JP2013179787A - 振動アクチュエータの駆動装置、それを備えるアクチュエータ装置、レンズ鏡筒及びカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】昇圧部が他に及ぼす影響を低減しつつ小型化が可能な振動アクチュエータの駆動装置、それを備えるアクチュエータ装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供する。
【解決手段】本発明の振動アクチュエータ10の駆動装置34Sは、電源51から供給される電圧を昇圧して振動アクチュエータ10へ出力する昇圧部43A,43Bと、前記電源51から前記昇圧部43A,43Bへの前記電圧の供給を調整するスイッチング部55と、前記スイッチング部55の動作を制御する制御部52と、を備え、前記スイッチング部55と前記制御部52とが同一の保持基板50に保持され、前記昇圧部43A,43Bが、前記保持基板50と異なる位置に配置されていること、を特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の振動アクチュエータ10の駆動装置34Sは、電源51から供給される電圧を昇圧して振動アクチュエータ10へ出力する昇圧部43A,43Bと、前記電源51から前記昇圧部43A,43Bへの前記電圧の供給を調整するスイッチング部55と、前記スイッチング部55の動作を制御する制御部52と、を備え、前記スイッチング部55と前記制御部52とが同一の保持基板50に保持され、前記昇圧部43A,43Bが、前記保持基板50と異なる位置に配置されていること、を特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、振動アクチュエータの駆動装置、それを備えるアクチュエータ装置、レンズ鏡筒及びカメラに関するものである。
振動アクチュエータの駆動装置は、電源から供給される電圧を昇圧して振動アクチュエータへ出力する昇圧部と、その他のスイッチング素子や制御部等の制御回路とを備える。従来、その昇圧部と制御回路との間に磁気遮蔽部材を配置し、昇圧部により生じる磁場による、制御回路への影響を軽減している(例えば、特許文献1参照)。
しかし、磁気遮蔽部材を配置することで、振動アクチュエータの駆動装置のサイズが大きくなるという問題がある。
本発明の課題は、昇圧部が他に及ぼす影響を低減しつつ小型化が可能な振動アクチュエータの駆動装置、それを備えるアクチュエータ装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、電源(51)から供給される電圧を昇圧して振動アクチュエータ(10)へ出力する昇圧部(43A,43B)と、前記電源(51)から前記昇圧部(43A,43B)への前記電圧の供給を調整するスイッチング部(55)と、前記スイッチング部(55)の動作を制御する制御部(52)と、を備え、前記スイッチング部(55)と前記制御部(52)とが同一の保持基板(50)に保持され、前記昇圧部(43A,43B)が、前記保持基板(50)と異なる位置に配置されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)の駆動装置(34S)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の振動アクチュエータ(10)の駆動装置(34S)であって、前記昇圧部(43A,43B)が、前記保持基板(50)よりも前記振動アクチュエータ(10)に近い位置に配置されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)の駆動装置(34S)である。
請求項3に記載の発明は、振動アクチュエータ(10)と、該振動アクチュエータ(10)の出力を被駆動体(33)に伝達するギアユニット(42)と、電源(51)から供給される電圧を昇圧して前記振動アクチュエータ(10)へ出力する昇圧部(43A,43B)、保持基板(50)に保持されるとともに前記電源(51)からの前記昇圧部(43A,43B)への電圧供給を調整するスイッチング部(55)、及び前記保持基板(50)に保持されるとともに前記スイッチング部(55)を制御する制御部(52)を有し、前記振動アクチュエータ(10)を駆動する駆動装置(34S)と、を備え、前記振動アクチュエータ(10)の出力を前記ギアユニット(42)により被駆動体(33)に伝達し、前記被駆動体(33)を回転させるアクチュエータ装置(34)であって、前記保持基板(50)は、前記被駆動体の回転軸を中心とした周方向における第1の角度範囲に配置され、前記ギアユニット(42)は、前記保持基板(50)が配置された前記第1の角度範囲と異なる第2の角度範囲に配置され、前記昇圧部(43A,43B)は、前記第2の角度範囲内に配置されていること、を特徴とするアクチュエータ装置(10,34)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のアクチュエータ装置(10,34)において、前記ギアユニット(42)は、前記被駆動体の回転軸の長さ方向における第1の長さ範囲に配置され、前記昇圧部(43A,43B)は、前記第1の長さ範囲内に配置されていること、を特徴とするアクチュエータ装置(10,34)である。