JP2010153887A - 処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被処理体に存在する少なくとも2層の積層膜に対しウェットエッチングによる除去処理を行う際に、エッチング選択性の問題が生じず、十分なエッチング速度で2層をエッチング除去することができる処理装置を提供すること。
【解決手段】 第1処理液を収容部2内の被処理体Wに供給して第1の膜に接触させ、第1の膜のエッチングを進行させる第1処理液供給部15と、第1処理液とは状態が異なる第2処理液を収容部2内の被処理体Wに供給して第2の膜に接触させ、第2の膜のエッチングを進行させる第2処理液供給部17と、第1の膜の除去状態を検出する検出部31と、検出部31の検出値に基づいて、第1の膜が除去されたと判断した場合に、切り換え部13に、処理液を第1処理液から第2処理液に切り換える指令を送信する制御部32とを具備し、検出部31は、被処理体Wに接触した第1処理液の所定物質の濃度を測定する。
【選択図】図1
【解決手段】 第1処理液を収容部2内の被処理体Wに供給して第1の膜に接触させ、第1の膜のエッチングを進行させる第1処理液供給部15と、第1処理液とは状態が異なる第2処理液を収容部2内の被処理体Wに供給して第2の膜に接触させ、第2の膜のエッチングを進行させる第2処理液供給部17と、第1の膜の除去状態を検出する検出部31と、検出部31の検出値に基づいて、第1の膜が除去されたと判断した場合に、切り換え部13に、処理液を第1処理液から第2処理液に切り換える指令を送信する制御部32とを具備し、検出部31は、被処理体Wに接触した第1処理液の所定物質の濃度を測定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体ウエハ等の被処理体に存在する第1の膜および第2の膜の少なくとも2層の積層膜に対しウェットエッチングによる除去処理を行う処理装置に関する。
近時、LSIの高集積化、高速化の要請からLSIを構成する半導体素子のデザインルールが益々微細化されており、それにともなってCMOSデバイスにおいては、ゲート絶縁膜を薄膜化することが求められている。
従来、ゲート絶縁膜の材料としては、シリコン酸化膜やシリコン酸窒化膜が用いられており、このような材料からなるゲート絶縁膜を用いて所望の性能を得るためには極めて薄く形成する必要がある。しかしながら、このようなゲート絶縁膜を薄くしていくとゲートリーク電流が増加して動作電力が増加してしまう。
そこで、ゲート絶縁膜として、従来の材料よりも比誘電率の高い、いわゆるhigh−k材料、例えばHfO2が注目されており、従来のシリコン酸化膜やシリコン酸窒化膜からなるゲート絶縁膜に代えて、極めて薄いSiO2からなる界面酸化膜の上にhigh−k材料膜を形成した2層構造のゲート絶縁膜が用いられつつある。
このような2層のゲート絶縁膜を形成した後、ポリシリコン膜または金属膜を形成し、これらの余分な部分をRIEエッチングすることによりゲート電極が形成されるが、その後シリコン基板のソースおよびドレイン領域を露出させるために、残存する界面酸化膜およびhigh−k材料膜を除去する必要がある。
この場合に、RIEエッチングではシリコン基板にダメージを与えるため、薬液によるウェットエッチングにより界面酸化膜(SiO2膜)およびhigh−k材料膜、例えばHfO2膜を除去することが要求されるが、その場合には、以下に示すような問題が生じる。
ウェットエッチングによりSiO2膜を除去するためには、通常、希フッ酸が用いられているが、SiO2膜の除去に適した条件では、HfO2膜等のhigh−k材料膜の除去速度が極めて遅く、high−k材料膜の除去に長時間を要するという不都合がある。加えて、high−k材料よりもSiO2のほうがエッチング速度が速いため、high−k材料膜のエッチング時に素子分離領域のSiO2まで除去されてしまうという不都合もある。
このような不都合を防止するため、選択性が逆の薬液を用いることが考えられるが、そのような薬液で上記2層をエッチング除去しようとすると、high−k材料膜のエッチング速度が大きいため、high−k材料膜にアンダーカットが生じるという不都合がある。
