JP2010151987A - レンズ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトな構成で、絞り(アイリス)、マクロレンズ、エクステンダーレンズ、光学フィルター等の可動光学系要素の絶対位置を高精度に検出することができ検出装置を適用したレンズ装置を提供する。
【解決手段】モータ(36)の動力を光学系要素(例えば、絞り)に伝達する動力伝達手段(220、222)と、光学系要素又は該光学系要素の移動に連動する可動部(222)に設けられた第1のシートコイル(211)と、第1のシートコイル(211)に対面する固定部(230)に設けられた第2のシートコイル(212)のいずれか一方を励磁コイル、他方を検出コイルとし、光学系要素の動きに伴い第1のシートコイル(211)が第2のシートコイル(212)との対面距離を保って移動することにより、当該移動位置に応じて検出コイルから出力される電気信号に基づき光学系要素の位置を検出する。
【選択図】図3

Description

本発明はレンズ装置に係り、特に放送用テレビカメラ、監視カメラ等に用いられるレンズ装置内の絞り、移動レンズ、フィルターその他の可動部の位置を検出する技術に関する。
従来、レンズ位置を検出する手段として、レンズ駆動用モータの出力軸又は動力伝達ギアの回転数を検出する方式が知られている(特許文献1)。この方式は、回転部に取り付けた円盤状のスリット板とフォトインタラプタによりパルス信号を発生させ、このパルス数をカウントすることによりレンズ位置を検出する構成である。
しかし、当該方式は、移動対象であるレンズの位置を直接検出するものではなく、駆動機構の回転量から間接的にレンズの位置を把握するものであり、動力伝達系に多数のギアが存在するためバックラッシ等の機構的要因により高精度の検出が難しい。
また、他の検出手段として、レンズ鏡胴の固定枠部に発光素子と受光素子を配置する一方、移動枠部に回折格子を配置してパルス信号を発生させ、このパルス数をカウントする構成も提案されている(特許文献2)。
しかし、同文献2に記載の方式は、光学式であるため塵埃等の影響を受けやすく信頼性に欠けるとともに、回折格子の加工精度が検出精度に大きく影響し、高精度の検出を実現するための回折格子の製造が困難である。
更に、特許文献1、2に記載の方式はいずれも、パルス数のカウントによる相対的な位置検出であるため、絶対位置を検出するためには、一度、原点復帰を行う必要がある。或いはまた、絶対位置を検出するために、別途、絶対位置を検出するための機構が必要であり、小型化、低コスト化に不利である。
かかる課題に対し、平面インダクタ部材と導電部材との対面距離を変化させる構成により平面インダクタ部材から得られる電気信号の変化からレンズ位置を検出する方式が提案されている(特許文献3)。
特開平1−217408号公報 特開平2−77708号公報 特許第4129411号公報
しかしながら、特許文献3に記載の方式は、平面インダクタ部材と導電部材との対面距離が大きくなるにつれて急激に信号が小さくなるため(同文献3の段落[0017]及び図5参照)、レンズ位置を検出できる範囲が狭く、位置が遠くなると検出精度が悪くなるという問題がある。かかる欠点に対して、特許文献3では、複数の平面インダクタ部材を用いることで検出範囲を拡張する構成が開示されているものの、平面インダクタ部材の個数が増えて検出部の構成が複雑になる上、拡張できる範囲も2〜3倍程度であり、例えば、テレビカメラ用のレンズ装置などレンズ移動量が数十ミリというオーダーの移動量に対して検出範囲を確保することは実際に困難である。
また、特許文献3に記載の技術以外にレンズの位置を非接触で検出する手段として、磁気抵抗素子(MRセンサ)を用いる態様も知られている。しかしながら、MRセンサはマグネットとセンサ間のギャップが短く、両者を近接して配置(概ね100μm程度の距離内に配置)する必要があるため、配置する場所が限定される。