JP2007188973A - 基板洗浄装置および基板洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板における銅部材の表面およびその周辺部を確実に洗浄し、均一性の高い銅表面を露出させることが可能な基板洗浄装置および基板洗浄方法を得ること。
【解決手段】基板を保持する基板保持手段と、銅に対する選択比が高く銅酸化物を選択的にエッチング除去する薬液を前記基板の表面に供給する銅酸化物除去薬液供給手段と、前記基板の表面に、銅を酸化する作用を有する酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、前記基板の表面に水洗用の純水を供給する純水供給手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板洗浄装置および基板洗浄方法に関するものであり、特に、銅配線等の銅部材が形成された半導体基板等に用いて好適な基板洗浄装置および基板洗浄方法に関するものである。
半導体デバイスにおいては、デバイスの微細化により、銅(Cu)配線形成工程において上層と下層との配線を接続するビアの径も一段と小さくなり、配線の電気的特性への影響が大きくなってきている。この配線材料としては、電気的特性に優れた銅(Cu)が一般に使用されている。
銅(Cu)は、空気中の酸素と容易に反応して表層に銅(Cu)酸化物を形成することが一般的に知られている。このような銅(Cu)酸化物は、銅(Cu)に比べて抵抗値が高いため、銅(Cu)酸化物が接続部分に存在すると配線の抵抗値を上げ、所望の電気特性を得ることができなくなる。このため接続部位となるビア底の銅(Cu)に対しては、高い清浄度が求められている。
しかしながら、たとえば銅(Cu)直上の層間膜やバリアメタルをエッチングやスパッタにより除去する場合、露出した銅(Cu)の表面には、エッチングガスの影響を受けて変質層が形成され、また、銅(Cu)表面や層間膜表面には多数のエッチング残渣が発生する。そこで、このような銅(Cu)表層の変質層やエッチング残渣は、フッ素化合物や有機酸、有機アルカリなどを含む薬液で洗浄することにより除去している。
このように銅(Cu)表層の洗浄に使用する薬液は、下層の銅(Cu)配線をエッチングしないようにするため、銅(Cu)のエッチング性が低く、且つ銅(Cu)酸化膜のエッチング性が高いもの、すなわち、銅(Cu)酸化膜/銅(Cu)の選択比が高いものを使用する。しかし、このような洗浄においては、銅(Cu)変質層や銅(Cu)酸化物を主とするエッチング残渣は除去することはできるが、ビア側壁などに付着した銅(Cu)を除去することは困難である、という問題があった。
また、エッチングにより形成される銅(Cu)変質層は不均一であるため、この影響を受けて、部位により、洗浄後に露出する銅(Cu)の清浄性が不足する場合がある、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、基板における銅部材の表面およびその周辺部を確実に洗浄し、均一性の高い銅表面を露出させることが可能な基板洗浄装置および基板洗浄方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる基板洗浄装置は、基板を保持する基板保持手段と、銅に対する選択比が高く銅酸化物を選択的にエッチング除去する薬液を基板の表面に供給する銅酸化物除去薬液供給手段と、基板の表面に、銅を酸化する作用を有する酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、基板の表面に水洗用の純水を供給する純水供給手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、銅表面およびその周辺部を酸化剤により酸化処理することにより銅の表層を均一に酸化して銅酸化物を形成する。