JP2010150391A - 湿式摩擦材 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性に優れた湿式摩擦材を提供すること。
【解決手段】結合材と、パルプと、アラミド繊維と、PAN系繊維を前駆体として酸化雰囲気で200〜300℃で耐炎化させた耐炎繊維とを含む湿式摩擦材であって、前記アラミド繊維と前記耐炎繊維とを前者/後者(質量比)で5.6/1〜1/3含む湿式摩擦材。
【選択図】なし
【解決手段】結合材と、パルプと、アラミド繊維と、PAN系繊維を前駆体として酸化雰囲気で200〜300℃で耐炎化させた耐炎繊維とを含む湿式摩擦材であって、前記アラミド繊維と前記耐炎繊維とを前者/後者(質量比)で5.6/1〜1/3含む湿式摩擦材。
【選択図】なし
Description
本発明は、湿式摩擦材に関するものであり、特に産業機械、鉄道車両、荷物車両、乗用車等において、油中で使用されるブレーキやクラッチ等の湿式摩擦材に関するものである。
湿式摩擦材としては、有機繊維を基材とするペーパー摩擦材が主流であり、パルプに母材強度アップを目的としてアラミド繊維を配合、それに摩擦調整材として各種材料を配合したものを抄紙し、これにフェノール樹脂を含浸、硬化させて作製される。
引用文献1には、乾式不織布間に織布を介在させた三層構造からなり、表面に摩擦調整剤が充填され、且つ、三層全体に熱硬化性樹脂が含浸された摩擦材基材を圧縮成形した湿式摩擦材を開示し、湿式摩擦材における摩擦材基材の目付け量、最終完成摩擦材の気孔率及び気孔径を管理することにより、動摩擦係数及び静動比を改善することが記載されている。
引用文献2には、繊維が3次元ランダムに絡まった小球状となったファイバーボールを5〜10体積%配合したペーパー系湿式摩擦材料を開示し、焼付きの防止を図り、ペーパー繊維の層間剥離を防止し、耐久性を向上させた該材料について記載されている。
しかし、湿式摩擦材は連続使用における摩擦係数変化を制御することが困難であり、連続使用における摩擦係数安定性(耐久性)を上げる技術開発が必要である。
特開平7−280008号公報
特開平7−180736号公報
引用文献1には、乾式不織布間に織布を介在させた三層構造からなり、表面に摩擦調整剤が充填され、且つ、三層全体に熱硬化性樹脂が含浸された摩擦材基材を圧縮成形した湿式摩擦材を開示し、湿式摩擦材における摩擦材基材の目付け量、最終完成摩擦材の気孔率及び気孔径を管理することにより、動摩擦係数及び静動比を改善することが記載されている。
引用文献2には、繊維が3次元ランダムに絡まった小球状となったファイバーボールを5〜10体積%配合したペーパー系湿式摩擦材料を開示し、焼付きの防止を図り、ペーパー繊維の層間剥離を防止し、耐久性を向上させた該材料について記載されている。
しかし、湿式摩擦材は連続使用における摩擦係数変化を制御することが困難であり、連続使用における摩擦係数安定性(耐久性)を上げる技術開発が必要である。
本発明は、耐久性に優れた湿式摩擦材を提供することにある。
本発明は、結合材と、パルプと、アラミド繊維と、PAN系繊維を前駆体として酸化雰囲気で200〜300℃で耐炎化させた耐炎繊維とを含む湿式摩擦材であって、前記アラミド繊維と前記耐炎繊維とを前者/後者(質量比)で5.6/1〜1/3含む湿式摩擦材である。
本発明は、連続使用における摩擦係数安定性の優れた湿式摩擦材を提供することができる。また、本発明は連続使用における厚み変化の少ない湿式摩擦材を提供することができる。
本発明の湿式摩擦材は、結合材と、パルプと、アラミド繊維と、PAN系繊維を前駆体として酸化雰囲気で200〜300℃で耐炎化させた耐炎繊維とを含む湿式摩擦材であって、前記アラミド繊維と前記耐炎繊維とを前者/後者(質量比)で5.6/1〜1/3含む。
本発明は、上記構成により径が大きな気孔の存在確率を増大することができ、オイル吸排出性が良好となり、湿式摩擦材の冷却効果が向上し、耐久性が向上するものと考えられる。
本発明に用いる耐炎繊維について説明する。
この耐炎繊維は、PAN系繊維を前駆体として酸化雰囲気、例えば、空気中で200〜300℃で耐炎化させたものである。
