JP2010155374A - 流体噴射装置の製造方法、流体噴射装置の補正値設定方法、及び、流体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】媒体との相対移動方向について一部重複して配置される第1ノズル列と第2ノズル列において、前記相対移動方向について対応するノズル同士が流体の噴射量を分担して共通のドットラインを形成することによって、前記相対移動方向の交差方向に複数のドットラインを形成して階調値に基づく補正用パターンを形成することであって、前記一部重複しない範囲において単位面積あたりに噴射された前記流体の量よりも前記一部重複する範囲において単位面積あたりに噴射された前記流体の量を多くして前記補正用パターンを形成することと、前記補正用パターンの濃度を前記相対移動方向に複数並ぶ画素からなる画素列毎に測定することと、測定した前記画素列毎の濃度に基づいて、前記階調値を補正するための補正値を前記画素列毎に求めることと、前記第1ノズル列と前記第2ノズル列が設けられた流体噴射装置の記憶部に前記補正値を記憶することと、を含む流体噴射装置の製造方法。
【選択図】図24
Description
しかしながら、ノズル同士が一致するように配置されても、媒体が搬送時において蛇行してしまうと、ヘッド同士が重なる範囲において濃度むらが生じることがある。これは、搬送中に媒体がノズル列方向にも移動してしまうことにより、流体が着弾することにより形成されるドットの位置がノズル列方向に変動することに起因する。濃度むらは印刷品質を低下させる。よって、このようなドット位置の変動によって生ずる濃度むらの発生を抑制する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、濃度むらの発生を抑制することを目的とする。
媒体との相対移動方向について一部重複して配置される第1ノズル列と第2ノズル列において、前記相対移動方向について対応するノズル同士が流体の噴射量を分担して共通のドットラインを形成することによって、前記相対移動方向の交差方向に複数のドットラインを形成して階調値に基づく補正用パターンを形成することであって、前記一部重複しない範囲において単位面積あたりに噴射された前記流体の量よりも前記一部重複する範囲において単位面積あたりに噴射された前記流体の量を多くして前記補正用パターンを形成することと、
前記補正用パターンの濃度を前記相対移動方向に複数並ぶ画素からなる画素列毎に測定することと、
測定した前記画素列毎の濃度に基づいて、前記階調値を補正するための補正値を前記画素列毎に求めることと、
前記第1ノズル列と前記第2ノズル列が設けられた流体噴射装置の記憶部に前記補正値を記憶することと、
を含む流体噴射装置の製造方法である。
前記補正用パターンの濃度を前記相対移動方向に複数並ぶ画素からなる画素列毎に測定することと、
測定した前記画素列毎の濃度に基づいて、前記階調値を補正するための補正値を前記画素列毎に求めることと、
前記第1ノズル列と前記第2ノズル列が設けられた流体噴射装置の記憶部に前記補正値を記憶することと、
を含む流体噴射装置の製造方法。
このようにすることで、濃度むらの発生を抑制することができる。
このようにすることで、濃度むらの発生を抑制することができる。
前記補正用パターンの濃度を前記相対移動方向に複数並ぶ画素からなる画素列毎に測定することと、
測定した前記画素列毎の濃度に基づいて、前記階調値を補正するための補正値を前記画素列毎に求めることと、
前記第1ノズル列と前記第2ノズル列が設けられた流体噴射装置の記憶部に前記補正値を記憶することと、
を含む流体噴射装置の補正値設定方法。
このようにすることで、濃度むらの発生を抑制することができる。
(B)前記交差方向に複数のノズルが並ぶ第2ノズル列であって、前記相対移動方向について前記第1ノズル列と一部重複して配置される第2ノズル列と、
(C)前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とから流体を噴射させて前記相対移動方向に複数のドットが並ぶドットラインを前記交差方向に複数形成させる制御部であって、