そして、銅に対する選択比が高い銅酸化物除去用の薬液を用いてこの銅酸化物を選択的に除去することで均一な銅表面を露出させることができる。したがって、この発明によれば、基板における銅部材の表面およびその周辺部を確実に洗浄し、均一性の高い銅表面を露出させることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる基板洗浄装置および基板洗浄方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。本実施の形態にかかる基板洗浄装置は枚葉式基板洗浄装置であり、基板としてたとえば半導体基板Wを載置、固定して保持する回転テーブル11と、半導体基板Wを回転テーブルに固定する固定部材13と、回転テーブルに接続された駆動軸15と、駆動軸15を介して回転テーブルを回転駆動する駆動手段17と、たとえばフッ素化合物や有機酸などを含み、銅(Cu)に対する選択比が高い銅(Cu)酸化物除去用の薬液を半導体基板Wの表面に供給するように設けられた銅酸化物除去用薬液供給ノズル19と、半導体基板Wの表面に銅(Cu)を酸化する作用のある酸化処理用の薬液を供給するように設けられた酸化処理薬液供給ノズル21と、水洗用の純水を半導体基板Wの表面に供給するように設けられた純水供給ノズル23と、を備えて構成される。
そして、本実施の形態にかかる基板洗浄装置は、銅(Cu)酸化膜を選択的にエッチングする銅(Cu)酸化物除去用の薬液、銅(Cu)の表層を酸化して銅(Cu)酸化物を形成する酸化処理用の薬液、および半導体基板Wの表面を水洗する水洗処理用の純水を、回転テーブル11と該回転テーブル11上に保持された半導体基板Wとに供給することを特徴としている。
つぎに、本実施の形態にかかる基板洗浄装置を用いた半導体基板Wの洗浄方法について説明する。
まず、本実施の形態にかかる基板洗浄装置により洗浄処理を行う半導体基板Wについて説明する。半導体基板Wは、半導体ベース基板31上にバリア膜33を介して下層銅(Cu)配線35を形成した後にライナー膜37、層間絶縁膜39を成膜し、写真製版とエッチングエ程を経て図2−1に示す構造に形成される。そして、上層の配線の形成のためにライナー膜37がエッチングされる。このとき、下層銅(Cu)配線35の銅(Cu)が部分的に露出し、その表面には図2−2に示すようにエッチング残渣41やエッチングガスによって銅(Cu)に形成された銅(Cu)酸化物を含む変質層43が形成されている。
そこで、このようにエッチング残渣41や変質層43が形成された半導体基板Wを基板洗浄装置を用いて洗浄する。半導体基板Wの洗浄を行うには、まず、半導体基板Wを回転テーブル11に載置し、固定部材13により、半導体基板Wを回転テーブル11に固定する。そして、回転テーブル11を回転させて半導体基板Wを回転させながら、フッ素化合物や有機酸などを含み銅(Cu)に対する選択比が高い銅(Cu)酸化物除去用の薬液を銅酸化物除去用薬液供給ノズル19から半導体基板Wの表面に供給して半導体基板Wの洗浄を行う。
続いて、純水を純水供給ノズル23から半導体基板Wの表面に供給して水洗を行う。このような洗浄処理を行うことにより、銅(Cu)配線35の銅(Cu)をほとんどエッチングせずに、選択的にエッチング残渣41や変質層43の洗浄除去を行うことができる。
しかしながら、銅(Cu)は空気中の酸素と容易に反応して銅(Cu)酸化物を形成するため、エッチングにより露出した銅(Cu)表面は不均一に酸化されている。このため、上記様な洗浄後でも図2−3に示すように銅(Cu)酸化物45が下層銅(Cu)配線35の表面に残留する場合がある。
