒子であって、非晶質シリカが多孔質球状シリカであることを特徴とする注入材。(2)非晶質シリカが細孔容積0.1〜1.2ml/gの多孔質球状シリカであることを特徴とする前記(1)の注入材。(3)さらに減水剤及び/又はアルカリ金属硫酸塩を含有する前記(1)又は(2)の注入材。
本発明による注入材は、浸透係数の低い地盤や極小亀裂の岩盤等に対して好適に使用でき、地盤表層部から深部に至るまで満遍なく浸透し、また注入管口から水平方向に対する浸透拡散性にも優れ、注入有効成分が急激に希薄化することもなく、対象領域全体に均質な固結化状態を形成でき、堅牢強固な地盤等に改質することができる。しかも1剤型の注入材であるため、施工現場等での煩雑な作業や施工機材量を省力化できる。
本発明の注入材に含有するセメントクリンカ粉末は、石灰石などのセメント原料を、例えば1300〜1450℃で焼成したものの粉砕物であって、水和反応性の鉱物相が生成しているものであれば特に限定されない。例えば、普通ポルトランドセメントを始めとする各種ポルトランドセメント製造用に使用されるセメントクリンカの粉砕物を挙げることができ、異種のセメントクリンカ粉末を混合させたものでも良い。セメントクリンカ粉末の使用形態は、セメントクリンカ粉末単体であっても、このようなセメントクリンカを用いたセメント粉末としたものであっても良い。後者の場合、セメントの種類は限定されず、いわゆる混合セメントでも良い。本注入材のセメントクリンカ含有量は、液分を除く止水材中5〜50質量%が好ましい。この含有量は、セメント粉末として含有させた場合は、セメント中に含まれるクリンカ相当成分が注入材に占める量とし、またセメントクリンカ粉末単体も共に含有させる時は該単体量と合わせた量とする。セメントクリンカ含有量が5質量%未満では凝結が遅延し過ぎるため適当ではなく、50質量%を超えると浸透性が著しく低下することがあるので適当ではない。
本発明の注入材に含有されるスラグ粉末は、特に限定されず、例えば高炉スラグ、下水汚泥溶融スラグ、都市ゴミ溶融スラグ等を挙げることができる。望ましくは強度発現性が高いことから高ガラス化率のスラグが良く、例えば高炉水砕スラグなどが適当である。本注入材のスラグ含有率は、液分を除く注入材中50〜95質量%が好ましい。50質量%未満では結合成分中の水和反応が早いセメントクリンカ粉末の相対割合が増え、注入液が地盤浸透中に凝結による目詰まりを起こす可能性が生じるので適当でなく、また95質量%を超えると固結力が低下するので適当ではない。
また本発明の注入材に含まれる石膏類は、無水石膏、半水石膏、二水石膏等の天然石膏の他、所謂化学石膏と称されているものでも良く、これらの何れか1種または2種以上でも良い。石膏は、強度発現性増進作用を付与し、また硬化促進作用にも寄与するため含有される。液分を除く本注入材中の石膏含有量は、SO3換算で0.1〜10質量%が好ましい。石膏含有量がSO3換算で0.1重量%未満では中長期の強度発現性が低下するので適当ではなく、また10重量%を超えると凝結が遅延し、初期強度発現性低下や雨水等による地盤中の注入成分の流冒が起こることがあるので適当ではない。
本発明の注入材に含有される非晶質シリカは、多孔質球状シリカとする。このような非晶質シリカを配合することで粒子間のかみ合わせが小さくなって、流動性を高くすることができ、浸透抵抗性を減少することができる。使用する非晶質シリカは、不可避不純物の含有及び該不可避不純物が結晶質物質であっても許容される。また球状とは略球形のものであれば良く、その態様として1例を示すとアスペクト比が概ね0.8以上の粒を挙げることができる。非晶質シリカの形状が真球に近くなるほど浸透抵抗性が減少するので低浸透性地盤等でも良好な注入浸透性を確保できるので望ましい。逆に繊維状や高アスペクト比の棒状のシリカは目詰まりを起こし易く浸透不良となるので好ましくない。また非晶質シリカは多孔質であることを必須とするが、この多孔質とは、少なくとも開口性の細孔からなるものである。開口性の細孔に加えて、閉口の気孔が粒内に存在しても良い。また、多孔質球状シリカとしては、好ましくは細孔の容積がは0.1〜1.2ml/gの多孔質のものとする。該細孔の容積が0.1ml/g未満だと注入材水分が細孔中に殆ど含まれないため対象領域全体に渡って水分が均質に供給できず、その結果部位によって水和反応に斑が生じることがあるので適当ではない。また、細孔の容積が1.2ml/gを超えると細孔中に含有される水分量過多となり、過分なる含有水が凝結中に放出され続けると強度低下の原因となることがあるので好ましくない。また、多孔質球状シリカの粒径は特に限定されないが、好ましくは1〜15μmのものが過敏な反応活性を起こさないため推奨される。