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、コンパクトな構成で可動部の絶対位置を高精度に検出することができ、比較的大きな移動量にも対応した広い検出範囲を実現することができる位置検出装置及びこれを適用したレンズ装置を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、光軸に沿って前後に移動可能な移動レンズ、開口径の変更が可能な絞り、及び光軸に対して挿脱可能な光学部材のうち少なくとも1つの光学系要素と、前記光学系要素を駆動するモータと、前記モータの動力を前記光学系要素に伝達する動力伝達手段と、前記光学系要素又は該光学系要素の動きに連動する可動部に設けられた第1のシートコイルと、前記第1のシートコイルに対面する固定部に設けられた第2のシートコイルと、前記第1のシートコイル及び前記第2のシートコイルのいずれか一方を励磁コイル、他方を検出コイルとし、前記励磁コイルに励磁信号を与える励磁回路と、前記光学系要素の動きに伴い前記第1のシートコイルが前記第2のシートコイルとの対面距離を保って前記第2のシートコイルに平行な面内で移動することにより、当該移動位置に応じて前記検出コイルから出力される電気信号により前記光学系要素の位置を検出する信号処理回路と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、平面状のコイル(シートコイル)を用い、コイル面間の距離を変えずに、レゾルバの原理によって可動部材の位置を検出するため、検出部の薄型化、小型化が可能であり、モータによって駆動される光学系要素の絶対位置を高精度に検出することができる。また、コイルの長さの設計によって広い検出範囲にも対応することができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は本発明の実施形態に係るレンズ装置の構成図である。このレンズ装置10には、フォーカスレンズ12、ズームレンズ14、絞り16、1倍用のエクステンダーレンズ18A、2倍用のエクステンダーレンズ18B及びマスターレンズ20等の光学部材と、各レンズや絞り16をそれぞれ駆動するための駆動回路22〜30及び駆動モータ32〜40と、各レンズや絞り16の位置を検出する検出器42〜50と、各光学部材を制御する制御回路54とが設けられている。なお、符号62は撮像素子、64は信号処理回路であり、これらは当該レンズ装置10が取り付けられるカメラ本体(例えば、テレビカメラ)60側に設けられている。
ズームレンズ14を構成する変倍レンズ14Aは、焦点距離を変化させ、補正レンズ14Bは焦点位置が変動しないように補正するもので、変倍レンズ14A及び補正レンズ14Bはカム筒(図示せず)を回転させることによってそれぞれ光軸上を一定の関係をもって移動できるように構成されている。
また、1倍用のエクステンダーレンズ18Aと2倍用のエクステンダーレンズ18Bとはそれぞれターレット板(図示せず)に配設され、ターレット板を回転させることによって何れか一方のエクステンダーレンズが選択的に光軸上に配置される。このエクステンダーレンズの切り換えによって撮影倍率が切り換えられる。
マスターレンズ20は光軸上に沿って移動自在に配設されており、このマスターレンズ20を光軸上に沿って移動させることにより、焦点の補正が行われる。また、マスターレンズ20は、レンズ結像位置の微調整(トラッキング調整、或いは、フランジバック調整ともいう。)や、マクロ撮影時にも移動制御される。
各レンズ(12、14A、14B、18A、18B、20)は、1枚のレンズ又は複数枚のレンズ群によって構成される。本例では、マスターレンズ20を構成する一部のレンズ群をマクロ撮影時に移動させる「マクロレンズ」として用いる。また、各レンズ(12、14A、14B、18A、18B、20)はそれぞれ図示せぬ枠体(レンズ枠)に保持されており、図示せぬ固定鏡胴(固定枠)に移動自在に支持されている。
制御回路54には、図示しないフォーカスデマンド(フォーカスリング)、ズームリング、絞りツマミ、エクステンダー切り換えスイッチ、フランジバック調整ツマミ、マクロ撮影スイッチ等の操作手段から指令信号が加えられるようになっており、制御回路54は入力する指令信号に基づいて各レンズを制御する。
撮像素子62はレンズ装置10の各光学部材を介して受光面上に結像した被写体像を電気信号に変換し、これを信号処理回路64に出力し、信号処理回路64は撮像素子62から入力する信号をサンプリング処理し、ホワイトバランス調整、ガンマ補正等の信号処理を施して映像信号(ビデオ信号)を生成する。この映像信号は、ビューファインダーVFに出力されて再生されるとともに出力端子に出力される。
<検出装置の原理>
図2は、本実施形態に用いられる位置検出装置(検出器42〜50)の検出部の構成例を示す図である。ここでは、平面状のシートコイル110、120を利用したリニアタイプのレゾルバ130を例に説明する。図示のレゾルバ130は、一次側の励磁コイル132と、二次側の検出コイル136の対から構成される。一次側の励磁コイル132は、第1の励磁信号(sin波)を入力する第1励磁コイルパターン132Aと、第2の励磁信号(cos波)を入力する第2励磁コイルパターン132Bとを有し、両者は互いに絶縁されている。
