JP2010150363A - 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 Download PDF

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Abstract

【課題】ハロゲン含有化合物を用いることなく難燃性を達成するとともに、発塵を低減させ、耐熱性に優れた積層板を得ることができる樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供すること。
【解決手段】基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と硬化剤とを含み、前記エポキシ樹脂は、ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)と、リン含有エポキシ樹脂(b)と、ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)と、を含むことを特徴とする樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、プリプレグおよび積層板に関する。
近年の電子機器の高機能化並びに軽薄短小化の要求に伴い、電子部品の高密度集積化、さらには高密度実装化が進んできている。
エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂は、その優れた特性から電気及び電子機器部品等に広く使用されている。これらの熱硬化性樹脂は、火災に対する安全性を確保するため難燃性が付与されている場合が多い。これらの熱硬化性樹脂を難燃化する手法は、従来臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有化合物を用いることが一般的であった。
しかし、ハロゲン含有化合物は高度な難燃性を有するが、燃焼した際にダイオキシン等のような有毒ガスが発生する懸念がある。
このような理由から、難燃剤としてリン系難燃剤を使用する検討がなされているが、耐熱性が低下する懸念があった(例えば特許文献1参照)。
また、一般的にエポキシ樹脂は、粉状の固形物であるため、樹脂組成物として添加し、その樹脂を含浸させたプリプレグは、柔軟性に乏しく、応力が加わると割れやすく、脆い性質がある。とくに、加熱成形前のプリプレグを所定の大きさに切断する際に、樹脂が割れやすいため、切断部から樹脂が飛散しいわゆる粉落ちという現象となり、銅箔とプリプレグを積層配置して加熱加圧成形する際、銅箔の表面に樹脂が付着する可能性があった。銅箔の表面に付着した樹脂を、加熱加圧成形したあとは容易に取り除くことが困難で、回路加工時に銅箔が残存し回路不良となる恐れがあった。
特開2007−182544号公報
本発明は、ハロゲン含有化合物を用いることなく優れた難燃性を達成するとともに、発塵を低減させ、耐熱性に優れた樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供するものである。
本発明は、下記(1)〜(11)により達成される。
(1)基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂と硬化剤とを含み、
前記エポキシ樹脂は、
ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)と、
リン含有エポキシ樹脂(b)と、
ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)と、
を含むことを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記リン含有エポキシ樹脂(b)が、下記一般式(1)で表される樹脂を含む上記(1)に記載の樹脂組成物。
Figure 2010150363
(式中、Xは、一般式(2)および(3)から選ばれるものである。nは20以上、300以下の値である。)
Figure 2010150363
(式中、Yは、一般式(4)から選ばれるものであり、R11〜R13 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R11 〜R13 のうちの2個以上が同一であっても良い。)
Figure 2010150363
(式中、Yは、一般式(4)から選ばれるものであり、R21〜R24 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R21 〜R24 のうちの2個以上が同一であっても良い。)
Figure 2010150363
(式中、R31 〜R38 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R31〜R38 のうちの2個以上が同一であっても良い。)

(3)前記ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)が、下記一般式(5)で表される上記(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
Figure 2010150363
(R、Rは、CH、Cなどで表されるアルキレン基である。
nは、0以上、2以下である。R、R2 は同一であっても、異なっていてもよい。)