このようにウェットエッチングにより2層を除去する場合には、以上のように、エッチングの選択性にともなう不都合が生じる。このような不都合を解消する技術としては、薬液として希フッ酸を用い、2層のエッチングが非選択的になるようなフッ酸濃度に規定してウェットエッチングを行うものが知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、このような技術では、エッチングの選択性に基づく問題点は解消されるものの、エッチング対象である2層にとって必ずしも良好なエッチング条件となっているとは限らず、エッチング速度が小さい等の不都合が生じることがある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、被処理体に存在する少なくとも2層の積層膜に対しウェットエッチングによる除去処理を行う際に、エッチング選択性の問題が生じず、十分なエッチング速度で2層をエッチング除去することができる処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一観点では、被処理体に存在する第1の膜および第2の膜の少なくとも2層の積層膜に対しウェットエッチングによる除去処理を行う処理装置であって、被処理体を収容する収容部と、第1処理液を前記収容部内の被処理体に供給して前記第1の膜に接触させ、前記第1の膜のエッチングを進行させる第1処理液供給部と、前記第1処理液とは状態が異なる第2処理液を前記収容部内の被処理体に供給して前記第2の膜に接触させ、前記第2の膜のエッチングを進行させる第2処理液供給部と、前記第1の膜の除去状態を検出する検出部と、前記被処理体に接触させる処理液を前記第1処理液から前記第2処理液に切り換える切り換え部と、前記検出部の検出値に基づいて、前記第1の膜が除去されたか否かを判断し、前記第1の膜が除去されたと判断した場合に、前記切り換え部に、前記被処理体に接触させる処理液を前記第1処理液から前記第2処理液に切り換える指令を送信する制御部とを具備し、前記検出部は、被処理体に接触した前記第1処理液の所定物質の濃度を測定することを特徴とする処理装置を提供する。
本発明によれば、被処理体に存在する第1の膜および第2の膜の少なくとも2層の積層膜に対しウェットエッチングによる除去処理を行う際に、第1処理液により前記第1の膜をエッチングした後、第1の膜が除去されたと判断された際に、前記第1処理液を、前記第1処理液とは状態が異なる第2処理液に切り換え、その第2処理液で第2の膜をエッチングを行うので、第1の膜をエッチングする第1処理液として第1の膜を高い選択性でエッチングできるものを用い、第2処理液として第2の膜を高い選択性でエッチングできるものを用いれば、エッチングの選択性の問題を生じずに高いエッチング速度でこれら2つの膜をエッチングすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明する。図1は本発明の実施に用いられる処理装置の一例を示す概略構成図である。
この処理装置1は、チャンバー2を有し、このチャンバー2の中には、基板である半導体ウエハWを水平状態で吸着保持するためのスピンチャック3が設けられている。このスピンチャック3は、モーター4により回転可能となっている。また、チャンバー2内には、スピンチャック3に保持されたウエハWを覆うようにカップ5が設けられている。カップ5の底部には、排気および排液のための排気・排液管6が、チャンバー2の下方へ延びるように設けられている。
スピンチャック3に保持されたウエハWの上方には、処理液供給ノズル10が図示しない駆動機構によって移動可能に設けられている。この処理液供給ノズル10には、処理液供給配管12が接続されており、この処理液供給配管12には切り換えバルブ13が設けられている。この切り換えバルブ13には、第1処理液供給源15から延びる配管14と、第2処理液供給源17から延びる配管16とが接続されており、切り換えバルブ13を動作させることにより、第1処理液または第2処理液のいずれかが、処理液供給配管12を通って処理液供給ノズル10からウエハW上に吐出されるようになっている。これら第1処理液および第2処理液は、モーター4によりウエハWを回転させながらウエハWに供給され、これにより、後述するように、ウエハW上に形成された2層積層膜をウェットエッチングして除去するようになっている。
