JP2010149700A - 車両用加減速制御装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用加減速制御装置は、ナビゲーション装置14による車両の経路誘導時に、その誘導経路を基に、車両前方のカーブを検出するナビゲーション情報処理部43と、ナビゲーション情報処理部43が検出したカーブに対応して車両を減速制御する目標車速演算部42等と、車両からみてナビゲーション装置14の経路誘導終了地点よりも遠方に制御対象のカーブが存在するときには、減速制御の制御内容を、該経路誘導終了地点に対応したものに変更する目標車速指令値演算部45と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明の課題は、ナビゲーションシステムによる経路誘導の終了によりカーブ手前で減速制御が終了する場合でも、該カーブに対して運転者に違和感を与えないことである。
これにより、その先のカーブに対しても車両を適正な速度で進入させることができる。すなわち、カーブに対しても車両を有効に減速させることができる。
この結果、ナビゲーションシステムによる経路誘導の終了によりカーブ手前で減速制御が終了する場合でも、該カーブに対して運転者に違和感を与えないようにすることができる。
(構成)
本実施形態は、本発明に係る車両用加減速制御装置を搭載した後輪駆動車両である。この後輪駆動車両は、自動変速機とコンベンショナルディファレンシャルギヤとを搭載し、前後輪とも左右輪の制動力を独立制御可能な制動装置を搭載している。
図1は、本実施形態を示す概略構成図である。同図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバである。通常、運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じて、マスタシリンダ3で制動流体圧を昇圧し、昇圧した制動流体圧を各車輪5FL〜5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給する。また、マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間には制動流体圧制御部7を介装している。
また、この車両は、警告用モニタ15を搭載している。警告用モニタ15は、音声やブザー音を発生するためのスピーカを内蔵している。制駆動力コントロールユニット8が、警告用モニタ15の動作を制御する。
図3に示すように、処理を開始すると、先ずステップS1において、制駆動力コントロールユニット8は、前記各センサやコントローラ、コントロールユニット等から各種データを読み込む。具体的には、ナビゲーション装置14が得た自車両位置(X0,Y0)、前方道路のノード点情報(Xj,Yj,Lj)(j=1〜n)、経路誘導作動有無フラグflgrg及び経路誘導終了地点情報(Xrg,Yrg,Lrg)を読み込む。また、各センサ等が検出した、各車輪速度Vwi、操舵角δ、アクセル開度θt、マスタシリンダ液圧Pm、駆動トルクコントロールユニット12からの駆動トルクTwを読み込む。また、ACCスイッチ23から設定車速を読み込む。
前輪駆動の場合
V=(Vwrl+Vwrr)/2
後輪駆動の場合
V=(Vwfl+Vwfr)/2
・・・(1)
ここで、Vwfl,Vwfrは左右前輪それぞれの車輪速度である。Vwrl,Vwrrは左右後輪それぞれの車輪速度である。この(1)式では、従動輪の車輪速の平均値として車速Vを算出している。本実施形態では、後輪駆動の車両であるので、後者の式、すなわち前輪の車輪速度により車速Vを算出する。
続いてステップS3において、ナビゲーション情報処理部43は、自車両前方の各ノード点の旋回半径を算出する。具体的には、ナビゲーション情報処理部43は、前記ステップS1で読み込んだ前方道路のノード点情報である各ノード点の座標(Xj,Yj)(j=1〜n)を基に、各ノード点の旋回半径を算出する。旋回半径の算出方法についてはいくつか挙げることができる。本実施形態では、下記(2)式により、連続する3つのノード点の座標(Xj−1,Yj−1)、(Xj,Yj)、(Xj+1,Yj+1)から、旋回半径Rjを算出する。