ここで、PAN系繊維とは、アクリロニトリルの単独重合体または共重合体あるいはこれらの重合体の混合重合体からなる繊維を意味する。共重合しうる単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸等の酸類およびそれらの塩類や、マレイン酸イミド、フェニルマレイミド、(メタ)アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、スチレンスルホン酸ソーダ、アリルスルホン酸ソーダ、β−スチレンスルホン酸ソーダ、メタアリルスルホン酸ソーダ等のスルホン基を含む重合性不飽和単量体、2−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン等のピリジン基を含む重合性不飽和単量体等の1種以上が挙げられるが、これらに限定されるものではない。(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる1種または2種を意味する。(メタ)アクリレートも上記と同様である。
また、本発明で用いる耐炎繊維は、JIS K7201のLOI(限界酸素指数)が50〜60であることが耐熱性を確保するために好ましい。
本発明は、上記構成により径が大きな気孔の存在確率を増大することができ、オイル吸排出性が良好となり、湿式摩擦材の冷却効果が向上し、耐久性が向上するものと考えられる。
本発明に用いる耐炎繊維について説明する。
この耐炎繊維は、PAN系繊維を前駆体として酸化雰囲気、例えば、空気中で200〜300℃で耐炎化させたものである。
ここで、PAN系繊維とは、アクリロニトリルの単独重合体または共重合体あるいはこれらの重合体の混合重合体からなる繊維を意味する。共重合しうる単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸等の酸類およびそれらの塩類や、マレイン酸イミド、フェニルマレイミド、(メタ)アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、スチレンスルホン酸ソーダ、アリルスルホン酸ソーダ、β−スチレンスルホン酸ソーダ、メタアリルスルホン酸ソーダ等のスルホン基を含む重合性不飽和単量体、2−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン等のピリジン基を含む重合性不飽和単量体等の1種以上が挙げられるが、これらに限定されるものではない。(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる1種または2種を意味する。(メタ)アクリレートも上記と同様である。
また、本発明で用いる耐炎繊維は、JIS K7201のLOI(限界酸素指数)が50〜60であることが耐熱性を確保するために好ましい。
本発明の湿式摩擦材は、パルプに加え、アラミド繊維と、前記耐炎繊維とを前者/後者(質量比)で5.6/1〜1/3、好ましくは、5/6〜6/5、より好ましくは1/1である。
上記範囲とすることにより、耐炎繊維がアラミド繊維やパルプの間に介在することにより、湿式摩擦材の気孔を確保することができると共に湿式摩擦材の機械的強度を改善するため、本発明の効果の発揮に有効である。
上記効果を更に有効とするために用いられる耐炎繊維のサイズ及び使用量は、以下の通りである。耐炎繊維としては、繊維径が10〜20μm、繊維長が0.8〜1.5mmであることが好ましい。
前記耐炎繊維は、湿式摩擦材全体に対し、5〜35質量%配合されていることが好ましい。
上記範囲とすることにより、耐炎繊維がアラミド繊維やパルプの間に介在することにより、湿式摩擦材の気孔を確保することができると共に湿式摩擦材の機械的強度を改善するため、本発明の効果の発揮に有効である。
上記効果を更に有効とするために用いられる耐炎繊維のサイズ及び使用量は、以下の通りである。耐炎繊維としては、繊維径が10〜20μm、繊維長が0.8〜1.5mmであることが好ましい。
前記耐炎繊維は、湿式摩擦材全体に対し、5〜35質量%配合されていることが好ましい。
本発明に用いられるアラミド繊維とは、芳香族ポリアミド繊維の意味であり、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維、ポリメタフェニレンテレフタルアミド繊維、ポリパラフェニレンイソフタルアミド繊維、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維、ジアミノジフェニルエーテルとテレフタル酸またはイソフタル酸との縮合物から得られる繊維などが挙げられる。
アラミド繊維は、繊維径が15〜20μm、繊維長が0.6〜1.2mmであることが好ましい。上記範囲とすることにより、前述のように耐炎繊維がアラミド繊維の間に介在し易くなり、本発明の効果の発揮に有効である。
また、本発明に用いられるパルプは、繊維径が20〜30μm、繊維長が0.8〜1.2mmであることが好ましい。上記範囲とすることにより、前述のように耐炎繊維がパルプの間に介在し易くなり、本発明の効果の発揮に有効である。