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載のアクチュエータ装置(10,34)において、前記ギアユニット(42)は、前記被駆動体の回転軸を中心とした径方向において第1の径範囲に配置され、前記昇圧部(43A,43B)は、前記第1の径範囲内に配置されていること、を特徴とするアクチュエータ装置(10,34)である。
請求項6に記載の発明は、請求項3から5のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置(10,34)であって、前記昇圧部(43A,43B)は、前記ギアユニット(42)と一体的に製造されていること、を特徴とするアクチュエータ装置(10,34)である。
請求項7に記載の発明は、請求項1または2に記載の振動アクチュエータ(10)の駆動装置(34S)を備えるレンズ鏡筒(3)である。
請求項8に記載の発明は、請求項3から6のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置を備えるレンズ鏡筒(3)である。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載のレンズ鏡筒(3)を備えるカメラ(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の振動アクチュエータ(10)の駆動装置(34S)であって、前記昇圧部(43A,43B)が、前記保持基板(50)よりも前記振動アクチュエータ(10)に近い位置に配置されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)の駆動装置(34S)である。
請求項3に記載の発明は、振動アクチュエータ(10)と、該振動アクチュエータ(10)の出力を被駆動体(33)に伝達するギアユニット(42)と、電源(51)から供給される電圧を昇圧して前記振動アクチュエータ(10)へ出力する昇圧部(43A,43B)、保持基板(50)に保持されるとともに前記電源(51)からの前記昇圧部(43A,43B)への電圧供給を調整するスイッチング部(55)、及び前記保持基板(50)に保持されるとともに前記スイッチング部(55)を制御する制御部(52)を有し、前記振動アクチュエータ(10)を駆動する駆動装置(34S)と、を備え、前記振動アクチュエータ(10)の出力を前記ギアユニット(42)により被駆動体(33)に伝達し、前記被駆動体(33)を回転させるアクチュエータ装置(34)であって、前記保持基板(50)は、前記被駆動体の回転軸を中心とした周方向における第1の角度範囲に配置され、前記ギアユニット(42)は、前記保持基板(50)が配置された前記第1の角度範囲と異なる第2の角度範囲に配置され、前記昇圧部(43A,43B)は、前記第2の角度範囲内に配置されていること、を特徴とするアクチュエータ装置(10,34)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のアクチュエータ装置(10,34)において、前記ギアユニット(42)は、前記被駆動体の回転軸の長さ方向における第1の長さ範囲に配置され、前記昇圧部(43A,43B)は、前記第1の長さ範囲内に配置されていること、を特徴とするアクチュエータ装置(10,34)である。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載のアクチュエータ装置(10,34)において、前記ギアユニット(42)は、前記被駆動体の回転軸を中心とした径方向において第1の径範囲に配置され、前記昇圧部(43A,43B)は、前記第1の径範囲内に配置されていること、を特徴とするアクチュエータ装置(10,34)である。
請求項6に記載の発明は、請求項3から5のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置(10,34)であって、前記昇圧部(43A,43B)は、前記ギアユニット(42)と一体的に製造されていること、を特徴とするアクチュエータ装置(10,34)である。