Rj=f1(Xj−1,Yj−1,Xj,Yj,Xj+1,Yj+1) ・・・(2)
ここでは、3点の座標(Xj−1,Yj−1)、(Xj,Yj)、(Xj+1,Yj+1)から旋回半径を算出する方法を示した。しかし、前後するノード点を結ぶ直線のなす角度を用いて、旋回半径を算出することもできる。また、ここでは、各ノード点の座標に基づいて旋回半径を算出している。しかし、地図データ内のノード点情報として各ノード点の旋回半径を記憶させておいて、このステップS3でその値を検索することもできる。また、各ノード点を通過するように、各ノード点の間を等間隔に区分する補完点を作成し、その作成した補完点毎に旋回半径を算出することもできる。
続いてステップS4において、目標車速演算部42は、各ノード点での目標車速を算出する。具体的には、目標車速演算部42は、前記ステップS3で算出した各ノード点の旋回半径Rj及び許容横加速度Yglimtを用いて、下記(3)式により目標車速Vrjを算出する。
Vrj=√(Yglimt・|Rj|) ・・・(3)
また、各ノード点を通過するように、各ノード点の間を等間隔に区分する補完点を作成し、その作成した補完点毎に目標車速を算出することもできる。
続いてステップS5において、目標減速度演算部44は、目標減速度を算出する。具体的には、目標減速度演算部44は、前記ステップS2で算出した車速V、前記ステップS4で算出した目標車速Vrj及びナビゲーション装置14で得た現在位置(X0,Y0)からノード点Njまでの距離Ljを用いて、下記(4)式により目標減速度Xgsjを算出する。
=(V2−Yglmit・|Rj|)/(2・Lj) ・・・(4)
ここで、目標減速度Xgsjは、減速となる場合、負値として与え(小さくなり)、加速となる場合、正値として与える(大きくなる)。また、目標減速度Xgsjを算出するうえで、旋回半径Rj、距離Lj及び目標車速Vrjは、車両前方のカーブの状態を示す値になる。この(4)式によれば、目標車速Vrjが小さくなるほど、目標減速度Xgsjは小さくなる(絶対値では大きくなる)。すなわち、目標車速Vrjが小さくなるほど、大きな減速度(絶対値)が必要になる。又は、自車速Vが大きくなるほど、目標減速度Xgsjは小さくなる(絶対値では大きくなる)。又は、許容横加速度Yglimtが小さくなるほど、目標減速度Xgsjは小さくなる。又は、旋回半径の絶対値|Rj|が小さくなるほど、目標減速度Xgsjは小さくなる。又は、距離Ljが短くなるほど、目標減速度Xgsjは小さくなる。また、各ノード点を通過するように、各ノード点の間を等間隔に区分する補完点を作成し、その作成した補完点毎に目標減速度を算出することもできる。
続いてステップS6において、目標減速度演算部44は、各ノード点での目標減速度Xgsjから、最小値の目標減速度を検出する。具体的には、目標減速度演算部44は、下記(5)式により、目標減速度の最小値(以下、最小目標減速度という。)Xgsminを検出する。
Xgsmin=min(Xgsj) ・・・(5)
ここで、関数minは、各ノード点での目標減速度Xgsjから、最小値の目標減速度Xgsjを抽出するための関数である。この(5)式により、制御対象となるノード点について、最小目標減速度Xgsminを得ることができる。
続いてステップS7において、最小目標減速度Xgsminを得た制御対象となるノード点(以下、制御目標ノード点(Nsel)という。)と経路誘導終了地点(経路誘導終了ノード点(Nrg))との関係を判定する。例えば、目標車速指令値演算部45が判定処理を行う。図6は、その判定処理の処理手順を示す。
Lctrl=Lsel−Lrg ・・・(6)