一方、ウエハWの上方に移動可能に洗浄・乾燥用ノズル20が図示しない駆動機構によって移動可能に設けられている。この洗浄・乾燥用ノズル20には、配管21が接続されており、この配管21には切り換えバルブ22が設けられている。この切り換えバルブ22には、リンス液供給源24から延びる配管23、IPA供給源26から延びる配管25、高温の窒素ガスを供給する窒素ガス供給源28から延びる配管27が接続されており、切り換えバルブ22を動作させることにより、リンス液、IPA、窒素ガスのいずれかが配管21を通って洗浄・乾燥用ノズル20からウエハW上に吐出されるようになっている。そして、モーター4によりウエハWを回転させながらノズル20を介してリンス液、例えば純水をウエハWに供給することによりウエハWを洗浄し、その後、ウエハWにIPAを供給しさらに高温の窒素ガスを供給することにより、ウエハWを乾燥させる。
上記排気・排液管6の途中には濃度測定装置31が設けられており、これにより、第1処理液が供給されてウェットエッチング処理が行われた際における廃液の特定の成分の濃度を検出するようになっている。そして、濃度測定装置31はCPU32に接続されており、後述するように、濃度測定装置31で測定すべき成分の濃度が所定の値に達したことを示す信号がCPU32に伝送された時点で、CPU32から切り換えバルブ13に切り換え信号を出力する。CPU32はまた、切り換えバルブ22の動作制御およびモーター4の制御等、基板処理装置1の全体の制御を行うようになっている。CPU32には、工程管理者が基板処理装置1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、基板処理装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース33が接続されている。また、CPU32には、基板処理装置1で実行される各種処理をCPU32の制御にて実現するための制御プログラムや処理条件データ等が記録されたレシピが格納された記憶部34が接続されている。そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース33からの指示等にて任意のレシピを記憶部34から呼び出してCPU32に実行させる。
濃度測定装置31としては、高精度で測定すべき成分の濃度を測定することができるものを用いることが好ましく、例えば、検出限界が0.1ppb程度である誘導結合プラズマ質量分析装置(ICPMS)を好適に用いることができる。
次に、このように構成される処理装置により2層積層膜の除去処理を行う際の処理動作について図2の断面図および図3のフローチャートを参照して説明する。
ここでは、シリコン基板上に形成された、酸化シリコン(SiO2)または酸窒化シリコン(SiOxNy)からなる界面膜およびhigh−k材料膜からなる2層構造のゲート絶縁膜をウェットエッチングにより除去する場合について説明する。
ここでは、シリコン基板上に形成された、酸化シリコン(SiO2)または酸窒化シリコン(SiOxNy)からなる界面膜およびhigh−k材料膜からなる2層構造のゲート絶縁膜をウェットエッチングにより除去する場合について説明する。
まず、ウェットエッチングの対象として、図2の(a)に示す構造のウエハを準備する。すなわち、このウエハWは、SiO2からなる素子分離領域45により島状に分離されたシリコン基板40の主面上に極薄い酸化シリコン(SiO2)または酸窒化シリコン(SiOxNy)からなる界面膜41が形成され、さらにその上にhigh−k材料膜42が形成され、high−k材料膜42の上にポリシリコンからなるゲート電極43が形成されている。なお、ゲート電極43の上のハードマスクは図示を省略している。
high−k材料膜42を構成するhigh−k材料としては、比誘電率が4.0以上のものが好ましく、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、希土類酸化物等の酸化物、これら金属のシリケート、例えばハフニウムシリケート(HfSiOx)を挙げることができる。
このような構造のウエハWを図1に示す基板処理装置1のチャンバー2内に搬入し、スピンチャック3の上に載置する(図3のステップ1)。
次いで、処理液供給ノズル10をウエハWの中心の直上に移動させ、第1処理液供給源15からhigh−k材料膜42を界面膜41に対して高い選択性でエッチングすることが可能な第1処理液を処理液供給ノズル10を介してウエハW上に供給する。これにより、図2の(b)に示すように、high−k材料膜42のゲート電極が選択的に除去されていく(図3のステップ2)。
