JP2010150982A - 燃焼室および直接噴射式ディーゼルエンジン - Google Patents

燃焼室および直接噴射式ディーゼルエンジン Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、半径方向に沿って噴射される燃料噴霧の勢いを妨げずに、この燃料噴霧を早期に着火させ、かつ、燃焼室内に噴射される燃料噴霧を効率よく攪拌および燃焼させる燃焼室を提供する。
【解決手段】燃焼室10は、ピストン1の頂部1aに形成され、周壁11と底壁12と錐状突起14とを備える。周壁11は、ピストン1の半径方向に沿って噴射される主燃料F11,F12が霧化する位置に設ける。底壁12は、ピストン1の頂面Tを越えない高さに形成されてピストン1の中心線Cに沿って噴射される副燃料F2を主燃料F11,F12の噴射方向に沿うように変向する中央突部13が設けられる。錐状突起14は、複数のうち周方向に1つおきの主噴口212に対応させて周壁11に設け、主燃料F12の噴霧中心F12C線上に頂点140が位置するように配置する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ピストンの頂部に凹設される燃焼室およびこの燃焼室を備える直接噴射式ディーゼルエンジンに関する。
直接噴射式ディーゼルエンジンは、排気ガス中の黒煙やNOx等の発生を抑制するために、燃焼室の形状の改善や、燃料噴射ノズルの噴射方向および噴射時期の改善が施されている。
特許文献1に記載された燃焼室は、ピストンの頂部に設けられ、燃料噴射ノズルは、ピストンの中心線上に配置されている。燃料噴射ノズルは、ピストンの半径に沿う方向へ燃料を噴射する噴口を先端部に複数有し、ピストンの中心線から放射状に燃料を噴射する。特許文献1に記載された燃焼室は、燃焼室の中央部の空気を有効に利用するために、燃料噴射ノズルに向けて大きく突出した突起を底壁の中央部に備えている。
また、ピストンの中心線から半径に沿う方向へ燃料を噴射する噴口に加えて、ピストンの中心線に沿って燃料を噴射する噴口を備えた燃料噴射ノズルを有する内燃機関が、特許文献2に記載されている。この内燃機関の燃焼室は、底壁の中央部にカルデラ状の凹部を有している。中心線に沿って開口した噴口から噴射された燃料噴霧は、半径方向に開口する噴口から噴射された燃料噴霧よりも早く、燃焼室の凹部に到達して着火される。凹部で着火された燃料噴霧は、火炎となって凹部の表面に沿って吹き上がり、半径方向に噴射された燃料噴霧を着火させる。
特許文献3に記載された直接噴射式ディーゼル機関の燃焼室は、燃料の霧化を良くするために、中段に間隔を隔てて複数の突起を設けている。燃料噴射弁(燃料噴射ノズル)から噴射される燃料の噴流は、突起の頂部よりも燃焼室の開口に向かう方向に片寄せた部位に当るように設定されている。噴流が突起に当ると、燃焼室の下部空間に向かう方向をとる燃料の流れは、燃焼室壁に沿わずに回転して燃焼室壁から離れる方向に向かう。
さらに、特許文献4に記載された直接噴射式ディーゼル機関の燃焼室は、スモークおよび窒素酸化物の低減を図るために、燃料噴射ノズルに対向して設けられた燃焼室の中央部に突出部を有し、基部に窪みを有した曲面形状の突起部を外周壁面に複数有している。燃料は、複数設けられた突起部と突起部との間の外周壁面に向かって噴射され、壁面に衝突して着火する。突起部の根元に窪みがあるので、燃焼火炎が広がるのが抑制される。
実用新案登録第2571792号公報 特開平5−141243号公報 実開昭58−158120号公報 特許第2653556号明細書
しかし、特許文献1に記載された直接噴射式ディーゼルエンジンの燃焼室と燃料噴射ノズルでは、燃料が燃料噴霧となって燃料室内に攪拌されてから着火され、短時間に燃焼が進むため、燃焼温度も高く、着火による騒音が発生してしまう。
また、特許文献2に記載された内燃機関の燃焼室と燃料噴射ノズルでは、ピストンの中心線に沿って噴射された燃料噴霧が火炎となって吹き上がる。その燃料噴霧の勢いは、凹部に沿って変向され、半径方向に噴射された燃料噴霧の勢いを妨げることとなる。そのため、燃焼室内の燃料噴霧の攪拌を抑制してしまい、燃焼効率が低下してしまう可能性がある。
さらに、特許文献3に記載された直接噴射式ディーゼル機関の燃焼室は、中段に設けた突起の頂部の上寄りに燃料を噴射することで、下部方向へ向かう燃料の流れを燃焼室壁から引き剥がして霧化作用を高め、燃焼室の下部空間内にある空気を燃焼に寄与させる。つまり、燃焼室内の燃焼が短時間に進むため、特許文献1の場合と同様に、着火による騒音が発生する可能性がある。
そして、特許文献4に記載された燃焼室は、突起部の間に燃料を噴射するとともに、壁面に衝突して一気に着火した燃焼火炎が拡がるのを抑えるために、突起部の根元に窪みを設けている。つまり、特許文献3に記載された燃焼室壁の突起とまったく機能が異なっている。また、燃焼室の壁面に燃料が衝突して一気に着火されることが前提となっているため、着火による燃焼音の音量を考慮したものではない。
