JP2010150135A - 金属酸化物ナノ粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属塩溶液を塩基性溶液にて中和させる際に、金属塩溶液中の金属イオンまたは金属酸化物イオンの価数をm、この金属イオンまたは金属酸化物イオンに対する塩基性溶液中の水酸基のモル比をnとするとき、これらm及びnが次式
0.5<n<m ……(1)
を満たす様に、金属塩溶液に塩基性溶液を加えて金属塩溶液を部分中和させ、次いで、この部分中和された溶液に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩を加えて混合溶液とし、この混合溶液を加熱する。
【選択図】なし
Description
中和・共沈法は、各種の金属塩溶液にアルカリ溶液を加えることにより金属塩を中和し、金属水酸化物等の金属酸化物前駆体を生成させた後、この前駆体を含む溶液を金属酸化物が生成する温度以上に加熱して、金属酸化物微粒子粉体を得る方法である。
しかしながら、この方法では、金属酸化物前駆体を加熱することにより脱水縮合して金属酸化物微粒子を生成する際に、金属酸化物微粒子同士の凝集や融着が生じるために、比較的粗大な金属酸化物微粒子になってしまうという問題点があり、ナノメートルサイズの金属酸化物微粒子を生成するには不向きな方法であった。
火炎法は、金属塩溶液を高温の火炎中に噴霧し、金属塩の液滴を高速で酸化することにより金属酸化物微粒子を得る方法である。
噴霧熱分解法は、火炎法と同様、金属塩溶液を高温の気流中に微小な液滴として噴霧し、この金属塩の液滴を高速で酸化することにより、火炎法で得られた金属酸化物微粒子よりも粒子サイズの小さい金属酸化物微粒子を得る方法である(例えば、特許文献1参照)。
また、これらの方法では、金属酸化物微粒子の粒子サイズを小さくするためには、濃度の極めて希薄な金属塩溶液を用いざるを得ず、したがって、生産性が著しく低下し、製造コストが非常に高くなってしまうという問題点があった。
0.5<n<m ……(1)
を満たす様に、前記金属塩溶液に前記塩基性溶液を加えて前記金属塩溶液を部分中和させ、その後、この部分中和された溶液に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩を加え、加熱することにより、粒子同士の融着がなく、平均粒子径が10nm以下であり、しかも結晶性にも優れた金属酸化物ナノ粒子を容易に得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
0.5<n<m ……(1)
を満たす様に、前記金属塩溶液に前記塩基性溶液を加えて前記金属塩溶液を部分中和させ、次いで、この部分中和された溶液に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩を加えて混合溶液とし、この混合溶液を加熱することを特徴とする。
前記炭酸塩の添加量は、前記金属塩溶液中の金属イオンまたは金属酸化物イオンの金属酸化物換算値に対して20重量%以上であることが好ましい。
前記混合溶液を乾燥した後に加熱することが好ましい。
0.5<n<m ……(1)
を満たす様に、金属塩溶液に塩基性溶液を加えて金属塩溶液を部分中和させ、次いで、この部分中和された溶液に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩を加えて混合溶液とし、この混合溶液を加熱するので、粒子同士の融着が無く、結晶性が高く、平均粒子径が10nm以下の金属酸化物ナノ粒子を大量にかつ安価に製造することができる。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
前記金属塩溶液中の金属イオンまたは金属酸化物イオンの価数をm、前記金属イオンまたは前記金属酸化物イオンに対する前記塩基性溶液中の水酸基のモル比をnとするとき、これらm及びnが次式
0.5<n<m ……(1)
を満たす様に、前記金属塩溶液に前記塩基性溶液を加えて前記金属塩溶液を部分中和させ、次いで、この部分中和された溶液に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩を加えて混合溶液とし、この混合溶液を加熱する方法である。
また、金属酸化物イオンとしては、例えば、ジルコニア、セリア、イットリアチタニア等の金属酸化物のイオンが挙げられる。
また、溶媒としては、水に限定させるものではなく、例えば、エタノール、メタノール、2−プロパノール等の1価アルコール、エチレングリコール等の2価アルコール(グリコール)等の水溶性の有機溶媒も好適に用いられる。
すなわち、金属塩溶液中の金属イオンまたは金属酸化物イオンの価数をm、前記金属イオンまたは前記金属酸化物イオンに対する前記塩基性溶液中の水酸基のモル比をnとするとき、これらm及びnが次式
0.5<n<m ……(1)
を満たす様に、金属塩溶液に塩基性溶液を加えて部分中和反応を行わせる。
通常の中和反応では、中和反応を完全に行わせるためにn≧mとしている。この条件で中和反応を行わせて得た金属酸化物の中和反応物は、中和反応時に必ず金属酸化物前駆体の等電点(前駆体粒子表面電荷がゼロになるpH)を通ることになるので、金属酸化物前駆体の微細な粒子が凝集して3次元の網目状に結合したネットワーク構造となっている。
このようなネットワーク構造のものを加熱した場合、金属酸化物前駆体の脱水縮合により粒子同士の融着が生じ、やがては粗大な金属酸化物粒子を生成することになってしまい、平均粒子径が10nm以下の粒子径の揃った金属酸化物微粒子を生成することはできない。
0.5<n<m ……(1)
を満たす場合において、mとnが等しいとき(n=m)を中和率=1とすると、中和率が1未満では、金属酸化物前駆体の等電点の手前で中和反応を終了させるので、金属酸化物前駆体の凝集は起こらず、クラスターサイズ(nmサイズ)の金属酸化物前駆体粒子がゾル状態で溶液中に存在することとなる。
また、中和率が0.5以下では、金属酸化物前駆体の生成率が極端に低下し、その結果、金属酸化物ナノ粒子の収率が悪化するので実用的ではない。
この炭酸塩としては、金属酸化物を生成させるのに必要な加熱温度で金属酸化物と反応せず、かつ、その加熱温度で分解しないことが必要であり、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩が好適に用いられる。
この炭酸塩の添加量としては、金属塩溶液中の金属イオンまたは金属酸化物イオンの金属酸化物換算値に対して20重量%以上であることが必要である。
その添加量が20重量%未満では、金属酸化物前駆体粒子同士の融着の防止効果が小さくなり、その結果、粗大粒子が生成する虞が生じるようになるので好ましくない。
この炭酸塩は、回収・再利用が可能であるから、その添加量に上限は無いが、概ね400重量%以下である。