ここで、自車両位置(X0,Y0)と制御目標ノード点Nselの位置(Xsel,Ysel)との差分値として制御目標ノード点間距離Lselを得る。また、経路誘導終了地点間距離Lrg及び制御目標ノード点間距離Lselはそれぞれ、その地点が自車両前方にある場合には正値となり、その地点が自車両後方にある場合(自車両が通過した場合)には負値となる。また、差分値Lctrl(絶対値)は、経路誘導終了地点と制御目標ノード点との間の距離を示す。
ステップS23では、経路誘導終了地点間距離Lrgが零よりも大きいか否かを判定する。すなわち、経路誘導作動有無フラグflgrgが1か否かを判定する。経路誘導終了地点間距離Lrgが零よりも大きい場合(Lrg>0)、すなわち、経路誘導作動有無フラグflgrgが1の場合(flgrg=1)、ステップS24に進む。そうでない場合(Lrg≦0、flgrg=0)、ステップS28に進む。
Vrg=(V2−2・Xgsmin・Lrg)1/2 ・・・(7)
この(7)式により、経路誘導終了地点での車速相当として車速Vrgを算出している。
そして、ステップS25において、経路誘導終了地点から制御目標ノード点までの走行時間相当(予測到達時間)を算出する。具体的には、前記ステップS24で算出した車速Vrgを用いて、下記(8)式により推定所要時間Trgを算出する。
Trg=(Vrg−Vrsel)/Xgsmin ・・・(8)
続いてステップS26において、経路誘導終了地点と制御目標ノード点との接近度合いを判定する。具体的には、前記ステップS25で算出した推定所要時間Trgと所定のしきい値Tthとを比較する。ここで、カーブに対する減速完了タイミングを最大Tthに早めるため、所定のしきい値Tthを、早期に減速完了しても違和感無い時間に設定する。例えば、所定のしきい値Tthを、通常カーブ進入時に運転者が減速する際の減速終了タイミングのバラツキ時間とする。推定所要時間Trgが所定のしきい値Tth以下の場合(Trg≦Tth)、ステップS27に進む。また、推定所要時間Trgが所定のしきい値Tthよりも大きい場合(Trg>Tth)、該図6に示す処理(ステップS7の処理)を終了する。
Xgsrg=(V2−Vrsel2)/(2・Lrg) ・・・(9)
この(9)式よれば、減速度Xgsrgは、経路誘導終了地点で目標車速Vrselを実現する減速度になる。そして、該図6に示す処理(ステップS7の処理)を終了する。
一方、前記ステップS23において経路誘導終了地点間距離Lrgが零以下(Lrg≦0、flgrg=0)と判定したステップS28では、前記ステップS21で算出した差分値Lctrlと経路誘導終了地点間距離Lrgとの加算値(Lctrl+Lrg)が零以上か否かを判定する。加算値(Lctrl+Lrg)が零以上の場合(Lctrl+Lrg≧0)、自車両が経路誘導終了地点を通過したが、制御目標ノード点を未だ通過していないとして、ステップS29に進む。そうでない場合(Lctrl+Lrg<0)、すなわち、制御目標ノード点も通過した場合、ステップS30に進む。
続いてステップS8において、目標車速指令値演算部45は、減速制御における目標車速指令値を算出する。具体的には、目標車速指令値演算部45は、下記(10)式又は(11)式により目標車速指令値Vrrを算出する。
経路誘導作動有無フラグflgrgが1で、かつ差分値Lctrlが零以下の場合(flgrg=1かつLctrl<0)
Vrr=f2(Xgsmin)・t ・・・(10)
経路誘導作動有無フラグflgrgが1で、かつ差分値Lctrlが零よりも大きい場合(flgrg=1かつLctrl≧0)
Vrr=f2(Xgsrg)・t ・・・(11)
なお、前記(10)式及び(11)式に換えて、下記(12)式及び(13)式により目標車速指令値Vrrを算出することもできる(経路誘導作動有無フラグflgrgが1であることが前提)。
Xgs=min(Xgsmin,Xgsrg) ・・・(12)
Vrr=f2(Xgs)・t ・・・(13)
Xgc=f3(Vset,V) ・・・(14)
ここで、関数f3は、自車速Vを設定車速Vsetにするための加速度を算出するための関数である。この(14)式によれば、自車速Vと設定車速Vsetとの差分値が大きければ、目標加減速度Xgcも大きくなる。なお、リミッタ処理により、目標加減速度Xgcが所定の上限値を超えないようにすることもできる。