第1励磁コイルパターン132Aと第2励磁コイルパターン132Bは、それぞれ図2のように、矩形のつづら折り(メアンダ)状導体パターンからなり、両者のコイルパターンにおける折り返しピッチは等しく、両者は互いに電気角で90°位相を異ならせた空間的な位置関係で配置されている。
この励磁コイル132に対向して配置される二次側の検出コイル136は、一次側の第1励磁コイルパターン132A(又は第2励磁コイルパターン132B)と同様に、矩形のつづら折り(メアンダ)状導体パターンからなり、折り返しピッチも励磁コイルパターン132A、132Bと同等である。
励磁コイル132に励磁信号を与えることにより、コイル面の垂直方向に折り返しピッチを反映した正負の磁界が発生し、検出コイル136と鎖交する磁束の変化に応じて検出コイル136から出力信号が得られる。
検出コイル136と励磁コイル132は、一定の対面距離dを隔てて対向配置され、この対面距離dを保ったまま、両者が面方向(図2の矢印Hで示す直進方向)に相対移動することにより、その位置関係に対応した変位量(図中のθ)に応じて、二次側の検出信号の位相が変化する。
第1励磁コイルパターン132Aに励磁波V1=A・sin(ωt)を入力し、第2励磁コイルパターン132Bに励磁波V2=A・cos(ωt)を入力すると、検出コイル136に誘起される二次側信号Eは、変位量θに相当する回転角に応じてE=a・sin(ωt±θ)の信号が得られる。
本例では、励磁信号(V1)により高周波信号を振幅変調し、かつ当該高周波信号の極性を励磁信号の極性反転位置で反転させた変調信号(V1を包絡線とする高周波励磁信号)V1’=Asin(ωt)×sin(n・ωt)を第1励磁コイルパターン132Aに入力させる。また、第2励磁コイルパターン132Bには、励磁信号(V2)により高周波信号を振幅変調し、かつ当該高周波信号の極性を励磁信号の極性反転位置で反転させた変調信号(V2を包絡線とする高周波励磁信号)高周波励磁信号V2’=Acos(ωt)×sin(n・ωt)を入力させる。
検出コイル136に誘起される電圧信号を復調することにより、励磁コイル132に対する検出コイル136の変位量θに相当する位相差を求めることができる。
このように変調した高周波励磁を利用する2相励磁1相検出方式の原理及び回路構成については、特許第3047231号の明細書に記載されている。
なお、レゾルバの原理から1相励磁2相検出方式も可能であり(例えば、特開平8−292066号公報参照)、本発明の実施に際しては、対向して配置されるコイルの役割について入れ替えが可能である。
図1で説明したレンズ装置10における移動レンズ(フォーカスレンズ12、変倍レンズ14A、補正レンズ14B、エクステンダーレンズ18A、18B、マスターレンズ20)、絞り16等の可動部の位置検出手段(検出器42〜50)として、図2で説明した原理のレゾルバ130を適用する。
例えば、移動レンズ(フォーカスレンズ12、変倍レンズ14A、補正レンズ14B)、を支持する枠体(移動枠)にレゾルバ130を構成する第1シートコイル(例えば、図2の符号110に相当)を取り付け、これと対向する固定部に第2シートコイル(図2の符号120に相当)を取り付ける。なお、どちらのシートコイルを励磁側(一次側)、検出側(二次側)とする構成も可能であるが、図2の例において、励磁側は2相の励磁巻線となるため配線の関係上、移動枠側に検出側(二次側)のシートコイルを取り付ける態様が好ましい。
また、図2で説明したリニア(直動)タイプのレゾルバ130に代えて、コイルパターンを平面内で円弧状に形成したロータリー(回転)タイプのレゾルバを適用することも可能である。
<検出器の取付例1>
図3は、アイリス(絞り)の位置検出にレゾルバを応用した第1例の構成図である。ここでは、アイリス位置検出手段として、ロータリータイプのレゾルバ210が用いられている。図3に示すように、アイリス駆動用のモータ36の動力がギア220、222を介してアイリス機構部216に伝達される。アイリス機構部216の駆動軸218は、図1で説明した絞り16に連結されており、図3のギア220、222の回転により、絞り16(図1参照)の開口径が拡縮駆動される。
アイリス機構部216の駆動軸218に連結されたギア222の片側面には、レゾルバ210を構成する第1シートコイル211が取り付けられている。また、この第1シートコイル211が貼付されたギア222の面に対向して、一定の対面距離を隔ててコイル支持板230(「固定部」に相当)が配置されており、該コイル支持板230上に第2シートコイル212が取り付けられている。