請求項7に記載の発明は、請求項1または2に記載の振動アクチュエータ(10)の駆動装置(34S)を備えるレンズ鏡筒(3)である。
請求項8に記載の発明は、請求項3から6のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置を備えるレンズ鏡筒(3)である。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載のレンズ鏡筒(3)を備えるカメラ(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、昇圧部が他に及ぼす影響を低減しつつ小型化が可能な振動アクチュエータの駆動装置、それを備えるアクチュエータ装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供することができる。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す各図には、説明と理解を容易にするために、適宜XYZ直交座標系を設けた。この座標系では、撮影者が光軸OAを水平として横長の画像を撮影する場合のカメラの位置(以下、正位置という)において撮影者から見て左側に向かう方向をXプラス方向とする。また、正位置において上側に向かう方向をYプラス方向とする。さらに、正位置において被写体に向かう方向をZプラス方向とする。
図1は、本実施形態におけるカメラ1の概念的な構成図である。図2は、レンズ鏡筒3の外筒を外して先端から見た斜視図である。図3は、駆動装置34Sの構成を示す回路ブロック図である。
本実施形態におけるカメラ1は、カメラボディ2と、レンズ32を有するレンズ鏡筒3とを備えている。
本実施形態におけるカメラ1は、カメラボディ2と、レンズ32を有するレンズ鏡筒3とを備えている。
カメラボディ2は、カメラ筐体21の内部に、撮像素子22を備えている。また、カメラボディ2は、制御装置23等を備えている。
撮像素子22は、レンズ鏡筒20によってその撮像面に結像された画像を電気信号に変換して出力する、たとえば、CCDやCMOS等の光電変換素子である。
制御装置23は、レンズ鏡筒3におけるレンズ32の移動量演算や、当該カメラ1全体の制御を行う。
撮像素子22は、レンズ鏡筒20によってその撮像面に結像された画像を電気信号に変換して出力する、たとえば、CCDやCMOS等の光電変換素子である。
制御装置23は、レンズ鏡筒3におけるレンズ32の移動量演算や、当該カメラ1全体の制御を行う。
レンズ鏡筒3は、カメラボディ2に着脱可能な交換レンズである。なお、本実施形態では、レンズ鏡筒3は、交換レンズである例を示したが、これに限らず、例えば、カメラボディと一体型のレンズ鏡筒としてもよい。
レンズ鏡筒3は、固定外筒31の内部に、レンズ32と、レンズ32を移動操作するカム筒33と、カム筒33を回転駆動する駆動機構34等を備えている。
レンズ鏡筒3は、固定外筒31の内部に、レンズ32と、レンズ32を移動操作するカム筒33と、カム筒33を回転駆動する駆動機構34等を備えている。
カム筒33は、固定外筒31に対して光軸OAを中心として相対回転可能に設けられており、図2に示すように、カム溝33Aを備えている。カム溝33Aは、光軸OA(Z軸)に対して所定角度を有して形成されており、このカム溝33Aに、レンズ32のレンズ枠32Aに突設されたフォロアピン32Bが摺動移動可能に嵌合している。これにより、カム筒33は、その回転によってカム溝33Aがフォロアピン32B(すなわちレンズ32)をZ軸方向(光軸OAに沿って)に移動操作するようになっている。
レンズ鏡筒3における駆動機構34は、超音波モータ10を備えるギアユニット40と、保持基板50とを備えている。
ギアユニット40は、ユニット枠41に、超音波モータ10と、複数のギアによって構成されるギア列42と、2組のトランス43A,43Bと、を備えている。
ギアユニット40は、ユニット枠41に、超音波モータ10と、複数のギアによって構成されるギア列42と、2組のトランス43A,43Bと、を備えている。
保持基板50には複数の回路素子が実装されており、これらの回路素子とギアユニット40が備えるトランス43A,43Bとで、超音波モータ10を回転駆動する駆動装置34Sを構成している。
ギアユニット40における超音波モータ10は、駆動装置34Sによって制御駆動される。
超音波モータ10の回転力は、ギア列42を介してカム筒33に伝えられ、カム筒33が回転によってレンズ32を光軸OA方向(Z軸方向)に移動駆動する。