Vrc=f4(α・Xgc) ・・・(15)
ここでαは、経路誘導の終了後に、設定車速Vsetまで自車両が加速する際の加速度のゲインである。これにより、関数f4は、目標加減速度Xgcを基に、目標車速指令値Vrcを算出する関数であり、そのときの目標車速指令値Vrcを変化させる割合をゲインαに応じたものにしている。具体的には、関数f4により、ゲインαが大きくなるほど、目標車速指令値Vrcを変化させる割合を大きくし、ゲインαが小さくなるほど、目標車速指令値Vrcを変化させる割合を小さくする(抑制する)。これにより、目標加減速度Xgcになるように車両を加速させるときに、ゲインαが小さければ、車両の加速度が抑えられる。
続いてステップS10において、最終的な目標車速指令値を設定する。具体的には、経路誘導作動有無フラグflgrgの状態に応じて、前記ステップS8及びステップS9で算出した目標車速指令値Vrr及び目標車速指令値Vrcの何れかを用いて、下記(16)式又は(17)式により最終的な目標車速指令値Vrを得る。
経路誘導作動有無フラグflgrgが0の場合(flgrg=0)
Vr=Vrc ・・・(16)
経路誘導作動有無フラグflgrgが1の場合(flgrg=1)
Vr=Vrr ・・・(17)
続いてステップS12において、車速サーボ演算部49は、目標加減速度を算出する。目標加減速度は、前記ステップS10で算出した目標車速指令値Vrを達成するための制御量になる。具体的には、車速サーボ演算部49は、減速制御作動フラグflgxgsが1になったとき、すなわち減速制御を作動させると判断したとき、目標車速指令値Vrを達成するために、目標加減速度を算出する。例えば、目標車速指令値Vrと自車速Vとの差分値として目標加減速度を算出する。
続いてステップS13において、トルク配分制御演算部50は、トルク配分を算出する。具体的には、トルク配分制御演算部50は、前記ステップS12で算出した目標加減速度をブレーキトルクとエンジントルクとで実現するように、ブレーキトルクとエンジントルクのトルク配分を算出する。詳しくは、次のように算出する。
Ps=Kb・Xg* ・・・(18)
ここで、Kbはブレーキ諸元等より定まる定数である。この(18)式によれば、目標加減速度Xg*が大きくなるほど、制御目標液圧Psが大きくなる。そして、この制御目標液圧Pcを前後輪用の各目標制動液圧Psfr,Psrrにより実現する(例えば、Psfr=Psrr=Ps/2)。
Trqds=f5(Acc)−f6(Ps) ・・・(19)
ここで、関数f5(Acc)は、アクセル開度Accに応じて目標駆動トルクTrqdsを算出するための関数である。f6(Ps)は、制御目標液圧Pcにより発生が予想させる制動トルクを算出するための関数である。
なお、減速制御を実施しない場合には(flgxgs=0又はflgrg=0)、下記(20)式により目標駆動トルクTrqdsを算出する。
Trqds=f5(Acc) ・・・(20)
続いてステップS14において、減速制御を実施する。具体的には、ブレーキ液圧演算部51及びエンジントルク演算部52は、減速制御を作動させる判断をしたタイミングで(flgrg=1かつflgxgs=1になったとき)、前記ステップS13で算出した目標制動液圧Psi(Psfr、Psrr)及び目標駆動トルクTrqdsを基に、制動流体圧制御部7及び駆動トルクコントロールユニット12に制御信号を出力する。これにより、制動力及び駆動力を制御する。これにより、車両は、制動力及び駆動力に応じて減速するようになる。
制駆動力コントロールユニット8での演算処理は以上のようになる。図8は、以上の演算処理で設定等するフラグflgrg,flgrgend等を示す。
動作及び作用は次のようになる。