そこで、本発明は、半径方向に沿って噴射される燃料噴霧の勢いを妨げずに、この燃料噴霧を早期に着火させ、かつ、燃焼室内に噴射される燃料噴霧を効率よく攪拌および燃焼させる燃焼室を提供するとともに、この燃焼室を備えることで燃費や排気ガス成分が改善でき、燃焼音の音量も小さくなる直接噴射式ディーゼルエンジンを提供する。
本発明に係る燃焼室は、直接噴射式ディーゼルエンジンのピストンの頂部に凹設され、ピストンの中心線上に配置されてピストンの半径に沿う方向へ主燃料を噴射する複数の主噴口および中心線に沿う方向へ副燃料を噴射する副噴口を有した燃料噴射ノズルに対応して形成されることを前提としている。この燃焼室は、トロイダル状の周壁と、底壁と、錐状突起とを備える。周壁は、主燃料が霧化する位置に設ける。底壁は、ピストンの頂面を越えない高さに形成されて副燃料を主燃料の噴射方向に沿うように変向する中央突部が設けられる。錐状突起は、複数のうち少なくとも周方向に1つおきの主噴口に対応させて周壁に設け、主燃料の噴霧中心線上に頂点が位置するように配置する。
この場合、錐状突起は、ピストンの中心線を通る面に沿って頂点から周壁になだらかに接続する縦稜部と、ピストンの周方向に沿って頂点から周壁になだらかに接続する横稜部とを備える四角錐状とする。また、頂点から延びる一対の縦稜部は、同じ長さとする。または、頂点から延びる一対の縦稜部および頂点から延びる一対の横稜部を、同じ長さとする。
燃料噴射ノズルの複数の主噴口が、第1主噴口と第2主噴口とで構成される場合、錐状突起は、第2主噴口から噴射される主燃料の噴霧中心線上に頂点が位置するように配置する。このとき第2主噴口は、第1主噴口の口径よりも小さく副噴口の口径よりも大きい口径を有している。また、錐状突起は、第2主噴口から噴射された第2主燃料を周壁に沿って分配し、第1主噴口から噴射された第1主燃料が周壁に到達する部分で第1種燃料が到達するよりも早く、他の錐状突起から分配されてきた第2主燃料と衝突させる。
また、中央突部は、上部円錐面と中部円錐台側面と下部円錐台側面と基部曲面とを備える。中部円錐台側面は、主燃料の噴霧中心に平行な母線で形成する。上部円錐面は、中部円錐台側面の上縁に接合され、中心線に沿って燃料噴射ノズルの方向へ突出し、ピストンの中心線を通る面における中部円錐台側面の母線の頂点の角度よりも頂点の角度が大きい母線で形成する。下部円錐台側面は、中部円錐台側面の下縁に接合され、ピストンの中心線を通る面における中部円錐台側面の母線の頂点の角度よりも頂点の角度が小さい母線で形成する。基部曲面は、下部円錐台側面の下縁から下方に延びて下部円錐台側面の下縁よりも外径が小さくくびれ、底壁になだらかに接合する。この場合、中央突部の上部円錐面は、副燃料の拡散方向を主燃料の噴霧中心に対して鋭角に交差する方向へ変向する。または、中央突部の上部円錐面は、副燃料が上部円錐面に到達する距離よりも遠い距離で、副燃料を主燃料に接触させる。または、副燃料の噴霧の外形に沿う直線が上部円錐面で反射したあと、主燃料の噴霧中心と交差する位置は、燃焼室の内側に設定する。
本発明の直接噴射式ディーゼルエンジンは、ピストンの頂部に凹設された燃焼室と、このピストンの中心線上に配置されて前記燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射ノズルとを備える。燃料噴射ノズルは、主噴口と副噴口とを備える。主噴口は、燃料噴射ノズルの先端部にピストンの中心線に対して周方向に複数設けられ、ピストンの中心線上からピストンの半径に沿う方向へ主燃料を噴射する。副噴口は、中心線に沿う方向へ副燃料を噴射する。そして、副燃料の噴霧中心に対して主燃料の噴射中心が鋭角を成すように設定する。燃焼室は、トロイダル状の周壁と、底壁と、錐状突起とを備える。周壁は、主燃料が霧化する位置に設ける。底壁は、ピストンの頂面を越えない高さに形成されて副燃料を主燃料の噴射方向に沿うように変向する中央突部が設けられる。錐状突起は、複数のうち少なくとも周方向に1つおきの主噴口に対応させて周壁に設け、主燃料の噴霧中心線上に頂点が位置するように配置する。
この場合、複数の主噴口は、第1主噴口と第2の主噴口とで構成される。第2の主噴口は、第1主噴口の口径よりも小さく副噴口の口径よりも大きい口径を有し、第1主噴口と交互に周方向に等配に設ける。そして、第1主噴口は、複数の錐状突起どうしの間に向かって主燃料を噴射し、第2主噴口は、複数の錐状突起の頂点に向かって主燃料を噴射するように配置する。
また、錐状突起は、縦稜部と横稜部とを備える四角錐状に形成する。縦稜部は、ピストンの中心線を通る面に沿って頂点から周壁へなだらかに接続する稜部である。横稜部は、ピストンの周方向に沿って頂点から周壁へなだらかに接続する稜部である。