本例では、第1シートコイル211を検出コイル(二次側のコイル)、第2シートコイル212を励磁コイル(一次側のコイル)とする。
図4は、図3のアイリス駆動部に適用されたロータリータイプのレゾルバ210の構成例を示す斜視図である。図3で説明したアイリス駆動用のギア222に検出コイル(二次側のコイル)としての第1シートコイル211が設けられ、これに対向するコイル支持板230に励磁コイル(一次側のコイル)としての第2シートコイル212が設けられている。なお、コイルパターンの形態は、図2で説明したメアンダ形に限らず、特開平8−292066号公報に開示されているような渦巻きコイルであってもよい。
また、図3及び図4では、ギア222やコイル支持板230にそれぞれシートコイルを接着した例を示したが、本発明の実施に際しては、かかる態様に限定されず、例えば、ギア222やコイル支持板230を板樹脂などの絶縁材料によって形成し、その表面にコイルパターンを、印刷、めっき等の手法を用いて作り込む態様も可能である。このようにギア222やコイル支持板230とコイルパターンの一体型構造により、低コスト化を実現できるとともに、一層の薄型化が可能であり、スペースの有効活用が可能である。
<検出器の取付例2>
図5は、アイリスの位置検出にレゾルバを応用した第2例の構成図である。ここでは、図2で説明したリニアタイプのレゾルバ130を用いて回転検出を行う態様を説明する。なお、図5において、図4で説明した構成と同一又は類似の要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図5の例では、ギア222を軸方向に厚く形成し、歯222Aの無い円柱側面部222Bの円周に沿って第2シートコイル262(励磁コイル)を貼着したものとなっている。
このギア222の外側には、ギア222の回転軸(駆動軸218)を中心とする円弧状のコイル支持部材270が配置されており、該コイル支持部材270の内側(第2シートコイル262が貼付された円柱側面部222Bと対面する側)に検出コイルとしての第1シートコイル261が配設される(図6参照)。
図7に図6の矢印B方向から見た図(B矢視図)を示す。ギア222の回転により、第1シートコイル261と第2シートコイル262は対面距離を一定に保って、円周方向に相対移動する。なお、図6及び図7では、円柱側面部222Bの全周(360°範囲)に第2シートコイル262を貼付し、第1シートコイル261を略半周(180°範囲)の長さとしているが、第1シートコイル261及び第2シートコイル262の長さは、ギア222の回転角度範囲に対応して適宜設計される。
また、第1シートコイル261の配置場所は、ギア222の外側で適宜の位置に設置することが可能であるが、モータ36(図5参照)からのノイズの影響を低減する観点から、図5〜7で示したように、ギア222を挟んでモータ36の反対側、すなわち、モータ36から最も遠い位置に配置する態様が好ましい。
図6及び図7に示した例では、第2シートコイル262と電気的接続を得るための配線用のケーブル264をギア222の回転軸266の中空部268を通して外部に取り出している。かかる構成によれば、ギア222の回転によりケーブル264の捻れは生じるものの、この配線が邪魔にならない。
一方、コイル支持部材270に取り付けた第1シートコイル261は、所定の位置に固定されているため、この第1シートコイル261と電気的接続を得るための配線用のケーブル(不図示)については適宜の位置にケーブルを配置することができる。
なお、回転するギア222に取り付けられた第2シートコイル262との電気的接続を得る手段として、上記のワイヤ接続に代えて、摺動接点方式を採用してもよい。例えば、ギア222の回転軸に導体部材を用い、この導体軸の周面に摺接する導電性ワイヤ(例えば、エナメル線など)を設けるなどの構成を採用することが可能である。
<検出器の取付例3>
図8は、マクロレンズの位置検出にレゾルバを応用した構成図である。図9は図8の矢印C方向から見た図(C矢視図)である。マクロレンズ300が収容されたカム筒302の外周面にはギア304が形成されており、このギア304にモータ40のギア308が噛合している。図示は省略するが、マクロレンズ300を保持するレンズ枠に突設されたピン310がカム筒302の溝312に係合しており、モータ40の駆動によってギア308が回転すると、カム筒302が回転し、ピン310で係合するレンズ枠(すなわちマクロレンズ300)が光軸に沿って前後に移動する。なお、図8、図9において、符号314はレンズ装置10の固定フレームに固定される支持プレートである。
