JP2010155638A - 薄肉容器 - Google Patents

Abstract

【課題】内容物が注ぎ易く、シャワー状にして内容物を注出できる薄肉容器を提案する。
【解決手段】薄肉の胴体を備えた合成樹脂製の薄肉容器において、前記胴体１の頂部に、破断予定線Ｌに沿う引きちぎりよって開封可能な密閉栓２ｂを備えた注出頚部２を設ける。そして、該注出頚部２に、内壁の対向壁相互にわたってつながり、注出経路を複数に区分する縦リブ状の障壁４を設ける。
【選択図】図１

Description

本発明は、合成樹脂製の薄肉容器に関するものであり、注出頚部の潰れを回避して注出作業の改善を図ろうとするものである。

シャンプーやリンス、液体石鹸、化粧料等を入れる容器の分野では、資源の有効活用、ゴミの減量化を図る観点から、とくに詰め替え容器として使用される容器としては、合成樹脂をブロー成形することによって所望の形状に形成した薄肉の容器が提案されている（例えば、特許文献１参照）。
特開２００５−０６７６８０号公報

従来、この種の容器は、詰め替え容器として用いられるのが普通であり、注出部に予め設けられたノッチや破断予定線に沿って栓体を切断、分離することで容器を開封することを通例としているところ、該注出部も薄肉になっていることからその部位には腰がなく、内容物を詰め替えるに際しては注ぎにくい不具合があった。

本発明の課題は、内容物が注ぎ易い薄肉容器を提案するところにある。

本発明は、薄肉の胴体を備えた合成樹脂製の薄肉容器であって、
前記胴体の頂部に、破断予定線に沿う引きちぎりよって開封可能な密閉栓を備えた注出頚部を設け、該注出頚部に、内壁の対向壁相互にわたってつながり、注出経路を複数に区分する縦リブ状の障壁を設けたことを特徴とする薄肉容器である。

上記の構成になる薄肉容器において、少なくとも両サイドに位置する障壁は、注出頚部の基端から先端に向けて注出経路の幅を漸次に拡大する湾曲壁とするのが好ましい。

注出頚部の内壁に縦リブ状の障壁を設けることで該注出頚部の剛性が高まるため内容物が注ぎ易くなる。また、障壁により注出経路はスリットが形成された状態になるので、内容物をシャワー状の形態で排出することができる。

以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図１は本発明に従う合成樹脂製の薄肉容器の実施の形態を示した図であり、図２は密閉栓を引きちぎって容器を開封した状態の要部の外観斜視図である。

図における１は容器の胴体である。この胴体１は薄肉になっており、内容物の充填量が減るにしたがって減容可能になっている。

また、２は胴体１の頂部に設けられた薄肉の注出頚部である。注出頚部２は容器の胴体１と一体的に成形され、胴体１に直接つながる筒状の本体部分２ａと、破断予定線Ｌを介して引きちぎり可能につながる密閉栓２ｂから構成されている。

３は密閉栓２ｂの天面に設けられた溶着部である。この溶着部３は、内容物を容器の胴部１に充填する充填口を形成するものであり、内容物の充填後に熱や接着剤を利用して密着される。この溶着部３は、薄い板状部材になっていて、密閉栓２ｂを引きちぎる際の摘みとして使用することができる。

４は注出頚部２の内壁の対向壁相互間にわたって設けられた縦リブ状の障壁である。この障壁４は間隔をおいて複数枚設けられており、この障壁４によって注出経路をスリット状の開口としている。

注出頚部２の経路内に設けられた障壁４は該注出頚部２の補強材として機能するため注出頚部２そのものの剛性を高めることとなり簡単に変形するのが避けられ内容物を注出する際に注ぎ易くなる。

また、内容物は障壁４の間に形成される隙間を通して注出されるためにシャワー状となって注出される。

図３は注出頚部２の本体部分２の断面を示した図である。障壁４のうち、少なくとも両サイドに位置する障壁を注出頚部２の基端から先端に向け内壁側に湾曲させた湾曲壁とすることにより注出経路の幅が漸次に拡大されることとなり、注出にかかる内容物は放射状（扇形状）に排出することができる。

障壁４は、注出頚部２の外周壁にプレス加工を施すことにより一体的に形成することができ、この場合には、本体部分２ａの外周壁には、障壁４の数だけ凹所が設けられることになる。

また、図示はしないが障壁４の内壁の一方に凸部を設け、対向するもう一方に凹部を設け、凹部に凸部を嵌合させて形成することも可能であり、この場合は、指等で押し潰して凸部と凹部を嵌合させてシャワー状に注出することができる。障壁４を形成するための方法についてはとくに限定はされない。上掲図３においては障壁４を断面で表示したが、プレス加工を施して成形される場合にはその内部は空洞部分が形成される。

本発明にしたがう薄肉容器は、ブロー成形により全て一体成形できる単一部材からなっているので、効率的な製造が行えるとともに材料の使用量を減らすのにとりわけ有利である。なお、容器の成形法は射出成形法や従来知られている成形法が適用可能であり、ブロー成形のみに限定されることはない。

内容物を充填する充填口は、密閉栓２ｂの天面に設けた場合について図示したが、胴体１と注出頚部２の間（肩部）や底部に設けることもできる。

また、障壁４の形状については実施例のものには限定されることはなく、例えば、斜め状に形成されたリブ等を適用することも可能であり、このような斜め状に形成されたリブ等によれば内容物の注出方向を適宜変更するのに有利となる。

内容物が注ぎ易く、シャワー状にして内容物を注出することが可能な薄肉容器が提供できる。

本発明にしたがう薄肉容器の実施の形態を示した図である。 図１に示した容器の開封状態を示した要部外観図である。 注出頚部の本体部分の断面を示した図である。

符号の説明

１ 胴体
２ 注出頚部
２ａ 本体部分
２ｂ 密閉栓
３ 溶着部
４ 障壁
Ｌ 破断予定線

Claims (2)

1. 薄肉の胴体を備えた合成樹脂製の薄肉容器であって、
   前記胴体の頂部に、破断予定線に沿う引きちぎりよって開封可能な密閉栓を備えた注出頚部を設け、
   該注出頚部に、内壁の対向壁相互にわたってつながり、注出経路を複数に区分する縦リブ状の障壁を設けたことを特徴とする薄肉容器。
2. 前記障壁のうち少なくとも両サイドに位置する障壁は、注出頚部の基端から先端に向けて注出経路の幅を漸次に拡大した湾曲壁からなる、請求項１記載の薄肉容器。

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