JP2010150433A - 1−ブテン系重合体およびその製造方法 - Google Patents

1−ブテン系重合体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 位置不規則性単位が少なく、アイソタクティシティーが高く、溶媒可溶性成分含有率が低く、好ましくはランダム性に優れた1−ブテン重合体を得ることを目的とする。
【解決手段】 本発明の1−ブテン系重合体は、好ましくは特定のメタロセン触媒を用いることによって得られる。本発明の1−ブテン系重合体は、融点が高く分子量の制御幅が広く、溶媒可溶性成分含有率が低く、好ましくは共重合体のランダム性にも優れているので、剛性が高く、改質剤としても優れることが予想される。その為、種々の要求特性に合わせた分子設計が可能である特徴を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ペンタッドアイソタクティシティーが高く、位置不規則単位の割合が少なく、高分子量体も製造可能で、更には分子量分布の狭い新規な1-ブテン系重合体に関する。またペンタッドアイソタクティシティーが高く、位置不規則単位の割合が少なく、高分子量体も製造可能な1-ブテン系重合体の製造方法に関するものである。
1-ブテン重合体は耐圧性、耐クリープ性と衝撃強度に関して良好な性質をもつことから、金属パイプ代替品に使用されるパイプ、易開放性包装とフィルムの製造のような多くの用途がある。1-ブテン(共)重合体は、一般に、助触媒としてのジエチルアルミニウムクロリド(DEAC)と共にTiCl3ベースの触媒成分の存在下での1-ブテンの重合によって作られる。場合によっては、ジエチルアルミニウムヨージド(DEAI)もまた、DEACとの混合体で用いられる。しかし、得られる重合体は、一般に機械特性を満足しない。さらに、TiCl3ベースの触媒によって得ることができる収率が低い点で、これらの触媒で作られた1−ブテン重合体は、高い含量の触媒残渣(一般にTiの300ppm以上)を有し、重合体の性質を低下し、脱灰工程を必要とする。
1-ブテン(共)重合体は、(A)Mg化合物に電子供与化合物とTi化合物とから得られる固形成分;(B)アルキルアルミニウム化合物と任意に(C)電子供与体からなる立体特異性触媒の存在下でブテンを重合させて得ることができる。このタイプの方法は、特許文献1、2に開示されている。
EP−172961号公報 WO1999/45043号公報 最近はメタロセン化合物が1-ブテン(共)重合体の製造用に提案されている。非特許文献1には、rac−ジメチルシリルビス(4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドとメチルアルモキサンが1-ブテンの重合に使用されており、重合活性は示されていないが、得られるポリマーの分子量は従来に比して非常に低い。非特許文献2には、racとmeso−[ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチル−シクロペンタジエニル)]ジルコニウムジクロリドが1-ブテンの重合に使用されているが、当該触媒の重合活性および得られた重合体の分子量は低い。さらに特許文献3には、rac−ジメチルシランジイルビス−6−[2,5−ジメチル−3−(2’−メチル−フェニル)シクロペンタジエニル[1,2−b]−チオフェン]ジルコニウムジクロリドが1-ブテンの重合に使用されているが、得られるポリマー中の、1-ブテンモノマーの4,1挿入に基づく位置不規則単位が含有されており、これが物性面で悪影響を及ぼすものと考えられる。 Macromolecules 1995, 28, 1739〜1749 Macromol. Rapid Commun. 18, 581〜589(1997) 特表2004−529254号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記のような問題点を改善した1-ブテン系重合体を提供することである。具体的には、1-ブテン連鎖のペンタッドアイソタクティシティーが高く、4,1挿入などの位置不規則単位が非常に少なく、分子量の高い1-ブテン系重合体を提供することである。
本発明の1-ブテン系重合体は、1-ブテンから導かれる構成単位60〜100モル%と、1-ブテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜40モル%とからなる1-ブテン系重合体であって、下記要件[1]〜[5]を同時に満たすことを特徴とする1-ブテン系重合体である。
[1]13C−NMRにより測定されるペンタッドアイソタクティシティーが80%以上である。
[2]13C−NMRにより測定される全1-ブテンモノマーの4,1挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.1%未満である。
[3]135℃のデカリン中での極限粘度[η]が0.4〜10(dl/g)の範囲にある。
[4]示差走査熱量計(DSC)より求められる融点(Tm)が60℃以上である。
[5]o-ジクロロベンゼンを溶離液とするクロス分別クロマトグラフ法(CFC)において、1-ブテン系重合体のブテン由来構造単位:[C4]モル%とした場合、[Ts]=[C4]−60 で特定される温度[Ts]℃以下での総溶出量が1.0wt%以下である
本発明の1-ブテン系重合体の製造方法は少なくとも下記成分(A)と、下記成分(B)とからなる触媒の存在下に、1-ブテンを単独重合、もしくは1-ブテンと必要に応じて1-ブテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれるα−オレフィンとを重合させることを特徴とする。
また本発明は(A)下記一般式(1)および(2)で表されるメタロセン化合物から選ばれる少なくとも1種のメタロセン化合物
Figure 2010150433
Figure 2010150433
(式中、R2は炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)と、
(B)アルモキサンおよび/またはアルキルメタロセンカチオンを形成し得る化合物とを接触することで得られる触媒系の存在下に1−ブテンを重合させることを特徴とする1−ブテン系重合体の製造方法である。