前記一部重複する範囲に対応するドットラインにおいて前記一部重複しない範囲のドットラインよりも階調値が低くなるように補正する補正値と、前記一部重複する範囲に対応するドットラインにおいて前記一部重複しない範囲のドットラインよりもドットを多く形成させるようなマスクと、に基づいて前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とから前記流体を噴射させる制御部と、
を備える流体噴射装置。
このようにすることで、濃度むらの発生を抑制することができる。
<用語の説明>
まず、本実施形態を説明する際に用いられる用語の意味を説明する。
図1は、用語の説明図である。
「ドットライン」とは、ヘッドと用紙とが相対移動する方向(移動方向)に並ぶドットの列である。後述の実施形態のようなラインプリンタの場合、「ドットライン」は、用紙の搬送方向に並ぶドットの列を意味する。一方、キャリッジに搭載されたヘッドによって印刷するシリアルプリンタの場合、「ドットライン」は、キャリッジの移動方向に並ぶドットの列を意味する。移動方向と垂直な方向に多数のドットラインが並ぶことによって、印刷画像が構成されることになる。図に示すように、n番目の位置にあるドットラインのことを「第nドットライン」と呼ぶ。
「印刷画像データ」とは、画像を用紙に印刷するときに用いられる画像データである。プリンタが4階調でドットの形成(大ドット・中ドット・小ドット・ドット無し)を制御する場合、4階調の印刷画像データは、印刷画像を構成するドットの形成状態を示すことになる。
「読取画像データ」とは、スキャナによって読み取られた画像データである。
「画素列」とは、画像データ上において所定方向に並ぶ画素の列である。図に示すように、n番目の画素列のことを「第n画素列」と呼ぶ。
「画素データ」とは、画素の階調値を示すデータである。後述する実施形態において、ハーフトーン処理前であれば256階調などの多階調のデータを示し、ハーフトーン処理後の4階調の印刷画像データの場合、各画素データは、2ビットデータになり、ある画素のドット形成状態(大ドット・中ドット・小ドット・ドット無し)を示すことになる。
「画素領域」とは、画像データ上の画素に対応した用紙上の領域である。例えば、印刷画像データの解像度が360×360dpiの場合、「画素領域」は、1辺が1/360インチの正方形状の領域になり、用紙上の画素である。
また、以下の説明において、階調値が高いときに濃度が高く、階調値が低いときに濃度が低いものとして説明を行う。また、説明中、濃度が高い場合は明度が低い場合に対応する。
図2は、印刷システム100の構成を示すブロック図である。本実施形態の印刷システム100は、図2に示すように、プリンタ1と、コンピュータ110と、スキャナ120とを有するシステムである。
図3は、プリンタ1の搬送処理とドット形成処理を説明するための斜視図である。ここでは、図2のブロック図も参照しつつプリンタの構成について説明する。
プリンタ1は、搬送ユニット20、ヘッドユニット40、検出器群50、及びコントローラ60を有する。コントローラ60は、コンピュータ110と接続するためのインターフェース61、演算装置であるCPU62、記憶部に相当するメモリ63、及び、各ユニットを制御するためのユニット制御回路64を含む。
各ヘッドのブラックインクノズル列は、1/360インチ間隔で紙幅方向(y方向)に並ぶ18個のノズルから構成されている。各ノズルについて、図中の上から順にノズルの番号が付されている。
ところで、第1ヘッド41Aのノズル#11〜#18と、第2ヘッド41Bのノズル#1〜#8は、搬送方向について一致するように配置されている。よって、第11ドットライン〜第18ドットラインは、これらの重複するノズルによって分担して形成されることになる。
このようなプリンタ1では、コンピュータ110から印刷データを受信すると、コントローラ60は、まず、搬送ユニット20によって給紙ローラ(不図示)を回転させ、印刷すべき用紙Sをベルト24上に送る。用紙Sはベルト24上を一定速度で停まることなく搬送され、ヘッドユニット40の下を通る。ヘッドユニット40の下を用紙Sが通る間に、ヘッドユニット40の各ヘッド41の各ノズルからインクが断続的に噴射される。つまり、ドットの形成処理と用紙Sの搬送処理が同時に行われる。その結果、用紙S上には搬送方向及び紙幅方向に沿った複数のドットからなるドット列が形成され、画像が印刷される。そして、最後にコントローラ60は、画像の印刷が終了した用紙Sを排紙する。