ギアユニット40における超音波モータ10は、駆動装置34Sによって制御駆動される。
超音波モータ10の回転力は、ギア列42を介してカム筒33に伝えられ、カム筒33が回転によってレンズ32を光軸OA方向(Z軸方向)に移動駆動する。
上記のように構成されたカメラ1は、図1において、レンズ鏡筒3における固定外筒31内に設けられたレンズ32を含む結像光学系によって、カメラボディ2における撮像素子22の撮像面に被写体像が結像される。そして、その被写体像が撮像素子22によって電気信号に変換され、その信号をA/D変換することによって画像データを得る(撮影が行われる)。この撮影時において、カメラボディ2が備える制御装置23は、例えば図示しないAFセンサの検知情報に基づいて、ギアユニット40の駆動装置34Sを介して超音波モータ10を回転制御し、レンズ32を光軸OA方向(Z軸方向)に移動させて焦点調節を行う。
つぎに、図2および図3を参照して、駆動機構34について詳細に説明する。
前述したように、駆動機構34は、ギアユニット40と、保持基板50とにより構成されている。
ギアユニット40は、ユニット枠41に、超音波モータ10と、複数のギアによって構成されるギア列42と、2組のトランス43A,43Bと、を備えて構成されている。
前述したように、駆動機構34は、ギアユニット40と、保持基板50とにより構成されている。
ギアユニット40は、ユニット枠41に、超音波モータ10と、複数のギアによって構成されるギア列42と、2組のトランス43A,43Bと、を備えて構成されている。
ユニット枠41は、レンズ鏡筒3における固定外筒31とカム筒33との間隔に配置可能な幅で、周方向には所定長さの円弧状に形成されている。ユニット枠41は、基板部41Aを備えており、その基板部41AをZ軸と直交する姿勢で、レンズ鏡筒3における固定外筒31とカム筒33との間に配設されている。ユニット枠41における基板部41AのZ軸方向マイナス側には、複数のギアが連繋されて成るギア列42が構成されている。
ユニット枠41の周方向一方の端部には、超音波モータ10が配設されている。
超音波モータ10は、詳細な説明は省略するが、振動体(ステータ)に二対の圧電素子10A,10B(図2に示す)が設けられると共に、この振動体に回転子(ロータ)が加圧接触されて配置されている。そして、超音波モータ10は、圧電素子に90°位相差を持つ高圧電圧(駆動信号)が印可されることで振動体に進行波を生じ、この進行波によって回転子を回転駆動するように構成されている。回転子には出力軸が連結されており、出力軸には出力ギア11が固定されている。
超音波モータ10を駆動する駆動信号は、保持基板50とギアユニット40に設けられたトランス43A,43Bによって構成される駆動装置34Sから供給されるようになっている。
超音波モータ10は、詳細な説明は省略するが、振動体(ステータ)に二対の圧電素子10A,10B(図2に示す)が設けられると共に、この振動体に回転子(ロータ)が加圧接触されて配置されている。そして、超音波モータ10は、圧電素子に90°位相差を持つ高圧電圧(駆動信号)が印可されることで振動体に進行波を生じ、この進行波によって回転子を回転駆動するように構成されている。回転子には出力軸が連結されており、出力軸には出力ギア11が固定されている。
超音波モータ10を駆動する駆動信号は、保持基板50とギアユニット40に設けられたトランス43A,43Bによって構成される駆動装置34Sから供給されるようになっている。
超音波モータ10の出力ギア11は、ギア列42の入力ギア42Aと噛合しており、これによって、超音波モータ10の回転駆動力がギア列42に入力されるようになっている。
ギア列42は、入力ギア42Aに入力された回転力を所定の減速比で変速し、図示しない出力ギアを介してカム筒33を回転操作する。
ギア列42は、入力ギア42Aに入力された回転力を所定の減速比で変速し、図示しない出力ギアを介してカム筒33を回転操作する。
トランス43A,43Bは、ユニット枠41における基板部41AのZ軸方向プラス側の面に、周方向に所定の間隔で並設されている。トランス43A,43Bは、図3に示すように、その入力側が後述する保持基板50とコネクタ60を介して接続されており、出力側は超音波モータ10と接続されている。
保持基板50は、所定大きさの矩形の平板状であって、図2に示すように、レンズ鏡筒3における固定外筒31とカム筒33との間に配設されている。
図3に示すように、保持基板50には、直流電源回路51、駆動制御を行うCPU52、パルス発生回路53、スイッチング素子であるMOSFET54A,54B,54C,54Dおよびダイオード55A,55B,55C,55D等の回路素子が実装されている。