前記式(1)または(2)で表されるメタロセン化合物は、Rがtert−ブチル基の時に、Rはメチル基、エチル基から選ばれる炭化水素基であることが好ましい。
前記式(1)で表されるメタロセン化合物は、R、Rが互いに同一であって、メチル基、フェニル基から選ばれる炭化水素基であることが好ましい。
本発明で得られる1-ブテン系重合体は、例えば特定のメタロセン化合物を触媒として使用することにより、従来技術により得られる1-ブテン系重合体よりも、分子量が高く、4,1挿入などの位置不規則単位が非常に少なく溶媒可溶性成分が少ないことを特徴としており、これにより、機械強度に優れることが期待できる。特に1-ブテンと、他の炭素数20以下のオレフィンとの共重合を行って得られるブテン系共重合体は、組成分布が狭く、べた成分などの副生が少ない。
以下、本発明に係る1-ブテン系重合体およびその製造法について具体的に説明する。
1-ブテン系重合体
本発明に係る1-ブテン系重合体は、1-ブテンから導かれる構成単位60〜100モル%と、1-ブテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜40モル%とからなる1-ブテン系重合体である。ブテン由来構成単位の好ましい下限値は65モル%、より好ましくは70モル%、特に好ましくは73モル%である。ブテン由来構成単位の好ましい上限値は勿論100モル%である。
本発明の1-ブテン系重合体は、1-ブテン単独重合体であっても、1-ブテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のα−オレフィンとの共重合体であっても良い。
炭素原子数が2〜20の1-ブテン以外の他のα−オレフィンとしては、たとえばエチレン、プロピレン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン、1−ヘキサデセン、1−ドデセン、1−テトラドデセンなどが挙げられる。これらのα−オレフィンは、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。この中でエチレン、プロピレンが好適である。
1-ブテン系重合体では、1-ブテンから導かれる構成単位は60〜100モル%、好ましくは70〜100モル%の割合で存在し、他のα−オレフィンから導かれる構成単位は0〜40モル%、好ましくは0〜30モル%の割合で存在することが望ましい。ここで、1-ブテンから導かれる構成単位と他のα−オレフィンから導かれる構成単位の合計は100モル%である。1-ブテンから導かれる構成単位およびα−オレフィンから導かれる構成単位の含有割合が上記範囲にあると、1-ブテン系重合体は、機械的強度に優れる。
本発明に係る1-ブテン系重合体は、ペンタッドアイソタクティシティーが80%以上であり、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは92%以上である。ペンタッドアイソタクティシティーの上限値は当然ながら100%であり規定する意味は無いが、実用上の上限値は99.5%、もしくは99%であっても構わない。ペンタッドアイソタクティシティーが上記範囲内であると、良好な耐熱性及び剛性、結晶化速度を得ることができるので、得られる成形体の物性上も生産性の面からも有利である。
このペンタッドアイソタクティシティー(mmmm)は、本発明の重合体をジグザク構造の伸びきり鎖とした時に連続する5個のブテン由来の単位の側鎖のエチル基が全て同一の方向に位置する構造と規定される。この構造に帰属されるピークトップのケミカルシフトを27.50ppmとした場合、27.50ppmをピークトップとするピーク面積Sと、27.35ppmから26.30ppmの範囲に現れるピークの総面積S’を求め、以下の式にて算出する。
(mmmm)=S/(S+S’)X100(%)
ここで、27.35ppmから26.30ppmの範囲に現れる主なピークは、mmmr(27.35ppm)、mmrrおよびrmmr(27.15ppm)、mrrm(26.32ppm)に帰属されるピークである。
13C−NMRスペクトルの測定は本願では以下のような装置及び条件にて測定した値で規定される。すなわち、装置として日本電子(株)製ECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルソジクロロベンゼン/重水素化ベンゼン(容量比:80/20)混合溶媒、試料濃度50mg/0.6mL、測定温度は120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上、ケミカルシフト基準値はテトラメチルシラン(TMS)の炭素シグナルを0ppmとした。この場合、ブテン側鎖メチレン基に由来するシグナルは通常27.50ppm付近に観測される。
本発明に関わる1-ブテン系重合体は、全1-ブテンモノマーの4,1挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.1%未満である。1-ブテンモノマーが4,1挿入の形で分子鎖中に入ると結晶性の低下に繋がる為、特に結晶性の高い重合体を所望する場合に耐熱性および機械強度が不足することがある。
この4,1挿入物の同定は、例えばV.Busicoらにより報告されている、Macromol.Rapid.Comun.,16,269(1995)で提案された方法に準拠して求めることができる。主鎖γγ(31.1ppm)と、主鎖αα(40.2ppm)と、主鎖αα’(39.6ppm)のピーク強度を用いて以下の式から算出することで求めることができる。
(4,1挿入物含量)={Iγγ/(Iαα+Iαα’+2xIγγ)}x100(%)
上記式中のIγγ、Iαα、Iαα’はそれぞれ、主鎖γγ(31.1ppm)と、主鎖αα(40.2ppm)と、主鎖αα’(39.6ppm)のピーク強度を示している。
Figure 2010150433
本発明に係る1-ブテン系重合体は、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)が60℃以上である。なお、融点(Tm)とは以下の方法で測定したTmIを意味する。