上記の印刷処理は、前述したように、プリンタ1に接続されたコンピュータ110から印刷データが送信されることにより開始する。当該印刷データは、プリンタドライバによる処理により生成される。
印刷画像データは、図に示すように、プリンタドライバによって解像度変換処理(S102)、色変換処理(S104)、ハーフトーン処理(S106)、及び、ラスタライズ処理(S108)が実行されることにより生成される。
図8Aは、理想的にドットが形成されたときの様子の説明図である。理想的にドットが形成されるとは、画素領域の中心位置にインク滴が着弾し、そのインク滴が用紙S上に広がって、画素領域にドットが形成されることである。各ドットが各画素領域に正確に形成されると、ドットライン(搬送方向にドットが並んだドット列)が列領域に正確に形成される。
次に、ラスタライン毎の濃度補正値Hを算出する処理(以下、補正値取得処理ともいう)について概説する。補正値取得処理は、例えば、プリンタ1の製造工場の検査ラインにおいて、補正値算出システムの下で行われる。補正値算出システムとは、プリンタ1の濃度むら特性に応じた濃度補正値Hを算出するためのシステムであり、上記の印刷システム100と同様の構成である。つまり、補正値算出システムは、プリンタ1、コンピュータ110、及び、スキャナ120(便宜上、印刷システム100の場合と同一の符号にて表記する)を有する。
プリンタ1は、補正値取得処理の対象機器であり、該プリンタ1を用いて濃度むらがない画像を印刷するためには、前記補正値取得処理において該プリンタ1用の濃度補正値Hを算出することになる。検査ラインに置かれたコンピュータ110には、該コンピュータ110が補正値取得処理を実行するための補正値算出プログラムがインストールされている。
図9は、補正値取得処理の流れを示す図である。多色印刷が可能なプリンタ1を対象とする場合、各インク色についての補正値取得処理は同様の手順により実施される。以下の説明では、一のインク色(例えば、ブラック)についての補正値取得処理について説明する。
図10は補正用パターンCPの説明図である。この補正用パターンCPは、図10に示すように、5種類の濃度のサブパターンCSPで形成される。
各サブパターンCSPは、帯状パターンであり、搬送方向に沿うラスタラインが紙幅方向に複数並ぶことにより構成される。また、各サブパターンCSPは、それぞれ一定の階調値(指令階調値)の画像データから生成されたものであり、図10に示すように、左のサブパターンCSPから順に濃度が濃くなっている。具体的には、左から15%、30%、45%、60%。85%の濃度のサブパターンとなっている。以下、濃度15%のサブパターンCSPの指令階調値をSa、濃度30%のサブパターンCSPの指令階調値をSb、濃度45%のサブパターンCSPの指令階調値をSc、濃度60のサブパターンCSPの指令階調値をSd、そして、濃度85%のサブパターンCSPの指令階調値をSeと表記する。そして、例えば、指令階調値Saにて形成されたサブパターンCSPを、図10に示すように、CSP(1)と表記する。同様に、指令階調値Sb、Sc、Sd、Seにて形成されたサブパターンCSPを、それぞれCSP(2)、CSP(3)、CSP(4)、CSP(5)と表記する。
Sbt=Sb+(Sc−Sb)×{(Dbt−Db)/(Dc−Db)} (1)
そして、指令階調値Sbと目標指令階調値Sbtから、下記式(2)により、第iラスタラインについて指令階調値Sbを補正するための濃度補正値Hが求められる。
Hb=ΔS/Sb=(Sbt−Sb)/Sb (2)
Sbt=Sb+(Sb−Sa)×{(Dbt−Db)/(Db−Da)} (3)
そして、上記式(2)により、第jラスタラインについて指令階調値Sbを補正するための濃度補正値Hbが求められる。
その後、コンピュータ110は、濃度補正値Hのデータをプリンタ1に送信し、プリンタ1のメモリ63に記憶させる(S210)。
単位面積あたりのインク量は、重複しない範囲における1つのノズルが形成する1つのラスタラインのインク量を100%としたときに対して、重複する範囲の2つのノズルが形成する1つのラスタラインのインク量である。