(4)前記ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)が、下記一般式(6)で表されるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
Figure 2010150363
( 式中、R およびR はそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。R 〜R はそれぞれ水素原子、メチル基、塩素原子、又は臭素原子を表す。X はエチレンオキシエチル基、ジ( エチレンオキシ) エチル基、トリ( エチレンオキシ) エチル基、プロピレンオキシプロピル基、ジ( プロピレンオキシ) プロピル基、トリ( プロピレンオキシ) プロピル基、又は炭素原子数2 〜 1 5 のアルキレン基を表す。また、n は、n>0である。)
(5)前記リン含有エポキシ樹脂(b)の含有量が、前記エポキシ樹脂に対して5重量%以上、30重量%以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)前記ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)の含有量が、前記エポキシ樹脂に対して5重量%以上、30重量%以下である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)前記リン含有エポキシ樹脂(b)が、重量平均分子量が20,000以上、70,000以下であり、リン含有量が3%以上、6%以下である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)無機充填材をさらに含む上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(9)前記無機充填材が、シリカまたは水酸化アルミニウムを含む上記(8)に記載の樹脂組成物。
(10)上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
(11)上記(10)に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
本発明によれば、ハロゲン含有化合物を用いることなく優れた難燃性を達成するとともに、発塵を低減させ、耐熱性に優れた樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することができる。
以下、本発明の樹脂組成物、プリプレグおよび積層板について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、基材として金属箔に直接樹脂組成物を形成し、樹脂付き銅箔として用いたり、基材としてガラス繊維基材に樹脂組成物を含浸させプリプレグとして、多層基板の層間絶縁材として用いたり、プリプレグと金属箔を積層し加熱加圧して積層板として用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と硬化剤とを含み、前記エポキシ樹脂は、ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)と、リン含有エポキシ樹脂(b)と、ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)と、を含むことを特徴とするものである。
また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とするものである。
まず、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物では、エポキシ樹脂を含み、エポキシ樹脂としては、ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)と、リン含有エポキシ樹脂(b)と、ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)と、を含む。これにより、ハロゲン含有化合物を用いることなく難燃性を達成するとともに、発塵を低減させ、耐熱性に優れた積層板を得ることができる。
リン含有エポキシ樹脂(b)としては、特に限定はされないが、下記一般式(1)で表される化合物が好適に用いられる。リン含有エポキシ樹脂とは、骨格中に、リン含有官能基を有するものである。
Figure 2010150363
(式中、Xは、一般式(2)および(3)から選ばれるものである。nは20以上、300以下の値である。)
Figure 2010150363
(式中、Yは、一般式(4)から選ばれるものであり、R11〜R13 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R11 〜R13 のうちの2個以上が同一であっても良い。)
Figure 2010150363
(式中、Yは、一般式(4)から選ばれるものであり、R21〜R24 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R21 〜R24 のうちの2個以上が同一であっても良い。)
Figure 2010150363
(式中、R31 〜R38 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R31〜R38 のうちの2個以上が同一であっても良い。)

これらのなかでも、下記式(7)で表されるリン含有エポキシ樹脂(b)が好ましい。
Figure 2010150363
(式中、nは平均60の値である。)

リン含有エポキシ樹脂の重量平均分子量としては、特に限定されないが、20,000以上、70,000以下であることが好ましい。
この範囲内であれば、樹脂の発塵を抑えることができ、耐熱性を低下させることがない。また、リン含有エポキシ樹脂(b)のリン含有量は、3%以上、6%以下であることが好ましく、より好ましくは4%以上、5%以下である。
リン含有エポキシ樹脂(b)の含有量は、特に限定はされないが、エポキシ樹脂に対して5重量%以上、30重量%以下であることが好ましい。この含有量の範囲であれば、難燃性を低下させることなく、耐熱性を維持することができる。この範囲内でも特に、10重量%以上、20重量%以下であることが好ましい。
ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)としては、特に限定はされないが、下記一般式(5)で表される化合物が好適に用いられる。ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)は、ナフタレン骨格に一つのグリシジル基を、好ましくは複数のグリシジル基を有するエポキシ樹脂であることが好ましい。
Figure 2010150363
(R、Rは、CH、Cなどで表されるアルキレン基である。
nは、0以上、2以下である。R、R2 は同一であっても、異なっていてもよい。)


これらのなかでも、下記式(8)で表されるナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)が好ましい。
Figure 2010150363
(式中、nは平均1の値である。)

ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)の含有量は、特に限定はされないが、エポキシ樹脂に対して、15重量%以上、70重量%未満であることが好ましい。含有量が上記範囲内であれば、耐熱性を低下させることなく、発塵を抑えることができる。
ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)としては、下記一般式(6)であらわされる化合物が好適である。
Figure 2010150363
( 式中、R およびR はそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。R 〜R はそれぞれ水素原子、メチル基、塩素原子、又は臭素原子を表す。X はエチレンオキシエチル基、ジ( エチレンオキシ) エチル基、トリ( エチレンオキシ) エチル基、プロピレンオキシプロピル基、ジ( プロピレンオキシ) プロピル基、トリ( プロピレンオキシ) プロピル基、又は炭素原子数2 〜 1 5 のアルキレン基を表す。また、n は、n>0である。)

上記ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、5重量%以上、30重量%以下であることが最適である。この範囲内であれば、耐熱性・耐燃性を低下させることなく、発塵を抑えることができる。5重量%未満であれば、発塵性が低下し、30重量%より多いと、耐熱性・耐燃性が低下するおそれがある。
本発明の樹脂組成物として、ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)と、リン含有エポキシ樹脂(b)と、ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)、を含有するが、本発明の目的に反しない範囲において、その他のエポキシ樹脂、例えばビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。さらに、その他の樹脂として、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂など、また、硬化剤、硬化促進剤、リン系難燃剤、カップリング剤、フィラー、その他の成分を添加することは差し支えない。
本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。これにより、耐熱性等の各種特性に優れたプリプレグを得ることができる。
本発明のプリプレグで用いる基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度、吸水率の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材が好ましい。
本発明で得られる樹脂組成物を基材に含浸させる方法には、例えば、樹脂組成物を溶媒に溶解して樹脂ワニスを調製し、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーター装置により樹脂ワニスを基材に塗布する方法、樹脂ワニスをスプレー装置により基材に吹き付ける方法等が挙げられる。これらの中でも、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法が好ましい。これにより、基材に対する樹脂組成物の含浸性を向上させることができる。なお、基材を樹脂ワニスに浸漬する場合、通常の含浸塗布装置を使用することができる。
前記樹脂ワニスに用いられる溶媒は、樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒としては、例えばジメチルホルムアミド等が挙げられる。
前記樹脂ワニス中の固形分は、特に限定されないが、樹脂組成物の固形分の40〜80重量%が好ましく、特に50〜65重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を更に向上できる。
基材に樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃で乾燥させることによりプリプレグを得ることができる。
次に、積層板について説明する。
本発明の積層板は、上述のプリプレグを少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、優れた耐熱性と密着性を有し、難燃性に優れた積層板を得ることができる。
プリプレグ1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグを2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
次に、プリプレグと金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧して成形することで積層板を得ることができる。
前記加熱する温度は、特に限定されないが、150〜240℃が好ましく、特に180〜220℃が好ましい。
また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)樹脂ワニスの調製
ジメチルホルムアミド溶剤110重量部に、2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.2重量部、ジシアンジアミド5.2重量部、ナフタレン型エポキシ樹脂としてESN−375(東都化成社製)80重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と炭化水素系樹脂からなる樹脂として一般式(6)で表されn数が平均2であるEXA−4816(DIC社製)10重量部、リン含有エポキシ樹脂として式(7)で表されn数が平均60であるERF001M30(東都化成社製)10重量部を加え、60分攪拌させた後に、フィラーとして水酸化アルミニウム(住友化学社製CL−303)105重量部を加え、60分間攪拌を行い、樹脂ワニスを得た。
(2)プリプレグの製造
上述の樹脂ワニスを用いて、ガラス繊布(厚さ0.18mm、日東紡績社製)100重量部に対して、樹脂ワニスを固形分で80重量部含浸させて、190℃の乾燥炉で5分間乾燥させ、樹脂含有量44.4重量%のプリプレグを作製した。
(3)積層板の製造
上記プリプレグを6枚重ね、上下に厚さ35μmの電解銅箔を重ねて、圧力4MPa、温度220℃で180分間加熱加圧成形を行い、厚さ1.2mmの両面銅張積層板を得た。
(実施例2〜5)
表1の配合量とし、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ及び積層板を得た。
(比較例1〜5)
表1の配合量とし、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調整し、プリプレグ及び積層板を得た。
Figure 2010150363
・評価方法
各実施例および比較例により得られた積層板について、次の各評価を行った。各評価を、評価方法と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
(1)ガラス転移温度
ガラス転移温度は、粘弾性法によりtanδのピーク温度から求めた。
(2)半田耐熱性
半田耐熱性は、JIS C 6481に準拠して測定した。測定は、煮沸2時間の吸湿処理を行った後、260℃の半田槽に120秒間浸漬した後で外観の異常の有無を調べ、膨れのないものを○、膨れが発生したものを×とした。
(3)難燃性
難燃性はUL垂直法に従い評価した。
(4)発塵性
上記で得られたプリプレグを、サイズ100mm×100mmに切断し、20枚重ねる。次に、重ねたプリプレグを高さ50mmから下にひいた紙上に10回落下させる。落下したプリプレグから発塵した樹脂成分と紙の合計重量を測定し、紙の重量を引くことで発塵量として発塵性を評価した。発塵量が、0.05g以下が○とし、0.05g以上を×とした。