そこで、銅(Cu)に対して酸化力のある薬液(酸化剤)、たとえば過酸化水素水やオゾン水などを用いて下層銅(Cu)配線35の表面の酸化処理を行い、露出した銅(Cu)の最表面を均一に酸化して図2−4に示すように下層銅(Cu)配線35の表面に銅(Cu)酸化膜47を均一に形成させる。具体的には、回転テーブル11を回転させて半導体基板Wを回転させながら、過酸化水素水やオゾン水などの銅(Cu)に対して酸化力のある薬液(酸化剤)を酸化処理薬液供給ノズル21から半導体基板Wの表面に供給して半導体基板Wの下層銅(Cu)配線35の表面の酸化処理を行う。続いて、純水を純水供給ノズル23から半導体基板Wの表面に供給して半導体基板Wの水洗を行う。
ここで、銅(Cu)酸化膜47の厚みは、過酸化水素水など酸化剤の濃度や処理時間を制御することにより制御することが可能である。その一例として、たとえば30vol%の過酸化水素水を用いる場合には、10倍〜1000倍に希釈したものを使用する。
また、下層銅(Cu)配線35の表面を酸化する方法としては、後述するように酸素ガスやオゾンガスなどの酸化作用のあるガス雰囲気にウエハを曝露する方法でもよい。
そして、先の工程で用いたフッ素化合物や有機酸などを含み銅(Cu)酸化物を選択的にエッチングする薬液を銅酸化物除去用薬液供給ノズル19から半導体基板Wの表面に供給して半導体基板Wの洗浄を行う。続いて、純水を純水供給ノズル23から半導体基板Wの表面に供給して半導体基板Wの水洗を行う。
これにより、図2−5に示すように露出した下層銅(Cu)配線35の最表面に均一に形成した銅(Cu)酸化膜47を選択的に除去洗浄し、清浄度の高い銅(Cu)表面を露出させることができる。また、銅(Cu)表面の酸化処理と銅(Cu)酸化膜除去の洗浄処理とを複数回繰り返し行って、銅(Cu)表面を徐々にエッチングしてもよい。
清浄度の高い銅(Cu)表面を形成した後、図2−6に示すように銅(Cu)表面にバリアメタル49を成膜し、銅(Cu)メッキにより銅(Cu)を堆積し、さらにCMP(Chemical Mechanical Polishing)により銅表面の研磨を行って、図2−7に示すように上層配線51が形成される。
以上のような本実施の形態にかかる基板洗浄装置においては、銅(Cu)配線形成過程で銅表面を露出した際に形成された変質層や残渣物を洗浄除去後、酸化剤を用いて銅(Cu)表層を酸化処理することにより該銅(Cu)表層を均一に酸化して銅(Cu)酸化物とし、銅(Cu)酸化膜を形成する。そして、このように形成した銅(Cu)酸化膜を、銅(Cu)に対する選択比が高い銅(Cu)酸化物除去用の薬液で選択的に除去する。これにより本実施の形態にかかる基板洗浄装置においては、銅(Cu)の表面をほぼエッチングせずに選択的に銅(Cu)酸化物の洗浄除去を行い、清浄度の高い均一な銅(Cu)表面を露出させることができる。
また、本実施の形態にかかる基板洗浄装置においては、酸化剤として薬液を用いるため、酸化剤が確実に半導体基板W上に保持されるため、銅(Cu)の表面およびその周囲を確実に酸化することが可能である。
また、本実施の形態にかかる基板洗浄装置においては、エッチング処理やスパッタリング処理により周囲の層間膜に飛散して付着した銅(Cu)粒子は、酸化処理において薬液に溶解しやすい銅(Cu)酸化物にその全てまたはその表層が変化する。すなわち、最初の洗浄工程において残留し、層間膜上に付着した銅(Cu)粒子も、酸化処理により銅(Cu)酸化物とされ、2回目の洗浄で容易に且つ確実に溶解除去することが可能であり、または表層を溶解することにより付着面から離脱させて除去することが可能である。
なお、上述したノズル類は、すなわち薬液および純水をウエハ上に供給するノズルは、液種毎に別々に設けても良く、1つのノズルを共用し、ノズル直前の配管に設けたバルブの操作により液種を切り替えて所望の液体を基板に供給する構成としても良い。
実施の形態2.