被覆率を示す図において、左側の図は、第1ノズル列411Aによって形成されたドットの右側に第2ノズル列411Bによって形成されたドットが配置されているときの様子を示している。また、被覆率を示す図において、右側の図は、第1ノズル列411Aによって形成されたドットの左側に第2ノズル列411Bによって形成されたドットが配置されているときの様子を示している。
明度変化=単位面積あたりのインク量の変化+被覆率の変化
図14を参照すると、明度変化は次のような結果となる。
元の位置のとき:単位面積あたりのインク量は常に100%となっている。また、被覆率を説明する図において、各ドットは重なり合うことはないが隣り合うように並んで形成されている。
よって、単位面積あたりのインク量が増加(濃くなる)し、被覆率は減少(淡くなる)することになるため、両者がほぼ相殺することとなり、明度の変化は現れないか、少ないものと考えられる。
よって、単位面積あたりのインク量が減少(淡くなる)し、被覆率も減少(淡くなる)することになるため、明度はより明るくなるように変化し、淡く視認されるようになると考えられる。
よって、単位面積あたりのインク量が増加(濃くなる)し、被覆率は減少(淡くなる)することになるため、両者がほぼ相殺することとなり、明度の変化は現れないか、少ないものと考えられる。
よって、単位面積あたりのインク量は減少(淡くなる)するものの、被覆率は増加(濃くなる)するため、両者はほぼ相殺することとなり、明度の変化は現れないか、少ないものと考えられる。
よって、単位面積あたりのインク量が増加(濃くなる)し、被覆率も増加(濃くなる)することになるため、明度はより暗くなるように変化するものと考えられる。
よって、単位面積あたりのインク量が減少(淡くなる)し、被覆率が減少(淡くなる)することになるため、明度はより明るくなるように変化するものと考えられる。
図18は、オーバーラップ処理の実現方法を説明するための図である。図の上段には、入力画像が示されている。ここでは、このような入力画像を2つのノズル列(第1ノズル列411A、第2ノズル列411B)で分担して形成する手法が示されている。その入力画像の下段には、第1ノズル列411Aと第2ノズル列411Bに分配された入力画像が示されている。また、更に下段には、第1ノズル列411Aの重複領域(第2ノズル列411Bと一部重複する範囲)において適用されるマスク(以下、オーバーラップマスク)と、第2ノズル列411Bの重複領域において適用されるオーバーラップマスクと、が示されている。後述するが、このようなオーバーラップマスクをそれぞれ適用することによって、重複領域においてノズル列毎に分担して形成する画像を得ることができるようになっている。図の最下段には、各ノズル列が形成を受け持つ画像が示されている。
分配した入力画像に対して、各ノズル列に対応するオーバーラップマスクの論理積をとることによって、各ノズル列が形成を受け持つ画像(ドット)を特定することができる。このようにして、重複領域に対応するノズルについて、ノズル列毎に形成するドットを特定することができる。
このようにすることで、各ノズル列のノズル使用比率に応じたオーバーラップマスクを作成することができる。
尚、ここでは、前述の図19に示したオーバーラップマスクとは異なるオーバーラップマスクを適用して形成するドットが割り当てられている。
そして、図に示すようにドットを形成することにより、各画素領域には必ずいずれかのノズルによってドットが形成され、かつ、いくつかの画素領域には両方のノズル列のノズルによってドットが形成されるようになっている。
ここでも、前述のように図25における行列に示された閾値と反転階調値とが比較され、反転階調値の方が高いときには「1」が設定され、階調値の方が高くない場合には「0」が設定されることにより作成される。
また、重なり合計数のいずれもが1以上の数値になっている。このようにすることによって、重複領域のノズルが、重複領域以外のノズルが形成するドットよりも多くのドットを形成することができるようになっている。
図32は、ユーザ下でプリンタドライバが行う印刷処理のフロー図である。プリンタ1を購入したユーザは、プリンタ1に同梱されているCD−ROMに記憶されたプリンタドライバ(若しくは、プリンタ製造会社のホームページからダウンロードしたプリンタドライバ)を、コンピュータにインストールする。このプリンタドライバには、図中の各処理をコンピュータに実行させるためのコードを備えている。また、ユーザは、コンピュータにプリンタ1を接続する。