Claims (11)

  1. 基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、
    エポキシ樹脂と硬化剤とを含み、
    前記エポキシ樹脂は、
    ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)と、
    リン含有エポキシ樹脂(b)と、
    ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)と、
    を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記リン含有エポキシ樹脂(b)が、下記一般式(1)で表される樹脂を含む請求項1に記載の樹脂組成物。
    Figure 2010150363
    (式中、Xは、一般式(2)および(3)から選ばれるものである。nは20以上、300以下の値である。)

    Figure 2010150363
    (式中、Yは、一般式(4)から選ばれるものであり、R11〜R13 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R11 〜R13 のうちの2個以上が同一であっても良い。)
    Figure 2010150363
    (式中、Yは、一般式(4)から選ばれるものであり、R21〜R24 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R21 〜R24 のうちの2個以上が同一であっても良い。)

    Figure 2010150363
    (式中、R31 〜R38 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、R31〜R38 のうちの2個以上が同一であっても良い。)
  3. 前記ナフタレン骨格を有し、リン含有官能基を含まないエポキシ樹脂(a)が、下記一般式(5)で表される請求項1または2に記載の樹脂組成物。
    Figure 2010150363
    (R、Rは、CH、Cなどで表されるアルキレン基である。
    nは、0以上、2以下である。R、R2 は同一であっても、異なっていてもよい。)

  4. 前記ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)が、下記一般式(6)で表されるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2010150363
    ( 式中、R およびR はそれぞれ水素原子又はメチル基を表す。R 〜R はそれぞれ水素原子、メチル基、塩素原子、又は臭素原子を表す。X はエチレンオキシエチル基、ジ( エチレンオキシ) エチル基、トリ( エチレンオキシ) エチル基、プロピレンオキシプロピル基、ジ( プロピレンオキシ) プロピル基、トリ( プロピレンオキシ) プロピル基、又は炭素原子数2 〜 1 5 のアルキレン基を表す。また、n は、n>0である。)
  5. 前記リン含有エポキシ樹脂(b)の含有量が、前記エポキシ樹脂に対して5重量%以上、30重量%以下である請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 前記ビスフェノールA型構造単位と炭化水素系構造単位からなるエポキシ樹脂(c)の含有量が、前記エポキシ樹脂に対して5重量%以上、30重量%以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 前記リン含有エポキシ樹脂(b)が、重量平均分子量が20,000以上、70,000以下であり、リン含有量が3%以上、6%以下である請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 無機充填材をさらに含む請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 前記無機充填材が、シリカまたは水酸化アルミニウムを含む請求項8に記載の樹脂組成物。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
  11. 請求項10に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
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