実施の形態2では、上述した実施の形態1における配線形成工程において、電気的特性を改善することを目的としたプロセスを適用した場合の基板洗浄プロセスについて説明する。
まず、上述した実施の形態1の場合と同様に図2−1〜図2−6に示すプロセスを経て、清浄度の高い銅(Cu)表面を形成した後、銅(Cu)表面にバリアメタルを成膜して図3−1に示す構造の半導体基板Wを形成する。
つぎに、図3−2に示すように溝の底の部分のバリアメタルをスパッタリングにより一旦除去し、さらに、図3−2に示すように下層銅(Cu)配線35の銅(Cu)表層にスパッタリングで溝を形成する。このとき、図3−2に示すように下層銅(Cu)配線35にスパッタリングにより溝を形成した際に周囲の層間膜に飛び散った銅(Cu)粒子53は、銅(Cu)のエッチング性を抑えた洗浄液では、除去することができない。
そこで、この銅(Cu)粒子53を一旦酸化して銅(Cu)酸化物の形態にする。すなわち、銅(Cu)に対して酸化力のある薬液(酸化剤)、たとえば過酸化水素水やオゾン水などを用いて銅(Cu)粒子53および下層銅(Cu)配線35の銅(Cu)の溝部の表層を酸化して、図3−3に示すように銅(Cu)粒子53を銅(Cu)酸化物55とし、また、下層銅(Cu)配線35の銅(Cu)の溝部の表層に銅(Cu)酸化膜57を形成する。
具体的には、回転テーブル11を回転させて半導体基板Wを回転させながら、過酸化水素水やオゾン水などの銅(Cu)に対して酸化力のある薬液(酸化剤)を酸化処理薬液供給ノズル21から半導体基板Wの表面に供給して銅(Cu)粒子53および下層銅(Cu)配線35の銅(Cu)の溝部の表層の酸化処理を行う。続いて、純水を純水供給ノズル23から半導体基板Wの表面に供給して水洗を行う。
そして、フッ素化合物や有機酸などを含み銅(Cu)酸化物を選択的にエッチングする薬液を銅酸化物除去用薬液供給ノズル19から半導体基板Wの表面に供給して半導体基板Wの洗浄を行う。続いて、純水を純水供給ノズル23から半導体基板Wの表面に供給して水洗を行う。
これにより、先の酸化処理工程において形成した銅(Cu)酸化物55および銅(Cu)酸化膜57を選択的に除去洗浄し、図3−4に示すように周囲の層間膜に飛び散った銅(Cu)粒子(銅(Cu)酸化物)を除去するとともに下層銅(Cu)配線35の銅(Cu)の溝部の表層に清浄度の高い銅(Cu)表面を露出させることができる。また、銅(Cu)表面の酸化処理と銅(Cu)酸化膜除去の洗浄処理とを複数回繰り返し行って、銅(Cu)表面を徐々にエッチングしてもよい。
つぎに、図3−5に示すように再度、下層銅(Cu)配線35の銅(Cu)表面にバリアメタル59を成膜して、溝部の底部分での接続面積を増やして電気的特性を向上させる。そして、銅(Cu)メッキにより銅(Cu)を埋め込み、さらにCMP(Chemical Mechanical Polishing)により銅の研磨を行って、図3−6に示すように上層配線51が形成される。
以上のような本実施の形態にかかる基板洗浄方法においては、下層銅(Cu)配線35にスパッタリングにより溝を形成した際に周囲の層間膜に飛び散った銅(Cu)粒子53を酸化剤を用いて酸化処理することにより該銅(Cu)粒子53を銅(Cu)酸化物とし、また、下層銅(Cu)配線35の銅(Cu)の溝部の表層に銅(Cu)酸化膜57を形成する。そして、このように形成した銅(Cu)酸化膜を、銅(Cu)に対する選択比が高い銅(Cu)酸化物除去用の薬液で選択的に除去する。
これにより本実施の形態にかかる基板洗浄方法においては、銅(Cu)粒子53を確実に除去するとともに、実施の形態1の場合と同様に銅(Cu)の表面をほぼエッチングせずに選択的に銅(Cu)酸化膜57の洗浄除去を行い、清浄度の高い均一な銅(Cu)表面を露出させることができる。
実施の形態3.