重合にて得られた1-ブテン単独重合体について、示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の加熱速度で20℃から200℃に昇温し、5分間保持した後、更に10℃/分の冷却速度で−50℃まで降温し、5分間保持した後、再度10℃/分の加熱速度で−50℃から200℃に昇温し、5分間保持した後、再度10℃/分の冷却速度で20℃まで降温し、10日間程度室温にて放置しておく。ここで、2回目の昇温時に発現した融解ピークはII型結晶に由来する融点(Tm-II)として知られる。
上記の履歴を受けた後10日間放置しておいたサンプルを、再度示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の加熱速度で20℃から200℃に昇温した時に発現した融解ピークをI型結晶に由来する融点(TmI)とした。TmIはTmIIよりも高い傾向がある。
本発明に係る1-ブテン系重合体のその他の好ましい態様として、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との割合(Mw/Mn)が1.0〜3.5の範囲にあり、好ましくは1.5〜3.0、より好ましくは1.5〜2.8の範囲である。Mw/Mnの値が大きいと、該重合体の靭性等の機械物性を発現するのに不利である。Mw/Mnの値が1.5〜2.8の範囲にあれば、靭性等の機械物性を発現するのに特に有利であり、かつ樹脂改質材としても優れた性能を発現するようになり、工業的に価値がある。
勿論、用途などの条件に応じて多段重合法や分子量の異なる1−ブテン系重合体を混合するなどの方法を用いて広い分子量分布の1-ブテン系重合体を得ることも可能である。この場合Mw/Mn値の上限は20が好ましく、より好ましくは15、更に好ましくは10である。この様な分子量分布の広い1-ブテン系重合体は特にフィルムやシートなどの用途に好適に用いられる。
本発明に係る1-ブテン系重合体は、135℃のデカリン中での極限粘度[η]が0.4〜10(dl/g)、好ましくは0.4〜8.0(dl/g)、より好ましくは0.4〜6.0(dl/g)の範囲にある。従来の触媒でも上記の様に分子量分布が狭く立体規則性、位置規則性に優れた1-ブテン系重合体は得られていたが、上記の様な高い分子量の重合体は得られなかった。後述する本発明にかかる触媒を用いれば、高立体規則性で、位置規則性も高く、狭い分子量分布を維持したまま高い分子量の重合体を得ることが出来る。また後述するように重合中に水素を併用すると分子量を制御でき、低分子量体から高分子量体まで自在に得ることが出来る。
本発明に関わる1-ブテン系重合体のその他の好ましい態様として、共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメータB値が、0.9〜1.5好ましくは0.9〜1.3より好ましくは0.9〜1.2である。パラメータB値が上記範囲内であると、重合体中のモノマーの連鎖分布のランダム性が良好であり、例えば改質剤などの用途に好ましい性質を示す。
本発明に係る1-ブテン系重合体は、o-ジクロロベンゼンを溶離液とするクロス分別クロマトグラフ法(CFC)において、1-ブテン系重合体のブテン由来構造単位:[C4]モル%とした場合、[Ts]=[C4]−60 で特定される温度[Ts]℃以下での総溶出量が1.0%以下である。また、[Ts1]=[C4]−55で特定される温度[Ts1]℃以下での総溶出量が1.0%以下であることが好ましい。また、[Ts2]=[C4]−50で特定される温度[Ts2]℃以下での総溶出量が1.0%以下であることがより好ましい。より好ましくは0.8%以下である。
この指標は、本発明の1-ブテン系重合体の溶媒可溶成分が、従来より低い事を示している。従来のMg化合物担持型チタン触媒成分などで得られる1-ブテンホモ重合体は、10℃以下の総溶出成分が数%に達するが、本願の1-ブテン系重合体は上記の規定を満たすことが多い。上記溶媒可溶成分は結晶性が低い成分や、分子量が極めて低い成分であり、1-ブテン系重合体の結晶化度を下げるだけでなく、結晶の中に入り込んで結晶の強度の低下を引き起こす事がある。
従って、上記の規定を満たす1-ブテン系重合体は、剛性に優れる事が予想され、給湯パイプなどのパイプ用途では剛性の高さなど、フィルム用途では腰の強さなど、改質剤などの用途では得られる組成物の剛性-耐衝撃性バランスが優れるなどの効果を発現すると予想される。
1-ブテン系重合体の製造方法
本発明に係る1-ブテン系重合体の製造には、下記一般式(1)または(2)で表されるメタロセン化合物が用いられる。
Figure 2010150433
Figure 2010150433
(式中、R2は炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)
上記一般式(1)または(2)のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、または炭素原子数7〜20のアルキルアリール基であり、1つ以上の環構造を含んでいてもよい。その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1,1−ジエチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1,1,2,2−テトラメチルプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3−トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1−メチル−1−シクロヘキシル、1−アダマンチル、2−アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル、メンチル、ノルボルニル、ベンジル、2−フェニルエチル、1−テトラヒドロナフチル、1−メチル−1−テトラヒドロナフチル、フェニル、ナフチル、トリル等が挙げられる。
ケイ素含有炭化水素基としては、好ましくはケイ素数1〜4かつ炭素原子数3〜20のアルキルシリル基またはアリールシリル基であり、その具体例としては、トリメチルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリル等が挙げられる。