第1処理液は、ウエハWのhigh−k材料膜42に接触することにより、high−k材料膜42をエッチングするから、第1処理液にはhigh−k材料膜42の成分が溶出する。この際に、排気・排液管6から排出される第1処理液中の所定成分の濃度が濃度測定装置31により測定される。
そして、CPU32が、high−k材料膜42が除去されたか否かを判断し(図3のステップ3)、除去されたと判断した時点で、第1の処理液を、界面膜41をhigh−k材料膜42に対して高い選択性でエッチングすることが可能な第2処理液に切り換える(図3のステップ4)。
この際の判断は、濃度測定装置31による所定成分濃度の測定値を利用して行われる。すなわち、high−k材料膜42が除去されると、図2の(c)に示すように界面膜41が露出するが、その時点で、第1処理液に溶出される成分または成分の量が変化するから、CPU32は、濃度測定装置31の測定データがその変化を反映したものであると認識することにより、high−k材料膜42が除去されたと判断し、切り換えバルブ13に切り換え指令を送信して第1処理液から第2処理液に切り換える。
具体的には、high−k材料膜42が除去され界面膜41が露出すると処理液に溶出するhigh−k材料膜42の成分の量が減少する。例えば、high−k材料がHfO2の場合には、Hf量が減少する。また、第1処理液が界面膜41の材料、例えばSiO2を溶解するものであれば、逆に界面膜41の成分が第1処理液に溶出し始める。したがって、上層であるhigh−k材料膜42の所定の成分の量が設定値より低下した時点、または下層である界面膜41の所定の成分の量が設定値より増加した時点で、high−k材料膜42が除去されたとして第1処理液から第2処理液へ切り換える。
第2処理液に切り換えた後は、図2の(d)に示すように、界面膜41のゲート電極43以外の部分が第2処理液により除去される(図3のステップ5)。
上記第1処理液と第2処理液とは上述のように機能が異なっており、そのために、第1処理液と第2処理液とで以下のように状態が異なるものを用いる。
第1に、第1処理液と第2処理液とを異なる化学種のものとすることが挙げられる。この場合に、両者が混合することにより不都合が生じるのであれば、第1処理液による処理と第2処理液による処理との間に中間リンス処理を実施することが好ましい。
第2に、同種の薬液であるが、成分濃度および/またはpHが異なるものが挙げられる。例えば、フッ酸を水で希釈した希フッ酸は、水中でHF→H++F−と電離し、F−イオンはさらにHF+F−→HF2 −の反応でHF2 −となるが、SiO2は主にHF2 −によりエッチングされる。一方、BPSGやBSG等のドープされた酸化物は主にHF分子により直接エッチングされることが知られており、high−k材料膜42がこのような特性を有するものであれば、第1および第2処理液として、これらの濃度が異なるものを用いることにより、上述のような選択性の高いエッチングによりhigh−k材料膜42および界面膜41を除去することができる。化学種の相対的な濃度はpHに依存するから、単に第1処理液と第2処理液とでpHを変えることにより、これらの膜を高い選択性でエッチングすることができる。このように同種の薬液を用いる場合には、上述のような中間リンスは必要がない。また、第1処理液と第2処理液を切り換える代わりに、その薬液のある成分を加えてその濃度を増加させることもできる。例えば、HF/アルコールタイプの選択性エッチング用処理液の場合、水を加えることによりSiO2のエッチングレートが上昇する。この場合の第1の処理液と第2の処理液との間の切り換えは、実験によって決定し得る最適なコンディションに依存して、急激に行っても徐々に行ってもよい。なお、処理液の構成成分の濃度が適正値になっているかを確認するためにインラインでモニタリングすることが好ましい。
第3に、同じ成分組成の薬液の温度を異ならせることが挙げられる。すなわち、同じ成分組成の処理液であっても、温度が異なれば反応性が異なり、SiO2のエッチングに適した温度、およびhigh−k材料のエッチングに適した温度が存在する場合があり、その場合には第1処理液および第2処理液で温度を異ならせるだけで、上述のように選択性の高いエッチングで2つの膜をエッチングすることが可能である。