図4は、本発明にかかる他の基板洗浄装置であり、実施の形態3にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。本実施の形態にかかる基板洗浄装置は枚葉式基板洗浄装置であり、基板としてたとえば半導体基板Wを載置、固定して保持する回転テーブル11と、半導体基板Wを回転テーブルに固定する固定部材13と、回転テーブルに接続された駆動軸15と、駆動軸15を介して回転テーブルを回転駆動する駆動手段17と、たとえばフッ素化合物や有機酸などを含み、銅(Cu)に対する選択比が高い銅(Cu)酸化物除去用の薬液を半導体基板Wの表面に供給するように設けられた銅酸化物除去用薬液供給ノズル19と、回転テーブル11の上方に設けられるとともに下降して回転テーブル11に接近、密着して回転テーブル11との間に半導体基板Wを封入するための蓋部111と、銅(Cu)を酸化する作用のあるガスとして酸素ガスやオゾンガスなどの酸化性ガスを半導体基板Wの表面に供給するように設けられた酸化処理ガス供給ノズル113と、水洗用の純水を半導体基板Wの表面に供給するように設けられた純水供給ノズル23と、を備えて構成される。
本実施の形態にかかる基板洗浄装置は、酸化処理薬液供給ノズル21の代わりに酸化処理ガス供給ノズル113を備え、蓋部111をさらに備えること以外は上述した実施の形態1にかかる基板洗浄装置と同様の構成を有する。本実施の形態にかかる基板洗浄装置においては、蓋部111が回転テーブル11と密着して該回転テーブル11との間に半導体基板Wを封入し、銅(Cu)を酸化する作用のあるガスとして酸素ガスやオゾンガスなどの酸化性ガス115をその内部に導入する。そして、半導体基板Wを酸化作用のあるガス雰囲気に所定の時間だけ曝露し、銅(Cu)と酸化性ガスとを反応させることにより銅(Cu)の表面を酸化する。
このとき、銅(Cu)の酸化速度を上げるため、供給する酸化性のガスを加熱してから導入してもよい。また、基板を保持している回転テーブル11に加熱機構を設けて基板を加熱してもよい。他の洗浄処理については上述した実施の形態1にかかる基板洗浄装置の場合と同様である。
以上のように構成された本実施の形態にかかる基板洗浄装置においても、上述した実施の形態1にかかる基板洗浄装置と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態にかかる基板洗浄装置においては、銅(Cu)の表面に銅(Cu)酸化物を形成する方法として、酸化力のあるガスを用いることにより、薬品処理を減らすことができる。
なお、上述したノズル類は、すなわち薬液および純水をウエハ上に供給するノズルは、液種毎に別々に設けても良く、1つのノズルを共用し、ノズル直前の配管に設けたバルブの操作により液種を切り替えて所望の液体を基板に供給する構成としても良い。
また、銅酸化物除去用薬液供給ノズル19と純水供給ノズル23とを酸化処理ガス供給ノズル113と同様に蓋部111の内部に設けた構成としても良い。
実施の形態4.
図5は、本発明にかかる他の基板洗浄装置であり、実施の形態3にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。本実施の形態にかかる基板洗浄装置は枚葉式基板洗浄装置であり、基板としてたとえば半導体基板Wを載置、固定して保持する回転テーブル11と、半導体基板Wを回転テーブルに固定する固定部材13と、回転テーブルに接続された駆動軸15と、駆動軸15を介して回転テーブルを回転駆動する駆動手段17と、たとえばフッ素化合物や有機酸などを含み、銅(Cu)に対する選択比が高い銅(Cu)酸化物除去用の薬液を半導体基板Wの表面に供給するように設けられた銅酸化物除去用薬液供給ノズル19と、所定のガスを導入して半導体基板Wを暴露するためのチャンバ211と、水洗用の純水を半導体基板Wの表面に供給するように設けられた純水供給ノズル23と、を備えて構成される。
そして、チャンバ211には、銅(Cu)を酸化する作用のあるガスとして酸素ガスやオゾンガスなどの酸化性ガスをチャンバ211内に導入するための吸気口213と、チャンバ211内のガスを外部に排出するための排気口215と、チャンバ211内の液体を排出するための排液口217と、を備える。また、銅酸化物除去用薬液供給ノズル19と純水供給ノズル23とは、チャンバ211内に設けられている。
本実施の形態にかかる基板洗浄装置は、酸化処理薬液供給ノズル21の代わりにチャンバ211を備えること以外は上述した実施の形態1にかかる基板洗浄装置と同様の構成を有する。本実施の形態にかかる基板洗浄装置においては、該転テーブル11に固定した半導体基板Wをチャンバ211内に配置した状態で、銅(Cu)を酸化する作用のあるガスとして酸素ガスやオゾンガスなどの酸化性ガス219をチャンバ211の内部に導入して密閉する。そして、半導体基板Wを酸化作用のあるガス雰囲気に所定の時間だけ曝露し、銅(Cu)と酸化性ガスとを反応させることにより銅(Cu)の表面を酸化する。
このとき、銅(Cu)の酸化速度を上げるため、供給する酸化性のガスを加熱してから導入してもよい。また、基板を保持している回転テーブル11に加熱機構を設けて基板を加熱してもよい。他の洗浄処理については上述した実施の形態1にかかる基板洗浄装置の場合と同様である。
また、本実施の形態にかかる基板洗浄装置は、実施の形態3にかかる基板洗浄装置が蓋部111を用いて基板周辺のみを局所的に酸化性のガス雰囲気に曝露するのに対し、チャンバ内に酸化性のガスを直接供給することを特徴としている。