図3に示すように、保持基板50には、直流電源回路51、駆動制御を行うCPU52、パルス発生回路53、スイッチング素子であるMOSFET54A,54B,54C,54Dおよびダイオード55A,55B,55C,55D等の回路素子が実装されている。
保持基板50は、コネクタ60介してユニット枠41におけるトランス43A,43Bと接続されている。これにより、保持基板50に実装された回路素子と、トランス43A,43Bとによって、超音波モータ10を駆動する駆動装置34Sが構成されている。
駆動装置34Sは、CPU52からの周波数指示に基づいてパルス発生回路53が駆動パルスを発生し、この駆動パルスによってMOSFET54A,54B,54C,54Dが直流電源51とトランス43A,43Bとの回路のスイッチングを行う。これにより、超音波モータ10における振動体に設けられた圧電素子の容量成分とトランス43A,43Bのインダクタンス成分との共振現象によって、超音波モータ10の駆動に必要な高圧交流電圧を発生させる。
次に、保持基板50と、ギアユニット40との位置関係を詳細に説明する。図4(a)は光軸に対して垂直な方向における位置関係を示す図、図4(b)は光軸と平行な方向における位置関係を示す図である。図4(a)に示すように、保持基板50は、光軸OAを中心とした周方向における第1の角度範囲aに配置され、ギアユニット40は、保持基板50が配置された第1の角度範囲aと異なる第2の角度範囲bに配置されている。すなわち、保持基板50とギアユニット40とは、光軸OAを中心とした周方向において同じ角度範囲に配置されていないため、両者は重なり合わず、カム筒33と固定外筒31との間隔を大きくする必要がない。また、トランス43A,43Bは、ギアユニット40と同じ第2の角度範囲b内に配置されているので、トランス43A,43Bにより駆動装置34Sが占める角度範囲が増加することなく、スペース効率がよい。
さらに、図4(b)に示すようにギアユニット40は、光軸OAの長さ方向における第1の長さ範囲cに配置され、トランス43A,43Bは、第1の長さ範囲c内である第2の長さ範囲dに配置されている。このようにトランス43A,43Bは、光軸OAの長さ方向においてギアユニット40の長さ範囲内に含まれているため、トランス43A,43Bによって、駆動装置34Sの光軸OAの長さ方向の幅が大きくなることがなく、スペース効率がよい。
また、ギアユニット40は、図4(a)に示すように、光軸OAを中心とした径方向において第1の径範囲eに配置され、トランス43A,43Bは、第1の径範囲e内の第2の径範囲fに配置されている。したがって、トランス43A,43Bによって、駆動装置34Sの径方向の幅が大きくなることがなく、スペース効率がよい。
このように、駆動装置34Sを構成する回路素子の中でも体積の大きいトランス43A,43Bは、保持基板50に実装されず、ギアユニット40におけるユニット枠41の基板部41Aに設けられている。これにより、保持基板50を小さく(特に幅Wを小さく)構成することができ、保持基板50を設置するために広いスペース(本実施形態ではレンズ鏡筒3における固定外筒31とカム筒33との間)を必要としない。ユニット枠41はもとよりその構造上所定の大きさを有しており、特に大型化することなくその光軸方向前後にトランス43A,43Bを配置することが可能である。その結果、レンズ鏡筒3をコンパクトに構成することが可能となる。
図6に比較例としてのレンズ鏡筒3′の斜視図を、図7にその駆動装置34S′の回路ブロック図を示す。これら図6および図7に示すように、保持基板50′にトランス43A,43Bを実装して駆動装置34S′を構成した場合、広い保持基板50′が必要となる。その結果、Z軸と直交する幅方向が大きく(W′>W)、保持基板50′を収容するためにレンズ鏡筒3の大型化を招来することがあるが、本構成では、このようなことがない。なお、図6および図7において、図2および図3に示す本実施形態と同機能の構成要素には同符号を付してある。
また、本実施形態の構成では、トランス43A,43Bが保持基板50に実装されていないため、トランス43A,43Bによって生成された高電圧の影響を回避した構成が可能となる。
さらに、本構成では、磁力を発生するトランス43A,43Bが、駆動装置34Sを構成する他の回路素子と離間して配置されるため、トランス43A,43Bからの誘導ノイズや漏れ磁束が他の回路素子に影響することがない。