このようにして、high−k材料膜42を高い選択性でエッチング可能な第1処理液でエッチングし、high−k材料膜42のエッチングが終了したと判断した際に、SiO2からなる界面酸化膜41を高い選択性でエッチング可能な第2処理液に切り換えて界面酸化膜41をエッチングするので、図4の(a)に示すように素子分離領域45が大きくエッチングされてしまうことや、図4の(b)に示すようにhigh−k材料膜42がアンダーカットされるといったエッチング選択性の問題が生じず、また、十分なエッチング速度でこれら2層をエッチング除去することができる。
次に、本発明の実施に用いられる処理装置の他の例について説明する。図5は、本発明の実施に用いられる処理装置の他の例を示す概略構成図である。
この処理装置1′は、ウエハWを収納するのに充分な大きさを有する箱形の内槽51と外槽52を有しており、内槽51の上部開口から内槽51に対するウエハWの出し入れが行われる。ウエハWは1枚でも2枚以上でもよく、図示しない支持部材に支持された状態で内槽51に装入される。内槽51には処理液供給配管53が挿入されており、この処理液供給配管53には切り換えバルブ54が設けられている。この切り換えバルブ54には、第1処理液供給源56から延びる配管55と、第2処理液供給源58から延びる配管57とが接続されており、切り換えバルブ54を動作させることにより、第1処理液または第2処理液のいずれかが、処理液供給配管53を通って内槽51内に供給され、内槽51内のウエハWが供給されたいずれかの処理液に浸漬された状態となる。外槽52は、内槽51の上端からオーバーフローした処理液を受けとめるように、内槽51の開口部を取り囲んで装着されている。
内槽51の底部には排液ライン59が接続されており、その途中には開閉バルブ60が設けられていて、処理液交換の際にこの排液ライン59を介して内槽51内の処理液が排出される。また、外槽52の底部には、循環ライン61が接続されており、この循環ライン61を通って処理液が循環されるようになっている。符号62はこの循環ライン61を開閉する開閉バルブである。
一方、内槽51の底部にはサンプリングライン63が接続されている。サンプリングライン63には、開閉バルブ64、濃度測定装置65、ポンプ66が設けられており、その他端は外槽52の底部に接続されている。したがってサンプリングされた処理液は循環するようになっている。
濃度測定装置65は、内槽51内に第1処理液が供給されてウエハWにエッチング処理が行われている際に特定の成分の濃度を検出するようになっている。そして、濃度測定装置65はCPU68に接続されており、後述するように、濃度測定装置65で測定すべき成分の濃度が所定の値に達したことを示す信号がCPU68に伝送された時点で、CPU68から切り換えバルブ54に切り換え信号を出力する。CPU68はまた、基板処理装置1′の全体の制御を行うようになっている。CPU68には、図1の装置と同様、ユーザーインターフェース69が接続されている。また、CPU68には、基板処理装置1′で実行される各種処理をCPU68の制御にて実現するための制御プログラムや処理条件データ等が記録されたレシピが格納された記憶部70が接続されている。そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース69からの指示等にて任意のレシピを記憶部70から呼び出してCPU68に実行させる。
次に、このように構成される処理装置により2層積層膜の除去処理を行う際の処理動作について図2の断面図および図6のフローチャートを参照して説明する。ここでは、基本的には前述した図1の装置の場合と同様に処理される。
まず、ウェットエッチングの対象として、上述した図2の(a)に示す構造のウエハを準備し、このような構造のウエハWを図5に示す基板処理装置1′の内槽51内に挿入する(図6のステップ11)。
次いで、第1処理液供給源56からhigh−k材料膜42を界面膜41に対して高い選択性でエッチングすることが可能な第1処理液を内槽51に供給してウエハWが第1処理液に浸漬されるようにし、high−k材料膜42のエッチングを行う。これにより、図2の(b)に示すように、high−k材料膜42のゲート電極が選択的に除去されていく(図6のステップ12)。
第1処理液は、ウエハWのhigh−k材料膜42に接触することにより、high−k材料膜42をエッチングするから、内槽51内の第1処理液にはhigh−k材料膜42の成分が溶出し、その濃度は増加していく。この際に、サンプリングライン63にサンプリングされた第1処理液中の所定成分の濃度が濃度測定装置65により測定される。