なお、R2は立体的に嵩高い炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基であること、即ち2級、3級の置換基が好ましく、炭素原子数4以上の置換基であることがより好ましい。具体的な炭化水素機としては、イソプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,1−ジエチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1,1,2,2−テトラメチルプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3−トリメチルブチル、シクロヘキシル、1−メチル−1−シクロヘキシル、1−アダマンチル、2−アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル、ノルボルニル、1−テトラヒドロナフチル、1−メチル−1−テトラヒドロナフチルなどが挙げられる。特に好ましくはtert-ブチルである。ケイ素含有炭化水素機は上記化合物の一部または全部の炭素がケイ素に置換された構造の化合物を例示出来る。
フルオレン環上のR5からR12までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。そのような置換フルオレニル基として、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、オクタヒドロジベンゾフルオレニル、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル等を挙げることができる。また、フルオレン環上のR5からR12の置換基は、合成上の容易さから左右対称、すなわちR5=R12、R6=R11、R7=R10、R8=R9であることが好ましく、無置換フルオレン、3,6−二置換フルオレン、2,7−二置換フルオレンまたは2,3,6,7−四置換フルオレンであることがより好ましい。ここでフルオレン環上の3位、6位、2位、7位はそれぞれR7、R10、R6、R11に対応する。
上記一般式(1)のR3とR4は、水素、炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。好ましい炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。Yは炭素またはケイ素である。一般式(1)の場合は、R13とR14はYと結合し、架橋部として置換メチレン基または置換シリレン基を構成する。好ましい具体例として、例えば、メチレン、ジメチルメチレン、ジイソプロピルメチレン、メチルtert-ブチルメチレン、ジシクロヘキシルメチレン、メチルシクロヘキシルメチレン、メチルフェニルメチレン、ジフェニルメチレン、メチルナフチルメチレン、ジナフチルメチレンまたはジメチルシリレン、ジイソプロピルシリレン、メチルtert-ブチルシリレン、ジシクロヘキシルシリレン、メチルシクロヘキシルシリレン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、メチルナフチルシリレン、ジナフチルシリレン等を挙げることができる。より好ましいYは炭素である。
一般式(2)の場合は、Yは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基Aと結合し、シクロアルキリデン基またはシクロメチレンシリレン基等を構成する。好ましい具体例として、例えば、シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノニリデン、ノルボルニリデン、アダマンチリデン、テトラヒドロナフチリデン、ジヒドロインダニリデン、シクロジメチレンシリレン、シクロトリメチレンシリレン、シクロテトラメチレンシリレン、シクロペンタメチレンシリレン、シクロヘキサメチレンシリレン、シクロヘプタメチレンシリレン等を挙げることができる。
一般式(1)および(2)のMは、周期表第4族から選ばれる金属であり、Mとしてはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられる。Qはハロゲン、炭素原子数1〜20の炭化水素基、アニオン配位子、または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれる。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert-ブトキシ、フェノキシ等のアルコキシ基、アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、メシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。これらのうち、Qは同一でも異なった組み合わせでもよいが、少なくとも一つはハロゲンまたはアルキル基であるのが好ましい。
一般式(1)または(2)のRがtert−ブチル基の時に、Rがメチルまたはエチル基であることが好ましく、好ましくはメチル基である。この時の一般式(1)のR、Rはメチルまたはフェニル基であり、好ましくはメチル基である。またR、Rは互いに同一であることが好ましい。
更に前記一般式(1)のRがtert−ブチル基、Rがメチル基の時に、R〜R12が水素であるものが好適に使用される。
更に前記一般式(1)のRがtert−ブチル基、Rがメチル基の時に、R〜R、R〜R、R11〜R12が水素であり、R、R10がtert−ブチル基であるものでも良い。
成分(B)は、有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)、前記メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B−2)、および有機アルミニウム化合物から選ばれる少なくても1種の化合物(B−3)から構成される。さらに必要に応じて、粒子状担体(C)から構成される。以下、各成分について具体的に説明する。
有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)
本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(B−1)としては、従来公知のアルミノキサンをそのまま使用できる。具体的には、下記一般式(3)、