また、超音波モータ10は温度特性を持つため、環境温度をモニタして温度補正を行う。そのための温度センサは通常、保持基板50に実装される。この温度センサとトランス43A,43Bとが近接して位置すると、トランス43A,43Bの発熱で温度センサが環境温度を正しく検出できない虞があるが、本構成ではこのようなことはない。
また、超音波モータ10は温度特性を持つため、環境温度をモニタして温度補正を行う。そのための温度センサは通常、保持基板50に実装される。この温度センサとトランス43A,43Bとが近接して位置すると、トランス43A,43Bの発熱で温度センサが環境温度を正しく検出できない虞があるが、本構成ではこのようなことはない。
また、トランス43A,43Bは超音波モータ10の近傍に配設されるため、トランス43A,43Bによって形成された高電圧の駆動信号を超音波モータ10に供給するフレキシブルケーブル等の配線を長く引き回す必要が無い。このため、高電圧の電流が流れるケーブルを引き回すことで生ずる、レンズ鏡筒3が備えるセンサ類(たとえばオートフォーカス用のエンコーダセンサ、手振れ補正用のジャイロセンサ、手振れ補正レンズ位置検出センサ等)に対する悪影響を防ぐことができる。
以上、本実施形態によると、以下の効果を有する。
(1)本構成の駆動装置34Sでは、トランス43A,43Bは保持基板50に実装されず、ギアユニット40のユニット枠41に装着されている。これにより、保持基板50を小さくすることが可能となり、レンズ鏡筒3をコンパクトに構成することが可能となる。また、トランス43A,43Bが、駆動装置34Sを構成する他の回路素子と離間して配置されるため、トランス43A,43Bからの誘導ノイズや漏れ磁束による他の回路素子への影響を排除できる。
(1)本構成の駆動装置34Sでは、トランス43A,43Bは保持基板50に実装されず、ギアユニット40のユニット枠41に装着されている。これにより、保持基板50を小さくすることが可能となり、レンズ鏡筒3をコンパクトに構成することが可能となる。また、トランス43A,43Bが、駆動装置34Sを構成する他の回路素子と離間して配置されるため、トランス43A,43Bからの誘導ノイズや漏れ磁束による他の回路素子への影響を排除できる。
(2)本構成の駆動装置34Sでは、トランス43A,43Bは超音波モータ10を備えるギアユニット40のユニット枠41に装着されている。これにより、トランス43A,43Bから超音波モータ10への高圧配線を短くでき、高圧電流による他の回路素子やセンサ類への影響を少なく抑えることができる。
(3)本構成の駆動機構34では、駆動装置34Sにおけるトランス43A,43Bが、ギアユニット40におけるユニット枠41のZ軸と直交する基板部41Aに配設されている。これにより、レンズ鏡筒3をコンパクトに構成することができる。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、ギアユニット40におけるユニット枠41に、トランス43A,43Bを装着したものであるが、ユニット枠41とトランス43A,43Bの構成部材とを一体に構成しても良い。
図5にこのような構成を適用したレンズ鏡筒30の先端部鏡筒を外して見た斜視図を示す。すなわち、ギアユニット40におけるユニット枠41を、トランス43A,43Bのシールドケース41Bと一体とした形状に磁性体によって形成し、そのシールドケース41Bの内部にトランス43A,43Bを構成する。なお、図5中、図2に示す本実施形態と同機能の構成要素には同符号を付してある。
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、ギアユニット40におけるユニット枠41に、トランス43A,43Bを装着したものであるが、ユニット枠41とトランス43A,43Bの構成部材とを一体に構成しても良い。
図5にこのような構成を適用したレンズ鏡筒30の先端部鏡筒を外して見た斜視図を示す。すなわち、ギアユニット40におけるユニット枠41を、トランス43A,43Bのシールドケース41Bと一体とした形状に磁性体によって形成し、そのシールドケース41Bの内部にトランス43A,43Bを構成する。なお、図5中、図2に示す本実施形態と同機能の構成要素には同符号を付してある。
(2)本実施形態では、トランス43A,43Bは、ギアユニット40におけるユニット枠41のZ軸方向プラス側の面に装着されている。しかし、これに限らず、トランス43A,43Bがユニット枠41のZ軸方向マイナス側に装着された構成としても良い。
(3)本実施形態では、超音波領域の振動を用いる超音波モータを例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、超音波領域以外の振動を用いる振動アクチュエータの駆動装置に適用してもよい。