本例では、このマクロレンズ300の位置を検出する手段として、カム筒302の外周面に、円周に沿って第2シートコイル322(図2で説明した符号120に相当する励磁コイル)を配設し、その外側にカム筒302の回転中心を中心とする円弧状のコイル取付板330(「固定部」に相当)が配置されており、該コイル取付板330の内側(第2シートコイル322が貼付されたカム筒302側面と対面する側)に第1シートコイル321(図2で説明した符号110に相当する検出コイル)が配設される(図9参照)。
かかる構成により、カム筒302の回転角に応じた検出信号を得ることができる。なお、図5〜図7で説明した例と同様に、第1シートコイル321及び第2シートコイル322の長さは、カム筒302の回転角度範囲に対応して適宜設計される。また、第1シートコイル321の配置場所は、カム筒302の外側で適宜の位置に設置することが可能であるが、ノイズ源となるモータ40からなるべく遠い位置、例えば、図8及び図9で示したように、カム筒302を挟んでモータ40と反対側に第1シートコイル321を配置する態様が好ましい。
<変形例1>
図8及び図9では、カム筒302の外部に検出コイル(第1シートコイル321)を配置したが、本発明の実施に際しては、検出コイルをカム筒302の内側に配置する構成も可能である。
<変形例2>
図2で説明したエクステンダーレンズ18A、18Bの位置を検出する手段として、上述と同様のレゾルバを適用できる。また、赤外線(IR)フィルター、UVフィルター、NDフィルター、クロスフィルター、偏光フィルターなどの光学フィルターをモータ駆動によって、必要に応じて光軸上に挿入し、又は光軸上から退避させることができるレンズ装置において、フィルターの位置を検出する手段として、上述と同様のレゾルバを適用できる。
<レンズ装置のブロック図>
図10は、レンズ装置10の回路構成の例を示すブロック図である。図10における二相の励磁コイル402、404は、図2で説明した符号132A、132Bに相当する。また、図10における検出コイル406は、図2で説明した符号136に相当する。検出コイル406は、図2で説明したフォーカスレンズ12や変倍レンズ14Aなどの移動レンズの枠体や、これに連動するカム筒、ギア、その他の可動部408に取り付けることができる。もちろん、図10における励磁コイル402、404を可動部408に取り付け、検出コイル406を固定部に取り付ける態様(例えば、図5〜図9)も可能である。
図10に示したように、二相の励磁コイル402、404は、それぞれ励磁回路412、414から励磁信号が入力される。励磁回路412、414の詳細な構成は図示しないが、例えば、特許第3047231号に開示されているように、発振回路、カウンタパルス回路、高周波信号生成回路、励磁信号生成回路、極性反転回路、変調回路等を含んで構成される。
励磁回路412、414が搭載される検出回路420には、検出コイル406から出力される電気信号を処理する信号処理回路430が含まれている。信号処理回路430の詳細な構成は図示しないが、信号処理回路430は変調信号を復調して検出信号を得る復調回路と、復調された検出信号から、検出コイル406と励磁コイル402、404の相対位置(変位量、回転角度)を検出して位置情報を出力する位置演算回路を含む。
信号処理回路430で得られた位置情報は制御回路440に通知され、制御回路440はこの位置情報から光学系要素(アイリス、マクロレンズ、エクステンダーレンズ、フィルターなど)の現在位置(絶対位置)を把握する。
制御回路440は、駆動回路442を制御し、モータ444の駆動によって移動レンズその他の光学系要素を移動させる。制御回路440は、信号処理回路430から取得する位置情報に基づいて、モータ444を自動制御することができ、オートフォーカス制御やオートズーム制御が可能である。また、制御回路440は、不図示の表示部に光学系要素(アイリス、マクロレンズ、エクステンダーレンズ、フィルターなど)の位置情報を表示させることができる。
なお、図10における検出回路420と制御回路440の組合せが図1における制御回路54に相当しており、図10における駆動回路442及びモータ444は、それぞれ図1における駆動回路22〜30及びモータ32〜40に対応している。
<本実施形態の他の利点について>