Figure 2010150433
および/または一般式(4)
Figure 2010150433
(上記一般式(3)および(4)において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)で代表される化合物を挙げることができ、特にRがメチル基であるメチルアルミノキサンでnが3以上、好ましくは10以上のものが利用される。これらアルミノキサン類に若干の有機アルミニウム化合物が混入していても差し支えない。
また、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては下記一般式(5)のような修飾メチルアルミノキサン等も好ましい例として挙げられる。
Figure 2010150433
(上記一般式(5)において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、m、nは2以上の整数を示す。)
この修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムを用いて調製されるものである。このような化合物(5)は一般にMMAOと呼ばれている。このようなMMAOは例えば、US4960878等で挙げられている方法で調製してもよいし、市販品をそのまま使用することもできる。また、上記のMMAO以外に東ソーファインケム(株)製のTMAOも好ましい修飾メチルアルミノキサンの一つである。
メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B−2)
メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B−2)(以下、「イオン性化合物」と略称する場合がある。)としては、特開平1−501950号公報や特開2004−51676号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。
好ましい具体例としては、ルイス酸としては、BR3(Rは、メチル基、イソブチル基などのアルキル基;フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素原子である。)で示される化合物が例示される。
具体的には、トリフェニルボロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロン、トリメチルボロン、トリイソブチルボロン;トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンなどのフッ素含有アリール基を有する化合物などのハロゲン含有アリール基を有する化合物;トリフルオロボロンが例示される。これらの中では、ハロゲン含有アリール基を有する化合物が好ましく、フッ素含有アリール基を有する化合物がより好ましく、トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンが特に好ましい。
《イオン性化合物》
イオン性化合物としては、下記一般式で表される化合物が例示される。
Figure 2010150433
上記式中、Re+としては、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンが例示される。R、Rg、RhおよびRiは、それぞれ独立に有機基、好ましくはアリール基、ハロゲン含有アリール基などの置換アリール基、より好ましくはハロゲン含有アリール基、特に好ましくはフッ素含有アリール基である。
上記カルベニウムカチオンとしては、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンが例示される。
上記アンモニウムカチオンとしては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n−プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオン、ジ(n−オクタデシル)メチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン;ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンが例示される。
上記例示のアンモニウムカチオンの中では、アリール基や高級アルキル基を有するアンモニウムカチオンが好ましい。具体的には、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムカチオン;N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−ジアルキルアニリニウムカチオンが例示される。
上記ホスホニウムカチオンとしては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メチルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンが例示される。
e+としては、上記例示の中では、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンが好ましく、トリフェニルカルベニウムカチオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオンが特に好ましい。
1.R e+ がカルベニウムカチオンの場合(カルベニウム塩)
カルベニウム塩としては、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4−メチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5−ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが例示される。
2.R e+ がアンモニウムカチオンの場合(アンモニウム塩)
アンモニウム塩としては、トリアルキルアンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩が例示される。