本発明に係る燃焼室および直接噴射式ディーゼルエンジンによれば、燃料噴射ノズルの主噴口から噴射された主燃料が燃焼室の周壁に到達する前に、副噴口から噴射された副燃料が中央突部に到達して着火される。着火された副燃料の燃料噴霧の火炎は、ピストンの頂面を越えない高さに形成された中央突部によって、主噴口から噴射された主燃料に沿う方向へ向けて変向され、主燃料に接触して燃え移る。この結果、通常よりも早い段階で主燃料に着火させることができる。このとき、副燃料は、主燃料の噴射方向に沿う方向へ変向されるので、主燃料の勢いを妨げない。
また、副燃料から火炎が燃え移った主燃料であっても、燃料噴霧の中心部は、燃料密度が濃いため、燃料噴霧の外表面付近に比べて、空気中の酸素と混ざり合って燃焼に寄与するまでに時間が掛かる。本発明に係る燃焼室であれば、複数ある主噴口のうちピストンの中心線に対して周方向に1つおきの主噴口に対応して周壁に錐状突起が設けられている。そして、錐状突起は、対応する主噴口から噴射される主燃料の噴霧中心線上に頂部が位置するように配置されている。したがって、錐状突起に到達するまでに霧化された主燃料は、錐状突起によって周壁に沿う方向へ変向され、周壁に沿って燃焼室内に拡散される。
錐状突起によって燃焼室内に拡散された燃料噴霧は、周壁に沿って薄く拡がることによって、燃焼室内の空気との接触面積が増えるため、燃焼が促進されやすくなる。また、錐状突起の無い部分に噴射される燃料噴霧に対して、錐状突起から拡散されてきた燃料噴霧が周壁に沿って回り込むように攪拌される。錐状突起の無い部分に噴射された燃料噴霧に対して周壁側からも燃焼室内の空気が供給されるようになるので、燃焼室全体の燃焼効率が向上する。
また、副燃料によって周壁に到達する前に着火された主燃料のうち錐状突起に向けて噴射されたものは、錐状突起によって拡散されることで早期に燃料噴霧の中心部まで燃焼し、さらに、錐状突起の無い部分に噴射された主燃料の燃料噴霧は、錐状突起に向けて噴射された主燃料の燃料噴霧によって攪拌されて燃焼が促進される。つまり、燃焼室内における燃焼が、錐状突起に向けて噴射された主燃料の燃料噴霧から錐状突起の無い部分に向けて噴射された主燃料の燃料噴霧へと移行するように進む。主燃料が周壁に到達する前の早い段階から、主燃料が周壁に到達して攪拌された後の段階まで、効率よく継続されるので、燃焼室全体の燃焼効率が向上する。
燃焼室内の燃焼が、主燃料が周壁に到達する前の早期から長期にわたって継続されることにより、一気に燃焼する場合に比べて燃焼室内の温度上昇率も緩やかで燃焼温度も低く安定するため、排気中の黒煙やNOxの量も少なく抑えることができる。
さらに、錐状突起を四角錐状にした発明によれば、この錐状突起に噴射された主燃料の燃料噴霧が縦稜部と横稜部によって4方向へ分配される。錐状突起が設けられていない錐状突起と錐状突起の間の部分の周壁に向かって噴射された主燃料の燃料噴霧に対して、両隣の錐状突起から拡散されてきた燃料噴霧が4方向から混じりあうので、互いの燃料噴霧が効率よく攪拌される。
また、複数ある主噴口を第1主噴口と第2主噴口によって構成するあ場合、第2主噴口の口径を第1主噴口の口径よりも小さくかつ副噴口の口径よりも大きくし、第2主噴口に対応させて錐状突起を配置する発明によれば、第1主噴口と第2主噴口から噴射される燃料の噴射速度に差が生じる。つまり、同時に噴射するだけで、第1主噴口から噴射された主燃料と第2主噴口から噴出された主燃料とがそれぞれ周壁に到達するまでの時間に差をつけることができ、燃焼室内の燃焼を長く維持できるようになる。一度の燃料噴射によって、パイロット燃焼およびアフター燃焼と同等の効果が得られる燃焼を行うことができるので、燃焼効率が向上するだけでなく、排気中に含まれる黒煙やNOxの量を減らすことができる。
本発明に係る一実施形態の直接噴射式ディーゼルエンジン100のピストン1の頂部1aに設けられる燃焼室10は、図1から図12を参照して説明する。ピストン1の頂部1aをその中心線Cに沿って断面にした斜視図を図1に示す。燃焼室10はいわゆるリエントラント形の燃焼室であって、ピストン1の頂面Tに凹設されている。
またこの直接噴射式ディーゼルエンジン100の燃料噴射ノズル20は、図2に示すように、ピストン1の中心線C上に配置され、燃焼室10に向かって燃料を噴射する。この燃料噴射ノズル20は、図3および図4に示すように、ノズル本体201の先端部に複数の噴口を有し、中心にニードル202が挿入されたホール型ノズルである。この燃料噴射ノズル20は、先端部に主噴口としての第1主噴口211、第2主噴口212、および副噴口22を有している。第1主噴口211と第2主噴口212は、図4に示すように、ピストン1の中心線Cに対して周方向に交互に等配に設けられている。