上述した実施形態によれば、以下のような利点がある。
[1]従来のポテンショメータやフォトインタラプタなどの位置検出器が不要となり、省スペース化を図ることができる。
[2]レンズその他の対象物の絶対位置を検出することができる。
[3]磁気を利用した検出のため、光学式に比べて、ゴミ等の影響によるノイズが少なく、信頼性が高い。
[4]コイル間の対面距離が不変であるため検出信号が安定しており、高精度の検出が可能である。
[5]直進方向の位置(変位)検出、回転方向の位置(角度)検出のいずれの形態も設計可能であり、コイル長の設計により検出範囲の拡張も容易である。
[6]コイルのプリントパターン化により、微細化が可能であり、小型化、高分解能化、低コスト化が可能である。
[7]励磁コイル及び検出コイルに変調信号による高周波電流が流れるため、平面状のシートコイル(巻数の少ないコイル)でも十分な検出信号が得られる。
[8]温度の変化に対して検出信号の変動が少なく、安定した検出が可能である。
[9]検出回路のIC化により、回路の小型化が可能である。
<付記>
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):光軸に沿って前後に移動可能な移動レンズ、開口径の変更が可能な絞り、及び光軸に対して挿脱可能な光学部材のうち少なくとも1つの光学系要素と、前記光学系要素を駆動するモータと、前記モータの動力を前記光学系要素に伝達する動力伝達手段と、前記光学系要素又該光学系要素の動きに連動する可動部に設けられた第1のシートコイルと、前記第1のシートコイルに対面する固定部に設けられた第2のシートコイルと、前記第1のシートコイル及び前記第2のシートコイルのいずれか一方を励磁コイル、他方を検出コイルとし、前記励磁コイルに励磁信号を与える励磁回路と、前記光学系要素の動きに伴い前記第1のシートコイルが前記第2のシートコイルとの対面距離を保って前記第2のシートコイルに平行な面内で移動することにより、当該移動位置に応じて前記検出コイルから出力される電気信号により前記光学系要素の位置を検出する信号処理回路と、を備えたことを特徴とするレンズ装置。
本発明によれば、コンパクトな構成で光学系要素の絶対位置を高精度に検出することができる信頼性の高いレンズ装置を実現できる。なお、本発明はテレビカメラ用のレンズ装置、ビデオカメラ用のレンズ装置、写真カメラ用のレンズ装置など、様々なレンズ装置に適用可能である。
本発明の実施に際して、移動レンズ、絞り、及び光学部材について、それぞれ第1及び第2のシートコイルにより検出手段を具備する態様が可能であるが、必ずしも全ての可動光学系要素について、同様の検出手段を備えることは要求されない。また、レンズ装置の構成によっては、エクステンダーレンズや光学フィルターなどの光学部材を具備しない形態も可能である。
(発明2):発明1に記載のレンズ装置において、前記第1のシートコイル及び前記第2のシートコイルのいずれか一方は、電気角で90°位相を異ならせた空間位置に形成された第1のコイルパターンと第2のコイルパターンとを有する二相のコイルであり、他方のシートコイルは、第3のコイルパターンが形成された一相のコイルであることを特徴とするレンズ装置。
二相励磁一相検出方式を採用することも可能であるし、一相励磁二相検出方式を採用することも可能である。
(発明3):発明2に記載のレンズ装置において、前記二相のコイルを前記励磁コイルとして用い、前記一相のコイルを前記検出コイルとして用いることを特徴とするレンズ装置。
(発明4):発明2又は3に記載のレンズ装置において、前記第1のシートコイルが前記一相のコイルであり、前記第2のシートコイルが前記二相のコイルであることを特徴とするレンズ位置検出装置。
電気的接続を得るための配線数などを考慮すると、固定部に二相のコイルを配置し、可動部に一相のコイルを配置する形態が好ましい。
(発明5):発明1乃至4のいずれか1項に記載のレンズ装置において、前記光学系要素は、前記移動レンズとしてのマクロレンズであることを特徴とするレンズ装置。
かかる態様によれば、レンズ装置におけるマクロレンズの絶対位置の検出を高精度に行うことができ、検出部の構成もコンパクトにすることができる。
(発明6):発明1乃至4のいずれか1項に記載のレンズ装置において、前記光学系要素は、前記光学部材としてのエクステンダーレンズであることを特徴とするレンズ装置。
かかる態様によれば、レンズ装置におけるエクステンダーレンズの絶対位置の検出を高精度に行うことができ、検出部の構成もコンパクトにすることができる。