先ず、車両走行中、車両用加減速制御装置は、各種データを読み込み(前記ステップS1)、車速Vを算出する(前記ステップS2)。また、車両用加減速制御装置は、自車両前方の各ノード点の旋回半径Rjを算出し、その算出した各ノード点の旋回半径Rjを基に、各ノード点での目標車速Vrjを算出する(前記ステップS3、ステップS4)。さらに、車両用加減速制御装置は、各ノード点での目標車速Vrjを基に、各ノード点での目標減速度Xgsjを算出する(前記ステップS5)。そして、車両用加減速制御装置は、各ノード点での目標減速度Xgsjから最小値の目標減速度Xgsminを検出する(前記ステップS6)。一方、車両用加減速制御装置は、制御目標ノード点(Nsel)と経路誘導終了地点(Nrg)との関係を判定し、その判定結果を基に、経路誘導終了地点での減速度Xgsrgを算出する(前記ステップS7)。
先ず、自車両からみて経路誘導終了地点が制御目標ノード点よりも手前にあるときには(Lctrl>0)、経路誘導が作動中であり(Lrg>0、flgrg=1)、かつ経路誘導終了地点が制御目標ノード点に近いこと(Trg≦Tth)を条件に、経路誘導終了地点での減速度Xgsrgを算出している(前記ステップS21〜ステップS27)。
そして、経路誘導終了地点を通過したとき(経路誘導終了地点通過フラグflgrgend=1)、すなわち減速制御を終了したとき、再びACCが作動する。これにより、ACCは、直前に実施していた減速制御により車速Vが設定車速Vsetに対して小さくなっている分、車両を加速させるようになる。このとき、推定所要時間Trg等を基に、その加速を抑制している。
なお、この実施形態では、ナビゲーション装置が設定する出発地から目的地までの車両の誘導経路上で自車両から自車両直前のカーブまでの距離を検出する前方カーブ距離検出手段と、前記誘導経路上の目的地より延長した経路上で目的地から最初のカーブまでの距離を検出する延長カーブ距離検出手段と、前記前方カーブ距離検出手段又は延長カーブ距離検出手段が検出したカーブまでの距離に対応して前記自車両を減速制御する減速制御手段と、を備え、前記減速制御手段が、常時は前記前方カーブ距離検出手段により検出した距離に基づき減速制御を行い、前記誘導経路上の目的地の直前では前記延長カーブ距離検出手段により検出した距離に基づき減速制御を行う車両用加減速制御装置を実現する。
また、この実施形態では、常時は、ナビゲーション装置が設定する出発地から目的地までの車両の誘導経路上で自車両から自車両直前のカーブまでの距離に基づき減速制御を行い、前記誘導経路上の目的地の直前では、前記誘導経路上の目的地より延長した経路上で目的地から最初のカーブまでの距離に基づき減速制御を行う車両用加減速制御方法を実現している。
この実施形態における効果は次のようになる。
(1)常時は、ナビゲーション装置14が設定する出発地から目的地までの車両の誘導経路上で自車両から自車両直前のカーブまでの距離に基づき減速制御を行い、誘導経路上の目的地の直前では、誘導経路上の目的地より延長した経路上で目的地から最初のカーブまでの距離に基づき減速制御を行う。
これにより、ナビゲーションシステムによる経路誘導が終了し、カーブ手前で減速制御を終了する場合でも、経路誘導終了地点(誘導経路上の目的地)で減速制御を完了させることができるので、その先のカーブに対しても車両を適正な速度で進入させることができる。すなわち、カーブに対しても車両を有効に減速させることができる。
この結果、ナビゲーションシステムによる経路誘導の終了によりカーブ手前で減速制御が終了する場合でも、該カーブに対して運転者に違和感を与えないようにすることができる。
(3)経路誘導終了地点と制御対象となったカーブとの間の距離や制御対象となったカーブの旋回半径の大きさの少なくとも何れかを基に、加速の抑制度合いを決めている。具体的には、前記距離が短くなるほど、又は前記カーブの旋回半径が小さくなるほど、加速の抑制度合いを大きくしている。その一方で、前記距離が長くなるほど、又は前記カーブの旋回半径が大きくなるほど、加速の抑制度合いを小さくしている。これにより、未通過のカーブの状態に対応して、車速制御による加速を適切に抑制できる。