以上のように構成された本実施の形態にかかる基板洗浄装置においても、上述した実施の形態1にかかる基板洗浄装置と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態にかかる基板洗浄装置においては、銅(Cu)の表面に銅(Cu)酸化物を形成する方法として、酸化力のあるガスを用いることにより、薬品処理を減らすことができる。
なお、本実施の形態にかかる基板洗浄装置においても上述したノズル類は、すなわち薬液および純水をウエハ上に供給するノズルは、液種毎に別々に設けても良く、1つのノズルを共用し、ノズル直前の配管に設けたバルブの操作により液種を切り替えて所望の液体を基板に供給する構成としても良い。
以上のように、本発明にかかる基板洗浄装置は、銅配線等の銅部材が形成された半導体基板等の洗浄に有用である。
本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる基板洗浄装置を用いた基板洗浄方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる基板洗浄方法を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる基板洗浄装置を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる基板洗浄装置を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる基板洗浄装置を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる基板洗浄装置を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる基板洗浄装置を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態4にかかる基板洗浄装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
11 回転テーブル
13 固定部材
15 駆動軸
17 駆動手段
19 銅酸化物除去用薬液供給ノズル
21 酸化処理薬液供給ノズル
23 純水供給ノズル
31 半導体ベース基板
33 バリア膜
35 配線
37 ライナー膜
39 層間絶縁膜
41 エッチング残渣
43 変質層
45 酸化物
47 酸化膜
49 バリアメタル
51 上層配線
53 銅(Cu)粒子
55 銅(Cu)酸化物
57 銅(Cu)酸化膜
59 バリアメタル
111 蓋部
113 酸化処理ガス供給ノズル
115 酸化性ガス
211 チャンバ
213 吸気口
215 排気口
217 排液口
219 酸化性ガス
W 半導体基板

Claims (9)

  1. 基板を保持する基板保持手段と、
    銅酸化物を選択的にエッチング除去する薬液を前記基板の表面に供給する銅酸化物除去薬液供給手段と、
    前記基板の表面に、銅を酸化する作用を有する酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、
    前記基板の表面に水洗用の純水を供給する純水供給手段と、
    を備えることを特徴とする基板洗浄装置。
  2. 前記酸化剤が、銅を酸化する作用を有する薬液であること
    を特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
  3. 前記酸化剤が、銅を酸化する作用を有するガスであること
    を特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
  4. 前記保持手段とともに前記基板を封入する蓋手段を備えること
    を特徴とする請求項3に記載の基板洗浄装置。
  5. 前記基板を内部に配置して密閉する密閉手段を備えること
    を特徴とする請求項3に記載の基板洗浄装置。
  6. 半導体基板上に形成された銅部材の表面をエッチングにより露出させる銅表面露出工程と、
    前記銅表面およびその周辺部を、銅酸化物を選択的にエッチング除去する薬液で洗浄する第1の洗浄工程と、
    前記銅表面部を、銅を酸化する作用を有する酸化剤により酸化して銅酸化物とする酸化工程と、
    前記銅酸化物が形成された前記銅表面を、銅酸化物を選択的にエッチング除去する薬液で洗浄する第2の洗浄工程と、
    を含むことを特徴とする基板洗浄方法。
  7. 前記酸化工程において、前記銅表面およびその周辺部を酸化すること
    を特徴とする請求項6に記載の基板洗浄方法。
  8. 前記酸化剤が、銅を酸化する作用を有する薬液であること
    を特徴とする請求項6または7に記載の基板洗浄方法。
  9. 前記酸化剤が、銅を酸化する作用を有するガスであること
    を特徴とする請求項6または7に記載の基板洗浄方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018230377A1 (ja) * 2017-06-14 2018-12-20 東京エレクトロン株式会社 基板処理方法

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