(発明7):発明1乃至4のいずれか1項に記載のレンズ装置において、前記光学系要素は、前記光学部材としてのフィルターであることを特徴とするレンズ装置。
かかる態様によれば、レンズ装置におけるフィルターの絶対位置の検出を高精度に行うことができ、検出部の構成もコンパクトにすることができる。
本発明の実施形態に係るレンズ装置の構成例を示す構成図 本実施形態に用いられる位置検出装置の検出部の構成例を示す図 アイリス(絞り)の位置検出にレゾルバを応用した第1例の構成図 ロータリータイプのレゾルバの構成例を示す斜視図 アイリスの位置検出にレゾルバを応用した第2例の構成図 図5の要部斜視図 図6の矢印B方向から見た図 マクロレンズの位置検出にレゾルバを応用した構成図 図8の矢印C方向から見た図 二相励磁一相検出方式の位置検出装置を適用したレンズ装置の回路構成の例を示すブロック図
符号の説明
110…シートコイル、120…シートコイル、130…レゾルバ、132…励磁コイル、132A…第1励磁コイルパターン、132B…第2励磁コイルパターン、136…検出コイル、10…レンズ装置、12…フォーカスレンズ、14A…変倍レンズ、14B…補正レンズ、16…絞り、18A,18B…エクステンダーレンズ、20…リレーレンズ、32,34,36,38,40…モータ、42,44,45,46,48,50…検出器、54…制御回路、210…レゾルバ、211…第1シートコイル、212…第2シートコイル、216…アイリス機構部、220,222…ギア、230…コイル支持板、261…第1シートコイル、262…第2シートコイル、270…コイル支持部材、300…マクロレンズ、321…第1シートコイル、322…第2シートコイル、330…コイル取付板、412,414…励磁回路、420…検出回路、430…信号処理回路、440…制御回路

Claims (7)

  1. 光軸に沿って前後に移動可能な移動レンズ、開口径の変更が可能な絞り、及び光軸に対して挿脱可能な光学部材のうち少なくとも1つの光学系要素と、
    前記光学系要素を駆動するモータと、
    前記モータの動力を前記光学系要素に伝達する動力伝達手段と、
    前記光学系要素又は該光学系要素の動きに連動する可動部に設けられた第1のシートコイルと、
    前記第1のシートコイルに対面する固定部に設けられた第2のシートコイルと、
    前記第1のシートコイル及び前記第2のシートコイルのいずれか一方を励磁コイル、他方を検出コイルとし、前記励磁コイルに励磁信号を与える励磁回路と、
    前記光学系要素の動きに伴い前記第1のシートコイルが前記第2のシートコイルとの対面距離を保って前記第2のシートコイルに平行な面内で移動することにより、当該移動位置に応じて前記検出コイルから出力される電気信号により前記光学系要素の位置を検出する信号処理回路と、
    を備えたことを特徴とするレンズ装置。
  2. 請求項1に記載のレンズ装置において、
    前記第1のシートコイル及び前記第2のシートコイルのいずれか一方は、電気角で90°位相を異ならせた空間位置に形成された第1のコイルパターンと第2のコイルパターンとを有する二相のコイルであり、
    他方のシートコイルは、第3のコイルパターンが形成された一相のコイルであることを特徴とするレンズ装置。
  3. 請求項2に記載のレンズ装置において、
    前記二相のコイルを前記励磁コイルとして用い、前記一相のコイルを前記検出コイルとして用いることを特徴とするレンズ装置。
  4. 請求項2又は3に記載のレンズ装置において、
    前記第1のシートコイルが前記一相のコイルであり、
    前記第2のシートコイルが前記二相のコイルであることを特徴とするレンズ装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレンズ装置において、
    前記光学系要素は、前記移動レンズとしてのマクロレンズであることを特徴とするレンズ装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレンズ装置において、
    前記光学系要素は、前記光学部材としてのエクステンダーレンズであることを特徴とするレンズ装置。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレンズ装置において、
    前記光学系要素は、前記光学部材としてのフィルターであることを特徴とするレンズ装置。
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