パルプとしては、セルロース繊維を主体とするものであれば、特に制限はなく、綿、木材、草、ワラ、竹等から得られるものが挙げられ、例えば、リンターパルプ等が挙げられる。
アラミド繊維は、繊維径が15〜20μm、繊維長が0.6〜1.2mmであることが好ましい。上記範囲とすることにより、前述のように耐炎繊維がアラミド繊維の間に介在し易くなり、本発明の効果の発揮に有効である。
また、本発明に用いられるパルプは、繊維径が20〜30μm、繊維長が0.8〜1.2mmであることが好ましい。上記範囲とすることにより、前述のように耐炎繊維がパルプの間に介在し易くなり、本発明の効果の発揮に有効である。
パルプとしては、セルロース繊維を主体とするものであれば、特に制限はなく、綿、木材、草、ワラ、竹等から得られるものが挙げられ、例えば、リンターパルプ等が挙げられる。
本発明に用いられる結合材としては、フェノール樹脂(ストレートフェノール樹脂、ゴム等による各種変性フェノール樹脂を含む)、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができる。
結合材は、湿式摩擦材全体に対し、25〜45質量%配合されていることが好ましい。
結合材は、湿式摩擦材全体に対し、25〜45質量%配合されていることが好ましい。
本発明の湿式摩擦材は、上記結合材と上記特定の各種繊維のみから構成することもできるが、好ましくは他の併用成分を含む。
併用成分としての摩擦調整材としては、例えば、アルミナ、シリカ、酸化鉄、マグネシア、ジルコニア、酸化クロム、二酸化モリブデン等の金属酸化物、合成ゴム、カシュー樹脂等の有機物、銅、アルミニウム、亜鉛等の金属、バーミキュライト、マイカ等の鉱物、炭酸カルシウム等の塩、黒鉛、硬質多孔性炭素材、コークス等を挙げることができ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。これらは、粉体等で用いられ、粒径等は種々選定される。上記硬質多孔性炭素材は、米糠、麩、籾殻、大豆殻などの麩糠類とフェノール樹脂(上述したものを含む)、フラン樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂の混合体を焼成することにより形成できる。上記摩擦調整材は、摩擦材全体に対して、通常、30〜55質量%用いられる。
併用成分としての摩擦調整材としては、例えば、アルミナ、シリカ、酸化鉄、マグネシア、ジルコニア、酸化クロム、二酸化モリブデン等の金属酸化物、合成ゴム、カシュー樹脂等の有機物、銅、アルミニウム、亜鉛等の金属、バーミキュライト、マイカ等の鉱物、炭酸カルシウム等の塩、黒鉛、硬質多孔性炭素材、コークス等を挙げることができ、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。これらは、粉体等で用いられ、粒径等は種々選定される。上記硬質多孔性炭素材は、米糠、麩、籾殻、大豆殻などの麩糠類とフェノール樹脂(上述したものを含む)、フラン樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂の混合体を焼成することにより形成できる。上記摩擦調整材は、摩擦材全体に対して、通常、30〜55質量%用いられる。
本発明の湿式摩擦材は、結合材を除く上記各成分を配合し、抄紙し、これに結合材を含浸させ、乾燥後、加熱硬化することにより製造することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1〜5及び比較例1
表1に示す区分の原材料組成(質量%)の結合材を除く材料を配合し、抄紙した。比較例1では、耐炎繊維が除かれている。抄紙したものに結合材の含浸率が25〜31質量%となるように含浸させて乾燥したものをプレート上に配置し、シム厚み:1.6mmで160℃、2分、6MPaでモールド、その後、220℃・20分で加熱し、厚みが0.4mmの湿式摩擦材を作製した。表1の結合材は、平均含浸率(抄紙したものに対する質量%)を示す。
表1に示す区分の原材料組成(質量%)の結合材を除く材料を配合し、抄紙した。比較例1では、耐炎繊維が除かれている。抄紙したものに結合材の含浸率が25〜31質量%となるように含浸させて乾燥したものをプレート上に配置し、シム厚み:1.6mmで160℃、2分、6MPaでモールド、その後、220℃・20分で加熱し、厚みが0.4mmの湿式摩擦材を作製した。表1の結合材は、平均含浸率(抄紙したものに対する質量%)を示す。
材料の詳細は以下のとおりである。
耐炎繊維:PAN(アクリロニトリルの単独重合体)を耐炎化させたもので、繊維径が10μm、繊維長が1mmである。