本実施形態における燃料噴射ノズル20は、図3および図4に示すように、第1主噴口211および第2主噴口212をそれぞれ3つずつ、合計6つの主噴口を等ピッチで配置している。第1主噴口211および第2主噴口212は、各々第1主燃料F11、第2主燃料F12をいずれもピストン1の半径に沿う方向へ噴射する。図3および図4に示すように、第1主噴口211の口径は、第2主噴口212の口径よりも大きく形成されている。また第2主噴口212の口径は、第1主噴口211の口径よりも小さくかつ副噴口22の口径よりも大きく形成されている。副噴口22は、図3に示すように、ピストン1の中心線C上となる燃料噴射ノズル20の先端に設けられており、図1および図2に示すように、ピストン1の中心線Cに沿う方向へ副燃料Fを噴射する。
第1主噴口211および第2主噴口212が開口する角度、いわゆる噴口角θは、同じ角度に設定されており、図2に示すように、第1主燃料F11および第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cが副燃料Fの噴霧中心F2Cに対して、鋭角を成すように設定されている。図3に示す燃料噴射ノズル20は、ニードル202の先端をノズル本体201の内面に当接させ、各噴孔への燃料供給を閉じた状態である。ニードル202を引き上げることによって、燃料は、第1主噴口211、第2主噴口212、副噴口22のそれぞれに同時に供給され、各噴口から噴出する。
燃焼室10は、図1および図2に示すように、トロイダル状の周壁11と、この周壁11となだらかにつながる底壁12と、周壁11に設けられた錐状突起14とを備える。周壁11は、主燃料である第1主燃料F11および第2主燃料F12が霧化した直後の位置に設けられる。周壁11の上部11aは、ピストン1の頂面Tに対して鋭角に、図2中の中心線Cに対して半径Dの円筒面と頂面Tとが交わる位置で接続されている。底壁12は、ピストン1の頂面Tを越えない高さの中央突部13を有している。
中央突部13は、図7および図10に示すように、副燃料Fを第1主燃料F11と第2主燃料F12の噴射方向に沿う方向へ変向する。この中央突部13は、少なくとも3つの円錐側面を組み合わせた形状であり、ピストン1の頂面Tに近い側から上部円錐面131、中部円錐台側面132、下部円錐台側面133を有している。中央突部13は、上部円錐面131と中部円錐台側面132、および、中部円錐台側面132と下部円錐台側面133がそれぞれ外側に向かって凸状の鈍角に接合された形状である。特に、中部円錐台側面132は、図2や図7に示すように、燃料噴射ノズル20の第1主噴口211および第2主噴口212から噴出される第1主燃料F11および第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cに平行な母線によって形成されている。
なお、第1主燃料F11および第2主燃料F12は、それぞれ第1主噴口211および第2主噴口212から噴射されると同時に霧化し始めるため、図5および図7に示すように、燃料噴霧M11,M12として噴口の口径に比例したある程度の広がり角F11M,F12Mを有している。つまり、第1主燃料F11の燃料噴霧M11の広がり角F11Mは、第2主燃料F12の燃料噴霧M12の広がり角F12Mよりも大きい。したがって、中部円錐台側面132は、第1主燃料F11および第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cに対して平行な母線によって形成されていることが好ましいが、これらの広がり角F11M,F12Mの範囲内であれば、第1主燃料F11,第2主燃料F12の噴霧中心F1C,F12Cに対して平行な位置からずれていても、同じ効果を発揮できるものである。具体的には、第1主燃料F11および第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cに対して±10°の傾きが生じていても許容される。
上部円錐面131は、中部円錐台側面132の上縁(図2中の中心線Cに対して半径D、頂面Tからの深さTの位置)に接合され、ピストン1の中心線Cに沿って燃料噴射ノズル20側へ突出している。上部円錐面131は、中部円錐台側面132の母線の頂点Aにおける中心線Cに対する角度βよりも頂点Aにおける中心線Cに対する角度αが大きい母線によって形成されている。具体的な数値として、角度αは140〜100度の範囲が望ましい。