トリアルキルアンモニウム塩としては、具体的には、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n−プロピル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−プロピル)アンモニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、
ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムが例示される。
N,N−ジアルキルアニリニウム塩としては、具体的には、N,N−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが例示される。
ジアルキルアンモニウム塩としては、具体的には、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートが例示される。
これらの中では、ペンタフルオロフェニル基を有する塩が好ましい。具体的には、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジ(n−オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが例示される。
フェロセニウムカチオンを含む化合物としてはフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを例示する事が出来る
これらの中でもRがカルベニウムカチオンやアンモニウムカチオンである化合物が好ましい。また、またR,R、R、Rがフッ素含有アリール基である化合物好ましい。特にはペンタフルオロフェニル基である。
有機アルミニウム化合物(B−3)
オレフィン用の重合触媒を形成する有機アルミニウム化合物(B−3)としては、例えば下記一般式(6)で表される有機アルミニウム化合物などを挙げることができる。
Figure 2010150433
(式中、RおよびRは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物。このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn−ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリn−アルキルアルミニウム;
トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec−ブチルアルミニウム、トリtert−ブチルアルミニウム、トリ2−メチルブチルアルミニウム、トリ3−メチルヘキシルアルミニウム、トリ2−エチルヘキシルアルミニウムなどのトリ分岐鎖アルキルアルミニウム;
トリシクロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;トリフェニルアルミニウム、トリトリルアルミニウムなどのトリアリールアルミニウム;
ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイドライド;
一般式(i−(CAl(C10(式中、x、y、zは正の数であり、z≦2xである。)などで表されるイソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム;
イソブチルアルミニウムメトキシド、イソブチルアルミニウムエトキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;
一般式R 2.5Al(OR0.5などで表される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチルアルミニウム(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシド)などのアルキルアルミニウムアリーロキシド;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;エチルアルミニウムジクロリドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどその他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;
エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
入手容易性の点から、有機アルミニウム化合物(B−3)としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム等のトリn-アルキルアルミニウムや、トリイソブチルアルミニウム等のトリ分岐鎖アルキルアルミニウムが好ましく、特にトリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好んで用いられる。
本発明では、重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法いずれにおいても実施できる。液相重合法においては、不活性炭化水素溶媒を用いてもよく、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができる。また1-ブテンを含んだオレフィン類自身を溶媒とする塊状重合を実施することもできる。
また本発明の1-ブテン系重合体の製造方法では、重合条件を段階的に変えて製造する所謂多段重合を行うことも出来る。例えば、水素使用量の異なる2種の条件で段階的に重合を実施することにより所望の広い分子量分布の1−ブテン系重合体を得ることも可能である。また、1−ブテンの単独重合と1ブテンと他のオレフィンとの共重合を段階的に行うことにより、組成分布が制御された1−ブテン系重合体を得ることも可能である。