(4)本実施形態においては、超音波モータ10が、カメラ1の焦点調節の駆動源として用いられる例を示したが、これに限らず、例えば、カメラのズーム動作の駆動源や、カメラの撮像系の一部を駆動して手振れを補正する手振れ補正機構の駆動源、複写機の駆動部、自動車のハンドルチルト装置、時計の駆動装置等に適用することができる。
(4)本実施形態においては、超音波モータ10が、カメラ1の焦点調節の駆動源として用いられる例を示したが、これに限らず、例えば、カメラのズーム動作の駆動源や、カメラの撮像系の一部を駆動して手振れを補正する手振れ補正機構の駆動源、複写機の駆動部、自動車のハンドルチルト装置、時計の駆動装置等に適用することができる。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1:カメラ、3:レンズ鏡筒、10:超音波モータ、10A,10B:圧電素子、32:レンズ、33:カム筒、34:駆動機構、34S:駆動装置、40:ギアユニット、41:ユニット枠、41A:基板部、42:ギア列、43A,43B:トランス、50:保持基板、OA:光軸
Claims (9)
- 電源から供給される電圧を昇圧して振動アクチュエータへ出力する昇圧部と、
前記電源から前記昇圧部への前記電圧の供給を調整するスイッチング部と、
前記スイッチング部の動作を制御する制御部と、を備え、
前記スイッチング部と前記制御部とが同一の保持基板に保持され、
前記昇圧部が、前記保持基板と異なる位置に配置されていること、
を特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータの駆動装置であって、
前記昇圧部が、前記保持基板よりも前記振動アクチュエータに近い位置に配置されていること、
を特徴とする振動アクチュエータの駆動装置。 - 振動アクチュエータと、
該振動アクチュエータの出力を被駆動部に伝達するギアユニットと、
電源から供給される電圧を昇圧して前記振動アクチュエータへ出力する昇圧部、保持基板に保持されるとともに前記電源からの前記昇圧部への電圧供給を調整するスイッチング部、及び前記保持基板に保持されるとともに前記スイッチング部を制御する制御部を有し、前記振動アクチュエータを駆動する駆動装置と、
を備え、前記振動アクチュエータの出力を前記ギアユニットにより被駆動体に伝達し、前記被駆動体を回転させるアクチュエータ装置であって、
前記保持基板は、前記被駆動体の回転軸を中心とした周方向における第1の角度範囲に配置され、
前記ギアユニットは、前記保持基板が配置された前記第1の角度範囲と異なる第2の角度範囲に配置され、
前記昇圧部は、前記第2の角度範囲内に配置されていること、
を特徴とするアクチュエータ装置。 - 請求項3に記載のアクチュエータ装置において、
前記ギアユニットは、前記被駆動体の回転軸の長さ方向における第1の長さ範囲に配置され、
前記昇圧部は、前記第1の長さ範囲内に配置されていること、
を特徴とするアクチュエータ装置。 - 請求項3または4に記載のアクチュエータ装置において、
前記ギアユニットは、前記被駆動体の回転軸を中心とした径方向において第1の径範囲に配置され、
前記昇圧部は、前記第1の径範囲内に配置されていること、
を特徴とするアクチュエータ装置。 - 請求項3から5のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置であって、
前記昇圧部は、前記ギアユニットと一体的に製造されていること、
を特徴とするアクチュエータ装置。 - 請求項1または2に記載の振動アクチュエータの駆動装置を備えるレンズ鏡筒。
- 請求項3から6のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置を備えるレンズ鏡筒。
- 請求項7または8に記載のレンズ鏡筒を備えるカメラ。
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JP2012042437A JP2013179787A (ja) | 2012-02-28 | 2012-02-28 | 振動アクチュエータの駆動装置、それを備えるアクチュエータ装置、レンズ鏡筒及びカメラ |
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-
2012
- 2012-02-28 JP JP2012042437A patent/JP2013179787A/ja active Pending
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