また、上部円錐面131は、図7に示すように、第1主燃料F11および第2主燃料F12のそれぞれ噴霧中心F11C,F12CのベクトルF11V,F12Vに対して鋭角に交差するように、副燃料Fの拡散方向のベクトルF2Vを変向する。そのために上部円錐面131の頂点Aの角度αは、図6に示すように、副燃料Fの燃料噴霧Mの外形に沿う直線F2Mが上部円錐面131で反射したあと第1主燃料F11および第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cと交差する位置Pが、燃焼室10の内側にあるように設定されている。この結果、図7および図10に示すように、副燃料Fが上部円錐面131に到達する距離よりも遠い距離で、副噴口22から噴射されて上部円錐面131で変向された燃料噴霧Mは、第1主燃料F11および第2主燃料F12と接触する。
燃料噴射ノズル20の副噴口22の主な役割は、燃焼室10の中央部に滞留する空気を有効に利用するとともに、第1主噴口211から噴射される第2主燃料F11および第2主噴口212から噴射される第2主燃料F12がそれぞれ燃焼室10の周壁11に到達されるよりも早い段階で火種を形成し、第1主燃料F11および第2主燃料F12に着火することにある。
したがって、副噴口22から噴射される副燃料Fは、着火しやすくするために噴射直後の粒径を、第1主噴口211および第2主噴口212から噴射される第1主燃料F11および第2主燃料F12よりも小さくしたい。そのために、燃料噴射ノズル20の副噴口22の口径は、第1主噴口211および第2主噴口212の口径よりも小さい。第1主噴口211および第2主噴口212と副噴口22との口径の比率は、第1主噴口211および第2主噴口212の一つから噴射される第1主燃料F11および第2主燃料F12の量の平均と副噴口22から噴射される副燃料Fの量との噴射量比率が4:1になるように設定する。本実施形態の場合、第1主噴口211の口径と第2主噴口212の口径と副噴口22の口径との比率は、5:3:2に設定されている。
なお、この比率は第1主噴口211および第2主噴口212の数によらない。したがって、例えば、主噴口の総数を8つまたはそれ以上設けた場合にも、各主噴口から噴射される主燃料の量の平均と副噴口22から噴射される副燃料Fの量との噴射量比率は、4:1でよい。副噴口22からの噴射量を増やす場合は、上部円錐面131の頂点Aにおける角度を小さくすればよい。
下部円錐台側面133は、図2に示すように、中部円錐台側面132の下縁(図2中の中心線Cに対して半径D、頂面Tからの深さTの位置)に接合され、中部円錐台側面132の母線の頂点Aにおける中心線Cに対する角度βよりも頂点Aにおける中心線Cに対する角度γが小さい母線によって形成されている。下部円錐台側面133の下縁(図2中の中心線Cに対して半径D、頂面Tからの深さTの位置)は、基部曲面134に接続されている。基部曲面134は、下部円錐台側面133の下縁から下方に延びており、一旦、下部円錐台側面133の下縁よりも外径が小さくくびれた後、底壁12になだらかに接合されている。
中央突部13の頂点は、上部円錐面131の頂点Aである。頂面Tから燃焼室10の深さ方向に頂点Aの位置をTとし、深さ方向をマイナスにとると、T>T>T>T>Tである。また、ピストン1の中心線Cを基準に取ると半径方向にD>D>D>Dである。なお、燃焼室10の容積などの条件によっては、D=Dであっても良い。
錐状突起14は、図1および図5に示すように、複数設けられた主噴口のうち少なくとも周方向に1つおきの主噴口に対応して設けられている。本実施形態では図5および図8に示すように、錐状突起14は、第2主噴口212に対応する位置の周壁11に設けられている。そして、各錐状突起14の頂点140は、図5および図9に示すように、第2主噴口212から噴射される第2主燃料F12の噴霧中心F12C線上に配置される。本実施形態において、第2主噴口212は、中心線Cに対して周方向に3つ、等ピッチで配置されているから、これに対応した錐状突起14も周壁11に3つ、等ピッチで設けられている。主噴口の総数を8以上にする場合、例えば、第1主噴口211および第2主噴口212をそれぞれ4つにする場合、錐状突起14も第2主噴口212に合わせて4つ周壁11に設けられる。
錐状突起14は、図1および図8に示すように、四角錐状であって、それぞれ縦稜部141,142と横稜部143,144とを備える。縦稜部141,142は、図2,図8および図9に示すように、ピストン1の中心線Cを通る面Qに沿って頂点140から周壁11になだらかに接続している。横稜部143,144は、図1,図5,図8に示すように、ピストン1の周方向に沿って頂点140から周壁11になだらかに接続している。頂点140から延びる一対の縦稜部141,142は、図9に示すように、周壁11に沿ってほぼ同じ長さを有している。また本実施形態では、図5や図8に示すように一対の横稜部143,144も縦稜部141,142と同じ長さに設けられている。なお、燃焼室10内部にスワールが設定されている場合は、横稜部143,144は、左右で異なる長さに設けられることもある。