(4)経路誘導終了地点の通過後の車速制御として、ACCにより設定車速に基づく車速制御を実施している。これにより、経路誘導終了地点の通過後、自車速を設定車速まで増加させている。そして、このようなACCにより未通過のカーブに向かって車両が加速してしまうのを抑制している。このようにすることで、カーブに対応して実施する減速制御と、設定車速に基づく車速制御との協調制御を適切に行うことができる。
これにより、ナビゲーション装置14による経路誘導が終了し、カーブ(当初制御対象のカーブ)の手前で減速制御を終了する場合でも、経路誘導終了地点で減速制御を完了させることができるので、該カーブに対しても車両を適正な速度で進入させることができる。すなわち、カーブ(当初制御対象のカーブ)に対しても車両を有効に減速させることができる。
なお、制御対象のカーブに対応した減速制御の制御内容として、経路誘導終了地点と制御対象のカーブとの距離に基づく減速制御がある。例えば、経路誘導終了地点と制御対象のカーブとの距離が短くなるほど、減速制御の減速度合いを大きくする。
これにより、経路誘導終了地点に対応した減速制御を不用意に実施してしまい、減速制御が運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
(7)車両が経路誘導終了地点から制御対象のカーブに到達するまでの予測時間が所定のしきい値以下のとき、経路誘導終了地点に対応した減速制御を実施している。
これにより、到達時間を基に経路誘導終了地点に対応した減速制御を実施することで、該減速制御を不用意に実施してしまい、減速制御が運転者に違和感を与えてしまうのを防止できる。
これにより、制御対象のカーブに対しても有効に減速できる。
(9)減速制御を経路誘導終了地点に対応させることで、該減速制御の減速度を、制御対象のカーブに対応するものよりも、大きくしている。
これにより、制御対象のカーブに対しても有効に減速できる。
Claims (5)
- ナビゲーション装置が設定する出発地から目的地までの車両の誘導経路上で自車両から自車両直前のカーブまでの距離を検出する前方カーブ距離検出手段と、
前記誘導経路上の目的地より延長した経路上で目的地から最初のカーブまでの距離を検出する延長カーブ距離検出手段と、
前記前方カーブ距離検出手段又は延長カーブ距離検出手段が検出したカーブまでの距離に対応して前記自車両を減速制御する減速制御手段と、を備え、
前記減速制御手段は、常時は前記前方カーブ距離検出手段により検出した距離に基づき減速制御を行い、前記誘導経路上の目的地の直前では前記延長カーブ距離検出手段により検出した距離に基づき減速制御を行うことを特徴とする車両用加減速制御装置。 - 前記誘導経路上の目的地を通過後の車速制御による車両の加速を抑制する加速抑制手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用加減速制御装置。
- 前記加速抑制手段は、前記延長カーブ距離検出手段により検出した距離、及び前記最初のカーブの旋回半径の大きさの少なくとも何れかを基に、前記加速の抑制度合いを決めることを特徴とする請求項2に記載の車両用加減速制御装置。
- 前記誘導経路上の目的地を通過後の車速制御は、設定車速に基づく車速制御であり、前記車速制御による車両の加速は、車両速度を前記設定車速まで増加させるための加速であることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用加減速制御装置。
- 常時は、ナビゲーション装置が設定する出発地から目的地までの車両の誘導経路上で自車両から自車両直前のカーブまでの距離に基づき減速制御を行い、
前記誘導経路上の目的地の直前では、前記誘導経路上の目的地より延長した経路上で目的地から最初のカーブまでの距離に基づき減速制御を行うこと
を特徴とする車両用加減速制御方法。
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JP5407326B2 (ja) | 2014-02-05 |
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