ユーザがアプリケーションプログラム上から印刷を指示したとき、プリンタドライバが呼び出され、印刷対象となる画像データ(印刷画像データ)をアプリケーションプログラムから受け取り、その印刷画像データに対して解像度変換処理を行う(S304)。解像度変換処理とは、画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、用紙に印刷する際の解像度(印刷解像度)に変換する処理である。ここでは、印刷解像度は360×360dpiであり、解像度変換処理後の各画素データは、RGB色空間により表される256階調のデータである。
これにより、256階調のCMYK色空間の画像データが得られる。なお、以下の説明では、説明の簡略化のため、CMYK色空間の画像データのうちの、ブラック平面の画像データについて説明する。
例えば、ユーザのコンピュータ110のプリンタドライバは、各画素データの階調値(以下、補正前の階調値をSinとする)を、その画素データが対応するラスタラインの濃度補正値Hに基づいて補正する(以下、補正後の階調値をSoutとする)。
Sout=Sb×(1+Hb)
Sout=Sin×(1+H´)
このようにして、濃度補正処理が行なわれる。
ノズル列同士が一部重複する範囲に対応するドットラインにおいて一部重複しない範囲のドットラインよりも階調値が低くなるように補正する濃度補正値が設定されたプリンタであって、ノズル列同士が一部重複する範囲に対応するドットラインにおいて一部重複しない範囲のドットラインよりもドットを多く形成させるようなオーバーラップマスクを有するプリンタを、次のように実現することもできる。
K’(iraster)=K’(iraster)×r(iraster)
ここで、irasterは、ラスタ番号である。
ここでドット出力比率は、各ラスタラインにおいて第1ノズル列411Aと第2ノズル列411Bの形成可能なドットの数を百分率で表したものである。ここでは、第1ノズル列411Aと第2ノズル列411Bのノズル列同士が重なり合う領域(前述の重複領域)のドット出力比率が、ノズル列同士が重なり合わない部分のドット出力比率よりも高くなるようにされている。
そのため、図の重複領域において、ドット出力比率は100%よりも高い値となり、ドットが多く出力されている分、濃度補正係数は濃度を低くするような低い値に設定されている。
ドット出力比率を関数f(iraster)とした場合、濃度補正係数は、その逆数に所定の係数αを乗じたものとして表される。すなわち、
r(iraster)=α×1/f(iraster)
で表される。ここで、係数αは1よりも小さい値とする。
このように、補正値取得処理を行う前に、ドット出力比率に応じた濃度補正係数を設定しておくこととしてもよい。
このようにすることによって、濃度むらの発生を抑制することができる。
上述の実施形態では、ノズル列411Aとノズル列411Bの重複範囲のノズル数を、1重複範囲の1ノズル列当たり8個としているが、8個に限らず1個以上であればよい。
前述の実施形態では、複数のヘッドがノズル列方向に並び、搬送される用紙に対して印刷を行う、所謂ライン型プリンタを例に説明を行ったが、前述の第1ノズル列411Aと第2ノズル列411Bとを1つのキャリッジに搭載し、このキャリッジを用紙の搬送方向と交差する方向に移動させながら印刷する場合にも適用することができる。
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
20 搬送ユニット、24 ベルト、
40ヘッドユニット、41A 第1ヘッド、41B 第2ヘッド、
411A 第1ノズル列、411B 第2ノズル列、
50 検出器群、60 コントローラ
110 コンピュータ、112 CPU、113 メモリ、
120 スキャナ、121 読取キャリッジ、125 スキャナコントローラ
Claims (8)