次に、以上のように構成された燃焼室10および燃料噴射ノズル20を備えた直接噴射式ディーゼルエンジン100において、燃料噴射ノズル20の各噴孔から燃焼室10に噴射された燃料が拡散される様子を説明する。図7に示すように、燃料噴射ノズル20は、第1主噴口211,第2主噴口212,副噴口22から燃焼室10内に向かって各々第1主燃料F11,第2主燃料F12,副燃料Fを同時に噴射する。第1主噴口211から噴射された第1主燃料F11および第2主噴口212から噴射された第2主燃料F12は、図5および図7に示すように、いずれもピストン1の半径方向に拡散されていく。副噴口22から噴射された副燃料Fは、図7および図8に示すように、燃料噴霧Mとなって中央突部13の上部円錐面131に当たり、拡散方向のベクトルF2Vを変向される。
副噴口22から噴射された副燃料Fは、粒径が小さいので噴射されるとすぐに空気と混合して着火する。なお、図7および図10において、第1主燃料F11と第2主燃料F12および副燃料Fの着火された範囲はハッチングを施して示す。図7に示すように、拡散方向が変向された副燃料Fの火炎は、第1主噴口211および第2主噴口212から噴射された第1主燃料F11および第2主燃料F12に接触する。このとき、第1主燃料F11と第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cの各ベクトルF11V,F12Vに対して副燃料Fの拡散方向のベクトルF2Vは、ピストン1の中心線Cに対して遠心方向に鋭角に交差する。したがって、第1主燃料F11と第2主燃料F12の燃料噴霧M11,M12は、副燃料Fの燃料噴霧Mに減衰されずに燃焼室10の周壁11に到達する。
本実施形態では、第1主噴口211の口径よりも第2主噴口212の口径のほうが小さい。したがって、第2主噴口212から噴射される第2主燃料F12は、第1主噴口211から噴射される第1主燃料F11よりも噴霧の粒径が小さく、噴射速度も早いため、第1主燃料F11よりも少し早く燃料噴霧M12として周壁11に到達する。
錐状突起14は、図8〜図11に示すように、縦稜部141,142および横稜部143,144が周壁11となだらかに接続されており、また、その間の部分もなだらかな曲面を成して周壁11へと連続している。したがって、第2主噴口212から噴射された勢い、すなわち運動エネルギーを維持させたまま、第2主燃料F12は、縦稜部141,142および横稜部143,144によって4方向へ分配され、かつ周壁11の形状に沿って拡散される。
錐状突起14によって4方向へ分配された燃料噴霧M12は、周壁11に沿って薄く拡がることで、燃料密度の濃い中心部分も燃焼室10内の空気と混合されやすくなる。その結果、燃料噴霧M12の燃焼が促進され、燃焼効率が向上する。
また、第1主燃料F11よりも早く周壁11に到達して錐状突起14に分配された第2主燃料F12は、図11に示すように錐状突起14と他の錐状突起14との間の部分で、つまり、図12に示すように第1主燃料F11が周壁11に到達する部分で、他の錐状突起14から分配されてきた第2主燃料F12と衝突する。なお、図11は、便宜上、第1主燃料F11の燃料噴霧M11を省略しており、実際には図12に示すように第2主燃料F12の燃料噴霧M12が互いに衝突するころには、第1主燃料F11の燃料噴霧M11も周壁11に到達している。第1主燃料F11と第2主燃料F12とが衝突するタイミングは、第1主噴口211の口径、第2主噴口212の口径、および錐状突起14の形状を変化させることで、最適となるように設定すればよい。
この結果、燃焼が促進されている第2主燃料F12の燃料噴霧M12どうしがぶつかり合うところへ、第1主燃料F11の中心部の密度の濃い未燃燃料をさらに供給することになる。第1主燃料F11は、第1主噴口211から噴射されて周壁11に到達するまでに副燃料Fで着火されるとともに、周壁11に到達すると錐状突起14で分配されてきた第2主燃料F12によって、燃料噴霧M11の先端側から内部の未燃燃料を燃焼される。
以上のように燃焼を進行させることができるこの燃焼室10および燃料噴射ノズル20によれば、一度にしかも同時に燃料噴射を行うだけで、いわゆるパイロット燃焼およびアフター燃焼と同等の効果を同時に得ることになる。つまり、この直接噴射式ディーゼルエンジン100は、第1主燃料F11および第2主燃料F12が周壁11に到達する前の早い段階で第1主燃料F11と第2主燃料F12を副燃料Fによって着火するとともに、先に錐状突起14に到達して分配された第2主燃料F12と、遅れて周壁11に到達する第1主燃料F11とを、引き続き効率よく燃焼させることができる。