本発明の注入材ではかかる多孔質球状非晶質シリカを液分を除く本注入材中5〜50質量%含有するのが好ましい。5質量%未満では対象領域全体の均質な固化が得難くなるので適当ではなく、また50質量%を超えると、粘性が高くなり過ぎることがあるので適当ではない。かかる多孔質球状非晶質シリカは、例えばガラス質シリカ微粉分散スラリーを高温で噴霧乾燥することで、単粒子が相互に融着した粒子集合体として製造することができるが、例えば1つの粒子集合体に対して何個の単粒が融着するか、融着させた単粒間に生じる間隙幅、粒子集合体の形状等は使用する単粒とそのスラリー特性及び噴霧乾燥の条件等の調整による。
本発明の注入材は以上のようなセメントクリンカ粉末、スラグ粉末、石膏類及び特定の非晶質シリカを必須含有するものであるが、好ましくはさらに減水剤かアルカリ金属硫酸塩の何れか、又はその両方を含有するものとする。減水剤を含有することにより水性スラリー中でのセメントクリンカ粒子やスラグ粒子の凝集を防ぎ、浸透係数のより低い地盤やより微細な岩盤間隙などへの適用性を高めることができる。本発明で使用する減水剤は特に限定されず、高性能減水剤、高性能AE減水剤、分散剤、流動化剤と称されるものでも良く、また液体でも可溶性粉体からなるものの何れでも良い。具体的な有効成分を例示すると、ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩、ナフタレンスルホン酸ソーダのホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩ホルマリン重縮合物、高縮合芳香族スルホン酸、変性リグニンと高縮合芳香族スルホン酸複合体、アルキルアリルスルホン酸、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸高縮合物、アルキルアリルスルホン酸塩高縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸変性リグニン縮合物、ナフタレンスルホン酸変性リグニン縮合物とリグニン、変性リグニンとアルキルアリルスルホン酸と活性持続ポリマーの複合物、ポリアルキルスルホン酸と反応性高分子、アルキルアリルスルホン酸高縮合物とカルボキシル基含有多価ポリマー、アルキルアリルスルホン酸塩変性リグニン共縮合物と変性リグニン、リグニン誘導体とアルキルアリルスルホン酸塩、ポリアルキルアリルスルホン系界面活性剤、アルキルアリルスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリアルキルアリルスルホン酸化合物、メラミンスルホン酸系縮合物、メラミンスルホン酸系化合物、メラミンスルホン酸系化合物とポリオール複合体、高縮合トリアジン系化合物、トリアジン環系高縮合物塩の界面活性剤、メチロールメラミン縮合物、変性メチロールメラミン縮合物、変性メチロールメラミン縮合物とカルボン酸系化合物、スルホン化メラミン高縮合物塩、ポリカルボン酸又はその塩、などをそれぞれ有効成分とするものを挙げることができ、これら2種以上を併用しても良い。この中でも、スラリー中の粒子凝集抑制時間を伸長させる作用が高いことから、有効成分がナフタレンスルホン酸系の減水剤を使用するのが好ましい。本注入材の減水剤含有量は液分を除く注入材中の0.05〜5質量%(固型分換算量)が好ましい。より好ましくは、有効成分がナフタレンスルホン酸系の減水剤を単独使用する場合は0.1〜3重量%が良い。0.05質量%未満では粒子凝集抑制効果が殆ど得られず注入浸透性が低下することがあるので適当ではなく、また5重量部を超えると凝結が遅延し、強度発現性が低下することがあるので適当でない。
またアルカリ金属硫酸塩を使用する場合、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムの何れか1種又は2種以上の何れのものでも良い。アルカリ金属硫酸塩は、常温付近では水に溶解し、水性スラリー中で大量に含まれる粒径2.2μm未満のセメントクリンカ粒子やスラグ粒子の擬凝結を抑制し、またこれら微粒子の分散性を高めて注入浸透性向上に寄与する他、初期強度を大きく高める作用を有する。アルカリ金属の硫酸塩の含有量は、液分を除く注入材中の0.1〜10質量%が好ましい。0.1重量%未満では含有効果が殆ど得られないので好ましくなく、また10重量%を超えると、硬化促進作用が過大となり、練り置き時間の低下や注入浸透性の低下を引き起こすことがあるので適当ではない。
本発明の注入材には前記以外の成分も浸透性や強度発現性等の性状に支障を及ぼさない範囲で適宜含有しても良い。含有可能な成分例を示すと、練り置き時間の伸長に寄与するクエン酸や酒石酸等の凝結遅延剤、他にフライアッシュ、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、カルシウムアルミネート等を挙げることができる。