重合を行うに際して、成分(A)は、反応容積1リットル当り、周期律表第4族金属原子換算で通常10-8〜10-2モル、好ましくは10-7〜10-3モルとなるような量で用いられる。成分(B−1)は、成分(B−1)と、成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比[(B−1)/M]が、通常0.01〜5000、好ましくは0.05〜2000となるような量で用いられる。成分(B−2)は、成分(B−2)と成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比[(B−2)/M]が、通常1〜10、好ましくは1〜5となるような量で用いられる。成分(B−3)は、成分(B−3)と成分(A)中の遷移金属原子(M)とのモル比[(B−2)/M]が、通常10〜5000、好ましくは20〜2000となるような量で用いられる。
重合温度は、通常−50〜200℃、好ましくは0〜100℃、より好ましくは20〜100℃の範囲である。重合温度が低すぎると単位触媒あたりの重合活性や熱回収効率などの面で、工業的には不利な傾向がある。
重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
重合に際して生成ポリマーの分子量や重合活性を制御する目的で水素を添加することができ、その量はオレフィン1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
本発明に関わる1-ブテン系重合体からは、耐熱性、低温特性、取り扱い性に優れ、耐熱クリープが一段と優れる成形体が得られる事が期待できる。成形体としては、例えばパイプ、継手、ブロータンク、シート、フィルム等を挙げる事ができる。また、本発明の1-ブテンと他のオレフィンとの1-ブテン系共重合体の製造方法で得られる重合体は分子量分布および組成分布が狭く、立体規則性が高く、高い分子量の製造も容易なので、改質材として幅広い用途に優れた性能を示すことが期待できる。
以下,本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、各物性は以下のようにして評価した。
〔極限粘度([η]〕
デカリン溶媒を用いて135℃で測定した。
13C−NMR〕
日本電子(株)製ECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルトジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20容量%)混合溶媒,試料濃度55mg/0.6mL、測定温度120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上、27.50ppmをケミカルシフトの基準値として測定した。
このペンタッドアイソタクティシティー(mmmm)は、mmmmで表されるペンタッドに帰属されるピークトップのケミカルシフトを27.5ppmとした場合、27.5ppmをピークトップとするピーク面積Sと、27.3ppmから26.3ppmの範囲に現れるピークの総面積S’を求め、以下の式にて算出した。(検出限界:0.01%とした。)
(mmmm)=S/(S+S’)X100(%)
ここで、27.3ppmから26.3ppmの範囲に現れる主なピークは、mmmr(27.3ppm)、mmrrおよびrmmr(27.2ppm)、mrrm(26.3ppm)に帰属されるピークである。
4,1挿入物の含量は、13C−NMRスペクトルより、主鎖γγ(31.1ppm)と、主鎖αα(40.2ppm)と、主鎖αα’(39.6ppm)のピーク強度を用いて以下の式から算出することで求めた。
(4,1挿入物含量)={Iγγ/(Iαα+Iαα’+2xIγγ)}x100(%)
上記式中のIγγ、Iαα、Iαα’はそれぞれ、主鎖γγ(31.1ppm)と、主鎖αα(40.2ppm)と、主鎖αα’(39.6ppm)のピーク強度を示している。
Figure 2010150433
〔ポリマーの融点(Tm-I)、(Tm-II)〕
ポリマーの融点(Tm)は、セイコーインスツルメンツ社製DSC220C装置で示差走査熱量計(DSC)により測定した。重合から得られた試料7〜12mgをアルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/分で200℃まで加熱した。その試料を、全ての結晶を完全融解させるために200℃で5分間保持し、次いで10℃/分で−50℃まで冷却した。−50℃で5分間置いた後,その試料を10℃/分で200℃まで2度目に加熱した。この2度目の加熱試験で、ピーク温度を融点(Tm−II)として採用した。
Tm−IIを測定した後の試料をそのままアルミニウムパン中、室温で10日静置した。次いでそのアルミニウムパンを室温から10℃/分で200℃まで加熱した。この時のピーク温度を融点(Tm−I)として採用した。
(4)分子量分布:
液体クロマトグラフ : Waters製 ALC/GPC 150-C plus型(示唆屈折計検出器一体型)
カラム : 東ソー株式会社製 GMH6-HT×2本およびGMH6-HTL×2本を直列接続した。
移動相媒体 : o-ジクロロベンゼン
流速 : 1.0ml/分
測定温度 : 140℃
検量線の作成方法 : 標準ポリスチレンサンプルを使用した
サンプル濃度 : 0.10%(w/w)
サンプル溶液量 : 500μl
の条件で測定し、得られたクロマトグラムを公知の方法によって解析することでMw/Mn値およびMz/Mw値を算出した。1サンプル当たりの測定時間は60分であった。
(5)クロス分別クロマトグラフ法(CFC)
以下の条件で実施し、溶媒可溶性分を測定した。(検出限界0. 1%とした)
装置:三菱油化製-クロス分別クロマトグラフ CFC T-150A型
検出器:Miran社製赤外分光光度計1ACFV型
GPCカラム:ShodexAT-806MS 3本直列連結
GPCカラム温度:140℃
カラム構成:単分散ポリスチレン標準サンプル(東ソー社製)
溶離液:o-ジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
試料濃度:40mg/10ml
注入量500μl
降温時間:140分(140℃〜0℃、1℃/分)
溶出温度区分:30分画
〔実施例1〕