乾燥方法は、混合溶液中の溶媒を散逸させることができればよく、ヒーター等による加熱乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、赤外線、マイクロ波等のエネルギー照射による乾燥等、通常の方法を利用することができる。これらの乾燥方法は、単独で行ってもよく、複数の方法を組み合わせて行ってもよい。
ヒーター等による加熱としては、例えば、所定温度の電気炉(バッチ式電気炉)中に静置して加熱する方法、流動床型の電気炉(トンネル式電気炉)で加熱する方法等がある。
加熱時の雰囲気としては、大気雰囲気の他、必要に応じて、酸素ガスの分圧が高い酸化性雰囲気、5v/v%H2−N2等の還元性雰囲気、Ar、N2等の不活性ガス雰囲気を用いてもよい。
また、これら乾燥工程と加熱工程とを同時に行なってもよい。さらに、上記の混合溶液を乾燥すること無くそのまま加熱してもよい。
この加熱処理の後、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩を洗浄除去する。
0.5<n<m ……(1)
を満たす様に、金属塩溶液に塩基性溶液を加えて金属塩溶液を部分中和させ、その後、この部分中和された溶液に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩を加えて混合溶液とし、この混合溶液を加熱するので、粒子同士の融着が無く、結晶性が高く、平均粒子径が10nm以下の金属酸化物ナノ粒子を容易に得ることができる。
「ジルコニアナノ粒子の作製(OH/ZrO2+=0.7)」
オキシ塩化ジルコニウム8水塩2615gを純水40L(リットル)に溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水344gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、硫酸ナトリウム300gを5Lの純水に溶解させた硫酸ナトリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの硫酸ナトリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して30重量%であった。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、500℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した硫酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粉末を作製した。
このジルコニア粉末の収率は85%であった。
「ジルコニアナノ粒子の作製(OH/ZrO2+=1.2)」
オキシ塩化ジルコニウム8水塩2615gを純水40Lに溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水591gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、炭酸ナトリウム300gを5Lの純水に溶解させた炭酸ナトリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの炭酸ナトリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して30重量%であった。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、500℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した炭酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粉末を作製した。
このジルコニア粉末の収率は95%であった。
「ジルコニアナノ粒子の作製(OH/ZrO2+=1.8)」
オキシ塩化ジルコニウム8水塩2615gを純水40Lに溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水886gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、炭酸カリウム300gを5Lの純水に溶解させた炭酸カリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの炭酸カリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して30重量%であった。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、500℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した炭酸カリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粉末を作製した。
このジルコニア粉末の収率は98%であった。
「セリア−ジルコニアナノ粒子の作製(OH/(ZrO2++Ce3+)=1.2)」
オキシ塩化ジルコニウム8水塩1289gと硝酸セリウム6水塩1737gを純水40Lに溶解させたセリウム塩−ジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水729gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、セリア−ジルコニア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、炭酸カリウム1000gを5Lの純水に溶解させた炭酸カリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの炭酸カリウムの添加量は、セリウム塩−ジルコニウム塩溶液中のセリウムイオン及びジルコニウムイオンのセリア−ジルコニア換算値に対して85重量%であった。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、700℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した炭酸カリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、セリア−ジルコニア粉末を作製した。
このセリア−ジルコニア粉末の収率は96%であった。
「イットリアナノ粒子の作製(OH/Y3+=1.2)」