その結果、燃焼室10で燃焼が一気に進むことを抑制するので、燃焼音の音量を小さく抑えられる。また、燃焼が一気に進まないことで燃焼温度も低くなるため、排気ガス中のNOx量を減らすことができる。さらに、第1主噴口211および第2主噴口212からそれぞれ噴出された燃料に時間差を設けて燃焼させ続けることができるので、燃焼効率が上がり、排気ガス中の黒鉛量も減らすことができる。
なお、上記実施形態において中央突部13の中部円錐台側面132は、第1主噴口211および第2主噴口212から噴射された第1主燃料F11および第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cに対して平行な母線によって形成されることとしている。第1主燃料F11および第2主燃料F12は、副燃料Fと接触することで、拡散方向のベクトルF11V,F12Vを変向されることも考えられる。したがって、中央突部13の中部円錐台側面132は、第1主噴口211および第2主噴口212から噴射された第1主燃料F11および第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cにおける拡散方向のベクトルF11V,F12Vと、副噴口22から噴射された副燃料Fが上部円錐面131によって変向された後の拡散方向のベクトルF2Vとの、合成ベクトルと平行な母線によって形成されても良い。もしくは、中部円錐台側面132は、第1主燃料F11および第2主燃料F12の噴霧中心F11C,F12Cによる拡散方向のベクトルF11V,F12Vが、上部円錐面131によって変向された副燃料Fの拡散方向のベクトルF2Vによって変向された後のベクトルに対して平行な母線によって形成されていても良い。
本発明の第1の実施形態の直接噴射式ディーゼルエンジンのピストンの頂部をピストンの中心線および錐状突起を通る面で断面にして示した斜視図。 図1に示したピストンの頂部の断面図。 図1に示した燃料噴射ノズルの先端の断面図。 図3に示した燃料噴射ノズルを先端側から見た正面図。 図1に示したピストンの頂部の平面図。 図2に示した燃焼室の中央突部と燃料噴射ノズルから噴射される燃料の噴射角度とを示す断面図。 図6に示した燃焼室に第1主噴口または第2主噴口および副噴口から噴射された燃料噴霧が拡散される様子を模式的に示す断面図。 図1に示した燃焼室の中央突部および錐状突起にそれぞれ燃料噴霧が噴射されて拡散される方向をおおまかに矢印で示す斜視図。 図2に示した燃焼室の錐状突起の断面図。 図2に示した燃焼室に、副噴口および第2主噴口から噴射された燃料噴霧が拡散した状態を模式的に示す断面図。 図5に示した燃焼室に第2主噴口から噴射された燃料噴霧が拡散した状態を模式的に示した平面図。 図5に示した燃焼室に第1主噴口および第2主噴口から噴射された燃料噴霧が拡散した状態を模式的に示した平面図。
符号の説明
1…ピストン、1a…頂部、10…燃焼室、11…周壁、12…底壁、13…中央突部、14…錐状突起、20…燃料噴射ノズル、22…副噴口、100…直接噴射式ディーゼルエンジン、131…上部円錐面、132…中部円錐台側面、133…下部円錐台側面、134…基部曲面、140…(錐状突起の)頂点、141,142…縦稜部、143,144…横稜部、211…第1主噴口(主噴口)、212…第2主噴口(主噴口)、A…(上部円錐面の母線の)頂点、A…(中部円錐台側面の母線の)頂点、A…(下部円錐台側面の母線の)頂点、C…(ピストンの)中心線、F11…第1主燃料(主燃料)、F12…第2主燃料(主燃料)、F…副燃料、F11C…(第1主燃料の)噴霧中心、F12C…(第2主燃料の)噴霧中心、F2M…副燃料の噴霧の外径に沿う直線、T…頂面、α…ピストンの中心線を通る面における上部円錐面の母線の頂点の角度、β…ピストンの中心線を通る面における中部円錐台側面の母線の頂点の角度、γ…ピストンの中心線を通る面における下部円錐台側面の母線の頂点の角度、Q…ピストンの中心線を通る面。

Claims (13)

  1. 直接噴射式ディーゼルエンジンのピストンの頂部に凹設され、前記ピストンの中心線上に配置されて前記ピストンの半径に沿う方向へ主燃料を噴射する複数の主噴口および前記中心線に沿う方向へ副燃料を噴射する副噴口を有した燃料噴射ノズルに対応して形成された燃焼室であって、
    前記主燃料が霧化する位置に設けられたトロイダル状の周壁と、
    前記ピストンの頂面を越えない高さに形成されて前記副燃料を前記主燃料の噴射方向に沿うように変向する中央突部が設けられた底壁と、
    複数のうち少なくとも周方向に1つおきの前記主噴口に対応して前記周壁に設けられて前記主燃料の噴霧中心線上に頂点が位置するように配置された錐状突起と
    を備えることを特徴とする燃焼室。
  2. 請求項1に記載された燃焼室において、
    前記錐状突起は、前記ピストンの中心線を通る面に沿って前記頂点から前記周壁になだらかに接続する縦稜部と、前記ピストンの周方向に沿って前記頂点から前記周壁になだらかに接続する横稜部とを備える四角錐状であることを特徴とする。