充分窒素置換した容量1.5リットルの攪拌翼付SUS製オートクレーブに,23℃でヘキサン445mlを装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)の1.0ミリモル/mlトルエン溶液を0.75ml装入し、攪拌機を回し、かつ氷水で冷却しながら180gの1-ブテンを装入した。次に、オートクレーブを内温40℃まで加熱し、水素を12ml注入した。続いて、予め調製しておいた、メチルアルミノキサンをAl換算で1ミリモル、イソプロピリデン(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.004ミリモルの量で含むトルエン溶液0.44mlのトルエン溶液を窒素でオートクレーブに圧入し、重合を開始した。
その後30分間、オートクレーブを内温40℃になるように温度調整した。重合開始30分後、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入し重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液にアセトンを攪拌しながら注いだ。
得られた溶媒を含むゴム状の重合体を130℃、12時間、100Torrで乾燥したところ、1-ブテン単独重合体19.5gが得られた。重合活性は13.0kg/ミリモル・Hrであった。ポリマーは極限粘度[η]=3.79dl/g、Mw/Mn=2.33、Tm-I=130.9℃、Tm-II=114.3℃、mmmm=93.7%であった。このポリマーの4,1挿入物に帰属されるシグナルは検出されなかった。
50℃でのo-ジクロロベンゼン可溶性分は、0.5%であった。
〔比較例1〕
実施例1において、遷移金属化合物を、ジメチルシリレンビス(4-フェニル-2-メチルインデニル)ジルコニウムジクロリドに0.004ミリモル、メチルアルミノキサンをトリフェニルカルベニウム(テトラキスペンタフルオロフェニル)ボレートにホウ素原子換算で0.016ミリモルを含むトルエン溶液5mlに変えた以外は実施例1と同様な操作を行なった。
得られたポリマーは,70.3gであり,重合活性は46.9kg/ミリモル・Hrであった。ポリマーは極限粘度[η]=1.55dl/g、Mw/Mn=2.84、Tm-I=128.6℃、Tm-II=117.9℃、mmmm=95.7%であった。このポリマーの4,1挿入物の割合は0.14%であった。
〔実施例2〕 1-ブテン/プロピレン共重合体
充分窒素置換した容量1.5リットルの攪拌翼付SUS製オートクレーブに、23℃でヘキサン445mlを装入した。このオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)の1.0ミリモル/mlトルエン溶液を0.75ml装入し、攪拌機を回し、かつ氷水で冷却しながら1-ブテンを180gを装入した。次に、オートクレーブを内温40℃まで加熱し、水素を12ml注入し、更に全圧が0.35MPaGとなるようにプロピレンで加圧した。続いて、予め調製しておいた、メチルアルミノキサンをAl換算で1ミリモル、イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.004ミリモルの量で含むトルエン溶液0.44mlのトルエン溶液を窒素でオートクレーブに圧入し、重合を開始した。
その後30分間、オートクレーブを内温40℃になるように温度調整し、かつ圧力が0.35MPaGとなるように直接的にプロピレンの供給を行った。重合開始30分後、オートクレーブにメタノール5mlを窒素で圧入し重合を停止し、オートクレーブを大気圧まで脱圧した。反応溶液にアセトンを攪拌しながら注いだ。
得られた溶媒を含むゴム状の重合体を130℃、12時間、100Torrで乾燥したところ、49.4gのブテン・プロピレン共重合体が得られ、重合活性は32.9kg/ミリモル・Hrであった。ポリマーは極限粘度[η]=3.31dl/g、Tm-I=105.7℃、Tm-II=104.1℃、プロピレン含量=16.8mol%、mmmm=92.7%、B値=1.0であった。このポリマーの4,1挿入物に帰属されるシグナルは検出されなかった。
32.2℃でのo-ジクロロベンゼン可溶性分は、検出されなかった。

Claims (4)

1-ブテンから導かれる構成単位60〜100モル%と、1-ブテンを除く炭素原子数2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位0〜40モル%とを含み、下記要件[1]〜[5]を同時に満たすことを特徴とする、1-ブテン系重合体。
[1]13C−NMRにより測定されるペンタッドアイソタクティシティーが80%以上である。
[2]13C−NMRにより測定される全1-ブテンモノマーの4,1挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.1%未満である。
[3]135℃のデカリン中での極限粘度[η]が0.4〜10(dl/g)の範囲にある。
[4]示差走査熱量計(DSC)より求められる融点(Tm)が60℃以上である。
[5]o-ジクロロベンゼンを溶離液とするクロス分別クロマトグラフ法(CFC)において、1-ブテン系重合体のブテン由来構造単位:[C4]モル%とした場合、[Ts]=[C4]−60 で特定される温度[Ts]℃以下での総溶出量が1.0%以下である
(A)下記一般式(1)および(2)で表されるメタロセン化合物から選ばれる少なくとも1種のメタロセン化合物
Figure 2010150433

Figure 2010150433

(式中、R2は炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R5からR12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)と、
(B)アルモキサンおよび/またはアルキルメタロセンカチオンを形成し得る化合物を接触する事で得られる触媒系の存在下に、1-ブテンを重合させることを特徴とする請求項1記載の1-ブテン系重合体の製造方法。
前記式(1)または(2)で表されるメタロセン化合物におけるRがtert−ブチル基の時に、Rがメチル基、エチル基から選ばれる炭化水素基であることを特徴とする請求項2に記載の1-ブテン系重合体の製造方法。
前記式(1)で表されるメタロセン化合物におけるR、Rが互いに同一であって、メチル基、フェニル基から選ばれる炭化水素基であることを特徴とする請求項2に記載の1-ブテン系重合体の製造方法。
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