硝酸イットリウム6水塩2605gを純水40Lに溶解させたイットリウム塩溶液に、28%アンモニア水496gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、イットリア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、硫酸ナトリウム500gを5Lの純水に溶解させた硫酸ナトリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの硫酸ナトリウムの添加量は、イットリウム塩溶液中のイットリウムイオンのイットリア換算値に対して65重量%であった。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、550℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した硫酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、イットリア粉末を作製した。
このイットリア粉末の収率は95%であった。
「ジルコニアナノ粒子の作製(OH/ZrO2+=0.5)」
オキシ塩化ジルコニウム8水塩2615gを純水40Lに溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水246gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、硫酸ナトリウム300gを5Lの純水に溶解させた硫酸ナトリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの硫酸ナトリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して30重量%であった。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、500℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した硫酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粉末を作製した。
このジルコニア粉末の収率は34%であり、極めて小さな収率となった。
「ジルコニアナノ粒子の作製(OH/ZrO2+=2.0)」
オキシ塩化ジルコニウム8水塩2615gを純水40Lに溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水986gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、炭酸カリウム300gを5Lの純水に溶解させた炭酸カリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの炭酸カリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して30重量%であった。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、500℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した炭酸カリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粉末を作製した。
このジルコニア粉末の収率は98%であった。
「ジルコニアナノ粒子の作製(OH/ZrO2+=0.7、かつ硫酸ナトリウムの添加量が15重量%)」
オキシ塩化ジルコニウム8水塩2615gを純水40Lに溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水344gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、硫酸ナトリウム150gを5Lの純水に溶解させた硫酸ナトリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの硫酸ナトリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して15重量%であった。
次いで、この固形物を自動乳鉢等により粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、500℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した硫酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粉末を作製した。
このジルコニア粉末の収率は85%であった。
(1)比表面積
BET法により粉末の比表面積を測定した。
(2)BET法による粒子径
比表面積の測定値より粒子径を算出した。
(3)X線回折による粒子径
粉末X線回折法により粉末の特定の回折線のプロファイルを測定し、このプロファイルの拡がりから結晶子の大きさ(結晶子径)を求めた。
(4)TEMによる粒子径
粉末の透過型電子顕微鏡(TEM)像を撮影し、このTEM像から粉末の粒子径を測定した。
なお、表1中、「金属」は、金属塩溶液中の金属イオンの種類であり、元素記号で表してある。
また、「OH/Mm+」は、金属塩溶液中の金属イオンの価数mと、塩基性溶液中の水酸基(OH)のモル比nとの比である。
また、「無機塩/金属酸化物」は、無機塩の添加量と、金属塩溶液中の金属イオンの金属酸化物換算値との比であり、この無機塩の添加量を、金属酸化物換算値に対して重量%で表してある。
また、これらの粉末の収率は85%以上であり、量産性に優れていることが分かった。
また、比較例3の粒子径についても、BET法、X線回折、TEMそれぞれの測定値が一致しておらず、1次粒子が融着した粒子径の大きいジルコニア粒子であった。
Claims (4)
- 金属塩溶液を塩基性溶液にて中和させて金属酸化物前駆体を生成させ、この金属酸化物前駆体から金属酸化物ナノ粒子を製造する方法であって、
前記金属塩溶液中の金属イオンまたは金属酸化物イオンの価数をm、前記金属イオンまたは前記金属酸化物イオンに対する前記塩基性溶液中の水酸基のモル比をnとするとき、これらm及びnが次式
0.5<n<m ……(1)
を満たす様に、前記金属塩溶液に前記塩基性溶液を加えて前記金属塩溶液を部分中和させ、
次いで、この部分中和された溶液に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、のうちいずれか1種を含む炭酸塩を加えて混合溶液とし、この混合溶液を加熱することを特徴とする金属酸化物ナノ粒子の製造方法。 - 前記炭酸塩は、炭酸カリウムであることを特徴とする請求項1記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法。
- 前記炭酸塩の添加量は、前記金属塩溶液中の金属イオンまたは金属酸化物イオンの金属酸化物換算値に対して20重量%以上であることを特徴とする請求項1または2記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法。
- 前記混合溶液を乾燥した後に加熱することを特徴とする請求項1、2または3記載の金属酸化物ナノ粒子の製造方法。
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