そして、CPU68が、high−k材料膜42が除去されたか否かを判断し(図6のステップ13)、除去されたと判断した時点で、CPU68が開閉バルブ60に開指令を送信して排液ライン59から第1の処理液を排出し(図6のステップ14)、切り換えバルブ54を切り換えて、界面膜41をhigh−k材料膜42に対して高い選択性でエッチングすることが可能な第2処理液を第2処理液供給源58から処理液供給配管53を介して内槽51に供給する(図6のステップ15)。
この際の判断は、濃度測定装置65による所定成分濃度の測定値を利用して行われる。すなわち、high−k材料膜42が存在しているうちは、エッチング時間に比例してhigh−k材料の成分の濃度が上昇するが、エッチングが進行して図2の(c)に示すように界面膜41が露出した時点で、第1処理液に溶出されるhigh−k材料の成分の量が殆ど増加しなくなり、また逆に界面膜41の成分が増加するから、CPU68は、濃度測定装置65の測定データがその変化を反映したものであると認識することにより、high−k材料膜42が除去されたと判断し、開閉バルブ60に開信号を送信して第1処理液を排出するとともに、切り換えバルブ54に切り換え指令を送信して第2処理液を内槽51に供給する。
内槽51に第2処理液を供給した後は、図2の(d)に示すように、界面膜41のゲート電極43以外の部分が第2処理液により除去される(図6のステップ16)。
この例の場合も同様に、high−k材料膜42を高い選択性でエッチング可能な第1処理液でエッチングし、high−k材料膜42のエッチングが終了したと判断した際に、界面膜41を高い選択性でエッチング可能な第2処理液に切り換えて界面膜41をエッチングするので、high−k材料膜42のアンダーカットや素子分離領域45がエッチングされる等のエッチング選択性の問題が生じず、また、十分なエッチング速度でこれら2層をエッチング除去することができる。
なお、図5の装置の場合には、第1処理液を第2処理液に交換する際に時間がかかるとともに、無駄になる液が多いため、それを回避するため、第1処理液と第2処理液を別々の槽に貯留しておき、high−k材料膜42が除去されたと判断した時点で、ウエハを第1処理液が貯留された槽から第2処理液が貯留された槽へ入れ替えるようにすることも有効である。
次に、実際にhigh−k材料であるHfO2膜と、界面膜に適用されるSiO2膜との選択エッチング性について試験した結果について説明する。
ここでは、処理液として希フッ酸(DHF)/エタノール系処理液と、希フッ酸(DHF)処理液とを用い、前者ではエタノール濃度を変化させ、後者ではpH調整剤により処理液のpHを変化させて、これらの液をHfO2膜とSiO2膜に供給し、これら膜のエッチングレートを測定した。なお、希フッ酸としては、温度25℃で濃度0.05Mのものを用いた。この際のエッチングレートを表1,2に示す。
ここでは、処理液として希フッ酸(DHF)/エタノール系処理液と、希フッ酸(DHF)処理液とを用い、前者ではエタノール濃度を変化させ、後者ではpH調整剤により処理液のpHを変化させて、これらの液をHfO2膜とSiO2膜に供給し、これら膜のエッチングレートを測定した。なお、希フッ酸としては、温度25℃で濃度0.05Mのものを用いた。この際のエッチングレートを表1,2に示す。
表1は、希フッ酸(DHF)/エタノール系処理液のエタノール濃度を変化させた結果であるが、エタノール濃度が0%付近でSiO2膜をHfO2膜に対して高選択性でエッチングすることができ、エタノール濃度が60%以上でHfO2膜をSiO2膜に対して高選択性でエッチングできることがわかる。ただし、エタノール濃度80%になると選択性は高いがHfO2膜のエッチングレートも低くなるためエタノール濃度が60〜80%であることが好ましい。表2は希フッ酸(DHF)処理液のpHを変化させた結果であるが、pHが0付近でHfO2膜をSiO2膜に対して高選択性でエッチングできることができ、pHが3.5以上でSiO2膜をHfO2膜に対して高選択性でエッチングすることができることがわかる。この結果より、これら処理液の組み合わせで、high−k材料膜であるHfO2膜をSiO2膜に対して高い選択性でエッチングし、その後SiO2膜をHfO2膜に対して高い選択性でエッチングすることができ、エッチング選択性の問題を生じずに、十分なエッチング速度でこれら2層をエッチング除去することができることが確認された。