アラミド繊維:繊維径が12〜15μm、繊維長が1.2mmである。
得られた湿式摩擦材の硬度と気孔分布を以下の方法により測定した。また、この湿式摩擦材の耐久試験を実施した。
(硬度)
(株)明石製作所(型式:ARK−F3000)製の自動硬度計を用い、スケールはHRV、Φ5の平圧子で測定した。結果を表1に示す。
(気孔分布)
(株)島津製作所(型式:オートポアIV9505)製の水銀圧入式細孔分布測定装置を用い、圧力に対するLog微分細孔容積分布[dV/dLogD]を測定した。得られた結果を図1に示す。また、圧力が所定の場合の気孔分布を表2に示す。なお、圧力30の値は、圧力0〜30の気孔率の積算、圧力50の値は、圧力30〜50の気孔率の積算、圧力100の値は、圧力50〜100の気孔率の積算、圧力1000の値は、圧力100〜1000の気孔率の積算を示す。
耐炎繊維:PAN(アクリロニトリルの単独重合体)を耐炎化させたもので、繊維径が10μm、繊維長が1mmである。
アラミド繊維:繊維径が12〜15μm、繊維長が1.2mmである。
得られた湿式摩擦材の硬度と気孔分布を以下の方法により測定した。また、この湿式摩擦材の耐久試験を実施した。
(硬度)
(株)明石製作所(型式:ARK−F3000)製の自動硬度計を用い、スケールはHRV、Φ5の平圧子で測定した。結果を表1に示す。
(気孔分布)
(株)島津製作所(型式:オートポアIV9505)製の水銀圧入式細孔分布測定装置を用い、圧力に対するLog微分細孔容積分布[dV/dLogD]を測定した。得られた結果を図1に示す。また、圧力が所定の場合の気孔分布を表2に示す。なお、圧力30の値は、圧力0〜30の気孔率の積算、圧力50の値は、圧力30〜50の気孔率の積算、圧力100の値は、圧力50〜100の気孔率の積算、圧力1000の値は、圧力100〜1000の気孔率の積算を示す。
上表から、実施例1の硬度は、比較例1と同等と判断できる。気孔分布については、上表及び図1から、実施例1をみると低圧側[30psia(0.2MPa)]の気孔量が比較例1に比べて約2倍に増えている。また、硬度が比較例1と比べて若干低い実施例2〜5では、同気孔分布については、気孔量が比較例1に比べて約2.4〜4.5倍に増えている。このように実施例では、気孔量が気孔分布的には低圧側へシフトしていく傾向が伺えると共に総気孔量も実施例では増大している。よって、実施例では耐炎繊維を配合すると、気孔径大の分布が増加したことが分かる。
(耐久試験)
下記表3の試験条件で実施した。結果を図2及び3並びに表4に示す。表4は、厚み変化を示した。
試験終了判断は、2000回制動時のμd(1200)の値が10%減になった時とした。μd(1200)は、毎秒1200回転時の動摩擦係数である(図2)。また、μ0は、停止の際の動摩擦係数であり、試験終了判断は、上記判断時とした(図3)。
(耐久試験)
下記表3の試験条件で実施した。結果を図2及び3並びに表4に示す。表4は、厚み変化を示した。
試験終了判断は、2000回制動時のμd(1200)の値が10%減になった時とした。μd(1200)は、毎秒1200回転時の動摩擦係数である(図2)。また、μ0は、停止の際の動摩擦係数であり、試験終了判断は、上記判断時とした(図3)。
図2において、実施例1及び3と比較例1を比較すると、μd(1200)安定性は、比較例1より約1.7〜3倍安定していることが分かる。また、図3からμ0の増加も抑制されている。理由としては、気孔分布が気孔径大で構成されているため、オイル吸排出性が良好となり、湿式摩擦材の冷却効果が向上し、寿命が延びたものと考えられる。また、湿式摩擦材の厚み変化率は、制動回数が多い実施例の方が厚み変化率が小さい。このことから耐炎繊維が圧縮強度面でも貢献していることがわかる。
以上のように、本発明では気孔分布を大きい気孔径で構成・制御することにより、耐久性が良好な湿式摩擦材を得ることができる。
以上のように、本発明では気孔分布を大きい気孔径で構成・制御することにより、耐久性が良好な湿式摩擦材を得ることができる。
Claims (3)
- 結合材と、パルプと、アラミド繊維と、PAN系繊維を前駆体として酸化雰囲気で200〜300℃で耐炎化させた耐炎繊維とを含む湿式摩擦材であって、前記アラミド繊維と前記耐炎繊維とを前者/後者(質量比)で5.6/1〜1/3含む湿式摩擦材。
- 前記耐炎繊維は、繊維径が10〜20μm、繊維長が0.8〜1.2mmである請求項1の湿式摩擦材。
- 前記耐炎繊維は、湿式摩擦材全体に対し5〜35質量%配合されている請求項1又は2の摩擦材。
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