本発明の注入材は、注入材中の全無機粒子の粒度構成が、全無機粒子に占める体積割合で、粒径10.5μm以下の粒子が90体積%以上(100体積%を含む)、かつ粒径2.2μm以下の粒子が45体積%以下(0体積%を含む)であることを必須とする。この粒度構成により、浸透係数が低い地盤のような浸透経路が狭い箇所でも目詰まりし難く、高い浸透性を示す注入材が得られる。粒径10.5μm以上の粒子が10体積%を超える注入材では地盤土壌粒子間隙や岩盤亀裂が粗大粒により閉塞され易くなるので好ましくない。また、2.2μm以下の粒子が45体積%を超えて存在すると、微粒子は水性スラリー中で凝集化する傾向が強いため、凝集体が形成され易く、形成される凝集体も供給源が増えることで大きさを増し、よって比較的浸透係数の低い地盤への注入浸透性が低下するので好ましくない。凝集体形成を分散剤の使用等で低下させると、反応活性の高い微粒子の絶対量が多くなり、高活性の水性スラリーとなって練り置きが困難になる。
本発明の注入材は、水性スラリーである。スラリー化には水を使用する。水の配合量は、固型含有成分の合計量100質量部に対し、概ね100〜1000質量部が望ましい。約100質量部未満の水量では浸透性が乏しくなるので適当ではなく、1000質量部を超えると注入しても固結化作用が殆ど得られないことがあるので適当ではない。また、スラリー化の方法は特段限定されるものではなく、一例を示すとグラウトミキサーに水を含む各成分を一括投入して混合すれば良い。本発明の注入材は1剤型の水性スラリーとして使用する。施工時の注入設備は1剤型注入材に適ったものを適宜選択し使用することができる。
普通ポルトランドセメント用クリンカ、高炉水砕スラグ、II型無水石膏、硫酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物系高性能減水剤(商品名「MCヘルパー」、太平洋マテリアル株式会社製)、表1に表すシリカ粉末から選定される材料及び水を用い、表2に示す含有量及び含有無機粒子の粒度分布となる水性スラリーを作製した。尚、粒度分布の調整は、無機系材料を表1の配合にせしめた混合物をチューブミルに入れて粉砕し、レーザー回析式粒度分布測定装置を併用して粒度確認を行いながら遠心分離機により分級を行った。また、粒度調整を施した粉砕物は、グラウトミキサーで表2記載の量の水と混合・混練した。作製した水性スラリーは直ちに20℃でB型粘度計で粘度を測定した。
Figure 0005717441
Figure 0005717441
得られた水性スラリーは撹拌装置を備えた加圧タンクに投入した。次いで、内径がφ5×60cmのアクリル円筒管に、山形珪砂6号を間隙率40%になるよう調整して充填させた供試体(低浸透性地盤モデル)を作製し、一方の管端面が底面となるよう地面に垂直に設置した供試体の底部付近から加圧タンクに蓄えた水性スラリーを0.1MPaの圧力で最大1.5リットル注入した。尚、供試体は、注入に先立ち、JIS A1218「土の透水試験方法」に準じて20℃の温度下で透水係数を測定した結果、約3×10-2cm/秒であった。水性スラリーの注入終了から7日間放置した後、アクリル管内で固結した充填物を抜き取り、高さ方向に約20cm間隔で切断した円柱状固結体の各固結体の一軸圧縮強度を、JIS A1216「土の一軸圧縮試験方法」に準じた方法で測定した。別に、各水性スラリーの練り置き性の評価として、薬液注入協会で規定された「カップ倒立法」に準じた方法で、水性スラリーのゲル化時間を測定した。尚、注入性が不良であったものは供試体を固結化できず、一軸圧縮強度の測定は不能であった。以上の結果を表3に纏めて表す。
Figure 0005717441
表3から、本発明の水性スラリーは、実作業に適した性状(粘度)で練り置き時間(ゲル化時間)を安定して確保でき、また浸透係数の小さい地盤に対して良好な浸透性を示し、浸透後は十分な強度発現性を呈し、高さ方向に切断した部位別の強度値は大きな差も見られなかったことから、対象とする領域全体に満遍なく注入でき、概ね均質な固結状態が得られることがわかる。

Claims (3)

  1. セメントクリンカ粉末、スラグ粉末、石膏類及び非晶質シリカを含む微粉末混合物を含有してなる水性スラリーからなり、全無機粒子90体積%以上が粒径10.5μm以下の粒子であり、且つ45体積以下が粒径2.2μm以下の粒子であって、非晶質シリカが多孔質球状シリカであることを特徴とする注入材。
  2. 非晶質シリカが細孔容積0.1〜1.2ml/gの多孔質球状シリカである請求項1記載の注入材。
  3. さらに減水剤及び/又はアルカリ金属硫酸塩を含有する請求項1又は2記載の注入材。
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