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では酸化シリコン(SiO2)または酸窒化シリコン(SiOxNy)からなる界面膜とhigh−k材料膜の2層のゲート絶縁膜をウェットエッチングする場合について示したが、これに限らず、異なる材質の少なくとも2層の積層体であれば適用可能である。また、上層が除去されたことの判定を所定の成分の濃度を検出することによって行ったが、これに限らず、膜の状態をCCDカメラ等により把握して判定する等、他の方法を採用してもよい。さらにまた、上記実施形態では本発明を半導体ウエハに適用した場合について示したが、これに限らず、液晶表示装置(LCD)用基板等、他の基板の処理にも適用することができ、さらには基板以外の被処理体にも適用することができる。
1,1′……処理装置
2……チャンバー(収容部)
3……スピンチャック
4……モーター
10……処理液供給ノズル
13,54……切り換えバルブ
15,56……第1処理液供給源
17,58……第2処理液供給源
31,65……濃度測定装置(検出部)
32,68……CPU(制御部)
51……内槽(収容部)
W……半導体ウエハ
2……チャンバー(収容部)
3……スピンチャック
4……モーター
10……処理液供給ノズル
13,54……切り換えバルブ
15,56……第1処理液供給源
17,58……第2処理液供給源
31,65……濃度測定装置(検出部)
32,68……CPU(制御部)
51……内槽(収容部)
W……半導体ウエハ
Claims (6)
- 被処理体に存在する第1の膜および第2の膜の少なくとも2層の積層膜に対しウェットエッチングによる除去処理を行う処理装置であって、
被処理体を収容する収容部と、
第1処理液を前記収容部内の被処理体に供給して前記第1の膜に接触させ、前記第1の膜のエッチングを進行させる第1処理液供給部と、
前記第1処理液とは状態が異なる第2処理液を前記収容部内の被処理体に供給して前記第2の膜に接触させ、前記第2の膜のエッチングを進行させる第2処理液供給部と、
前記第1の膜の除去状態を検出する検出部と、
前記被処理体に接触させる処理液を前記第1処理液から前記第2処理液に切り換える切り換え部と、
前記検出部の検出値に基づいて、前記第1の膜が除去されたか否かを判断し、前記第1の膜が除去されたと判断した場合に、前記切り換え部に、前記被処理体に接触させる処理液を前記第1処理液から前記第2処理液に切り換える指令を送信する制御部と
を具備し、
前記検出部は、被処理体に接触した前記第1処理液の所定物質の濃度を測定することを特徴とする処理装置。 - 前記第1処理液は、前記第2の膜に対して前記第1の膜を高い選択性でエッチング可能であり、前記第2処理液は、前記第1の膜に対して前記第2の膜を高い選択性でエッチング可能であることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
- 前記制御部は、前記検出部が検出する、前記第1処理液中の前記第1の膜の成分の量、または前記第1処理液中の前記第1の膜の成分の増加率が設定値よりも低くなった時点で前記第1の膜が除去されたと判断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の処理装置。
- 前記制御部は、前記検出部が検出する、前記第1処理液中の前記第2の膜の成分の量、または第1処理液中の前記第2の膜の成分の増加率が設定値より増加した時点で前記第1の膜が除去されたと判断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の処理装置。
- 前記第1処理液供給部および前記第2処理液供給部は、それぞれ前記第1処理液および前記第2処理液を被処理体の表面に供給することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の処理装置。
- 前記第1処理液供給部および前記第2処理液供給部は、前記収容部内の被処理体がそれぞれ前記第1処理液および前記第2処理液に浸漬されるように前記第1処理液および前記第2処理液を前記収容部に供給することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の処理装置。
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