- 媒体との相対移動方向について一部重複して配置される第1ノズル列と第2ノズル列において、前記相対移動方向について対応するノズル同士が流体の噴射量を分担して共通のドットラインを形成することによって、前記相対移動方向の交差方向に複数のドットラインを形成して階調値に基づく補正用パターンを形成することであって、前記一部重複しない範囲において単位面積あたりに噴射された前記流体の量よりも前記一部重複する範囲において単位面積あたりに噴射された前記流体の量を多くして前記補正用パターンを形成することと、
前記補正用パターンの濃度を前記相対移動方向に複数並ぶ画素からなる画素列毎に測定することと、
測定した前記画素列毎の濃度に基づいて、前記階調値を補正するための補正値を前記画素列毎に求めることと、
前記第1ノズル列と前記第2ノズル列が設けられた流体噴射装置の記憶部に前記補正値を記憶することと、
を含む流体噴射装置の製造方法。 - 前記一部重複する範囲の端部よりも中央において単位面積あたりに噴射された前記流体の量を多くして前記補正用パターンが形成される、請求項1に記載の流体噴射装置の製造方法。
- 前記相対移動方向について対応するノズル同士が流体の噴射量を分担して共通のドットラインを形成することによって、前記一部重複する範囲における前記画素列の濃度が前記一部重複しない範囲における前記画素列の濃度よりも高くなるようにして、前記補正用パターンが形成される、請求項1又は2に記載の流体噴射装置に製造方法。
- 前記単位面積あたりに噴射された前記流体の量を多くすることは、前記一部重複する範囲に対応するドットラインにおいて前記一部重複しない範囲のドットラインよりも重複して形成されるドットを多くすることによって行われる、請求校1〜3のいずれかに記載の流体噴射装置の製造方法。
- 媒体との相対移動方向について一部重複して配置される第1ノズル列と第2ノズル列において、前記相対移動方向について対応するノズル同士が流体の噴射量を分担して共通のドットラインを形成することによって、前記相対移動方向の交差方向に複数のドットラインを形成して階調値に基づく補正用パターンを形成することであって、前記一部重複しない範囲において単位面積あたりに噴射された前記流体の量よりも前記一部重複する範囲において単位面積あたりに噴射された前記流体の量を多くして前記補正用パターンを形成することと、
前記補正用パターンの濃度を前記相対移動方向に複数並ぶ画素からなる画素列毎に測定することと、
測定した前記画素列毎の濃度に基づいて、前記階調値を補正するための補正値を前記画素列毎に求めることと、
前記第1ノズル列と前記第2ノズル列が設けられた流体噴射装置の記憶部に前記補正値を記憶することと、
を含む流体噴射装置の補正値設定方法。 - (A)媒体との相対移動方向と交差する交差方向に複数のノズルが並ぶ第1ノズル列と、
(B)前記交差方向に複数のノズルが並ぶ第2ノズル列であって、前記相対移動方向について前記第1ノズル列と一部重複して配置される第2ノズル列と、
(C)前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とから流体を噴射させて前記相対移動方向に複数のドットが並ぶドットラインを前記交差方向に複数形成させる制御部であって、
前記一部重複する範囲に対応するドットラインにおいて前記一部重複しない範囲のドットラインよりも階調値が低くなるように補正する補正値と、前記一部重複する範囲に対応するドットラインにおいて前記一部重複しない範囲のドットラインよりもドットを多く形成させるようなマスクと、に基づいて前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とから前記流体を噴射させる制御部と、
を備える流体噴射装置。 - 前記マスクは、前記一部重複する範囲において前記第1ノズル列用の第1マスクと前記第2ノズル列用の第2マスクとからなり、形成する画像に前記第1マスクと前記第2マスクとを適用することにより、前記一部重複する範囲に対応するドットラインにおいて前記一部重複しない範囲のドットラインよりも重複して形成されるドットを多くする、請求項6に記載の流体噴射装置。
- 前記補正値は、前記マスクを適用することによって形成されるドットの量に基づいて求められる、請求項6又は7に記載の流体噴射装置。
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