  3. 請求項2に記載された燃焼室において、
    前記頂点から延びる一対の縦稜部は、同じ長さを有していることを特徴とする。
  4. 請求項2に記載された燃焼室において、
    前記頂点から延びる一対の縦稜部および前記頂点から延びる一対の横稜部は、同じ長さを有していることを特徴とする。
  5. 請求項1に記載された燃焼室において、
    前記燃料噴射ノズルの複数の前記主噴口が、第1主噴口と、この第1主噴口の口径よりも小さく前記副噴口の口径よりも大きい口径を有した第2主噴口とで構成される場合、
    前記錐状突起は、前記第2主噴口から噴射される前記主燃料の噴霧中心線上に頂点が位置するように配置されることを特徴とする。
  6. 請求項5に記載された燃焼室において、
    前記錐状突起は、前記第1主噴口から噴射された第1主燃料が前記周壁に到達するよりも早く到達した前記第2主噴口から噴射された第2主燃料を前記周壁に沿って分配し、前記第1主燃料が前記周壁に到達する部分で他の前記錐状突起から分配されてきた前記第2主燃料と衝突させることを特徴とする。
  7. 請求項1に記載された燃焼室において、
    前記中央突部は、
    前記主燃料の噴霧中心に平行な母線で形成される中部円錐台側面と、
    前記中部円錐台側面の上縁に接合され前記中心線に沿って前記燃料噴射ノズルの方向へ突出し前記ピストンの前記中心線を通る面における前記中部円錐台側面の母線の頂点の角度よりも頂点の角度が大きい母線で形成される上部円錐面と、
    前記中部円錐台側面の下縁に接合され前記ピストンの前記中心線を通る面における前記中部円錐台側面の母線の頂点の角度よりも頂点の角度が小さい母線で形成される下部円錐台側面と、
    前記下部円錐台側面の下縁から下方に延びて前記下部円錐台側面の下縁よりも外径が小さくくびれ前記底壁になだらかに接合される基部曲面と
    を備えることを特徴とする。
  8. 請求項7に記載された燃焼室において、
    前記中央突部の前記上部円錐面は、前記副燃料の拡散方向を前記主燃料の噴霧中心に対して鋭角に交差する方向へ変向することを特徴とする。
  9. 請求項7に記載された燃焼室において、
    前記中央突部の前記上部円錐面は、前記副燃料が前記上部円錐面に到達する距離よりも遠い距離で、前記副燃料を前記主燃料に接触させることを特徴とする。
  10. 請求項7に記載された燃焼室において、
    前記副燃料の噴霧の外形に沿う直線が前記上部円錐面で反射したあと、前記主燃料の噴霧中心と交差する位置は、前記燃焼室の内側に設定されていることを特徴とする。
  11. ピストンの頂部に凹設された燃焼室と、このピストンの中心線上に配置されて前記燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射ノズルとを備える直接噴射式ディーゼルエンジンであって、
    前記燃料噴射ノズルは、前記中心線上から前記ピストンの半径に沿う方向へ主燃料を噴射する複数の主噴口と、前記中心線に沿う方向へ副燃料を噴射する副噴口と、を備え、
    前記副燃料の噴霧中心に対して前記主燃料の噴射中心が鋭角を成すように設定され、
    前記燃焼室は、前記主燃料が霧化する位置に設けられるトロイダル状の周壁と、前記ピストンの頂面を越えない高さに形成されて前記副燃料を前記主燃料の噴射方向に沿うように変向する中央突部が設けられた底壁と、複数のうち少なくとも周方向に1つおきの前記主噴口に対応して前記周壁に設けられて前記主燃料の噴霧中心線上に頂点が位置するように配置された錐状突起と、を備える
    ことを特徴とする直接噴射式ディーゼルエンジン。
  12. 請求項11に記載された直接噴射式ディーゼルエンジンにおいて、
    複数の前記主噴口は、第1主噴口と、この第1主噴口の口径よりも小さく前記副噴口の口径よりも大きい口径を有して前記第1主噴口と交互に周方向に等配に設けられる第2主噴口と、で構成され、
    前記第1主噴口は、複数の前記錐状突起どうしの間に向かって前記主燃料を噴射し、
    前記第2主噴口は、複数の前記錐状突起の頂点に向かって前記主燃料を噴射する
    ように配置されることを特徴とする。
  13. 請求項11に記載された直接噴射式ディーゼルエンジンにおいて、
    前記錐状突起は、前記ピストンの中心線を通る面に沿って前記頂点から前記周壁へなだらかに接続する縦稜部と、前記ピストンの周方向に沿って前記頂点から前記周壁へなだらかに接続する横稜部と、を備える四角錐状であることを特徴とする。
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